JP2800573B2 - 空気調和装置 - Google Patents

空気調和装置

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JP2800573B2
JP2800573B2 JP4199620A JP19962092A JP2800573B2 JP 2800573 B2 JP2800573 B2 JP 2800573B2 JP 4199620 A JP4199620 A JP 4199620A JP 19962092 A JP19962092 A JP 19962092A JP 2800573 B2 JP2800573 B2 JP 2800573B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷熱を蓄える蓄氷槽を
備えた空気調和装置に係り、とくに運転入力低減対策に
関する。
【0002】
【従来の技術】この種の空気調和装置は、特開平3−2
94754号公報に開示されているように、蓄氷槽を備
え、蓄熱運転時に蓄熱熱交換器で冷媒と蓄冷材とを熱交
換して蓄氷槽に蓄冷材の氷化物を貯溜して冷熱を蓄熱す
る一方、冷房運転時には室外熱交換器による冷媒凝縮に
並行して、該冷熱を利用して蓄熱熱交換器で冷凍回路の
冷媒を凝縮して両凝縮冷媒を室内熱交換器で蒸発させ
(併用冷房運転)、日中の冷房運転時における使用電力
と大気中への放熱量の低減とを図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記併
用冷房運転では、図5の(b)に示す運転入力の低減率
iが、室外熱交換器だけで冷媒を凝縮する通常冷房運転
に対して50%未満であるため、電力需要がピークに達
して供給電力量が減少するピークカット時に対応できる
程、十分ではない。このため、空調負荷の変化に関係な
く常に併用冷房運転を行う、上記空気調和装置では、ピ
ークカット時において併用冷房運転に必要な運転入力量
より供給電力量が減少すると、冷房運転が度々停止して
連続運転ができないという問題がある。
【0004】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であって、ピークカット運転にも対応できるように、冷
房運転時の運転入力を減少することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明が講じた手段は、蓄冷熱熱交換
器を有する蓄冷熱回路と、蓄熱回収熱交換器を有する蓄
熱回収回路とを設けて併用冷房運転可能な冷媒回路を備
えると共に、蓄氷槽の蓄熱だけで冷房運転を実行する蓄
熱冷房制御手段を設けるものである。
【0006】具体的には、請求項1に係る発明が講じた
手段は、図1(実線のみ)に示すように、スラリー状に
氷化された蓄冷材(W)を貯溜する蓄氷槽(21)を備
え、該蓄氷槽(21)に対して蓄熱回収熱交換器(1
3)と蓄冷熱熱交換器(25)とが蓄冷材(W)の循環
可能に接続され、該蓄冷材(W)の過冷却状態を解消し
て生成した氷化物を上記蓄氷槽(21)に貯溜する製氷
回路(Y)が設けられた構成としている。
【0007】さらに、第1圧縮機(1)と熱源側熱交換
器(3)とが順次接続されてなる熱源側回路(B)と、
利用側減圧機構(6,6,…)と利用側熱交換器(7,
7,…)とが順次接続されてなる利用側回路(C)とに
よって閉回路の主冷媒回路(E)が構成されている。
【0008】その上、該主冷媒回路(E)には、第2圧
縮機(11)と上記蓄熱回収熱交換器(13)とが順次
接続されてなる蓄熱回収回路(H)が上記熱源側回路
(B)に対して並列に接続されると共に、主冷媒回路
(E)には、一端が上記主冷媒回路(E)の液管に、他
端が上記両圧縮機(1,11)の吸込側にそれぞれ接続
され、かつ蓄冷熱減圧機構(39)と上記蓄冷熱熱交換
器(25)とが順次接続されてなる蓄冷熱回路(F)が
設けられた構成としている。
【0009】さらにその上、蓄熱運転時に、上記蓄冷熱
回路(F)を冷媒流通可能にし、上記蓄熱回収回路
(H)と利用側回路(C)とへの冷媒流通を遮断し、上
記第1圧縮機(1)の吐出冷媒が上記熱源側熱交換器
(3)で凝縮して上記蓄冷熱熱交換器(25)で蒸発
し、上記蓄氷槽(21)に冷熱を蓄熱する蓄熱制御手段
(M)が設けられた構成としている。
【0010】しかも、通常冷房運転時に、上記蓄冷熱回
路(F)と蓄熱回収回路(H)とへの冷媒流通を遮断
し、上記第1圧縮機(1)の吐出冷媒が上記熱源側熱交
換器(3)で凝縮して上記利用側熱交換器(7,7,
…)で蒸発し、冷房運転を実行する通常冷房制御手段
(L)が設けられた構成としている。
【0011】さらに、併用冷房運転時に、上記蓄熱回収
回路(H)を冷媒流通可能にし、上記蓄冷熱回路(F)
への冷媒流通を遮断し、上記両圧縮機(1,11)の吐
出冷媒が上記熱源側熱交換器(3)と蓄熱回収熱交換器
(13)とでそれぞれ凝縮して合流し、該両凝縮冷媒が
上記利用側熱交換器(7,7,…)で蒸発し、冷房運転
を実行する併用冷房制御手段(N)が設けられた構成と
している。
【0012】最後に、蓄熱冷房運転時に、上記蓄熱回収
回路(H)を冷媒流通可能にし、上記熱源側回路(B)
と蓄熱回路(F)とへの冷媒流通を遮断し、上記第2圧
縮機(11)の吐出冷媒が上記蓄熱回収熱交換器(1
3)で凝縮して上記利用側熱交換器(7,7,…)で蒸
発し、上記蓄氷槽(21)の蓄熱だけで冷房運転を実行
する蓄熱冷房制御手段(O)が設けられた構成としてい
る。
【0013】また、請求項2に係る発明が講じた手段
は、蓄冷熱と蓄熱回収とを行う製氷側熱交換器を設ける
ものである。
【0014】具体的には、請求項2に係る発明が講じた
手段は、図2(実線のみ)に示すように、請求項1に係
る発明の蓄熱回収熱交換器(13)と蓄冷熱熱交換器
(25)とに代え、製氷側熱交換器(81)が蓄氷槽
(21)に接続された構成としている。
【0015】さらに、主冷媒回路(E)には、請求項1
に係る発明の蓄熱回収回路(H)と蓄冷熱回路(F)と
に代え、第2圧縮機(11)と上記製氷側熱交換器(8
1)とが順次接続されてなる蓄熱回収回路(H)が上記
熱源側回路(B)に対して並列に接続されると共に、主
冷媒回路(E)には、一端が上記主冷媒回路(E)の液
管に、他端が上記両圧縮機(1,11)の吸込側にそれ
ぞれ接続され、かつ蓄冷熱減圧機構(39)と上記製氷
側熱交換器(81)とが順次接続されてなる蓄冷熱回路
(F)が設けられた構成としている。
【0016】さらに、請求項3に係る発明が講じた手段
は、両圧縮機の吐出側にそれぞれ接続された吐出冷媒合
流回路を設けたものである。
【0017】具体的には、請求項3に係る発明が講じた
手段は、図1および図2に示すように、請求項1または
2に係る発明の空気調和装置において、一端が第1圧縮
機(1)の吐出側に、他端が第2圧縮機(11)の吐出
側にそれぞれ接続され、かつ開閉手段(17,19,9
5)が接続されてなる吐出冷媒合流回路(K)が設けら
れた構成としている。
【0018】さらに、蓄熱制御手段(M)と、通常冷房
制御手段(L)と蓄熱冷房制御手段(O)とはそれぞれ
上記吐出冷媒合流回路(K)を冷媒流通可能にする一
方、併用冷房制御手段(N)は上記吐出冷媒合流回路
(K)への冷媒流通を遮断するように構成している。
【0019】また、請求項4に係る発明が講じた手段
は、請求項1に係る発明の2台の圧縮機に代え、1台の
圧縮機で各種運転を行うものである。
【0020】具体的には、請求項4に係る発明が講じた
手段は、図3に示すように、熱源側回路(B)は請求項
1に係る発明に代え、圧縮機(1)と熱源側熱交換器
(3)とが順次接続された構成としている。
【0021】さらに、主冷媒回路(E)には、請求項1
に係る発明の蓄熱回収回路(H)と蓄冷熱回路(F)と
に代え、上記蓄熱回収熱交換器(13)が介設されてな
る蓄熱回収回路(H)が上記熱源側熱交換器(3)に対
して並列に接続されると共に、主冷媒回路(E)には、
一端が上記主冷媒回路(E)の液管に、他端が上記圧縮
機(1)の吸込側にそれぞれ接続され、かつ蓄冷熱減圧
機構(39)と上記蓄冷熱熱交換器(25)とが順次接
続されてなる蓄冷熱回路(F)が設けられた構成として
いる。
【0022】その上、上記圧縮機(1)の吐出冷媒を用
いて運転を実行する請求項1に係る発明の蓄熱制御手段
(M)通常冷房制御手段(L)とが設けられると共
に、蓄熱冷房運転時に、蓄熱回収回路(H)を冷媒流通
可能にし、熱源側回路(B)における熱源側熱交換器
(3)への冷媒流通及び蓄冷熱回路(F)への冷媒流通
を遮断し、圧縮機(1)の吐出冷媒が蓄熱回収熱交換器
(13)で凝縮して利用 側熱交換器(7,7,…)で蒸
発し、蓄氷槽(21)の蓄熱だけで空調負荷が大きい日
中の高負荷時間帯に冷房運転を実行する蓄熱冷房制御手
段(O)が設けられた構成としている。
【0023】さらに、請求項5に係る発明が講じた手段
は、請求項1,2または3の空気調和装置において、蓄
熱冷房制御手段(O)は、空調負荷が大きい日中の高負
荷時間帯に冷房運転を実行するように構成している。
【0024】
【作用】上記の構成により、請求項1に係る発明では、
蓄熱運転時に蓄熱制御手段(M)が蓄冷熱熱交換器(2
5)を蒸発器として機能させて蓄氷槽(21)に冷熱を
蓄熱する。
【0025】冷房が必要な日中には、通常冷房制御手段
(L)が主冷媒回路(E)だけを冷媒流通可能にして冷
房運転を実行できる一方、蓄熱冷房制御手段(O)が蓄
熱回収熱交換器(13)で吐出冷媒を凝縮して蓄氷槽
(21)の蓄熱だけで冷房運転を実行することもでき
る。したがって、蓄熱冷房制御手段(O)を作動させる
と、熱源側熱交換器(3)を作動させないで、低い凝縮
温度の蓄熱回収熱交換器(13)だけで冷房運転が行わ
れることになり、運転入力が大幅に減少して供給電力量
が減少するピークカット時にも連続冷房運転が可能にな
る。
【0026】また、蓄熱運転時の蓄冷熱には蓄冷熱熱交
換器(25)を、蓄熱冷房運転時の蓄熱回収には蓄熱回
収熱交換器(13)をそれぞれ使用するので、蓄熱運転
時と蓄熱冷房運転時とで大きく異なる冷媒と蓄冷材
(W)との温度差に応じて、それぞれ必要な熱交換量に
対応する蓄冷熱熱交換器(25)と蓄熱回収熱交換器
(13)の大きさがそれぞれ適切に選定される。
【0027】また、請求項2に係る発明では、製氷側熱
交換器(81)は蓄熱運転時には蒸発器に併用冷房運転
時と蓄熱冷房運転時とには凝縮器に切り換えられて運転
され、1台の熱交換器で蓄冷熱と蓄熱回収とが行なわれ
る。
【0028】また、請求項3に係る発明では、請求項1
または2に係る発明の空気調和装置において、蓄熱制御
手段(M)、通常冷房制御手段(L)と蓄熱冷房制御手
段(O)とがそれぞれ上記吐出冷媒合流回路(K)を冷
媒流通可能にしているため、蓄熱運転時および通常冷房
運転時には第2圧縮機(11)の吐出冷媒が第1圧縮機
(1)の吐出側に合流して冷媒循環量が増加し、蓄熱運
転時における蓄熱能力と通常冷房運転における冷房能力
とがそれぞれ増大する。また、蓄熱冷房運転時には、第
1圧縮機(1)の吐出冷媒が第2圧縮機(11)の吐出
側に合流して冷媒循環量が増加し、冷房能力が増大す
る。
【0029】また、請求項4に係る発明では、1台の圧
縮機(1)で蓄熱運転、通常冷房運転または蓄熱冷房運
転を行っており、1台の圧縮機(1)だけで上記各種運
転に対応すると共に、蓄熱冷房制御手段(O)が、空調
負荷が大きい日中の高負荷時間帯に冷房運転を実行し、
ピークカット時に対応して蓄熱だけを利用した冷房運転
を行う。
【0030】また、請求項5に係る発明では、請求項
1,2または3の空気調和装置において、蓄熱冷房制御
手段(O)は、空調負荷が大きい日中の高負荷時間帯に
冷房運転を実行するので、ピークカット時に対応して蓄
熱だけを利用した冷房運転を行うことができ、連続冷房
運転が行われる。
【0031】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係る発明によ
れば、蓄熱冷房制御手段(O)により、蓄氷槽(21)
の蓄熱だけで冷房運転を行うことができ、ピークカット
時においても冷房運転可能になって連続運転を行うこと
ができる。
【0032】さらに、蓄冷熱熱交換器(25)と蓄熱回
収熱交換器(13)とを設けて蓄冷熱と蓄熱回収とを異
なる熱交換器で行っているので、蓄熱運転時と蓄熱冷房
運転時とで必要な熱交換量に対応する蓄冷熱熱交換器
(25)と蓄熱回収熱交換器(13)の大きさを適切に
選定することができ、ピークカット時に行う蓄熱冷房制
御運転を含めて各種運転モードに応じて連続して正常運
転を行うことができる。
【0033】また、請求項2に係る発明によれば、製氷
側熱交換器(81)を蓄熱運転時には蒸発器に併用冷房
運転時と蓄熱冷房運転時とには凝縮器に切り換えて運転
するので、1台の熱交換器で蓄冷熱と蓄熱回収とを行う
ことができ、簡単な構造でピークカット時の連続冷房運
転を行うことができる。
【0034】さらに、請求項3に係る発明によれば、吐
出冷媒合流回路(K)により、蓄熱運転時、通常冷房運
転時および蓄熱冷房運転時においても両圧縮機(1,1
1)を用いて運転を行うことができ、冷媒循環量を増加
して各運転における運転能力を増大することができる。
【0035】また、請求項4に係る発明によれば、1台
の圧縮機(1)でピークカット時に対応した蓄熱冷房運
転を行うことができ、連続冷房運転を行うことができ
る。
【0036】また、請求項4及び請求項5に係る発明に
よれば、蓄熱冷房制御手段(O)により、必要運転入力
を低減することができ、ピークカット時に供給電力量が
減少しても連続冷房運転を行うことができる。
【0037】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。
【0038】図4は請求項1,3および5に係る発明の
第1実施例を示す。本実施例の空気調和装置の全体構成
を示し、室外ユニット(X)に対して、複数の室内ユニ
ット(A,A,…)が接続されたいわゆるマルチ形空気
調和装置である。
【0039】上記室外ユニット(X)においては、
(1)は第1圧縮機、(11)は第2圧縮機、(2)は
図中実線と図中破線との2方向に切り換わる四路切換
弁、(3)は冷房運転時には凝縮器として暖房運転時に
は蒸発器として機能する熱源側熱交換器としての室外熱
交換器、(4)は通常冷房運転時と蓄熱運転時には冷媒
流量調節弁として機能し、暖房運転時と併用冷房運転時
とには減圧機構として機能する室外電動膨脹弁である。
【0040】一方、各室内ユニット(A,A,…)は、
同一構成のものが並列に接続されており、(6)は冷房
運転時には利用側減圧機構として機能し、暖房運転時に
は冷媒流量調整弁として機能する室内電動膨脹弁、
(7)は冷房運転時には蒸発器として、暖房運転時には
凝縮器として機能する利用側熱交換器としての室内熱交
換器である。
【0041】そして、上記第1圧縮機(1)と、四路切
換弁(2)と、室外熱交換器(3)と、室外電動膨脹弁
(4)とが順次接続された熱源側回路(B)と、室外電
動膨脹弁(4)側より各室内ユニットの(A,A,…)
の室内電動膨脹弁(6,6,…)と室内熱交換器(7,
7,…)とが順次接続された利用側回路(C)とが形成
され、熱源側回路(B)の室外電動膨脹弁(4)側と利
用側回路(C)の室内電動膨脹弁(6,6,…)側とが
接続部(g)において接続される一方、利用側回路
(C)の室内熱交換器(7,7,…)側は四路切換弁
(2)に接続されて、冷媒が可逆循環して室外空気との
熱交換によって得た熱を室内空気に放出するヒートポン
プ作用を有する主冷媒回路(E)が形成されている。
【0042】また、主冷媒回路(E)には、熱源側回路
(B)に対して並列に蓄熱回収回路(H)が接続され、
つまり、蓄熱回収回路(H)は、一端が第1圧縮機
(1)の吸込側に、他端が上記接続部(g)に接続され
ている。蓄熱回収回路(H)には、第1圧縮機(1)側
より第2圧縮機(11)と、蓄熱回収熱交換器(13)
と、併用冷房運転時と蓄熱冷房運転時とに流量調整をす
る蓄熱回収電動膨脹弁(14)とが順次接続されてい
る。第1圧縮機(1)の吐出側と第2圧縮機(11)の
吐出側との間には吐出冷媒合流回路(K)が設けられて
いる。該吐出冷媒合流回路(K)は、開閉手段としての
逆止弁(17)が介設されてなる第1合流通路(18)
と、開閉手段としてのピークカット用電磁弁(19)が
介設されてなる第2合流通路(20)とから構成されて
いる。逆止弁(17)は、第2圧縮機(11)側から第
1圧縮機(1)側への冷媒流通を可能にするが、第1圧
縮機(1)側から第2圧縮機(11)側への冷媒流通を
遮断するようになっている。吐出冷媒合流回路(K)
は、通常冷房運転時と通常暖房運転時と蓄熱冷房運転時
にはピークカット用電磁弁(19)を閉作動し、第1合
流通路(18)の逆止弁(17)によって第2圧縮機
(11)の吐出冷媒が第1圧縮機(1)の吐出側へ合流
可能とする一方、蓄熱冷房運転時にはピークカット用電
磁弁(19)を開作動して第1圧縮機(1)の吐出冷媒
が第2圧縮機(11)の吐出側に合流可能とするように
なっている。
【0043】また、上記空気調和装置には、冷媒との熱
交換により冷熱を蓄熱する蓄熱運転と、室外熱交換器
(3)と蓄熱回収熱交換器(13)とで冷媒を凝縮して
冷房運転を行う併用冷房運転と、蓄熱回収熱交換器(1
3)だけで冷媒を凝縮して冷房運転を行う蓄熱冷房運転
とを行うための製氷回路(Y)が配置されている。
【0044】該製氷回路(Y)は、スラリー状に氷化さ
れた蓄冷材(W)を貯溜して冷熱を蓄熱する蓄氷槽(2
1)と、ポンプ(23)と、冷媒との熱交換によって蓄
冷材(W)を過冷却する蓄冷熱熱交換器(25)と、蓄
冷材(W)の過冷却状態を解消する過冷却解消部(2
7)とが循環路(29)によって蓄冷材(W)の循環可
能に順次接続されて閉回路に形成されている。蓄冷材
(W)としては、水または水溶液が用いられる。
【0045】また、蓄冷熱熱交換器(25)と過冷却解
消部(27)との間の製氷回路(Y)には、過冷却解消
部(27)における過冷却状態の解消によって生成した
氷化物が循環路(29)の管壁に付着して凍結が発生し
た場合に蓄冷熱熱交換器(25)への凍結進展を防止す
るための凍結進展防止部(31)が介設されている。
【0046】また、ポンプ(23)と蓄冷熱熱交換器
(25)との間の製氷回路(Y)には、上記蓄熱回収熱
交換器(13)が介設されている。該蓄熱回収熱交換器
(13)は、蓄熱運転時には蓄冷材(W)を予熱する凝
縮器として機能し、併用、蓄熱両冷房運転時には冷媒と
蓄冷材(W)との熱交換により冷熱を回収する凝縮器と
して機能するように構成されている。
【0047】また、上記製氷回路(Y)の蓄冷熱熱交換
器(25)への冷熱の供給を目的として、主冷媒回路
(E)には蓄冷熱回路(F)が接続されている。該蓄冷
熱回路(F)は、流入端(33a)が主冷媒回路(E)
の接続部(g)に接続され、蓄熱回収回路(H)との共
通管路(35)を経て分岐部(37)で蓄熱回収回路
(H)と分岐して流出端(33b)が両圧縮機(1,1
1)の吸込側に接続され、該蓄冷熱回路(F)には接続
部(g)側より、蓄冷熱運転時には蓄冷熱減圧機構とし
て機能する蓄冷熱電動膨脹弁(39)と、蓄冷熱熱交換
器(25)とが順次介設されている。
【0048】また、凍結進展防止部(31)への暖熱の
供給を目的として、第2圧縮機(11)の吐出側に流入
端(41a)が、蓄冷熱回路(F)の蓄冷熱電動膨脹弁
(39)より上流側に流出端(41b)がそれぞれ接続
されて第1バイパス路(41)が形成され、該第1バイ
パス路(41)には流入端(41a)側より凍結進展防
止部(31)と冷媒冷却用電動膨脹弁(43)とが介設
されている。
【0049】さらに、過冷却解消部(27)への冷熱の
供給を目的として、第1バイパス路(41)の冷媒冷却
用電動膨脹弁(43)より下流側に流入端(45a)
が、蓄冷熱回路(F)の蓄冷熱熱交換器(25)より下
流側に流出端(45b)がそれぞれ接続されて第2バイ
パス路(45)が形成され、該第2バイパス路(45)
には過冷却解消部(27)が介設されている。
【0050】さらに、室外電動膨脹弁(4)より下流側
の熱源側回路(B)には、気液分離器(61)が介設さ
れている。
【0051】該気液分離器(61)は、併用冷房運転時
において、室外熱交換器(4)の減圧によって発生した
フラッシュガスを液冷媒から分離するように構成されて
いる。該気液分離器(61)のガス流出口(63)に
は、ガス通路(65)の一端が接続され、該ガス通路
(65)の他端が蓄冷熱回路(F)を介して両圧縮機
(1,11)の吸込側に接続され、気液分離器(61)
が分離したフラッシュガスをガス通路(65)が熱源側
回路(B)よりガス抜きするようになっている。ガス通
路(65)には、開閉弁(66)と、流量調整をするた
めの第1キャピラリーチューブ(67)が介設されてい
る。
【0052】そして、各種運転モードに応じて、コント
ローラ(I)は上記各弁の切り換えあるいは開度の調節
を行い、冷媒の循環経路を切り換えるように構成されて
いる。コントローラ(I)には、暖房運転を行う他に、
通常冷房運転を行う通常冷房制御手段(L)と、蓄熱運
転を行う蓄熱制御手段(M)と、高凝縮温度の室外熱交
換器(3)と低凝縮温度の蓄熱回収熱交換器(13)と
で冷媒を凝縮して併用冷房運転を行う併用冷房制御手段
(N)と、蓄熱回収熱交換器(13)だけで冷媒を凝縮
して冷房運転を行う蓄熱冷房制御手段(O)とが内蔵さ
れている。
【0053】通常冷房制御手段(L)は、通常冷房運転
時に、蓄冷熱回路(F)と蓄熱回収回路(H)と吐出冷
媒合流回路(K)の第2合流通路(20)とへの冷媒流
通を遮断し、第2圧縮機(11)の吐出冷媒を第1合流
通路(18)を介して第1圧縮機(1)の吐出側に合流
させ、両圧縮機(1,11)の吐出冷媒が室外熱交換器
(3)で凝縮して利用側熱交換器(7,7,…)で蒸発
し、冷房運転を実行するように構成されている。
【0054】蓄熱制御手段(M)は、蓄熱運転時に、蓄
冷熱回路(F)を冷媒流通可能にし、蓄熱回収回路
(H)と利用側回路(C)と吐出冷媒合流回路(K)の
第2合流通路(20)とへの冷媒流通を遮断し、第2圧
縮機(11)の吐出冷媒を第1合流通路(18)を介し
て第1圧縮機(1)の吐出側に合流させ、両圧縮機
(1,11)の吐出冷媒が室外熱交換器(3)で凝縮し
て蓄冷熱熱交換器(25)で蒸発し、蓄氷槽(21)に
冷熱を蓄熱するように構成されている。
【0055】併用冷房制御手段(N)は、併用冷房運転
時に、蓄熱回収回路(H)を冷媒流通可能にし、蓄冷熱
回路(F)と吐出冷媒合流回路(K)の第2合流通路
(20)とへの冷媒流通を遮断し、両圧縮機(1,1
1)の吐出冷媒が上記室外熱交換器(3)と蓄冷熱熱交
換器(25)とでそれぞれ凝縮して合流し、両凝縮冷媒
が利用側熱交換器(7,7,…)で蒸発し、冷房運転を
実行するように構成されている。
【0056】蓄熱冷房制御手段(O)は、蓄熱冷房運転
時に、蓄熱回収回路(H)と吐出冷媒合流回路(K)の
第2合流通路(20)とを冷媒流通可能にし、熱源側回
路(B)への冷媒流通を遮断し、第1圧縮機(1)の吐
出冷媒を第2合流通路(20)を介して第2圧縮機(1
1)の吐出側に合流させ、両圧縮機(1,11)の吐出
冷媒が蓄熱回収熱交換器(13)で凝縮して利用側熱交
換器(7,7,…)で蒸発し、蓄氷槽(21)の蓄熱だ
けで冷房運転を実行するように構成されている。
【0057】さらに、蓄熱冷房制御手段(O)は、空調
負荷が大きい日中の高負荷時間帯に冷房運転を実行する
ように構成されている。
【0058】次に、上記空気調和装置の各運転モードに
おける回路構成と冷媒の循環動作について説明する。
【0059】図4に示すように、通常冷房運転時には、
四路切換弁(2)を実線側に切り換え、蓄熱回収電動膨
脹弁(14)と、蓄冷熱電動膨脹弁(39)と、冷媒冷
却用電動膨脹弁(43)と、ピークカット用電磁弁(1
9)とを閉制御する一方、室外電動膨脹弁(4)と、室
内電動膨脹弁(6,6,…)とを開制御して、両圧縮機
(1,11)の吐出冷媒が主冷媒回路(E)のみを流れ
る運転制御状態にする。第2圧縮機(11)の吐出冷媒
は第1合流通路(18)を介して第1圧縮機(1)の吐
出側に合流し、両圧縮機(1,11)の吐出冷媒は室外
熱交換器(3)に流入し、室外熱交換器(3)で凝縮
し、室内電動膨脹弁(6,6,…)で減圧された後、室
内熱交換器(7,7,…)で蒸発して両圧縮機(1,1
1)に戻る。
【0060】暖房運転時には、四路切換弁(2)を破線
側に切り換え、低熱源電動膨脹弁(14)と、蓄冷熱電
動膨脹弁(39)と、冷媒冷却用電動膨脹弁(43)
と、ピークカット用電磁弁(19)とを閉制御する一
方、室外電動膨脹弁(4)と、室内電動膨脹弁(6,
6,…)とを開制御して、両圧縮機(1,11)の吐出
冷媒が主冷媒回路(E)のみを流れる運転制御状態にす
る。両圧縮機(1,11)の吐出冷媒は、室内熱交換器
(7,7,…)で凝縮し、室外電動膨脹弁(4)で減圧
された後、室外熱交換器(3)で蒸発して両圧縮機
(1,11)に戻る。
【0061】蓄熱運転時には、四路切換弁(2)を実線
側に切り換え、室外電動膨脹弁(4)と、蓄熱回収電動
膨脹弁(14)と、蓄冷熱電動膨脹弁(39)と、冷媒
冷却用電動膨脹弁(43)とを開制御する一方、室内電
動膨脹弁(6,6,…)と、ピークカット用電磁弁(1
9)とを閉制御して、熱源側回路(B)と、蓄熱回収回
路(H)と、蓄冷熱回路(F)と、第1バイパス路(4
1)と、第2バイパス路(45)とが冷媒の流通可能な
状態になる一方、利用側回路(C)への冷媒の流通が遮
断される運転制御状態にする。両圧縮機(1,11)の
吐出冷媒は、室外熱交換器(3)で凝縮し、蓄冷熱回路
(F)に流れ、蓄冷熱電動膨脹弁(39)で減圧された
後蓄冷熱熱交換器(25)で蒸発し、熱源側回路(B)
に再び流入して第1圧縮機(1)に戻る。
【0062】一方、第2圧縮機(11)の吐出冷媒の一
部は、第1バイパス路(41)と蓄熱回収回路(H)と
に分岐する。第1バイパス路(41)に流れた冷媒は、
凍結進展防止部(31)で凝縮し、冷媒冷却用電動膨脹
弁(43)で減圧されて冷媒温度が0℃より低温に冷却
された後、一部が第2バイパス路(45)に分岐して過
冷却解消部(27)で蒸発して蓄冷熱回路(F)を経て
両圧縮機(1,11)の吸込側に流入する。冷媒の残部
はそのまま第1バイパス路(41)を流れて蓄冷熱回路
(F)に合流し、蓄冷熱熱交換器(25)を経て両圧縮
機(1,11)の吸込側に流入する。また、蓄熱回収回
路(H)に流れた冷媒は、蓄熱回収熱交換器(13)で
凝縮し、熱源側回路(B)からの液冷媒と合流して蓄冷
熱回路(F)に流れ、蓄冷熱熱交換器(25)を経て両
圧縮機(1,11)の吸込側に流入する。
【0063】そして、上記冷媒流通状態において、冷媒
は、蓄熱回収熱交換器(13)で蓄冷材(W)を予熱し
て蓄冷材(W)中に氷化物が混在している場合には該氷
化物を融解し、蓄冷熱熱交換器(25)で循環路(2
9)を流通する蓄冷材(W)を過冷却し、凍結進展防止
部(31)で循環路(29)の管壁を加温して凍結の進
展を防止し、過冷却解消部(27)で蓄冷材(W)の過
冷却状態を解消して氷化を開始させてスラリー状の氷化
物を生成する。そして、氷化物は蓄氷槽(21)に貯溜
されて冷熱が蓄えられる。
【0064】併用冷房運転時には、四路切換弁(2)が
実線側に切り換えられ、蓄冷熱電動膨脹弁(39)と、
冷媒冷却用電動膨脹弁(43)と、ピークカット用電磁
弁(19)とを閉制御する一方、室外電動膨脹弁(4)
と、室内電動膨脹弁(6,6,…)と、蓄熱回収電動膨
脹弁(14)とを開制御して、熱源側回路(B)と蓄熱
回収回路(H)とに分流する冷媒が利用側回路(C)に
合流して流れる運転制御状態にする。熱源側回路(B)
における第1圧縮機(1)の吐出冷媒は、室外熱交換器
(3)で凝縮され、室外電動膨脹弁(4)で蓄熱回収回
路(H)の液管圧力にまで減圧される一方、蓄熱回収回
路(H)における第2圧縮機(11)の吐出冷媒は、蓄
熱回収熱交換器(13)で凝縮され、両凝縮冷媒は主冷
媒回路(E)の接続部(g)で合流して利用側回路
(C)に流れ、室内電動膨脹弁(6,6,…)で減圧さ
れ、室内熱交換器(7,7,…)で蒸発した後熱源側回
路(B)に流入し、両圧縮機(1,11)に戻る。
【0065】そして、併用冷房運転時において、室外電
動膨脹弁(4)の減圧によって下流側の熱源側回路
(B)で発生したフラッシュガスは気液分離器(61)
で液冷媒より分離される。一方、開閉弁(66)を開制
御して、ガス通路(65)を冷媒流通可能にする。フラ
ッシュガスは、ガス通路(65)によって低圧の両圧縮
機(1,11)の吸込側にガス抜きされ、第1キャピラ
リーチューブ(67)のガス抜き量に対応する乾き度に
まで熱源側回路(B)の液管圧力が低下し、蓄熱回収熱
交換器(13)の凝縮温度と第2圧縮機入力とは低い値
に保持されることになる。
【0066】さらに、上記蓄熱冷房運転の一態様とし
て、電力使用量がピークに達する日中においては、蓄熱
だけを利用する蓄熱冷房運転を行う。つまり、上記併用
冷房運転時の回路切換動作において、室外電動膨脹弁
(4)を閉制御して熱源側回路(B)における室外熱交
換器(3)への冷媒流通を遮断する一方、第2合流通路
(20)のピークカット用電磁弁(19)を開制御して
第1圧縮機(1)からの冷媒を蓄熱回収回路(H)に流
通させる運転制御状態にする。これにより、両圧縮機
(1,11)の吐出冷媒は、蓄熱回収回路(H)に流
れ、蓄熱回収熱交換器(13)で凝縮され、室内電動膨
脹弁(6,6,…)で減圧され、室内熱交換器(7,
7,…)で蒸発した後熱源側回路(B)に流入し、両圧
縮機(1,11)に戻る。
【0067】上述したように、蓄熱運転時および通常冷
房運転時には、第2圧縮機(11)の吐出冷媒は上記吐
出冷媒合流回路(K)の第1合流通路(18)を経て第
1圧縮機(1)の吐出側に合流して冷媒循環量が増加
し、蓄熱運転時における蓄熱能力と通常冷房運転におけ
る冷房能力とがそれぞれ増大する。また、蓄熱冷房運転
時には、第1圧縮機(1)の吐出冷媒は吐出冷媒合流回
路(K)の第2合流通路(20)を経て第2圧縮機(1
1)の吐出側に合流して冷媒循環量が増加し、冷房能力
が増大する。
【0068】次に、一日の時間帯における空気調和装置
の熱量と運転入力との関係を図5に示す。図5は、上段
に熱量、下段に運転入力を示し、(a)が冷房運転時に
常に通常冷房運転を行う場合、(b)が冷房運転時に常
に併用冷房運転を行う場合、(c)がピークカット時に
蓄熱冷房運転をピークカット時の両側の時間帯で通常冷
房運転を行う場合、(d)が(c)の場合の通常冷房運
転を併用冷房運転に代えた場合を示している。
【0069】図5の(b)〜(d)では、夜間の蓄熱運
転時に蓄熱制御手段(M)が蓄冷熱熱交換器(25)を
蒸発器として機能させて蓄氷槽(21)に冷熱を蓄熱す
る。
【0070】冷房が必要な日中には、上記(b)の場合
において、通常冷房制御手段(L)が主冷媒回路(E)
だけを冷媒流通可能にして冷房運転を実行でき、この
(b)の場合は、冷房運転時に常に通常冷房運転を行う
(a)の場合に対して運転入力低減率iが35%程度に
なる。
【0071】また、(c)の場合には、ピークカット時
に蓄氷槽(21)の蓄熱だけで冷房運転を実行すること
ができ、室外熱交換器(3)を作動させないで冷房運転
を行うことができる。この場合、蓄冷熱熱交換器(2
5)の凝縮温度が低いために(a)の場合に対して運転
入力低減率iが65%になり、運転入力が大幅に減少
し、供給電力量が減少するピークカット時にも連続冷房
運転が可能になる。さらに、(d)の場合には、ピーク
カット時の両側の時間帯で併用冷房運転を行うので、一
層入力低減率が向上し、圧縮機等の設備容量が減少す
る。
【0072】また、蓄熱運転時の蓄冷熱に蓄冷熱熱交換
器(25)を、蓄熱冷房運転時の蓄熱回収に蓄熱回収熱
交換器(13)をそれぞれ使用するので、蓄熱運転時と
蓄熱冷房運転時とで大きく異なる冷媒と蓄冷材(W)と
の温度差に応じて、それぞれ必要な熱交換量に対応する
蓄冷熱熱交換器(25)と蓄熱回収熱交換器(13)の
大きさがそれぞれ適切に選定される。
【0073】本実施例によれば、蓄熱冷房制御手段
(O)により、蓄氷槽(21)の蓄熱だけで冷房運転を
行うことができ、ピークカット時において冷房運転可能
になって連続運転を行うことができる。
【0074】さらに、蓄冷熱熱交換器(25)と蓄熱回
収熱交換器(13)とを設けて蓄冷熱と蓄熱回収とを異
なる熱交換器で行っているので、蓄熱運転時と蓄熱冷房
運転時とで必要な熱交換量に対応する蓄冷熱熱交換器
(25)と蓄熱回収熱交換器(13)の大きさをそれぞ
れ適切に選定することができ、ピークカット時に行う蓄
熱冷房制御運転を含めて各種運転モードに応じて連続し
て正常運転を行うことができる。
【0075】また、上記吐出冷媒合流回路(K)によ
り、蓄熱運転時、通常冷房運転時および蓄熱冷房運転時
においても両圧縮機(1,11)を用いて運転を行うこ
とができ、冷媒循環量を増加して各運転における能力を
それぞれ増大することができる。
【0076】次に、図6は請求項2,3および5に係る
発明の第2実施例を示す。本実施例は、前実施例の蓄熱
回収熱交換器(13)と蓄冷熱熱交換器(25)とに代
え、蓄冷熱と蓄熱回収とを行う製氷側熱交換器(81)
を設けるものである。なお、図6では、凍結進展防止部
(31)と過冷却解消部(27)の図示およびこれらへ
の冷媒供給用の冷媒配管は省略されている。
【0077】具体的には、蓄熱回収回路(H)の一端が
第1圧縮機(1)の吸込側に、他端が主冷媒回路(E)
の接続部(g)に接続されている。蓄熱回収回路(H)
には、第1圧縮機(1)の吸込側より、第2圧縮機(1
1)と、水側四路切換弁(51)と、製氷側熱交換器
(81)と、蓄冷熱電動膨脹弁(39)とが順次接続さ
れている。
【0078】また、水側四路切換弁(51)の1ポート
は第1圧縮機(1)の吸込側の主冷媒回路(E)に接続
部(h)で接続されて分岐路(53)が形成され、水側
四路切換弁(51)の切換作動により、分岐路(53)
と接続部(g)から水側四路切換弁(51)までの管路
が接続され、蓄冷熱回路(F)が形成されるようになっ
ている。つまり、蓄冷熱回路(F)は、流出端が接続部
(h)に流入端が上記接続部(g)に接続され、接続部
(g)から水側四路切換弁(51)までが蓄熱回収回路
(H)との共通回路(55)に構成されている。そし
て、製氷側熱交換器(81)は、水側四路切換弁(5
1)の切換作動により、蓄熱運転時には蓄冷熱回路
(F)が冷媒流通可能にされることにより蒸発器として
機能する一方、併用、蓄熱両冷房運転時には蓄熱回収回
路(H)が冷媒流通可能にされることにより凝縮器とし
て機能するように構成されている。なお、水側四路切換
弁(51)のデッドポートは、第2キャピラリーチュー
ブ(57)が介在されて分岐路(53)に接続されてい
る。
【0079】上記空気調和装置の作動について説明する
と、通常冷房運転と通常暖房運転とは前実施例と同様で
ある。
【0080】蓄熱運転時には、四路切換弁(2)を実線
側に水側四路切換弁(51)を破線側にそれぞれ切り換
え、室外電動膨脹弁(4)と蓄冷熱電動膨脹弁(39)
とを開制御する一方、室内電動膨脹弁(6,6,…)と
ピークカット用電磁弁(19)とを閉制御して、高熱源
側回路(B)と蓄冷熱回路(F)とが冷媒流通可能な状
態になる一方、利用側回路(C)と蓄熱回収回路(H)
とへの冷媒流通が遮断される運転制御状態にする。両圧
縮機(1,11)の吐出冷媒は、室外熱交換器(3)で
凝縮し、蓄冷熱回路(F)に流れ、蓄冷熱電動膨脹弁
(39)で減圧された後製氷側熱交換器(81)で蒸発
し、分岐路(53)を経て高熱源側回路(B)に再び流
入して両圧縮機(1,11)に戻る。
【0081】併用冷房運転時には、四路切換弁(2)と
水側四路切換弁(51)とを実線側に切り換え、室外電
動膨脹弁(4)と、室内電動膨脹弁(6,6,…)と、
蓄冷熱電動膨脹弁(39)とを開制御する一方、ピーク
カット用電磁弁(19)を閉制御して、蓄冷熱回路
(F)への冷媒流通が遮断され、冷媒が高熱源側回路
(B)と蓄熱回収回路(H)とに分流して利用側回路
(C)に合流する運転制御状態にする。高熱源側回路
(B)における第1圧縮機(1)の吐出冷媒は、室外熱
交換器(3)で凝縮され、室外電動膨脹弁(4)で蓄熱
回収回路(H)の液管圧力にまで減圧される一方、蓄熱
回収回路(H)における第2圧縮機(11)の吐出冷媒
は、製氷側熱交換器(81)で凝縮され、両凝縮冷媒は
主冷媒回路(E)の接続部(g)で合流して利用側回路
(C)に流れ、室内電動膨脹弁(6,6,…)で減圧さ
れ、室内熱交換器(7,7,…)で蒸発した後高熱源側
回路(B)に流入し、両圧縮機(1,11)に戻る。
【0082】蓄熱冷房運転時には、上記併用冷房運転の
運転制御状態において、室外電動膨脹弁(4)を閉制御
して高熱源側回路(B)における室外熱交換器(3)へ
の冷媒流通を遮断する一方、ピークカット用電磁弁(1
9)を開制御して両圧縮機(1,11)の吐出冷媒を蓄
熱回収回路(H)に流通させる運転制御状態にする。し
たがって、室外熱交換器(3)より外気に熱を放出させ
ず、しかも低温の蓄冷材(W)によって冷媒の凝縮が行
われるので、日中の電力使用量の低減と安定した冷房運
転とが可能になる。
【0083】本実施例では、製氷側熱交換器(81)は
蓄熱運転時には蒸発器に併用冷房運転時と蓄熱冷房運転
時とには凝縮器に切り換えられて運転され、1台の熱交
換器で蓄冷熱と蓄熱回収とが行なわれる。
【0084】本実施例によれば、製氷側熱交換器(8
1)を蓄熱運転時には蒸発器に併用冷房運転時と蓄熱冷
房運転時とには凝縮器に切り換えて運転しているので、
1台の熱交換器で蓄冷熱と蓄熱回収とを行うことがで
き、簡単な構造でピークカット時の連続冷房運転を行う
ことができる。
【0085】次に、図7は請求項4に係る発明の第3実
施例を示す。本実施例は、第1実施例の空気調和装置の
配管系統(図4)において、圧縮機を1台に構成したも
のである。
【0086】具体的には、本実施例の空気調和装置は、
蓄冷熱熱交換器(25)を有する蓄冷熱回路(F)と、
蓄熱回収熱交換器(13)を有する蓄熱回収回路(H)
とを備え、該蓄熱回収回路(H)は室外熱交換器(3)
に対して並列に接続されている。なお、蓄冷熱回路
(F)と蓄熱回収回路(H)とは、図4の接続部(g)
に代え、気液分離器(61)に接続されている。他の
路構成は第1実施例と同様である。
【0087】本実施例では、1台の圧縮機で運転を行う
回路構成上、併用冷房運転は実行できず、通常冷房運転
と蓄熱冷房運転とが行われる。
【0088】蓄熱運転時には、四路切換弁(2)を実線
側に切り換え、蓄冷熱回路(F)を冷媒流通可能にし、
利用側回路(C)と蓄熱回収回路(H)とへの冷媒流通
を遮断し、熱源側回路(B)と蓄冷熱回路(F)とに冷
媒を流通して蓄熱運転を実行する。
【0089】通常冷房運転時には、四路切換弁(2)を
実線側に切り換え、蓄冷熱回路(F)と蓄熱回収回路
(H)とへの冷媒流通を遮断し、主冷媒回路(E)に冷
媒を流通して冷房運転を実行する。
【0090】蓄熱冷房運転時には四路切換弁(2)を実
線側に切り換え、蓄熱回収回路(H)を冷媒流通可能に
し、室外電動膨脹弁(4)を閉制御して高熱源側回路
(B)における室外熱交換器(3)への冷媒流通を遮断
すると共に、蓄冷熱電動膨脹弁(39)を開制御して蓄
冷熱回路(F)への冷媒流通を遮断し、蓄熱回収回路
(H)と利用側回路(C)とに冷媒を流通して冷房運転
を実行する。
【0091】本実施例によれば、1台の圧縮機(1)で
ピークカット時に対応した蓄熱冷房運転を行うことがで
き、連続冷房運転を行うことができる。
【0092】次に、図8は第4実施例を示す。本実施例
は、第2実施例の空気調和装置の配管系統(図6)にお
いて、圧縮機を1台に構成したものである。
【0093】具体的には、本実施例の空気調和装置は、
蓄冷熱電動膨脹弁(39)と製氷側熱交換器(81)と
が順次接続されてなる蓄熱回収回路(H)が室外熱交換
器(3)に対して並列に接続されている。他の回路構成
は第2実施例と同様である。なお、蓄冷熱回路(F)と
蓄熱回収回路(H)とは、図6の接続部(g)に代えて
気液分離器(61)に接続され、また、ガス通路(6
5)の図示が省略されている。
【0094】本実施例においても、冷房運転として通常
冷房運転と蓄熱冷房運転とを実行することができ、ピー
クカット時には、蓄熱冷房制御手段(O)によって1台
の圧縮機(1)からなる簡単な構成で、連続冷房運転を
行うことができる。
【0095】次に、以下に本発明の空気調和装置を冷房
専用の空気調和装置に適用した例を示す。
【0096】図9は第1実施例(図4)の変形例を示
す。本変形例の空気調和装置において、主冷媒回路
(E)は冷媒が一方向に流通する冷房専用回路に構成さ
れ、第1圧縮機(1)と室外熱交換器(3)との間に第
1流路切換弁(91)が介設され、該第1流路切換弁
(91)に一端が接続された切換通路(93)の他端が
第2圧縮機(11)と蓄熱回収熱交換器(13)との間
に接続され、該切換通路(93)には第2圧縮機(1
1)の吐出冷媒の流入防止用の、開閉手段としての一方
向弁(95)が介設されている。切換通路(93)と、
ピークカット用電磁弁(19)を有する第2合流通路
(20)とにより吐出冷媒合流回路(K)が構成されて
いる。空気調和装置は、第1流路切換弁(91)が実線
側に切り換えられて第1圧縮機(1)の吐出冷媒を熱源
側回路(B)を冷媒流通可能にし、第1流路切換弁(9
1)が破線側に切り換えられて蓄熱回収回路(H)を冷
媒流通可能するように構成されている。なお、吐出冷媒
合流回路(K)の第1合流通路(18)は省略されてい
る。
【0097】そして、蓄熱運転時には、第1流路切換弁
(91)を実線側に切り換え、蓄冷熱電動膨脹弁(3
9)と、ピークカット用電磁弁(19)とを開制御し、
利用側電動膨脹弁(6)と蓄熱回収電動膨脹弁(14)
とを閉制御し、両圧縮機(1,11)の吐出冷媒を熱源
側回路(B)と蓄冷熱回路(F)とに流通させる。
【0098】通常冷房運転時には、第1流路切換弁(9
1)を実線側に切り換え、ピークカット用電磁弁(1
9)を開制御し、蓄熱回収電動膨脹弁(14)と蓄冷熱
電動膨脹弁(39)とを閉制御し、両圧縮機(1,1
1)の吐出冷媒を主冷媒回路(E)のみに流通させる。
【0099】併用冷房運転時には第1流路切換弁(9
1)を実線側に切り換え、蓄熱回収電動膨脹弁(14)
を開制御し、蓄冷熱電動膨脹弁(39)と、ピークカッ
ト用電磁弁(19)とを閉制御し、熱源側回路(B)と
蓄熱回収回路(H)とに冷媒を流通し、両回路(B,
H)の凝縮冷媒を利用側回路(C)の利用側熱交換器
(7,7,…)で蒸発させる。
【0100】蓄熱冷房運転時には、第1流路切換弁(9
1)を破線側に切り換え、熱源側電動膨脹弁(4)と、
蓄冷熱電動膨脹弁(39)と、ピークカット用電磁弁
(19)とを閉制御し、熱源側回路(B)における室外
熱交換器(3)への冷媒流通を遮断し、両圧縮機(1,
11)の吐出冷媒を蓄熱回収回路(H)と利用側回路
(C)とに流通させる。
【0101】本変形例においても、上記第1実施例と同
様の作用効果を発揮することができる。
【0102】次に、図10は第2実施例(図6)の変形
例を示す。本変形例の空気調和装置は、主冷媒回路
(E)が冷媒専用回路に構成され、実施例の変形例(図
9)と同様の構成の第1流路切換弁(91)と、一方向
弁(95)を有する切換通路(93)とを備え、切換通
路(93)の他端が第2圧縮機(11)と水側四路切換
弁(51)との間に接続されている。一方向弁(95)
を有する切換通路(93)と、ピークカット用電磁弁
(19)を有する第2合流通路(20)とにより吐出冷
媒合流回路(K)が構成されている。他の構成は上記第
2実施例と同様である。
【0103】本変形例によっても、上記第2実施例と同
様の作用効果を発揮することができる。
【0104】次に、図11は第4実施例(図8)の変形
例を示す。本変形例の空気調和装置は、主冷媒回路
(E)が冷房専用回路に構成されている一方、水側四路
切換弁(51)に代え、該主冷媒回路(E)の圧縮機
(1)と室外熱交換器(3)との間に、通常冷房運転時
と蓄冷熱運転時とに実線側に切り換わり、蓄熱冷房運転
時に破線側に切り換わる第2流路切換弁(97)が介設
されている。
【0105】空気調和装置は、第2流路切換弁(97)
が実線側に切り換わり、気液分離器(61)から接続部
(h)までが接続されて蓄冷熱回路(F)が冷媒流通可
能になり、第2流路切換弁(97)が破線側に切り換わ
り、第2流路切換弁(97)と気液分離器(61)との
間が接続されて蓄熱回収回路(H)が冷媒流通可能にな
るように構成されている。
【0106】そして、蓄熱運転時には、第2流路切換弁
(97)を実線側に切り換え、室内電動膨脹弁(6,
6,…)への冷媒流通を遮断し、熱源側回路(B)と蓄
冷熱回路(F)とに冷媒を流通して蓄熱運転を実行す
る。通常冷房運転時には、第2流路切換弁(97)を実
線側に切り換え、蓄冷熱電動膨脹弁(39)への冷媒流
通を遮断し、主冷媒回路(E)にのみ冷媒を流通して冷
媒運転を実行する。蓄熱冷房運転時には、第2流路切換
弁(97)を破線側に切り換え、室外電動膨脹弁(4)
への冷媒流通を遮断し、蓄熱回収回路(H)と利用側回
路(C)とに冷媒を流通して冷房運転を実行する。
【0107】本変形例によっても、上記第4実施例と同
様の作用効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1および3の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】請求項2および3の構成を示すブロック図であ
る。
【図3】請求項4の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1実施例に係る空気調和装置の配管
系統の回路図である。
【図5】上記第1実施例に係る空気調和装置の熱量と運
転入力を示す説明図であり、上段に熱量、下段に運転入
力を示し、(a)は冷房運転時に常に通常冷房運転を行
う場合、(b)は冷房運転時に常に併用冷房運転を行う
場合、(c)はピークカット時に蓄熱冷房運転をピーク
カット時の両側の時間帯で通常冷房運転を行う場合、
(d)は(c)の場合の通常冷房運転を併用冷房運転に
代えた場合を示す。
【図6】本発明の第2実施例に係る空気調和装置の配管
系統の回路図である。
【図7】本発明の第3実施例に係る空気調和装置の配管
系統の回路図である。
【図8】本発明の第4実施例に係る空気調和装置の配管
系統の回路図である。
【図9】上記第1実施例の変形例に係る空気調和装置の
配管系統の回路図である。
【図10】上記第2実施例の変形例に係る空気調和装置
の配管系統の回路図である。
【図11】上記第4実施例の変形例に係る空気調和装置
の配管系統の回路図である。
【符号の説明】
1 圧縮機、第1圧縮機 3 室外熱交換器(熱源側熱交換器) 6 室内電動膨脹弁(利用側減圧機構) 7 室内熱交換器(利用側熱交換器) 11 第2圧縮機 13 蓄熱回収熱交換器 17 逆止弁(開閉手段) 18 第1合流通路(吐出冷媒合流回路) 19 ピークカット用電磁弁(開閉手段) 20 第1合流通路(吐出冷媒合流回路) 21 蓄氷槽 25 蓄冷熱熱交換器 39 蓄冷熱電動膨脹弁(蓄冷熱減圧機構) 93 切換通路(吐出冷媒合流回路) 95 一方向弁(開閉手段) B 熱源側回路 C 利用側回路 E 主冷媒回路 F 蓄冷熱回路 H 蓄熱回収回路 K 吐出冷媒合流回路 L 通常冷房制御手段 M 蓄熱制御手段 N 併用冷房制御手段 O 蓄熱冷房制御手段 W 蓄冷材 Y 製氷回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭57−121873(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F25B 1/00 F25B 13/00 351

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スラリー状に氷化された蓄冷材(W)を
    貯溜する蓄氷槽(21)を備え、該蓄氷槽(21)に対
    して蓄熱回収熱交換器(13)と蓄冷熱熱交換器(2
    5)とが蓄冷材(W)の循環可能に接続され、該蓄冷材
    (W)の過冷却状態を解消して生成した氷化物を上記蓄
    氷槽(21)に貯溜する製氷回路(Y)が設けられる一
    方、 第1圧縮機(1)と熱源側熱交換器(3)とが順次接続
    されてなる熱源側回路(B)と、利用側減圧機構(6,
    6,…)と利用側熱交換器(7,7,…)とが順次接続
    されてなる利用側回路(C)とによって閉回路の主冷媒
    回路(E)が構成され、 該主冷媒回路(E)には、第2圧縮機(11)と上記蓄
    熱回収熱交換器(13)とが順次接続されてなる蓄熱回
    収回路(H)が上記熱源側回路(B)に対して並列に接
    続されると共に、主冷媒回路(E)には、一端が上記主
    冷媒回路(E)の液管に、他端が上記両圧縮機(1,1
    1)の吸込側にそれぞれ接続され、かつ蓄冷熱減圧機構
    (39)と上記蓄冷熱熱交換器(25)とが順次接続さ
    れてなる蓄冷熱回路(F)が設けられる一方、 蓄熱運転時に、上記蓄冷熱回路(F)を冷媒流通可能に
    し、上記蓄熱回収回路(H)と利用側回路(C)とへの
    冷媒流通を遮断し、上記第1圧縮機(1)の吐出冷媒が
    上記熱源側熱交換器(3)で凝縮して上記蓄冷熱熱交換
    器(25)で蒸発し、上記蓄氷槽(21)に冷熱を蓄熱
    する蓄熱制御手段(M)と、 通常冷房運転時に、上記蓄冷熱回路(F)と蓄熱回収回
    路(H)とへの冷媒流通を遮断し、上記第1圧縮機
    (1)の吐出冷媒が上記熱源側熱交換器(3)で凝縮し
    て上記利用側熱交換器(7,7,…)で蒸発し、冷房運
    転を実行する通常冷房制御手段(L)と、 併用冷房運転時に、上記蓄熱回収回路(H)を冷媒流通
    可能にし、上記蓄冷熱回路(F)への冷媒流通を遮断
    し、上記両圧縮機(1,11)の吐出冷媒を上記熱源側
    熱交換器(3)と蓄熱回収熱交換器(13)とでそれぞ
    れ凝縮して合流し、該両凝縮冷媒が上記利用側熱交換器
    (7,7,…)で蒸発し、冷房運転を実行する併用冷房
    制御手段(N)と、 蓄熱冷房運転時に、上記蓄熱回収回路(H)を冷媒流通
    可能にし、上記熱源側回路(B)と蓄熱回路(F)とへ
    の冷媒流通を遮断し、上記第2圧縮機(11)の吐出冷
    媒が上記蓄熱回収熱交換器(13)で凝縮して上記利用
    側熱交換器(7,7,…)で蒸発し、上記蓄氷槽(2
    1)の蓄熱だけで冷房運転を実行する蓄熱冷房制御手段
    (O)とが設けられていることを特徴とする空気調和装
    置。
  2. 【請求項2】 スラリー状に氷化された蓄冷材(W)を
    貯溜する蓄氷槽(21)と、製氷側熱交換器(81)と
    が蓄冷材(W)の循環可能に接続され、該蓄冷材(W)
    の過冷却状態を解消して生成した氷化物を上記蓄氷槽
    (21)に貯溜する製氷回路(Y)が設けられる一方、 第1圧縮機(1)と熱源側熱交換器(3)とが順次接続
    されてなる熱源側回路(B)と、利用側減圧機構(6,
    6,…)と利用側熱交換器(7,7,…)とが順次接続
    されてなる利用側回路(C)とによって閉回路の主冷媒
    回路(E)が構成され、 該主冷媒回路(E)には、第2圧縮機(11)と上記製
    氷側熱交換器(81)とが順次接続されてなる蓄熱回収
    回路(H)が上記熱源側回路(B)に対して並列に接続
    されると共に、主冷媒回路(E)には、一端が上記主冷
    媒回路(E)の液管に、他端が上記両圧縮機(1,1
    1)の吸込側にそれぞれ接続され、かつ蓄冷熱減圧機構
    (39)と上記製氷側熱交換器(81)とが順次接続さ
    れてなる蓄冷熱回路(F)が設けられる一方、 蓄熱運転時に、上記蓄冷熱回路(F)を冷媒流通可能に
    し、上記蓄熱回収回路(H)と利用側回路(C)とへの
    冷媒流通を遮断し、上記第1圧縮機(1)の吐出冷媒が
    上記熱源側熱交換器(3)で凝縮して上記製氷側熱交換
    器(81)で蒸発し、上記蓄氷槽(21)に冷熱を蓄熱
    する蓄熱制御手段(M)と、 通常冷房運転時に、上記蓄冷熱回路(F)と蓄熱回収回
    路(H)とへの冷媒流通を遮断し、上記第1圧縮機
    (1)の吐出冷媒が上記熱源側熱交換器(3)で凝縮し
    て上記利用側熱交換器(7,7,…)で蒸発し、冷房運
    転を実行する通常冷房制御手段(L)と、 併用冷房運転時に、上記蓄熱回収回路(H)への冷媒流
    通を可能にし、蓄冷熱回路(F)への冷媒流通を遮断
    し、上記両圧縮機(1,11)の吐出冷媒が上記熱源側
    熱交換器(3)と製氷側熱交換器(81)とでそれぞれ
    凝縮して合流し、該両凝縮冷媒が上記利用側熱交換器
    (7,7,…)で蒸発し、冷房運転を実行する併用冷房
    制御手段(N)と、 蓄熱冷房運転時に、上記蓄熱回収回路(H)を冷媒流通
    可能にし、上記熱源側回路(B)と蓄冷熱回路(F)と
    への冷媒流通を遮断し、上記第2圧縮機(11)の吐出
    冷媒が上記製氷側熱交換器(81)で凝縮して上記利用
    側熱交換器(7,7,…)で蒸発し、上記蓄氷槽(2
    1)の蓄熱だけで冷房運転を実行する蓄熱冷房制御手段
    (O)とが設けられていることを特徴とする空気調和装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に係る発明の空気調和
    装置において、一端が第1圧縮機(1)の吐出側に、他
    端が第2圧縮機(11)の吐出側にそれぞれ接続され、
    かつ開閉手段(17,19,95)が接続されてなる吐
    出冷媒合流回路(K)が設けられ、 蓄熱制御手段(M)と、通常冷房制御手段(L)と蓄熱
    冷房制御手段(O)とはそれぞれ上記吐出冷媒合流回路
    (K)を冷媒流通可能にする一方、併用冷房制御手段
    (N)は上記吐出冷媒合流回路(K)への冷媒流通を遮
    断することを特徴とする空気調和装置。
  4. 【請求項4】 スラリー状に氷化された蓄冷材(W)を
    貯溜する蓄氷槽(21)を備え、該蓄氷槽(21)に対
    して蓄熱回収熱交換器(13)と蓄冷熱熱交換器(2
    5)とが蓄冷材(W)の循環可能に接続され、該蓄冷材
    (W)の過冷却状態を解消して生成した氷化物を上記蓄
    氷槽(21)に貯溜する製氷回路(Y)が設けられる一
    方、 圧縮機(1)と熱源側熱交換器(3)とが順次接続され
    てなる熱源側回路(B)と、利用側減圧機構(6,6,
    …)と利用側熱交換器(7,7,…)とが順次接続され
    てなる利用側回路(C)とによって閉回路の主冷媒回路
    (E)が構成され、 該主冷媒回路(E)には、上記蓄熱回収熱交換器(1
    3)が介設されてなる蓄熱回収回路(H)が上記熱源側
    熱交換器(3)に対して並列に接続されると共に、主冷
    媒回路(E)には、一端が上記主冷媒回路(E)の液管
    に、他端が上記圧縮機(1)の吸込側にそれぞれ接続さ
    れ、かつ蓄冷熱減圧機構(39)と上記蓄冷熱熱交換器
    (25)とが順次接続されてなる蓄冷熱回路(F)が設
    けられる一方、 蓄熱運転時に、上記蓄冷熱回路(F)を冷媒流通可能に
    し、上記蓄熱回収回路(H)と利用側回路(C)とへの
    冷媒流通を遮断し、上記圧縮機(1)の吐出冷媒が上記
    熱源側熱交換器(3)で凝縮して上記蓄冷熱熱交換器
    (25)で蒸発し、上記蓄氷槽(21)に冷熱を蓄熱す
    る蓄熱制御手段(M)と、 通常冷房運転時に、上記蓄冷熱回路(F)と蓄熱回収回
    路(H)とへの冷媒流通を遮断し、上記圧縮機(1)の
    吐出冷媒が上記熱源側熱交換器(3)で凝縮して上記利
    用側熱交換器(7,7,…)で蒸発し、冷房運転を実行
    する通常冷房制御手段(L)と、 蓄熱冷房運転時に、上記蓄熱回収回路(H)を冷媒流通
    可能にし、上記熱源側回路(B)における熱源側熱交換
    器(3)への冷媒流通及び蓄冷熱回路(F)への冷媒流
    を遮断し、上記圧縮機(1)の吐出冷媒が上記蓄熱回
    収熱交換器(13)で凝縮して上記利用側熱交換器
    (7,7,…)で蒸発し、上記蓄氷槽(21)の蓄熱だ
    けで空調負荷が大きい日中の高負荷時間帯に冷房運転を
    実行する蓄熱冷房制御手段(O)とが設けられているこ
    とを特徴とする空気調和装置。
  5. 【請求項5】 請求項1,2または3の空気調和装置に
    おいて、蓄熱冷房制御手段(O)は、空調負荷が大きい
    日中の高負荷時間帯に冷房運転を実行するように構成さ
    れていることを特徴とする空気調和装置。
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