JP2804554B2 - プロピレン系エラストマー組成物 - Google Patents

プロピレン系エラストマー組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はプロピレン系エラストマー組成物に関する。
[従来の技術] 熱可塑性エラストマーは、省エネルギーあるいは省資
源タイプのエラストマーとして、特に加硫ゴムの代替品
として、自動車部品、工業機械部品、電子・電気部品、
建材などに広く使用されている。
オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)は、一般
に、ポリプロピレンとエチレン−プロピレン−ジエンゴ
ム(EPDM)とを過酸化物の存在下で混練する方法によっ
て製造されている(例えば、特開昭61−217747号公
報)。しかしながら、この方法には、操作が煩雑で製造
コストが高いという欠点があった。
一方、前記TPOの力学的特性と同様の特性を有する高
分子重合体を重合段階で直接的に製造することにより、
低コスト化を図る試みが従来から種々行なわれてきた。
例えば、プロピレン−ヘキセン共重合体(例えば、特開
昭49−53983号および特公昭62−19444号各公報)および
弾性ポリプロピレン(例えば特開昭61−179247号公報)
などが提案されている。しかしながら、これらの高分子
重合体は、いずれも低温特性が不十分であった。
また、ポリプロピレンの低温特性を改良する方法とし
て、プロピレン/エチレン−プロピレン二段重合法がよ
く知られているが(例えば、特開昭57−50804号公
報)、この方法では、柔軟性と実用性のある引張強さと
を兼ね備えた加硫ゴム状重合体を製造することが困難で
あった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、未加硫状態でも実用性のある引張強度を有
し、柔軟性や低温特性が満足でき、表面粘着性が低く、
しかも製造コストが低いプロピレン系エラストマー組成
物を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、前記の目的を達成するために鋭意研究
を重ねた結果、特定のポリプロピレンホモ重合体を用い
ると、架橋させなくても、TOP(部分的に架橋されてい
る)と同様の物性を有するエラストマー組成物が得られ
ることを見出した。本発明は、この知見に基づくもので
ある。
[課題を解決するための手段] すなわち、本発明は、(a)固有粘度が1.2dl/g以上
である沸騰ヘプタン可溶性ポリプロピレン10〜90重量%
と固有粘度が0.5〜9.0dl/gである沸騰ヘプタン不溶性ポ
リプロピレン90〜10重量%とからなるポリプロピレン系
重合体10〜95重量%、および (b)エチレン単位含有量が10〜60モル%で、固有粘度
が0.5〜7.0dl/gであるエチレン−プロピレン共重合体、
または (b′)エチレン単位含有量が10〜60モル%で、ポリエ
ン単位含有量が1〜10モル%で、固有粘度が0.5〜7.0dl
/gであるエチレン−プロピレン−ポリエン共重合体90〜
5重量% からなるプロピレン系エラストマー組成物に関する。
本発明の組成物において、ポリプロピレン系重合体
(a)は、組成物の全重量に対して10〜95重量%、好ま
しくは40〜80重量%の量で存在する。ポリプロピレン系
重合体(a)の量が10重量%未満になると耐熱性が著し
く低下し、95重量%を超えると耐低温衝撃性が著しく低
下するので好ましくない。
ポリプロピレン系重合体(a)は、(i)固有粘度が
1.2dl/g以上(好ましくは1.5dl/g以上)の沸騰ヘプタン
可溶性ポリプロピレン成分10〜90重量%(好ましくは25
〜70重量%)と、(ii)固有粘度が0.5〜9.0dl/g(好ま
しくは1.0〜6.0dl/g)の沸騰ヘプタン不溶性ポリプロピ
レン成分90〜10重量%(好ましくは75〜30重量%)とか
らなる。沸騰ヘプタン可溶性ポリプロピレン成分(i)
の固有粘度が1.2dl/g未満であると破断時応力が低下
し、ゴム弾性が損なわれるので好ましくなく、その含有
量が10重量%未満になると低剛性が損なわれ、90重量%
を超えると十分な機械的強度が得られないので好ましく
ない。沸騰ヘプタン不溶性ポリプロピレン成分(ii)の
固有粘度が0.5dl/g未満であると耐衝撃性が著しく低下
し、9.0dl/gを超えると成形が不可能になる。
ポリプロピレン系重合体(a)は次の性質(i)〜
(iv)を有しているものが特に好ましい。
(i)13C−NMRによるペンタッド分率において、rrrr/1
−mmmmが20%以上である。
(ii)示差熱量温度計(DSC)にて測定した融解ピーク
(Tm)が150℃以上である。
(iii)DSCにて測定した融解エンタルピー(ΔH)が10
0J/g以下である。
(iv)透過型電子顕微鏡での観察において、ドメイン構
造が観察される。
本発明の組成物においてエチレン−プロピレン共重合
体(b)またはエチレン−プロピレン−ジエン共重合体
(b′)は、組成物の全重量に対して5〜90重量%、好
ましくは20〜60重量%の量で存在する。共重合体(b)
および(b′)においてエチレン単位の含有量は各々10
〜60モル%(好ましくは20〜50モル%)である。エチレ
ン単位含有量が10モル%未満になると耐低温衝撃性が著
しく低下し、60モル%を超えると表面光沢が損なわれる
ので好ましくない。前記共重合体(b)および(b′)
の固有粘度は0.5〜7.0dl/g(好ましくは1.0〜3.0dl/g)
である。その固有粘度が0.5dl/g未満であると耐低温衝
撃性が著しく低下し、7.0dl/gを超えると表面光沢が損
なわれ、耐面衝撃性が損なわれるので好ましくない。
前記のポリプロピレン系重合体(a)と共重合体
(b)または(b′)とからなる本発明のエラストマー
組成物としては、破断伸びが300%以上(好ましくは400
%以上であり、破断時応力が100kg/cm2以上(好ましく
は150Kg/cm2以上)であり、および/または引張弾性率
が8000Kg/cm2以下(好ましくは5000Kg/cm2以下)である
組成物が好ましい。
破断伸びが300%未満のものはゴム弾性が損なわれる
ので好ましくなく、破断時応力が100Kg/cm2未満のもの
はゴム弾性が損なわれるので好ましくなく、更に引張弾
性率が8000Kg/cm2を超えるのは低剛性が損なわれるので
好ましくない。
本発明のエラストマー組成物は例えば、気相多段重合
法、スラリー多段重合法またはブレント法によって調製
することができる。以下、それらの調製法について順に
説明する。
気相多段重合法 気相多段重合法で用いる触媒系は、例えば、 (I)(i)結晶性ポリオィレフィンと (ii)マグネシウム、チタン、ハロゲン原子およ
び電子供与性化合物からなる固体触媒成分とからなる固
体成分、 (II)有機アルミニウム化合物 (III)アルコキシ基含有芳香族化合物、および (IV)電子供与性化合物 の組合せからなる。
前記の固体成分(I)は、結晶性ポリオレフィン
(i)1重量部に対して固体触媒成分(ii)を0.005〜3
0重量部(好ましくは0.02〜10重量部)の割合で含んで
なる。
前記の固体成分(I)は、例えば、固体触媒成分(i
i)と有機アルミニウム化合物と場合により電子供与性
化合物との存在下に、オレフィンを予備重合させる方法
によって調製することができる(予備重合法)。
ここで、固体触媒成分(ii)は、マグネシウム、チタ
ン、ハロゲン原子および電子供与性化合物を必須成分と
するものであり、これはマグネシウム化合物とチタン化
合物と電子供与性化合物とを接触させることによって調
製することができる。
マグネシウム化合物としては、例えばマグネシウムジ
クロリドなどのマグネシウムジハライド、酸化マグネシ
ウム、水酸化マグネシウム、ハイドロタルサイト、マグ
ネシウムのカルボン酸塩、ジエトキシマグネシウムなど
のアルコキシマグネシウム、アリロキシマグネシウム、
アルコキシマグネシウムハライド、アリロキシマグネシ
ウムハライド、エチルブチルマグネシウムハライドなど
のアルキルマグネシウム、アルキルマグネシウムハライ
ド、あるいは有機マグネシウム化合物と電子供与体、ハ
ロシラン、アルコキシシラン、シラノール及びアルミニ
ウム化合物などとの反応物などを挙げることができる
が、これらの中でマグネシウムハライド、アルコキシマ
グネシウム、アルキルマグネシウム、アルキルマグネシ
ウムハライドが好適である。また、これらのマグネシウ
ム化合物は1種だけで用いてもよいし、2種以上を組み
合せて用いてもよい。
また、チタン化合物としては、例えばテトラメトキシ
チタン、テトラエトキシチタン、テトラ−n−プロポキ
シチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラ−n−
ブトキシチタン、テトライソブトキシチタン、テトラシ
クロヘキシロキシチタン、テトラフェノキシチタンなど
のテトラアルコキシチタン、四塩化チタン、四臭化チタ
ン、四ヨウ化チタンなどのテトラハロゲン化チタン、メ
トキシチタニウムトリクロリド、エトキシチタニウムト
リクロリド、プロポキシチタニウムトリクロリド、n−
ブトキシチタニウムトリクロリド、エトキシチタニウム
トリブロミドなどのトリハロゲン化アルコキシチタン、
ジメトキシチタニウムジクロリド、ジエトキシチタニウ
ムジクロリド、ジプロポキシチタニウムジクロリド、ジ
−n−プロポキシチタニウムジクロリド、ジエトキシチ
タニウムジブロミドなどのジハロゲン化ジアルコキシチ
タン、トリメトキシチタニウムクロリド、トリエトキシ
チタニウムクロリド、トリプロポキシチタニウムクロリ
ド、トリ−n−ブトキシチタニウムクロリドなどのモノ
ハゴゲン化トリアルコキシチタンなどが挙げられるが、
これらの中で高ハロゲン含有チタン化合物、特に四塩化
チタンが好適である。これらのチタン化合物はそれぞれ
単独で用いてもよいし、2種以上を組み合せて用いても
よい。
電子供与性化合物は、酸素、窒素、リン、イオウ、ケ
イ素などを含有する有機化合物であり、基本的にはプロ
ピレンの重合において、規則性を向上することができる
ものである。
このような電子供与性化合物としては、例えばエステ
ル類、チオエステル類、アミン類、ケトン類、ニトリル
類、ホスフィン類、エーテル類、チオエーテル類、酸無
水物、酸ハライド類、酸アミド類、アルデヒド類、有機
酸類などを挙げることができる。更には、例えば、ジフ
ェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラ
ン、ジベンジルジメトキシシラン、テトラメトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、テトラフェノキシシラン、
メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラ
ン、メチルトリフェノキシシラン、フェニルトリメトキ
シシラン、ベンジルトリメトキシシランなどの有機ケイ
素化合物、フタル酸−n−ブチル、フタル酸ジイソブチ
ルなどの芳香族ジカルボン酸エステル、安息香酸、p−
メトキシ安息香酸、p−エトキシ安息香酸、トルイル酸
などの芳香族モノカルボン酸の炭素数1〜4のアルキル
エステル、イソプロピルメチルエーテル、イソプロピル
エチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、t−ブチ
ルエチルエーテル、t−ブチル−n−プロピルエーテ
ル、t−ブチル−n−ブチルエーテル、t−アミルメチ
ルエーテル、t−アミルエチルエーテルなどの非対称エ
ーテル、2,2′−アゾビス(2−エチルプロパン)、2,2
−アゾビス(2−エチルプロパン)、2,2′−アゾビス
(2−メチルペンタン、a,a′−アゾビスイソブチロニ
トリル、1,1′−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボ
ン酸)、(1−フェニルメチル)−アゾジフェニルメタ
ン、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4−トリキシ
ペンタンニトリルなどのアゾ結合に立体障害置換基が結
合して成るアゾ化合物などが挙げられ、これらは1種を
用いてもよいし、2種以上を組み合せて用いてもよい。
具体的には、ジメチルフタレート、ジエチルフタレー
ト、ジプロピルフタレート、ジイソブチルフタレート、
メチルエチルフタレート、メチルプロピルフタレート、
メチルイソブチルフタレート、エチルプロピルフタレー
ト、エチルイソブチルフタレート、プロピルイソブチル
フタレート、ジメチルテレフタレート、ジエチルテレフ
タレート、ジプロピルテレフタレート、ジイソブチルテ
レフタレート、メチルエチルテレフタレート、メチルプ
ロピルテレフタレート、メチルイソブチルテレフタレー
ト、エチルプロピルテレフタレート、エチルイソブチル
テレフタレート、プロピルイソブチルテレフタレート、
ジメチルイソフタレート、ジエチルイソフタレート、ジ
プロピルイソフタレート、ジイソブチルイソフタレー
ト、メチルエチルイソフタレート、メチルプロピルイソ
フタレート、メチルイソブチルイソフタレート、エチル
プロピルイソフタレート、エチルイソブチルイソフタレ
ート及びプロピルイソブチルイソフタレートなどの芳香
族ジカルボン酸ジエステル、ギ酸メチル、酢酸エチル、
酢酸ビニル、酢酸プロピル、酢酸オクチル、酢酸シクロ
ヘキシル、プロピオン酸エチル、酢酸エチル、吉草酸エ
チル、クロロ酢酸メチル、ジクロロ酢酸エチル、メタク
リル酸メチル、クロトン酸エチル、ピバリン酸エチル、
マレイン酸ジメチル、シクロヘキサンカルボン酸エチ
ル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチ
ル、安息香酸オクチル、安息香酸シクロヘキシル、安息
香酸フェニル、安息香酸ベンジル、トルイル酸エチル、
トルイル酸アミル、アニス酸エチル、エトキシ安息香酸
エチル、p−ブトキシ安息香酸エチル、o−クロロ安息
香酸エチル及びナフトエ酸エチルなどのモノエステル、
γ−バレロラクトン、クマリン、フタリド、炭酸エチレ
ンなどの炭素数2〜18のエステル類、安息香酸、p−オ
キシ安息香酸などの有機酸類、無水コハク酸、無水安息
香酸、無水p−トルイル酸などの酸無水物類、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ア
セトフェノン、ベンゾフェノン、ベンゾキノンなどの炭
素数3〜15のケトン類、アセトアルデヒド、オクチルア
ルデヒド、ベンズアルデヒド、トルアルデヒド、ナフチ
ルアルデヒドなどの炭素数2〜15のアルデヒド類、アセ
チルクロリド、ベンジルクロリド、トルイル酸クロリ
ド、アニス酸クロリドなどの炭素数2〜15の酸ハライド
類、メチルエーテル、エチルエーテル、イソプロピルエ
ーテル、n−ブチルエーテル、アミルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、アニソール、ジフェニルエーテル、エチ
レングリコールブチルエーテルなどの炭素数2〜20のエ
ーテル類、酢酸アミド、安息香酸アミド、トルイル酸ア
ミドなどの酸アミド類、トリブチルアミン、N,N′−ジ
メチルピペラジン、トリベンジルアミン、アニリン、ピ
リジ、ピコリン、テトラメチルエチレンジアミンなどの
アミン類、アセトニトリル、ベンゾニトリル、トルニト
リルなどのニトリル類などを挙げることができる。
これらの中で、エステル類、エーテル類、ケトン類及
び酸無水物が好ましく、特に、フタル酸ジ−n−ブチ
ル、フタル酸ジイソブチルなどの芳香族ジカルボン酸ジ
エステル、安息香酸、p−メトシキ安息香酸、p−エト
キシ安息香酸、トルイル酸などの芳香族モノカルボン酸
の炭素数1〜4のアルキルエステルなどが好適である。
芳香族ジカルボン酸ジエステルは、触媒活性及び活性持
続性を向上させるので特に好ましい。
前記の固体触媒成分(ii)の調製は、公知の方法(特
開昭53−43094号公報、特開昭55−135102号公報、特開
昭55−135103号公報、特開昭56−18606号公報)で行な
うことができる。例えば(1)マグネシウム化合物又は
マグネシウム化合物と電子供与体との錯化合物を、電子
供与体及び所望に応じて用いられる粉砕助剤などの存在
下に粉砕して、チタン化合物と反応させる方法、(2)
還元能を有しないマグネシウム化合物の液状物と液状チ
タン化合物とを、電子供与体の存在下において反応させ
て、固体状のチタン複合体を析出させる方法、(3)前
記(1)又は(2)で得られたものにチタン化合物を反
応させる方法、(4)前記(1)または(2)で得られ
たものに、さらに電子供与体及びチタン化合物を反応さ
せる方法、(5)マグネシウム化合物又はマグネシウム
化合物を電子供与体との錯化合物を、電子供与体、チタ
ン化合物及び所望に応じて用いられる粉砕助剤などの存
在下で粉砕したのち、ハロゲン又はハロゲン化合物で処
理する方法、(6)前記(1)〜(4)で得られた化合
物をハロゲン又はハロゲン化合物で処理する方法、など
によって調製することができる。
さらに、これらの方法以外の方法(特開昭56−166205
号公報、特開昭57−63309号公報、特開昭57−190004号
公報、特開昭57−300407公報、特開昭58−47003号公
報)によっても、前記固体触媒成分(ii)を調製するこ
とができる。
また、周期表II〜IV族に属する元素の酸化物、例え
ば、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム
などの酸化物又は周期表II〜IV族に属する元素の酸化物
の少なくとも1種を含む複合酸化物、例えば、シリカア
ルミナなどに前記マグネシウム化合物を担持させた固体
物として電子供与体とチタン化合物とを、溶媒中で、0
〜200℃、好ましくは10〜150℃の範囲の温度によて2分
〜24時間接触させることにより固体触媒成分(ii)を調
製することができる。
また、固体触媒成分(ii)の調製に当たり、溶媒とし
てマグネシウム化合物、電子供与体及びチタン化合物に
対して不活性な有機溶媒、例えば、ヘキサン、ヘプタン
などの脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエンなどの芳香
族炭化水素、あるいは炭素数1〜12の飽和又は不飽和の
脂肪族、脂環式及び芳香族炭化水素のモノ及びポリハロ
ゲン化合物などのハロゲン化炭化水素などを使用するこ
とができる。
このようにして調製された固体触媒成分(ii)の組成
は、通常マグネシウム/チタン原子比が2〜100、ハロ
ゲン/チタン原子比が5〜200、電子供与体/チタンモ
ル比が0.1〜10の範囲にある。
こうして得られた固体触媒成分(ii)と、有機アルミ
ニウム化合物と場合により電子供与性化合物との存在下
に、オレフィンを予備重合させることによって、前記の
固体成分(I)を調製することができる。
ここで用いる有機アルミニウム化合物としては、一般
式 AlR3pX3-p (1) (式中のR3は炭素数1〜10のアルキル基、Xは塩素、臭
素などのハロゲン原子、pは1〜3の数である) で表される化合物を挙げることができる。このようなア
ルミニウム化合物としては、例えば、トリメチルアルミ
ニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルア
ルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオクチ
ルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム、ジエ
チルアルミニウムモノクロリド、ジイソプロピルアルミ
ニウムモノクロリド、ジイソブチルアルミニウムモノク
ロリド、ジオクチルアルミニウムモノクロリドなどのジ
アルキルアルミニウムモノハライド、エチルアルミニウ
ムセスキクロリドなどのアルキルアルミニウムセスキハ
ライドなどを好適に使用することができる。これらのア
ルミニウム化合物は1種を用いてもよいし、2種以上を
組み合せて用いてもよい。
更に、場合により存在させることのできる電子供与性
化合物としては、前記固体触媒成分(ii)に関連して説
明した化合物を用いることができる。
固体成分(I)の調製方法において、オレフィンとし
て、例えばエチレン、プロピレン、ブテン−1、4−メ
チルペンテン−1などの炭素数2〜10のα−オレフィン
を用い、通常30〜80℃、好ましくは55〜70℃の範囲の温
度において、予備重合を行ない、好ましくは融点100℃
以上の結晶性ポリオレフィンを形成させる。この際、触
媒系のアルミニウム/チタン原子比は通常0.1〜100、好
ましくは0.5〜5の範囲で選ばれ、また電子供与性化合
物/チタンモル比は0〜50、好ましくは0.1〜2の範囲
で選ばれる。
前記の固体成分(I)は、粒径の揃った結晶性ポリプ
ロピレンやポリエチレンなどの結晶性パウダーに前記固
体触媒成分(ii)と有機アルミニウム化合物と電子供与
性化合物(融点100℃以上のもの)とを分散させる方法
(分散法)によって調製することもできる。
更に、前記の予備重合法と分散法とを組合せて固体成
分(I)を調製することもできる。
気相多段重合法に用いる触媒系は、前記のとおり、固
体成分(I)と有機アルミニウム化合物(II)とアルコ
キシ基含有芳香族化合物(III)と電子供与性化合物(I
V)とを接触させて調製するが、有機アルミニウム化合
物(II)及び電子供与性化合物(IV)としては、前記で
説明した化合物を各々用いることができる。
また、アルコキシ基含有芳香族化合物(III)は、例
えば、一般式 [式中のR1は炭素数1〜20のアルキル基、R2は炭素数
〜10の炭化水素基、水酸基またはニトロ基、mは1〜6
の整数、nは0〜(6−m)の整数である。] で表される化合物であり、具体的には、例えばm−メト
キシトルエン、o−メトキシフェノール、m−メトキシ
フェノール、2−メトキシ−4−メチルフェノール、ビ
ニルアニソール、p−(1−プロペニル)アニソール、
p−アリルアニソール、1,3−ビス(p−メトキシフェ
ニル)−1−ペンテン、5−アリル−2−メトキシフェ
ノール、4−アリル−2−メトキシフェノール、4−ヒ
ドロキシ−3−メトキシベンジルアルコール、メトキシ
ベンジルアルコール、ニトロアニソール、ニトロフェネ
トールなどのモノアルコキシ化合物、o−ジメトキシベ
ンゼン、m−ジメトキシベンゼン、p−ジメトキシベン
ゼン、3,4−ジメトキシトルエン、2,6−ジメトキシフェ
ノール、1−アリル−3,4−ジメトキシベンゼンなどの
ジアルコキシ化合物及び1,3,5−トリメトキシベンゼ
ン、5−アリル−1,2,3−トリメトキシベンゼン、5−
アリル−1,2,4−トリメトキシベンゼン、1,2,3−トリメ
トキシ−5−(1−プロペニル)ベンゼン、1,2,4−ト
リメトキシ−5−(1−プロペニル)ベンゼン、1,2,3
−トリメトキシベンゼン、1,2,4−トリメトキシベンゼ
ンなどのトリアルコキシ化合物などが挙げられるが、こ
れらの中でジアルコキシ化合物及びトリアルコキシ化合
物が好適である。これらのアルコキシ基含有芳香族化合
物は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み
合せて用いてもよい。
前記の触媒系において、固体成分(I)は、チタン原
子換算で反応容積1当り0.0005〜1モルの量で使用す
る。また、アルコキシ基含有芳香族化合物(III)の使
用量は、固体成分(I)中のチタン原子1モルに対し
て、0.01〜500モル、好ましくは1〜300モルである。こ
の使用量が0.01モル未満になると生成ポリマーの物性が
低下し、500モルを超えると触媒活性が低下するので好
ましくない、この触媒系においてアルミニウムとチタン
との原子比は1:1〜3000(好ましくは1:40〜800)であ
る。この原子比の範囲外になると十分な触媒活性が得ら
れない。更に、アルコキシ基含有芳香族化合物(III)
と電子供与性化合物(IV)とのモル比は、1:0.01〜100
(好ましくは1:0.2〜100)である。
気相多段重合法では、最初の重合(第1段重合)はプ
ロピレンの単独重合である。分子量調節は公知の手段
(例えば水素濃度の調節)によって行なうことができ
る。重合温度は、一般に40〜90℃(好ましくは60〜75
℃)であり、重合圧力は10〜45Kg/cm2(好ましくは20〜
30Kg/cm2)、そして重合時間は5分〜10時間である。
第2回から最終回の重合(第n段重合)は、エチレン
−プロピレン共重合またはエチレン−プロピレン−ポリ
エン共重合である。
共重合体に用いることのできる非共役ポリエンとして
は、例えば、ジシクロペンタジエン、トリシクロペンタ
ジエン、5−メチル−2,5−ノルボルナジエン、5−メ
チレン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノル
ボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、
5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、5−(1−ブ
テニン)−2−ノルボルネン、シクロオクタジエン、ビ
ニルシクロヘキセン、1,5,9−シクロドデカトリエン、
6−メチル−4,7,8,9−テトラヒドロインデン、2−
2′−ジシクロペンテニル、トランス−1,2−ジビニル
シクロブタン、1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−
ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジエ
ン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、3,6−ジメチ
ル−1,7−オクタジエン、4,5−ジメチル−1,7−オクタ
ジエン、1,4,7−オクタトルエン、5−メチル−1,8−ノ
ナジエン、ノルボルナジエン、ビニルノルボルネン等を
挙げることができる。これらの非共役ポリエンのうち、
特にジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノル
ボルネン、1,7−オクタジエンが好ましい。
各々の重合段階において、分子量調節は、公知の手段
(例えば水素濃度の調節)によって行なうことができ
る。エチレン−プロピレン共重合体の場合に、エチレン
単位含有量の調節は、仕込みガス組成により行なうこと
ができる。またエチレン−プロピレン−ポリエン共重合
体の場合にも、ポリエン単位含有量調節は、ポリエン化
合物の仕込量により行なうことができる。重合温度は20
〜90℃(好ましくは40〜50℃)であり、重合圧力は5〜
30Kg/cm2(好ましくは10〜20Kg/cm2)、そして重合時間
は5分〜10時間である。
スラリー多段重合法 スラリー多段重合法においては、例えば、以下の2種
類の触媒系のいずれかを用いることができる。すなわち (1)(イ)マグネシウム、チタン、ハロゲン原子およ
び電子供与体を必須成分とする固体成分と、(ロ)アル
コキシ基含有芳香族化合物と、(ハ)有機アルミニウム
化合物との組合せから成る触媒系、または (2)(A)前記の(イ)固体成分と(ロ)アルコキシ
基含有芳香族化合物とを、(ハ)有機アルミニウム化合
物の存在下または不存在下に反応させて得られる固体触
媒成分、および (B)有機アルミニウム化合物の組合せから成る触媒系
である。
まず、前記(1)の触媒系について説明すると、固体
成分(イ)はマグネシウム、チタン、ハロゲン原子およ
び電子供与体を必須成分とするものであり、マグネシウ
ム化合物とチタン化合物と電子供与体とを接触させるこ
とにより調製することができる。
また、この固体成分(イ)の調製に当たり、溶媒とし
てマグネシウム化合物、電子供与体およびチタン化合物
に対して不活性な有機溶媒、例えば、脂肪族炭化水素
(ヘキサン、ヘプタンなど)、芳香族炭化水素(ベンゼ
ン、トルエンなど)、あるいはハロゲン化炭化水素(炭
素数1〜12の飽和または不飽和の脂肪族、脂環式および
芳香族炭化水素のモノ及びポリハロゲン化合物など)を
単独でまた2種以上を組み合わせて使用することができ
る。
触媒系(1)の固体成分(イ)を調製する際に用いる
マグネシウム化合物、チタン化合物および電子供与性化
合物は、各々、前記の気相多段重合法の触媒系に関連し
て述べた各化合物と同じものであることができる。これ
らの化合物から、公知の方法(例えば気相多段重合法で
述べた方法)で固体成分(イ)を調製することができ
る。
こうして得られた固体成分(イ)と接触させるアルコ
キシ基含有芳香族化合物(ロ)および有機アルミニウム
化合物(ハ)としても、前記気相多段重合法の触媒系に
関連して述べた各化合物を用いることができる。
触媒系(1)を構成する各成分の使用量については、
固体成分(イ)は、通常チタン原子に換算して反応容積
1当たり、0.0005〜1モルで使用し、アルコキシ基含
有芳香族化合物(ロ)は、固体成分(イ)のチタン原子
に対するモル比が、通常0.01〜500(好ましくは1〜30
0)になる割合で用いられる。このモル比が0.01未満に
なると生成ポリマーの物性が低下し、500を超えると触
媒活性が低下するので好ましくない。また、有機アルミ
ニウム化合物(ハ)は、アルミニウム/チタン原子比が
通常1〜3000(好ましくは40〜800)になるような量で
使用する。この量が前記範囲を逸脱すると触媒活性が不
十分となる。
次に、前記の触媒系(2)について説明すると、この
触媒系(2)における固体触媒成分(A)は、前記触媒
系(1)の固体成分(イ)とアルコキシ基含有芳香族化
合物(ロ)とを、前記の有機アルミニウム化合物(ハ)
の存在下または不存在下に反応させることによって調製
することができる。この調製には、一般に炭化水素系溶
媒(例えば、前記触媒系(1)の調製に用いる炭化水素
系溶媒)を用いる。
反応温度は、通常0〜150℃(好ましくは10〜50℃)
であり、この温度が0℃未満になると反応が十分に進行
せず、150℃を超えると副反応が起こり、活性が低下す
る。
反応時間は、反応温度によって変化するが、通常は1
分間〜20時間、好ましくは10〜60分間である。
有機アルミニウム化合物(ハ)の存在下で固体触媒成
分(A)の調製する場合に、このアルミニウム化合物
(ハ)の濃度は、通常0.05〜100ミリモル/(好まし
くは1〜10ミリモル/)である。この濃度が0.05ミリ
モル/未満になると、有機アルミニウム化合物(ハ)
を存在させて反応を行なう効果が十分に得られず、100
ミリモル/を超えると固体成分(イ)中のチタンの還
元が進行して、触媒活性が低下する。
一方、有機アルミニウム化合物(ハ)の不存在下で、
固体成分(イ)とアルコキシ基含有芳香族化合物(ロ)
とを反応させて固体触媒成分(A)を調製する場合に、
アルコキシ基含有化合物(ロ)は、固体成分(イ)中の
チタン原子に対するモル比が、通常0.1〜200(好ましく
は、1〜50)になるような割合で用いられ、また、その
化合物(ロ)の濃度は、通常0.01〜10ミリモル/(好
ましくは0.1〜2ミリモル/)の範囲で選ばれる。チ
タン原子に対するモル比が前記範囲を逸脱すると所望の
活性を有する触媒が得られにくい。また濃度が0.01ミリ
モル/未満では容積効率が低くて実用的でないし、10
ミリモル/を超えると過反応が起こりやすく、触媒活
性が低下する。
触媒系(2)における有機アルミニウム化合物(B)
としては、前記の気相多段法の触媒に関して例示した有
機アルミニウム化合物を用いることができる。
触媒系(2)における各成分の使用量については、固
体触媒成分(A)は、チタン原子に換算して、反応容積
1当たり、通常0.0005〜1ミリモル/の範囲になる
ような量で用い、そして有機アルミニウム化合物(B)
は、アルミニウム/チタン原子比が、通常1〜3000(好
ましくは40〜800)の範囲になるような量で用いられ
る。この原子比が前記範囲を逸脱すると触媒活性が不十
分になる。
本発明のスラリー多段重合法における重合順序および
重合段数は特に制限されず、任意に選ぶことができる。
例えば、第1段および第3段の重合でプロピレン単独重
合を行ない、第2段および第4段の重合でエチレン−プ
ロピレン共重合またはエチレン−プロピレン−ポリエン
重合を行なうことができる。重合段数(nの数)は前記
気相多段法と同様に、所望の生成物を得るために最適な
段数を選べばよく、重合形式としては、連続重合法また
は非連続重合法のいずれも用いることができる。
プロピレン単独重合の場合、重合温度は通常0〜200
℃(好ましくは60〜100℃)の範囲、そしてプロピレン
圧は、通常1〜50Kg/cm2の範囲で選ばれる。また、エチ
レン−プロピレン共重合またはエチレン−プロピレン−
ポリエン共重合の場合には、重合温度は通常0〜200℃
(好ましくは40〜80℃)の範囲、そしてオレフィン圧は
通常1〜50Kg/cm2の範囲で選ばれる。
前記重合においては、いずれも反応時間は5分〜10時
間程度で十分であり、また重合体の分子量の調節は公知
の手段、例えば重合器中の水素濃度を調製することによ
り行なうことができる。
エチレン−プロピレン共重合体の場合のエチレン単位
含有量調節は、仕込ガス組成により行なうことができ、
そしてエチレン−プロピレン−ポリエン共重合体の場合
のポリエン単位含有量の調節は、仕込み量により行なう
ことができる。ポリエンモノマーとしては前記気相多段
法で述べたポリエンモノマーを用いることができる。
ブレンド法 本発明のエラストマー組成物は、ポリプロピレンホモ
重合体(a)とエチレン−プロピレン共重合体(b)ま
たはエチレン−プロピレン−ポリエン共重合体(b′)
とを公知の方法(例えば、ドライブレンドまたは混練)
により、ブレンドにすることにより調製することができ
る。プロピレンホモ重合体(a)は、前記の気相多段、
またはスラリー多段重合法において第1段重合により得
ることができ、また、エチレン−プロピレン共重合体
(b)またはエチレン−プロピレン−ポリエン共重合体
(b′)は、各々公知の方法で得ることができる。本発
明においては、重合後の後処理は常法により行なうこと
ができる。すなわち、気相多段重合法においては、重合
後、重合器から導出されるポリマー粉体に、この中に含
まれる未反応オレフィンなどを除くために、窒素気流な
どを通過させてもよい。また、所望に応じて押出機より
ペレット化してもよくその際、触媒を完全に失活させる
ために、少量の水、アルコールなどを添加することもで
きる。また、スラリー多段重合法においては、重合後、
重合器から導出させるポリマーから完全にモノマーを分
離したのち、ペレット化することができる。
軟質ポリプロピレ重合体組成物は、通常用いられてい
る成形方法より種々の成形品とし、多様な用途に供する
ことができる。
射出成形による場合には、軟質であるという特性や良
好な塗装性、成形性、耐傷付性または耐低温衝撃性によ
り、自動車外装部品に好適に用いられる。具体的にはバ
ンパー、モール、塗装用マットガード、サイトシール
ド、スポイラー等である。
中空成形のよる場合には、良好な成形性を利用して、
従来のプロプロピレンでは偏肉しがちであった部分、た
とえばダクトの蛇腹等に好適である。また、深絞り用材
料としても好適である。
押出成形による場合には、良好な耐衝撃性または耐熱
性を利用して、エンジンのアンダーカバー用シート等に
用いられる。また、良好なソフトな感触を利用して、自
動車内装部品に好適に用いられる。例えば、天井材やト
ランクルーム内張、インナーパネル表皮材等である。ま
た加工性や絶縁性を利用しての弱電部品分野における絶
縁シートや、耐熱性、耐候性または耐摩耗性を利用して
の電線ケーブル分野におけるフレキシブルコードやブー
スターケーブル等にも。さらには土木や建材分野では防
水シート止水材または目地材としての用途もある。
たの樹脂との積層体とすれば、種々多様な目的を満足さ
せることのできるシートを得ることができる。
[実施例] 次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらの例によってなんら限定されるもの
ではない。
実施例1:気相法 (1)固体触媒成分(ii)の調製 十分に窒素置換した内容積500mlのガラス製三ツ口フ
ラスコに、精製ヘプタン20ml、Mg(OEt)24gおよびフタ
ル酸ジ−n−ブチル1.2gを加え、系内を90℃に保ち、か
きまぜながらTiCl44mlを滴下した後、更にTiCl4111mlを
追加投入して、110℃に昇温した。110℃で2時間反応さ
せた後、80℃の精製ヘプタンで洗浄した。得られた固相
部にTiCl4115mlを加え、110℃でさらに2時間反応させ
た。反応終了後、精製物を精製ヘプタン100mlhで数回洗
浄して、固体触媒成分(ii)とした。
(2)固体成分(I)の調製 十分に窒素置換した内容積2.5のガラス製耐圧三ツ
口フラスコに精製ヘプタン1.7、AlEt30.07モル、ジフ
ェニルジメトキシシラン(DPDMS)0.05ミリモルおよび
前記(1)の固体触媒成分120gを加えた。系内を30℃に
保ち、撹拌しながらプロピレンを連続的に供給し、内圧
を0.5Kg/cm2に保った。この反応を1時間継続した後精
製ヘプタン1で5回洗浄し、固体成分(I)を得た。
(3)気相第1段重合 ポリプロピレンパウダー20gを含む5のステンレス
製耐圧オートクレーブに、AlEt33ミリモル、1−アリル
−3,4−ジメトキシベンゼン(ADMB)0.15ミリモル、ジ
フェニルジメトキシシラン(DPDMS)0.23ミリモルおよ
び前記(2)の固体成分(I)100mg(Ti原子に換算し
て0.06ミリモル)を含むヘプタン溶液20mlを加えた。系
内を5分間排気後、全圧が28Kg/cm2になるまでプロピレ
ンガスを供給しながら70℃で1.7時間気相重合を行なっ
た。
(4)気相第2段重合 前記(3)の反応が終了した後、系内を脱圧し、排気
した後、水素ガス0.5Kg/cm2、エチレン−プロピレン混
合ガス(モル比1/4)を10kg/cm2まで供給し、50℃で1.4
時間気相重合を行なった。
メルトインデックス(MI)が0.1g/10分のプロピレン
エラストマー550gが得られた。このエラストマーは、ポ
リプロピレンホモ重合体65重量%とエチレン−プロピレ
ン共重合体35重量%とからなり、ホモ重合体は、固有粘
度が1.95dl/gの沸騰ヘプタン可溶分(HSP分)35重量%
と固有粘度が4.78dl/gの沸騰ヘプタン不溶分(HIP分)6
5重量%とからなり、13C−NMRによるペンタッド分率に
おいてrrrr/1−mmmmが34.5%、DSCにて測定した融解ピ
ーク温度(Tm)が158℃、DSCにて測定した融解エンタル
ピー(ΔH)が62.6J/g、そして透過型電子顕微鏡での
観察においてドメイン構造が観察された。一方、共重合
体のエチレン単位含有量は31モル%であり、固有粘度は
4.81dl/gであった。
実施例2〜4、12および13、並びに比較例1および3 所定の割合のHSP部が得られるようにADMB/DPDMSを変
えたこと以外は、実施例1と同様に行なった。
実施例5〜7並びに比較例2 HSP部の固有粘度が所定の値になるように、水素濃度
を変えたこと以外は、実施例1と同様に行なった。
実施例8、9、14および15、並びに比較例4 成分(a)と成分(b)または(b′)との成分比が
所定の割合になるように第2段重合時間を変えたこと以
外は、実施例1と同様に行なった。
実施例10:ブレンド法 実施例1の触媒を用いて合成したプロピレンホモ重合
体とEPゴムを溶融ブレンドした。
(1)気相法によるプロピレンホモ重合 ポリプロピレンパウダー20gを含む5のステンレス
製耐圧オートクレーブに、AlEt33ミリモル、1−アリル
−3,4−ジメトキシベンゼン(ADMB)0.15ミリモル、ジ
フェニルジメトキシシラン(DPDMS)0.23ミリモルおよ
び前記実施例1(2)の固体成分(I)100mg(Ti原子
に換算して0.06ミリモル)を含むヘプタン溶液20mlを加
えた。系内を5時間排気後、全圧が28Kg/cm2になるまで
プロピレンガスを供給しながら70℃で1.7時間気相重合
を行なった。
(2)プロピレンホモ重合体とEPゴムとの溶融ブレンド 前記(1)で得られたプロピレンホモ重合体13gとエ
チレン−プロピレン共重合体ゴム(日本合成ゴム社製:
商品名EP02P)7gとを内容積30mlのラボプラストミル中
で195℃において2時間溶融混練した(回転数70rpm)。
メルトインデックスが0.5g/10分のエラストマー20gが得
られた。このエラストマーは、固有粘度が1.95dl/gのHS
P(沸騰ヘプタン可溶分)35重量%と固有粘度が4.78dl/
gのHIP(沸騰ヘプタン不溶分)65重量%とからなるポリ
プロピレンホモ重合体65重量%と、エチレン単位含有量
が73.1モル%で固有粘度が1.37dl/gのエチレン−プロピ
レン共重合体35重量%とからなる。
得られた混練物のプレス成形結果を第1表に示す。
実施例11 実施例10に記載の操作を繰返すが、但し、エチレンプ
ロピレンゴムとして、エチレン単位含有量が71.3モル%
で固有粘度が1.97dl/gのもの(日本合成ゴム社製:商品
名EP07P)を用いた。
実施例16 (1)気相第1段重合 ポリプロピレンパウダー20gを含む5のステンレス
製耐圧オートクレーブに、AlEt32ミリモル、ジフェニル
ジメトキシシラン(DPDMS)0.05ミリモル、並びに前記
実施例(1)および(2)の固体成分(I)17mg(Ti原
子に換算して0.01ミリモル)を含むヘプタン溶液20mlを
加えた。系内を5分間排気後、全圧が31Kg/cm2になるま
でプロピレンガスを供給しながら70℃で1.7時間気相重
合を行なった。
(2)気相第2段重合 前記(1)の反応が終了した後、系内を脱圧し、窒素
ガスを常圧まで供給し、続いてジシクロペンタジエン3.
8ml(30ミリモル)を添加し、排気した後、エチレン−
プロピレン混合ガス(モル比2/3)を10Kg/cm2まで供給
し、50℃で1.4時間気相重合を行なった。
メルトインデックス(MI)が、0.1g/10分の軟質プロ
ピレン540gが得られた。この軟質プロピレンは、ポリプ
ロピレンホモ重合体65重量%とエチレン−プロピレン共
重合体35重量%とからなり、ホモ重合体は、固有粘度が
1.95dl/gの沸騰ヘプタン可溶分(HSP分)35重量%と固
有粘度が4.78dl/gの沸騰ヘプタン不溶分(HIP分)65重
量%とからなり、13C−NMRによるペンタッド分率におい
てrrrr/1−mmmmが34.5%、DSCにて測定した融解ピーク
温度(Tm)が158℃、DSCにて測定した融解エンタルピー
(ΔH)が62.6J/g、そして透過型電子顕微鏡での観察
においてドメイン構造が観察された。一方、共重合体の
エチレン単位含有量は31モル%、ポリエン単位含有量は
35重量%であり、そして固有粘度は4.79dl/gであった。
前記の各実施例および比較例の結果を第1表に示す。
評価は以下の方法によって行なった。
DSC測定 示差熱量分析計(Perkin−Elmer社製のDSC−7)によ
り、融解ピーク温度(Tm:すなわち、融解ピークの頂点
の温度)をJIS−7121に準拠して測定した。また、融解
エンタルピー(ΔH:すなわち、結晶融解時に吸収される
総熱エネルギ量)はJIS−K7122に準拠して測定した。
透過型電子顕微鏡観察(TEM) 測定用試料の作成は、RuO4染色法及び超薄切片法によ
り実施した。透過型電子顕微鏡(日本電子社製:JEM−10
0CK II型)を用い、加速電圧100KV及び倍率1000〜60000
の条件下にて観察した。13 C−NMRによるポリプロピレン立体規則性測定法 測定機器としては、日本電子社製のJNM−FX−200(13
C核共鳴周波数50.1MHz)を用いた。測定条件は以下のと
おりである。
測定モード:プロトン完全デッカプリング法 パルス幅:6.9μs(45゜) パルス繰り返し時間:3s 積算回数:10000回 溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン/重ベンゼン(90/1
0容量%) 試料濃度:250mg/2.5ml溶媒 測定温度:130℃ 前記の測定条件下で、メチル基の立体規則性によるケ
ミカルシフトの違いによりペンタド分率を測定する。
詳しくは、22.5〜19.5ppm領域に現われるmmmm〜mrrm
の各ピーク面積強度比からペンタッド分率を計算する。
なお、各雰囲気メチル基のケミカルシフトはテトラメ
チルシラン(TMS)を標準物質とした場合に、以下のと
おりである。
mmmm −21.86ppm mmmr −21.62ppm mmrr −21.08ppm mmrm+rrmr−20.89ppm rrrr −20.36ppm mrrm −19.97ppm メルトフローレート(MI)測定 測定条件として、試験温度230℃及び試験荷重2.16Kgf
を用い、JIS−K7210に準拠して測定した。
引張試験 試験片としてJIS2号型ダンベル(厚さ1mm、プレス成
形品)を用い、試験速度50mm/min及び試験温度23℃の条
件下でJIS−K7113に準拠して測定した。
アイゾット衝撃試験 試験片として、JIS2号のA切欠き(厚さ3mm、プレス
成形品)を用い、試験温度−20℃の条件下で、JIS−K71
10に準拠して測定した。
ショア硬度D(デュロメーターD硬さ) 試験片として、厚さ3mm板(プレス成形品)を用い、
試験温度23℃の条件下で、JIS−K7215に準拠して測定し
た。
[発明の効果] 本発明によると、未加硫状態でも実用性のある引張強
度を有し、柔軟性や低温特性が十分であり、表面粘着性
が少なく、しかも製造コストの低いプロピレン系エラス
トマーが提供される。
本発明のプロピレン系のエラストマーは、例えば、自
動車部品、工業機械部品、電子・電気部品、建材などの
素材として好適に用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 23/10 C08L 23/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)固有粘度が1.2dl/g以上である沸騰
    ヘプタン可溶性ポリプロピレン10〜90重量%と固有粘度
    が0.5〜9.0dl/gである沸騰ヘプタン不溶性ポリプロピレ
    ン90〜10重量%とからなるポリプロピレン系重合体10〜
    95重量%、および (b)エチレン単位含有量が10〜60モル%で、固有粘度
    が0.5〜7.0dl/gであるエチレン−プロピレン共重合体90
    〜5重量% からなるプロピレン系エラストマー組成物。
  2. 【請求項2】(a)固有粘度が1.2dl/g以上である沸騰
    ヘプタン可溶性ポリプロピレン10〜90重量%と固有粘度
    が0.5〜9.0dl/gである沸騰ヘプタン不溶性ポリプロピレ
    ン90〜10重量%とからなるポリプロピレン系重合体10〜
    95重量%、および (b)エチレン単位含有量が10〜60モル%で、ポリエン
    単位含有量が1〜10モル%で、固有粘度が0.5〜7.0dl/g
    であるエチレン−プロピレン−ポリエン共重合体90〜5
    重量% からなるプロピレン系エラストマー組成物。
  3. 【請求項3】破断伸びが300%以上であり、破断時応力
    が100Kg/cm2以上であり、そして引張弾性率が8000Kg/cm
    2以下である、請求項1または2のいずれかに記載のプ
    ロピレン系エラストマー組成物。
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