JP3648907B2 - ストッパ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車のサスペンション等に用いられ、相対移動する部材どうしが接近するときに両者の所定以上の相対変位を規制しその衝撃を緩和するストッパ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、図4に示すように、自動車のサスペンションにおいては、車輪51が連結されたアクスル52と車体53との間にはショックアブソーバ54やコイルスプリング55が介装され、両者は弾性的に連結支持されている。そして、コイルスプリング55の内側には、アクスル52と車体53との間に両者が接近する方向に過大な振動が発生したときに、両者の所定以上の相対変位を規制しその衝撃を緩和するためのストッパ装置6が取付けられている。
【0003】
このストッパ装置6は、図5及び図6に示すように、取付ボルト61が固着され金属板よりなる取付プレート62と、取付プレート62の一面に加硫接着された略円柱状のゴム弾性体63とからなる。このストッパ装置6は、ゴム弾性体63の先端面がアクスル52と対向するようにして取付ボルト61を車体53側の所定位置に螺合することによって取付けられる。
【0004】
ところで、上記ストッパ装置6では、ゴム弾性体63がアクスル52と当接したときに発生するスティックスリップが車室内の搭乗者には異音となって聞こえる。そのため、従来では、ゴム弾性体63の当接面にシリコン液を塗布したり、いぼ状の突起を設けることにより、当接面の摩擦力を小さくし、異音の発生防止が図られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ゴム弾性体63の当接面にシリコン液を塗布した場合には、塗布後の短期間の使用には効果があるものの、シリコン液が摩耗したり雨水等により洗い流されるためその効果を長期的に維持することはできない。
また、ゴム弾性体63の当接面にいぼ状突起を設けた場合には、突起の無いものに比較して効果があるものの、充分に満足な効果は得られない。即ち、ゴム弾性体63の接触面に荷重がかかった状態では、ゴム弾性体63の変形によりゴム弾性体63を動かそうとする力W0 と、接触面との摩擦力F0 とが釣り合った状態となり、W0 =F0 の関係が成り立つ。また、ゴム弾性体63が圧縮されて放射方向に膨出変形するときには、周方向の力は釣り合っており、ゴム弾性体63の変形が打ち消される状態となる。このとき、W0 =F0 の絶対値が大きいほど異音が大となるのであるが、いぼ状突起を設けた場合でも、W0 =F0 の絶対値が異音を解消するほどには小さくならない。
【0006】
本発明は上記実状に鑑み案出されたものであり、異音の発生をより低減できるようにしたストッパ装置を提供することを解決すべき課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する請求項1記載の発明は、互いに接近及び後退する方向に相対移動する二つの部材の一方に取付けられ、二つの前記部材が接近したときに他方の部材と当接するブロック状のゴム弾性体を有するストッパ装置であって、前記ゴム弾性体は、前記他方の部材と対向し当接する面の外周部に、外方に向かうにつれて立ち上がるようにテーパ状に形成された内側傾斜面と該内側傾斜面の外側に外方に向かうにつれて下降するようにテーパ状に形成された外側傾斜面とを有し、前記内側傾斜面及び前記外側傾斜面には放射方向に対して周方向に傾斜して延びる複数の突条を有するという手段を採用している。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1は本実施形態に係るストッパ装置の平面図であり、図2はそのストッパ装置の正面図である。
本実施形態のストッパ装置は、自動車のサスペンションに用いられるものであって、図1及び図2に示すように、取付ボルト12が固着された金属板よりなる取付プレート1と、取付プレート1の一面に接合された略円柱状のゴム弾性体2とから構成されている。
【0009】
取付プレート1は、その中央に円孔11をもち、所定の大きさのリング板状に形成されている。取付プレート1の円孔11には、一方側に雄ねじ部が突出するようにして取付ボルト12が固着されている。
ゴム弾性体2は、取付プレート1の一面に取付ボルト12の頭部を覆うようにして加硫接着により一体的に接合されている。このゴム弾性体2の先端部には、中央部に円形に形成された平坦面21と、平坦面21の外側に外方に向かうにつれて立ち上がるようにテーパ状に形成された内側傾斜面22と、内側傾斜面22の外側に外方に向かうにつれて下降するようにテーパ状に形成された外側傾斜面23とを有する。そして、内側傾斜面22及び外側傾斜面23には、断面形状が山形でその稜線が放射方向aに対して周方向に傾斜角θで傾斜して延びる複数の突条24が設けられている(図1参照)。この突条24は、その稜線が内側傾斜面22から外側傾斜面23にわたって一直線状となるように形成されている。
【0010】
以上のように構成された本実施形態のストッパ装置は、自動車のサスペンションにおいて、ゴム弾性体2の先端部がアクスルと対向するようにして取付ボルト12を車体側の所定位置に螺合することにより取付けられる(図4参照)。
そして、アクスルと車体との間に両者が接近する方向に過大な振動が発生すると、ゴム弾性体2の先端部がアクスルと当接し、その後ゴム弾性体2が圧縮されることにより、両者の所定以上の相対変位が規制されその衝撃が緩和される。このとき、アクスルと当接するゴム弾性体2の内側傾斜面22及び外側傾斜面23には、放射方向aに対して周方向に傾斜して延びる突条24が設けられているため、異音の発生が低減する。
【0011】
即ち、図3に示すように、ゴム弾性体2の外側傾斜面23の突条24とアクスルが当接する際の接触面では、ゴム弾性体2の変形によりゴム弾性体2を動かそうとする力Wと、接触面での摩擦力Fとが釣り合った状態となる。この場合、突条24が放射方向aに対して周方向に傾斜して設けられているため、摩擦力Fは、外側傾斜面23に対して垂直方向の力F1 と、外側傾斜面23に対して平行方向の力F2 とに分力される。これにより、ゴム弾性体2の突条24が平行方向の力F2 により破線24aで示すように一方側へ倒れるように容易に変形するため、接触面ですべりが発生しない状態となる平行方向の力F2 の大きさは、前述した摩擦力F0 よりも大幅に小さくなる。よって、異音の発生が著しく低減する。以上のように、本実施形態のストッパ装置によれば、アクスルと当接するゴム弾性体2の内側傾斜面22及び外側傾斜面23に、放射方向に対して周方向に傾斜して延びる複数の突条24を有するため、異音の発生を効果的に低減することができる。
【0012】
なお、本実施形態のストッパ装置では、ゴム弾性体2の平坦面21の外側に傾斜方向の異なる内側傾斜面22及び外側傾斜面23が設けられているが、内側傾斜面22が無く外側傾斜面23のみ有する構造のゴム弾性体の場合でも、外側傾斜面23に上記のような突条24を設けることにより上記と同様の効果が得られる。
また、本実施形態における突条24は、断面形状が山形に形成されているが、例えば断面形状が三角形や波形となるように種々変更することができる。
【0013】
また、突条24の放射方向aに対する傾斜角θは、突条24の形状や大きさ、及びゴム弾性体2の材質や硬度などを考慮して適宜設定すればよい。
また、本実施形態におけるゴム弾性体2は、中実の略円柱状に形成されているが、ゴム弾性体2の形状はこの形状に限られることはなく、例えば中空の略円筒状となる形状に形成したものでもよい。
【0014】
なお、上記実施形態のストッパ装置は、自動車のサスペンションに用いられるものであるが、その他、互いに接近及び後退する方向に相対移動する二つの部材の間に配設される種々のストッパ装置にも本発明を適用することができる。
【0015】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、ゴム弾性体は、他方の部材と対向し当接する面の外周部に、外方に向かうにつれて立ち上がるようにテーパ状に形成された内側傾斜面と該内側傾斜面の外側に外方に向かうにつれて下降するようにテーパ状に形成された外側傾斜面とを有し、前記内側傾斜面及び前記外側傾斜面には放射方向に対して周方向に傾斜して延びる複数の突条を有するため、異音の発生を効果的に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るストッパ装置の平面図である。
【図2】本発明の実施形態に係るストッパ装置の正面図である。
【図3】本発明の実施形態に係るストッパ装置に図1の III−III 線上において荷重がかかったときの状態を示す説明図である。
【図4】従来のストッパ装置の取付状態を示す説明図である。
【図5】従来のストッパ装置の平面図である。
【図6】従来のストッパ装置の正面図である。
【符号の説明】
1、62…取付プレート 2、63…ゴム弾性体 6…ストッパ装置
11…円孔 12、61…取付ボルト 21…平坦面
22…内側傾斜面 23…外側傾斜面 24…突条
Claims (4)
- 互いに接近及び後退する方向に相対移動する二つの部材の一方に取付けられ、二つの前記部材が接近したときに他方の部材と当接するブロック状のゴム弾性体を有するストッパ装置であって、
前記ゴム弾性体は、前記他方の部材と対向し当接する面の外周部に、外方に向かうにつれて立ち上がるようにテーパ状に形成された内側傾斜面と該内側傾斜面の外側に外方に向かうにつれて下降するようにテーパ状に形成された外側傾斜面とを有し、前記内側傾斜面及び前記外側傾斜面には放射方向に対して周方向に傾斜して延びる複数の突条を有することを特徴とするストッパ装置。 - 前記ゴム弾性体は、略円柱状又は略円筒状に形成されている請求項1に記載のストッパ装置。
- 前記ゴム弾性体は、前記他方の部材と対向し当接する面の中央部に平坦面を有し、該平坦面の外側に前記内側傾斜面及び前記外側傾斜面が設けられている請求項1に記載のストッパ装置。
- 自動車のサスペンションにおいて、前記ゴム弾性体の前記突条を有する先端部がアクスルと対向するようにして車体側に取付けられる請求項1〜3に記載のストッパ装置。
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JP03381897A JP3648907B2 (ja) | 1997-02-18 | 1997-02-18 | ストッパ装置 |
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-
1997
- 1997-02-18 JP JP03381897A patent/JP3648907B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH10231892A (ja) | 1998-09-02 |
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