JP2804301B2 - 異方性空気ばね - Google Patents
異方性空気ばねInfo
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- JP2804301B2 JP2804301B2 JP1203806A JP20380689A JP2804301B2 JP 2804301 B2 JP2804301 B2 JP 2804301B2 JP 1203806 A JP1203806 A JP 1203806A JP 20380689 A JP20380689 A JP 20380689A JP 2804301 B2 JP2804301 B2 JP 2804301B2
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- bellows
- air spring
- plate
- tapered portion
- vehicle
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Description
ず、それらの面板の水平方向の相対変位に対してもまた
ばねとして機能することができ、しかも、水平方向のと
くに大きな相対変位に対し、ばね特性を、変位方向に応
じて変化させることができる異方性空気ばねに関するも
のである。
号公報、特開昭55−2806号公報などに開示されたものが
あり、これらの空気ばねはいずれも、筒状ゴム膜の上下
の端部分に、外筒もしくは面板ならびに内筒をそれぞれ
気密に連結するとともに、外筒もしくは内筒に、筒状ゴ
ム膜の水平方向への変形を、それの直径方向に対向する
二個所にて拘束する制限部材を取り付けることによって
構成されている。
車両に適用されて、前後方向の水平変位に際しては、荷
重に対して撓みが大きいばね特性をもたらすべく作用す
るとともに、左右方向の水平変位に際しては、荷重に対
して撓みが小さいばね特性をもたらすべく作用して、そ
れぞれ、軌道の曲線状部分を通過時の車両の脱線その他
のおそれを十分に取り除き、そして車両への乗り心地の
向上をもたらす。
は内筒の一方に、所定の形状および構造を有する制限部
材を付設することとしているため、空気ばねの構造が複
雑になるとともに、コストが高くなり、さらには、空気
ばねが大型になるという問題があった。
向に相対変位する場合のばね特性と、左右方向に相対変
位する場合のそれが大きく相違する上、前後方向での、
荷重に対する撓みが大きくなりすぎるため、車両の直進
走行時において、十分な復元力が得られず、車両の構造
によっては車両が蛇行するという問題があった。
ものであり、構造が簡単で、小型かつ低廉であるととも
に、車両の直進走行時の蛇行を有効に防止することがで
きる異方性空気ばねを提供するものである。
のベローズとの接触面に、それの半径方向外方に向けて
次第に下方へ傾けたテーパ部を設けたところにおいて、
その上面板の周縁近傍部分で、周方向の特定位置、たと
えば直径方向に対する二個所に、テーパ部の、水平面に
対する傾斜角を減じる方向に弾性変形する変形部分を、
所要の周方向長さにわたって設けたものであり、また、
第2の異方性空気ばねは、とくに、上述したと同様のテ
ーパ部を有する上面板の、ベローズ取付け中心から周縁
までの距離を、それの周方向の特定位置、これもたとえ
ば、直径方向に対向する二個所で、所要に応じて短くし
て、その部分での、前記ベローズの上面板の外方への迫
出し変形を許容したものである。
ば、上面板に設けた変形部分が鉄道車両の前後方向に位
置するようにそれを配設した場合には、車両の前後方向
において、荷重の比較的小さい領域では、テーパ部によ
るベローズの変形拘束作用に基づき、撓みの小さい、硬
いばね特性を示し、この故に、車両の直進走行時におけ
るそれの蛇行が有効に防止される一方、荷重が所定値を
超える領域では、上面板に設けた変形部分の弾性変形に
よって、テーパ部の傾斜角が低減され、この結果とし
て、そのテーパ部による、ベローズの変形拘束力が弱め
られることにより、柔らかいばね特性が発揮されて、車
両の旋回運動に際する脱線が有効に防止されることにな
る。
の傾斜角を有するテーパ部の作用の下で、荷重の大小の
いかんを問わず、常に硬いばね特性を示すので、車両が
ストッパゴムに衝突することに起因する、そこへの乗り
心地の低下が十分に防止されることになる。
上面板の、半径方向距離の短い部分が車両の前後方向に
対向して位置するようにそれを配設した場合には、その
前後方向においては、荷重の比較的小さい領域では、前
述した空気ばねと同様、テーパ部による、ベローズの変
形拘束作用に基づき、硬いばね特性を示す一方、荷重が
所定値を越えることによって、ベローズが上面板の外方
へ迫出した後は、撓みの大きい、柔らかいばね特性を示
す。
く、テーパ部が、ベローズの変形を常に拘束することに
より、硬いばね特性が発揮される。
た、前述した空気ばねと同様の効果がもたらされること
になる。
の手段の外的付加を一切必要とすることなく、上面板そ
れ自体の構造,形状などを工夫することによって、前
後,左右各方向の水平変位に対して所期した通りのばね
特性をもたらすことができるので、空気ばねの構造を簡
単ならしめるとともに、空気ばねの小型化および低廉化
を実現することができる。
第1図(a)は平面図、第1図(b)は、第1図(a)
のb−b線に沿う断面図である。
配置した下面板をそれぞれ示し、3は、これらのそれぞ
れの面板1,2に、上下の端部分を気密に連結したベロー
ズを示す。
側、いいかえればベローズ側に、ゴムもしくはゴム状弾
性材料からなる環状の弾性体1bを貼着してなり、この弾
性体1bは、それの、ベローズ3との接触面において、有
効直径D0とほぼ対応する位置から上面板1のほぼ周縁に
至るまでの間に、半径方向外方へ向けて次第に下方へ傾
けたテーパ部1cを有する他、直径方向に対向する二個所
で、ほぼ90度の平面角度範囲にわたって、弾性体1bの周
縁から半径方向内方へ向けて所要の深さで形成した、断
面形状がV字状の切除部1dならびに、この切除部1dによ
ってその下方に区画されて、所定値以上の水平外力の作
用に基づき、テーパ部1cの、水平面に対する傾斜角θを
減じる方向に弾性変形する変形部分1eを有する。
形部分1eを変形させるに必要な外力との関連の下にて適
宜に選択することができ、たとえば、第2図に縦断面図
で示すようなほぼコ字状とすることもできる。
して構成した異方性空気ばねの、下面板2の下面に取付
けたゴム質弾性体を、5は、ゴム質弾性体4のさらに下
面に取りつけた端至をそれぞれ示し、6,7,8のそれぞれ
は、上面板1、下面板2および端板5のそれぞれに設け
た給気用通路、絞り通路および下部補助空気室(図示せ
ず)への連通通路を示す。
ム質弾性体4はゴム、プラスチックその他からなる弾性
リング4aと、剛性リング4bとの交互の積層構体よりな
り、ベローズ3がパンクしたときの下限ストッパーとし
て機能する他、上下面板1,2の水平変位に際し、ベロー
ズ3の変形と併せて、その変位を吸収すべく機能する。
で示す方向を前後方向としてボルスタレスの鉄道用車両
に適用した場合には、それの前後方向のばね特性は、第
3図に実線で示すように、荷重の比較手小さい領域にあ
って、上面板1の変形部分1eが未だ変形を受けないとき
には、荷重に対して撓み量が少ない硬いばね特性を示す
一方、所定値以上の水平荷重によって、変形部分1eがテ
ーパ部1cの傾斜角θを減じる方向に弾性変形したとき
は、荷重に対する大きな撓み、たとえば50mm以上の撓み
が許容されることになって、柔らかいばね特性を示す。
示すように、作用する荷重の大小を問わず、常に硬いば
ね特性を示し、その特性線は、前述した小荷重領域にて
は、前後方向のばね特性と完全に一致することになる。
ばね特性を調整するための付加手段を必要とすることな
く、いいかえれば、簡単な構造にして小型かつ廉価な空
気ばねにて、車両の直進走行時の蛇行を有効に防止する
とともに、車両の旋回走行に際する脱線のおそれを完全
に除去することができ、しかも、車両の左右方向の振動
に対し、車両への乗り心地を有利に向上させることがで
きる。
傾斜角θを20〜45゜に設定した場合には、その傾斜角θ
が10〜15゜程度である従来技術(たとえば、特開昭55−
2806号公報参照)に比し、±40mmまでの振幅に対する動
ばね定数を約20%高めることができ、また、前後方向へ
の約110mmの大変位に対しては、有効直径が560φ、内圧
が5kg/cm2の空気ばねにて、変形反力を1500kg以下の十
分小さい値とすることができる。
もまた前述の実施例と同様、前後左右の各方向の水平変
位につき、±40mm以下の撓みに対しては硬いばね特性
を、そして、とくに前後方向の±50〜110mm程度の撓み
にたいしては柔らかいばね特性をもたらすべく、テーパ
部1cを設けた上面板1の、ベローズ取付け中心から周縁
までの距離を、周方向の特定位置、通常は車両の前後方
向に向けて配設される直径方向対抗位置にて短くして、
ベローズ3の、その部分での上面板外方への迫出し変形
を可能ならしめたものである。
離は、第4図(a)に示すような弦状部分をもって短く
することができる他、他の部分とは曲率半径が相違する
円弧状部分をもって短くすることもできる。
け中心からの距離が短い部分を鉄道車両の前後方向に向
けて配設した場合において、前後方向の水平荷重が所定
値以下のとき、いいかえれば撓み量が±40mm以下のとき
は、ベローズ3の変形が上面板1、ひいてはそのテーパ
部1cによって有効に拘束されることにより、第5図に実
線で示すような硬いばね特性がもたらされる一方、前後
の方向の水平荷重が所定値を越え、これによって、撓み
量が±50〜110mmにもなるときには、ベローズ3は、第
6図に示すように、上面板1の周縁から外方へ迫出して
変形することになり、その迫出部分は上面板1による拘
束を受けないので、このときのばね特性は、前述した実
施例のそれよりも一層柔らかいものとなる。
重の小さいときはもちろん、それが大きいときであって
も、ベローズ3の変形が、それの取付け中心から十分な
長さを有する上面板部分によって確実に拘束されること
から、第5図に破線で示すように、常に硬いばね特性と
なる。
空気ばねについて述べたと同様の作用効果をもたらすこ
とができる。
よれば、車両の旋回時における脱線を確実に防止し得る
ことはもちろん、車両の直進走行時の蛇行を有効に防止
できるとともに、左右振動に対する車両への乗り心地を
大きく向上させることができる。
しめるともに、空気ばねそれ自体を小型かつ低廉ならし
めることができる。
ある。 1……上面板、1b……弾性体 1c……テーパ部、1d……切除部 1e……変形部分、2……下面板 3……ベローズ
Claims (2)
- 【請求項1】上面板および下面板と、これらのそれぞれ
の面板に、上下の端部分を気密に連結したベローズとを
具え、前記上面板が、ベローズとの接触面に、半径方向
外方に向けて次第に下方へ傾けたテーパ部を有する空気
ばねであって、 前記上面板の周縁近傍部分で、周方向の特定位置に、前
記テーパ部の、水平面に対する傾斜角を減じる方向に弾
性変形する変形部分を設けてなる異方性空気ばね。 - 【請求項2】上面板および下面板と、これらのそれぞれ
の面板に、上下の端部分を気密に連結したベローズとを
具え、前記上面板が、ベローズとの接触面に、半径方向
外方に向けて次第に下方へ傾けたテーパ部を有する空気
ばねであって、 前記上面板の、ベローズ取付け中心から周縁までの距離
を、それの周方向の特定位置にて短くして、前記ベロー
ズの、上面板の外方への迫出し変形を許容してなる異方
性空気ばね。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1203806A JP2804301B2 (ja) | 1989-08-08 | 1989-08-08 | 異方性空気ばね |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1203806A JP2804301B2 (ja) | 1989-08-08 | 1989-08-08 | 異方性空気ばね |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0369832A JPH0369832A (ja) | 1991-03-26 |
JP2804301B2 true JP2804301B2 (ja) | 1998-09-24 |
Family
ID=16480039
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1203806A Expired - Lifetime JP2804301B2 (ja) | 1989-08-08 | 1989-08-08 | 異方性空気ばね |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2804301B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS50152082U (ja) * | 1974-06-04 | 1975-12-17 | ||
JPS531766A (en) * | 1976-06-26 | 1978-01-10 | Sumitomo Metal Ind Ltd | Rolling stock pneumatic spring |
-
1989
- 1989-08-08 JP JP1203806A patent/JP2804301B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0369832A (ja) | 1991-03-26 |
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