JP2602798B2 - はがきおよびその製法 - Google Patents

はがきおよびその製法

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JP2602798B2 JP63133110A JP13311088A JP2602798B2 JP 2602798 B2 JP2602798 B2 JP 2602798B2 JP 63133110 A JP63133110 A JP 63133110A JP 13311088 A JP13311088 A JP 13311088A JP 2602798 B2 JP2602798 B2 JP 2602798B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、はがきの一部分を見ることができないよ
うに被覆材が貼り付けられたはがきおよびそのはがきの
製法に関し、主として、秘密事項の記載部分を郵送中に
おいては隠し、適宜正規の受け取り人が受けとった後は
その秘密事項を比較的簡単に見ることができる、はがき
およびその製法に関する。
(従来技術) 特に、近年では、銀行の預金残高等の通知などのよう
に秘密事項を記載した郵便物が増加しているが、秘密事
項の記載欄は郵送時は隠し、正規の受け取り人が受け取
った後は比較的簡単にその内容を見ることができるよう
に形成されたはがきが開発されている。
従来のはがき単片の表面に被覆材が接着されたものと
しては、被覆材の裏面に形成された感圧型接着剤層面を
はがき大の単片上に加圧して接着したものがあった。
(発明が解決しようとする問題点) ところが、このような感圧型接着剤層がその裏面に形
成された被覆材をはがき単片の一部分に貼ったもので
は、製造時において、被覆材の感圧型接着剤層がわずか
な接触にてはがき単片の表面に貼られるために、はがき
単片の最適な位置に、被覆材がたとえばその先端部分が
位置しない場合においても、初期的な接着がなされ、正
確な位置に貼り付けられないという、いわゆる貼りミス
が起こる確率が高い。しかも、従来の感圧型接着剤層か
ら形成される被覆材の場合には、はがき単片の表面より
被覆材を剥離可能にするためには、はがき単片の表面
に、たとえばシリコン加工等のような剥離処理工程が必
要となるために、勢い製造コストの上昇につながる。
それゆえに、この発明の主たる目的は、被覆材を最適
な位置に貼ることが可能であり、しかも、はがき台紙に
剥離処理工程等の処理が不要となる、はがきおよびその
製造方法を提供することである。
(問題点を解決するための手段) この発明のうち第1の発明は、はがき台紙が切り離し
可能に連続して形成されたはがき連続紙と、はがき連続
紙のはがき台紙に貼着されて少なくともその一部分を被
覆する被覆材とを含み、被覆材は、基材主面に熱接着性
樹脂層が形成され、熱接着性樹脂層を溶融し、加圧圧
力、加熱温度、加熱時間のうちの1つまたは加熱温度、
加圧圧力および加熱時間の組み合わせのうち1つを部分
的に変化させて加圧され、はがき台紙に被覆材が強く接
着された強接着部と、はがき台紙に被覆材が弱く接着さ
れた弱接着部とが形成された、はがきである。
この発明のうち第2の発明は、はがき台紙が切り離し
可能に連続して形成されたはがき連続紙を準備する工程
と、基材主面に、熱接着性樹脂層を形成して、被覆材を
準備する工程と、被覆材の熱接着性樹脂層側とはがき連
続紙のはがき台紙とを接合し、被覆材を加圧し加熱する
ことにより熱接着性樹脂層を溶融させ、加圧圧力、加熱
温度、加熱時間のうちの1つまたは加熱温度、加圧圧力
および加熱時間の組み合わせのうち1つを部分的に変化
させて、はがき台紙に強く接着された部分とはがき台紙
に弱く接着された部分とからなる異なる接着力で被覆材
を接着する工程とを含む、はがきの製法である。
(作用) この発明によれば、被覆材の熱接着性樹脂層を加熱し
てはがき台紙に溶融接着したときに、熱接着性樹脂層が
強く加圧された部分においては強くはがき台紙に接着さ
れ、弱く加圧された部分においてははがき台紙により弱
く接着される。
あるいは、熱接着性樹脂層を加熱する温度、加熱する
時間の差異により被覆材の接着力が異なる。
(発明の効果) この発明によれば、被覆材は、基材の主面に形成され
た熱接着性樹脂層を加熱してはがき台紙に溶融接着され
たときに、熱接着性樹脂層の加圧圧力、加熱時間、加熱
温度に部分的な差異を設け、はがき台紙に強く接着され
た部分と、熱接着性樹脂層がはがき台紙により弱く接着
された部分とに区画される。したがって、被覆材は、よ
り弱くはがき台紙に接着された部分においては、はがき
台紙より比較的簡単に引き剥がすことができ、はがき台
紙の主面に形成された各種情報を見ることができる。
しかも、はがき台紙には加工を施すことなく、被覆材
をはがき台紙に加熱接着することによって、仮着された
部分と完全に接着された部分とに区画されたはがきを得
ることができ、はがきの製造時においては、単に加圧加
熱加工を施すのみでよくその利用範囲は広範となる。
しかも、製造時において、被覆材に加工を施すのみ
で、はがき台紙側に加工を施す必要性がないので、その
製造工程の簡略化を図ることができ、はがきの製造に用
いる被覆材接着装置の簡略化を容易に図ることができ
る。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利
点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明か
ら一層明らかとなろう。
(実施例) 第1図は、この発明の一実施例であるはがきを示す表
面図である。
第2図は、前記実施例の裏面図である。
このはがき連続紙10は、官製はがき大に形成されたは
がき台紙12とこのはがき台紙12の一部に貼着された被覆
材14を含む。
このはがき連続紙10は、第4図で示すように、官製は
がき大に形成されたはがき台紙12に分離可能に形成され
てなるはがき連続原紙10aを含む。すなわち、各はがき
台紙12の境界線上には適宜にミシン目が形成されてはが
きを構成するように形成され、そのはがき連続原紙10a
の両端には、適宜な間隔をおいてスプロケット孔16が連
続して形成されている。
この発明において、はがき連続原紙10aには、典型的
な紙は勿論、合成紙、その他合成樹脂製シート等の薄状
材が含まれる。
次に、このはがき台紙12の表面に、特にたとえば金融
や保険の案内などのように秘密事項が記載された部分に
貼着される、被覆材14について、主として第2図および
第3B図に基づいて説明する。
この被覆材14は、基材18を含み、この基材18は、たと
えば紙、合成樹脂フィルムなどの比較的柔軟で鋏などで
切断することが可能な素材をもって形成され、この基材
18の一方主面には隠ぺい層20が形成されている。
隠ぺい層20は、たとえば銀インク等でベタの銀刷り印
刷をすることによって形成され、またはアルミホイル等
の隠ぺい力を有するフィルム材を接着剤等をもって積層
することによって形成される。
隠ぺい層20の表面には、たとえば熱接着性樹脂を、加
熱しながら押し出しコーティングし、あるいは溶剤に溶
解させまたは水に分散させてグラビアまたはシルクスク
リーン等の印刷をすることによって熱接着性樹脂層22が
形成されている。
この熱接着性樹脂層22は、たとえば100℃ないし200℃
の温度で溶融し、たとえば紙からなるはがき台紙12に完
全に接着されることができるように形成されている。
前記熱接着性樹脂の例としては、EVA系の接着剤を選
択できる。この接着剤の組成は、EVA(エチレン−酢酸
ビニル共重合樹脂)、粘着付与剤、ワックス、抗酸化剤
からなり、補助的に可塑剤、充填剤が添加される場合が
ある。
粘着付与剤としては、部分水添ロジンのグリセリンエ
ステル、ロジンのグリセリンエステル、ペンタエリスリ
トール変成ロジン、石油樹脂、αメチルスチレン/ビニ
ルトルエン共重合体、テルペン油重合体、テルペンフェ
ノール重合体などがある。
ワックスとしては、パラフィンワックス、マイクロク
リスタリンワックス、低分子量ポリエチレンワックス、
フィッシャートロプシュワックス、カスターワックス、
塩素化パラフィンなどがある。
抗酸化剤としては、ヒンダードフェノール系化合物、
サリチル酸系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾ
トリアゾール系化合物、燐系化合物、硫黄系化合物、有
機金属系化合物などがある。
前記実施例以外の熱接着性樹脂の例としては、スチレ
ン−ブタジエン−スチレン共重合樹脂、スチレン−イソ
プレン−スチレン共重合樹脂、ポリエチレン、エチレン
−エチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−アクリル
酸共重合樹脂、エチレン−アクリル酸メチル共重合樹
脂、エチレン−メチルメタクリレート共重合樹脂、エチ
レン−メタクリル酸共重合樹脂、アイオノマー樹脂、ポ
リメチルペンテン樹脂、エチレン−ビニルアルコール共
重合樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩ビ−酢ビ共重合樹
脂、ポリアミド樹脂、スチレン−アクリル酸共重合樹
脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリル酸共重合樹脂、ポ
リエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ワックス類などが
選択できる。これらをもって印刷・塗工するときには、
加熱しながら、あるいは溶剤に溶かしまたは水に分散し
て用いるとよい。
そして、被覆材14が貼着されてなる連続紙10は、熱接
着性樹脂層22が強く加圧され溶融接着された強接着部24
においては強くはがき台紙12に接着され、熱接着性樹脂
層22が弱く加圧され溶融接着された弱接着部26において
は、熱接着性樹脂層22が弱く接着される。したがって、
第11A図および第11B図に示すように、弱接着部26部分に
おいては、はがき台紙12より、比較的簡単にこの被覆材
14を引き剥がすことができる。なお、スポット状の強接
着部24を、前記実施例においては、被覆材14の先端部分
に形成したが、このスポット状の強接着部24を先端部分
と後端部分のいずれの部分に形成してもよく、また、い
ずれかの部分に形成してもよい。さらに、被覆材14の他
の端縁に形成された一定幅をもって全面的に熱接着性樹
脂層22が露出した部分を、スポット状の強接着部24に代
えてもよい。
なお、基材18の例としては前記実施例の他、合成紙、
セロハン、ポリエチレン、ポリエステル等のフィルムま
たはアルミホイル等が挙げられるが、この被覆材14をは
がき台紙12に貼着したときに、熱接着性樹脂層22の接着
力に抗してこの被覆材14がはがき台紙12から不用意に剥
離しないように、比較的柔軟なものを選択するのがよ
い。
また、この基材18としてアルミホイル等のように隠ぺ
い性に優れたものを選択した場合には、前記実施例のよ
うに、隠ぺい層20を形成しなくてもよい。
また、基材18の表面には、適宜はがきの性質に適した
印刷を施してもよく、前記した実施例のように連続した
ものの場合に、たとえば基材18の送りピッチを検知する
ための検知マーク(矢印)を墨色等によって印刷しても
よい。隠ぺい層20の表面に、印刷を施し、基材18を通し
てその印刷された画線を透視し得るように構成してもよ
い。
次に、前記はがき連続原紙10aの表面に被覆材14を接
着する方法について、主として、第5図ないし第10図に
示す接着装置に基づいて説明する。
この被覆材の接着装置100は、第4図に示すはがき連
続原紙10aを被覆材14の貼られる位置に送り込むように
形成された連続紙移送装置102を含む。
この連続紙移送装置102は、接着装置本体104の略両端
に形成されたスプロケット移送装置106と、接着装置本
体104の略中央に形成され、はがき連続原紙10aをその移
送方向に適宜な距離、本実施例においてははがき台紙12
に貼られる被覆材14の1枚あたりの長さ相当分、はがき
連続原紙10aを移送する接着部移送装置108とを含む。ス
プロケット移送装置106は、はがき連続原紙10aのスプロ
ケット孔16に嵌合する凸起が形成されたベルトを回動さ
せ、前記凸起をスプロケット孔16に順次嵌合させてはが
き連続原紙10aを移送するように形成されている。
接着部移送装置108は、第6A図に示されるように接着
装置本体104の前後に掛け渡された軸112に固定された連
続紙移送カム114を含み、この連続紙移送カム114は、そ
の胴部に適宜な溝が形成され、その連続紙移送カム114
の等速回転により、リンク機構116に上下および前後の
適宜な運動を与え、そのリンク機構116に固定された接
着部移送台118に前後の連続あるいは断続的な運動をす
ることができるように構成されている。すなわち、リン
ク機構116は、接着装置本体104に枢軸116aをもって揺動
自在に固定されたリンク116bが、接着部移送台118に回
転自在に固定されたリンク116cに回動自在に固定されて
なり、連続紙移送カム114の回転により、リンク機構116
を介して接着部移送台118が前後進する。
なお、連続紙移送装置102において移送されるはがき
連続原紙10aの移送量は、第6B図において示すように、
はがき連続原紙10aの移送量を検知する同期装置119によ
って検知される。すなわち、接着装置本体104の前後に
設けられたタイミングプーリー119aおよび他のタイミン
グプーリー119b間に掛け渡されたタイミングベルト119c
に、接着部移送台118の一部が連結片119dにて連結さ
れ、接着部移送台118の移送距離をタイミングプーリー1
19bに連結されたエンコーダ119eからのパルス信号によ
って検知し、連続紙移送装置102に形成された駆動源で
あるパルスモーターの回転を制御して、全体的に制御す
るように構成されている。
引き続き、前記連続紙移送装置102によって順次送ら
れるはがき連続原紙10aの表面に接着される、被覆材14
の移送装置について、主として第7図、第8A図および第
8B図に基づいて説明する。
この被覆材移送装置120は、被覆材14を連続して形成
してなる被覆材の連続体14aが、ロール状に巻かれてな
るものを装填するリール122と、前記リール122より引き
出された被覆材の連続体14aの移送量を検知し、被覆材
の連続体14aが特定の位置にきたときにその位置に到達
したことを検知し、かつ被覆材移送装置120の制御部に
電気信号を発する被覆材検知装置124と、該被覆材検知
装置124よりもより下流に設けられ、被覆材の連続体14a
を適宜な長さに切断する被覆材切断装置126とを含む。
そして、被覆材移送装置120においては、その被覆材
の連続体14aを切断する被覆材切断装置126の前後に、軸
にゴム製リングが固着されてなる被覆材移送体128が形
成され、各被覆材移送体128のリングが互いに接触しな
がら回転するように、被覆材切断装置126の前後におい
て1対ずつ設けられている。
そして、1対の被覆材移送体128のリング間に挟まれ
た被覆材の連続体14aは、その被覆材移送体128の回転に
より、はがき連続原紙10aの表面上の適宜な位置に送り
込むように形成されている。
また、被覆材切断装置126は、カッタ130aおよび130b
を含む。このカッタ130aおよび130bは、その一端の枢軸
130cを中心として回動自在に切断装置本体132に固定さ
れ、その他端はリンク機構134に固定されている(第8A
図および第8B図参照)。
前記リンク機構134は、前記切断装置本体132に回動自
在に固定された切断軸136と固定片138を介して回動自在
に固定され、該切断軸136は、第8B図に示すように、リ
ンク140aおよび140bを介してカム溝が形成された円板14
2に連結されている。そして、この円板142は、前記連続
紙移送カム114を固定する軸112に固定されている。
したがって、円板142の回転にともない、リンク140a
および140bを介して、切断軸136が円板142に形成された
カム溝の作用により回転させられ、それによってカッタ
130aおよび130bが、切断装置本体132に固定する枢軸130
cを中心として回動させられ、被覆材の連続体14aを適宜
な大きさに断裁するように形成されている。
次に、はがき連続原紙10aの表面に被覆材14を接着す
る加圧加熱装置150について、主として第9A図および第9
D図に基づいて説明する。
この実施例においては、加圧加熱装置150は、前記被
覆材の連続体14aの先端をはがき連続原紙10aの幅方向点
状に押圧し、はがき連続原紙10aの表面に被覆材の連続
体14aを初期的に強く接着する点状加圧加熱装置152と、
前記点状加圧加熱装置152でその先端がはがき連続原紙1
0aの表面に貼着された被覆材14の両端をはがき連続原紙
10aの表面に強く接着する、線状加圧加熱装置154とを含
む。
加圧加熱装置150は、四角形の枠状の移送基台156を含
む。この移送基台156に、点状加圧加熱装置152を形成す
る点状ヒータ158と、線状加圧加熱装置154を形成する線
状ヒータ160とが固定されている。
この点状ヒータ158は、第9C図に示すように、強く被
覆材の連続体14aの先端を加圧加熱する円柱状加圧加熱
体158aが複数個直線上に形成されている。
一片、線状ヒータ160は、第9D図に示すように、被覆
材14の両端を強く加圧加熱するように一定幅間隔をおい
て直線状ヒータ部160aが突き出し形成されている。
この実施例においては、第2図および第4図に示すよ
うに、はがき連続原紙10aの幅方向側で被覆材14先端部
分にて、スポット状に熱接着性樹脂層22が強くはがき連
続原紙10aに接着されるように点状加圧加熱装置152が形
成されている。また、はがき台紙12の天側および地側、
すなわちはがき連続原紙10aのスプロケット孔16側の両
端近傍にて、線状加圧加熱装置154で熱接着性樹脂層22
が強くはがき台紙12に接着されるように、線状ヒータ15
8が1対所定間隔をおいて形成されている。
さらに、この実施例においては、移送基台156に、加
圧ヒータローラ162が回動自在に固定されている。この
加圧ヒータローラ162は、前記点状ヒータ158および線状
ヒータ160ではがき連続原紙10aの表面に強く接着された
被覆材14の表面を、前記点状加圧加熱装置152および線
状加圧加熱装置154と比較して弱く加熱加圧し、比較的
弱く被覆材14を接着させるように形成される。そして、
点状ヒータ158および線状ヒータ160が取り付けられた移
送基台156は、前記接着部移送台118の上方に移動自在に
固定され、点状ヒータ158、線状ヒータ160および加圧ヒ
ータローラ162と接着部移送台118との間においてはがき
連続原紙10aが移送される。そして、移送基台156は、接
着部移送台118ととにはがき連続原紙10aの進行方向に沿
って前後進するように形成されている。
そして、この移送基台156は、点状ヒータ158および線
状ヒータ160と接着部移動台118とが接着したり離間した
りすることができるように、接着部移送台118の側部に
て上方に向けて固定された支持部164に、リンク機構166
を介して、上下動自在に固定されている。
すなわち、リンク機構166を構成する略L字形リンク1
66aの一端が移動基台156に回動自在に固定され、リンク
166aの中央において回動自在に軸168をもって支持部164
に固定されている。そして、同様な上下流の1対のリン
ク機構166は、リンク166aの他端にて、ターンバックル1
66bにて連結され、上下流のリンク機構166が、同様な作
用をするように構成されている。該軸168は、前記支持
部164に回動自在に固定され、該軸168の回転により、移
送基台156が、点状ヒータ158および線状ヒータ160とと
もに上下動するように形成されている。
そして、前記軸168は、その一端に設けられた別のリ
ンク機構170を介して、カム溝を形成された円板172に連
結されている。なお、円板172は、前記連続紙移送カム1
14および円板142が固定された軸112に固定されている。
このリンク機構170は、その中央に長溝が穿設された
案内体171aと、前記案内体171aの長溝内を回転しながら
移動する回転体171bと、前記軸168と該回転体171bとを
連結するリンク171cとよりなる揺動直進リンク機構170A
を含む。さらに、このリンク機構170は、前記案内体171
aを上下動させるもので、前記案内体171aに連結された
リンク171dと、前記リンク171dに回動自在に固定された
リンク171eと、前記リンク171eの他端にて枢軸171fを介
して連結された他のリンク171gと、前記リンク171gと回
動自在に連結されたリンク171hと、前記リンク171hとそ
の一端にて連結され接着装置本体104に枢軸171iにて固
定されたリンク171jとからなる、上下動リンク機構170B
を含む。
そして、円板172に形成されたカム溝の作用によっ
て、上下動リンク機構170Bが働き、案内体171aが、接着
装置本体104に上下に形成された長孔171k内を上下動さ
せられることにより、揺動直進リンク機構170Aのリンク
171cが揺動させられ、軸168の適宜な角度で回転するこ
とにより、前述した別のリンク機構116の作用により、
移送基台156が上下動するように形成されている。
この実施例においては、点状ヒータ158、線状ヒータ1
60および加圧ヒータローラ162が移送基台156に一体的に
固定されているが、点状ヒータ158、線状ヒータ160およ
び加圧ヒータローラ162各々は、個別に温度調節装置
(図示せず)によって、適宜な温度になるように制御さ
れている。
このように温度制御を各ヒータごとにするようにした
のは、被覆材14に形成された熱接着性樹脂層の特性等に
よって、微妙な調節をすることができるようにするため
である。
次に、この被覆材の接着装置の作動状態について、第
10図に示すタイムチャートを参照して説明する。
はがき連続原紙10aは、連続紙移送装置102のスプロケ
ット移送装置106にて所定量移送させられる。
そして、接着部移送台118は、この実施例において
は、はがき連続原紙10aの下流側より上流側に移動す
る。
一方、被覆材移送装置120によってリール122から被覆
材の連続体14aが移送され、それにともない被覆材検知
装置124が被覆材の連続体14aの表面に形成された検知マ
ーク、この実施例においては矢印を検知することによ
り、被覆材の連続体14aの移送も一時停止されるととも
に、前記接着部移送台118も停止する。このとき、被覆
材切断装置126が作動して、カッタ130aおよび130bが円
板142のカム溝の作用により、被覆材の連続体14aを適宜
な大きさ、すなわち一片の被覆材14に断裁する。
そして、この被覆材切断装置126にて適宜な大きさに
切断されてなる被覆材14の先端は、はがき連続原紙10a
の表面の最適な位置に位置し、加圧加熱装置150を形成
する線状加圧加熱装置152にてはがき連続原紙10aの幅方
向において点状にその先端が強く加圧され加熱されて、
初期的にはがき連続原紙10aの表面に被覆材14の先端が
接着される。
そのとき、加圧加熱と同時に、はがき連続原紙10aは
連続紙移送装置102の作動により、一定距離、この実施
例においては一片の被覆材14の略々長さ相当分下流に移
送される。すなわち、前のサイクルにて線状加圧加熱装
置154の下部に位置した被覆材14とはがき台紙12とが加
圧加熱されると同時に、はがき連続原紙10aの下流への
移動にともない被覆材14が所定距離移送されることにな
る。
そして、接着部移送台118がレール体174上を所定量移
動した後、再び円板172のカム溝の作用によって、点状
加圧加熱装置152および線状加圧加熱装置154は、接着部
移送台118より離間し、上方に位置する。それととも
に、接着部移送台118とともに点状加圧加熱装置152およ
び線状加圧加熱装置154とが、はがき連続原紙10aの流れ
と逆方向に、すなわちもとの上流側の所定の位置まで移
動する。このとき、加圧ヒータローラ162が被覆材14の
表面を回転しながら押圧することになる。
そして、再び、被覆材の連続体14aの断裁等の工程を
経て次のサイクルにて後から送られてきた被覆材14の先
端位置において、接着部移送台118と加圧加熱装置150を
形成する点状加圧加熱装置152および線状加圧加熱装置1
54とが接合する。このとき、前のサイクルにて送られて
いる被覆材14が線状加圧加熱装置154の下部に位置して
いる。そして、次のサイクルの被覆材14の先端が接着さ
れたはがき連続原紙10aは、連続紙移送装置102の作動に
より一定の距離移送されるとともに、先に前サイクルに
て送られていた前の被覆材14が線状加圧加熱装置154に
よって押圧加熱されることになる。
すなわち、その先端を接着された被覆材14が、線状加
圧加熱装置154の下部(初期的な上流側の位置)に位置
したときに、線状加圧加熱装置154は、接着部移送台118
表面に、円板172に形成されたカム溝の作用によって押
し付けられ、被覆材14を加圧加熱する。
なお、はがき連続原紙10aの移送距離も、連続紙移送
装置102に形成されたエンコーダの発するパルスによっ
てその移送距離が規制され、中央処理装置176をもっ
て、被覆材移送装置120、被覆材切断装置126および加圧
加熱装置150の移送を制御するように構成されている。
ただし、はがき連続原紙10aは後進しないように形成さ
れ、接着部移動台118および加圧加熱装置150の点状加圧
加熱装置152および線状加圧加熱装置154の後進に対応し
て、逆走されないように形成されている。
このように、加圧加熱装置150は、前進、思案点(下
流側)、後進、思案点(上流側)のサイクルを繰り返し
て、第1図に示すように連続紙10を構成するはがき台紙
12の表面に適宜被覆材14が接着される。
そして、このようにして被覆材14にてその一部が被覆
されてなる連続紙10は、適宜折り畳まれ、その後適宜切
り離され、郵便局に差し出されることになる。
なお、被覆材14が貼着されてなる連続紙10は、熱接着
性樹脂層22が強く加圧され溶融接着された強接着部24に
おいては強くはがき台紙12に接着され、熱接着性樹脂層
22が弱く加圧され溶融接着された弱接着部26において
は、熱接着性樹脂層22が弱く接着される。したがって、
第11A図および第11B図に示すように、弱接着部26部分に
おいては、はがき台紙12より、比較的簡単にこの被覆材
14を引き剥がすことができる。なお、前記実施例に代え
て、熱接着性樹脂層22の組成によって、加熱される温
度、加熱される時間を部分的に変化させて区画し、たと
えば弱接着部26を構成する部分は低い温度で加圧し、強
接着部24を構成する部分においては高い温度で加圧し
て、熱接着性樹脂層22の接着力に相違をもたせてもよ
い。
なお、はがきの表面の一部分に形成された銀行預金残
高等の秘密事項を被覆する場合には、強接着部24と弱接
着部26との境界近傍で弱接着部26側にて切り離すことが
できるような切目28を適宜形成し、切目28にて境界近傍
において被覆材14をはがき台紙12から切り離すことがで
きるように形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例であるはがきの表面図で
ある。 第2図は、前記実施例の裏面図である。 第3A図は、はがき単片を示す斜視図であり、第3B図はそ
の部分断面図である。 第4図は、はがき連続原紙の表面図である。 第5図は、被覆材の接着装置全体を示す斜視図である。 第6A図はおよび第6B図は、接着部移送装置の図解図であ
る。 第7図は、被覆材移送装置の要部を示す斜視図である。 第8A図は、第7図図示例より下流の被覆材切断装置の近
傍を示す斜視図であり、第8B図は被覆材切断装置の背後
の要部を示す図解図である。 第9A図は、被覆材の加圧加熱装置の要部を示す斜視図で
あり、第9B図はその背後の要部を示す図解図であり、第
9C図は点状ヒータの正面図であり、第9D図は線状ヒータ
の正面図である。 第10図は、第5図図示例のタイムチャートを示す図であ
る。 第11A図および第11B図は、被覆材を引き剥がした状態を
示す図で、第11A図はその斜視図であり、第11B図はその
部分断面図である。 図において、10は連続紙、10aははがき連続原紙、12は
はがき台紙、14は被覆材、14aは被覆材の連続体、16は
スプロケット孔、18は基材、20は隠ぺい層、22は熱接着
性樹脂層、24は強接着部、26は弱接着部、100は被覆材
の接着装置、102は連続紙移送装置、104は接着装置本
体、106はスプロケット移送装置、108は接着部移送装
置、112は軸、114は連続紙移送カム、116はリンク機
構、118は接着部移送台、120は被覆材移送装置、122は
リール、124は被覆材検知装置、126は被覆材切断装置、
128は被覆材移送体、130a,130bはカッタ、132は本体、1
34はリンク機構、136は切断軸、138は固定片、140a,140
bはリンク、142は円板、150は加圧加熱装置、152は点状
加圧加熱装置、154は線状加圧加熱装置、156は移送基
台、158は点状ヒータ、160は線状ヒータ、162は加圧ヒ
ータローラ、164は支持部、166はリンク機構、166aはリ
ンク、168は軸、170はリンク機構、172は円板、174はレ
ール体、176は中央処理装置を示す。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】はがき台紙が切り離し可能に連続して形成
    されたはがき連続紙と、 前記はがき連続紙のはがき台紙に貼着されて少なくとも
    その一部分を被覆する被覆材とを含み、 前記被覆材は、基材主面に熱接着性樹脂層が形成され、
    前記熱接着性樹脂層を溶融し、加圧圧力、加熱温度、加
    熱時間のうちの1つまたは加熱温度、加圧圧力および加
    熱時間の組み合わせのうち1つを部分的に変化させて加
    圧され、 はがき台紙に被覆材が強く接着された強接着部と、はが
    き台紙に被覆材が弱く接着された弱接着部とが形成され
    た、はがき。
  2. 【請求項2】はがき台紙が切り離し可能に連続して形成
    されたはがき連続紙を準備する工程と、 基材主面に、熱接着性樹脂層を形成して、被覆材を準備
    する工程と、 前記被覆材の熱接着性樹脂層側と前記はがき連続紙のは
    がき台紙とを接合し、前記被覆材を加圧し加熱すること
    により熱接着性樹脂層を溶融させ、加圧圧力、加熱温
    度、加熱時間のうちの1つまたは加熱温度、加圧圧力お
    よび加熱時間の組み合わせのうち1つを部分的に変化さ
    せて、はがき台紙に強く接着された部分とはがき台紙に
    弱く接着された部分とからなる異なる接着力で被覆材を
    接着する工程とを含む、はがきの製法。
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