JP2803249B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2803249B2 JP30018289A JP30018289A JP2803249B2 JP 2803249 B2 JP2803249 B2 JP 2803249B2 JP 30018289 A JP30018289 A JP 30018289A JP 30018289 A JP30018289 A JP 30018289A JP 2803249 B2 JP2803249 B2 JP 2803249B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は常温で固体のインク(ホットメルトインク)
を溶融し、液体状態でインク滴を飛翔させ記録紙上にイ
ンク像を形成するインクジェット方式の記録装置に関
し、更に詳しくは同装置に用いられるインクジェットヘ
ッドに関する。
[従来の技術] 一般に、ホットメルトインクを用いたインクジェット
記録装置によれば、紙種対応性が高く、休止時のインク
蒸発による目詰まりの発生が無い装置が実現できるとい
うメリットを有する。そして従来、この種の装置に用い
られるインクジェットヘッドは、搬送される記録紙に対
してインクを吐出するインク吐出部と、このインク吐出
部に、ホットメルトインクを加熱液化して供給するイン
クリザーバとを有しており、インクリザーバを前記イン
ク吐出部に対し記録紙より遠ざける方向に配した構造と
なっていた。(USP4631557,USP4636803等) [発明が解決しようとする課題] 上記従来技術のインクジェットヘッドの構造では、加
熱液化したインクが冷たい記録紙に付着すると同時に熱
を奪われ、液体から固体に相対化してしまうため、イン
クが充分に記録紙に浸透できず、その結果記録紙に付着
したインクが容易に記録紙から剥がれてしまい安定した
印字結果が得られないという問題点を有していた。
本発明の目的は、上記問題点を解決して印字後のイン
クの剥がれを防ぎ、安定した印字結果が得られるように
することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明のインクジェット記録装置は、搬送される記録
紙に対してインクを吐出し記録を行うインク吐出部と、
該インク吐出部にインクを供給するインク溜めとを備え
たインクジェット記録装置であって、前記インク吐出部
と前記インク溜めとを前記記録紙の搬送方向に並設する
とともに、前記インク溜めを前記インク吐出部に対し前
記記録紙の搬送方向下手側に配置したことを特徴とす
る。
また、前記インク溜めから前記インク吐出部に、常温
で固体のインクを加熱液化して供給することを特徴とす
る。
また、前記インク吐出部と前記インク溜めとを水平方
向に配設したことを特徴とする。
[実施例] 次に実施例に基づいて詳細に説明する。
第1図は本発明の一実施例を示すインクジェットヘッ
ドの断面図である。同図において記録紙1は送りローラ
2と押えローラ3に狭持され図中矢印イ方向に搬送され
る。4はテンションローラで、ヘッド上で記録紙1がた
るまぬように記録紙1に張力を与えている。ガイド軸6
に案内され第1図紙面に垂直な方向に移動可能なキャリ
ッジ5上にヘッドの匡体10が搭載されている。図におい
て、匡体10の左方上部にはインク吐出部Aが設けられて
おり、右方にはインクリザーバ(以下、リザーバとい
う)11が形成されている。尚、本実施例では匡体10がリ
ザーバ11を兼ねた構造となっている。リザーバ11は、底
面からヒータ12により加熱され、内部のインク13を液体
状態に保つ。14はインク補充用開口部のキャップであ
る。記録紙1はキャップ14に接しないように1〜2mmの
ギャップを保ってキャップ14の真上を通過する。
インク吐出部Aはヘッド最上部に設けられ、第2図に
も示すように、複数のノズル19aを有するノズル形成基
板19と、インクを吐出させる圧電変換器18とを備えてい
る。圧電変換器18は、ベース17を介して匡体10に固定さ
れている。また、インク吐出部Aの上面には保護板20が
設けられている。16はインク13をリザーバ11からインク
吐出部Aまで毛細管力により引き上げる2スリット板
で、複数の薄板がせまい間隙を保って並設されている。
スリット板16の最下部にはフィルタ15が設けられ、イン
ク13のゴミ等を除去する。
第2図は第1図に示したインク吐出部Aの周辺の詳細
構成図を示す。片持ち梁状の圧電変換器18は、PZTより
なる、片面にAu薄層の電極を有する圧電材層18aと、PZT
と熱膨張係数がほぼ等しい合金であるインバー薄層より
なる金属層18bとからなる多層構造を成し、やはりPZTと
熱膨張係数がほぼ等しいセラミック部材からなるベース
17に接合されている。絶縁材であるベース17は電気接続
される電極パターン17aが上面に施されている。そし
て、圧電変換器18の電極を外部の駆動回路に接続するた
めに、前記電極パターン17aと、この電極パターン17aに
対向して対応する配線パターンを有するフレキシブル基
板31とがそれぞれ導通をとりながら接合されている。各
圧電変換器18とも共通電位に保つための電極は、上述の
面と反対側にある金属18bの面にスペーサ22を接合する
際に電気接続されて配線される。一方、Niの電鋳加工に
より作成された、複数のノズル19aを有するノズル形成
基板19はスペーサ22により圧電変換器18と所定の間隙を
保ってこれと接合されている。
20は上記のノズル形成基板19、圧電変換器18、フレキ
シブル基板31等インク吐出部を構成する各部材を保護す
る保護板で、その係止部20aを匡体10の被係止部10aに係
止させて固定される。なお、保護板20はその上面1端部
20bをクリーニング時の掃き出し用に切り欠いてある。
スリット板16は、インクをインク吐出部Aまで毛細管力
により引き上げるためにベース17内に入り込み圧電変換
器18の直下まで達している。
次に動作について説明する。印刷動作開始時は第1図
において、まずヒータ12に電力が供給されてリザーバ11
内のインク13が溶融液化する。本実施例の場合、ワック
スを主成分とした固体インクが用いられ、吐出特性との
関係から所望の粘度を有する100℃ないし200℃の所定温
度に保持される。こうして液化したインク13はフィルタ
15を通り、スリット板16の毛細管力により圧電変換器18
まで上昇する。次に、隣接する圧電変換器18間の毛細管
力、さらには圧電変換器18とノズル形成基板19との毛細
管力によりインク13はインク吐出部A内に充填される。
また、毛細管力は、第1図において、インク13がフィル
タ15位まで減少しても、充分インク吐出部Aまでインク
を引き上げられるよう各間隙が設定されている。こうし
て毛細管力により引き上げられ、保持されたインクは、
複数のノズル19aいずれにおいても一定の負圧となる。
この負圧により、ノズル19aからのインクのあふれ出し
が無くなる。また、ノズル形成基板19上のインクが、こ
の負圧で引き込まれるため、ノズル形成基板19上にイン
クが溜るのが防止される。よって、吐出インクの飛行曲
がりが防げ、安定した吐出が確保される。
次に、第2図においてフレキシブル基板31を介して圧
電変換器18の両側に形成された圧電材層18aと金属層18b
との間に電圧を印加する。すると、圧電材層18aが収縮
し、金属層18bは収縮しないため、曲げモーメントが生
じ圧電変換器18の先端は厚さ方向(図面下方向)に変位
する。次にこの電圧を解除すると、圧電変換器18の弾性
的な復元力により発生する圧力で、ノズル形成基板19の
ノズル19aからインクが吐出する。この動作をキャリッ
ジ5の移動及び記録紙1の搬送と共に印刷信号に応じて
繰り返すことにより所望の記録を得ることができる。
そして本実施例では、記録終了後、記録紙1はリザー
バ11の直上を通過し、リザーバ11より輻射熱を受けて暖
められる。これにより、記録紙1に付着したインクが固
まるのが遅れ、インクは記録紙1に浸透して高い密着力
が得られる。
第3図は本発明の他の実施例を示す断面図で、リザー
バ11を記録紙1に対して記録部手前に配し、予め記録紙
1を暖めるようにして同様の効果をもたらしたものであ
る。
[発明の効果] 以上述べたように本発明によれば、インク吐出部とイ
ンク溜めとを記録紙の搬送方向に並設するとともに、イ
ンク溜めをインク吐出部に対し記録紙の搬送方向下手側
に配置したことにより、常温で固体のインクを用いた場
合はインクを加熱供給するインク溜めが記録紙の搬送方
向下手側で記録紙に熱を伝えることができるため、記録
後のインクが記録紙に強い密着力で付着し、剥がれのな
い安定した記録結果が得られる。
また、インク溜めをインク吐出部に対し記録紙の搬送
方向下手側に配置したことにより、記録紙の取り出し開
口部側にインク溜めを配置できる、即ち開閉部に近い側
にインク溜めを配置できるため、インクの補給がし易い
構成を採ることが可能になる。
更に、インク吐出部とインク溜めとを水平方向に配設
した場合は、インク吐出部とインク溜めとの水頭差を小
さくでき、インク吐出部からのインクのぼた落ちを容易
に防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すインクジェットヘッド
の断面図。 第2図は第1図に示すインクジェットヘッドの部分詳細
構成図。 第3図は本発明の他の実施例を示すインクジェットヘッ
ドの断面図。 1……記録紙 11……リザーバ 13……インク 18……圧電変換器 19……ノズル形成基板 A……インク吐出部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】搬送される記録紙に対してインクを吐出し
    記録を行うインク吐出部と、該インク吐出部にインクを
    供給するインク溜めとを備えたインクジェット記録装置
    であって、 前記インク吐出部と前記インク溜めとを前記記録紙の搬
    送方向に並設するとともに、前記インク溜めを前記イン
    ク吐出部に対し前記記録紙の搬送方向下手側に配置した
    インクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】前記インク溜めから前記インク吐出部に、
    常温で固体のインクを加熱液化して供給する特許請求の
    範囲第1項記載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】前記インク吐出部と前記インク溜めとを水
    平方向に配設した特許請求の範囲第1項記載のインクジ
    ェット記録装置。
JP30018289A 1989-11-18 1989-11-18 インクジェット記録装置 Expired - Lifetime JP2803249B2 (ja)

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JPH03159747A JPH03159747A (ja) 1991-07-09
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