JP2804983B2 - 遠心鋳造方法 - Google Patents

遠心鋳造方法

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JP2804983B2
JP2804983B2 JP16733392A JP16733392A JP2804983B2 JP 2804983 B2 JP2804983 B2 JP 2804983B2 JP 16733392 A JP16733392 A JP 16733392A JP 16733392 A JP16733392 A JP 16733392A JP 2804983 B2 JP2804983 B2 JP 2804983B2
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molten metal
mold
centrifugal casting
casting method
peripheral surface
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正夫 古田
正弘 乾
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Kubota Corp
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Kubota Corp
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  • Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転軸心周りに回転す
る筒状金型内に溶湯を流し込み、前記筒状金型による遠
心力によって、前記溶湯を、前記筒状金型内周面に沿わ
せながら凝固させる遠心鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の遠心鋳造方法としては、
前記筒状金型内に流し込んだ溶湯に対して、その金型の
回転運動力のみを作用させた状態で凝固させていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の遠心鋳
造方法によれば、前記金型内に流し込まれた溶湯は、回
転運動力による遠心力を受けた状態で凝固するが、流し
込まれた溶湯の中に、その溶湯金属より低融点・低比重
・低粘性の、例えば硫化マンガン等の不純物が混入して
いる場合、その不純物は、溶湯金属との比重差によって
溶湯の内周面側に層をなした状態に偏析する。このよう
に、内周面側に不純物が偏析した状態で凝固すれば、鋳
造品の品質が低下したり安定しなかったりする危険性が
あり、この不純物を鋳造品から除去するためには、内周
面を広範囲に切削しなければならず、手間が掛かるとい
う問題点があった。
【0004】従って、本発明の目的は、上記問題点を解
消し、手間を掛けずに高品質の鋳造品を安定した状態で
得られる遠心鋳造方法を提供するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明における遠心鋳造方法の特徴手段は、回転軸心
周りに回転する筒状金型内に溶湯を流し込んだ後、その
溶湯が凝固する前に、前記筒状金型と共に回転運動する
前記溶湯の一部に回転抵抗を与えるところにある。
【0006】
【作用】本発明における遠心鋳造方法の特徴手段によれ
ば、遠心力を受けて回転運動をする溶湯の一部に回転抵
抗を与えることによって、その抵抗を受けた部分の近傍
の溶湯は、他の部分に比べて回転運動速度が著しく低下
する。この回転運動速度の不均等な分布が生じることに
よって、周りの溶湯は、この速度の不均等を補う方向へ
移動し、溶湯内に、いわゆる対流に似た溶湯の流れが生
じることになる。
【0007】この溶湯の流れに伴って、溶湯の内周面上
に浮上している不純物は、次々と抵抗付与部分に引き寄
せられ、流動性が悪いために、その部分に集まった状態
で凝固する。
【0008】従って、本発明における遠心鋳造方法によ
れば、従来の遠心鋳造方法によって鋳込まれた鋳造品の
ように、不純物が内周面の広範囲にわたって偏析するよ
うなことがなく、前記抵抗付与部分の近傍に不純物が集
まった状態の鋳造品を製作できるために、鋳造品の前記
抵抗付与部分以外の部分の品質を安定したものにするこ
とができると共に、切削によって不純物を除去するにし
ても、不純物が狭い範囲に集まっているから切削の手間
も軽減することが可能となる。
【0009】
【発明の効果】従って、本発明の遠心鋳造方法によれ
ば、手間を掛けずに高品質の鋳造品を安定した状態で得
られるようになり、歩留まり及び生産性ともに向上させ
ることが可能となった。
【0010】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0011】図1は、例えば、ナフサ分解炉用反応管等
に用いる耐酸化性・耐侵炭性に富んだ管を遠心鋳造によ
って生産するにあたり、支持ローラー1上で支持される
と共に回転軸心P周りに回動する円筒状の遠心鋳造用金
型2に対して、その内空部Iに、溶湯3を流し込んで鋳
造を実施している状況を示している。
【0012】本発明の遠心鋳造方法の実施例は、回転軸
心P周りに回転する金型2内に溶湯3を流し込んだ後、
その溶湯3が凝固する前に、前記金型2と共に回転運動
する前記溶湯3の一部に回転抵抗を与えて鋳造を実施す
るものである。
【0013】遠心鋳造用設備の詳細について説明する
と、まず、前記支持ローラー1は、金型2の外周部に設
けた大径部からなる接当部4に各別に接当し、金型2を
その軸心P周りに回転自在に支持できるように、金型2
の下方で対向する状態に複数設けてある。
【0014】前記複数の支持ローラー1の一部は、回転
駆動装置5に連動連結してあり、その回転駆動装置5の
回転駆動力を前記接当部4から金型2に伝達して、金型
2を軸心P周りに回転できるように構成してある。
【0015】また、前記支持ローラー1は、円柱状に且
つ回転軸心周りに回転自在に形成してあり、その形状は
回転軸方向の一端側が鍔状で、その鍔部分が支持ローラ
ー1上に載置された前記金型2の前記接当部4側面に当
接することで前記金型2の軸心P方向へのずれを防止し
ている。
【0016】次に金型2を説明すると、図に見られるよ
うに、円筒状の金型本体6を設け、その金型本体6の外
周部にリング状の一対の前記接当部4を軸心P方向に間
隔を明けて設け、前記金型本体6の両端部には、それぞ
れ環状に形成した蓋部材7を内嵌状態に固着して構成し
てある。また、前記金型2内周面には、金型2からの鋳
造物の取り出しを容易にし、且つ、鋳造時の溶湯への断
熱等を行うための塗型8を、吹付け等によって形成して
ある。
【0017】前記蓋部材7は、上述のとおり環状に形成
してあり、且つ、その環状中心部の開口7aを通して、
回転する金型本体6の内空部Iに溶湯3を鋳込んだ際
に、遠心力によって金型本体6の内周面に設けた前記塗
型8に沿って広がる溶湯3が、金型本体6の端部から外
へ漏れ出るのを防止する働きがある。
【0018】また、前記蓋部材7には、前記金型本体6
の軸心P周りの回転に伴って金型本体6の内空部Iへ外
気を押込む外気圧入用フィン9を、前記開口7aに張り
出す状態に設けてある。この外気圧入用フィン9は、複
数の羽根体9aから形成してあり、この羽根体9aは前
記軸心P周りに傾斜姿勢に設けてあるために、金型本体
6と共に軸心P周りに回転することによって、前記内空
部Iへの外気圧入、及び、内気の逃げ防止を図ることが
できる。従って、内空部Iに封じ込まれた空気が、金型
2内に流し込まれた溶湯3の内周面側を保温し、前記溶
湯3がその内周面側から先に凝固するのを防止して、鋳
造中に析出する不純物が溶湯3内周面側へ浮上し易い状
況を提供することができる。
【0019】次に、金型2と共に回転運動する前記溶湯
3の一部に回転抵抗を与えるための回転抵抗手段Rにつ
いて説明すると、蓋部材7の開口7aを通して金型2内
空部Iに対して前記軸心Pに沿った方向で出退移動固定
自在な支持部材10を設け、前記溶湯3に先端部をわず
かに浸漬させるための耐火セラミックス製の棒状浸漬部
11を、支持部材10の先端側に設けて構成してある。
【0020】本実施例の遠心鋳造用設備によれば、回転
する金型2の一端部開口7aから内空部Iへ溶湯3を流
し込むと共に、他端部開口7aから前記内空部Iへ前記
回転抵抗手段Rを挿入して、金型2と共に回転する溶湯
3に対して前記浸漬部11の先端部をわずかに浸漬させ
ることによって、溶湯3は回転抵抗を受けて、前記浸漬
部11を浸漬させた被浸漬部3a近傍で回転速度が低下
する。この回転運動速度の低い部分を溶湯3中に形成す
ることによって、周りの溶湯3は、この速度の不均等を
補う方向へ移動し、溶湯3内に、いわゆる対流に似た溶
湯3の流れが生じることになり、溶湯3の内周面上に浮
上している不純物を、次々と被浸漬部3a近傍に引き寄
せることが可能となる。溶湯3の凝固寸前に前記浸漬部
11を溶湯3中から引き上げることで、前記不純物を溶
湯3の内周面の前記被浸漬部3a付近に集めた状態で凝
固させることが可能となる。
【0021】〔別実施例〕以下に別実施例を説明する。
【0022】〈1〉 浸漬部11は、先の実施例で説明
した棒状のものに限るものではなく、例えば、板状に形
成してあってもよく、さらには、支持部材10に対して
屈曲固定操作自在に枢支連結してあれば、金型2端部の
開口7aから金型内空部Iに回転抵抗手段Rを挿入する
際に、浸漬部11を支持部材10の軸心に沿わせた姿勢
にすることで挿入を容易とし、且つ、挿入後に浸漬部1
1を支持部材10に対して屈曲させることで、金型2内
の溶湯3への浸漬状態を任意に設定することが可能とな
る。 〈2〉 また、浸漬部11は、溶湯3中に直接的に浸漬
させるものに限らず、例えば、エアーノズル等からの方
向性の強い熱風を、前記溶湯3の一部に、その回転に対
して抵抗を与える方向に吹き付けることで、溶湯3への
回転抵抗を与えるものであってもよく、要するに、溶湯
3の一部に回転抵抗を与え、溶湯内に低速度部を形成し
て、その部分に溶湯中に混入する前記不純物を集めるこ
とが可能なものであればよい。それらを含めて浸漬部と
総称する。
【0023】尚、特許請求の範囲の項に、図面との対照
を便利にするために符号を記すが、該記入により本発明
は添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の遠心鋳造設備を表す断面図
【符号の説明】
2 金型 3 溶湯 P 軸心
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−71404(JP,A) 特開 平6−198411(JP,A) 特開 昭60−152352(JP,A) 実開 昭62−6961(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 13/02 B22D 13/10 B22D 43/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸心(P)周りに回転する筒状金型
    (2)内に溶湯(3)を流し込み、前記筒状金型(2)
    による遠心力によって、前記溶湯(3)を、前記筒状金
    型(2)内周面に沿わせながら凝固させる遠心鋳造方法
    であって、前記筒状金型(2)内に前記溶湯(3)を流
    し込んだ後、その溶湯(3)が凝固する前に、前記筒状
    金型(2)と共に回転運動する前記溶湯(3)の一部に
    回転抵抗を与える遠心鋳造方法。
JP16733392A 1992-06-25 1992-06-25 遠心鋳造方法 Expired - Lifetime JP2804983B2 (ja)

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JPH067912A JPH067912A (ja) 1994-01-18
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