JP2803037B2 - 貼着材およびその製造方法 - Google Patents

貼着材およびその製造方法

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JP2803037B2 JP63133113A JP13311388A JP2803037B2 JP 2803037 B2 JP2803037 B2 JP 2803037B2 JP 63133113 A JP63133113 A JP 63133113A JP 13311388 A JP13311388 A JP 13311388A JP 2803037 B2 JP2803037 B2 JP 2803037B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、貼着材およびその貼着材の製造方法に関
し、特に、たとえばはがきを形成する単片を連続して形
成する連続紙の表面の秘密情報等の表面に貼着し、その
部分より必要に応じて少なくともその一部分を引き剥が
すことができる、貼着材およびその貼着材の製造方法に
関する。
(従来技術) 特に、近年では、銀行の預金残高等の通知などのよう
に秘密事項を記載した郵便物が増加しているが、秘密事
項の記載欄を郵送時は隠し、正規の受け取り人が受け取
った後は比較的簡単にその内容を見ることができるよう
に形成されたはがきが開発されている。
従来のはがき単片の表面に被覆材が接着されたものと
しては、被覆材の裏面に形成された感圧型接着剤層面を
はがき大の単片上に加圧して接着したものがあった。
(発明が解決しようとする問題点) ところが、このような感圧型接着剤層がその裏面に形
成された被覆材をはがき単片の一部分に貼ったもので
は、製造時において、被覆材の感圧型接着剤層がわずか
な接触にてはがき単片の表面に貼られるために、はがき
単片の最適な位置に被覆材のたとえば先端部分が位置し
ない場合においても、初期的な接着がなされ、正確な位
置に貼り付けられないといういわゆる貼りミスが起こる
確立が高い。しかも、従来の感圧型接着剤層から形成さ
れる被覆材の場合には、はがき単片の表面より被覆材を
剥離可能とするためには、はがき単片の表面に、たとえ
ばシリコン加工等のような剥離処理工程が必要となるた
めに、被覆材の加工以外にはがき単片側の加工が必要と
なって勢い製造コストの上昇につながる。
それゆえに、この発明の主たる目的は、被貼着材の最
適な位置に貼ることが可能であり、しかも、はがき台紙
のような被貼着材側に剥離処理工程等の処理が不要とな
る、貼着材およびその製造方法を提供することである。
(問題点を解決するための手段) この発明のうち第1の発明は、隠ぺい性を有するかま
たは隠ぺい層が形成された基材と、基材の少なくともそ
の表面の一部に形成された、剥離剤層と、剥離剤層の基
材とは反対側の主面に形成された、透明または半透明な
熱接着性樹脂層とを含む、貼着材である。
この発明のうち第2の発明は、適宜な大きさで隠ぺい
性を有するかまたは隠ぺい層が形成された基材を準備す
る工程と、少なくとも基材の表面の一部に、剥離剤を印
刷・塗工して剥離剤層を形成する工程と、剥離剤層の基
材とは反対側の主面に、溶融した熱接着性樹脂を印刷・
塗工する工程と、基材の溶融した熱接着性樹脂を固化さ
せ、透明または半透明な熱接着性樹脂層を形成する工程
とを含む、貼着材の製造方法である。
(作用) 貼着材の裏面に形成された熱接着性樹脂層は、被貼着
材の表面上にて、加圧され加熱されることにより、熱接
着性樹脂層が溶融して被貼着材に接着される。基材と熱
接着性樹脂層との間に形成された剥離剤層は、基材を熱
接着性樹脂層から引き剥がすはたらきをする。
(発明の効果) この発明によれば、貼着材の裏面に形成された熱接着
性樹脂層を加熱により溶融させることによって、被貼着
材の主面に接着するように構成されているので、被貼着
材の最適な位置に貼着材が重ね合わされたことを確認し
たときに初めて加熱すれば、貼着材が被貼着材の表面の
最適な位置に正確に接着される。しかも、被貼着材の表
面には、たとえば剥離処理などを必要とせず、熱接着性
樹脂層と基材との間に剥離剤層を形成することにより、
すなわち、接着力の相違を設けることにより貼着材を少
なくともその部分において引き剥がすことができるよう
に構成できるので、たとえば特別な剥離処理工程を別途
必要とすることなく、製造コストの低廉化を図ることが
可能となる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利
点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明か
ら一層明らかとなろう。
(実施例) 第1A図は、この発明の一実施例である貼着材の斜視図
である。
第1B図は、前記実施例の部分断面図である。
この貼着材10は、たとえば紙、合成樹脂フィルムなど
の比較的柔軟な鋏などで切断することが可能な素材をも
って形成された基材12を含む。
この基材12の一方主面には、隠ぺい層14が形成されて
いる。
隠ぺい層14は、たとえば銀インク等で銀刷り印刷する
ことによって形成され、またはアルミホイル等の隠ぺい
力を有するフィルム材を接着剤等をもって積層すること
によって形成される。
隠ぺい層14の表面の一部には、たとえばシリコン樹
脂、フッソ樹脂、パラフィン、ワックスなどの剥離剤を
コーティングしてなる剥離剤層16が形成されている。
隠ぺい層14の剥離剤層側表面には、さらに、たとえば
熱接着性樹脂を、加熱しながら押し出しコーティング
し、あるいは溶剤に溶融させまたは水に分散させてグラ
ビアまたはシルクスクリーン等の印刷をすることによっ
て、熱接着性樹脂層18が形成さている。
この熱接着性樹脂層18は、たとえば100℃ないし200℃
の温度で溶融し、被貼着材に完全に接着することができ
るように形成され、固化した後は、透明または半透明
で、この熱接着性樹脂層18を通して被貼着材の表面の文
字等の情報を見ることができるように形成されている。
そして、この貼着材10は、第2図、第3A図および第3B
図に示すように、被貼着材たる連続原紙20aの表面に貼
着される。
この連続原紙20aは、第2図で示すように、適宜な大
きさに形成された単片22に分離可能に形成されてなる。
すなわち、各単片22の境界線上には適宜にミシン目が形
成されて各単片22を構成するように形成され、その連続
原紙22aの両端には、適宜な間隔をおいてスプロケット
孔24が連続して形成されている。
この発明において、連続原紙20aには、典型的な紙は
勿論、合成紙その他合成樹脂製シート等の薄状材が含ま
れ、その他、被貼着材として、ダンボール箱等の包装容
器、物品等の少なくとも貼着材10が貼着される面を備え
たものが含まれる。
この実施例においては、貼着材10の両端、すなわち連
続原紙20aのスプロケット孔24側にて、基材12の所定幅
を残存させて、剥離剤層16が形成されている。
そして、さらに連続原紙20aの幅方向側で貼着材10の
先端部分には、スポット状に熱接着性樹脂層18と基材12
の隠ぺい層14とが直接接着するように、剥離剤層16が形
成されていないスポット接着部26が存在する。したがっ
て、剥離剤層16が形成された部分では、基材12と熱接着
性樹脂層18とは弱く接着され、また、剥離剤層16が形成
されていない部分では、基材12と熱接着性樹脂層18とは
強く接着される。なお、スポット接着部26を、前記実施
例においては、貼着材10の先端部分に形成したが、この
スポット接着部26を先端部分と後端部分のいずれの部分
に形成してもよく、また、いずれかの部分に形成しても
よい。さらに、貼着材10の他の端縁に形成された一定幅
をもって全面的に熱接着性樹脂層18が露出した部分を、
スポット接着部26に代えてもよい。
なお、基材12の例としては、前記実施例の他、合成
紙,セロハン,ポリエチレン,ポリエステル等のフィル
ムまたはアルミホイル等が挙げられるが、この貼着材10
を連続原紙20aに貼着したときに、剥離剤層16が形成さ
れた部位の熱接着性樹脂層18の接着力に抗してこの貼着
材10が不用意に層間剥離しないように、比較的柔軟なも
のを選択するのがよい。
また、この基材12としてアルミホイル等のように隠ぺ
い性に優れたものを選択した場合には、前記実施例のよ
うに、隠ぺい層14を形成しなくてもよい。
前記接着性樹脂の例としては、EVA系の接着材が選択
される。その組成は、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重
合樹脂)、貼着付与剤、ワックス、抗酸化剤からなり、
補助的に可塑剤、充填剤が添加される場合がある。
粘着付与剤としては、部分水添ロジンのグリセリンエ
ステル、ロジンのグリセリンエステル、ペンタエリスリ
トール変性ロジン、石油樹脂、αメチルスチレン/ビニ
ルトルエン共重合体、テルペン油重合体、テルペンフェ
ノール重合体などがある。
ワックスとしては、パラフィンワックス、マイクロク
リスタリンワックス、低分子量ポリエチレンワックス、
フィッシャートロプシュワックス、カスターワックス、
塩素化パラフィンなどがある。
抗酸化剤としては、ヒンダードフェノール系化合物、
サリチル酸系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾ
トリアゾール系化合物、燐系化合物、硫黄系化合物、有
機金属系化合物などがある。
前記実施例以外の接着性樹脂としては、スチレン−ブ
タジエン−スチレン共重合樹脂、スチレン−イソプレン
−スチレン共重合樹脂、ポリエチレン−エチレン−エチ
ルアクリレート共重合樹脂、エチレン−アクリル酸共重
合樹脂、エチレン−アクリル酸メチル共重合樹脂、エチ
レン−メチルメタクリレート共重合樹脂、エチレン−メ
タクリル酸共重合樹脂、アイオノマー樹脂、ポリメチル
ペンテン樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合樹
脂、塩化ビニリデン樹脂、塩ビ−酢ビ共重合樹脂、ポリ
アミド樹脂、スチレン−アクリル酸共重合樹脂、ポリス
チレン樹脂、ポリアクリル酸共重合樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリウレタン樹脂、ワックス類などが選択でき
る。これらを印刷・塗工するときには、加熱しながら、
あるいは溶剤に溶融させ、または水に分散して適宜用い
ればよい。
次に、この貼着材10の製造方法について、第4図ない
し第6図に基づき説明する。
まず、基材12を形成する紙を準備し、その一方主面
に、銀インクにてベタで銀刷り印刷、たとえばオフセッ
ト印刷等の周知の印刷方法あるいはコーティングするこ
とによって、隠ぺい層14を形成する。
そして、隠ぺい層14が形成された基材12は、第4図に
示すように、剥離剤塗工装置30に導かれる。剥離剤塗工
装置30は、基材12の隠ぺい層14側の表面に、たとえば、
シリコン樹脂,フッソ樹脂,パラフィン,ワックスなど
の剥離剤16aを印刷・塗布するためのものであり、基材1
2をロール状に保持するための保持ローラ32を含む。保
持ローラ32に保持された基材12は、2つのローラ34aお
よび34b、貯槽36を含む塗布装置38に導かれ、ローラ34
a,34bを回転させながら剥離剤16aを塗布する。なお、塗
布装置38としては、グラビアロールコータ,リバースロ
ールコータ等の塗布装置を用いてもよく、また、オフセ
ット印刷機,スクリーン印刷機などの公知の印刷機を用
いてもよい。
この剥離剤16aが塗布された基材12は、次に設けられ
たヒータを含む乾燥機40に導かれて乾燥される。乾燥機
40では、基材12に印刷・塗布された剥離剤16aが乾燥さ
れて、剥離剤層16として形成される。
このように剥離剤層16が形成された基材12は、巻取装
置42に導かれる。
次に、この剥離剤層16が形成された基材12をロール状
に巻いた積層物を、熱接着性樹脂塗工装置50の保持ロー
ラ52に装填する。
保持ローラ52に保持された基材12はその一端が解きほ
どかれて、熱接着性樹脂塗布装置54に導かれる。
この熱接着性樹脂塗布装置54は、基材12の隠ぺい層14
側の表面に、たとえば、前記したエチレン−酢酸ビニル
共重合樹脂を主剤とする熱接着性樹脂18aを印刷・塗布
するためのものであり、適宜な温度に加熱しながら熱接
着性樹脂18aを塗布するものである。
そして、この熱接着性樹脂18aが印刷・塗布された基
材12は、冷風を吹き出す装置を含む乾燥機56に導き、熱
接着性樹脂18aを乾燥して熱接着性樹脂層18を形成す
る。
次に、熱接着性樹脂層18が形成された基材12は、適宜
基材12に切目28を形成する切目形成装置58に導かれる。
このようにして、基材12の主面に、隠ぺい層14、剥離
剤層16および熱接着性樹脂層18が順次積層された貼着材
の連続体10aは、再びロール状に巻き取られる。
この実施例においては、第6図に示すように、連続原
紙20aのスプロケット孔24側の両端近傍にて、一定幅を
もって剥離剤層16が形成されていない部分が存在する。
そして、さらに連続原紙20aの幅方向側で貼着材10先端
部分にて、スポット状に熱接着性樹脂層18と基材12側の
隠ぺい層14とが直接接着するように、剥離剤層16が形成
されていないスポット接着部26が存在する。
なお、基材12の表面には、適宜単片22の性質に適した
印刷を施してもよく、前記した実施例のように連続した
ものの場合に、たとえば基材12の送りピッチを検知する
ための検知マークを墨色等によって印刷してもよい。
次に、前記連続原紙20aの表面に貼着材10を接着する
方法について、第7図ないし第12図に示す接着装置に基
づき説明する。
この貼着材10の接着装置100は、連続原紙20aを貼着材
10の貼られる位置に送り込むように形成された連続紙移
送装置102を含む。
この連続紙移送装置102は、接着装置本体104の略両端
に形成されたスプロケット移送装置106と、接着装置本
体104の略中央に形成され、連続原紙20aをその移送方向
に適宜な距離、本実施例においては単片22に貼られる貼
着材10の1枚あたりの長さ相当分、連続原紙20aを移送
する接着部移送装置108とを含む。スプロケット移送装
置106は、連続原紙20aのスプロケット孔24に嵌合する凸
起が形成されたベルトを回動させ、前記凸起をスプロケ
ット孔24に順次嵌合させて連続原紙20aを移送するよう
に形成されている。
接着部移送装置108は、第8A図に示されるように接着
装置本体104の前後に掛け渡された軸112に固定された連
続紙移送カム114を含み、この連続紙移送カム114は、そ
の胴部に適宜な溝が形成され、その連続紙移送カム114
の等速回転により、リンク機構116に上下および前後の
適宜な運動を与え、そのリンク機構116に固定された接
着部移送台118に前後の連続あるいは断続的な運動をす
ることができるように構成されている。すなわち、リン
ク機構116は、接着装置本体104に枢軸116aをもって揺動
自在に固定されたリンク116bが、接着部移送台118に回
転自在に固定されたリンク116cに回動自在に固定されて
なり、連続紙移送カム114の回転により、リンク機構116
を介して接続部移送台118が前後進する。
なお、連続紙移送装置102において移送される連続原
紙20aの移送量は、第8B図において示すように、連続原
紙20aの移送量を検知する同期装置119によって検知され
る。すなわち、接着装置本体104の前後に設けられたタ
イミングプーリー119aおよび他のタイミングプーリー11
9b間に掛け渡されたタイミングベルト119cに、接着部移
送台118の一部が連結片119dにて連結され、接着部移送
台118の移送距離をタイミングプーリー119bに連結され
たエンコーダー119eからのパルス信号によって検知し、
連続紙移送装置102に形成された駆動源であるパルスモ
ーターの回転を制御して、全体的に制御するように構成
されている。
引き続き、前記連続紙移送装置102によって順次送ら
れる連続原紙20aの表面に接着される、貼着材10の移送
装置について、主として第9図、第10A図および第10B図
に基づいて説明する。
この貼着材移送装置120は、貼着材10を連続して形成
してなる貼着材の連続体10aが、ロール状に巻かれてな
るものを装填するリール122と、前記リール122より引き
出された貼着材の連続体10aの移送量を検知し、貼着材
の連続体10aが特定の位置にきたときにその位置に到達
したことを検知し、かつ粘着材移送装置120の制御部に
電気信号を発する粘着材検知装置124と、該貼着材検知
装置124よりもより下流に設けられ、貼着材の連続体10a
を適宜な長さに切断する貼着材切断装置126とを含む。
そして、貼着材移送装置120においては、その貼着材
の連続体10aを切断する貼着材切断装置126の前後に、軸
にゴム製リングが固着されてなる貼着材移送体128が形
成され、各貼着材移送体128のリングが互いに接触しな
がら回転するように、貼着材切断装置126の前後におい
て1対ずつ設けられている。
そして、1対の貼着材移送体128のリング間に挟まれ
た貼着材の連続体10aは、その貼着材移送体128の回転に
より、連続原紙20aの表面上の適宜な位置に送り込むよ
うに形成されている。
また、貼着材切断装置126は、カッタ130aおよび130b
を含む。このカッタ130aおよび130bは、その一端の枢軸
130cを中心として回動自在に切断装置本体132に固定さ
れ、その他端はリンク機構134に固定されている(第10A
図および第10B図参照)。
前記リンク機構134は、前記切断装置本体132に回動自
在に固定された切断軸136と固定片138を介して回動自在
に固定され、該切断軸136は、第10B図に示すように、リ
ンク140aおよび140bを介してカム溝が形成された円板14
2に連結されている。そして、この円板142は、前記連続
紙移送カム114を固定する軸112に固定されている。
したがって、円板142の回転にともない、リンク140a
および140bを介して、切断軸136が円板142に形成された
カム溝の作用により回転させられ、それによってカッタ
130aおよび130bが、切断装置本体132に固定する枢軸130
cを中心として回動させられ、貼着材の連続体10aを適宜
な大きさに断裁するように形成されている。
次に、連続原紙20aの表面に貼着材10を接着する加圧
加熱装置150について、主として第11A図および第11B図
に基づいて説明する。
この実施例においては、加圧加熱装置150は、前記貼
着材の連続体10aの先端を連続原紙20aの幅方向線状に押
圧し、連続原紙20aの表面に貼着材の連続体10aを初期的
に接着する線状加圧加熱装置152と、前記線状加圧加熱
装置152でその先端が連続原紙20aの表面に貼着された貼
着材10を連続原紙20aの表面に接着する、面状加圧加熱
装置154とを含む。
加圧加熱装置150は、四角形の枠状の移送基台156を含
む。この移送基台156に、線状加圧加熱装置152を形成す
る直線状ヒータ158と、面状加圧加熱装置154を形成する
面状ヒータ160とが固定されている。この面状ヒータ160
は、ほぼ貼着材10と同一の面積を有する。
さらに、この実施例においては、移送基台156に、押
圧ローラ162が回動自在に固定されている。この押圧ロ
ーラ162は、面状ヒータ160で連続原紙20aの表面に接着
された貼着材10の表面を押圧し、より密着させるように
形成される。そして、直線状ヒータ158および面状ヒー
タ160が取り付けられた移送基台156は、前記接着部移送
台118の上方に移動自在に固定され、直線状ヒータ158、
面状ヒータ160および押圧ローラ162と接着部移送台118
との間において連続原紙20aが移送される。そして、移
送基台156は、接着部移送台118とともに連続原紙20aの
進行方向に沿って前後進するように形成されている。
そして、この移送基台156は、直線状ヒータ158および
面状ヒータ160と接着部移送台118とが接着したり離間し
たりすることができるように、接着部移送台118の側部
にて上方に向けて固定された支持部164に、リンク機構1
66を介して、上下動自在に固定されている。
すなわち、リンク機構166を構成する略L字形リンク1
66aの一端が移送基台156に回動自在に固定され、リンク
166aの中央において回動自在に軸168をもって支持部164
に固定されている。そして、同様な上下流の1対のリン
ク機構166は、リンク166aの他端にて、ターンウバック
ル166bにて連結され、上下流のリンク機構166が、同様
な作動をするように構成されている。該軸168は、前記
支持部164に回動自在に固定され、該軸168の回転によ
り、移送基台156が、直線状ヒータ158および面状ヒータ
160とともに上下動するように形成されている。
そして、前記軸168は、その一端に設けられた別のリ
ンク機構170を介して、カム溝を形成された円板172に連
結されている。なお、円板172は、前記連続紙移送カム1
14および円板142が固定された軸112に固定されている。
このリンク機構170は、その中央に長溝が穿設された
案内体171aと、前記案内体171aの長溝内を回転しながら
移動する回転体171bと、前記軸168と該回転体171bとを
連結するリンク171cとよりなる揺動直進リンク機構170A
を含む。さらに、このリンク機構170は、前記案内体171
aを上下動させるもので、前記案内体171aに連結された
リンク171dと、前記リンク171dに回動自在に固定された
リンク171eと、前記リンク171eの他端にて枢軸171fを介
して連結された他のリンク171gと、前記リンク171gと回
動自在に連結されたリンク171hと、前記リンク171hとそ
の一端にて連結され接着装置本体104に枢軸171iにて固
定されたリンク171jとからなる。上下動リンク機構170B
を含む。
そして、円板172に形成されたカム溝の作用によっ
て、上下動リンク機構170Bが働き、案内体171aが、接着
装置本体104に上下に形成された長孔171k内を上下動さ
せられることにより、揺動直進リンク機構170Aのリンク
171cが揺動させられ、軸168が適宜な角度で回転するこ
とにより、前述した別のリンク機構166の作用により、
移送基台156が上下動するように形成されている。
この実施例においては、直線状ヒータ158および面状
ヒータ160が移送基台156に一体的に固定されているが、
直線状ヒータ158および面状ヒータ160各々は、個別に温
度調節装置(図示せず)によって、適宜な温度になるよ
うに制御されている。
このように温度制御を各ヒータごとにするようにした
のは、貼着材10に形成された熱接着性樹脂層の特性等に
よって、微妙な調節をすることができるようにするため
である。
次に、この貼着材の接着装置の作動状態について、第
12図に示すタイムチャートを参照して説明する。
連続原紙20aは、連続紙移送装置102のスプロケット移
送装置106にて所定量移送させられる。
そして、接着部移送台118は、この実施例において
は、連続原紙20aの下流側より上流側に移動する。
一方、貼着材移送装置120によってリール122から貼着
材の連続体10aが移送され、それにともない貼着材検知
装置124が貼着材の連続体10aの表面に形成された検知マ
ーク、この実施例においては矢印を検知することによ
り、貼着材の連続体10aの移送も一時停止されるととも
に、前記接着部移送台118も停止する。このとき、貼着
材切断装置126が作動して、カッタ130aおよび130bが円
板142のカム溝の作用により、貼着材の連続体10aを適宜
な大きさ、すなわち一片の貼着材10に断裁する。
そして、この貼着材切断装置126にて適宜な大きさに
切断されてなる貼着材10の先端は、連続原紙20aの表面
の最適な位置に位置し、加圧加熱装置150を形成する線
状加圧加熱装置152にて連続原紙20aの幅方向において直
線状にその先端が加圧加熱され、初期的に連続原紙20a
の表面に貼着材10の先端が接着される。
そのとき、加圧加熱と同時に、連続原紙20aは連続紙
移送装置102の作動により、一定距離、この実施例にお
いては一片の貼着材10の略々長さ相当分下流に移送され
る。すなわち、前のサイクルにて面状加圧加熱装置154
の下部に位置した貼着材10と単片22とが加圧加熱される
と同時に、連続原紙20aの下流への移動にともない貼着
材10が所定距離移送されることになる。
そして、接着部移送台118がレール体174上を所定量移
動した後、再び円板172のカム溝の作用によって、線状
加圧加熱装置152および面状加圧加熱装置154は、接着部
移送台118より離間し、上方に位置する。それととも
に、接着部移送台118とともに線状加圧加熱装置152およ
び面状加圧加熱装置154とが、連続原紙20aの流れと逆方
向に、すなわちもとの上流側の所定の位置まで移動す
る。このとき、押圧ローラ162が貼着材10の表面を回転
しながら押圧することになる。
そして、再び、貼着材10の断裁等の工程を経て次のサ
イクルにて後から送られてきた貼着材10の先端位置にお
いて、接着部移送台118と加圧加熱装置150を形成する線
状加圧加熱装置152および面状加圧加熱装置154とが接合
する。このとき、前のサイクルにて送られている貼着材
14が面状加圧加熱装置154の下部に位置している。そし
て、次のサイクルの貼着材10の先端が接着された連続原
紙20aは、連続紙移送装置102の作動により一定の距離移
送されるとともに、先に前サイクルにて送られていた前
の貼着材10が面状加圧加熱装置154によって押圧加熱さ
れることになる。
すなわち、その先端を接着された貼着材10が、面状加
圧加熱装置154の下部(初期的な上流側の位置)に位置
したときに、面状加圧加熱装置154は、接着部移送台118
表面に、円板172に形成されたカム溝の作用によって押
し付けられ、貼着材10を加圧加熱する。
なお、連続原紙20aの移送距離も、連続紙移送装置102
に形成されたエンコーダの発するパルスによってその移
送距離が規制され、中央処理装置176をもって、貼着材
移送装置120、貼着材切断装置126および加圧加熱装置15
0の移送を制御するように構成されている。ただし、連
続原紙20aは後進しないように形成され、接着部移送台1
18および加圧加熱装置150の線状加圧加熱装置152および
面状加圧加熱装置154の後進に対して、逃走されないよ
うに形成されている。
このように、加圧加熱装置150は、前進、思案点(下
流側)、後進、思案点(上流側)のサイクルを繰り返し
て、第3A図に示すように、連続原紙20aを構成するはが
き単片22の表面に適宜貼着材10が接着される。
そして、このようにして貼着材10にてその一部が被覆
された連続原紙20aは、適宜折り畳まれ、その後適宜切
り離され、郵便局に差し出されることになる。
なお、この貼着材10が貼付された連続原紙20aは、熱
接着性樹脂層18と基材12とが直接接続した部分において
は強く単片22に基材12が接着され、剥離剤層16が形成さ
れた部分においては、基材12が弱く接着される。したが
って、第13a図および第13B図に示すように、剥離剤層16
が形成された部分においては、単片22より、比較的簡単
にこの貼着材10、特に、基材12を引き剥がすことができ
る。
【図面の簡単な説明】 第1A図は、この発明の一実施例である貼着材の斜視図で
あり、第1B図は、前記実施例の部分断面図である。 第2図は、連続紙の一例を示す平面図である。 第3A図は、この発明の一実施例である貼着材が貼付され
た連続紙の表面図であり、第3B図は前記第3A図図示例の
裏面図である。 第4図および第5図は、前記実施例の貼着材の製造方法
の一例を示す製造装置の図解図であり、第4図は、剥離
剤塗工装置を示す図であり、第5図は熱接着性樹脂塗工
装置を示す図である。 第6図は、貼着材の連続体の一例を示す斜視図である。 第7図は、貼着材の接着装置全体を示す斜視図である。 第8A図および第8B図は、接着部移送装置の図解図であ
る。 第9図は、貼着材移送装置の要部を示す斜視図である。 第10A図は、第9図図示例より下流の貼着材切断装置の
近傍を示す斜視図であり、第10B図は貼着材切断装置の
背後の要部を示す図解図である。 第11A図は、貼着材の加圧加熱装置の要部を示す斜視図
であり、第11B図はその背後の要部を示す図解図であ
る。 第12図は、第7図図示例のタイムチャートを示す図であ
る。 第13A図および第13B図は、貼着材をはがき台紙より引き
剥がした状態を示す図であり、第13A図はその斜視図で
あり、第13B図はその部分断面図である。 図において、10は貼着材、12は基材、14は隠ぺい層、16
は剥離剤層、18は熱接着性樹脂層、20aは連続原紙、22
は単片、24はスプロケット孔、26はスポット接着部、30
は剥離剤塗工装置、32は保持ローラ、34aおよび34bはロ
ーラ、36は貯槽、38は塗布装置、40は乾燥機、50は熱接
着性樹脂塗工装置、52は保持ローラ、54は熱接着性樹脂
塗布装置、56は乾燥機、58は切目形成装置、100は貼着
材の接着装置、102は連続紙移送装置、104は接着装置本
体、106はスプロケット移送装置、108は接着部移送装
置、112は軸、114は連続紙移送カム、116はリンク機
構、118は接着部移送台、120は貼着材移送装置、122は
リール、124は貼着材検知装置、126は貼着材切断装置、
128は貼着材移送体、130a,130bはカッタ、132は本体、1
34はリンク機構、136は切断軸、138は固定片、140a,140
bはリンク、142は円板、150は加圧加熱装置、152は線状
加圧加熱装置、154は面状加圧加熱装置、156は移送基
台、158は直線状ヒータ、160は面状ヒータ、162は押圧
ローラ、164は支持部、166はリンク機構、166aはリン
ク、168は軸、170はリンク機構、172は円板、174はレー
ル体、176は中央処理装置を示す。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】隠ぺい性を有するかまたは隠ぺい層が形成
    された基材と、 前記基材の少なくともその表面の一部に形成された、剥
    離剤層と、 前記剥離剤層の前記基材とは反対側の主面に形成され
    た、透明または半透明な熱接着性樹脂層とを含む、貼着
    材。
  2. 【請求項2】適宜な大きさで隠ぺい性を有するかまたは
    隠ぺい層が形成された基材を準備する工程と、 少なくとも前記基材の表面の一部に、剥離剤を印刷・塗
    工して剥離剤層を形成する工程と、 剥離剤層の前記基材とは反対側の主面に、溶融した熱接
    着性樹脂を印刷・塗工する工程と、 前記基材の溶融した熱接着性樹脂を固化させ、透明また
    は半透明な熱接着性樹脂層を形成する工程とを含む、貼
    着材の製造方法。
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