JP2646489B2 - はがきおよびその製造方法 - Google Patents

はがきおよびその製造方法

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JP2646489B2 JP63133106A JP13310688A JP2646489B2 JP 2646489 B2 JP2646489 B2 JP 2646489B2 JP 63133106 A JP63133106 A JP 63133106A JP 13310688 A JP13310688 A JP 13310688A JP 2646489 B2 JP2646489 B2 JP 2646489B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明ははがきおよびその製造方法に関し、特にた
とえばはがき台紙の表面に形成された秘密事項を一時的
に隠すことができる、はがきおよびその製造方法に関す
る。
(従来技術) この発明の背景となる従来のはがきには、その表面に
秘密事項が形成されたはがき台紙と、そのはがき台紙の
表面に感圧型接着剤で貼着された貼着片とを含むものが
あった。
(発明が解決しようとする問題点) このような従来のはがきでは、貼着片によってはがき
台紙の表面の秘密事項を隠すことができるが、貼着片を
はがき台紙の表面から剥離することが困難であるので、
秘密事項を一時的に隠すためには好ましくなかった。
そこで、貼着片をはがき台紙の表面から剥離しやすく
するために、はがき台紙の表面にシリコン加工などのよ
うな剥離加工を施して、貼着片が剥離可能となるように
構成することが考えられる。しかしながら、はがき台紙
の表面に剥離加工を施すことは装置の複雑化を招き、コ
ストが高くなる。
それゆえに、この発明の主たる目的は、はがき台紙の
表面に加工を施すことなく、はがき台紙の表面の一部を
一時的に隠すことができる、はがきおよびその製造方法
を提供することである。
(問題点を解決するための手段) 第1の発明は、はがき台紙と、はがき台紙の少なくと
も表面の一部に貼着された貼着材とを含むはがきであっ
て、貼着材は隠ぺい性を有するシート基材と、シート基
材の片面に形成されるプライマ層と、プライマ層の表面
に形成される熱接着性樹脂層とを含み、プライマ層は熱
接着性樹脂層の接着力を強める材料で形成され、貼着材
は熱接着性樹脂層によってはがき台紙の表面に貼着され
た、はがきである。
第2の発明は、隠ぺい性を有するシート基材を準備す
る工程と、シート基材の片面にプライマ層を形成する工
程、プライマ層の表面に熱接着性樹脂層を形成する工程
と、はがき台紙を準備する工程と、はがき台紙の少なく
とも表面の一部に熱接着性樹脂層によってシート基材を
貼着する工程とを含み、プライマ層は熱接着性樹脂層の
接着力を強める材料で形成される、上述のはがきを製造
するためのはがき製造方法である。
第3の発明は、はがき台紙と、はがき台紙の少なくと
も表面の一部に貼着された貼着材とを含むはがきであっ
て、貼着材はシート基材と、シート基材の片面に形成さ
れ隠ぺい性を有する隠ぺい層と、隠ぺい層の表面に形成
されるプライマ層と、プライマ層の表面に形成される熱
接着性樹脂層とを含み、プライマ層は熱接着性樹脂層の
接着力を強める材料で形成され、貼着材は熱接着性樹脂
層によってはがき台紙の表面に貼着された、はがきであ
る。
第4の発明は、シート基材を準備する工程と、シート
基材の片面に隠ぺい性を有する隠ぺい層を形成する工程
と、隠ぺい層の表面にプライマ層を形成する工程と、プ
ライマ層の表面に熱接着性樹脂層を形成する工程と、は
がき台紙を準備する工程と、はがき台紙の少なくとも表
面の一部に熱接着性樹脂層によって隠ぺい層を貼着する
工程とを含み、プライマ層は熱接着性樹脂層の接着力を
強める材料で形成される、上述のはがきを製造するため
のはがきの製造方法である。
(作用) プライマ層は、熱接着性樹脂層の接着力を強める働き
をする。そのため、熱接着性樹脂層は、シート基材ある
は隠ぺい層に強く接着され、はがき台紙に弱く接着され
る。また、この状態では、はがき台紙の表面が、隠ぺい
性を有するシート基材を含むはがきにおいてはシート基
材によって隠され、一方、隠ぺい性を有する隠ぺい層を
含むはがきにおいては隠ぺい層によって隠される。
それから、シート基材をはがせば、隠ぺい性を有する
シート基材を含むはがきでは、シート基材とともにプラ
イマ層および熱接着性樹脂層がはがき台紙からはがれ、
一方、隠ぺい性を有する隠ぺい層を含むはがきでは、シ
ート基材とともに隠ぺい層,プライマ層および熱接着性
樹脂層がはがき台紙からはがれる。そのため、はがき台
紙の表面が見える。
(発明の効果) この発明によれば、はがき台紙の表面に加工を施すこ
となく、はがき台紙の表面のたとえば表示事項を一時的
に隠すことができる、はがきおよびその製造方法が得ら
れる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利
点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明か
ら一層明らかとなろう。
(実施例) 第1図は、この発明の一実施例を示す表面図であり、
第2図は、その裏面図である。
このはがき連続紙10は、官製はがき大に形成されたは
がき台紙12とこのはがき台紙12の一部に貼着された貼着
材としての被覆材14を含む。
このはがき連続紙10は、第5A図で示すように、官製は
がき大に形成されたはがき台紙12に分離可能に形成され
てなるはがき連続原紙10aを含む。すなわち、各はがき
台紙12の境界線上には適宜にミシン目が形成されてはが
きを構成するように形成され、そのはがき連続原紙10a
の両端には、適宜な間隔をおいてスプロケット孔16が連
続して形成されている。
この発明において、はがき連続原紙10aには、典型的
な紙は勿論、合成紙,その他合成樹脂製シート等の薄状
材が含まれる。
次に、このはがき台紙12の表面に、特にたとえば金融
や保険の案内などのように秘密事項が記載された部分に
貼着される、被覆材14について、主として第2図,第3A
図および第3B図に基づいて説明する。
この被覆材14はシート状の基材18を含み、この基材18
は、たとえば紙、合成樹脂フィルムなどの比較的柔軟で
鋏などで切断することが可能な素材をもって形成され、
この基材18の一方主面には隠ぺい層20が形成されてい
る。
隠ぺい層20は、たとえば銀インク等でベタの銀刷り印
刷をすることによって形成され、またはアルミホイル等
の隠ぺい力を有するフィルム材を接着剤等をもって積層
することによって形成される。
この隠ぺい層20の表面には、後述の熱接着性樹脂層24
の接着力を強めるためのプライマ層22が形成される。こ
のプライマ層22は、隠ぺい層20の表面に、たとえば塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体などの樹脂を塗布すること
によって形成される。
さらに、プライマ層22の表面には、たとえば熱接着性
樹脂を、加熱しながら押し出しコーティングし、あるい
は溶剤に溶解させまたは水に分散させてグラビアまたは
シルクスクリーン等の印刷をすることによって、熱接着
性樹脂層24が形成される。
この熱接着性樹脂層24は、たとえば100℃ないし200℃
の温度で溶融し、たとえば紙からなるはがき台紙12に接
着されることができるように形成されている。
前記熱接着性樹脂の例としては、EVA系の接着剤を選
択できる。この接着剤の組成は、EVA(エチレン−酢酸
ビニル共重合樹脂)、粘着付与剤、ワックス、抗酸化剤
からなり、補助的に可塑剤、充填剤が添加される場合が
ある。
粘着付与剤としては、部分水添ロジンのグリセリンエ
ステル、ロジンのグリセリンエステル、ペンタエリスリ
トール変成ロジン、石油樹脂、αメチルスチレン/ビニ
ルトルエン共重合体、テルペン油重合体、テルペンフェ
ノール重合体などがある。
ワックスとしては、パラフィンワックス、マイクロク
リスタリンワックス、低分子量ポリエチレンワックス、
フィッシャートロプシュワックス、カスターワックス、
塩素化パラフィンなどがある。
抗酸化剤としては、ヒンダードフェノール系化合物、
サリチル酸系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾ
トリアゾール系化合物、燐系化合物、硫黄系化合物、有
機金属系化合物などがある。
前記実施例以外の熱接着性樹脂の例としては、スチレ
ン−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−イソプ
レン−スチレン共重合体、ポリエチレン、エチレン−エ
チルアクリレート共重合樹脂、エチレン−アクリル酸共
重合樹脂、エチレン−アクリル酸メチル共重合樹脂、エ
チレン−メチルメタクリレート共重合樹脂、エチレン−
メタクリル酸共重合樹脂、アイオノマー樹脂、ポリメチ
ルペンテン樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合樹
脂、塩化ビニリデン樹脂、塩ビ−酢ビ共重合樹脂、ポリ
アミド樹脂、スチレン−アクリル酸共重合樹脂、ポリス
チレン樹脂、ポリアクリル酸共重合樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリウレタン樹脂、ワックス類などが選択でき
る。これらの材料をもって印刷・塗工するときには、加
熱しながら、あるいは溶剤に溶かしまたは水に分散して
用いるとよい。
引き続き、被覆材14の製造方法について説明する。
まず、基材18を形成する紙を準備し、その一方主面
に、銀インクにてベタで銀刷り印刷を、たとえばオフセ
ット印刷等の周知の印刷方法あるいはコーティングする
ことよって隠ぺい層20を形成する。
次に、第4図に示すように、この隠ぺい層20が形成さ
れた基材18をロール状に巻いた積層物を、被覆材製造装
置30の保持ローラ32に装填する。
保持ローラ32に保持された基材18は、その一端が解き
ほどかれて、樹脂塗布装置34に導かれる。この樹脂塗布
装置34は、基材18の隠ぺい層20の表面に、たとえば、前
記した塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体などの樹脂22a
を印刷・塗布するためのものである。
そして、この樹脂22aが印刷・塗布された基材18は、
乾燥機36に導かれ、そこで樹脂22aが、乾燥されてプラ
イマ層22として形成される。
次に、プライマ層22が形成された基材18は、たとえば
前記したエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂を主剤とする
熱接着性樹脂24aを印刷・塗布するための熱接着性樹脂
塗布装置40に導かれる。この熱接着性樹脂塗布装置40
は、活版印刷、グラビア印刷、シルクスクリーン印刷な
ど公知の印刷・塗布方法を利用した印刷・塗布装置であ
る。
この熱接着性樹脂塗布装置40によって、プライマ層22
の表面には、熱接着性樹脂24aが印刷・塗布される。
次に、この熱接着性樹脂24aが印刷・塗布された基材1
8は、乾燥機42に導かれ、そこで熱接着性樹脂24aが乾燥
されて熱接着性樹脂層24として形成される。
このようにして、第5B図に示すように、基材18の一方
主面に隠ぺい層20、プライマ層22および熱接着性樹脂層
24が順次積層された被覆材の連続体14aが形成される。
この被覆材の連続体14aは、引き続き巻取ローラ44で
ロール状に巻き取られる。
この実施例においては、第2図および第5B図に示すよ
うに、基材18の一方主面に隠ぺい層20が形成され、隠ぺ
い層20の表面にプライマ層22が形成され、さらに、プラ
イマ層22の表面に熱接着性樹脂層24がされている。そし
て、プライマ層22によって、熱接着性樹脂層24の接着力
が強められている。したがって、熱接着性樹脂層24は、
基材18に強く接着され、はがき台紙12に弱く接着され
る。
なお、基材18の例としては前記の例の他、合成紙,セ
ロハン,ポリエチレン,ポリエステル等のフィルムまた
はアルミホイル等が挙げられるが、この被覆材の連続体
14aを切り離してなる被覆材14をはがき台紙12に貼着し
たときに、熱接着性樹脂層24の接着力に抗してこの被覆
材14がはがき台紙12から不用意に剥離しないようにする
ために、比較的柔軟なものを選択するのがよい。
また、この基材18としてアルミホイル等のように隠ぺ
い性に優れたものを選択した場合には、隠ぺい層20を形
成しなくてもよい。この場合、プライマ層22は基材18の
一方主面に形成される。
また、基材18の表面には、適宜はがきの性質に適した
印刷を施してもよく、前記した実施例のように連続した
ものの場合に、たとえば基材18の送りピッチを検知する
ための検知マーク(矢印)を墨色等によって印刷しても
よい。
次に、前記はがき連続原紙10aの表面に被覆材14を接
着する方法について、主として、第6図ないし第11図に
示す接着装置に基づいて説明する。
この被覆材の接着装置100は、第5A図に示すはがき連
続原紙10aを被覆材14の貼られる位置に送り込むように
形成された連続紙移送装置102を含む。
この連続紙移送装置102は、接着装置本体104の略両端
に形成されたスプロケット移送装置106と、接着装置本
体104の略中央に形成され、はがき連続原紙10aをその移
送方向に適宜な距離、本実施例においてははがき台紙12
に貼られる被覆材14の1枚あたりの長さ相当分、はがき
連続原紙10aを移送する接着部移送装置108とを含む。ス
プロケット移送装置106は、はがき連続原紙10aのスプロ
ケット孔16に嵌合する凸起が形成されたベルトを回動さ
せ、前記凸起をスプロケット孔16に順次嵌合させてはが
き連続原紙10aを移送するように形成されている。
接着部移送装置108は、第7A図に示されるように接着
装置本体104の前後に掛け渡された軸112に固定された連
続紙移送カム114を含み、この連続紙移送カム114は、そ
の胴部に適宜な溝が形成され、その連続紙移送カム114
の等速回転により、リンク機構116に上下および前後の
適宜な運動を与え、そのリンク機構116に固定された接
着部移送台118に前後の連続あるいは断続的な運動をす
ることができるように構成されている。すなわち、リン
ク機構116は、接着装置本体104に枢軸116aをもって揺動
自在に固定されたリンク116bが、接着部移送台118に回
転自在に固定されたリンク116cに回動自在に固定されて
なり、連続紙移送カム114の回転により、リンク機構116
を介して接着部移送台118が前後進する。
なお、連続紙移送装置102において移送されるはがき
連続原紙10aの移送量は、第7B図において示すように、
はがき連続原紙10aの移送量を検知する同期装置119によ
って検知される。すなわち、接着装置本体104の前後に
設けられたタイミングプーリー119aおよび他のタイミン
グプーリー119b間に掛け渡されたタイミングベルト119c
に、接着部移送台118の一部が連結片119dにて連結さ
れ、接着部移送台118の移送距離をタイミングプーリー1
19bに連結されたエンコーダー119eからのパルス信号に
よって検知し、連続紙移送装置102に形成された駆動源
であるパルスモーターの回転を制御して、全体的に制御
するように構成されている。
引き続き、前記連続紙移送装置102によって順次送ら
れるはがき連続原紙10aの表面に接着される、被覆材14
の移送装置について、主として第8図、第9A図および第
9B図に基づいて説明する。
この被覆材移送装置120は、被覆材14を連続して形成
してなる被覆材の連続体14aが、ロール状に巻かれてな
るものを装填するリール122と、前記リール122より引き
出された被覆材の連続体14aの移送量を検知し、被覆材
の連続体14aが特定の位置にきたときにその位置に到達
したことを検知し、かつ被覆材移送装置120の制御部に
電気信号を発する被覆材検知装置124と、該被覆材検知
装置124よりもより下流に設けられ、被覆材の連続体14a
を適宜な長さに切断する被覆材切断装置126とを含む。
そして、被覆材移送装置120においては、その被覆材
の連続体14aを切断する被覆材切断装置126の前後に、軸
にゴム製リングが固着されてなる被覆材移送体128が形
成され、各被覆材移送体128のリングが互いに接触しな
がら回転するように、被覆材切断装置126の前後におい
て1対ずつ設けられている。
そして、1対の被覆材移送体128のリング間に挟まれ
た被覆材の連続体14aは、その被覆材移送体128の回転に
より、はがき連続原紙10aの表面上の適宜な位置に送り
込むように形成されている。
また、被覆材切断装置126は、カッタ130aおよび130b
を含む。このカッタ130aおよび130bは、その一端の枢軸
130cを中心として回動自在に切断装置本体132に固定さ
れ、その他端はリンク機構134に固定されている(第9A
図および第9B図参照)。
前記リンク機構134は、前記切断装置本体132に回動自
在に固定された切断軸136と固定片138を介して回動自在
に固定され、該切断軸136は、第9B図に示すように、リ
ンク140aおよび140bを介してカム溝が形成された円板14
2に連結されている。そして、この円板142は、前記連続
紙移送カム114を固定する軸112に固定されている。
したがって、円板142の回転にともない、リンク140a
および140bを介して、切断軸136が円板142に形成された
カム溝の作用により回転させられ、それによってカッタ
130aおよび130bが、切断装置本体132に固定する枢軸130
cを中心として回動させられ、被覆材の連続体14aを適宜
な大きさに断裁するように形成されている。
次に、はがき連続原紙10aの表面に被覆材14を接着す
る加圧加熱装置150について、主として第10A図および第
10B図に基づいて説明する。
この実施例においては、加圧加熱装置150は、前記被
覆材の連続体14aの先端をはがき連続原紙10aの幅方向線
状に押圧し、はがき連続原紙10aの表面に被覆材の連続
体14aを初期的に接着する線状加圧加熱装置152と、前記
線状加圧加熱装置152でその先端がはがき連続原紙10aの
表面に貼着された被覆材14をはがき連続原紙10aの表面
に接着する、面状加圧加熱装置154とを含む。
加圧加熱装置150は、四角形の枠状の移送基台156を含
む。この移送基台156に、線状加圧加熱装置152を形成す
る直線状ヒータ158と、面状加圧加熱装置154を形成する
面状ヒータ160とが固定されている。この面状ヒータ160
は、ほぼ被覆材14と同一の面積を有する。
さらに、この実施例においては、移送基台156に、押
圧ローラ162が回動自在に固定されている。この押圧ロ
ーラ162は、面状ヒータ160ではがき連続原紙10aの表面
に接着された被覆材14の表面を押圧し、より密着させる
ように形成される。そして、直線状ヒータ158および面
状ヒータ160が取り付けられた移送基台156は、前記接着
部移送台118の上方に移動自在に固定され、直線状ヒー
タ158、面状ヒータ160および押圧ローラ162と接着部移
送台118との間においてはがき連続原紙10aが移送され
る。そして、移送基台156は、接着部移送台118とともに
はがき連続原紙10aの進行方向に沿って前後進するよう
に形成されている。
そして、この移送基台156は、直線状ヒータ158および
面状ヒータ160と接着部移送台118とが接着したり離間し
たりすることができるように、接着部移送台118の側部
にて上方に向けて固定された支持部164に、リンク機構1
66を介して、上下動自在に固定されている。
すなわち、リンク機構166を構成する略L字形リンク1
66aの一端が移送基台156に回動自在に固定され、リンク
166aの中央において回動自在に軸168をもって支持部164
に固定されている。そして、同様な上下流の1対のリン
ク機構166は、リンク166aの他端にて、ターンバックル1
66bにて連結され、上下流のリンク機構166が、同様な作
動をするように構成されている。該軸168は、前記支持
部164に回動自在に固定され、該軸168の回転により、移
送基台156が、直線状ヒータ158および面状ヒータ160と
ともに上下動するように形成されている。
そして、前記軸168は、その一端が設けられた別のリ
ンク機構170を介して、カム溝を形成された円板172に連
結されている。なお、円板172は、前記連続紙移送カム1
14および円板142が固定された軸112に固定されている。
このリンク機構170は、その中央に長溝が穿設された
案内体171aと、前記案内体171aの長溝内を回転しながら
移動する回転体171bと、前記軸168と該回転体171bとを
連結するリンク171cとよりなる揺動直進リンク機構170A
を含む。さらに、このリンク機構170は、前記案内体171
aを上下動させるもので、前記案内体171aに連結された
リンク171dと、前記リンク171dに回動自在に固定された
リンク171eと、前記リンク171eの他端にて枢軸171fを介
して連結された他のリンク171gと、前記リンク171gと回
動自在に連結されたリンク171hと、前記リンク171hとそ
の一端にて連結され接着装置本体104に枢軸171iにて固
定されたリンク171jとからなる、上下動リンク機構170B
を含む。
そして、円板172に形成されたカム溝の作用によっ
て、上下動リンク機構170Bが働き、案内体171aが、接着
装置本体104に上下に形成された長孔171k内を上下動さ
せられることにより、揺動直進リンク機構170Aのリンク
171cが揺動させられ、軸168が適宜な角度で回転するこ
とにより、前述した別のリンク機構166の作用により、
移送基台156が上下動するように形成されている。
この実施例においては、直線状ヒータ158および面状
ヒータ160が移送基台156に一体的に固定されているが、
直線状ヒータ158および面状ヒータ160各々は、個別に温
度調節装置(図示せず)によって、適宜な温度になるよ
うに制御されている。
このように温度制御を各ヒータごとにするようにした
のは、被覆材14に形成された熱接着性樹脂層24の特性等
によって、微妙な調節をすることができるようにするた
めである。
次に、この被覆材の接着装置の作動状態について、第
11図に示すタイムチャートを参照して説明する。
はがき連続原紙10aは、連続紙移送装置102のスプロケ
ット移送装置106にて所定量移送させられる。
そして、接着部移送台118は、この実施例において
は、はがき連続原紙10aの下流側より上流側に移動す
る。
一方、被覆材移送装置120によってリール122から被覆
材の連続体14aが移送され、それにともない被覆材検知
装置124が被覆材の連続体14aの表面に形成された検知マ
ーク、この実施例においては矢印を検知することによ
り、被覆材の連続体14aの移送も一時停止されるととも
に、前記接着部移送台118も停止する。このとき、被覆
材切断装置126が作動して、カッタ130aおよび130bが円
板142のカム溝の作用により、被覆材の連続体14aを適宜
な大きさ、すなわち一片の被覆材14に断裁する。
そして、この被覆材切断装置126にて適宜な大きさに
切断されてなる被覆材14の先端は、はがき連続原紙10a
の表面の最適な位置に位置し、加圧加熱装置150を形成
する線状加圧加熱装置152にてはがき連続原紙10aの幅方
向において直線状にその先端が加圧加熱され、初期的に
はがき連続原紙10aの表面に被覆材14の先端が接着され
る。
そのとき、加圧加熱と同時に、はがき連続原紙10aは
連続紙移送装置102の作動により、一定距離、この実施
例においては一片の被覆材14の略々長さ相当分下流に移
送される。すなわち、前のサイクルにて面状加圧加熱装
置154の下部に位置した被覆材14とはがき台紙12とが加
圧加熱されると同時に、はがき連続原紙10aの下流への
移動にともない被覆材14が所定距離移送されることにな
る。
そして、接着部移送台118がレール体174上を所定量移
動した後、再び円板172のカム溝の作用によって、線状
加圧加熱装置152および面状加圧加熱装置154は、接着部
移送台118より離間し、上方に位置する。それととも
に、接着部移送台118とともに線状加圧加熱装置152およ
び面状加圧加熱装置154とが、はがき連続原紙10aの流れ
と逆方向に、すなわちもとの上流側の所定の位置まで移
動する。このとき、押圧ローラ162が被覆材14の表面を
回転しながら押圧することになる。
そして、再び、被覆材の連続体14aの断裁等の工程を
経て次のサイクルにて後から送られてきた被覆材14の先
端位置において、接着部移送台118と加圧加熱装置150を
形成する線状加圧加熱装置152および面状加圧加熱装置1
54とが接合する。このとき、前のサイクルにて送られて
いる被覆材14が面状加圧加熱装置154の下部に位置して
いる。そして、次のサイクルの被覆材14の先端が接着さ
れたはがき連続原紙10aは、連続紙移送装置102の作動に
より一定の距離移送されるとともに、先に前サイクルに
て送られていた前の被覆材14が面状加圧加熱装置154に
よって押圧加熱されることになる。
すなわち、その先端を接着された被覆材14が、面状加
圧加熱装置154の下部(初期的な上流側の位置)に位置
したときに、面状加圧加熱装置154は、接着部移送台118
表面に、円板172に形成されたカム溝の作用によって押
し付けられ、被覆材14を加圧加熱する。
なお、はがき連続原紙10aの移送距離も、連続紙移送
装置102に形成されたエンコーダの発するパルスによっ
てその移送距離が規制され、中央処理装置176をもっ
て、被覆材移送装置120、被覆材切断装置126および加圧
加熱装置150の移送を制御するように構成されている。
ただし、はがき連続原紙10aは後進しないように形成さ
れ、接着部移送台118および加圧加熱装置150の線状加圧
加熱装置152および面状加圧加熱装置154の後進に対応し
て、逆走されないように形成されている。
このように、加圧加熱装置150は、前進、思案点(下
流側)、後進、思案点(上流側)のサイクルを繰り返し
て、第1図に示すように連続紙10を構成するはがき台紙
12の表面に適宜被覆材14が接着される。
そして、このようにして被覆材14にてその一部が被覆
されてなる連続紙10は、適宜折り畳まれ、その後適宜切
り離され、郵便局に差し出されることになる。
このようにして接着された被覆材14において、熱接着
性樹脂層24は、基材18ないしは隠ぺい層20に強く接着さ
れ、はがき台紙12に弱く接着される。したがって、第12
A図および第12B図に示すように、被覆材14を切断しては
がき台紙12から比較的簡単に引き剥がすことができる。
なお、被覆材14は、それを切断しなくても全体をはがき
台紙12から簡単に引剥がすことができる。そして、はが
き台紙12の表面を見ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例を示す表面図であり、第
2図は、その裏面図である。 第3A図は、はがき単片を示す斜視図であり、第3B図はそ
の断面図である。 第4図は、被覆材の製造方法の一例を示す製造装置の図
解図である。 第5A図は、はがき連続原紙の表面図である。 第5B図は、被覆材の斜視図である。 第6図は、被覆材の接着装置全体を示す斜視図である。 第7A図および第7B図は、接着部移送装置の図解図であ
る。 第8図は、被覆材移送装置の要部を示す斜視図である。 第9A図は、第8図図示例より下流の被覆材切断装置の近
傍を示す斜視図であり、第9B図は被覆材切断装置の背後
の要部を示す図解図である。 第10A図は、被覆材の加圧加熱装置の要部を示す斜視図
であり、第10B図はその背後の要部を示す図解図であ
る。 第11図は、第6図図示例のタイムチャートを示す図であ
る。 第12A図および第12B図は、被覆材をはがき台紙より引き
剥がした状態を示す図であり、第12A図はその斜視図で
あり、第12B図はその断面図である。 図において、10は連続紙、10aははがき連続原紙、12は
はがき台紙、14は被覆材、14aは被覆材の連続体、16は
スプロケット孔、18は基材、20は隠ぺい層、22はプライ
マ層、24は熱接着性樹脂層、30は被覆材製造装置、32は
保持ローラ、34は樹脂塗布装置、36は乾燥機、40は熱接
着性樹脂塗布装置、42は乾燥機、44は巻取ローラ、100
は被覆材の接着装置、102は連続紙移送装置、104は接着
装置本体、106はスプロケット移送装置、108は接着部移
送装置、112は軸、114は連続紙移送カム、116はリンク
機構、118は接着部移送台、120は被覆材移送装置、122
はリール、124は被覆材検知装置、126は被覆材切断装
置、128は被覆材移送体、130a,130bはカッタ、132は本
体、134はリンク機構、136は切断軸、138は固定片、140
a,140bはリンク、142は円板、150は加圧加熱装置、152
は線状加圧加熱装置、154は面状加圧加熱装置、156は移
送基台、158は直線状ヒータ、160は面状ヒータ、162は
押圧ローラ、164は支持部、166はリンク機構、166aはリ
ンク、168は軸、170はリンク機構、172は円板、174はレ
ール体、176は中央処理装置を示す。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】はがき台紙と、前記はがき台紙の少なくと
    も表面の一部に貼着された貼着材とを含むはがきであっ
    て、 前記貼着材は 隠ぺい性を有するシート基材、 前記シート基材の片面に形成されるプライマ層、および 前記プライマ層の表面に形成される熱接着性樹脂層を含
    み、 前記プライマ層は前記熱接着性樹脂層の接着力を強める
    材料で形成され、 前記貼着材は前記熱接着性樹脂層によって前記はがき台
    紙の表面に貼着された、はがき。
  2. 【請求項2】隠ぺい性を有するシート基材を準備する工
    程、 前記シート基材の片面にプライマ層を形成する工程、 前記プライマ層の表面に熱接着性樹脂層を形成する工
    程、 はがき台紙を準備する工程、および 前記はがき台紙の少なくとも表面の一部に前記熱接着性
    樹脂層によって前記シート基材を貼着する工程を含み、 前記プライマ層は前記熱接着性樹脂層の接着力を強める
    材料で形成される、特許請求の範囲第1項記載のはがき
    を製造するためのはがきの製造方法。
  3. 【請求項3】はがき台紙と、前記はがき台紙の少なくと
    も表面の一部に貼着された貼着材とを含むはがきであっ
    て、 前記貼着材は シート基材、 前記シート基材の片面に形成され隠ぺい性を有する隠ぺ
    い層、 前記隠ぺい層の表面に形成されるプライマ層、および 前記プライマ層の表面に形成される熱接着性樹脂層を含
    み、 前記プライマ層は前記熱接着性樹脂層の接着力を強める
    材料で形成され、 前記貼着材は前記熱接着性樹脂層によって前記はがき台
    紙の表面に貼着された、はがき。
  4. 【請求項4】シート基材を準備する工程、 前記シート基材の片面に隠ぺい性を有する隠ぺい層を形
    成する工程、 前記隠ぺい層の表面にプライマ層を形成する工程、 前記プライマ層の表面に熱接着性樹脂層を形成する工
    程、 はがき台紙を準備する工程、および 前記はがき台紙の少なくとも表面の一部に前記熱接着性
    樹脂層によって前記隠ぺい層を貼着する工程を含み、 前記プライマ層は前記熱接着性樹脂層の接着力を強める
    材料で形成される、特許請求の範囲第3項記載のはがき
    を製造するためのはがきの製造方法。
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