JP2803152B2 - コンタクトレンズ - Google Patents

コンタクトレンズ

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JP2803152B2
JP2803152B2 JP11501989A JP11501989A JP2803152B2 JP 2803152 B2 JP2803152 B2 JP 2803152B2 JP 11501989 A JP11501989 A JP 11501989A JP 11501989 A JP11501989 A JP 11501989A JP 2803152 B2 JP2803152 B2 JP 2803152B2
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啓三 阿南
直之 天谷
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剛 宮崎
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日本油脂株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、コンタクトレンズに関し、更に詳細には酸
素透過性等に優れたコンタクトレンズに関する。
〈従来の技術〉 現在、一般的に使用されているコンタクトレンズとし
ては、酸素透過性(以下GPと略す)ハードコンタクトレ
ンズと含水性のソフトコンタクトレンズとが知られてい
る。該含水性ソフトコンタクトレンズは、装用感に優れ
ているものの、素材の酸素透過性は不十分である。そこ
で酸素の透過率を高めるために素材の含水率を高めるこ
とが考えられるが、雑菌等に汚染されやすく、角膜や粘
膜に対して重篤な合併症を引き起こしやすいとの臨床結
果が報告されている。これに対しGPハードコンタクトレ
ンズは高い酸素透過性、乱視矯正効果、耐久性、安全性
の点から評価が高く、コンタクトレンズの主流になりつ
つある。これに伴いGPハードコンタクトレンズの研究も
盛んに行なわれているが、前記各GPコンタクトレンズ
は、酸素透過性のみが追求され、コンタクトレンズとし
て要求される他の特性が十分でないのが実状である。
例えば、特公昭62−8769号公報、特公昭62−61928号
公報及び特公昭63−36646号公報に記載されるコンタク
トレンズは、酸素透過性は良いが、形状安定性、耐汚染
性に問題がある。一方、特開昭62−99720号公報、特開
昭62−212618号公報で使用されるジアルキルフマレート
は共重合性が悪い上に、たとえ共重合できた場合でも、
非常に脆いために割れやすく危険である。また、特開昭
61−176909号公報に示されるコンタクトレンズは、酸素
透過性が低く、近年特に注目されている連続装用には不
適当である。
〈発明が解決しようとする課題〉 本発明の目的は、視力矯正効果に優れ、長期連続装用
可能な酸素透過性を有し、かつ形状安定性、耐汚染性、
耐久性に優れたコンタクトレンズを提供することにあ
る。
〈課題を解決するための手段〉 本発明によれば、下記一般式(I) (式中R1及びR2は同一又は異なる基であって、水素原
子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルケ
ニル基、炭素数3〜12の環状アルキル基、アリール基又
を示し、前記X,Y及びZは同一又は異なる基であって、
メチル基、 を示す。またmは0又は1を、nは0〜3の整数を、l
は2〜4の整数を示す)で表わされる1−ブテン−2,4
−ジカルボン酸ジエステル系単量体2〜95重量%を必須
の原料モノマーとして含有する共重合体を含むコンタク
トレンズが提供される。
以下本発明を更に詳細に説明する。
本発明のコンタクトレンズは、特定の1−ブテン−2,
4−ジカルボン酸ジエステル系単量体を原料モノマーと
して含有する共重合体を含むことを特徴とする。
本発明に用いる1−ブテン−2,4−ジカルボン酸ジエ
ステル系単量体は、下記一般式(I)で表わすことがで
き、 式中R1及びR2は同一又は異なる基であって、水素原子、
炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルケニル
基、炭素数3〜12の環状アルキル基、アリール基又は を示し、前記X,Y及びZは同一又は異なる基であって、
メチル基、 を示す。またmは0又は1を、nは0〜3の整数を、l
を2〜4の整数を示す。前記R1及び/又はR2の炭素数が
13以上の場合、またmが2以上、nが4以上、lが5以
上の場合には、製造が困難である。前記一般式(I)で
表わされる1−ブテン−2,4−ジカルボン酸ジエステル
系単量体としては、例えば2−(メトキシカルボニルエ
チル)ターシャリブチルアクリレート、2−(エトキシ
カルボニルエチル)ターシャリブチルアクリレート、2
−(ターシャリブチルオキシカルボニルエチル)ターシ
ャリブチルアクリレート、2(アリルオキシカルボニル
エチル)ターシャリブチルアクリレート、2−(メトキ
シカルボニルエチル)トリメチルシリルメチルアクリレ
ート、2−(メトキシカルボニルエチル)メチルビス
(トリメチルシロキシ)シリルメチルアクリレート、2
−(エトキシカルボニルエチル)トリメチルシリルメチ
ルアクリレート、2−(エトキシカルボニルエチル)ペ
ンタメチルジシロキサニルメチルアクリレート、2−
(エトキシカルボニルエチル)メチルビス(トリメチル
シロキシ)シリルメチルアクリレート、2−(イソプロ
ピルオキシカルボニルエチル)ペンタメチルジシロキサ
ニルメチルアクリレート、2−(イソプロピルオキシカ
ルボニルエチル)トリメチルシリルメチルアクリレー
ト、2−(イソプロピルオキシカルボニルエチル)メチ
ルビス(トリメチルシロキシ)シリルメチルアクリレー
ト、2−(イソプロピルオキシカルボニルエチル)トリ
ス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルアクリレー
ト、2−(イソプロピルオキシカルボニルエチル)ビス
(トリメチルシロキシ)(ペンタメチルジシロキサニル
オキシ)シリルメチルアクリレート、2−(ターシャリ
ブチルオキシカルボニルエチル)トリメチルシリルメチ
ルアクリレート、2−(ターシャリブチルオキシカルボ
ニルエチル)トリメチルシリルプロピルアクリレート、
2−(ターシャリブチルオキシカルボニルエチル)ペン
タメチルジシロキサニルメチルアクリレート、2−(タ
ーシャリブチルオキシカルボニルエチル)トリス(トリ
メチルシロキシ)シリルプロピルアクリレート、2−
(2′−エチルヘキシルオキシカルボニルエチル)トリ
メチルシリルメチルアクリレート、2−(2′−エチル
ヘキシルオキシカルボニルエチル)ビス(トリメチルシ
ロキシ)(ペンタメチルジシロキサニルオキシ)シリル
メチルアクリレート、2−(シクロヘキシルオキシカル
ボニルエチル)トリス(トリメチルシロキシ)シリルプ
ロピルアクリレート、2−(シクロヘキシルオキシカル
ボニルエチル)トリス(トリメチルシロキシ)シリルメ
チルアクリレート、2−(トリメチルシリルメトキシカ
ルボニルエチル)メチルアクリレート、2−(ペンタメ
チルジシロキサニルメトキシカルボニルエチル)メチル
アクリレート、2−(ペンタメチルジシロキサニルメオ
キシカルボニルエチル)エチルアクリレート、2−(ト
リス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルオキシカル
ボニルエチル)エチルアクリレート、2−(トリメチル
シリルプロピルオキシカルボニルエチル)イソプロピル
アクリレート、2−(トリス(トリメチルシロキシ)シ
リルプロピルオキシカルボニルエチル)イソプロピルア
クリレート、2−(ペンタメチルジシロキサニルメトキ
シカルボニルエチル)ターシャリブチルアクリレート、
2−(トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルオ
キシカルボニルエチル)−2′−エチルヘキシルアクリ
レート、2−(ペンタメチルジシロキサニルメトキシカ
ルボニルエチル)シクロヘキシルメチルアクリレート、
2−メトキシカルボニルエチル−(2′−ヒドロキシ−
3′−トリメチルシリルエトキシ)プロピルアクリレー
ト、2−エトキシカルボニルエチル−(2′−ヒドロキ
シ−3′−ペンタメチルジシロキサニルエトキシ)プロ
ピルアクリレート、2−エトキシカルボニルエチル−
[2′−ヒドロキシ−3′−トリス(トリメチルシロキ
シ)シリルプロピルオキシ]プロピルアクリレート、2
−イソプロピルオキシカルボニルエチル−[2′−ヒド
ロキシ−3′−トリス(トリメチルシロキシ)シリルプ
ロピルオキシ]プロピルアクリレート、2−ターシャリ
ブトキシカルボニルエチル−(2′−ヒドロキシ−3′
−トリメチルシリルエトキシ)プロピルアクリレート、
2−シクロヘキシルオキシカルボニルエチル−[2′−
ヒドロキシ−3′−トリス(トリメチルシロキシ)シリ
ルプロピルオキシ]プロピルアクリレート、2−トリメ
チルシリルプロピルオキシカルボニルエチル−(2′−
ヒドロキシ−3′−メトキシ)プロピルアクリレート、
2−トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルオキ
シカルボニルエチル−(2′−ヒドロキシ−3′−エト
キシ)プロピルアクリレート、2−トリメチルシリルプ
ロピルオキシカルボニルエチル−(2′−ヒドロキシ−
3′−イソプロピルオキシ)プロピルアクリレート、2
−ペンタメチルジシロキサニルメトキシカルボニルエチ
ル(2′−ヒドロキシ−3′−ターシャリブトキシ)プ
ロピルアクリレート、2−トリス(トリメチルシロキ
シ)シリルプロピルオキシカルボニルエチル−[2′−
ヒドロキシ−3′−(2″−エチルヘキシルオキシ)]
プロピルアクリレート、2−(トリメチルシリルメトキ
シカルボニルエチル)トリメチルシリルメチルアクリレ
ート、2−(トリメチルシリルプロピルオキシカルボニ
ルエチル)トリメチルシリルプロピルアクリレート、2
−(ペンタメチルジシロキサニルメトキシカルボニルエ
チル)ペンタメチルジシロキサニルメチルアクリレー
ト、2−(ペンタメチルジシロキサニルプロピルオキシ
カルボニルエチル)ペンタメチルジシロキサニルプロピ
ルアクリレート等を挙げることができ、使用に際して
は、単独若しくは混合物として用いることができる。前
記必須の原料成分である1−ブテン−2,4−ジカルボン
酸ジエステル系単量体の含有割合は、全原料モノマーに
対して、2〜95重量%の範囲である。1−ブテン−2,4
−ジカルボン酸ジエステル系単量体の含有割合が2重量
%未満では酸素透過率が極端に低く、95重量%を超える
とコンタクトレンズとしての強度を保てなくなるので使
用できない。
本発明において、前記一般式(I)で表わされる1−
ブテン−2,4−ジカルボン酸ジエステルを調製するに
は、公知の方法で得ることができる。具体的には例えば
ケイ素含有アクリル酸エステルのジオキサン溶液を触媒
の存在下及び不活性ガス雰囲気下で反応させる方法等に
より得ることができる。
本発明のコンタクトレンズは、前記一般式(I)で示
される1−ブテン−2,4−ジカルボン酸ジエステル単量
体を必須の原料モノマーとして含む重合体であれば、他
にいかなる共重合可能なモノマーを共重合させることも
できるが、得られるコンタクトレンズの熱安定性、機械
的強度、加工性等を鑑みると、他の共重合体可能なモノ
マーとして、例えばラジカル重合性ビニルモノマー、ケ
イ素含有ビニルモノマー、フッ素含有ビニルモノマー、
架橋性多官能ビニルモノマー及びこれらの混合物等から
成る郡より選択されるモノマーを用いるのが好ましい。
前記ラジカル重合性ビニルモノマー、ケイ素含有ビニル
モノマー、フッ素含有ビニルモノマーまた架橋性多官能
ビニルモノマーとしては、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メテ)アクリレート、イソプロピル(メ
タ)アクリレート、ターシャリブチル(メタ)アクリレ
ート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル
(メタ)アクリレート、スチレン、p−メチルスチレ
ン、p−クロルスチレン、o−クロルスチレン、ジビニ
ルベンゼン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニル
ピバレート、ビニル(メタ)アクリレート、エチルビニ
ルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、(メタ)アク
リル酸アミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、N−ビニルピロリドン、ビニルピリジン、アリル
(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレート、ジアリ
ルテレフタレート、ジエチレングリコールビスアリルカ
ーボネート、トリメリット酸トリアリル、トリアリルシ
アヌレート、ジイソプロピルイタコネート、ジターシャ
リブチルイタコネート、ジターシャリブチルフマレー
ト、トリメチルシリルメチル(メタ)アクリレート、ペ
ンタメチルジシロキサニルメチル(メタ)アクリレー
ト、トリス(トリメチルシロキシ)シリルメチル(メ
タ)アクリレート、トリス(ペンタメチルジジロキサニ
ルオキシ)シリルメチル(メタ)アクリレート、トリメ
チルシリルエチル(メタ)アクリレート、ペンタメチル
ジシロキサニルエチル(メタ)アクリレート、トリス
(トリメチルシロキシ)シリルエチル(メタ)アクリレ
ート、トリス(ペンタメチルジシロキサニルオキシ)シ
リルエチル(メタ)アクリレート、トリメチルシリルプ
ロピル(メタ)アクリレート、ペンタメチルジシロキサ
ニルプロピル(メタ)アクリレート、トリス(トリメチ
ルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート、ト
リス(ペンタメチルジシロキサニルオキシ)シリルプロ
ピル(メタ)アクリレート、エチル−トリメチルシリル
エチルイタコネート、イソプロピル−トリス(トリメチ
ルシロキシ)シリルエチルイタコネート、イソプロピル
−トリス(ペンタメチルジシロキサニルオキシ)シリル
メチルイタコネート、エチル−トリス(トリメチルシロ
キシ)シリルエチルイタコネート、イソプロピル−トリ
ス(ペンタメチルジシロキサニルオキシ)シリルエチル
イタコネート、ターシャリブチル−トリメチルシリルプ
ロピルイタコネート、イソプロピル−トリス(トリメチ
ルシロキシ)シリルプロピルイタコネート、ターシャリ
ブチル−ペンタメチルジシロキサニルプロピルイタコネ
ート、イソプロピル−トリス(トリメチルシロキシ)シ
リルプロピルフマレート、ターシャリブチル−トリス
(トリメチルシロキシ)シリルプロピルフマレート、イ
ソプロピル−トリス(ペンタメチルジシロキサニルオキ
シ)シリルメチルフマレート、ターシャリブチル−ペン
タメチルジシロキサニルプロピルフマレート、2,2,2−
トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、3,3,4,4,4
−ペンタフルオロブチル(メタ)アクリレート、2,2,3,
3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレ
ート、2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチル
(メタ)アクリレート、1,1,2,2−テトラヒドロパーフ
ルオロデシル(メタ)アクリレート、エチル−2,2,2−
トリフルオロエチルフマート、イソプロピル−3,3,4,4
−4,ペンタフルオロブチル(メタ)アクリレート、イソ
プロピル−2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル
フマレート、イソプロピル−2,2,2−トリフルオロ−1
−トリフルオロメチルフマレート、イソプロピル−1,1,
2,2−テトラヒドロパーフルオロデシルフマレート、シ
クロヘキシル−1,1,2,2−テトラヒドロパーフルオロデ
シルフマレート、ターシャリブチル−2,2,2−トリフル
オロ−1−トリフロオロメチルフマレート、ビス−2,2,
2−トリフルオロエチルフマレート、メタクリル酸、ア
クリル酸、イタコン酸等を挙げることができ、使用に際
しては単独若しくは混合物として用いることができる。
前記ラジカル重合性ビニルモノマー、ケイ素含有ビニル
モノマー、フッ素含有ビニルモノマーまたは架橋性多官
能ビニルモノマーを用いる場合には、5〜85重量%の範
囲で用いるのが望ましい。この際5重量%未満では共重
合による熱安定性、機械的強度及び加工性等が十分得ら
れず、また85重量%を越える場合には、コンタクトレン
ズの酸素透過性が著しく低下するので好ましくない。
本発明のコンタクトレンズは、優れた酸素透過性を備
えるためにDK値6〜12×10-10ml・cm/cm2・sec・mmHgが
好ましく、特に7〜11×10-10ml・cm/cm2・sec・mmHgが
望ましい。この際6×10-10ml・cm/cm2・sec・mmHg未満
で長期連続装用するには酸素透過性が不十分であり、ま
た12×10-10ml・cm/cm2・sec・mmHgを越えるとコンタク
トレンズの強度等の物性が低下するので好ましくない。
本発明においてコンタクトレンズを調製するには、公
知の調製法を用いることができる。具体的には例えば、
重合開始剤と共に、前記モノマー原料を試験管のような
適当な容器の中で共重合させ、丸棒又はブロックを得た
後、切削、研磨等の機械加工により、処方にあったコン
タクトレンズを加工する方法、一枚の所望の型枠に重合
開始剤と共に前記モノマーを注入し、鋳型重合によって
直接コンタクトレンズを成形する方法又は予めラジカル
重合法等で共重合体を製造した後、該共重合体を適当な
溶剤に溶かし、キャスト法により溶剤を除去することに
よってコンタクトレンズを得る方法等を挙げることがで
きる。前記調製法において、モノマーを重合する際に用
いる重合開始剤としては、選択10時間半減期温度が120
℃以下の有機過酸化物及びアゾ化合物等から成る群の1
種又は2種以上より選択することができる。前記有機過
酸化物はアゾ化合物としては、例えばベンゾイルパーオ
キサイド、ジイソプロピルパーオキジカーボネート、t
−ブチルペルオキシジ−2−エチルヘキサノエート、t
−ブチルペリオキシピバレート、t−ブチルペルオキシ
ジイソブチレート、過酸化ラウロイル、アゾビスイソブ
チロニトリル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、t−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート
等を好ましく挙げることができる。前記重合開始剤の使
用量は、原料モノマー100重量部に対して、10重量部以
下が好ましく、特に5重量部以下が望ましい。
また前記調製法において、各モノマーを共重合させる
際の条件としては、適時重合系を不活性ガス、例えば窒
素、二酸化炭素、ヘリウム等で置換ないし雰囲気下、あ
るいは脱気条件下において重合させることが好ましい。
共重合させる際の温度としては、使用する重合開始剤の
種類により異なるが、30〜120℃の範囲が好ましい。ま
た、重合に要する全時間は、10〜72時間程度であること
が望ましい。
また、原料モノマーに色素等の着色あるいは紫外線吸
収剤等の添加物を加えて重合させることも可能である。
本発明において、前記調製法により得られるコンタク
トレンズは、酸又はアルカリ処理若しくは低温プラズマ
処理を施すことにより表面改質を行なうことができる。
また低温プラズマ処理により親水性モノマーをグラフト
重合させる等を行なうことにより、装用感を改良するこ
ともできる。
〈発明の効果〉 本発明のコンタクトレンズは、特定の1−ブテン−2,
4−ジカルボン酸ジエステル系単量体を用いているの
で、従来のコンタクトレンズに比し酸素透過性が高く、
表面への蛋白質、脂質及び無機質等の沈着が防止できる
など、従来のコンタクトレンズの欠点を改良した優れた
性能を有する。
〈実施例〉 以下実施例及び比較例により本発明を更に詳細に説明
するが本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、例中部は重量部を表わす。
実施例1 2−イソプロピルオキシカルボニルエチル−トリス
(トリメチルシロキシ)シリルプロピルアクリレート40
部、トリストリメチルシロキシシリルメタクリレート15
部、1,1,2,2−テトラヒドロパーフルオロデシルメタク
リレート30部、エチルメタクリレート20部、アリルメタ
クリレート5部及びメタクリル酸5部にアゾビス(2,4
−ジメチルバレロニトリル)1.0部を混合し、ガラス製
封管に仕込み、内部を窒素置換して、脱気を繰り返し、
真空下溶封した、この封管を70℃の恒温槽中で24時間静
置重合し、さらに100℃で2時間加熱した。次いで得ら
れた重合物を、切断した後、切削、研磨してコンタクト
レンズを作製した。得られたコンタクトレンズの諸物性
を以下の方法により測定した。各原料モノマー及び重合
開始剤の配合割合を表1に、また測定結果を表2に示
す。
酸素透過係数(DK値) ザーテックスコーポレイション(Xertex Corporatio
n)社製 商品名[MODEL 2110](Multirange A nalyze
r for Dissolved Oxygen)を用い35℃で0.9%の生理食
塩水中にて直径12.7mm、厚さ0.2mmの試験用コンタクト
レンズについて測定しDK値(cc・cm/cm2・sec・mmHg)
を求めた。
耐汚染性 0.2%卵白リゾチーム水溶液中に、直径12.7mm、厚さ
0.2mmの試験用コンタクトレンズを37℃で24時間浸漬さ
せ、280nmにおける吸光度の変化を測定して、卵白リゾ
チーム水溶液の付着量を求めた。
ビッカース硬度(HV) 大洋テスター(株)製 寺沢式MM−2型超微小硬度計
を用いて測定した。
機械的強度 別途重合した厚さ2mm、長さ50mm、幅10mmの平板サン
プルを、JIS K7203の硬質プラスチックの曲げ試験方法
に準拠し、測定を行なった。
実施例2〜6,比較例1〜3 実施例1と同様の方法により、表1に示す種々の組成
の原料モノマーを、表1に示すラジカル重合開始剤を用
いて硬化した後、コンタクトレンズを作製し、諸物性の
測定を行なった。原料モノマー及び重合開始剤の配合割
合を表1に、測定結果を表2に示す。
表2の結果より、本発明のコンタクトレンズは、酸素
透過性が著しく優れており、耐汚染性等にも優れている
ことが判った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08F 290/06 C08F 290/06 (56)参考文献 特開 昭63−210115(JP,A) 特開 昭62−92914(JP,A) 特開 昭60−32022(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02C 7/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I) (式中R1及びR2は同一又は異なる基であって、水素原
    子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルケ
    ニル基、炭素数3〜12の環状アルキル基、アリール基又
    を示し、前記X,Y及びZは同一又は異なる基であって、
    メチル基、 を示す。またmは0又は1を、nは0〜3の整数を、l
    は2〜4の整数を示す)で表わされる1−ブテン−2,4
    −ジカルボン酸ジエステル系単量体2〜95重量%を必須
    の原料モノマーとして含有する共重合体を含むコンタク
    トレンズ。
JP11501989A 1989-05-10 1989-05-10 コンタクトレンズ Expired - Lifetime JP2803152B2 (ja)

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