JP2802842B2 - 積層材料 - Google Patents

積層材料

Info

Publication number
JP2802842B2
JP2802842B2 JP3179451A JP17945191A JP2802842B2 JP 2802842 B2 JP2802842 B2 JP 2802842B2 JP 3179451 A JP3179451 A JP 3179451A JP 17945191 A JP17945191 A JP 17945191A JP 2802842 B2 JP2802842 B2 JP 2802842B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
pvc
laminated material
plasticizer
oligomer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3179451A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04356537A (ja
Inventor
尚茂 林
俊吾 奥田
Original Assignee
東リ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 東リ株式会社 filed Critical 東リ株式会社
Priority to JP3179451A priority Critical patent/JP2802842B2/ja
Publication of JPH04356537A publication Critical patent/JPH04356537A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2802842B2 publication Critical patent/JP2802842B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、紫外線(以下UVと
略す)硬化樹脂層と可塑剤を含むポリ塩化ビニル(以下
PVCと略す)などの合成樹脂との接着性を著しく向上
させる積層材料を提供するものである。
【0002】
【従来技術】従来より、紫外線硬化塗料は無公害、省資
源、省エネルギーの表面改質剤として色々な分野で広く
使われている。一方、PVC樹脂もここにあげるまでも
なく、色々な分野で使われており、UV硬化塗料による
表面改質も行われている。
【0003】しかし可塑剤を含む軟質系のPVC樹脂成
形品へ塗布する場合には、接着が困難であるという問題
があった。このためUV硬化塗料の組成を変更して接着
性を改良しようと試みられたが、未だ満足できる性能は
得られていない。なぜなら従来のUV硬化樹脂の被覆方
法では本来持っている耐汚染性や耐薬品性などのUV硬
化樹脂被膜固有の性能を犠牲にしなければならなかった
からである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本願発明はもともと接
着性の悪いPVC層とUV硬化樹脂の接着性を向上させ
た積層材料を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明は上記問題点を
解決した発明で、ポリ塩化ビニルと可塑剤とエチレン性
不飽和基を有するモノマーおよび/またはオリゴマーが
含まれたフイルム表面に、エチレン性不飽和基を有する
モノマーおよび/またはオリゴマーを重合させて得られ
る紫外線硬化樹脂被覆層を形成し、かつ該フイルム中の
モノマーおよび/またはオリゴマーを重合させたことを
特徴とする積層材料、をその要旨とする。
【0006】本願発明は、予めPVCフイルム中に未硬
化状態のUV硬化性モノマーまたはオリゴマーを配合し
ておき、その上にUV硬化性樹脂を塗布しUVを照射し
て、フイルム中および被覆層中のUV硬化性樹脂を同時
に硬化させることにより、従来にない優れたUV効果樹
脂塗膜と軟質PVC樹脂の接着性を実現するものであ
る。本発明における積層材料は他の基材上にフイルム表
面が接着されて利用される。
【0007】以下図面に従って説明する。図1は本願発
明積層材料の断面図である。1は基材であり、基材とし
ては金属、合成樹脂、木質材、スレート板など従来使用
されていた基材ならば何でもよい。基材1の表面は可塑
剤を含有したPVC等の樹脂により構成される。しかし
基材としてはPVCに可塑剤をPVCに対し5〜200
重量%配合した樹脂層が好適で、この樹脂基材層はPV
C床タイルなどの組成や硬度でもクッションフロアなど
の軟質発泡体基材の組成や硬度でもよい。2はPVCと
可塑剤を含有するフイルムであり、フイルムにはPVC
などの可塑剤を含有した樹脂とモノマーおよび/または
オリゴマーが含有される。
【0008】本願発明においてエチレン性不飽和二重結
合を有するUV硬化性モノマーとしては分子内に1〜数
個の官能基をもつアクリル酸エステルあるいはメタアク
リル酸エステル、例えば、メトキシポリエチレンクリコ
ールメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタク
リレート、2,2−ビス{4−(メタクリロキシポリエ
トキシ)フェニル}プロパン、トリプロピレングリコー
ルジアクリレート、トリメチロールプロパントリメタク
リレートなどの光重合性モノマー、オリゴマーとしては
紫外線硬化塗料用として一般的に使われているエポキシ
アクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルア
クリレートなどの光重合性オリゴマー、が好適である。
【0009】なおPVCフイルム2には光重合開始剤を
入れなくても差し支えないが、PVCフイルムの0.0
1〜10重量%添加されると得られた積層体のUV硬化
樹脂層の接着性がさらに改良されて望ましい。
【0010】光重合開始剤は、ジエトキシアセトフェノ
ンなどのアセトフェノン系、イソプロピルベンゾインエ
ーテルなどのベンゾインエーテル系、ベンジルメチルケ
タールなどのベンジルケタール系、ヒドロキシシクロヘ
キシルフェニルケトン、ベンゾフェノンなどのケトン系
などが使用できる。
【0011】PVCフイルム2の表面にはUV硬化樹脂
被覆層3が形成されている。本願発明におけるUV硬化
樹脂被覆層3は前記エチレン性不飽和二重結合を有する
オリゴマーおよび/またはモノマーと光重合開始剤、さ
らに場合により艶消し剤などの添加剤および顔料を含有
する。前記UV硬化性樹脂にUVが照射されて、UV硬
化性樹脂被覆層の樹脂が硬化し、PVCフイルム中のモ
ノマーおよび/またはオリゴマーと境界4で反応結合す
ると思われ、この結果被覆層3とPVCフイルム2の接
着強度が向上し、従来接着しなかったいかなる表面UV
硬化樹脂被覆層であってもフイルムと接着されるので、
フイルムとの接着性を考慮するあまり、基本的なUV皮
膜の性能を犠牲にしたという欠点が解消される。この様
にして基材1表面にUV硬化樹脂層を有する本願発明積
層材料5が得られる。
【0012】図2は本願発明積層材料の他の実施態様の
断面図であり、1は可塑剤を含有する基材、8はPVC
バインダー樹脂にエチレン性不飽和二重結合を有するモ
ノマーおよび/またはオリゴマーが含まれた透明フイル
ムでフイルム中には光重合開始剤が含有されなくてもよ
いが、含有される方が望ましい。
【0013】透明フイルム8と基材1の間には多量の可
塑剤を含有したPVCペースト印刷インク層6が形成さ
れる。3はエチレン性不飽和二重結合を含有するUV硬
化性モノマーおよび/またはオリゴマーにUVを照射し
て得られたUV硬化樹脂被覆層である。
【0014】本願発明積層材料を上記基材と積層する
と、従来可塑剤を多量に含んだPVCペーストインキな
どで印刷した層にはUV硬化樹脂皮膜が積層しにくかっ
たのが解消されて、強固に接着された。このようにして
例えばファッション床材7が得られる。4は境界でフイ
ルムとUV硬化樹脂被覆層が強固に積層される。
【0015】PVC100重量部に対し可塑剤45重量
部を含有する基材表面上にPVCペーストの印刷模様層
が形成されたPVC床材(東リセラグロウ)の表面層と
して、該印刷模様層上に表1の実施例1〜4(PVC下
地層と表示)、表2の比較例1〜3のフィルム層(下地
層と表示)、及びUV硬化樹脂被覆層(実施例において
はUV硬化被覆層、比較例においてはUV塗料層と表
示)を順次コーティング形成した後、UVを照射して積
層床材を得た。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】得られた積層材料にゴム片を80℃で5時
間押し付けた後、ゴム片を剥離し汚染の有無を調べた。
また接着性については得られた積層材料のUV樹脂被覆
面に碁盤目状に切れ目をいれ、粘着テープを張り付けた
後、この粘着テープを除去し、この時のUV樹脂層の残
存率を調べた。また耐薬品性テストとして得られた実施
例1〜4比較例1〜3の床材にメチルエチルケトンを擦
り塗った。結果を表3に示す。
【0019】
【表3】
【0020】表1の実施例1〜4に示されるように透明
フイルムとUV硬化樹脂層中のモノマーまたはオリゴマ
ーの種類を変化させても耐汚染性、接着性共に良好な結
果が得られた。これに対して比較例1、比較例3は防汚
性はよいが密着性が悪く、また比較例2においては防汚
性は悪かった。
【0021】耐薬品性については実施例1〜4の床材表
面は何ら影響を受けなかった。本願発明により傷や汚染
から完全に保護され耐久性のある床シートが得られた。
【0022】
【作用】可塑剤を含有したフイルム表面上に、エチレン
性不飽和二重結合を含有するモノマーおよび/またはオ
リゴマーのUV硬化樹脂と可塑剤を含んだPVC樹脂な
どの合成樹脂下地層を介してUV硬化樹脂被覆層を積層
することにより、基材−フイルム−表面被覆層間の接着
強度の高い積層材料が得られる。PVCペーストインキ
などの非常に可塑剤含有量の多い層が基材表面に形成さ
れいても、良好なUV樹脂被膜の積層機能が得られる。
【0023】このようにして得られた積層材料は、UV
樹脂被覆層が剥離せず、耐摩耗性も良好で、耐汚染性、
耐シガレット性、耐薬品性も良好で、全体として非常に
耐久性が向上した。このような積層材料を軟質シート床
材として適用すると、耐久性のある重歩行用床材として
使用できた。
【0024】
【発明の効果】フイルムとUV硬化樹脂被覆層との積
層強度が高く、剥離しなかった。
【0025】耐汚染性、耐溶剤性、耐薬品性などが向
上した。
【0026】全体として耐久性が顕著に向上した。
【0027】床材として利用しても耐汚染性耐久性の
高い重歩行用床材として最適の床材が得られた。
【0028】基材上に可塑剤を多量に含んだPVCペ
ースト印刷層があっても、その上に本願発明のフイルム
とUV樹脂被覆層からなる積層材料が形成され、この両
層は強く積層されているので、UV樹脂被覆層は容易に
剥がれなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明積層材料の断面図である。
【図2】本願発明積層材料の他の実施態様の断面図であ
る。
【符合の簡単な説明】1 基材 2 フイルム 3 UV樹脂被覆層 6 PVCペースト印刷インク層
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08J 7/04 CEV C08J 7/04 CEVE

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリ塩化ビニルと可塑剤とエチレン性不飽
    和基を有する紫外線硬化性のモノマー及び/またはオリ
    ゴマーが含まれたフィルム表面に、エチレン性不飽和基
    を有する紫外線硬化性のモノマー及び/またはオリゴマ
    ーを重合させて得られる紫外線硬化樹脂被覆層を形成
    し、かつその際、該フィルム中のモノマー及び/または
    オリゴマーを重合させたことを特徴とする積層材料。
  2. 【請求項2】フィルム中に光開始重合剤が含有された請
    求項1の積層材料。
  3. 【請求項3】 ポリ塩化ビニルと可塑剤を含有するイン
    キで印刷された模様層上にフイルムが形成された請求項
    1、2の積層材料。
JP3179451A 1991-04-17 1991-04-17 積層材料 Expired - Fee Related JP2802842B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3179451A JP2802842B2 (ja) 1991-04-17 1991-04-17 積層材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3179451A JP2802842B2 (ja) 1991-04-17 1991-04-17 積層材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04356537A JPH04356537A (ja) 1992-12-10
JP2802842B2 true JP2802842B2 (ja) 1998-09-24

Family

ID=16066091

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3179451A Expired - Fee Related JP2802842B2 (ja) 1991-04-17 1991-04-17 積層材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2802842B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04356537A (ja) 1992-12-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5994830B2 (ja) 床用化粧材の製造方法
JP2012166480A (ja) 耐指紋性フィルム及びその製造方法
JP2802842B2 (ja) 積層材料
JPH042610B2 (ja)
JP2000117925A (ja) 化粧シート
JP4645904B2 (ja) 積層体、及び積層体の製造方法
JP2000263735A (ja) 化粧板及び製造方法
JP2000104016A (ja) 床材の被覆組成物
JPH05278166A (ja) 厚塗り塗装感を有する化粧シート及び該化粧シートの製造方法
JP3690191B2 (ja) ハードコート層を設けた製品
JPS6078667A (ja) 離型性フイルムによる硬化膜の製造法
JP2001062979A (ja) 化粧シート及びその製造方法
JP4108833B2 (ja) 化粧材の製造法
JP2004300758A (ja) 床材
JP2008238418A (ja) 木材の表面処理方法
JPS58222897A (ja) 白板の製造方法
JP5879721B2 (ja) 化粧板及び化粧板の製造方法
CN1273991A (zh) 底漆固化方法
JPH10264347A (ja) 化粧板及びその製造方法
JPS6078665A (ja) 紫外線硬化膜積層体の製造法
JPS58222896A (ja) 白板用表面材
AU732825B2 (en) Method for producing laminated articles
JPH0890729A (ja) 化粧シート
WO2000027545A1 (en) Method of coating a substrate with a polymer having a dichroic material suspended therein
JPS62211458A (ja) コンクリ−ト型枠用塗装板

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees