JP2804760B2 - 自動車の操縦制御装置 - Google Patents

自動車の操縦制御装置

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JP2804760B2 JP63013188A JP1318888A JP2804760B2 JP 2804760 B2 JP2804760 B2 JP 2804760B2 JP 63013188 A JP63013188 A JP 63013188A JP 1318888 A JP1318888 A JP 1318888A JP 2804760 B2 JP2804760 B2 JP 2804760B2
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    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D6/00Arrangements for automatically controlling steering depending on driving conditions sensed and responded to, e.g. control circuits

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、自動車の操縦制御装置に関し、もっと詳し
くは、各車輪の転舵角、制動力および駆動力を制御して
走行時の安定性を向上するための装置に関する。
従来の技術 従来から、安全な走行を行うために走行安定性の向上
した自動車が求められている。たとえば自動車がきわめ
て低速で、かつ定速度で走行している場合において、運
転者がハンドルを操作すると、そのハンドルの切り角に
対応して前輪は転舵される。このような前輪の転舵角に
応じて車体は旋回走行する。このような旋回走行では、
車輪の転舵方向とその車輪の進行方向とはほぼ一致して
おり、安定した状態で旋回走行を行うことができる。一
方、走行速度が大きい状態、または走行速度が小さくて
も、急加速または急減速による駆動力、または制動力が
働いている状態で旋回走行を行うと、車輪の転舵方向と
その車輪の進行方向とが大きくずれ、したがつて自動車
を運転者の希望する方向に進行させることができない。
そのため、急旋回した場合、あるいは通常の旋回でも
旋回時に急加速または急減速を行つたりすると、走行安
定性を失つてしまうという問題があった。
しかしながら従来では、このような問題を解決するた
めの技術はなかつた。そのため従来の4輪操舵車では、
ステアリング・ホイールの切り角をステアリング・ホイ
ールの回転軸に角度検出器を設けて検出し、その検出信
号に基づいて制御を行い、走行安定性の向上が図られて
いる。また、複雑な制御を行う4輪操舵車では、車速を
速度計に車速検出器を設けて検出したり、自動車の重心
点に働く遠心力をその自動車の重心点付近に横加速度計
を設けて検出したり、自動車に働くヨーイングを重心点
付近にヨー・ジヤイロ検出器を設けて検出し、こうして
検出された車速検出器、横加速度計およびヨー・ジヤイ
ロ検出器からの検出信号をステアリング・ホイールの切
り角に対応させて制御している。
また自動車には、車輪のスキツド(横すべり)によつ
て自動車に働く遠心力に抗するだけの求心力が各車輪に
おける成分量を発生させられなくなり、走行安定性を失
うという問題がある。このような問題を解決するため
に、従来のスキツドコントロールを行う制御装置では、
スキツドしている車輪の制動力あるいは駆動力を弱めて
スキツドを抑えている。このスキツドしているか否かの
判断は、各車輪の回転速度を各車輪に回転数検出器を設
けて、単位時間あたりの回転数を検出して演算すること
によつて求められ、各4輪の回転速度から車輪の平均回
転速度を求めて、4輪のうちいずれかの車輪の回転速度
が平均回転速度に比べて大きく異なる場合、つまり制動
時にいずれかの制動輪が平均回転速度と比べて遅くなる
場合、あるいは駆動時にいずれかの駆動輪が平均速度と
比べて速くなる場合には、その車輪はスキツド状態であ
ると判断している。
発明が解決しようとする課題 上述のスキツド・コントロールでは、タイヤが大きく
すべり出さないように制御することにより、タイヤが持
つ自然の能力が適切な旋回力を発生してくれるように期
待するもので、積極的に各車輪の進行方向を制御するも
のではない。これを制御するものに上記の4輪操舵車が
あるが、しかしながら、このような先行技術において
も、その他の色々な要素の影響を受けて、車輪の進行方
向のずれを考慮した最適の転舵方向は定められない。た
とえば(a)タイヤによる影響、すなわちタイヤ変更に
伴うグリツプ性能の変化、空気圧の変化、摩耗の程度、
走行中のタイヤ温度の変化およびこれらによつて影響さ
れるタイヤ・グリツプにおける各車輪のバランス、
(b)自動車による影響、すなわちサスペンシヨンの調
子、走行中の重心移動、(c)空力による影響、すなわ
ち走行中の自動車のどこにどの方向からどれだけの空力
が作用するか。(d)路面からの影響、すなわち路面変
化による各4輪のタイヤと路面との摩擦係数の変化な
ど、以上(a)〜(d)の影響を考慮しなければならな
い。これら(a)〜(d)は全て走行安定性に影響を与
えるが、これら全てを検出して演算し制御させることは
困難である。これら走行安定性に影響を与える全ての要
素(a)〜(d)を考慮した正確かつ簡単な制御は、各
車輪の進行方向を検出することでその転舵方向とのずれ
を調べることである。
本発明の目的は、運転者の希望する方向に旋回すると
き、各車輪のタイヤ・グリツプ力およびその方向を検出
して、各車輪のタイヤ・グリツプ力の水平方向の成分力
が一点で交わるように、各車輪の転舵角および/または
制動力もしくは駆動力を制御して、走行安定性を向上す
るとともに、ある範囲内では旋回における姿勢角をも制
御できるようにした自動車の操縦制御装置を提供するこ
とである。
問題点を解決するための手段 本発明は、車体が加速状態もしくは減速状態および/
または旋回状態にあるときに各車輪のタイヤ接地面に働
くタイヤ・グリツプ力およびその方向を検出する検出手
段と、 旋回時には前記検出手段の出力に応答して、各車輪で
のタイヤ・グリツプ力の水平方向の成分力が一点で交わ
るように、各車輪の点舵角および/または制動力もしく
は駆動力を制御する制御手段とを含むことを特徴とする
自動車の操縦制御装置である。
また本発明は、前記制御手段は、まず各車輪の転舵角
を制御し、次に制動力または駆動力を制御することを特
徴とする。
さらに本発明は、前記検出手段には、路面に対する各
車輪の上下方向のサスペンシヨン・ストローク量を検出
する手段が設けられていることを特徴とする。
作 用 本発明に従えば、車体が加速状態もしくは減速状態お
よび/または旋回状態にあるとき、検出手段によつて各
車輪の路面に対する接地面に働くタイヤ・グリツプ力お
よびその方向が検出される。旋回時には、制御手段によ
つて検出手段によつて検出された出力に応答して、各車
輪でのタイヤ・グリツプ力の水平方向の成分力が一点で
交わるように各車輪の転舵角および/または制動力もし
くは駆動力が制御される。このようにして各車輪の転舵
角および/または制動力もしくは駆動力が制御されるこ
とによつて、道路面の勾配にかかわらず、或る速度範囲
内で前記交点を中心として、自動車の重心を運転者の希
望する旋回半径で旋回走行させることができ、自動車の
走行安定性を向上することができる。
また本発明に従えば、制御手段によつて前記検出手段
によつて検出された出力に関連して、まず各車輪の転舵
角が制御され、次に転舵角に応じて制動力または駆動力
が制御される。このようにして各車輪の転舵角に応じて
制動力または駆動力が制御されることによつて、速度範
囲の幅を前記よりも拡げて自動車を運転者の希望する旋
回半径で旋回走行させることができ、自動車の走行安定
性をさらに向上することができる。
さらにまた本発明によれば、路面に対する各車輪の上
下方向のサスペンシヨン・ストローク量を検出する手段
が検出手段に設けられ、この検出結果によつて制御手段
がタイヤ・グリツプの荷重状態をより適確に解析し、前
記制御をより確実に行うことができる。
実施例 第1図は、本発明の一実施例の斜視図であり、第2図
は旋回走行時における自動車の走行方向を説明するため
の図であり、第3図は旋回走行時における自動車の車輪
1a,1b,1c,1d(総称する場合は車輪1と記す)の進行方
向を説明するための図である。一般に、自動車が平坦な
路面上で旋回する場合には、旋回半径、走行速度および
車両重量から決定される遠心力Fが重心点Gに作用して
いる。このような遠心力Fは、第1式によつて示され
る。
ここに、W;車両重量 V;走行速度 r;旋回半径 g;重量加速度 したがつて、車両重量Wの自動車には、速度Vの2乗
に比例し、旋回半径rに反比例する遠心力Fが作用す
る。このような遠心力Fが作用する自動車が旋回状態で
走行を保つためには、遠心力Fを打消すための反力が車
両に作用しなければならず、この反力は各車輪1のタイ
ヤと路面との間に発生する摩擦力およびタイヤの弾性力
によつて生じる。
第2図(1)に示されるように、自動車が極めて低速
で旋回している場合には、上述した遠心力Fも極めて小
さいため、その旋回中心Q1は後車輪1c,1dの車軸の延長
線と前車輪1a,1bに垂直な方向の延長線との交点付近に
位置している。また車体の重心点Gの進行方向は、車体
の前後軸に対して姿勢角β1を成している。また、第2
図(2)に示されるように、自動車の走行速度Vが大き
い場合には、自動車に働く遠心力Fも大きくなり、この
ときの旋回中心Q2は後車輪1c,1dの車軸の延長線より前
方(第2図(2)の上方)に移動し、姿勢角β2は姿勢
角β1に比べて車体の前後軸に対して反対側になる。こ
のような旋回中心Q2の前方への移動は、転動している車
輪1に横向きの力が作用していると考えられる。この横
向きの力によつて、車輪1はタイヤが向いている方向に
進まず、車輪1の中心線から横すべり角αf,αrだけず
れた方向に進む。このようなずれによつて前述した反力
が発生する。
遠心力Fによつて後輪1c,1dには横すべり反力Fr=1l/
(l1+l2)・Fが必要であるため、この反力Frに対応す
る横すべり角αrが発生する。したがつて後輪1c,1d
は、車体前後軸に対して横すべり角αrの方向に進む。
また、前輪1a,1bにも同様に、横すべり反力Ff=l2/(l1
+l2)・Fが必要であるため、横すべり反力Ffに対応す
る横すべり角αfが発生し、前輪1a,1bは車体前後軸に
対する転舵角θ0から横すべり角αfを差し引いた角度
θ0−αfの方向に進む。このような前後輪1a〜1dの進
行方向に垂直な2直線の交点が旋回中心Q2となる。
第3図を参照して、前述したように、旋回走行中の自
動車には必ず遠心力Fが作用しており、旋回走行を続け
るためには遠心力fに釣り合う求心力が必要である。こ
のような求心力が作用した状態で走行している自動車の
車輪1には、横すべり力F1が作用している。この横すべ
り力F1は、自動車が旋回するときの遠心力Fによつて、
各車輪1に作用する分力である。横すべり力1Fによつて
各車輪1の進行方向4とタイヤが進行しようとする方向
5とが異なり、タイヤは車輪の進行方向と角度αを成し
て転動する。このためタイヤと地面との接触面3(斜線
で示す)が横方向にゆがみ、タイヤの弾性復元力である
F2が横すべり力F1と逆方向に発生する。この反力F2は、
車輪1の進行方向4の逆方向の分力F3と、その進行方向
4に直角な分力Cとに分解できる。この分力Cは、旋回
力またはコーナリングフオースと称されている。
第1図を参照して、前述した車輪1は、上軸10および
下軸13によつて車体に取付けられている。V字状に形成
された上軸10の端部11,12、および下軸13の端部14,15
は、圧力検出器(以下、検出器と略記する)S1,S2,S3,S
4をそれぞれ挟んで車体に固定される。また上軸10およ
び下軸13の各他端16,17は、取付板18の上下端に角度検
出器S5,S6を挟んで取付けられており、この取付板18に
は車輪1が装着される。このような上軸10と下軸13と
は、車輪1の上下方向の変位に関係なく常に平行となつ
ている。
また車輪1の上下方向の振動を緩和するための圧縮ば
ね22を備えたダンパ19の一端部27は、圧力および角度の
検出器S7を介して車体に取付けられており、他端部は前
記検出器S6を介して取付板18の下端に取付けられてい
る。このようなダンパ19は、鉛直線に対して角度Sを成
している。また取付板18の一部を挿通して軸棒20がブレ
ーキ装置の回転しない部分に取付けられ、取付板18の中
央付近には駆動軸9が取付板18を挿通して車輪1に固定
される。なお、車輪1が駆動輪でない場合には駆動軸9
は設けられていない。軸棒20は、ステアリング機構に関
連して備えられた駆動シリンダ(図示せず)などに連結
されており、この軸棒20によつて取付板18を押圧すると
車輪1は左側に転舵し、軸棒20を引くと車輪1が右へ転
舵するように構成されている。このような検出器S1〜S7
を設けることによつて、後述するように、車輪1に作用
する相互に直交して延びる仮想軸線X,Y,Z方向の各分力F
x,Fy,Fzを検出して合力の方向を求めることができる。
第4図は、前輪駆動車の加速旋回走行時における走行
状態を説明するための図である。左前輪1a、右前輪1b、
左後輪1cおよび右後輪1dにおけるタイヤ着力点をそれぞ
れP1,P2,P3およびP4として、水平地に停車したときの重
心点G0とする。たとえば慣性旋回走行、すなわちクラツ
チを切つてブレーキを踏まない状態で先行走行している
とき、着力点P1,P2,P3,P4における旋回力Cfl,Cfr,Crl,C
rrは、それぞれ慣性旋回走行時の旋回中心点O1を向いて
いる。また重心点G0と旋回中心点O1との間の距離は実際
の旋回半径であつて、運転者が操作したステアリングホ
イールの切り角に対応する希望旋回半径と等しくなつて
いる。
このような慣性旋回走行時の各車輪における進行方向
は、旋回力に対する垂直方向と考えることができ、前輪
駆動車による加速旋回走行時において、着力点P1,P2で
は、それぞれ旋回力Cfl,Cfrに対して垂直方向に駆動力F
fl,Ffrが発生し、このような旋回力Cflと駆動力Fflおよ
び旋回力Cfrと駆動力Ffrとを合成すると、それぞれ合力
Afl,Afrとなる。したがつて着力点P1,P2,P3,P4における
各成分は、Afl,Afr,Crl,Crrとなる。合力Afl,Afrの方向
は中心点O2で交差しており、旋回力Crl,Crrの方向は中
心点O1を向いている。このような合力Afl,Afr,Crl,Crr
は、第1図で述べたように、検出器S1〜S7を用いて求め
ることができる。
着力点P1,P2,P3,P4における車体左右方向(X方向)
分力は、それぞれXfl,Xfr,Xrl,Xrrであつて、車体前後
方向(Y方向)分力はそれぞれYfl,Yfr,Yrl,Yrrであ
る。このような各車輪における進行方向は、各車輪の合
力に対する垂線方向、つまり着力点P1,P2,P3,P4におい
てそれぞれ参照符Dfl,Dfr,Drl,Drrで示される方向とな
り、これらが車体前後方向に対して角度θfl,θfr,θr
l、θrrを成している。このような加速旋回走行によつ
て重心点G0は重心点G1に移動しており、この重心点G1に
は慣性旋回走行時の旋回力C1、駆動力F1およびその合力
A1がそれぞれ作用している。
このような各車輪における合力Afl,Afrおよび旋回力C
rl,Crrの方向は一点に集中していないため、一定の旋回
中心点が存在せず、走行安定性がとれていない状態とな
つている。このような状態で、各車輪における合力Afl,
Afrおよび旋回力Crl,Crrの方向が集中している仮想旋回
中心点は、合力A1方向のかなり遠方に位置するものと考
えることができる。このように、各車輪における合力Af
l,Afrおよび旋回力Crl,Crrの方向が一点に集中せず、仮
想旋回中心点が運転者の希望旋回半径(中心点O1)より
遠い距離にあるとき、アンダステアな操縦特性にあると
いう。一般に、前輪駆動車による加速旋回走行において
アンダステアな操縦特性を示すことが知られている。
次に、上述したようなアンダステアな操縦特性を無く
すための制御手段について説明する。まず第1の制御手
段において、前輪の転舵角をさらに大きくしていくこと
である。これによつてある程度まで合力Afl,Afrの方向
を時計まわりに変化させることができる。すなわち、前
輪を右側へさらに転舵することで、車輪の転舵方向と車
輪の進行方向Dfl,Dfrとの成す角度、つまり横すべり角
α(第3図参照)が大きくなり、装着されたタイヤに関
連して最大の旋回力Cfl,Cfrを発生し、合力Afl,Afrの方
向が時計まわりに変化する。ただし、車輪の進行方向Df
l,Dfrは一定ではなく、旋回力Cfl,Cfrの方向の変化に伴
つてわずかに変化する。だが、ある一定値以上に車輪を
右転舵すると、最大旋回力を発生する横すべり角αを越
えて、逆に旋回力Cfl,Cfrが減少してゆき、合力Afl,Afr
の方向が反時計まわりに逆転してしまう。このように旋
回走行中に操縦特性がアンダステア状態となつたとき、
ステアリングホイルを切増しすることによつてアンダス
テアを弱めることができるが、ある限界状態を越えてス
テアリングホイールを切つたときには、逆にアンダステ
アが強くなつてしまうため、前述したアンダステアが元
の弱くなつた状態までステアリングホイールを切戻しし
なければならない。したがつて、アンダステアを無くす
ために前輪の転舵角度を大きくすることは、合力Afl,Af
rの方向が最も時計まわりに変化した状態で維持しなけ
ればならない。
次に第2の制御手段において、4輪操舵車の場合、後
輪を前輪と逆方向、つまり左側に転舵させていくことに
よつてアンダステアを弱くすることができる。すなわ
ち、後輪の転舵方向を左方向に変化させ、車輪の転舵方
向と車輪の進行方向Drl,Drrとの成す角度、つまり横す
べり角αが小さくなつて旋回力Crl,Crrが減少するた
め、車両に遠く遠心力Fに対向して旋回力Crl,Crrを発
生させようとして、後輪の進行方向Drl,Drrが反時計ま
わりに変化することによつて小さくなつた横すべり角α
が最適値まで回転し、これによつて後輪の旋回力Crl,Cr
rが最適値となる。
以上のような第1の制御手段と第2の制御手段とを用
いても走行安定性を得られない場合には、第3の制御手
段が考えられる。この第3の制御手段において、駆動力
Ffl,Ffrを弱め、これによつて合力Afl,Afrの方向を時計
まわりに変化させることができる。このような変化は実
際の走行試験などによつて知られており、前輪駆動車に
おける旋回中の操縦特性がアンダステアとなつたとき、
駆動力Ffl,Ffrを小さくすることで、アンダステアが弱
くなるという、いわゆるタツクイン現象が生じ、このよ
うなタツクイン現象を用いて走行安定性を得ることがで
きる。
第5図は、後輪駆動車の加速旋回走行時における走行
状態を説明するための図である。第5図では、後輪駆動
車による加速旋回走行であるため、着力点P1,P2には駆
動力が作用せず、後輪の着力点P3,P4にそれぞれ旋回力C
rl,Crrに対して垂直方向に駆動力Frl,Frrが発生してい
る。このとき着力点P3,P4において、旋回力Crlと駆動力
Frlおよび旋回力Crrと駆動力Frrとを合成すると、合力A
rl,Arrがそれぞれ発生する。したがつて着力点P1,P2,P
3,P4には、それぞれ旋回力Cfl,Cfrおよび合力Arl,Arrが
作用している。また合力Arl,Arrの方向は、中心点O3を
向いており、旋回力Cfl,Cfrの方向は中心点O4を向いて
いる。このように各車輪の旋回力Cfl,Cfrおよび合力Ar
l,Arrの方向は一点に集中していないため、一定の旋回
中心点が存在せず、走行安定性がとれていない。
このような状態において、仮想旋回中心点O5は、各車
輪における旋回力Cfl,Cfrおよび合力Arl,Arrの方向の交
差点付近に位置している。このような各車輪における旋
回力Cfl,Cfrおよび合力Arl,Arrの方向が一点に集中せ
ず、仮想旋回中心点O5が重心点G2から希望旋回半径より
近い距離に位置するとき、オーバーステアな操縦特性に
あるという。なお、一般に後輪駆動車による加速旋回走
行時にはオーバーステアな操縦特性を示すことが知られ
ている。つまり着力点P3,P4における合力Arl,Arrの方向
が、駆動力Frl,Frrによつて中心点O4より離れて反時計
まわりに変化していくため、各車輪における合力が一点
に集中しなくなり、仮想旋回中心点O5が希望旋回半径よ
り短くなるためである。
このようなオーバーステアな操縦特性をなくすため
に、第1の制御手段において、前輪を左に転舵するこ
と、すなわち右へ転舵された前輪を戻してゆくことであ
る。これによつて旋回力Cfl,Cfrの方向を、第4図の第
2の制御手段で説明したように、反時計まわりに変化さ
せることができる。オーバーステアの度合いが小さい場
合には、このような制御手段だけでニユートラルステア
な操縦特性で旋回走行を行うことができる。ここに、ニ
ユートラルステアな操縦特性とは、ステアリングホイー
ルの切り角に対応して、重心点から希望旋回半径だけ離
れた一点に各4輪からの合力の方向が集中している状態
をいう。
しかしながら、前輪の左転舵による前輪横すべり角α
fの低下に伴い、前輪の旋回力Cfl,Cfrの減少で後輪の
旋回力Crl,Crrとのバランスがくずれて、走行安定性が
とれていないことがある。このような場合には、第2の
制御手段を用いることができる。この第2の制御手段と
は、後輪を前輪と同位相をなすように右側へ転舵させて
いくことである。これによつて合力Arl,Arrの方向を時
計まわりに変化することができる。このような変化は第
4図で述べた第1の制御手段と同様であるため、重複を
避けて説明は省略する。
以上のような第1の制御手段と第2の制御手段とによ
つて操縦安定性とニユートラルステアな操縦特性とを得
られない場合には、第3の制御手段が用いられる。この
第3の制御手段は、駆動力Frl,Frrを弱めることであ
る。これによつて合力Arl,Arrの方向が時計まわりに変
化して、第4図で述べた第3の制御手段と同様にして制
御を行うことができる。
第6図は、4輪駆動車の加速旋回走行時における走行
状態を説明するための図である。各車輪に作用する駆動
力Ffl,Ffr,Frl,Frrのバランスがとれている場合、各車
輪における合力Afl,Afr,Arl,Arrの方向は中心点O6に集
中している。したがつて4輪駆動車では各車輪における
駆動力Ffl,Ffr,Frl,Frrのバランスに注意して走行すれ
ば、他の駆動方式の自動車(前輪駆動車および後輪駆動
車)より操縦安定性およびニユートラルステアな操縦特
性を得やすいということができる。また重心点G3に作用
する合力A3の方向は、中心点O6を向いており、車体の旋
回曲線の接線に対して内側の姿勢角θ3を成した加速旋
回走行となつている。このような4輪駆動車の操縦安定
性およびニユートラルステアな操縦特性は各車輪におけ
る駆動力の影響を受け、各車輪の転舵角度および駆動力
の配分によつて変化する。特に、駆動力の配分は、前述
した前輪駆動車および後輪駆動車の場合にはなかつた注
意点のため、次に各車輪の駆動力の配分について説明す
る。
前輪の駆動力Ffl,Ffrの配分を後輪の駆動力Frl,Frrよ
り高めた場合において、前輪の合力Afl,Afrの方向は、
後輪の合力の中心点O6から反時計まわりに移動した中心
点O7を向いており、アンダーステアな操縦特性を示して
いる。また、これとは逆に、後輪の駆動力Frl,Frrの配
分を前輪の駆動力Ffl,Ffrに対して高めた場合におて、
後輪の合力Arl,Arrの方向は、前輪の合力が交差する中
心点O6から反時計まわりに移動した中心点O7に向いてお
り、オーバーステアな操縦特性を示している。このよう
な4輪駆動車のアンダーステアな操縦特性およびオーバ
ーステアな操縦特性は、前輪の駆動力配分を高めた場
合、前輪駆動車と類似の特性を示し、後輪の駆動力配分
を高めた場合には後輪駆動車と類似の特性を示してい
る。
このような4輪駆動車の操縦安定性をニユートラルス
テアな状態に制御する手段について説明する。まず第1
の制御手段は、合力Afl,Afr,Arl,Arrの方向を変化させ
たい車輪の転舵角を変化させることである。各車輪の合
力Afl,Afr,Arl,Arrの方向を車輪を左へ転舵することに
よつて反時計まわりに変化させ、逆に車輪を右に転舵す
ることによつて時計まわりに変化させることができる。
この時計まわりに変化させる制御手段は、第4図に第
1の制御手段および第5図の第2の制御手段と同様であ
り、反時計まわりに変化させる制御手段はその逆方向で
第4図の第2の制御手段および第5図の第1の制御手段
にほぼ準ずるものであるため、重複を避けて説明は省略
する。
次に第2の制御手段として、各車輪の合力Afl,Afr,Ar
l,Arrの方向を駆動力Fal,Ffl,Frl,Frrを強くすることに
よつて反時計まわりに変化させ、逆に駆動力Fal,Ffr,Fr
l,Frrを弱めることによつて時計まわりに変化させるこ
とができる。この駆動力の増減による制御は、第4図お
よび第5図の第3の制御手段と同様である。このような
制御手段は、中心点O6が中心点O8にくるように制御する
ことによつて車体の旋回姿勢角θ3の小さい加速旋回走
行を行うことが可能となる。
第7図は、減速旋回走行時における走行状態を説明す
るための図である。着力点P1,P2,P3,P4において、各旋
回力Cfl,Cfr,Crl,Crrに対する垂直方向に制動力Bfl,Bf
r,Brl,Brrがそれぞれ発生している。これらの旋回力Cfl
と制動力Bfl、旋回力Cfrと制動力Bfr、旋回力Crlと制動
力Brlおよび旋回力Crrと制動力Brrとによつて合力Afl,A
fr,Arl,Arrが生ずる。このような合力Afl,Afr,Arl,Arr
の方向は、制動輪における合力Afl〜Arrの交点である中
心点O9を向いている。後述するように、このような合力
Afl,Afr,Arl,Arrを求めることによつて、操縦安定性お
よびニユートラルステアな操縦特性を得ることができ
る。
このような減速旋回走行時において、車体の重心点G0
はG4に移動している。この重心点G4において、上述の旋
回力Cfl,Cfr,Crl,Crrおよび制動力Bfl,Bfr,Brl,Brrの合
力である合成旋回力C4および合成制動力B4とによつて、
合力A4が作用している。このような合成制動力B4は、合
成旋回力C4の垂線方向に作用する。合力A4は中心点O9を
向いている。しかしながら実際には、合力Afl,Afr,Arl,
Arrの方向が中心点O9に集中せず、オーバーステア状態
となつてしまう。これは、自動車には、急制動によつて
前輪がロツクしたときに前輪の横すべりでハンドルが効
かなくなつて直進しようとし、後輪がロツクしたときに
後輪の横すべりで方向安定性を失ないやすいという特性
がある。したがつて最も危険といえる方向安定性を失う
ことのないように、つまり後輪がロツクすることのない
ように後輪の制動力配分を小さくして設計されるのが一
般的である。したがつて前輪の制動力は後輪の制動力よ
り大きい。そのため減速旋回走行時において、前輪の合
力Afl,Afrの方向は中心点O9から大きく時計まわりに移
動して、後輪の合力Arl,Arrの方向と交差する。したが
つて制動力の前輪と後輪との配分比は、直進時には前輪
の制動力の配分を大きくとり、旋回時には制動力の配分
を各車輪における旋回力の比率に等しくなるように、つ
まり制動力を加えた各車輪の合力の方向が旋回中心点O9
に向くように制御しなければならない。
前輪駆動車において、エンジンブレーキによつて前輪
だけに制動力が働いた場合、着力点P1,P2における合力A
fl,Afrの方向が後輪の着力点P3,P4における旋回力Crl,C
rrの方向と交差するために、オーバーステア状態の走行
を行なうことになる。また後輪駆動車において、エンジ
ンブレーキによつて後輪だけに制動力が働いた場合、後
輪の着力点P3,P4における合力Arl,Arrの方向が前輪の着
力点P1,P2における旋回力Cfl,Cfrの方向から離れるため
に、アンダーステアな状態で走行することになる。さら
に4輪駆動車においては、エンジンブレーキによつて各
車輪に制動力が発生し、操縦安定性および操縦特性に影
響を与える。
次に、これらの前輪駆動車、後輪駆動車および4輪駆
動車の各場合の制御手段について説明する。まず第1の
制御手段は、合力Afl,Afr,Arl,Arrの方向を変化させた
い車輪を転舵させることである。このような制御手段
は、前述した第6図の4輪駆動車の加速旋回走行時にお
ける第1の制御手段と同様であるため、重複を避けて説
明は省略する。この第1の制御手段で操縦安定性および
ニユートラルステアな操縦特性を得られない場合には、
第2の制御手段として、各車輪の制動力の調整を行うこ
とである。これによつて方向成分の方向を制動力を大き
くすることによつて時計まわりに変化させ、制動力を小
さくすることによつて反時計まわりに変化させることが
できる。また駆動輪において、必要とされる制動力の大
きさがエンジンブレーキによる制動力より小さな場合
は、駆動力を少し働かせることでエンジンブレーキを緩
和して小さな制動力を得ることができる。これらの第1
および第2の制御手段によつて中心点O9を運転者が希望
する旋回半径の中心点O10に近付くように制御して小さ
な車体の旋回姿勢角θ4で減速旋回走行を行うことがで
きる。
第8図は、前輪駆動車の定速旋回走行時における走行
状態を説明するための図である。前述した第4図に比べ
て、駆動力Ffl,Ffrが車体に働く各種の抵抗力を打ち消
す程度の大きさであるため、姿勢角θ5は非常に小さ
い。したがつてアンダーステアが弱い状態で走行する。
したがつて旋回中心点O11と中心点O12とは加速旋回走行
時に比べて近接しており、旋回半径が短くなつて中心点
O13が中心点O11の近傍に移動している。
第9図は、後輪駆動車の定速旋回走行時における走行
状態を説明するための図である。前述した第5図の後輪
駆動車による加速旋回走行に比べて、後輪の駆動力Frl,
Frrが車体に作用する各種の抵抗力を打ち消す程度の大
きさであるため、したがつて姿勢角θ6は小さく、弱い
オーバーステア状態で走行している。したがつて中心点
O14は第5図の中心点に比べて中心点O16の近傍に移動し
ている。
第10図は、4輪駆動車の定速旋回走行時における走行
状態を説明するための図である。前述した第6図の4輪
駆動車の加速旋回走行に比べて、駆動力Ffl,Ffr,Frl,Fr
rが車体に作用する各種の抵抗力を打ち消す程度しか作
用していない。したがつて小さな姿勢角θ7で中心点O1
7は中心点O18の近傍に移動している。
第11図は前車輪1を車体の後方から見た側面図であ
り、第12図は車輪1を上方から見た平面図である。第1
図をも参照して、前述した旋回力Cfl,Cfr,Crl,Crr、駆
動力Ffl,Ffr,Frl,Frr、合力Afl,Afr,Arl,Arr、および制
動力Bfl,Bfr,Brl,Brrが、各車輪1a〜1dの着力点P1〜P4
にX,Y,Z方向の分力Fx,Fy,Fzとして作用しているものと
し、これらの各分力Fx,Fy,Fzを求める方法について説明
する。
上軸10の端部11,16および端部12,16間の距離をそれぞ
れl1,l2とし、下軸13の端部14,17および端部15,17間の
距離をそれぞれl3,l4とする。また車体左右方向、車体
前後方向および車体上下方向をそれぞれX方向、Y方向
およびZ方向とし、車体右方向、車体前方向および車体
上方向をそれぞれ正方向とする。このとき距離l1,l2,l
3,l4のX方向の各成分は距離l1x,l2x,l3x,l4xであり、
Y方向の成分は距離l1y,l2y,l3y,l4yであり、Z方向の
成分は距離l1z,l2z,l3z,l4zである。なお、距離l1zと距
離l2zとは同一長さである。また距離l3zと距離l4zとは
同一長さであるとし、取付板18に取付けられた上軸10の
端部16と、下軸13の端部17とを通過する1つのX−Z平
面を想定したときに、上軸10および下軸13はこのX−Z
平面に対して対称に取付けてある。また上軸10と下軸13
とは、車輪1のZ方向の変位に拘わらず、常に平行とな
つている。これによつて車輪1がZ方向に変位しても、
上軸10および下軸13の距離l1〜l4のY方向成分l1y〜l4y
は変化しない。なお距離l1〜l4はそれぞれ長さが等しい
ため、距離l1によつて示すことができる。またX方向、
Y方向およびZ方向の距離は、それぞれl1x,l1y,l1zで
示すことができる。
車輪1がZ方向に変位したときには、距離l1yは変化
せず、距離l1xおよび距離l1zが変化する。またダンパ19
は、車輪1がZ方向に移動した際にX−Z平面内で変位
する。ダンパ19の両端部間の長さを距離e(第1図参
照)とすると、距離eはx方向成分exとZ方向成分ezと
によつて示される。このようなダンパ19は、Z方向線と
角度Sを成している。
次に第12図を参照して、車輪1がZ方向に変位した場
合のX方向およびZ方向の変位量をそれぞれ±ΔXおよ
び±ΔZとして、これらの変位量±ΔXおよび±ΔZを
測定する手段について説明する。
まず第1の測定手段は、ダンパ19の両端部間の距離e
を測定するための後述する寸法測定用の検出器を設け
て、これによつて距離eを測定し、測定された距離eに
対応する変位量±ΔX,±ΔZの数値をデータ表にして後
述する記憶装置90に予め入力しておく。これによつて、
測定する距離eに対応して変位量±ΔX,±ΔZを求める
ことができる。また、上述したようなデータ表を用い
ず、前記寸法測定用検出器をダンパ19の端部に取付けて
距離eを検出し、角度Sを検出する角度検出器S7をダン
パ19の端部取付点27に設けることによつて車体に対する
ダンパ19の角度Sを検出して、寸法測定検出器によつて
検出された測定値eのX方向およびZ方向の成分ex,ez
を、第2式および第3式によつて求めることができる。
ex=e・sinS …(2) ez=e・cosS …(3) 車輪1がZ方向に変位していない状態の距離eのX方
向およびZ方向の成分を基準値ex0,ez0として、予め記
憶装置90に入力しておき、第4式、第5式によつて変位
量±ΔX,±ΔZを求めることができる。
±ΔX=ex−ex0 …(4) ±ΔZ=ez−ez0 …(5) 次に第2の測定手段は、車輪1がZ方向に変位したと
きに、この変位に伴つて上軸10および下軸13がZ方向に
角度が変化するため、上軸10または下軸13のいずれかに
上下変位角度を測定する角度検出器S5あるいはS6を取付
けておき、この角度の測定値に対応する変位量±ΔX,±
ΔZの値をデータ表にして予め記憶装置に入力しておく
ことによつて、変位量±ΔX,±ΔZの値を求めることが
できる。
さらに第3の測定手段は、車高検出器を車体に取付け
て、車輪1がZ方向に変位していない状態の車高検出器
の測定値を基準値z0に定め、その基準値z0からの変位量
±ΔZが求められる。
次に、以上のような第1〜第3の検出手段によつて検
出された変位量±ΔX,±ΔZの値を用いて、距離l1x,l1
zを求める手段について説明する。車輪1がZ方向に変
位していない状態において、X方向およびZ方向の距離
をl1x0,l1z0とおき、予め記憶装置90に入力しておき、
第6式および第7式によつて距離l1x,l1zが求められ
る。
l1x=l1x0±ΔX …(6) l1z=l1z0±ΔZ …(7) なお、第3の測定手段を用いた場合では、車高検出器
によつて変位量±ΔXが求められていないため、上述し
た第6式によつて距離l1xを求めることができない。し
たがつて第8式によつて距離l1xが求められる。
前記第6式から変位量±ΔXは第9式によつて示され
る。
±ΔX=l1x−l1x0 …(9) この第9式に前述の第8式によつて求められた距離l1
xを代入して、変位量±ΔXが求められる。
次に、前述した各検出器S1〜S4および圧力検出器S7に
よつて検出された値をそれぞれ3方向(X方向、Y方
向、Z方向)に分解して、車輪に作用する各分力Fx,Fy,
Fzを求める手段について説明する。各検出器S1,S2,S3,S
4およびS7の測定値をそれぞれp1,p2,p3,p4およびEとお
く。このとき測定値p1,p2,p3およびp4は正または負の両
値をとるが、測定値Eは正確をとるものとする。なお、
測定値Eが負値である場合、車輪1は路面から離れた状
態となつている。測定値p1,p2,p3,p4およびEのそれぞ
れのX方向分力はp1x,p2x,p3x,p4xおよびExとなり、Y
方向の分力はそれぞれp1y,p2y,p3y,p4yとなり、Z方向
の分力はp1z,p2z,p3z,p4zおよびEzとなる。ただし、測
定値EのY方向の分力Eyは、距離eyが零となるため存在
しない。このような測定値p1,p2,p3,p4およびEの3方
向の成分力は上軸10および下軸13の各寸法の比によつて
求めることができる。
次に、上述の第10式によつて求められた各分力p1x〜p
4xおよびEx、p1y〜p4y、p1z〜p4zおよびEzによつて、上
軸10および下軸13の各端部11,12.14,15に生ずるモーメ
ントを求める手段について説明する。
各車輪の着力点P1〜P4におけるX方向、Y方向および
Z方向の3方向の分力Fx,Fy,Fzのうち、X方向およびY
方向の分力Fx,Fyは、上軸10および下軸13の力を及ぼす
が、圧縮ばね22には直接的に力が作用しない。また、Z
方向の分力fzは、圧縮ばね22に力を及ぼすが、上軸10お
よび下軸13には直接的に力が作用しない。このように、
直接的に作用しない圧縮ばね22とX方向およびY方向分
力Fx,Fy間、および上軸10および下軸13とZ方向分力Fz
間は、後述するように計算式で補正を行うため、別途に
考えるものとする。また、車輪1が路面の凸所を通過し
た際に、車体に対して上昇した直後に下降する変位動作
(以下、バンプと記す)および車輪1が路面の凹所を通
過した際に、車体に対して下降した直後に上昇する変位
動作(以下、リバウンドと記す)を行つた場合におい
て、着力点に作用する力をX,Y,Z方向に分けて、以下に
詳しく説明する。
第13図は、車輪1がバンプした場合の着力点P2にX方
向右向きの分力Fxが作用した状態を示す図である。第13
図(1)に示されるように、車輪1の着力点P2には右方
向(正の方向とする)のX方向分力Fxが働いている。こ
のような分力Fxによつて、検出器S1,S2には圧縮力が発
生し、検出器S3,S4には引張力が発生する。
次に第13図(2)および第13図(3)に示されるよう
に、着力点P2と車輪1の車輪軸9の回転軸線とのZ方向
の距離を距離gとし、検出器S5,6Sと車輪軸9とのZ方
向の距離をそれぞれ距離hとする。これらの距離gおよ
び距離hを定数として予め記憶装置90に入力しておく。
タイヤ着力点P2におけるX方向分力Fxによつて、車輪軸
9に発生するモーメントM1は第11式によつて求められ
る。
M1=Fx・g …(11) このようなモーメントM1は、検出器S1,S2に圧縮力p1,
p2をそれぞれ発生させ、検出器S3,S4には引張力p3,p4を
それぞれ発生させる。したがつて、圧縮力p1のX方向分
力p1xと圧縮力p2のX方向分力p2xとによつて、車輪1を
車輪の中心点を通る仮想Y軸を中心とするモーメントM2
が発生し、引張力p3のX方向分力p3xと引張力p4のX方
向分力p4xとによって、車輪1を車輪の中心点を通る仮
想Y軸を中心とするモーメントM3が発生する。また、検
出器S6の取付点には、圧縮ばね22の復元力Eによつて、
その復元力EのX方向の分力Exが作用している。したが
つて、車輪軸9に発生するモーメントM4は第12式によつ
て求められる。
M4={(p1x+p2x)+(p3x+4px)−Ex}・h …(12) また、着力点P2に作用するX方向分力Fxによつて検出
器S5の取付点において、前記圧縮力p1,p2のZ方向分力p
1z,p2zが発生し、検出器S6の取付点において前記引張力
p3,p4のZ方向分力p3z,p4zが発生している。そこで、こ
のようなZ方向の分力plz,p2zと、分力p3z,p4zとは互に
打消し合い、モーメントM5は第13式によつて示されるよ
うに零となる。
M5={(p1z+p2z)−(p3z+p4z)}・l1x=0 …(13) このようなモーメントM4とモーメントM5とを合成した
モーメントM6は、第14式によつて示される。
M6=Fx・g ={(p1x+p2x)+(p3x+4px)−Ex}・h …(14) したがつてX方向分力Fxは、第15式によつて求められ
る。
Fx={(p1x+p2x)+(p3x+p4x)−Ex}・h/g …(15) 第14図は、車輪1がリバウンドした場合の着力点P2に
X方向右向きに分力Fxが作用した状態を示す図である。
分力Fxが車輪1に作用することによつて、前記第13図と
同様に、検出器S1,S2において圧縮力p1,p2が発生し、検
出器S3,S4において引張力p3,p4が発生する。したがつ
て、検出器S5には圧縮力p1,p2によるX方向分力p1x,p2x
が作用し、また検出器S6には引張力p3,p4のX方向の分
力p3x,p4xが作用する。このような分力p1x,p2x,p3x,p4x
によつて車輪軸9に発生するモーメントM4は、前述した
第12式によつて示されている。また圧縮力p1,p2によつ
て発生するZ方向の分力p1z,p2zおよび引張力p3,p4によ
つて発生するZ方向の分力p3z,p4zは、検出器S5,S6にお
いて相互に離反する方向に作用している。
このようなZ方向の分力p1z,p2zおよびZ方向の分力p
3z,p4zによつて発生するモーメントM5は、前述した第13
式によつて示されている。したがつて、X方向の分力p1
x〜p4xによつて発生したモーメントM4と、Z方向の分力
P1z〜p4zによつて発生するモーメントM5との合成モーメ
ントM6は、前記第14式によつて示され、着力点P2に作用
するX方向分力Fxは前述した第15式によつて求められ
る。なお、前述した第13図と対応する部分には同一の参
照符を付し、重複を避けて説明は省略する。
第15図は、車輪1がバンプした場合の着力点P2にX方
向左向きに分力Fxが作用した状態を示す図である。車輪
1の着力点P2に分力Fxが作用すると、検出器S1,S2には
引張力p1,p2が発生し、検出器S3,S4には圧縮力p3,p4が
発生する。このような引張力p1,p2のX方向の分力p1x,p
2xが検出器S5に作用し、圧縮力p3,p4によつてそのX方
向の分力p3x,p4xが検出器S6に作用する。また、検出器S
5には引張力p1,p2のZ方向の分力p1z,p2zが作用し、検
出器S6には圧縮力p3,p4のZ方向分力p3z,p4zが作用す
る。これらのX方向分力p1x,p2x,p3x,p4xおよびZ方向
分力p1z,p2z,p3z,p4zによつて、前述の第15式によつて
着力点P2に作用する分力Fxを求めることができる。
第16図は、車輪1がリバウンドした場合の着力点P2に
X方向左向きのX方向分力Fxが作用した状態を示す図で
ある。検出器S5におけるZ方向の分力p1zと、分力p2zお
よび検出器S6におけるZ方向の分力p3zと、分力p4zとが
第15図とは逆方向となつており、前述した第13図〜第15
図と同様にして、第15式によつて着力点P2に作用する分
力Fxを求めることができる。対応する部分には同一の参
照符を付し、重複を避けて説明は省略する。
第17図は、車輪1の着力点PにY方向前向きの分力Fy
が作用した状態を示す図である。第17図(1)に示され
るように、車輪1の着力点P2にはY方向前向きに分力Fy
が作用している。第17図(2)および第17図(3)に示
されるように、検出器S5,S6と着力点P2とは距離iを成
しており、この距離iを定数として予め記憶装置90に入
力しておく。このとき、着力点P2におけるY方向分力Fy
によるモーメントM7は、第16式によつて求められる。
M7=Fy・(l1x+i) …(16) 第18図は第17図の車輪1がバンプした状態をY方向後
方から見た図であり、第19図は第17図の車輪1がリバウ
ンドした状態をY方向後方から見た図である。検出器S5
において、分力p1xと分力p2xおよび分力p1zと分力p2zと
が相互に打消し合い、検出器S6において分力p3xと分力p
4xおよび分力p3zと分力p4zとが相互に打消し合う。した
がつて分力p1z〜p4zは、それぞれ車輪1のバンプ時とリ
バウンド時とにおいて、相互に方向が逆となつており、
分力p1xと分力p2xとが相互に打消し合い、分力p3xと分
力p4xとが相互に打消し合うため、着力点P2における分
力Fyには直接関係しない。したがつて第17図(2)にお
いて、検出器S5には圧縮力p1のY方向の分力plyと引張
力p2のY方向の分力p2yとの和、すなわちp1y+p2yの分
力が作用する。また検出器S6において、第17図(3)に
示されるように、圧縮力p3のY方向の分力P3yと引張力p
4のY方向の分力p4yとの和、すなわちp3y+p4yの分力が
作用する。これによつて、車輪1を左側へ転舵させよう
とする前述したモーメントM7が発生する。そこで分力Fy
は、車体の前進方向を正方向とすると、Y方向の分力Fy
によるモーメントM7は、第17式によつて求めることがで
きる。
M7={(p1y+p2y)+(p3y+p4y)}・l1x …(17) この第16式と第17式とは等しいので、Fyは第18式によ
つて求められる。
Fy={(p1y+p2y)+(p3y+p4y)}・l1x/(l1x+i) …(18) 第20図、第21図および第22図は、第17図、第18図およ
び第19図において着力点P2にY方向後方に分力Fyが作用
した状態を示す図である。前述した分力Fyは、車体の進
行方向を正方向としているため、前記第18式によつて分
力Fyが、負値として求まつた場合には、タイヤ1の着力
点P2にはY方向後方に分力Fyが作用している。したがつ
て、分力Fyは第17図〜第19図における説明と同様にして
求めることができるため、対応する部分には同一の参照
符を付して説明は省略する。
第23図は、車輪1の着力点P2においてZ方向上向きに
分力Fzが作用した状態を示す図である。分力Fzは、車輪
1を上へ持ち上げようとするモーメントを発生させる。
圧縮ばね22によつて検出器S7には圧縮力Eが作用する。
第1図で説明したようにして距離eおよびezを求め、圧
縮力検出器S7の測定値Eから第10式によつてEzが求めら
れる。なお、圧縮ばね22を装着したダンパが、車輪1の
上下ストロークに関係なくほぼ垂直ならば、Exは極小と
なり、測定値EはEzとほぼ等しいとしてよい。
したがつて、着力点P2におけるZ方向分力Fzによるモ
ーメントM10は、第19式によつて求められる。
M10=Fz・(l1x+i) …(19) また分力FzによるZ方向に関するモーメントM11は、
第20式によつて求められる。
M11=Ez・l1x …(20) これらのモーメントM10,M11は、互いに打消し合うよ
うにして働いている。したがつて分力Fzは、第21式によ
つて求めることができる。
また、ダンパ19の両端間の距離eを検出する寸法測定
検出器または車高検出器または上軸10か下軸13の変位角
を検出する角度検出器S5(S6でもよい)を設けて、これ
らの検出器の測定値に対応する分力Fzの値を予め記憶装
置90に記憶させておくことで、分力Fzを求めることがで
きる。
本実施例では説明の便宜上、上軸10および下軸13をあ
る特別な条件で設定させたが、この寸法および角度は、
計算式が複雑になることを覚悟すれば自由に設定でき
る。
第24図は寸法測定検出器を含むダンパ19の分解斜視図
であり、第25図はダンパ19が組立てられた状態を示す断
面図である。上述したような寸法測定検出器は、ダンパ
19に取付けられる。ダンパ19は、支持部材21と、圧縮ば
ね22と、検出器S7が取付けられた取付部材23と、コイル
24が巻回されたコイル巻回部材25と、電源32とを含む。
取付部材23は、直円筒状の胴部26とばね受部27とを有
し、胴部26には圧縮ばね22が装着され、圧縮ばね22の一
端部はばね受部27に当接する。胴部26の他端部には、環
状の接触端子28が取付けられている。またコイル巻回部
材25は、コイル24が巻回された管状の芯材29と、この芯
材29の一端部に固定されたばね受部30とを有し、芯材29
は前記取付部材23の接触端子28を介して胴部26内へ挿入
される。このような取付部材23のばね受部27とコイル巻
回部材25のばね受部30との間には、圧縮ばね22が装着さ
れ、芯材29内には支持部材21の案内軸31が挿通される。
このようなコイル24と接触端子28との間に電源32によ
つて直流電圧を印加すると、ダンパ19の伸縮に応じてコ
イル24と接触端子28との間の電圧は変化する。このよう
な電圧を検出することによつて、ダンパ19の伸縮性を求
めることができる。
第26図は、本発明の自動車の操縦制御装置80の基本的
構成を示すブロック図である。自動車の操縦制御装置
(以下、制御装置と略記する)80は、各車輪に作用する
車体の加速度に起因した合力の方向を検出する第1検出
手段81と、運転者の希望する走行方向および旋回半径を
検出する第2検出手段82と、第1検出手段81と、第2検
出手段82との出力に応答して各車輪の合力の方向の交
点、すなわち前述した旋回中心点O1〜O18が一点で交わ
り、その交点が前記第2検出手段28によつて車体の重心
を中心とする旋回半径r上の位置にくるように、各車輪
の転舵角および制動力または駆動力を制御する手段であ
るマイクロコンピュータ(以下、CPUと記す)83と、第
1検出手段81と、第2検出手段82との出力に関連して各
車輪の転舵角を制御する手段である転舵角制御装置84
と、第1検出手段81と、第2検出手段82との出力に関連
して制動力または駆動力を制御する手段である車速制御
装置85とを含む。
第1検出手段81は、左前輪1a、右前輪1b、左後輪1cお
よび右後輪1dの上軸10、下軸13およびダンパ19にそれぞ
れ備えられた検出手段86〜89から成る。これらの検出手
段86〜89は、前述した検出器S1〜S7と同様にそれぞれ構
成を有しており、各検出手段86〜89に対応する検出器S1
〜S7には、添字a,b,c,dを付して示す。各検出手段86〜8
9からの出力は、CPU83に入力される。またCPU83には、
第2検出手段82の出力が入力され、内蔵された記憶装置
90に記憶されている分力Fx,Fy,Fzに関連したデータなど
を用いて、その第2検出手段82の出力に応答して処理が
行われる。
このようなCPU83は、各車輪の検出器S1a〜S7a,S1b〜S
7b,S1c〜S7c,S1d〜S7dの測定値に基づいて分力Fx,Fy,Fz
を計算して、分力Fx,Fy,Fzから各車輪の合力の方向の交
点を求めるとともに、第2検出手段82から入力した転舵
角に対応して運転者の希望旋回半径r0を計算する。こう
して、計算された各車輪の合力の方向の交点が一点で交
わり、その交点が希望旋回半径r0上の位置にくるよう
に、車体の重心を中心にした仮想円上で移動させて制御
する。このような制御手段の一例として、車速が一定で
ある場合には、ステアリングのゲインに反比例してゲイ
ンを下げて制御する方法がある。ここで、ステアリング
のゲインとは、ステアリングの切り角の入力に対して実
施回における旋回半径の比率をいう。したがつて、希望
旋回半径r0は、第22式で示される。
ここに、g;ステアリングのゲイン S;ステアリングの切り角 k;比例定数 この第22式から希望旋回半径r0を求めて、希望旋回半
径r0の中心点に各車輪の合力の方向が近づくように制御
することによつて、ニユートラルステアな状態で旋回走
行を保つことができる。
このようなCPU83からの制御信号は、転舵角制御装置8
4および車速制御装置85に入力される。転舵角制御装置8
4は、車輪を転舵させるための駆動シリンダなどから構
成される操舵機構91を駆動する信号を導出し、車輪1を
転舵する。また車速制御装置85は、駆動力制御装置92と
制動力制御装置93とを有する。駆動力制御装置92は、駆
動機構94の図示しないアクチユエータなどに備えられた
電磁ソレノイドを駆動する駆動電力を導出して、車輪1
の駆動力を制御する。また制動力制御装置93は、制御機
構95のホイルシリンダなどを駆動する駆動電力を導出し
て、各車輪の制動力を制御する。これらの操舵機構91、
駆動機構94および制動機構95を個別的に制御して、前述
した希望旋回半径r0上に走行旋回半径rがくるように制
御することができる。このような制御は、前輪駆動車、
後輪駆動車および4輪駆動車などの各車両に応じて、ま
ず、車輪の転舵角を制御し、次に制動力または駆動力を
制御するようにしてもよい。
第27図は本発明の他の実施例を示す斜視図であり、第
28図は車輪1を車体の後方から見た側面図であり、第29
図は車輪1を車体の上方から見た平面図である。車輪1
が取付けられる取付板40の上側両端部付近には、一対の
上軸41,42が取付けられ、取付板40の下側両端部付近に
は一対の下軸43,44が取付けられる。このような上軸41,
42および下軸43,44と、取付板40との間には、角度検出
器S11,S12および角度検出器S13,S14が介在される。また
上軸41,42および下軸43,44の他方側の各端部は、図示し
ない車体に圧力検出器S21,S22および圧力検出器S23,S24
をそれぞれ介して取付けられる。このような上軸41,42
および下軸43,44の各両端は、距離l1,l2,l3,l4を有し、
距離l1〜l4に対するX方向の成分は、距離l1x,l2x,l3x,
l4xであり、Z方向の成分は距離l1z,l2z,l3z,l4zであ
る。ただし、上軸41,42および下軸43,44は、Y方向に傾
斜していないため、そのY方向成分の距離は零である。
このような上軸41,42および下軸43,44は全て同寸法にし
て平行であり、X−Z平面とも平行に取付けられてい
る。したがつて、上軸41,42および下軸43,44は、車輪1
のバンプまたはリバウンドに拘わらず、X−Z平面に関
して平行である。これによつて、距離l1〜l4はl1で、距
離l1x〜l4xはl1xで、距離l1z〜l4zはl1zで代表される。
ダンパ19は、一端部45が圧力検出器S25を介して車体に
取付けられ、他端部46は圧力検出器S26を介して取付板4
0に取付けられている。このようなダンパ19は、両端部4
5,46間で距離eを成し、この距離eのX方向の距離をex
およびZ方向の距離をezとする。またダンパ19は、X−
Z平面内で鉛直線と角度S1を成している。車輪軸47は、
取付板40の中央付近を挿通してブレーキ装置の回転しな
い部分に取付けられており、この車輪軸47は車輪1が駆
動輪でない場合には存在しない。また、取付板40の一側
部付近を挿通する軸棒48は、車輪1に関連して設けられ
た制動機構に取付けられており、この軸棒48の他端部は
ステアリング機構に関連して連結される。
第30図は、車輪1がバンプした場合の着力転P2にX方
向右向きに分力Fxが作用した状態を示す図である。第30
図(1)に示されるように、着力点P2には右向きにX方
向分力Fxが作用している。この分力Fxは、車輪1を車輪
軸47を左へ傾斜させようとするモーメントを発生する。
第30図(2)および第30図(3)に示されるように、着
力点P2と車輪軸47とのZ方向の距離をgとし、車輪軸47
の軸線と検出器S11,S12および検出器S13,S14とのZ方向
の距離をそれぞれhとする。このような状態で、着力点
P2に作用する分力Fxは、前述の実施例と同様に第15式に
よつて求めることができ、重複を避けて説明は省略す
る。また、着力点P2にx方向左向きに分力Fxが作用した
場合においても、分力Fxは負値として求めることがで
き、重複を避けて説明は省略する。
第31図は、車輪1がリバウンドした場合の着力点P2に
x方向右向きに分力Fxが作用した状態を示す図である。
このような分力Fxもまた、第15式によつて求めることが
でき、重複を避けて説明は省略する。
第32図は、着力点P2にY方向前向きに分力Fyが作用し
た状態を示す図である。検出器S11〜S14と着力点P2と
は、X方向に距離iを成して配置される。このような分
力Fyによつて車輪1を左へ転舵させようとするモーメン
トM12は、第23式によつて示される。
M12=Fy・(l1x+i) …(23) 検出器S21,S22,S23および検出器S24には、軸棒41,42,
43および軸棒44に作用する圧縮力または引張力だけでな
く、Y方向への圧力、言い換えると検出器S21,S22,S23
および検出器S24をそれぞれ通るZ軸を中心とした回転
トルクを、車体前方への回転を正方向として圧力検出器
S21,S22,S23および検出器S24によつて各回転トルクそれ
ぞれでt1,t2,t3およびt4として検出し、その総回転トル
クTは第24式によつて求められる。
T=t1+t2+t3+t4 …(24) したがつてモーメントM12と回転トルクTとは等し
く、第25式によつて示される。
Fy・(l1x+i)=t1+t2+t3+t4 …(25) したがつて第25式から分力Fyは、第26式によつて求め
ることができる。
Fy=(t1+t2+t3+t4)/(l1x+i) …(26) なお、着力点P2におけるY方向の分力が車体の後方を
向いている場合には、分力Fyは負値として求められる。
第33図は、車輪1の着力点P2にZ方向上向きに分力Fz
が作用した状態を示す図である。車輪1の着力点P2に
は、Z方向に分力Fzが作用している。このような状態で
は、前述した第23図において既に説明したように、車輪
1を上へ持ち上げようとするモーメントが発生する。こ
のような分力Fzを検出する方法は、第23図に関連して説
明したのと同様にして、車高検出器、角度検出器S11,S1
2,S13,S14あるいは寸法測定検出器によつて測定するこ
とができ、重複を避けて説明は省略する。
第34図は本発明のさらに他の実施例を示す斜視図であ
り、第35図は支軸60の断面図であり、第36図は支軸60a
の断面図である。L字状の支軸60には、長手棒状の支持
部材61,62がそれぞれ直角を成して固定されている。支
軸60は、支持部材61,62の各端部が取付けられる部分63
と、部分63に連なり支持部材61と平行に延びる屈曲部分
64とを有する。このような支軸60には、支持部材65が取
付けられる。第35図に示されるように、支持部材61の一
側部には、支軸60に形成された嵌合凹所66に嵌り込む軌
条67が形成されている。このように、支軸60の嵌合凹所
66に支持部材65の軌条67が嵌り込んだ状態では、支持部
材65は嵌合凹所66に沿つて上下に移動可能である。この
ような支持部材65はL字状に形成され、前記軌条67が形
成された部分68と、その部分68に直角を成して連なる部
分69とから成つている。支持部材65の部分69と、支軸60
の部分64との間には、部分63および部分68と平行にダン
パ70が取付けられる。このようなダンパ70には、前述し
た寸法検出器(第24図および第25図参照)を備えるか、
あるいはダンパ70に寸法検出器を設けずに通常のダンパ
を使用し、第1の実施例で示した車高検出器を設ける。
支持部材65の部分69の端部には、取付板71が取付けられ
る。取付板71の中央部付近には、車輪軸72が挿通してい
る。また、取付板71の一端部には軸棒73が挿通してブレ
ーキ装置の回転しない部分に取付けられ、この軸棒73は
ステアリング機構に関連する駆動シリンダなどに連結さ
れている。このような軸棒73によつて、取付板71を押圧
すると車輪1は左へ転舵し、逆に引けば車輪1は右へ転
舵する。なお、前述の支軸60および支持部材65は、第36
図に示されるように、中空の支軸60a内に支持部材65aを
収納した構成を用いるようにしてもよい。
第37図は、車輪1の着力点P2においてX方向分力Fxと
Z方向分力Fzとが作用した状態を示す図である。着力点
P2には、X方向分力FxとZ方向分力Fzが作用している。
X方向分力Fxは、車輪1を左側へ傾斜させようとするモ
ーメントを発生する。検出器S62と着力点P2とは方向に
距離bを成し、検出器S62と検出器S60とは方向に距離c
を成して配置されている。このような距離b,cを定数と
して、予め前述した記憶装置に入力しておく。着力点P2
におけるX方向分力FxによるモーメントM14は、第27式
によって示される。
M14=Fx・b …(27) このモーメントM14は、検出器S60に引張力Pxを発生さ
せる。そこで分力Fxは、車体右方向を正方向とすると、
X方向の分力FxによるモーメントM15は、第28式によつ
て求められる。
M15=−Px・c …(28) したがつて、これらのモーメントM12,M13の関係式
は、 Fx・b=−Px・c …(29) となり、これによつて分力Fxは、第30式によつて求める
ことができる。
また、分力Fzは、車輪1を上へ持ち上げようとするモ
ーメントM16を発生する。検出器S60と着力点P2とは、X
方向に距離dを成し、検出器S60と検出器S62とは、X方
向に距離fを成す。これら距離d,fを定数として予め記
憶装置に入力しておく。これによつて、着力点P2におけ
るZ方向分力FzによるモーメントM15は、第31式によつ
て示される。
M16=Fz・d …(31) このモーメントM16は、検出器S62に圧力Pzを発生させ
る。そこで、分力Fzは車体上方を正方向としてZ方向分
力によるモーメントM17は、第32式によつて示される。
M17=Pz・f …(32) したがつて、これらのモーメントM16,M17の関係式
は、 Fz・d=Pz・f …(33) となり、したがつて分力Fzは第34式によつて求めること
ができる。
第38図は、車輪1の着力点P2にY方向分力Fyが作用し
た状態を示す図である。着力点P2には、Y方向分力Fyが
作用している。この分力Fyは、車輪1を左へ転舵させよ
うとするモーメントM18を発生させる。したがつて、着
力点P2におけるY方向分力FyによるモーメントM18は、
第35式によつて示される。
M18=Fy・d …(35) このモーメントM18は、検出器S61に引張力Pyを発生さ
せる。
このモーメントM18は、検出器S61に引張力Pxを発生さ
せ、検出器S60と検出器S61とは、X方向に距離mを成
し、これを定数として予め記憶装置に入力しておく。そ
こで分力Fyは、車体Z方向を正方向とすると、Y方向の
分力FyによるモーメントM19は、第36式によつて示され
る。
M19=−Py・m …(36) これらのモーメントM18,M19の関係式は、 Fy・d=−Py・m …(37) となり、したがつて分力Fyは、第38式によつて求めるこ
とができる。
Fy=−Py・m/d …(38) 以上のようにして、X方向分力Fx、Y方向分力Fyおよ
びZ方向分力Fzを求めて、第26図で述べたように、検出
器S60,S61,S62の出力をCPU90に入力し、各車輪の転舵
角、駆動力および制動力を制御して、走行安定性を向上
することができる。
発明の効果 本発明によれば、検出手段によつてタイヤ・グリツプ
力およびその方向を検出し、旋回時には各車輪でのタイ
ヤ・グリツプ力の水平方向の成分が一点で交わるように
各車輪の転舵角および/または制動力もしくは駆動力と
を制御するので、前記交点を中心として、自動車の重心
を運転者の希望する旋回半径で、或る速度範囲の自動車
を走行させることができる。これによつて、走行時の安
全性が向上され、車輪の横すべりなどを生ずることな
く、安定した走行を行うことができる。
また本発明によれば、制御手段によつてまず各車輪の
転舵角が制御され、次にそれに応じて制動力または駆動
力が制御されるので、前記速度範囲の幅を拡げて運転者
の希望する旋回半径で自動車を走行させることができ、
さらに安定した走行を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の斜視図、第2図は旋回走行
時における自動車の走行方向を説明するための図、第3
図は旋回走行時における自動車の車輪1a,1b,1c,1dの進
行方向を説明するための図、第4図は前輪駆動車の加速
旋回走行時における走行状態を説明するための図、第5
図は後輪駆動車の加速旋回走行時における走行状態を説
明するための図、第6図は4輪駆動車の加速旋回走行時
における走行状態を説明するための図、第7図は減速旋
回走行時における走行状態を説明するための図、第8図
は前輪駆動車の定速旋回走行時における走行状態を説明
するための図、第9図は後輪駆動車の定速旋回走行時に
おける走行状態を説明するための図、第10図は4輪駆動
車の定速旋回走行時における走行状態を説明するための
図、第11図は前車輪1を車体の後方から見た側面図、第
12図は車輪1を上から見た平面図、第13図は車輪1がバ
ンプした場合の着力点P2にX方向右向きの分力Fxが作用
した状態を示す図、第14図は車輪1がリバウンドした場
合の着力点P2にX方向右向きに分力Fxが作用した状態を
示す図、第15図は車輪1がバンプした場合の着力点P2に
X方向左向きに分力Fxが作用した状態を示す図、第16図
は車輪1がリバウンドした場合の着力点P2にX方向左向
きのX方向分力Fxが作用した状態を示す図、第17図は車
輪1の着力点P2にY方向前向きの分力Fyが作用した状態
を示す図、第18図は第17図の車輪1がバンプした状態を
Y方向後方から見た図、第19図は第17図の車輪1がリバ
ウンドした状態をY方向後方から見た図、第20図〜第22
図は第17図〜第19図において着力点P2にY方向後方に分
力Fyが作用した状態を示す図、第23図は車輪1の着力点
P2においてZ方向上向きに分力Fzが作用した状態を示す
図、第24図は寸法測定検出器を含むダンパ19の分解斜視
図、第25図はダンパ19が組立てられた状態を示す断面
図、第26図は本発明の自動車の操縦制御装置80の基本的
構成を示すブロック図、第27図は本発明の他の実施例を
示す斜視図、第28図は車輪1を車体の後方から見た側面
図、第29図は車輪1を車体の上方から見た平面図、第30
図は車輪1がバンプした場合の着力点P2にX方向右向き
に分力Fxが作用した状態を示す図、第31図は車輪1がリ
バウンドした場合の着力点P2にX方向右向きに分力Fxが
作用した状態を示す図、第32図は着力点P2にY方向前向
きに分力Fyが作用した状態を示す図、第33図は車輪1の
着力点P2にZ方向上向きに分力Fzが作用した状態を示す
図、第34図は本発明のさらに他の実施例を示す斜視図、
第35図は支軸60の断面図、第36図は支軸60aの断面図、
第37図は車輪1の着力点P2においてX方向分力FxとZ方
向分力Fzとが作用した状態を示す図、第38図は車輪1の
着力点P2にY方向分力Fyが作用した状態を示す図であ
る。 1,1a,1b,1c,1d……車輪、9……駆動軸、10……上軸、1
3……下軸、18……取付板、19……ダンパ、80……操縦
制御装置、81……第1検出手段、82……第2検出手段、
83……マイクロコンピユータ、84……転舵角制御装置、
85……車速制御装置、91……操舵機構、92……駆動力制
御装置、93……制動力制御装置、94……駆動機構、95…
…制動機構、Afl,Afr,Arl,Arr……合力、Bfl,Bfr,Brl,B
rr……制動力、Cfl,Cfr,Crl,Crr……旋回力、Dfl,Dfr,D
rl,Drr……車輪の進行方向、Fx,Fy,Fz……分力、O1〜O1
8……旋回中心点、P1〜P4……着力点、S1〜S7……検出

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体が加速状態もしくは減速状態および/
    または旋回状態にあるときに各車輪のタイヤ接地面に働
    くタイヤ・グリツプ力およびその方向を検出する検出手
    段と、 旋回時には前記検出手段の出力に応答して、各車輪での
    タイヤ・グリツプ力の水平方向の成分力が一点で交わる
    ように、各車輪の転舵角および/または制動力もしくは
    駆動力を制御する制御手段とを含むことを特徴とする自
    動車の操縦制御装置。
  2. 【請求項2】前記制御手段は、まず各車輪の転舵角を制
    御し、次に制動力または駆動力を制御することを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の自動車の操縦制御装
    置。
  3. 【請求項3】前記検出手段には、路面に対する各車輪の
    上下方向のサスペンシヨン・ストローク量を検出する手
    段が設けられていることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の自動車の操縦制御装置。
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