JP2801796B2 - ソフトフェライトの製造方法 - Google Patents

ソフトフェライトの製造方法

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正勝 山崎
計造 奥埜
哲 成谷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高周波用軟磁性材料と
して使用されるMn−Zn系およびNi−Zn系等の亜鉛を1構
成成分とするソフトフェライトの製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】Mn−Zn系やNi−Zn系等のソフトフェライ
トは一般に原料酸化物の混合−仮焼−粉砕−造粒の工程
を経た後、所望形状に成形し最終的に高温下で適正な温
度および雰囲気条件のもとで焼成することによって製造
されている。焼成はプッシャー式連続炉で行われること
が一般的であるが、焼成にあたってフェライト成形体は
高温強度の高いセラミックス製の敷板上に積載される。
この時、敷板材質としては経済性および使用寿命等の観
点から殆どの場合アルミナ又はムライト系のセラミック
スが使用されており、特殊な場合にジルコニアが使われ
ることもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アルミ
ナやムライト質の敷板を用いる場合、フェライトの敷板
に接する部分が焼成中に変質し、最終的な磁気特性が劣
化するという問題点があった。因みに、この劣化の程度
を明らかにした本発明者らの実験を次に紹介する。
【0004】Fe2O3: MnO:ZnO のモル比を53:35:12
に調整し、微量添加物としてSiO2、CaCO3および Nb2O5
を添加した材料を混合・仮焼・粉砕・造粒工程で処理し
た後、プレス成形によりトロイダル形状(外径36mm)に
仕上げた。これらの成形コアをアルミナ、ムライトおよ
びジルコニア製敷板に2段積に積載し、酸素分圧を制御
した窒素中で1350℃で焼成し、得られたコアについて10
0kHz、 200mT、80℃の鉄損値を測定した。結果を表1に
示す。
【0005】
【表1】
【0006】表1でコア積載位置とは、2段積積載の上
段と下段を意味しており、下段部のコアは底面が敷板と
直接接しているのに対し、上段部のコアは底面が下段コ
アに接しているという差がある。表1から明らかなよう
に、焼成中敷板に接するコアの鉄損値はアルミナおよび
ムライト製敷板の場合上段コアと比較して約70〜100 mW
/cm3 劣化していることが明らかである。
【0007】これと比較してジルコニア製敷板を使用す
ると鉄損値は大幅に改善されるが、下段コアの特性は上
段コアに比してやや劣るレベルにある。この実験に使用
したジルコニア製敷板は市販のものを使用し、SiO2含有
量は0.55重量%であった。アルミナ又はムライト系敷板
を使った場合の、上記の下段コアの磁気特性の劣化の原
因は、フェライトの構成成分の一つであるZn分が敷板中
へ移動し、フェライト表面層のスピネルの格子間距離が
収縮し、これによる引張残留応力の発生によることが本
発明者らの研究で明らかになっている。
【0008】以上の様にソフトフェライトの焼成にあた
って従来から汎用されているアルミナやムライト系敷板
を使用する場合、敷板に直接接するコアの特性が劣化す
ることは避けられなかった。一方、この点に関してジル
コニア製敷板を使用すると特性劣化の程度はかなり改善
されるが必ずしも十分とは言えなかった。
【0009】本発明は上記のような現状に鑑み、ジルコ
ニア製敷板を使用するという基礎の上で磁気特性の劣化
を生じさせない条件の探索を鋭意行った結果、解決法を
見出したものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の問題の
解決のためにソフトフェライトの焼成にあたり、敷板と
してSiO2含有量が 0.4重量%以下のジルコニア・セラミ
ックスを使用するものである。
【0011】
【作 用】前述したように、ソフトフェライトの焼成に
あたり、敷板としてジルコニア・セラミックスを使用す
ることにより、磁気特性はアルミナやムライト系敷板を
用いる場合に比較してかなり改善されるが、必ずしも十
分とは言えない。この点に関して本発明者らは種々検討
を重ねたが、ジルコニア製敷板を使用する場合において
も敷板に接するソフトフェライトコア面に頻度はそれ程
高くはないが、粗大粒が発生しており、(1)これらが
焼結コアの磁気特性に悪影響を及ぼしていること、
(2)粗大粒部は周辺部と比較してSiO2がわずかながら
濃化していること、および(3)これらの粗大粒の発生
傾向は、同一のジルコニア敷板を用いて焼成する際、焼
成回数が多くなる程顕著になるという事実を見出した。
【0012】そして、更にその原因を追求した結果ジル
コニア製敷板中に含まれるSiO2に起因していることが明
らかになった。このようにして新たに見出した知見を基
礎に実施例で詳述するようにSiO2含有量を変化させたジ
ルコニア製敷板を用いた焼成実験を繰返した結果、本発
明を完成させるに至った。
【0013】本発明によれば、SiO2の含有量が 0.4重量
%以下のジルコニア・セラミックス板を敷板として、フ
ェライトを焼成することにより、次のような作用効果が
得られる。即ち、ジルコニア製敷板のSiO2の含有量を低
く抑えることにより、焼成中起きる敷板からフェライト
中へのSiO2の侵入による粗大粒の発生を防ぐことが可能
となると同時に、敷板へのフェライト中のZnの拡散移動
も抑制され、焼結フェライトの磁気特性が敷板によって
影響されることが皆無となる。
【0014】
【実施例】最終組成として Fe2O3:52.3モル%、 MnO:
36.1モル%、 ZnO:11.6モル%となる基本組成の原料に
添加物としてSiO2、CaCO3 、Nb2O5 およびTiO2を配合し
た材料を通常よく行われる方法で処理し、外径36mmのト
ロイダルコアに成形した。これらの成形体を表2に示す
SiO2含有量の異なる敷板に載せ、最高温度1350℃のプッ
シャー式連続炉にて焼成した。各敷板上で焼成したトロ
イダルコアは図1のように2段に積載した。表2に示し
た上段、下段とは図1に示した上段コア、下段コアのこ
とである。下段コアは底面が敷板と直接接しているのに
対し、上段コアは底面が下段コアに接しているという差
がある。
【0015】
【表2】
【0016】表2から明らかなように、焼成中敷板に接
する下段コアのコアロスは上段コアと比較した場合、本
発明による実施例1〜4の敷板を使用すると、下段コア
のコアロスの劣化はない。実施例1〜4の敷板はいずれ
もSiO2含有量が 0.4重量%以下のジルコニア・セラミッ
クス板である。しかし比較例1〜3のように、SiO2含有
量の多いジルコニア・セラミックス板やアルミナ・セラ
ミックス板を使用した場合は、既に述べたような理由か
ら下段コアのコアロスが劣化している。
【0017】上段コアは敷板の影響を受けないので、敷
板の種類に関係なくほぼ一定のコアロスが得られてい
る。
【0018】
【発明の効果】本発明は、ソフトフェライトの焼成にお
いて、SiO2の含有量が 0.4重量%以下であるジルコニア
・セラミックス板を敷板として使用することにより、焼
成時の敷板からフェライトへのSiO2の侵入による粗大粒
の発生をなくし、磁気特性の劣化を防止することを可能
とした。また、これら敷板を使用することにより、フェ
ライト中のZnの拡散も抑制するという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】焼成中の敷板とトロイダルコアの積載状況を示
したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−65970(JP,A) 特開 平1−183462(JP,A) 特開 平1−305853(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01F 1/34,41/02 C04B 35/26,35/64

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソフトフェライト成形体をセラミックス
    製敷板上に載置し焼成するにあたり、敷板としてSiO2
    有量が 0.4重量%以下のジルコニア・セラミックスを使
    用することを特徴とするソフトフェライトの製造方法。
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