JPH0490357A - インクジェット記録ヘッド、その製造方法及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録ヘッド、その製造方法及びインクジェット記録装置

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JPH0490357A
JPH0490357A JP20515390A JP20515390A JPH0490357A JP H0490357 A JPH0490357 A JP H0490357A JP 20515390 A JP20515390 A JP 20515390A JP 20515390 A JP20515390 A JP 20515390A JP H0490357 A JPH0490357 A JP H0490357A
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inkjet recording
liquid flow
flow path
recording head
substrate
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Junichi Kobayashi
順一 小林
Keiichi Murai
啓一 村井
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、吐出口よりインク液滴を吐出させることによ
り記録媒体に記録を行なうインクジェット方式の記録ヘ
ッドと、前記記録ヘッドの製造方法と、前記記録ヘッド
を用いたインクジェット記録装置に関する。
[従来の技術] インクジェット記録方式の記録ヘッドであるインクジェ
ット記録ヘッドは、一般に、インクを吐出するための微
細な吐出口、吐出口ごとに設けられて吐出口に連通する
液流路、各液流路の一部にそれぞれ設けられインクを吐
出するためのエネルギーを発生する吐出エネルギー発生
手段とを有している。多くの場合、1個の記録ヘッドに
は多数の吐出口が設けられ、各液流路に安定してインク
を供給するための、各液流路に共通の液室が設けられて
いる。吐出エネルギー発生手段として、電気エネルギー
を吐出エネルギーに変換する素子、例えば電気熱変換体
や圧電素子が用いられる。
従来、このようなインクジェット記録ヘッドは、例えば
特開昭62−253457号公報に開示されるように、
基板上に吐出エネルギー発生手段を所望の個数配置し、
少なくとも液流路形成部位上に固体層を設け、基板と固
体層を覆うように紫外線硬化樹脂層を設けさらにその上
に天板を貼着し、液室形成部位をマスクしながら紫外線
を照射し、その後固体層(液流路部位)と未硬化の紫外
線硬化樹脂(液室部位)を溶剤を用いて除去するように
なっていた。この場合、このインクジェット記録ヘッド
への電気配線は、基板の一部に前記の紫外線硬化樹脂が
積層されないようにし、この部位に吐出エネルギー発生
手段への電極を設け、インクジェット記録ヘッド本体を
形成した後に、この電極とプリント基板などの電気的接
続部材との間をワイヤボンディングなどの電気実装技術
を用いて接続していた。
あるいは、液室と液流路が一体的に形成された溝付天板
を用意し、これと吐出エネルギー発生手段が配置された
基板とを接着することによってもインクジェット記録ヘ
ッドを作ることができる。
この場合もインクジェット記録ヘッドへの電気配線は、
上述と同様に、インクジェット記録ヘッド本体を組み立
てた後に、基板上の電極と電気的接続部材との間をワイ
ヤボンディングなどで接続するようになっていた。
〔発明が解決しようとする課題] 上述した従来のイン−クジエツト記録ヘッドでは、イン
クジェット記録ヘッドの本体部分の形成、組立て後に電
気的接続部材との接続を行なっているため、量産性が低
く、またインクジェット記録ヘッドの完成状態にならな
いと電気的特性の評価が行なえず、不良の早期発見に支
障があった。また、吐出エネルギー発生手段に電力を供
給するために基板上に設けた電極が、インクジェット記
録ヘッドの本体部分の形成、組立ての過程で、酸化、腐
食されやすく、また、傷つけられることがあり、電気的
接続部材との接続の信頼性の維持に注意を要し、そのた
めの工程増がありうるという問題点がある。
また、インクジェット記録ヘッドの本体部分の形成、組
立て工程において貼着工程を必要とし、特に溝付天板な
基板に貼着する場合には高い位置決め精度を必要として
量産性が低下し、さらに歩留まりも悪化するという問題
点がある。
本発明の目的は、高品質、精密、安価かつ量産性の高い
インクジェット記録ヘッドと、その製造方法と、そのイ
ンクジェット記録ヘッドを用いたインクジェット記録装
置を提供することにある。
特に、電気的接続部材との接続の信頼性が高く、かつ電
気的特性の評価が早期に行なえて不良の早期発見が可能
であるインクジェット記録ヘッドと、その製造方法と、
そのインクジェット記録ヘッドを用いたインクジェット
記録装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明のインクジェット記録ヘッドは、吐出口と、該吐
出口に連通ずる液流路と、該液流路に連通してインクを
一時的に貯える液室と、前記液流路に設けられた吐出エ
ネルギー発生手段と、該吐出エネルギー発生手段に接続
された電極とを有し、前記吐出エネルギー発生手段を駆
動することにより前記インクよりなるインク液滴を前記
吐出口から吐出させるインクジェット記録ヘッドにおい
て、 基板上に前記吐出エネルギー発生手段と前記電極とが形
成され、前記液流路と前記液室のそれぞれの底壁は前記
基板であり、前記吐出口と前記液流路と前記液室とは液
流路構成部材として合成樹脂の一体成形により前記基板
上に形成され、外部からの信号を前記インクジェット記
録ヘッドに伝達するための電気的接続部材と前記電極と
の電気的接続部分が前記液流路構成部材に内包されてい
ることを特徴とするインクジェット記録ヘッドである。
合成樹脂の一体成形としてはトランスファ成形を用いる
のがよい。また、吐出エネルギー発生手段として電気熱
変換体を使用することができる。
本発明の製造方法は、吐出口と、該吐出口に連通し底壁
に吐出エネルギー発生手段が設けられた液流路と、該液
流路に連通し一時的にインクを貯える液室とを有するイ
ンクジェット記録ヘッドの製造方法において、 基板上に、前記吐出エネルギー発生手段と前記吐出エネ
ルギー発生手段に接続された電極とを形成し、前記基板
上の、少なくとも前記吐出口と前記液流路となるべき位
置に、除去可能な材料からなる固体層を形成し、 前記インクジェット記録ヘッドへの信号を伝達するため
の電気的接続部材と前記電極とを電気的に接続し、 前記固体層の内、前記液流路に相当する部分以外が露出
し、前記液流路に相当する部分が被覆され、さらに前記
電気的接続部材と前記電極との電気的接続部分が内包さ
れるように、トランスファ成形により、前記基板上に、
前記吐出口と前記液流路と前記液室とが一体的に形成さ
れた液流路構成部材を成形と同時に融着し、 離形後、前記固体層を除去することを特徴とするインク
ジェット記録ヘッドの製造方法である。
液流路が吐出口をはさんで連続するような対向配置によ
って2個のインクジェット記録ヘッドに相当する液流路
構成部材が一体となったものに相当する構造部材を基板
上に形成し、その後対向配置の対向の中心線で切断する
ようにしてもよく、さらにこれを多数個並へた構成とし
て同時に多数個のインクジェット記録ヘッドを製造する
ようにしてもよい。
[作用] 電気的接続部材と電極との電気的接続部分が、インクジ
ェット記録ヘッド製造の比較的早い工程で形成されて、
液流路構成部材に内包される状態となるので、電極や電
気的接続部材の表面の腐食や傷つきが起こりにくくなる
とともに、電気的特性の評価が早期に行なえるようにな
る。また、基板上の液流路に相当する部分に除去可能な
材料からなる固体層を形成し、その後液流路構成部材を
基板上に形成するので、液流路の基板に対する位置決め
精度が高くなる。
対向配置された状態での2個のインクジェット記録ヘッ
ドに相当する液流路構成部材を一体としたものに相当す
る構造部材を形成し、その後切断して2個のインクジェ
ット記録ヘッドを製造する場合は、1個当りの作業量が
低減するとともに、切断によって初めて吐出口が形成さ
れるため、吐出口の形状の精度が高くなる。
U実施例] 次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する
第1実施例 第1図は本発明の第1実施例のインクジェット記録ヘッ
ドの斜視図である。このインクジェット記録ヘッド1は
、基板3の上に吐出エネルギー発生手段としての電気熱
変換体6を形成し、さらに、吐出口2と各吐出口2にそ
れぞれ連通する液流路4と一時的にインクを貯えて各液
流路4にインクを供給する液室5とが液流路構成部材9
として基板3上に一体的に融着形成されている。液室5
は、上端が開口部となっており、通常時には、インク供
給管(不図示)が貫通するように設けられたコネクタ(
不図示)によって、この開口部が封じられるようになっ
ている。前記インク供給管は、図示しないインク収納部
からインクを液室5に供給するためのものである。
電気熱変換体6(第2図)は、それぞれ各液流路4の底
部に位置するようになっている。各電気熱変換体6の一
端はそれぞれ電極7と接合し、他端は全ての電気熱変換
体6に共通の共通電極8と接合している。電極7と共通
電極8との間に電圧を印加することによって、対応する
電気熱変換体6が発熱し、その結果、対応する液流路4
にあるインクの一部が熱せられて発泡し、この発泡のエ
ネルギーにより対応する吐出口2からインク液滴が吐出
するようになっている。
記録装置本体からの電気信号をインクジェット記録ヘッ
ド1に伝達するための電気的接続部材21は、本実施例
においてはフレキシブルプリント回路板からなり、その
一端にポンディングパッド23が設けられ、他端は図示
しない記録装置本体に接続され、さらにポンディングパ
ッド23と記録装置本体とを結ぶ配線パターンが設けら
れている。各ポンディングパッド23は、ボンディング
ワイヤ22によるワイヤボンディングによって各電極7
、共通電極8とそれぞれ電気的に接続されている。さら
に電気的接続部材21は、前記−端において液流路構成
部材9によって封止されている。この結果、各ボンディ
ングワイヤ22は液流路構成部材9に埋め込まれた状態
となり、また各電極7と共通電極8のワイヤボンディン
グされる部位と、ポンディングパッド23とは、液流路
構成部材9によって覆われた状態であって、大気には接
していない。すなわち、インクジェット記録ヘッド1と
電気的接続部材21との電気的接続部分は、液流路構成
部材8に内包された状態にある。ここで電気的接続部分
とは、電気的な接続を行なう際に、本質的に必要な部分
であって、少なくとも接続作業時には絶縁被覆されてい
ない部分のことであり、各電極7および共通電極8のワ
イヤボンディングされる部位と、ホンディングワイヤ2
2と、ポンディングパッド23とが、これに相当する。
次に、本発明の製造方法によるインクジェット記録ヘッ
ド1の製造について、第2図〜第5図により段階を追っ
て説明する。
先ず、第2図に示すように、基板3上に電気熱変換体6
、電極7、共通電極8を形成する。この場合、基板3と
して、ガラス、セラミックス、プラスチック、金属、半
導体などを用いることができる。基板3の材質は本発明
の要旨とは深い関わりはなく、とくに限定されることな
く材料を選択することができる。基板3としてシリコン
半導体基板を用いれば、半導体製造プロセスにより微細
な電気熱変換体6、電極7、共通電極8を位置精度よく
同時に多数個形成することができ、好都合である。また
、図示されていないが、耐久性の向上などを目的として
、電気熱変換体6、各電極7、共通電極8をも含む基板
3上に、保護膜などの各種の機能層を設i−+ることか
一般的である。本発明はこれら機能層の有無、材質に関
わりなくその効果を発揮するものである。
次に、第3図に示すように、液流路4となる予定の部分
と液室5の下端部となる予定の部分とに、固体層10を
積層する。固体N10は、後工程で除去可能な材料から
なる。固体層10の材質および形成の方法とじては、 1)液体の感光性樹脂(感光基はポジ型、ネガ型を問わ
ない)を基板3上に塗布し、フォトリソグラフィ技術に
よって形成する。
2)トライフィルム状となった感光性樹脂(ポジ型、ネ
ガ型を問わない)を基板3」二に積層し、フォトリング
ラフィ技術によって形成する。
3)硬化性を有する、または非硬化性の樹脂を基板3上
に印刷する。
4) 基板3上に金属膜を選択的に積層あるいは除去す
る。
などが挙げられる。この場合、作業の容易さ、後工程で
の除去の容易さ、必要とされる加工精度などの観点から
、上記の1) 、 2)に挙げたフォトリソグラフィ技
術によるものが好ましく、とくにポジ型の感光基を有す
る感光性樹脂を用いることが好ましい。
また、液流路4の先端部分が吐出口2となることより、
液流路4となる予定の部分の固体層10は基板3の外端
部まで設けておくと、吐出口2か基板3の端面位置に形
成されるようになって好都合である。
次に、第4図に示すように、電気的接続部材2との電気
的接続を行なう。まず、電気的接続部材21と基板3と
の相対的1(位置関係が変化しないようにして、公知の
ワイヤボンディング技術により、電気的接続部材21の
一端に設けられた各ホンディングバラ1〜23と各電極
7、共通電極8との間をボンディングワイヤ22で接続
する。本実施例では、電気的接続部材2]としてフレキ
シブルプリント回路板(FPC)を用いているが、電気
的接続部材21およびその接続の方法として、この他、 l) プリント回路基板(PCB)を用いてワイヤボン
ディングを行なう。
2) 電気信号制御用の機能を有する素子を予め実装し
た基板(通称HIC基板)を用いてワイヤホンディング
を行なう。
3) 電気信号制御用の機能を有する素子を中継用に設
けて電極7、共通電極8とワイヤボンディングで接続し
、さらにフレキシブルプリント回路板かプリント回路基
板と中継用の素子とをワイヤボンディングで接続する。
4) リードフレームを用いてワイヤボンディングで接
続する。
5) フラットケーブルを用い、その先端部を電極7、
共通電極8とホンディングにより直接接続する。
6)フリップチップ、TAB技術により接続する。
などを挙げることができる。これら以外であっても、電
気的な接続が可能な方法であればよい。本来、電気的な
制御を行ないインクジェット記録ヘッドを駆動させる機
能を達成するものであれば、どのような方法でもよい。
次に、第5図に示すように、基板3上に液流路構成部材
9を形成する。このとぎ、電気的接続部材21とインク
ジェット記録ヘッド1との電気的制御部分は液流路構成
部材9に内包された状態となるようにされる6本実施例
においては、後述する型を用い、熱硬化性のエポキシ樹
脂を用い、温度100℃〜180℃程度、硬化時間1ヘ
−lO分稈度の条件による[・ランスファ成形によるイ
ンサート成形によって基板3上に液流路構成部材9を融
着形成した。
液流路形成部材9としては、液状であって常温硬化、熱
硬化、紫外線硬化などの材料を用いることができる。例
えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ジグリコールジア
ルキルカーボネート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ボ
リウlノタン樹脂、ポリイミド樹脂、メラミン樹脂、フ
ェノール樹脂、尿素樹脂などが挙げられる。
離型後、固体層10を除去する。除去する方法は、固体
層10を形成する材料に応じて最適の方法が選択される
が、−船釣には固体層10を溶解、膨潤、剥離する液体
中に浸漬して除去する。
このとき、必要に応じて超音波処理、スプレー加熱、か
くはんなどの除去促進手段が用いられる6固体層10に
ポジ型の感光性樹脂を用いた場合には、除去に用いる液
体として、アセトンを始めとするケトン類、エステル、
アルコール、アルカリを含む水などが用いられる。
以上述べた製造方法を実行することによって、第1図に
示されるインクジェット記録ヘッド1を製造することが
できる。
次に、このインクジェット記録ヘッド1の製造に用いら
れるトランスファ成形用の型について説明する。
第6図は、第4図に示される電気的接続部材21との接
続が完了した状態の基板3をこの型に装着した状態にお
ける縦断面図である。この型は下型3Iと上型32とか
らなり、図示上下方向に型締め、型開きされるようにな
っている。下型31には基板3の同一形状の凹部が形成
され、基板3はこの凹部にはまり合うようになっている
この結果、固体層10、電気熱変換体6、電極7および
共通電極8が設けられていない部分の基板3の表面は、
下型31の凹部以外の部分の表面と同一平面を構成する
ようになっている。下型31としては通常の金型を使用
することができる。
一方、上型32には、下型31の前記凹部に対応して空
洞部33が設けられ、さらに電気的接続部材21が係合
する幅広の溝部が空洞部33から上型32の外部とを連
通ずるように設けられている。この結果、電気的接続部
材21は、その一端が空洞部33の内部にあり他端が型
の外部にある状態で、上型32と下型31に対しすき間
なく固定されることになる。また空洞部33には、液室
5に対応する突出部34が設けられ、突出部34の先端
は液室5の下端部に相当する部位の固体層10と当接す
るようになっている。上型32も下型31と同様に通常
の金型を使用することができるが、成形時に固体層10
の表面の一部が成形材料中に溶けてしまうおそれもあり
、成形材料が固体層10と突出部34との間に侵入する
ことがないようにするため、突出部34の先端部はシリ
コンゴム、フッ素系ゴム、ポリテトラフルオロエチレン
などの柔軟性材料で構成するとよい。
電気的接続部材21との接続が完了した基板3を下型3
1の凹部にはめ込み、下型31と上型32を型締めして
、空洞部33に図示しないポットから上型32に設けた
ランナ(不図示)を経て成形材料を注入し、硬化させる
ことにより、第5図に示されるような、基板3上に液流
路構成部材9が形成されたものが得られ、型開きすれば
これを取り出すことができる。なお、上述したインクジ
ェット記録ヘッド1と電気的接続部材21との電気的接
続部分は、型締めしたときに全て空洞部33の内部に位
置するようになっているので、この電気的接続部分は全
て液流路構成部材9に内包された状態となる。また液流
路4となる予定の部位には固体層10が、液室5となる
予定の部位には固体層10と突出部33が存在するので
、これら部位には成形材料が侵入することはなく、この
結果、液流路構成部材9は、吐出口2、液流路4、液室
5を一体的に形成するようになる。
以上、本発明の第1実施例について述べてきたが、この
実施例はさまざまな変形が可能である。
上述の実施例では、液室5の下端部となる部位に固体層
10を積層しているが、型締めの際に上型32の突出部
34と液流路4となる部分の固体層が当接するようにな
っていれば、液室5の下端部となる部位の固体層は不要
である。この場合、突出部34が基板3に直接当接する
ので基板3に余計な力がかからないようにする必要があ
る。また、突出部34と基板3との間、突出部34と固
体層の端部との間にすき間ができてそこに成形材料が侵
入するということが起こらないようにする必要があり、
そのため突出部34の表面をシリコンゴム、フッ素系ゴ
ム、ポリテトラフルオロエチレンなどの柔軟性材料で形
成しておくことが望ましい。
また、上述の実施例では、トランスファ成形によって吐
出口2と液流路4を形成してそのままインクジェット記
録ヘッド1としているが、吐出精度の向上のため、液流
路4の先端近くにあたる部分で液流路構成部材9を基板
3ごと切断し切断面を研磨し、で、ここを新たに吐出口
とするようにしてもよい。この場合、固体層を積層する
ときに、液流路に相当する部分の固体層を基板3の端部
まで設ける必要はなくなる。切断予定位置よりも切断幅
に相当する分だけ基板3の端部に向かって延びていれば
よい。また、このときは固体層を除去する前に、切断、
研磨を行なえば、切断粉、研磨粉か液流路内に侵入する
ことはなく、好都合である。
本実施例では、液室5を形成するのに、上型32に設け
られた突出部34を利用しているが、突出部34を設け
るかわりに固体層を液室5となる部分全体に設けておい
て液流路構成部材を形成し、その後、固体層を除去する
ことにより液室5を形成するようにしてもよい。また、
トランスファ成形のかわりに、カーテンコート、ロール
コート、スプレーコートなどの公知の手段を用いてもよ
い。
第2実施例 第2実施例は、本発明のインクジェット記録ヘッドを一
度に2個製造する例であり、吐8刊]か互いに対向する
位置関係でインクジェット記録ヘッドを2個分−・括し
て形成し、その後中央部で切断して2個のインクジェッ
ト記録ヘラ[・を得ようとするものである。以下、その
製造方法について説明する。
まず、第7図に示すように、基板3′上に電気熱変換体
6.電極7.共通電極8を2個のインクジェット記録ヘ
ッドに相当する分、形成する。この場合、後の切断工程
におCづる切断位置(図示の切断予定線A)に関して電
気熱変換体6が対称に配置されるようにしておく。こう
することによって2個のインクジェット記録ヘッドそれ
ぞれの対応する液流路が一直線につながることになり、
好都合である。
次に、第8図に示すように、液流路となる予定の部分と
液室の下端部となる予定の部分に固体層10′を積層す
る。電気熱変換体6を切断予定線A(第7図)に関して
対称に配置しであるので、一方の液室の下端部となる予
定の部分から他方の液室の下端部となる予定の部分にむ
かって、液流路となる予定の部分の固体層10′が一直
線に連続し7て設けられることになる。
次に、第1実施例と同様に、電気的接続部材21と各電
極7、共通電極8とをワイヤポンディングで接続し、さ
らに2個のインクジェット記録ヘッドの液流路構成部材
が一体となったものに相当する構造部材をトランスファ
成形により形成する。その後、切断予定線A(第7図)
を含み、基板3に垂直な平面を切断面として切断する。
この結果、両方のインフジエラ[・記録ヘッドの液流路
となる予定の部分が一直線に連続していることにより、
切断面に吐出口が現われ、2個の液流路構成部材が形成
されたことになる。その後、切断面を研磨し、固体層1
0′を除去すれば、第1実施例のものと同様のインクジ
ェット記録ヘッドが一度に2個得られる。
次に、上述のトランスファ成形で用いられる型について
説明する。
第9図は、電気的接続部材21との接続が完了した状態
の基板3′をこの型に装着した状態での断面図である。
下型31′には基板3′と同じ形状の凹部が設けられ、
該凹部に基板3′ははまり合っている。
上型32′には、第1実施例ど同様に、電気的接続部材
21を外部から導入する幅広の溝部が設けられている。
この溝部は対向して形成される2個のインクジェット記
録ヘラ1〜に対応し、上型32′の図示両側に設けられ
ている。さらに、−上型32′には、下型31′の前記
四部の対応して空洞部33′が設Gづられている。2個
のインクジェット記録ヘッドのそれぞれの液室に対応し
て、2個の突出部34′が空洞部33′に設けられてい
る。突出部34′の先端が固体層10′に当接するよう
になっていることは第1実施例と同様であり、またイン
クジェット記録ヘッドと電気的接続部材21との電気的
接続部分は全て空洞部33′の中に位置するようになっ
ている。この状態で図示しないポット、ランナを経て空
洞部33′に成形材料を注入し硬化させることにより、
2個のインクジェット記録ヘッドの液流路構成部材一体
となった構造部材が基板3上に一括しで形成することが
できる。
第3実施例 第3実施例は、トランスファ成形により、−度に多数の
インクジェット記号ヘッドを製造しようとする場合であ
り、第2実施例を横方向に(すなわち切断面と平行方向
に)多数連結した構成となっている。
第10図(a)は、本実施例におけるトランスファ成形
の成形材料の流れを示す説明図である。
第2実施例に示される対向する2個のインクジェット記
録ヘッドを1組として、この組を短冊状の基板41の長
手方向に多数配置し、対向配置した液流路構成部材が一
体となったものに相当する構造部材45を全ての組につ
いて一括して形成しようとするものである。このとき、
組ごとの切断面、すなわち1つの組を2個のインクジェ
ット記録ヘッドに分つときの切断面が、同一平面上にあ
るようになっている。このようにすることにより、電気
的接続部材21が短冊状の基板41の両方の長辺から外
方に向かって整然と配列するようになる。以下、本実施
例の製造方法について順を追って説明する。
まず、短冊状の基板41上に、形成しようとするインク
ジェット記録ヘッドの数に見合うだけの、電気熱変換体
6、電極7、共通電極8を形成し、さらに固体層10’
を形成する。この結果、第2実施例における第8図に示
されるものが、多数並んだ形状のものが得られる。その
後、それぞれの電極7、共通電極8に電気的接続部材2
1を接続し、後述する型を用いてトランスファ成形によ
り構造部材45を一括して形成し、1個1個に分割し、
固体層10′を除去して、多数個のインクジェット記録
ヘッドが得られる。
また、前記固体層10′の除去の別の方法として、前記
構造部材45と前記基板3′とが融着したものを、前記
対向配置の対向の中心線に沿って切断したのち、前記固
体層10′を除去し、その後、隣接する組間の境界線に
沿って切断してもよい。
ここで、この製造に用いる型について説明する。
下型には、第1、第2実施例と同様に、短冊状の基板4
1がはまり合う凹部が形成されている。
上型は、第2実施例の上型32′(第9図)がランナ4
4によって多数個連結した形状となっている。すなわち
、対向する2個のインクジェット記録ヘッドの液流路構
成部材が一体となったものに相当する構造部材を形成す
るための空洞部が、ランナ44で連結されていることに
なる。この空洞部は第9図に示す空洞部33′と同様の
ものである。この場合、一番上流側(不図示のポットに
一番近い側)の空洞部にはポットから連通ずる主ランナ
42が接続され、一番下流側の空洞部には空気抜き43
が設けられている。また、隣接する空洞部間を結ぶラン
ナ44の配置は雁行状となっており、このことによって
各空洞部のすみずみまで成形材料が流れ込み、良好な成
形が行なえるようになっている。 成形材料の硬化後、
基板42と一体になった成形体を取り出し、第10図(
a)のB−B ′線で切断したときの断面が第10図(
b)に示されている。断面に吐出口2が現われ、液流路
構成部材9が形成されたことがわかる。
以上の各実施例においては、電気的接続部材の一端は基
板と接するようになっているが、本発明はこれに限られ
るものではなく、電気的接続部分が液流路構成部材に内
包される状態となるのであれば、電気的接続部材はどの
ように配置されていてもよい。
次に、本発明によるインクジェット記録ヘッドを用いた
インクジェット記録装置について説明する。
まず、このインクジェット記録装置に用いるインクジェ
ット記録ヘッド101について、第11図を用いて説明
する。
このインフジエラ[・記録ヘッド101は、上述の各実
施例で示したインクジェット記録ヘッドとは異なり、1
つの電気熱変換体92aごとに、それぞれ独立の2個の
電極92が接続されている。
各電極92は、図示しない電気的接続部材と接続されて
いるが、この電気的接続部分が液流路構成部材93に内
包されていることについては、上述の各実施例と同様で
ある。
シリコンウェハーからなる基板91の一面には、複数個
の電気熱変換体92aと、各電気熱変換体92aにそれ
ぞれ接続された電極92がエツチング、蒸着、スパッタ
リングなどの半導体製造プロセスにより成膜形成されて
所定の間隔を置いて並んでおり、該−面が素子面91a
となっている。また、前記素子面91aにはエポキシ樹
脂、シ1ノコン樹脂などの熱硬化性樹脂である一つの部
材からなる液流路構成部材93がトランスファ成形によ
り成形と同時に融着されている。
前記液流路構成部材93の素子面91aとの融着面には
、複数個の溝部が各電極92の位置にそれぞれ対応して
形成され、前記各溝部と素子面91aとにより囲まれる
空間がそれぞれ液流路93bを構成し、前記各空間の外
側に開放する開口がそれぞれ吐出口93aを構成してい
る。また、前記液流路構成部材93には、前記各溝部(
液流路93b)に連通し内壁に素子面91aを有する空
洞部が形成されて液室93cを構成しており、さらに、
前記空洞部(液室93C)と外部とを連通ずる開口が素
子面91aが面する方向と同方向に開放して形成され供
給口93dとなっている。
前記供給口93dには、図示しないインクタンクなどに
接続された供給管95がコネクタ94(蓋部材)を介し
て接続されており、インクが前記インクタンクから供給
管93dを通って液室93cに供給される構成となって
いる。
ここで、前記各吐出口93aからインクが吐出されると
きの動作について説明すると、液室93cに供給された
インクは毛管現象により液流路93bに侵入し、吐出口
93aでメニスカスを形成して前記液流路93bを満た
した状態を保つ。このとき、電極92を介して電気熱変
換体92aが通電されて発熱すると、該電気熱変換体9
2a上のインクが急激に加熱されて液流路93b内に気
泡が発生し、この気泡の膨張により吐出口93aからイ
ンクが吐出される。
また、前記吐出口93aは、16個/mmといった高密
度で128個もしくは256個さらにそれ以上の個数形
成することができ、さらに被記録媒体の記録領域の全幅
にわたるだけの数を形成してフルラインタイプとするこ
ともできる。
次に、インクジェット記録装置本体について、第12図
により説明する。
所定の記録信号に基づいてインクを吐出し所望の画像を
記録する上述のインクジェット記録ヘッド101を搭載
したキャリッジ102は、2本のガイド軸103.10
4に矢印B方向に摺動自在に嵌合され、キャリッジモー
タ105の出力軸に固着されたプーリ107と回転自在
に軸支されたブー9106とにかけまわされたタイミン
グベルト108の一部位に結合されている。前記インク
ジェット記録ヘッド101は、キャリッジモータ105
の駆動力によりプーリ107が正転、逆転することによ
りタイミングベルト108が正転、逆転し、矢印B方向
に往復移動する構成となっている。
被記録媒体である記録紙109は、ペーパーパン110
によってガイドされ、ピンチローラで圧接させられてい
る図示しない紙送りローラによって搬送される。この搬
送は、紙送りモータ116を駆動源として行なわれる。
搬送された記録紙]09は、排紙ローラ113と拍車1
14とによりテンションを加えられていて、弾性部材で
形成される紙押え板112によってヒータ111に圧接
させられているため、ヒータ111に密着させられなが
ら搬送される。インクジェット記録ヘッド101により
噴射されたインクが付着した記録紙109は、ヒータ1
11によって温められ、付着したインクはその水分が蒸
発して記録紙109に定着する。
回復ユニット115は、インクジェット記録ヘッド10
1の吐出口(図示せず)に付着した異物や粘度の高くな
ったインクを除去することにより、吐出特性を正規の状
態に維持するためのものである。
前記回復ユニット115にはキャップ118aが設けら
れており、インクジェット記録ヘッド101の吐出口を
キャッピングして、目詰まりの発生を防止するためのも
のである。前記キャップ118aの内部にはインク吸収
体118が配設されている。
また、前記回復ユニット115の記録領域側には、イン
クジェット記録ヘッド101の吐出口が形成された面と
当接し、前記吐出口が形成された面に付着した異物やイ
ンク滴をクリーニングするためのクリーニングブレード
117が設けられている。
つぎに、上述とは別のインクジェット記録装置について
説明する。
第13図は、インクジェット記録装置の要部のみを示す
概略斜視図であり、所定の記録信号に基づいてインクを
吐出し、所望の画像を記録するインクジェット記録ヘッ
ド121は、前述したインクジェット記録ヘッド101
と同様の構成を有するフルラインタイプである。
前記インクジェット記録ヘッド121は、図示しないイ
ンクジェット記録装置本体に装着されており、複数個の
吐出口が列設された吐出口面121aが搬送ベルト12
2の搬送面122aと所定の間隙たけ離反した位置にあ
る。
前記搬送ベルト122は、インクジェット記録装置本体
にそれぞれ回転自在に軸支された2個のローラ123a
、123bにかけまわされており、少なくとも1個のロ
ーラが強制回転されることにより、矢印C方向に回転す
るものである。
本実施例のインクジェット記録装置は、図示しない給紙
部(図示右側)から搬送ベルト122に向けて送り出さ
れた被記録媒体が前記搬送ベルト122の搬送面122
aに吸着されてインクジェット記録ヘッド121の吐出
口面121aと搬送面122aとの間隙を通過し、この
とき、前記インクジェット記録ヘッド121の各吐出口
からインクが吐出されて記録が行なわれる構成となって
いる。
本発明は、特にインクジェット記録方式の中でもバブル
ジェット方式の記録ヘッド、インクジェット記録装置に
於いて、優れた効果をもたらすものである。
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許
第4723129号明細書、同第4740796号明細
書に開示されている基本的な原理を用いて行なうものが
好ましい。この方式は所謂オンデマンド型、コンティニ
ュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデ
マンド型の場合には、液体(インク)が保持されている
シートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に
、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上
昇を与える少なくとも一つの駆動信号を印加することに
よって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記
録ヘッドの熱作用面に膜沸騰させて、結果的にこの駆動
信号に一対一対応し液体(インク)内の気泡を形成出来
るので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用
開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも
一つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とする
と、即時適切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に
応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より
好ましい。このパルス形状の駆動信号としては、米国特
許第4463359号明細書、同第4345262号明
細書に記載されているようなものが適している。尚、上
記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第43
13124号明細書に記載されている条件を採用すると
、更に優れた記録を行なうことができる。
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示され
ているような吐出口、液路、電気熱変換体の組合わせ構
成(直線状液流路又は直角液流路)の他に熱作用部が屈
曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第
4558333号明細書、米国特許第4459600号
明細書を用いた構成も本発明に有効である。加えて、複
数の電気熱変換体に対して、共通するスリットを電気熱
変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59年第1
23670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開
孔を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59年第
138461号公報に基づいた構成としても本発明は有
効である。
更に、インクジェット記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組合わせによって、その長さを満た
す構成や一体的に形成された一個の記録ヘッドとしての
構成のいずれでも良いが、本発明は、上述した効果を一
層有効に発揮することができる。
加えて、装置本体に装着されることで、装置本体との電
気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる
交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘ
ッド自体に一体的に設けられたカートリッジタイプの記
録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
又、本発明のインクジェット記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できる
ので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、
記録ヘッドに対しての、キャビング手段、クリーニング
手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別
の加熱素子或はこれらの組合わせによる予備加熱手段、
記録とは別の吐出を行なう予備吐出モートを行なうこと
も安定した記録を行なうために有効である。
更に、インクジェット記録装置の記録モートとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組合わせによってでも
よいが、異なる色の複色カラー又は、混色によるフルカ
ラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極めて
有効である。
以上説明した本発明実施例においては、インクを液体と
して説明しているが、室温やそれ以下で固化するインク
であって、室温で軟化もしくは液体或いは、上述のイン
クジェットではインク自体を30℃以上ア○℃以下の範
囲内で温度調整を行なってインクの粘性を安定吐出範囲
にあるように温度制御するものが一般的であるから、使
用記録信号付与時にインクが液状をなすものであれば良
い。加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインク
の固形状態から液体状態・\の態度化のエネルギーとし
て使用せしめることで防止するか又は、インクの蒸発防
止を目的として放置状態で固化するインクを用いるかし
て、いずれにしても熱エネルギーの記録信号に応じた付
与によってインクが液化してインク液状として吐出する
ものや記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始める
もの等のような、熱エネルギーによって初めて液化する
性質のインク使用も本発明には適用可能である。このよ
うな場合インクは、特開昭54−56847号公報ある
いは特開昭60−71260号公報に記載されるような
、多孔質シート凹部又は貫通孔に液状又は固形物として
保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するよう
な形態としても良い。本発明においては、上述した各イ
ンクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を
実行するものである。
[発明の効果] 以上説明したように本発明のインクジェット記録ヘッド
は、電気的接続部分がその製造の比較的早い工程で形成
されて液流路構成部材に内包された状態となることによ
り、電極や電気的接続部材の表面の腐食や傷つきが起こ
りにくくなるとともに電気的特性の評価が早期に行なえ
、高品質で電気的接続の信頼性が高く、不良があっても
不良の早期発見が可能であるという効果を有する。
本発明の製造方法は、基板上の液流路に相当する部分に
除去可能な材料からなる固体層を形成してから液流路構
成部材を形成し、その後、固体層を除去することにより
、量産性が優れ、液流路の基板に対する位置決め精度が
高く、高品質のインクジェット記録ヘッドを安価に製造
できるという効果がある。
特に、対向配置された状態での2個のインクジェット記
録ヘッドに相当する液流路構成部材が一体となったもの
に相当する構造部材を形成し、その後切断することによ
り、量産性がさらに優れるとともに吐出口が切断によっ
て初めて形成されるので、吐出口の形状精度がよく、さ
らに高品質のインクジェット記録ヘッドを製造できると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例のインクジェット記録ヘッ
ドの構成を示す斜視図、第2図〜第5図はそれぞれイン
クジェット記録ヘッド1の製造工程の説明図、第6図は
インクジェット記録ヘッド1の製造に用いられる型の断
面図、第7図および第8図は本発明の第2実施例のイン
クジェット記録ヘッドの製造方法の工程を示す説明図、
第9図は第2実施例で使用される型の断面図、第10図
(a)は本発明の第3実施例における成形材料の流れを
示す説明図、第10図(b)は第10図(a)のB−B
 ”線における断面図、第11図は本発明のインクジェ
ット記録装置で使用されるインクジェット記録ヘッドの
部分断面斜視図、第12図は本発明のインクジェット記
録装置の斜視図、第13図は本発明の別のインクジェッ
ト記録装置の斜視図である。 1・・・インクジェット記録ヘッド、 2・・・吐出口、  3.3′・・・基板、4・・・液
流路、   5・・・液室、6・・・電気熱交換体、7
・・・電極、8・・・共通電極、   9・・・液流路
構成部材、10.10”・・・固体層、 21・・・電気的接続部材、 22・・・ボンディングワイヤ、 23・・・ボンディングパット、 31.31′・・・下型、 32.32’・・・上型、
33.33′・・・空洞部、34.34′・・・突出部
、41・・・基板、      42・・・主ランナ、
3・・・空気抜き、   44・・・ランナ、5・・・
構造部材、    91・・・基板、2・・・電極、 
    92a・・・電気熱変換体、3・・・液流路構
成部材、 01.121・・・インクジェット記録ヘッド、02・
・・キャリッジ、109・・・記録紙。 特許出願人  キャノン株式会社 代 理 人  弁理士 苦杯 忠 第2図 第 図 第 図 9a流路構成部材 A 第 図 /9fi′Lゞ11 (b)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、吐出口と、該吐出口に連通する液流路と、該液流路
    に連通してインクを一時的に貯える液室と、前記液流路
    に設けられた吐出エネルギー発生手段と、該吐出エネル
    ギー発生手段に接続された電極とを有し、前記吐出エネ
    ルギー発生手段を駆動することにより前記インクよりな
    るインク液滴を前記吐出口から吐出させるインクジェッ
    ト記録ヘッドにおいて、 基板上に前記吐出エネルギー発生手段と前記電極とが形
    成され、前記液流路と前記液室のそれぞれの底壁は前記
    基板であり、前記吐出口と前記液流路と前記液室とは液
    流路構成部材として合成樹脂の一体成形により前記基板
    上に形成され、外部からの信号を前記インクジェット記
    録ヘッドに伝達するための電気的接続部材と前記電極と
    の電気的接続部分が前記液流路構成部材に内包されてい
    ることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。 2、合成樹脂の一体成形がトランスファ成形による請求
    項1記載のインクジェット記録ヘッド。 3、吐出エネルギー発生手段は、インクを吐出するため
    の熱エネルギーを発生する電気熱変換体を具備している
    請求項1または2記載のインクジェット記録ヘッド。 4、吐出口が被記録媒体の記録領域の全幅にわたって形
    成されているフルラインタイプである請求項1、2また
    は3記載のインクジェット記録ヘッド。 5、請求項1ないし4いずれか1項記載のインクジェッ
    ト記録ヘッドを備え、記録信号に基づいてインクを前記
    インクジェット記録ヘッドの吐出口から吐出して記録を
    行なうインクジェット記録装置。 6、吐出口と、該吐出口に連通し底壁に吐出エネルギー
    発生手段が設けられた液流路と、該液流路に連通し一時
    的にインクを貯える液室とを有するインクジェット記録
    ヘッドの製造方法において、 基板上に、前記吐出エネルギー発生手段と前記吐出エネ
    ルギー発生手段に接続された電極とを形成し、 前記基板上の、少なくとも前記吐出口と前記液流路とな
    るべき位置に、除去可能な材料からなる固体層を形成し
    、 前記インクジェット記録ヘッドへの信号を伝達するため
    の電気的接続部材と前記電極とを電気的に接続し、 前記固体層の内、前記液流路に相当する部分以外が露出
    し、前記液流路に相当する部分が被覆され、さらに前記
    電気的接続部材と前記電極との電気的接続部分が内包さ
    れるように、トランスファ成形により、前記基板上に、
    前記吐出口と前記液流路と前記液室とが一体的に形成さ
    れた液流路構成部材を成形と同時に融着し、 離形後、前記固体層を除去することを特徴とするインク
    ジェット記録ヘッドの製造方法。7、吐出口と、該吐出
    口に連通し底壁に吐出エネルギー発生手段が設けられた
    液流路と、該液流路に連通し一時的にインクを貯える液
    室とを有するインクジェット記録ヘッドの製造方法にお
    いて、 2個の前記インクジェット記録ヘッドが、前記吐出口を
    中心に双方の前記インクジェット記録ヘッドの液流路が
    連続するように、対向配置したものに相当する大きさの
    基板を使用し、 前記基板上に、前記対向配置に対応して、前記2個分の
    前記吐出エネルギー発生手段と前記吐出エネルギー発生
    手段に接続された電極とを形成し、 前記基板上の、少なくとも前記対向配置により連続する
    液流路となるべき位置に、除去可能な材料からなる固体
    層を形成し、 前記インクジェット記録ヘッドへの信号を伝達するため
    の電気的接続部材と前記電極とを電気的に接続し、 前記固体層の内、前記液流路に相当する部分以外が露出
    し、前記液流路に相当する部分が被覆され、さらに前記
    電気的接続部材と前記電極との電気的接続部分が内包さ
    れるように、トランスファ成形により、前記基板上に、
    前記2個分の前記液流路と前記液室とが一体的に形成さ
    れた構造部材を成形と同時に融着し、 離型後、前記対向配置の対向の中心線に沿って、前記構
    造部材と前記基板とを融着した状態のままで切断し、 その後、前記固体層を除去して前記2個のインクジェッ
    ト記録ヘッドを製造することを特徴とするインクジェッ
    ト記録ヘッドの製造方法。 8、吐出口と、該吐出口に連通し底壁に吐出エネルギー
    発生手段が設けられた液流路と、該液流路に連通し一時
    的にインクを貯える液室とを有するインクジェット記録
    ヘッドの製造方法において、 2個の前記インクジェット記録ヘッドが、前記吐出口を
    中心に双方の前記インクジェット記録ヘッドの液流路が
    連続するように、対向配置したものを組として、該組を
    前記対向配置の対向面を共有するように複数個並べたも
    のに相当する大きさの基板を用い、 前記基板上に、前記複数個の組に対応して、所定数の前
    記吐出エネルギー発生手段と前記吐出エネルギー発生手
    段に接続された電極とを形成し、 前記基板上の、少なくとも前記対向配置により連続する
    液流路となるべき位置に、除去可能な材料からなる固体
    層を形成し、 前記インクジェット記録ヘッドへの信号を伝達するため
    の電気的接続部材と前記電極とを電気的に接続し、 前記固体層の内、前記液流路に相当する部分以外が露出
    し、前記液流路に相当する部分が被覆され、さらに前記
    電気的接続部材と前記電極との電気的接続部分が内包さ
    れるように、トランスファ成形により、前記基板上に、
    前記複数個の、前記組ごとに前記液流路と前記液室とが
    一体的に形成された構造部材を成形と同時に融着し、 離型後、隣接する組間の境界線と前記対向配置の対向面
    とに沿って、前記構造部材と前記基板とを融着した状態
    のままで切断し、 その後、前記固体層を除去して、前記複数個の2倍の個
    数のインクジェット記録ヘッドを製造することを特徴と
    するインクジェット記録ヘッドの製造方法。 9、請求項8記載のインクジェット記録ヘッドの製造方
    法において、 隣接する組間の境界線と前記対向配置の対向の中心線に
    沿って、前記構造部材と前記基板とを融着した状態のま
    まで切断し、その後前記固体層を除去するかわりに、 前記対向配置の対向の中心線に沿って、前記構造部材と
    前記基板とを融着した状態のままで切断し、 前記固体層を除去し、 その後、隣接する組間の境界線に沿って、前記構造部材
    と前記基板とを融着した状態のままで切断することを特
    徴とするインクジェット記録ヘッドの製造方法。
JP20515390A 1990-08-03 1990-08-03 インクジェット記録ヘッド、その製造方法及びインクジェット記録装置 Pending JPH0490357A (ja)

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ES91307102T ES2082145T3 (es) 1990-08-03 1991-08-02 Metodo para la fabricacion de un cabezal para la impresion por chorros de tinta.
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US5944740A (en) * 1994-12-28 1999-08-31 Koshin International Kabushiki Kaisha Conductive device to be applied to skin and method of use thereof

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