JP2803233B2 - コンタクトレンズ - Google Patents

コンタクトレンズ

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JP2803233B2 JP28194289A JP28194289A JP2803233B2 JP 2803233 B2 JP2803233 B2 JP 2803233B2 JP 28194289 A JP28194289 A JP 28194289A JP 28194289 A JP28194289 A JP 28194289A JP 2803233 B2 JP2803233 B2 JP 2803233B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、コンタクトレンズに関し、更に詳細には酸
素透過性等に優れたコンタクトレンズに関する。
<従来の技術> 現在、一般的に使用されているコンタクトレンズとし
ては、酸素透過性(以下GPと略す)ハードコンタクトレ
ンズと含水性のソフトコンタクトレンズとが知られてい
る。該含水性ソフトコンタクトレンズは、装用感に優れ
ているものの、素材の酸素透過性は不十分である。そこ
で酸素の透過率を高めるために素材の含水率を高めるこ
とが考えられるが、雑菌等に汚染されやすく、角膜や結
膜に対して重篤な合併症を引き起こしやすいとの臨床結
果が報告されている。これに対しGPハードコンタクトレ
ンズは高い酸素透過性、乱視矯正効果、耐久性、安全性
の点から評価が高く、コンタクトレンズの主流になりつ
つある。これに伴いGPハードコンタクトレンズの研究も
盛んに行なわれているが、前記各GPコンタクトレンズ
は、酸素透過性のみが追求され、コンタクトレンズとし
て要求される他の特性が十分でないのが実状である。
例えば、特公昭62−8769号公報、特公昭62−61928号
公報及び特公昭63−36646号公報に記載されるコンタク
トレンズは、酸素透過性は良いが、形状安定性、耐汚染
性に問題がある。一方、特開昭62−99720号公報、特開
昭62−212618号公報で使用されるジアルキルフマレート
は共重合性が悪い上に、たとえ共重合できた場合でも、
非常に脆いために割れやすく危険である。また、特開昭
61−176909号公報に示されるコンタクトレンズは、酸素
透過性が低く、近年特に注目されている連続装用には不
適当である。
<発明が解決しようとする課題> 本発明の目的は、視力矯正効果に優れ、長期連続装用
可能な酸素透過性を有し、かつ形状安定性、耐汚染性、
耐久性に優れたコンタクトレンズを提供することにあ
る。
<課題を解決するための手段> 本発明によれば、一般式(I) (式中R1,R2及びR3は同一若しくは異なる基であり、ま
た少なくともひとつの基がフッ素原子を含む基であっ
て、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜
12のアルケニル基、炭素数3〜12の環状アルキル基又は
アリール基を示し、n,m及びlはそれぞれ0〜4の整数
を示す。)で表わされる1種又は2種以上の1−ブテン
−2,3,4−トリカルボン酸トリエステル系単量体2〜95
重量%を必須の原料モノマーとして共重合させてなる共
重合体を含むコンタクトレンズが提供される。
以下本発明を更に詳細に説明する。
本発明のコンタクトレンズは、特定の1−ブテン−2,
3,4−トリカルボン酸トリエステル系単量体を原料モノ
マーとして共重合させてなる共重合体を含むことを特徴
とする。
本発明に用いる1−ブテン−2,3,4−トリカルボン酸
トリエステル系単量体は、下記一般式(I)で表わすこ
とができ、 式中R1,R2及びR3は同一若しくは異なる基であり、また
少なくともひとつの基がフッ素原子を含む基であって、
水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12の
アルケニル基、炭素数3〜12の環状アルキル基又はアリ
ール基を示し、n,m及びlはそれぞれ0〜4の整数を示
す。前記R1,R2及びR3の少なくとも1つの炭素数が13以
上の場合、若しくは前記n,m及びlの少なくとも1つが
5以上の場合には、製造が困難である。またR1,R2及びR
3の少なくともひとつの基に含まれるフッ素原子の数は
3以上であるのが好ましい。前記一般式(I)で表わさ
れる1−ブテン−2,3,4−トリカルボン酸トリエステル
系単量体としては、例えば、2−(2′,2′,2′−トリ
フルオロエトキシカルボニル)−3,4−ジ(イソプロピ
ルオキシカルボニル)−1−ブテン、2−(1′,1′,
1′,3′,3′,3′−ヘキサフルオロイソプロピルオキシ
カルボニル)−3,4−ジ(ターシャリブチルオキシカル
ボニル)−1−ブテン、2−(1′,1′,5′−トリヒド
ロパーフルオロペンチルオキシカルボニル)−3,4−ジ
(ターシャリブチルオキシカルボニル)−1−ブテン、
2−(1′,1′,2′,2′−テトラヒドロパーフルオロデ
シルオキシカルボニル)−3,4−ジ(エトキシカルボニ
ル)−1−ブテン、2−(2′,2′,2′−トリフルオロ
エトキシカルボニル)−3,4−ジ(1′,1′,1′,3′,
3′,3′−ヘキサフルオロイソプロピルオキシカルボニ
ル)−1−ブテン、2−(1′,1′,1′,3′,3′,3′−
ヘキサフルオロイソプロピルオキシカルボニル)−3,4
−ジ(2′,2′,2′−トリフルオロエチルオキシカルボ
ニル)−1−ブテン、2−(2′,2′,2′−トリフルオ
ロエトキシカルボニル)−3,4−ジ(1′,1′,5′−ト
リヒドロパーフルオロペンチルオキシカルボニル)−1
−ブテン、2−(1′,1′,2′,2′−テトラヒドロパー
フルオロデシルオキシカルボニル)−3,4−ジ(2′,
2′,2′−トリフルオロエチルオキシカルボニル)−1
−ブテン、2,3,4−トリ(2′,2′,2′−トリフルオロ
エトキシカルボニル)−1−ブテン、2,3,4−トリ
(1′,1′,1′,3′,3′,3′−ヘキサフルオロイソプロ
ピルオキシカルボニル)−1−ブテン、2,4−ジ(2′,
2′,2′−トリフルオロエトキシカルボニル)−3−
(1′,1′,1′,3′,3′,3′−ヘキサフルオロイソプロ
ピルオキシカルボニル)−1−ブテン、2,4−ジ(2′,
2′,2′−トリフルオロエトキシカルボニル)−3−
(1′,1′,5′−トリヒドロパーフルオロペンチルオキ
シカルボニル)−1−ブテン等を挙げることができ、使
用に際しては、単独もしくは混合物として用いることが
できる。前記必須の原料成分である1−ブテン−2,3,4
−トリカルボン酸トリエステル系単量体の含有割合は、
全原料モノマーに対して、2〜95重量%の範囲である。
1−ブテン−2,3,4−トリカルボン酸トリエステル系単
量体の含有割合が、2重量%未満では酸素透過率が極端
に低下し、95重量%を超えるとコンタクトレンズとして
の強度を保てなくなり、しかもフッ素原子を含有してい
るので撥水性も高くなり使用できない。
本発明において、必須のモノマー成分である前記一般
式(I)で表わされる1−ブテン−2,3,4−トリカルボ
ン酸トリエステルを調製するには、公知の方法で得るこ
とができる。具体的には例えばアルキル又はフルオロア
ルキルアクリレートと、アルキル又はフルオロアルキル
イタコネートとをジオキサン等の溶媒に溶かし、3級フ
ォスフィン等の触媒の存在化及び不活性ガス雰囲気下に
おいて90℃程度で約7時間反応させる方法等により得る
ことができる。
本発明のコンタクトレンズでは、前記一般式(I)で
示される1−ブテン−2,3,4−トリカルボン酸トリエス
テル系単量体を必須の原料モノマー成分としてなる共重
合体であれば、他にいかなる共重合可能なモノマーを共
重合させることもできるが、得られるコンタクトレンズ
の熱安定性、機械的強度、加工性等を鑑みると、他の共
重合可能なモノマーとして、例えばラジカル重合性ビニ
ルモノマー、ケイ素含有ビニルモノマー、フッ素含有ビ
ニルモノマー、架橋性多官能ビニルモノマー及びこれら
の混合物からなる群より選択されるモノマーを用いるの
が好ましい。前記ラジカル重合性ビニルモノマー、ケイ
素含有ビニルモノマー、フッ素含有ビニルモノマー又は
架橋性多官能ビニルモノマーとしては、例えばメチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
イソプロピル(メタ)アクリレート、ターシャリブチル
(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリ
レート、ベンジル(メタ)アクリレート、スチレン、p
−メチルスチレン、p−クロルスチレン、o−クロルス
チレン、ジビニルベンゼン、酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル、ビニルピバレート、ビニル(メタ)アクリレー
ト、アリル(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオ
ロエチル(メタ)アクリレート、エチルビニルエーテ
ル、n−ブチルビニルエーテル、(メタ)アクリル酸ア
ミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N
−ビニルピロリドン、ビニルピリジン、アリル(メタ)
アクリレート、トリメチルシリルメチル(メタ)アクリ
レート、ペンタメチルジシロキサニルメチル(メタ)ア
クリレート、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリル
メチル(メタ)アクリレート、トリス(トリメチルシロ
キシ)シリルメチル(メタ)アクリレート、トリス(ペ
ンタメチルジシロキサニルオキシ)シリルメチル(メ
タ)アクリレート、トリメチルシリルエチル(メタ)ア
クリレート、ペンタメチルジシロキサニルエチル(メ
タ)アクリレート、メチルビス(トリメチルシロキシ)
シリルエチル(メタ)アクリレート、トリス(トリメチ
ルシロキシ)シリルエチル(メタ)アクリレート、トリ
ス(ペンタメチルジシロキサニルオキシ)シリルエチル
(メタ)アクリレート、トリメチルシリルプロピル(メ
タ)アクリレート、ペンタメチルジシロキサニル(メ
タ)アクリレート、メチルビス(トリメチルシロキシ)
シリルプロピル(メタ)アクリレート、トリス(トリメ
チルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート、
トリス(ペンタメチルジシロキサニルオキシ)シリルプ
ロピル(メタ)アクリレート、メチルビス(トリメチル
シロキシ)シリルエチルグリセロールモノ(メタ)アク
リレート、トリス(トリメチルシロキシ)シリルエチル
グリセロールモノ(メタ)アクリレート、トリス(ペン
タメチルジシロキサニルオキシ)シリルエチルグリセロ
ールモノ(メタ)アクリレート、メチルビス(トリメチ
ルシロキシ)シリルプロピルグリセロールモノ(メタ)
アクリレート、トリス(トリメチルシロキシ)シリルグ
リセロールモノ(メタ)アクリレート、トリス(ペンタ
メチルジシロキサニルオキシ)シリルプロピルグリセロ
ールモノ(メタ)アクリレート、ジメチル(トリフェニ
ルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート、2,
2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,2
−トリフルオロ−1−トリフルオロメチル(メタ)アク
リレート、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル
(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフル
オロペンチル(メタ)アクリレート、1,1,2,2−テトラ
ヒドロパーフルオロオクチル(メタ)アクリレート、エ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート、ジア
リルイソフマレート、ジアリルテレフタレート、ジエチ
レングリコールビスアリルカーボネート、トリメリット
酸トリアリル、トリアリルシアヌレート、ジイソプロピ
ルイタコネート、ジターシャリブチルイタコネート、ジ
2,2,2−フルオロエチルイタコンネート、エチル−トリ
ストリメチルシロキシシリルプロピルイタコネート、ジ
イソプロピルメサコネート、ジターシャリブチルメサコ
ネート、ジ2,2,2−フルオロエチルメサコネート、イソ
プロピル−1,1,2,2−テトラヒドロパーフルオロデシル
メサコネート、イソプロピル−トリストリメチルシロキ
シシリルプロピルメサコネート、ジターシャリブチルフ
マレート、ジ2,2,2−フルオロエチルフマレート、イソ
プロピル−3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘ
プタデカフルオロデシルフマレート、ターシャリブチル
−トリストリメチルシロキシシリルプロピルフマレー
ト、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸等を挙げる
ことができ、使用に際しては単独又は混合物として用い
ることができる。前記ラジカル重合性ビニルモノマー、
ケイ素含有ビニルモノマー、フッ素含有ビニルモノマー
又は架橋性多官能ビニルモノマーを用いる場合の共重合
体成分としての配合割合は、5〜85重量%の範囲が望ま
しい。この際5重量%未満では共重合による熱安定性、
機械的強度及び加工性等が十分得られず、また85重量%
を越える場合には、コンタクトレンズの酸素透過性が著
しく低下するので好ましくない。
本発明のコンタクトレンズは、優れた酸素透過性を備
えるためにDK値6〜15×10-10ml・cm/cm2・sec・mmHgが
好ましく、特に8〜14×10-10ml・cm/cm2・sec・mmHgが
望ましい。この際6×10-10ml・cm/cm2・sec・mmHg未満
で長期連続装用するには酸素透過性が不十分であり、ま
た15×10-10ml・cm/cm2・sec・mmHgを越えるものは、コ
ンタクトレンズとして、強度等の物性が低下するので好
ましくない。
本発明においてコンタクトレンズを調製するには、公
知の調製法を用いることができる。具体的には例えば、
重合開始剤と共にモノマー原料を試験管のような適当な
容器の中で重合させ、丸棒又はブロックを得た後、切
削、研磨等の機械加工する方法、一枚の所望の型枠に重
合開始剤と共に前記モノマーを注入し、鋳型重合によっ
て直接コンタクトレンズに形成する方法又は予めラジカ
ル重合法で重合物を製造した後、該重合物を適当な溶剤
に溶かし、キャスト法により溶剤を除去することによっ
てコンタクトレンズを得る方法等を挙げることができ
る。前記調製法において、モノマーを重合する際に用い
る重合開始剤としては、選択10時間半減期温度が120℃
以下の有機過酸化物及びアゾ化合物等から成る群の1種
又は2種以上より選択することができる。前記有機過酸
化物又はアゾ化合物としては、例えばベンゾイルパーオ
キサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、
t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、t
−ブチルペルオキシピバレート、t−ブチルペルオキシ
ジイソブチレート、過酸化ラウロイル、アゾビスイソブ
チロニトリル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、t−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート
等を好ましく挙げることができる。前記重合開始剤の使
用量は、原料モノマー100重量部に対して、10重量部以
下が好ましく、特に5重量部以下が望ましい。
また前記調製法において、各モノマーを共重合させる
際の条件としては適時重合系を不活性ガス、例えば窒
素、二酸化炭素、ヘリウム等で置換ないし雰囲気下、あ
るいは脱気条件下において重合することが好ましく、共
重合をする際の温度としては、使用する重合開始剤の種
類により異なるが30〜120℃の範囲が好ましい。また、
重合に要する全時間は、10〜72時間程度であることが望
ましい。
また、原料モノマーに色素等の着色剤あるいは紫外線
吸収剤等の添加物を加えて重合することも可能である。
本発明のおいて、前記調製法により得られるコンタク
トレンズは、酸又はアルカリ処理若しくは低温プラズマ
処理を施すことにより表面改質を行なうことができる。
また低温プラズマ処理により親水性モノマーをグラフト
重合させる等を行なうことにより、装用感を改良するこ
ともできる。
<発明の効果> 本発明のコンタクトレンズは、特定の1−ブテン−2,
3,4−トリカルボン酸トリエステル系重合体を用いてい
るので、従来のコンタクトレンズに比して酸素透過性が
高く、表面へのタンパク質、脂質、及び無機質等の沈着
が防止できるなど、従来のコンタクトレンズの欠点を改
良した優れた性能を有する。
<実施例> 以下実施例及び比較例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、実施例中部は重量部を表わす。
実施例1 2,3,4−トリ(1′,1′,1′,3′,3′,3′−ヘキサフ
ルオロイソプロピルオキシカルボニル)−1−ブテン35
部、トリストリメチルシロキシシリルプロピルメタクリ
レート35部、メチルメタクリレート20部、アリルメタク
リレート5部及びメタクリル酸5部にアゾビス(2,4−
ジメチルバレロニトリル)1.0部を混合し、この混合物
をガラス製封管に入れ、内部を窒素置換、脱気を繰り返
し、真空下溶封した。この封管を70℃の恒温槽中で24時
間静置重合し、さらに100℃で2時間加熱した。得られ
た重合物を、切断した後、切削、研磨してコンタクトレ
ンズを作製した。次いで得られたコンタクトレンズの諸
物性を以下の方法により測定した。
酸素透過係数(DK値) ザーテックスコーポレイション(Xertex Corporatio
n)社製 商品名[MODEL 2110](Multirange Analyzer
for Dissolved Oxygen)を用い35℃で0.9%の生理食塩
水中にて直径12.7mm、厚さ0.2mmの試験用コンタクトレ
ンズについて測定しDK値(ml・cm/cm2・sec・mmHg)を
求めた。
耐汚染性 0.2%卵白リゾチーム水溶液中に、直径12.7mm、厚さ
0.2mmの試験用コンタクトレンズを37℃で24時間浸漬さ
せ、280nmにおける吸光度の変化を測定して、卵白リゾ
チーム水溶液の付着量を求めた。
ビッカース硬度(HV) 大洋テスター(株)製 寺沢式MM−2型超微小硬度計
を用いて測定した。
機械的強度 別途重合した厚さ2mm、長さ50mm、幅10mmの平板サン
プルを、JIS K7203の硬質プラスチックの曲げ試験方法
に準拠し、測定を行なった。
実施例2〜5,比較例1〜3 実施例1と同様の方法により、表1に示す種々の組成
の原料モノマーを、表1に示すラジカル重合開始剤、重
合条件下で硬化した後コンタクトレンズを作製し、諸物
性の測定を行なった。そのモノマー配合割合を表1に、
測定結果を表2に示す。
次に表1に示す各成分の略称を以下に説明する。
TF3−A:2,3,4−トリ(2′,2′,2′−トリフルオロエト
キシカルボニル)−1−ブテン TF6−A:2,3,4−トリ(1′,1′,1′,3′,3′,3′−ヘキ
サフルオロイソプロピルオキシカルボニル)−1−ブテ
ン F8/DF6−A:2−(1′,1′,5′−トリヒドロパーフルオ
ロペンチルオキシカルボニル)−3,4−ジ(1′,1′,
1′,3′,3′,3′−ヘキサフルオロイソプロピルオキシ
カルボニル)−1−ブテン F17/DE−A:2−(1′,1′,2′,2′−テトラヒドロパー
フルオロデシルオキシカルボニル)−3,4−ジ(エトキ
シカルボニル)−1−ブテン Si−MA:トリストリルメチルシロキシシリルプロピルメ
タクリレート F17−MA:1,1,2,2−テトラヒドロパーフルオロデシルメ
タクリレート F6−MA:1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルメタ
クリレート F17−Fu:イソプロピル−1,1,2,2−テトラヒドロパーフ
ルオロデシルフマレート Si−Fu: MMA:メチルメタクリレート EMA:エチルメタクリレート A−MA:アリルメタクリレート V−MA:ビニルメタクリレート MA:メタクリル酸 AA:アクリル酸 ABVN:アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル) IPP:ジイソプロピルパーオキシジカーボネート BPO:ベンゾイルパーオキサイド 表2の結果より、本発明のコンタクトレンズは、比較
例に比べて、DK値が高く、酸素透過性及び耐汚染性が良
好であり、しかも適度の物理的強度を保持していること
が判った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−144543(JP,A) 特開 平3−144542(JP,A) 特開 平2−293818(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02C 7/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中R1,R2及びR3は同一若しくは異なる基であり、ま
    た少なくともひとつの基がフッ素原子を含む基であっ
    て、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜
    12のアルケニル基、炭素数3〜12の環状アルキル基又は
    アリール基を示し、n,m及びlはそれぞれ0〜4の整数
    を示す。)で表わされる1種又は2種以上の1−ブテン
    −2,3,4−トリカルボン酸トリエステル系単量体2〜95
    重量%を必須の原料モノマーとして共重合させてなる共
    重合体を含むコンタクトレンズ。
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