JPH0759732B2 - 傾斜的組織を有する鋳鉄鋳物の製造方法 - Google Patents

傾斜的組織を有する鋳鉄鋳物の製造方法

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JPH0759732B2
JPH0759732B2 JP1012825A JP1282589A JPH0759732B2 JP H0759732 B2 JPH0759732 B2 JP H0759732B2 JP 1012825 A JP1012825 A JP 1012825A JP 1282589 A JP1282589 A JP 1282589A JP H0759732 B2 JPH0759732 B2 JP H0759732B2
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益雄 山田
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勉 栗熊
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  • Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は傾斜的組織を有する鋳鉄鋳物の製造方法に関す
るものである。
(従来の技術) 本発明に係る従来技術としては(1)特開昭62−110854
号公報及び(2)特開昭62−192250号公報がある。
前記従来技術は第6図に示すように、ブレーキのロータ
に於いて軸心より離れた周辺部にあるデイスク状の摺動
部11を鋳造材のハイダンピングFC(FCHD)により形成
し、軸心に近いハブ部12を強靭なFCDまたはCVにより形
成し前記摺動部とハブ部とはやや立ちあがつた連結部13
により連結一体形成されたブレーキロータで14は放熱
孔、15は軸孔、Aは前記FCHDとFCDとの境界で、この様
な複数材料よりなる鋳造品の鋳造方法及び装置である。
この成形装置を第7図に示す。16は鋳型(上型20,下型2
1及びロータ19よりなり)で垂直な軸心17を中心に回転
軸18により高速回転する。鋳型16の停止中に周辺湯口22
より前記鋳型16の周辺空隙部23内に、先にFCHDの所定量
の注湯を行い、前記周辺空隙部内のFCHDの溶湯レベルを
一定に保持し、次いで所定のタイムラグを置いて前記鋳
型16のハブ空隙部24内に中央湯口25及び中央湯道26より
FCD又はCVの所定量を連結空間27をへて注湯し、前記鋳
型を高速回転せしめ、前記FCHDとFCD又はCVの両材を第
6図に示す境界面Aと融合せしめ複数部材を形成し一体
鋳造を行う複数材の回転鋳造法である。
(発明が解決しようとする課題) しかし前記複数材の回転鋳造法は、次の様な問題点があ
る。
(1)一つの製品を作成するにあたり、2度にわたつて
注湯作業を行う必要があり、工数が増大する。
(2)2相境界面を軸心と平行に近い大きな面積を保つ
様にするために、面を垂直に近づけるための複数材の鋳
込時間、タイムラグ、高速回転開始時間、回転数等のコ
ントロールが難しく、各ロツト間の管理が難しい。
(3)2度目の注湯のタイムラグが長いと境界面におい
ては凝固した外層の内側面には酸化物皮膜が形成される
ことや、外層との境界部に生じる内層の薄い凝固殻(チ
ル層)の存在によつて両層間には完全な接合は困難であ
り、タイムラグが短いと外層の凝固があまり進んでいな
い間に内層部を注湯するので、外層部に内層部の成分が
混入して外層の巾が薄くなる場合があり、層の厚さをコ
ントロールするのが困難である。
(4)前記成形装置に使用する鋳型では、周辺湯口等の
存在により、鋳型全体から見て成形回転中のバランスが
とりづらい。
(5)鋳型構造が複雑であり、湯まわり不良が部分的に
おきる。
本発明は傾斜的機能を有する鋳鉄鋳物に於いて、多段階
(2度以上)に分けて注湯することなく、一度の注湯で
かつ必要な部分のみが強度、硬度、耐摩耗性に優れた鋳
鉄鋳物を得ることを技術的課題とするものである。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 前記課題を解決するために講じた技術的手段は次のよう
である。
外周部から中心部に向けて傾斜的に球状黒鉛鋳鉄(FC
D)−CV黒鉛鋳鉄−ねずみ鋳鉄(FC)により形成されて
なる鋳鉄鋳物の製造方法であって、予熱した遠心鋳造用
成形型のキャビテーの外周部に球状化処理剤を配置し、
次いで遠心鋳造用成形型を回転させながら前記キャビテ
ー内にねずみ鋳鉄の溶湯を注入することで、遠心力によ
りねずみ鋳鉄溶湯を積極的に球状化処理剤に接触させて
球状化処理剤と反応させてキャビテーの外周部に球状黒
鉛鋳鉄を形成し、更に球状化処理剤が次第に減少するこ
とで回転中心に近づくにつれてCV黒鉛鋳鉄、ねずみ鋳鉄
を傾斜的に形成したことである。
(作用) 鋳鉄組織形態に於いて、黒鉛形態はFCDが球状でありFC
が片状で、CVはFCDとFCの中間の所謂いもむし状であ
る。(第5図に示す) 鋳鉄中に現れる黒鉛の形状は一般に球状から片状まで極
めて多岐にわたつており、FCはスタンダードな特性を持
ち、FCDは強度、伸び、硬度ともFCに比べ大幅にアツプ
している。
第1表はFCD,CV,FCの特性比較表である。
第1表よりFCDは引張強さ、硬さとも優れている、尚、
前記FCHDはFCとほぼ同じ材料である。
黒鉛の球状化処理についてはFC材の化学組織として高炭
素、高ケイ素のものが望ましい。溶湯(FC材)の基地組
織をコントロールするには、C,Si量は勿論のこと、Mn,N
i,Cuなどの元素も必要である。球状化処理剤としては純
Mg,Ni−Mg,Cu−Mg合金等があり、主流としてはFe−Si−
Mg合金(+αとして希土類金属)のMgが4〜6%程度
で、前記元湯に対して1450℃以上の出湯温度で、前記処
理剤と含浸反応させることで黒鉛を球状化し、鋳造歩留
りを良くするものである。
次に鋳造金型のギヤビテイ内側に前記処理剤を配置し、
型内に注湯後遠心鋳造を行つた場合、鋳型が高速回転中
に軸心部から溶湯(FC材)が流れ込まれ、遠心力により
溶湯が強い圧力(G)により処理材部に浸入し、溶湯と
の反応が起こり、球状化処理が始まるが、部分的にしか
処理が行われない量であることと、遠心成形中に凝固が
おこり、処理反応が途中で終わるために、最外周部から
軸心にかけてFCD−CV−FCの状態に傾斜的に変化した組
織となるものである。
この様な方法により外周部が強く、硬く、内周部にゆく
に従つて柔らかい特性を有する製品を1つの鋳型で、か
つ1度注湯、回転により成形できるものである。
(実施例) 以下実施例により説明する。
第1図のPの円盤形状の自動車部品で、第2図は成形装
置である。
1は上型、2は下型で、3は上型締部で、4はロータ、
5は回転軸で、Pは前記円盤状の製品で7は後述の処理
剤で8は湯口であり、10は全体の鋳型を示す。
前記鋳造装置に於いてその鋳造方法を述べれば、 鋳造型10は予め、球状化処理材として35メツシユのFe−
Si−Mg処理剤を7に示し、下型2の内側面の位置に0.5w
t%となる様にいれ、約300℃に予熱した後、C〜3.5、S
i〜2.4Mn〜0.3、P〜0.04、S〜0.018各wt%の組成の14
00℃の溶湯を回転軸5を中心に高速回転(キヤビテイ最
外周で500G)させた鋳型10に湯口8より鋳込むもので、
第2図の一点鎖線9は溶湯の回転中状況で、湯口の寸法
はa≦bが好ましい。
前記方法にて得られた製品の組織図を第4図及び第5図
に示す。
製品Pの黒鉛の組織は外周部(A)、中央部(B)内周
部(C)に示すように外周から内側に配列し、第5図は
その拡大図である。第5図の組織図より30は粒状のFCD3
1はいもむし状のCV、32は片状のFCで本実施例ではその
割合が約30%づつの分布状況であつた。
又硬さについては第3図に示すように外周が硬く(FC
D)内周に向かつて次第に柔らかく(CV→FC)なる傾斜
的な特性をもつもので、グラフ中、長さで約90mmの位置
が製品の回転中心線(6)である。
〔発明の効果〕
本発明は次の効果を有する。すなわち、 (1)FC溶湯を球状化処理剤と反応させてキャビテー外
周部に球状のFCDを形成したので、得られた鋳造鋳物の
外周部(必要部位)の耐摩耗性が向上するだけでなく、
引っ張り強度,圧縮強度,曲げ強度等の強度も向上す
る。
(2)多段階(2度以上)に分けて注湯するのではな
く、1度だけの注湯作業で必要な所に機能が付与でき、
工程短縮及び溶湯の管理が容易である。
(3)境界をはつきりさせずに必要な所に機能を付与す
ることができるので、従来技術のような境界部の接合不
良とか、熱膨張率の相違による内部残留応力による割れ
の発生といつた接合境界での欠陥の要因をなくすること
ができる。
(4)部分的にFCD化することで、従来の全体をFCD化す
るよりも、かなりのコスト低減ができる。
(5)遠心鋳造用成形型を回転させながらキャビテー内
にFC溶湯を注入することで、その遠心力によりFC溶湯を
積極的に球状化処理剤に接触させたので、FC溶湯と球状
化処理剤との球状化処理反応が促進される。その結果、
FCDを即座に形成することができ、その分鋳造鋳物の製
造時間が短縮できる。
(6)遠心力をかけながらFC溶湯を球状化処理剤と反応
させたので、反応中に発生するガスが遠心力により外部
に容易に排出できる。その結果、緻密で健全な鋳物を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は製品の断面図、第2図は本実施例の成形装置の
断面図、第3図は製品の回転中心より外周部の硬度の分
布状況の説明図、第4図は製品の黒鉛の組織図、第5図
は第4図の拡大図、第6図は従来例の説明図、第7図は
従来例の鋳造装置の説明図である。 5……回転軸, 6……回転中心, 7……球状処理剤, 8……湯口, 10……鋳型, P……製品, 30……FCD, 31……CV, 32……FC。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牧村 征雄 愛知県豊田市高丘新町天王1番地 アイシ ン高丘株式会社内 (72)発明者 栗熊 勉 愛知県豊田市高丘新町天王1番地 アイシ ン高丘株式会社内 (72)発明者 秋田 憲宏 愛知県豊田市高丘新町天王1番地 アイシ ン高丘株式会社内 審査官 岡田 万里 (56)参考文献 特開 昭61−201754(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周部から中心部に向けて傾斜的に球状黒
    鉛鋳鉄(FCD)−CV黒鉛鋳鉄−ねずみ鋳鉄(FC)により
    形成されてなる鋳鉄鋳物の製造方法であって、 予熱した遠心鋳造用成形型のキャビテーの外周部に球状
    化処理剤を配置し、次いで前記遠心鋳造用成形型を回転
    させながら前記キャビテー内にねずみ鋳鉄の溶湯を注入
    することで、遠心力により前記ねずみ鋳鉄溶湯を積極的
    に前記球状化処理剤に接触させて前記球状化処理剤と反
    応させてキャビテーの外周部に球状黒鉛鋳鉄を形成し、
    更に球状化処理剤が次第に減少することで回転中心に近
    づくにつれてCV黒鉛鋳鉄、ねずみ鋳鉄を傾斜的に形成し
    たことを特徴とする傾斜的組織を有する鋳鉄鋳物の製造
    方法。
JP1012825A 1989-01-20 1989-01-20 傾斜的組織を有する鋳鉄鋳物の製造方法 Expired - Fee Related JPH0759732B2 (ja)

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