JP2801020B2 - エンジンの制御装置 - Google Patents

エンジンの制御装置

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JP2801020B2
JP2801020B2 JP1095960A JP9596089A JP2801020B2 JP 2801020 B2 JP2801020 B2 JP 2801020B2 JP 1095960 A JP1095960 A JP 1095960A JP 9596089 A JP9596089 A JP 9596089A JP 2801020 B2 JP2801020 B2 JP 2801020B2
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  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Characterised By The Charging Evacuation (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、例えば、吸気系の固有振動数の変更に応
じて燃料噴射量、点火タイミングをマップ制御するよう
なエンジンの制御装置に関する。
(従来技術) 従来、エンジン負荷としてのスロットル弁開度とエン
ジン回転数とに対応して燃料噴射量および点火タイミン
グをマップ制御するエンジンの制御装置において、エン
ジン運転状態に応じて吸気系の固有振動数を切換える可
変吸気システムを設けた場合、上述のスロットル弁開度
およびエンジン回転数に対応して単一のマップを用いて
燃料噴射量、点火タイミングをマップ制御することが考
えられる。
しかし、上述の単一のマップによる制御では、可変吸
気システムの切換ポイントを変更した際、燃料噴射量お
よび点火タイミングの複雑な補正が必要となり、吸気系
の固有振動数の変更に応じた緻密な燃料制御および点火
制御が困難で、上述の切換ポイントにおいてエンジント
ルクの低下いわゆるトルクの谷が生ずる問題点があっ
た。
(発明の目的) この発明は、可変システムの切換え状態に応じた複数
のマップを備えることで、吸気の充填効率の変更に応じ
て緻密な燃料噴射制御、点火タイミング制御を行なうこ
とができ、しかも、可変システムのフェイル時に特定の
マップに固定制御することで、例えば高負荷高回転を回
避してエンジンの保護を図ることができるエンジンの制
御装置の提供を目的とする。
(発明の構成) この発明は、エンジン負荷およびエンジン回転数に対
応して燃料噴射量および点火タイミングの少なくとも何
れか一方をマップ制御するエンジンの制御装置であっ
て、エンジン運転状態に応じて吸気の充填効率を変更さ
せる可変システムを設けると共に、少なくとも、上記可
変システムの第1の切換え状態に応じた燃料噴射量また
は点火タイミングの第1切換対応のマップと、上記可変
システムの第2の切換え状態に応じた燃料噴射量または
点火タイミングの第2切換対応のマップとを備え、上記
可変システムのフェイル時に、上記複数のマップのうち
の特定のマップに固定制御するエンジンの制御装置であ
ることを特徴とする。
(発明の効果) この発明によれば、可変システムの各切換え状態に応
じた複数のマップを備えているので、この可変システム
の切換えによる吸気の充填効率変更時に、対応する側の
マップを用いることで、該充填効率変更に対応して緻密
な燃料噴射制御、点火タイミング制御を行なうことがで
きる効果がある。
しかも、可変システムのフェイル時に、特定マップに
固定制御するので、フェイル時における高負荷高回転を
回避することが可能となり、この結果、エンジンの保護
を図ることができる効果がある。
(実施例) この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は多気筒ロータリピストンエンジンの制御装置を
示し、第1図において、ロータハウジング1のペリトロ
コイド面1a内部に作動室2を形成する一方、上述のロー
タハウジング1の一側には吸気ポート3および排気ポー
ト4を形成し、他側にはトレーリング側点火プラグ5Tお
よびリーディング側点火プラグ5Lをそれぞれ配設してい
る。
上述のロータハウジング1内には、エキセントリック
シャフト6により軸芯7を中心として偏心運動するロー
タ8を設けている。
このロータ8は三葉の内方包絡面9…を有し、ロータ
頂点部にはアペックスシール10…を取付けている。
このように構成した多気筒ロータリピストンエンジン
11のそれぞれの吸気ポート3…には吸気通路12…を連結
し、これらの各吸気通路12…にはスロットル弁を内蔵し
たスロットルボディ13と、燃料噴射弁14とをそれぞれ配
設している。
上述の吸気通路12の上流側にはエンジン運転状態に応
じて吸気系の固有振動数を切換える可変吸気システムを
設けている。
すなわち、上述の各吸気通路12…の上流端に対応して
スライド通路構造の切換えバルブ15,15をそれぞれ設
け、第2図、第3図に示す如くこれらの各切換えバルブ
15,15を対応する吸気通路12,12の上流開口部12a,12aか
ら上方へ離反させることで、吸気管長を短くして吸気通
路の固有振動数を高く設定し、第4図、第5図に示す如
く上述の各切換えバルブ15,15を対応する吸気通路12,12
の上流開口部12a,12aに接合することで、吸気管長を長
くして吸気通路の固有振動数を低く設定するように構成
している。
ここで、上述の吸気通路12,12の上流開口部12a,12aの
外側部にはフランジ16を一体的に形成する一方、長管形
成用の2つのエアホーン17,17の上端外側部にフランジ1
8を一体形成し、これら上下のフランジ18,16におけるコ
ーナ部相互間に張架した合計4本の支柱19…により、上
述のエアホーン17,17を吸気通路12の上流開口部12aに対
して上方へ離反した状態に固定支持している。
上述の切換えバルブ15,15はその上下両端にシール部
材20,21を有し、これらのシール部材20,21を伴って上述
のエアホーン17の外周に沿って上下動することにより、
吸気通路の固有振動数を切換える。
また、上述の上側のフランジ18の中央部と、下側のフ
ランジ16の中央下面に形成したポール支持部22との間に
は第6図に示すようにボルト23,24を用いてガイドポー
ル25を取付け、吸気通路外方に位置するこのガイドポー
ル25によって上述の切換えバルブ15,15の上下摺動を案
内すべく構成している。
すなわち、2つの切換えバルブ15,15を連結部材26,26
を介してバルブ中央の連結ボス27で互に連結すると共
に、この連結ボス27をリニアボールベアリング28を介し
て上述のガイドポール25に上下摺動可能に嵌合すること
で、切換えバルブ15,15のねじりを防止すべく構成して
いる。
さらに、上述の連結ボス27内にはワイヤ端部の止め具
としてのワイヤエンド29,29を配設している。なお、そ
のワイヤエンド29,29の外側にはワイヤ切断時における
脱落防止のためのリテーナが嵌め込まれている。そし
て、これらワイヤエンド29,29に係止したワイヤ30,31
を、可変速度可逆回転構造の減速機付DCモータ32で操作
することにより、上述の切換えバルブ15,15を高速側
(第2図、第3図参照)および低速側(第4図、第5図
参照)に切換えるように構成している。
上述のモータ32は第7図に示す如くベースフレーム33
上の取付片34,35に固定され、このモータ32の回転軸36
には従動板37を嵌合し、上述の一方のワイヤ30の一端を
ワイヤエンド38を介して従動板37に取付けると共に、上
述の他方のワイヤ31の一端をワイヤエンド39を介して従
動板37に取付けている。
また、上述の従動板37にはスプリング40を付勢し、こ
のスプリング40で従動板37、ワイヤ30を介して上述の切
換えバルブ15,15を第1図に示すように高速側にバネ付
勢している。
第8図はエンジンの制御装置の制御回路を示し、CPU5
0はアナログ・デジタル変換器41からの各種信号および
割込み信号に基づいてROM42に格納したプログラムに従
って、タイマ43、npn形の第1乃至第4の各トランジス
タTR1,TR2,TR3,TR4、モータ駆動ユニット44、可変吸気
システム駆動用のモータ32、燃料噴射弁14、イグナイタ
コイル45、点火プラグ5を駆動制御し、また、RAM46は
フェイル判定水温(FWT)、フェイル判定油温(FOT)、
フェイル判定エンジン回転数、急加速設定値(KΔRP
M)、緩加速に対応する設定回転数(KRPM)および設定
スロットル開度(KTVO)、急加速に対応する設定回転数
(KRPMS)および設定スロットル開度(KTVOS)のデータ
などの必要なデータを記憶する。
上述のCPU50の入力側に接続した周波数・電圧変換器4
7はクランク角信号をF−V変換して上述のアナログ・
デジタル変換器41にエンジン回転数信号を出力する。
また、上述のアナログ・デジタル変換器41にはスロッ
トル開度(TVO)信号モータ32の回転位置を検出するポ
ジションセンサ(図示せず)からの切換えバルブ15の開
度(INTVO)信号が入力される。
さらに、上述のROM42は可変吸気システムの第1の切
換え状態つまり切換えバルブ15閉の低速態様に応じた燃
料噴射量のマップ(燃料Lマップ)および点火タイミン
グのマップ(点火Lマップ)と、可変吸気システムの第
2の切換え状態つまり切換えバルブ15開の高速態様に応
じた燃料噴射量のマップ(燃料Hマップ)および点火タ
イミングのマップ(点火Hマップ)とを記憶する。
このように構成した多気筒ロータリピストンエンジン
の制御装置の動作を第9図、第10図のフローチャートを
参照して説明する。
第1ステップ51で、CPU50はエンジン回転数(RPM)、
スロットル開度(TVO)、切換えバルブ15の開度(INTV
O)、水温(WT)、油温(OT)を読込む。
次に、第2ステップ52で、CPU50は読込んだ水油(W
T)とフェイル判定水温(FWT)とを比較すると共に、読
込んだ油温(OT)とフェイル判定油温(FOT)とを比較
し、WT>FWTもしくはOT>FOTのエンジンパラメータ異常
時には次の第3ステップ53に移行する。
この第3ステップ53で、CPU50は第1トランジスタTR1
を導通させ、モータ駆動ユニット44にモータ32をロース
ピード(XSPEED=O)で駆動すべき制御信号を出力す
る。
次に、第4ステップ54で、CPU50は第2トランジスタT
R2を導通させ、モータ駆動ユニット44にモータ32を切換
えバルブ閉方向へ駆動する制御信号(XOPEN=0)を出
力し、モータ32を上述のロースピードで切換えバルブ閉
方向へ駆動し、切換えバルブ15を閉じて可変吸気システ
ムを低速態様となして、上述のエンジンパラメータ異常
時にはエンジン出力を低下させ、以ってエンジンの保護
を図る。
次に、第5ステップ55で、CPU50はROM42から読出すマ
ップを低速用の燃料Lマップ、点火Lマップに固定する
と共に、これらの各低速用マップから燃料噴射時間(T
i)および点火タイミング(Ig)を索引した後に上述の
第1ステップ51にリターンする。
一方、上述の第2ステップ52で水油(WT)、油温(O
T)共に正常であるとCPU50が判定した場合には次の第6
ステップ56に移行する。
この第6ステップ56で、CPU50は現行のエンジン回転
数(RPM)がフェイル判定エンジン回転数たとえば10rpm
より小か否かを判定し、RPM>10rpmの時には次の第7ス
テップ57に移行する一方、RPM<10rpmの時たとえばエン
ジン停止時には別の第8ステップ58に移行する。
この第8ステップ58で、CPU50は第1トランジスタTR1
を非導通にし、モータ駆動ユニット44にモータ32をハイ
スピード(XSPEED=1)で駆動すべき制御信号を出力す
る。
次に、第9ステップ59で、CPU50は第2トランジスタT
R2を非導通にし、モータ駆動ユニット44にモータ32を切
換えバルブ開方向へ駆動する制御信号(XOPEN=1)を
出力し、モータ32を上述のハイスピードで切換えバルブ
開方向へ駆動し、切換えバルブ15を開いて、シール部材
21の保護を図ると共に、メンテナンスの容易化を図る。
上述の第7ステップ57で、CPU50は予め0.5sec毎にモ
ニタする切換えバルブ開閉信号(XOPEN)と切換えバル
ブ15の開度(INTVO)とを比較して、バルブ開閉信号が
開でバルブ開度が全閉のアンマッチ時、また、バルブ開
閉信号が閉でバルブ開度が全開のアンマッチ時、さらに
バルブ開度が全閉・全開以外の時において2度続けてバ
ルブ開度(INTVO)が同じ値のエラー時には可変吸気シ
ステムのフェイルと見なして、前述の第3乃至第5ステ
ップ53,54,55に移行し、複数のマップのうちの特定のマ
ップすなわち、低速用の燃料Lマップ、点火Lマップに
固定して、高負荷高回転を回避してエンジンの保護を図
る。
一方、上述の第7ステップ57で、可変吸気システムが
正常であるとCPU50が判定した時には、次の第10ステッ
プ60に移行する。
この第10ステップ60で、CPU50は回転変化率(ΔRPM)
を演算して、次の第11ステップ61に移行する。
上述の第11ステップ61で、CPU50は回転変化率(ΔRP
M)を急加速設定値(KΔRPM)と比較して、急加速時に
は第12ステップ62に移行する一方、緩加速時、定常走行
時には別の第13ステップ63に移行する。
つまり、上述の第11ステップ61の判定に基づいてCPU5
0はエンジンの運転状態に応じて可変吸気システムの切
換えポイントを変更制御する。
緩加速時には設定回転数(KRPM)が例えば7500rpm
で、設定スロットル開度(KTVO)が例えば80%に対応す
るエンジン運転状態を切換えポイント(第1切換えポイ
ント)とし、急加速時には設定回転数(KRPMS)が例え
ば7200rpmで設定スロットル開度(KTVOS)が例えば75%
に対応するエンジンの運転状態を切換えポイント(第2
切換えポイント)とすることで、可変吸気システムの切
換え領域におけるトルクを向上させて、トルクの谷を解
消すべく制御する。
すなわち、急加速時には上述の第12ステップ62で、CP
U50はエンジンの運転状態がRPM>KRPMSかつTVO>KTVOS
の第2切換えポイントに達したか否かを判定し、第2切
換えポイントに達した時には前述の第8、第9ステップ
58,59の処理により切換えバルブ15を高速開放した後
に、次の第14ステップ64に移行し、この第14ステップ64
で、CPU50は高速用の燃料Hマップ、点火Hマップより
燃料噴射時間(Ti)および点火タイミング(Ig)を索引
する。
一方、緩加速時には上述の第13ステップ63で、CPU50
はエンジンの運転状態がRPM>KRPMかつTVO>KTVOで第1
切換えポイントに達したか否かを判定し、第1切換えポ
イントに達した時には次の第15ステップ65に移行し、こ
の第15ステップ65で、CPU50は第1トランジスタTR1を導
通させて、モータ駆動ユニット44にモータ32をロースピ
ード(XSPEED=0)で駆動すべき制御信号を出力する。
次に第16ステップ66で、CPU50は第2トランジスタTR2を
非導通にし、モータ駆動ユニット44にモータ32を切換え
バルブ開方向へ駆動する制御信号(XOPEN=1)を出力
し、モータ32を上述のロースピードで切換えバルブ開方
向へ駆動し、切換えバルブ15を低速開放した後に、上述
の第14ステップ64に移行する。
このように急加速時には切換えバルブ15を速く開き、
また、緩加速時には切換えバルブ15をゆっくり開くこと
で、バルブ開度の適正化を図っている。
ところで、クランク角センサからの割込み信号入力時
にはCPU50は第10図に示す割込みルーチンに基づいた処
理を実行する。
なお、上述の割込み信号はエンジン1回転毎の信号立
上がり時に順次発生する。
第1ステップ71で、CPU50は1回前の割込みから切換
えバルブ開閉信号(XOPEN)が変化したか否かを判定
し、切換えバルブ開閉信号の変化時、つまり切換えバル
ブ15を切換えた時には次の第2ステップ72に移行する。
この第2ステップ72で、CPU50は、切換えバルブ15を
閉から開に切換えたか或は開から閉に切換えたかを判定
し、切換えバルブ15を開から閉に切換えた場合には次の
第3ステップ73に移行して、この第3ステップ73でバル
ブオープンフラグ(SOPEN)を0にする一方、切換えバ
ルブ15を閉から開に切換えた場合には別の第4ステップ
74に移行して、この第4ステップ74でバルブオープンフ
ラグ(SOPEN)を1にする。
上述の第3ステップ73で、バルブオープンフラグを0
に設定した後、次の第5ステップ75で、CPU50は内蔵カ
ウンタのカウント値を20に設定する。
また、上述の第4ステップ74でバルブオープンフラグ
を1に設定した後、次の第6ステッ76で、CPU50はモー
タ駆動速度制御信号(XSPEED)が1か0(第3、第8、
第15ステップ53,58,65参照)かを判定し、XSPEED=0の
場合には次の第7ステップ77に移行し、この第7ステッ
プ77で、CPU50は内蔵カウンタのカウント値をバルブ低
速切換えに対応して30に設定する一方、XSPEED=1の場
合には別の第8ステップ78に移行し、この第8ステップ
78で、CPU50は内蔵カウンタのカウント値をバルブ高速
切換えに対応して20に設定する。
次の第9ステップ79で、CPU50はカウント値が零にな
ったか否かを判定し、COUNT≠0の時には次の第10ステ
ップ80に移行する。
この第10ステップ80で、CPU50は上述の処理により設
定されたカウント値の減算を実行する。
次に第11ステップ81で、CPU50はバルブオープンフラ
グ(SOPEN)が1か0かを判定し、SOPEN=1の時には次
に第12ステップ82に移行する。
この第12ステップ82で、CPU50はカウント値が29か否
かを判定し、COUNT=29で切換えバルブ15を低速開放す
る初回制御時にのみ次の第13ステップ83に移行する。
この第13ステップ83で、CPU50は燃料噴射時間をTi×
1.05に設定して、空燃比をリッチにすると共に、点火タ
イミングをリタードおよびアドバンスさせない値(Ig)
に設定して後述の各ステップ84,85に対して点火タイミ
ングに位相差を設けることにより、切換えショックを対
策する。
一方、上述の第12ステップ82で、COUNT≠29と判定さ
れた場合、つまり切換えバルブ15を低速開放する初回制
御以降の制御時、並びに切換えバルブ15を高速開放する
制御時には次の第14ステップ84に移行する。
この第14ステップ84で、CPU50は燃料噴射時間をTi×
1.05に設定して、空燃比をリッチにすると共に、点火タ
イミングを5度リタードさせることで、切換えバルブ15
の作動時間に見合った燃料噴射時間(Ti)および点火タ
イミング(Ig)の補正を行ない、バルブ開制御時の空燃
比が適正化を図る。
前述の第11ステップ81で、CPU50がバルブオープンフ
ラグSOPEN=0と判定した切換えバルブ15閉制御時に
は、次の第15ステップ85に移行する。
この第15ステップ85で、CPU50は燃料噴射時間をTi×
0.95に設定して、空燃比をリーンにすると共に、点火タ
イミングを5度アドバンスさせることで、切換えバルブ
15の作動時間に見合った燃料噴射時間(Ti)および点火
タイミング(Ig)の補正を行ない、バルブ閉制御時の空
燃比の適正化を図る。
次に第16ステップ86で、CPU50は上述の各ステップ83,
84,85により予め設定された燃料噴射時間(Ti)および
点火タイミング(Ig)をタイマ43にセットし、このタイ
マ43は第3、第4トランジスタTR3,TR4を介して燃料噴
射弁14,イグナイタコイル45、点火プラグ5を駆動制御
する。
以上要するに、可変吸気システムの開閉の切換え状態
に応じた複数のマップ、すなわち、切換えバルブ15の開
状態に応じた燃料Hマップ、点火Hマップと、切換えバ
ルブ15の閉状態に応じた燃料Lマップ、点火Lマップと
を備えているので、この可変吸気システムの切換えによ
る固有振動数の変更に応じて開もしくは閉に対応する側
のマップを用いることで、固有振動数変更に対応して緻
密な燃料噴射制御、点火タイミング制御を行なうことが
できる効果がある。
また、エンジンの運転状態、例えば、急加速、緩加速
に応じて可変吸気システムの切換えポイントを変更制御
するので、可変吸気システムの切換え領域におけるトル
クを向上させて、トルクの谷を解消することができる効
果がある。
さらに、可変吸気システムのフェイル時には、上述の
複数のマップのうちの低速側のマップ(燃料Lマップ、
点火Lマップ)に固定制御するので、フェイル時におけ
る高負荷回転を回避して、エンジンの保護を図ることが
できる効果がある。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、 この発明のエンジンは、実施例の多気筒ロータリピス
トンエンジン11に対応し、 以下同様に、 可変システムは、切換えバルブ15による可変吸気シス
テムに対応し、 第1切換対応のマップは、燃料Lマップおよび点火L
マップに対応し、 第2切換対応のマップは、燃料Hマップおよび点火H
マップに対応し、 可変システムの切換えポイントを変更制御する手段
は、CPU50制御による第11、第12、第13ステップ61,62,6
3に対応し、 可変システムのフェイル時に特定のマップに固定制御
する手段は、CPU50制御による第7ステップ57および第
5ステップ55に対応するも、 この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるも
のではなく、レシプロエンジンなどにも適用できる。
さらに、上述の可変システムとしては、レシプロエン
ジンにおいて吸排気のバルブの開閉タイミングを変更す
ることで吸気の充填効率を可変する手段であってもよ
い。
【図面の簡単な説明】
図面はこの発明の一実施例を示し、 第1図は多気筒ロータリピストンエンジンの制御装置を
示す全体図、 第2図は切換えバルブ開時の説明図、 第3図は切換えバルブ開時の断面図、 第4図は切換えバルブ閉時の説明図、 第5図は切換えバルブ閉時の断面図、 第6図は第2図のVI−VI線矢視断面図、 第7図は切換えバルブ駆動モータの拡大図、 第8図は制御回路図、 第9図はメインルーチンを示すフローチャート、 第10図は割込みルーチンを示すフローチャートである。 11……多気筒ロータリピストンエンジン 15……切換えバルブ 50……CPU
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02D 43/00 301 F02D 43/00 301Z 45/00 376 45/00 376F F02P 5/15 F02P 5/15 B (72)発明者 清水 律治 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 福馬 真生 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 川野 盛樹 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−158345(JP,A) 特開 昭58−214642(JP,A) 特開 昭62−240421(JP,A) 特開 昭63−32143(JP,A) 特開 昭64−24145(JP,A) 特開 平2−102341(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 13/02,41/00 - 45/00 F02B 27/02 F02P 5/15

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジン負荷およびエンジン回転数に対応
    して燃料噴射量および点火タイミングの少なくとも何れ
    か一方をマップ制御するエンジンの制御装置であって、 エンジン運転状態に応じて吸気の充填効率を変更させる
    可変システムを設けると共に、少なくとも、上記可変シ
    ステムの第1の切換え状態に応じた燃料噴射量または点
    火タイミングの第1切換対応のマップと、 上記可変システムの第2の切換え状態に応じた燃料噴射
    量または点火タイミングの第2切換対応のマップとを備
    え、 上記可変システムのフェイル時に、上記複数のマップの
    うちの特定のマップに固定制御する エンジンの制御装置。
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