JPH0433393Y2

JPH0433393Y2 -

Info

Publication number: JPH0433393Y2
Application number: JP1986020199U
Authority: JP
Priority date: 1986-02-14
Filing date: 1986-02-14
Publication date: 1992-08-11
Also published as: JPS62132245U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、エンジンの過給圧制御装置の改良に
関する。

（従来技術）従来、吸気通路のコンプレツサと排気通路のタ
ービンとが連結されてなる過給機が備えられ、上
記吸気通路に、コンプレツサの上流速と下流側と
の間をバイパスするバイパス通路が設けられ、該
バイパス通路に、該通路を開閉する弁が設けら
れ、該弁を、減速時に開き、加速時に閉じるエン
ジンの過給圧制御装置が提案されている（特公昭
50−13882号公報参照）。

上記バイパス通路と弁は、減速時にスロツトル
弁が閉じられても、タービンの回転や慣性などで
コンプレツサがすぐに止まらないので、スロツト
ル弁とコンプレツサとの間の吸気通路の圧力が高
まりコンプレツサの破損等が生じないようにする
ために設けられているものである。

また、減速時においては、通常、燃料の供給を
停止することが行われている。このような燃料供
給を停止した状態から加速するためにスロツトル
弁を開くと燃料の供給が開始され、燃料性が急激
に高まるうえ、バイパス通路の弁が直ちに閉じら
れて過給圧も急激に高まるので、大幅なトルク変
動が生じ、いわゆるトルクシヨツクが発生すると
いう問題があつた。

（考案の目的）本考案は、上記問題を解消するためになされた
もので、減速から加速に戻る時のトルク変動を減
少させ、トルクシヨツクを緩和させることを目的
とするものである。

（考案の構成）このため本考案は、吸気通路に介設されたコン
プレツサと排気通路に介設されたタービンとが連
結されてなる過給機と、吸気通路のコンプレツサ
上流側とコンプレツサ下流側との間をバイパスす
るバイパス通路と、該バイパス通路を開閉する弁
と、エンジンの加減速状態を検出する加減速状態
検出手段と、減速時には上記弁を開かせる減速時
弁制御手段とが設けられたエンジンの過給圧制御
装置において、エンジンが所定の減速状態にある
ときには燃料の供給を遮断する燃料供給制御手段
と、この燃料供給制御手段による燃料供給遮断の
終了に際して、エンジンが所定の加速状態にある
ときには、上記弁を所定時間だけ開状態に保持す
る加速時弁制御手段とが設けられていることを特
徴とするものである。

（考案の効果）本考案によれば、所定の加速状態、例えば緩和
速状態の検出時には、バイパス通路の弁を直ちに
閉じないで、所定時間だけ開状態に保持するよう
にしたものであるから、吸気通路の過給圧の急激
な高まりが抑制され、トルク変動が減少するので
トルクシヨツクが緩和されるようになる。

（実施例）以下、本考案の実施例を添付図面について詳細
に説明する。

第１図に示すように、エンジンＥのシリンダ１
にはピストン２が嵌合され、該ピストン２の上側
の燃料室３には吸気ポート４と排気ポート５が形
成されている。

上記吸気ポート４には吸気通路６が接続され、
排気ポート５には排気通路７が接続されている。

また、吸気ポート４には吸気弁８が設けられ、
排気ポート５には排気弁９が設けられている。

上記吸気通路６にはエアクリーナ１０が介設さ
れている。

上記吸気通路６のエアクリーナ１０の下流位置
には排気ターボ過給機１１のコンプレツサ１２が
設けられ、該コンプレツサ１２の下流位置にはス
ロツトル弁１３が設けられ、該スロツトル弁１３
の下流位置には燃料噴射弁１４が設けられてい
る。

上記吸気通路６には、コンプレツサ１２の上流
側と下流側との間をバイパスするバイパス通路１
５が設けられ、該バイパス通路１５には、該通路
１５を開閉する弁１６が設けられている。

上記排気通路７には排気ターボ過給機１１のタ
ービン１７が設けられ、該タービン１７の下流位
置には触媒１８が設けられている。

上記排気通路７には、タービン１７の上流側と
下流側との間をバイパスするバイパス通路１９が
設けられ、該バイパス通路１９には、該通路１９
を開閉するウエストゲート弁２０が設けられてい
る。

上記吸気通路６のコンプレツサ１２と排気通路
７のタービン１７とは駆動軸２１で連結され、排
気ガス圧によるタービン１７の回転に連動してコ
ンプレツサ１２が回転し、吸気通路６に吸気を過
給するようになる。

車載のコントローラ（制御装置）２３には、吸
気通路６のスロツトル弁１３下流側の圧力を検出
する圧力センサ２５が接続され、該圧力センサ２
５の検出信号に応じて上記ウエストゲート弁２０
が開閉制御される。

また、上記コントローラ２３には、スロツトル
弁１３の開度を検出する開度センサ２６が接続さ
れ、基本的には、該開度センサ２６の開検出時
（加速時）にコントローラ２３のアイドルスイツ
チ（ID）オフして上記弁１６が閉じられ、開度
センサ２６の閉検出時（減速時）にコントローラ
２３のアイドルスイツチ（ID）がオンして上記
弁１６が開かれるよう制御されるが、所定の加速
状態、例えば緩加速状態の検出時には直ちに閉じ
ないで、所定時間だけ開状態に保持されるよう制
御される。なお、コントローラ２３と開度センサ
２６とからなる組立体は実用新案登録請求の範囲
に記載された加減速状態検出手段を含み、コント
ローラ２３は実用新案登録請求の範囲に記載され
た減速時弁制御手段と加速時弁制御手段と燃料供
給制御手段とを含む。

なお、具体的に図示しないが、燃料噴射弁１４
への燃料の供給を遮断する燃料供給制御装置が設
けられ、該装置は、上記緩加速状態の検出時に、
弁１６が開状態に保持されている間、燃料の供給
を遮断するように制御される。

上記のように構成したエンジンの過給圧制御装
置の作用を、第２図のフローチヤートに基づいて
説明する。

ステツプS1でスタートし、ステツプS2で現在
のエンジン回転数Neを読込み、ステツプS3でア
イドルスイツチ（ID）の出力信号を読込み、ス
テツプS4でアイドルスイツチ（ID）がオンか否
かを判断する。

ステツプS4でYES（減速時）であればステツプ
S5で現在のエンジン回転数Neが設定エンジン回
転数N₁より高いか否かを判断し、YESであれば
ステツプS6で燃料カツトの実行指示が与えられ、
ステツプS7で弁１６が開かれ、ステツプS8で減
速状態を判別するフラツグF₁を“１”にしてス
テツプS9でリターンする。

また、ステツプS5でNOであればステツプS10
で燃料カツトの復帰指示が与えられ、ステツプ
S11でフラツグを“０”に戻してステツプS9でリ
ターンする。

一方、ステツプS4でNO（加速時）であれば、
ステツプS12でフラツグが、減速から加速状態で
あるのかを判断し、NOであればステツプS9でリ
ターンする。

ステツプS12でYESであれば、ステツプS13で
スロツトル変化量（dTVo／dt）を読込み、ステ
ツプS14でdTVo／dt＞０か否かを判断する。

そして、ステツプS14でYES（急加速）であれ
ば、出力を優先させるためステツプS15で弁１６
を閉じ、ステツプS16でフラツグを“０”に戻し
てステツプS9でリターンする。

また、ステツプS14でNO（緩加速）であれば、
トルクシヨツクを緩和させるためステツプS17で
所定時間だけ弁１６を開状態に保持して後に閉
じ、ステツプS16でフラツグ“０”に戻してステ
ツプS9でリターンする。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るエンジンの過給圧制御装
置の構成図、第２図は第１図の装置のフローチヤ
ートである。Ｅ……エンジン、６……吸気通路、７……排気
通路、１１……排気ターボ過給機、１２……コン
プレツサ、１３……スロツトル弁、１５……バイ
パス通路、１６……弁、１７……タービン、２３
……コントローラ、２６……開度センサ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】吸気通路に介設されたコンプレツサと排気通路
に介設されたタービンとが連結してなる過給機
と、吸気通路のコンプレツサ上流側とコンプレツ
サ下流側との間をバイパスするバイパス通路と、
該バイパス通路を開閉する弁と、エンジンの加減
速状態を検出する加減速状態検出手段と、減速時
には上記弁を開かせる減速時弁制御手段とが設け
られたエンジンの過給圧制御装置において、エンジンが所定の減速状態にあるときには燃料
の供給を遮断する燃料供給制御手段と、この燃料
供給制御手段による燃料供給遮断の終了に際し
て、エンジンが所定の加速状態にあるときには、
上記弁を所定時間だけ開状態に保持する加速時弁
制御手段とが設けられていることを特徴とするエ
ンジンの過給圧制御装置。