JP2924460B2 - 空気調和装置 - Google Patents

空気調和装置

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JP2924460B2
JP2924460B2 JP4155509A JP15550992A JP2924460B2 JP 2924460 B2 JP2924460 B2 JP 2924460B2 JP 4155509 A JP4155509 A JP 4155509A JP 15550992 A JP15550992 A JP 15550992A JP 2924460 B2 JP2924460 B2 JP 2924460B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気調和装置に係り、
とくに各種の運転モードにおける運転効率の向上対策に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、空気調和装置には、例えば、特開
平3−294754号公報に開示されており、図22に
示すように、第1圧縮機(101)と空気熱交換器であ
る室外熱交換器(103)と室外電動膨脹弁(105)
とを接続した第1管路(107)と、第2圧縮機(11
1)と蓄熱熱交換器(113)と冷水側電動膨脹弁(1
15)とを接続した第2管路(117)とを並列にし、
室内電動膨脹弁(121)と室内熱交換器(123)と
を接続した第3管路(125)に接続しているものであ
る。そして、蓄熱冷房運転時に、該蓄熱熱交換器(11
3)と室外熱交換器(103)とを凝縮器として機能さ
せ、蓄熱熱交換器(113)で低温の蓄冷材との熱交換
によって冷媒を凝縮する一方、室外熱交換器(103)
で外気との熱交換によって冷媒を凝縮し、両凝縮冷媒を
第3管路(125)に流し、室内熱交換器(123)で
蒸発させて室内空気を冷房している。このように、蓄熱
を利用した蓄熱熱交換器(113)と室外熱交換器(1
03)を並列に接続して冷房運転を行うことによって、
室外熱交換器(103)だけを凝縮器として使用する場
合に比べて圧縮機入力を低減できる一方、蓄熱熱交換器
(113)だけを凝縮器として使用する場合に比べて必
要蓄熱量が小さくなり、蓄氷槽を小容量化することがで
きる。
【0003】また、上記空気調和装置は、同公報の図4
に示すように、蓄熱媒体としての水または水溶液である
蓄冷材を貯溜する蓄氷槽を備え、上記蓄熱熱交換器(1
13)と該蓄氷槽との間を水配管で蓄冷材の循環可能に
接続して閉回路の循環手段を構成し、蓄熱運転時には蓄
熱熱交換器(113)を蒸発器に切り換えて蓄冷材を過
冷却して氷化物を生成し、氷化物を蓄氷槽に貯溜して冷
熱を蓄えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記空
気調和装置では、図22に示すように、第1管路(10
7)と第2管路(117)の冷媒を第3管路(125)
に合流させるのみであるために、蓄熱冷房運転時に室内
電動膨脹弁(121)より上流側の液管でフラッシュガ
スが発生して効率的な運転ができないという問題があ
る。
【0005】つまり、図23に示すように、外気(気温
To1)と蓄冷材(温度tw)との温度差が小さい時には、
第2管路(117)の液冷媒を第3管路(125)に流
通させる必要から第1管路(107)の液管圧力を低圧
の第2管路(117)の液管圧力にまで下げても、2点
鎖線の冷凍サイクルのように、第3管路(125)の室
内電動膨脹弁(121)より上流側でフラッシュガスが
発生することはなく、両凝縮冷媒は円滑に第3管路(1
25)に流通し、蓄熱熱交換器(113)では低い設定
凝縮温度Tc4に保持される。なお、Tc3は室外熱交換器
(103)の設定凝縮温度である。
【0006】しかしながら、通常夏季の日中等、外気温
が高く(To2)、外気と蓄冷材との温度差が大きい時に
は、室外電動膨脹弁(105)の減圧量を大きくすると
液ラインでフラッシュガスが発生しやすい。
【0007】そこで、フラッシュガスが発生しないよう
に室外電動膨脹弁(105)の減圧量を小さくして運転
する場合、第2管路(117)の圧力、すなわち、蓄熱
熱交換器(113)の凝縮温度がTc5に上昇すると共
に、高圧上昇によって第2圧縮機(111)の入力が増
大し、図中の実線の冷凍サイクルになる。つまり、室外
電動膨脹弁(105)の減圧量、言い換えれば室外電動
膨脹弁(105)の下流側の液管圧力に引きずられて蓄
熱熱交換器(113)の凝縮温度はTc6にまで上昇して
しまう。
【0008】一方、室外電動膨脹弁(105)の減圧量
を大きくして、第1管路(107)の液管圧力を第2管
路(117)の液管圧力以下にまで低下させる場合、第
1管路(107)、さらには合流部(127)や第3管
路(125)においてフラッシュガスが発生する。フラ
ッシュガスによって大きな圧力損失が生じ、室内電動膨
脹弁(121)前後の圧力差が過少になって、室内電動
膨脹弁(121)の冷媒通過量が減少する。このため、
両圧縮機(101,111)の吐出冷媒は室外熱交換器
(103)と蓄熱熱交換器(113)に溜まり込み、オ
ーバーチャージによって有効放熱面積が減少して、両熱
交換器(103,113)の凝縮温度が上昇する。この
ため、蓄熱熱交換器(113)の凝縮温度がTc6にまで
上昇し、減圧量が小さい場合と同様に図中の実線の冷凍
サイクルになる。
【0009】このように、外気と蓄冷材との温度差が大
きい場合、単に室外電動膨脹弁(105)による圧力調
整だけでは第1管路(107)の高温高圧に引きずられ
て蓄熱熱交換器(113)の凝縮温度が上昇してしま
い、第2管路(117)では蓄熱に対応する低い凝縮温
度Tc4にすることができず、しかも、小さい圧縮機入力
で運転することができず、第2管路(117)本来の効
率的な蓄熱冷房運転ができないという問題があった。
【0010】また、上記蓄熱空気調和装置では、蓄熱熱
交換器(113)を蓄熱運転時に蒸発器に、蓄熱冷房運
転時に凝縮器に切り換えて使用しているために、蓄熱運
転時と蓄熱冷房運転時とにおける熱交換量の違いによる
問題があった。つまり、蓄熱熱交換器(113)は、冷
媒と蓄冷材との温度差が蓄熱運転時と蓄熱冷房運転時と
では大きく異なる。蒸発器として機能する蓄熱運転時に
は、成績係数が小さくなり過ぎないようにするために、
例えば、3℃程度に設定されるのに対して、凝縮器とし
て機能する蓄熱冷房運転時には、室内電動膨脹弁(12
1)の前後の圧力差をある程度確保するために、例え
ば、25℃程度に設定される。したがって、蓄熱熱交換
器(113)の熱交換量は、凝縮器として使用する場合
が蒸発器として使用する場合より約8倍大きいことにな
る。
【0011】このため、蓄熱運転時に冷熱を十分に蓄え
られるように蒸発器基準で蓄熱熱交換器(113)を設
計すると、蓄熱冷房運転時には凝縮器としては大きすぎ
るために凝縮圧力が下がり過ぎてしまい、室内電動膨脹
弁(121)前後の圧力差不足となって冷凍能力が減少
して正常運転を連続して行えない。そこで、蓄熱運転時
に蓄熱熱交換器(113)の熱交換面積を減少させるこ
とによって冷房能力を確保しようとすると、蓄熱熱交換
器(113)に冷媒を溜め込む必要があり、その分余計
に冷媒充填量が必要になると共に、蓄熱運転時には全熱
交換面積で冷媒を蒸発させるために蓄熱冷房運転時に貯
溜していた冷媒を回収する必要があり、別途受液器を設
けると共に冷媒回収のための運転制御が必要になるとい
う問題があった。
【0012】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であって、蓄熱運転と蓄熱冷房運転とを効率的に行うこ
とができるようにすることを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明が講じた手段は、高熱源側熱交
換器で凝縮された冷媒を過冷却する冷却器を設けるもの
である。
【0014】具体的には、請求項1に係る発明が講じた
手段は、図1に示すように、第1圧縮機(1)と高熱源
側熱交換器(3)と高熱源側減圧機構(4)とが順次接
続されてなる高熱源側回路(B)と、利用側減圧機構
(6,6,…)と利用側熱交換器(7,7,…)とが順
次接続されてなる利用側回路(C)とによって閉回路の
主冷媒回路(E)が構成されている。
【0015】さらに、該主冷媒回路(E)には、第2圧
縮機(11)と低熱源側熱交換器(13)とが順次接続
されてなる低熱源側回路(H)が上記高熱源側回路
(B)に対して並列に接続された構成としている。
【0016】その上、上記第1圧縮機(1)と第2圧縮
機(11)の吐出冷媒を上記高熱源側熱交換器(3)と
低熱源側熱交換器(13)とでそれぞれ凝縮させて合流
させ、該凝縮冷媒を上記利用側熱交換器(7,7,…)
で蒸発させて冷房運転を実行する冷房運転制御手段(J
1)が設けられた構成としている。
【0017】さらにその上、上記高熱源側回路(B)に
おける液管側には、上記高熱源側熱交換器(3)からの
凝縮冷媒を冷却する冷却器(47)が設けられているま
た、請求項2に係る発明が講じた手段は、冷却器を利用
側減圧機構より高低の両熱源側回路側の利用側回路に設
けるものである。
【0018】具体的には、請求項2に係る発明が講じた
手段は、図2に示すように、冷却器(47)は、請求項
1に係る発明の配設位置に代え、上記利用側回路(C)
における液管側のうち、上記利用側減圧機構(6,6,
…)より両熱源側回路(B,H)側に設けられた構成と
している。そして、該冷却器(47)は、一端が主冷媒
回路(E)の液管に、他端が第1圧縮機(1)と第2圧
縮機(11)の吸込側にそれぞれ接続され、かつ流通冷
媒を減圧する減圧機構(77)を有するバイパス通路
(75)に介設され、該バイパス通路(75)で減圧し
た液冷媒によって上記主冷媒回路(E)を流れる冷媒を
冷却するように構成されている。
【0019】一方、請求項3に係る発明が講じた手段
は、冷媒を冷却する冷却器に代え、フラッシュガスをガ
ス抜きする気液分離手段を設けるものである。
【0020】具体的には、請求項3に係る発明が講じた
手段は、図3(実線のみ)に示すように、請求項1の冷
却器(47)に代え、上記高熱源側回路(B)には、高
熱源側熱交換器(3)からの凝縮冷媒をガス冷媒と液冷
媒とに分離する気液分離手段(61)が高熱源側減圧機
構(4)より利用側回路(C)側に設けられた構成とし
ている。
【0021】さらに、一端が上記気液分離手段(61)
のガス流出口(63)に、他端が上記第1圧縮機(1)
と第2圧縮機(11)の吸込側にそれぞれ接続されると
共に、ガス冷媒の流量を調整する流量調整機構(67)
を有するガス通路(65)が設けられた構成としてい
る。
【0022】また、請求項4に係る発明が講じた手段
は、気液分離手段のガス通路の他端を第2圧縮機と低熱
源側熱交換器との間の低熱源側回路に接続すると共に、
ガスバイパス路によるガス抜きを可能にするための減圧
機構を設けるものである。
【0023】具体的には、請求項4に係る発明が講じた
手段は、図4(実線のみ)に示すように、高熱源側回路
(B)には、請求項3に係る発明に加えて、気液分離手
段(61)より利用側回路(C)側に減圧機構(71)
が設けられた構成としている。
【0024】さらに、請求項3に係る発明のガス通路
(65)に代え、一端が上記気液分離手段(61)のガ
ス流出口(63)に、他端が上記低熱源側回路(H)に
おける第2圧縮機(11)と低熱源側熱交換器(13)
との間にそれぞれ接続されたガス通路(65)が設けら
れた構成としている。
【0025】また、請求項5に係る発明が講じた手段
は、請求項3または4記載の空気調和装置において、凝
縮冷媒を冷却する冷却器を設けるものである。
【0026】具体的には、請求項5に係る発明が講じた
手段は、図3および図4に示すように、請求項3または
4記載の空気調和装置において、主冷媒回路(E)にお
ける液管側には、凝縮冷媒を冷却する冷却器(47)が
気液分離手段(61)から利用側減圧機構(6,6,
…)までの間に設けられた構成としている。
【0027】また、請求項6に係る発明が講じた手段
は、請求項1,2または5記載の空気調和装置におい
て、冷却器を、主冷媒回路より分岐した冷媒を用いて凝
縮冷媒を冷却するように構成するものである。
【0028】具体的には、請求項6に係る発明が講じた
手段は、図5に示すように、請求項 1または5記載の空
気調和装置において、冷却器(47)は、一端が主冷媒
回路(E)の液管に、他端が第1圧縮機(1)と第2圧
縮機(11)の吸込側にそれぞれ接続され、かつ流通冷
媒を減圧する減圧機構(77)を有するバイパス通路
(75)に介設され、該バイパス通路(75)で減圧し
た液冷媒によって上記主冷媒回路(E)を流れる冷媒を
冷却するように構成されている。
【0029】また、請求項7に係る発明が講じた手段
は、請求項1ないし6のいずれか1記載の空気調和装置
において、低熱源側熱交換器を、蓄冷材を製氷して蓄氷
槽に貯溜する蓄熱回路に接続し、吐出冷媒を蓄冷材と熱
交換して凝縮させるように構成するものである。
【0030】具体的には、請求項7に係る発明が講じた
手段は、図6に示すように、請求項1ないし6のいずれ
か1記載の空気調和装置において、空気調和装置は、ス
ラリー状に氷化された蓄冷材(W)を貯溜する蓄氷槽
(21)と、該蓄冷材(W)を過冷却する過冷却生成部
(25)と、上記蓄冷材(W)の過冷却状態を解消する
過冷却解消部(27)とが順次接続されてなる閉回路の
蓄熱回路(Y)を備えた構成としている。
【0031】さらに、低熱源側熱交換器(13)は、上
記蓄熱回路(Y)に接続され、第2圧縮機(11)の吐
出冷媒を蓄冷材(W)と熱交換させて凝縮させるように
構成されている。
【0032】また、請求項8に係る発明が講じた手段
は、過冷却生成熱交換器で蓄冷材を冷却する蓄熱運転制
御手段と、過冷却生成熱交換器とは別体の低熱源側熱交
換器で冷熱を冷媒を凝縮する冷房運転制御手段とを設け
るものである。
【0033】具体的には、請求項8に係る発明が講じた
手段は、図7に示すように、スラリー状に氷化された蓄
冷材(W)を貯溜する蓄氷槽(21)と、該蓄冷材
(W)を過冷却する過冷却生成熱交換器(25)と、上
記蓄冷材(W)の過冷却状態を解 消する過冷却解消部
(27)とが順次接続されて、過冷却された蓄冷材
(W)の過冷却状態を上記過冷却解消部(27)によっ
解消して生成した氷化物を上記蓄氷槽(21)に貯溜
する閉回路の蓄熱回路(Y)が設けられた構成としてい
る。
【0034】さらに、圧縮機(1)と高熱源側熱交換器
(3)とが順次接続されてなる高熱源側回路(B)と、
利用側減圧機構(6,6,…)と利用側熱交換器(7,
7,…)とが順次接続されてなる利用側回路(C)とに
よって閉回路の主冷媒回路(E)が構成されている。
【0035】その上、該主冷媒回路(E)には、上記蓄
冷材(W)と熱交換させて冷媒を凝縮させるように上記
蓄熱回路(Y)に介設された低熱源側熱交換器(13)
を有する低熱源側回路(H)が上記高熱源側熱交換器
(3)に対して並列に接続されると共に、上記主冷媒回
路(E)には、一端が主冷媒回路(E)の液管に、他端
が圧縮機(1)の吸込側にそれぞれ接続され、かつ上記
過冷却生成熱交換器(25)が冷媒と蓄冷材(W)とが
熱交換するように介設された過冷却生成回路(F)が設
けられた構成としている。
【0036】さらにその上、上記過冷却生成回路(F)
を冷媒流通可能にし、上記利用側熱交換器(7,7,
…)および低熱源側回路(H)への冷媒流通を遮断し、
上記圧縮機(1)の吐出冷媒を高熱源側熱交換器(3)
で凝縮させると共に、上記過冷却生成熱交換器(25)
で蒸発させて上記蓄氷槽(21)に冷熱を蓄熱する蓄熱
制御手段(K1)が設けられた構成としている。
【0037】しかも、上記低熱源側回路(H)を冷却流
通可能にし、上記過冷却生成回路(F)への冷媒流通を
遮断し、上記圧縮機(1)の吐出冷媒を少なくとも上記
低熱源側熱交換器(13)で凝縮させると共に、上記利
用側熱交換器(7,7,…)で蒸発させて冷房運転を実
行する冷房運転制御手段(J2)とが設けられた構成と
している。
【0038】また、請求項9に係る発明が講じた手段
は、低熱源側熱交換器を過冷却生成熱交換器より上流側
の蓄熱回路に介設すると共に、蓄熱制御手段が低熱源側
回路を冷媒流通可能にし、低熱源側熱交換器を凝縮器と
して機能させるものである。
【0039】具体的には、請求項9に係る発明が講じた
手段は、図7に示すように、請求項8に係る発明に対し
て、低熱源側熱交換器(13)は過冷却生成熱交換器
(25)より上流側の蓄熱回路(Y)に介設された構成
としている。
【0040】さらに、請求項8に係る発明の蓄熱制御手
段(K1)に代え、過冷却生成回路(F)と低熱源側回
路(H)とを冷媒流通可能にし、上記利用側熱交換器
(7,7,…)への冷媒流通を遮断し、上記圧縮機
(1)の吐出冷媒の一部を高熱源側熱交換器(3)で凝
縮させると共に、吐出冷媒の残部を上記熱源側水熱交換
器(13)で凝縮させて過冷却生成熱交換器(25)に
向かって流通する蓄冷材(W)を予熱し、両凝縮冷媒を
上記過冷却生成熱交換器(25)で蒸発させて上記蓄氷
槽(21)に冷熱を蓄熱する蓄熱制御手段(K2)が設
けられた構成としている。
【0041】
【作用】上記の構成により、請求項1に係る発明では、
冷房運転時、高熱源側回路(B)において、第1圧縮機
(1)の吐出冷媒が高熱源側熱交換器(3)で凝縮され
る一方、低熱源側回路(H)において、第2圧縮機(1
1)の吐出冷媒が低熱源側熱交換器(13)で凝縮さ
れ、両凝縮冷媒は利用側回路(C)に合流し、利用側熱
交換器(7,7,…)で蒸発し、上記高熱源側回路
(B)と低熱源側回路(H)とに分岐して、両圧縮機
(1)、(11)に戻る。
【0042】一方、例えば、高熱源と低熱源との温度差
が大きく、低熱源側回路(H)の液管圧力より高熱源側
回路(B)の液管圧力が大きい場合、高熱源側減圧機構
(4)が高熱源側熱交換器(3)からの高圧の液冷媒を
減圧して、低熱源側回路(H)の低圧の液冷媒が利用側
回路(C)に流通できるようにする。
【0043】そして、図9に示すように、冷却器(4
7)が高熱源側熱交換器(3)の凝縮冷媒(点a)を点
bまで冷却するので、フラッシュガスは発生しないか、
ガス発生量が減少し、低熱源側熱交換器(13)および
高熱源側熱交換器(3)のオーバーチャージは発生しな
い。したがって、低熱源側熱交換器(13)の凝縮温度
Tc2は低温の設定値に保持されると共に、高熱源側回路
(B)の液管圧力は低く保持されて第2圧縮機(11)
は小入力の運転に保持される。
【0044】また、請求項2に係る発明では、冷却器
(47)は利用側減圧機構(6,6,…)より高低の両
熱源側回路(B,H)側の利用側回路(C)に介設され
ており、図12に示すように、高熱源側回路(B)の冷
媒は高熱源側減圧機構(4)による減圧によってフラッ
シュすることがある(点d〜点g)が、冷却器(47)
によって冷却される(点e〜点f)。冷却器(47)よ
り下流側の液管ではフラッシュガスが凝縮し、液管は液
冷媒で充満されて利用側減圧機構(6)における冷媒通
過量が確保される。
【0045】このため、多少、冷却器(47)より上流
側でフラッシュガスが発生しても、高熱源側回路(B)
と低熱源側回路(H)における冷媒流通量が確保される
ので、熱源側空気熱交換器(3)と低熱源側熱交換器
(13)とにおいてオーバーチャージが発生することは
ない。したがって、低熱源側熱交換器(13)の凝縮温
度Tc2と第2圧縮機入力とは低い値に保持される。
【0046】また、上記冷却器(47)は、バイパス通
路(75)に介設され、主冷媒回路(E)より分岐さ
れ、減圧機構(77)で減圧された低温冷媒を用いて主
冷媒回路(E)の凝縮冷媒を冷却する。よって、上記冷
却器(47)に冷熱供給用の冷却装置を別個に必要とす
ることなく、主冷媒回路(E)の冷媒を冷却する。
【0047】さらに、請求項3に係る発明では、図15
に示すように、冷房運転時、高熱源側減圧機構(4)の
減圧によって下流側の高熱源側回路(B)で発生したフ
ラッシュガスは気液分離手段(61)で液冷媒より分離
される。一方、ガス通路(65)が冷媒流通可能にな
り、フラッシュガス(点j)は、ガス通路(65)によ
って低圧の両圧縮機(1,11)の吸込側にガス抜きさ
れ(点l)され、完全にガス抜きされて液冷媒だけが、
あるいは残存するフラッシュガスと液冷媒との気液二相
状態の冷媒が下流側の液管に流通する。
【0048】ここで、流量調整機構(67)によってガ
ス抜き量が調整され、ガス抜き量によって高熱源側減圧
機構(4)の減圧量が変化する。つまり、ガス抜き量が
大きいほど、高熱源側減圧機構(4)からの流出冷媒の
乾き度が大きくなり、該乾き度に対応する圧力の点iに
まで高熱源側回路(B)の液管圧力が低下する。これに
よって、低熱源側熱交換器(13)の凝縮温度Tc2と第
2圧縮機入力とは低い値に保持されることになる。
【0049】また、請求項4に係る発明では、気液分離
手段(61)のガス通路(65)の他端は第2圧縮機
(11)と低熱源側熱交換器(13)との間に接続され
ている。一方、減圧機構(71)が高熱源側回路(B)
の液管圧力を減圧することにより、ガス通路(65)に
は両端に圧力差が付いてガス冷媒が流通可能になる。ガ
ス通路(65)を介して高熱源側回路(B)のフラッシ
ュガスがガス抜きされると、図18に示すように、高熱
源側減圧機構(4)からの流出冷媒は、ガス抜き量に対
応する乾き度(点i)にまで冷媒圧力が低下し、さら
に、減圧機構(71)で減圧されて点qにまで低下す
る。したがって、低熱源側熱交換器(13)の凝縮温度
Tc2が低温度の設定値に保持される。しかも、第2圧縮
機(11)の吐出側にガス抜きするので、冷媒循環量が
減少することなく冷房運転が行われる。
【0050】とくに、請求項5に係る発明では、請求項
3または4記載の空気調和装置において、冷却器(4
7)が、気液分離器(61)から室内電動膨脹弁(6,
6,…)との間の液管に設けられており、図15に示す
ように、冷媒が冷却されて(点g〜点o)、フラッシュ
ガスが凝縮される。したがって、ガス抜き量が十分でな
く、液管にフラッシュガスが残存する場合にもフラッシ
ュガスが凝縮されて、確実に低熱源側熱交換器(13)
の凝縮温度Tc2が低温度の設定値に保持される。
【0051】また、請求項6に係る発明では、請求項1
または5記載の空気調和装置において、冷却器(47)
は、バイパス通路(75)に介設され、主冷媒回路
(E)より分岐され、減圧機構(77)で減圧された低
温冷媒を用いて主冷媒回路(E)の凝縮冷媒を冷却する
ように構成されており、冷却器(47)に冷熱供給用の
冷却装置を別個に必要とすることなく、主冷媒回路
(E)の冷媒を冷却している。
【0052】また、請求項7に係る発明では、請求項1
ないし6のいずれか1記載の空気調和装置において、蓄
冷材(W)を氷化して蓄氷槽(21)に貯溜する蓄熱回
路(Y)を備え、低熱源側熱交換器(13)を蓄熱回路
(Y)に接続し、吐出冷媒を蓄冷材(W)と熱交換して
凝縮させるように構成しており、蓄氷槽(21)を備え
た蓄熱式空気調和装置について、低熱源側熱交換器(1
3)の凝縮温度Tc2を低温度に保持した高効率の運転が
行われる。
【0053】また、請求項8に係る発明では、蓄熱制御
手段(K1)による蓄熱運転時には、過冷却生成熱交換
器(25)で蓄冷材(W)を冷却し、蓄冷材(W)の過
冷却状態を上記過冷却解消部(27)によって解消して
氷化物を蓄氷槽(21)に貯溜する一方、冷房運転制御
手段(J2)による蓄熱運転時には、過冷却生成熱交換
器(25)とは別体の低熱源側熱交換器(13)で冷熱
を回収するので、蓄熱運転時と蓄熱冷房運転時とで大き
く異なる冷媒と蓄冷材(W)との温度差に応じて、それ
ぞれ必要な熱交換量に対応する過冷却生成熱交換器(2
5)と低熱源側熱交換器(13)の大きさが適切に選定
され、連続して正常運転を行うことができる。
【0054】また、請求項9に係る発明では、低熱源側
熱交換器(13)を過冷却生成熱交換器(25)より上
流側の蓄熱回路(Y)に介設すると共に、冷房運転制御
手段が低熱源側回路(H)を冷媒流通可能にして、低熱
源側熱交換器(13)を凝縮器として機能させており、
循環路内の蓄冷材(W)中に混在する氷化物が融解され
て、氷化物による過冷却生成熱交換器(25)の凍結が
阻止される。
【0055】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係る発明によ
れば、冷却器(47)により、例えば、外気温と水温と
の温度差が大きい場合に、高熱源側回路(B)における
フラッシュガスの発生を阻止するか、ガス発生量を減少
させることができ、夏季の日中等において低熱源側熱交
換器(13)の凝縮温度Tc2と第2圧縮機入力とを低い
値に保持して高効率の冷房運転を行うことができる。
【0056】また、請求項2に係る発明によれば、冷却
器(47)は利用側減圧機構(6,6,…)より高低の
両熱源側回路(B,H)側の利用側回路(C)に介設さ
れており、冷却器(47)より上流側において多少フラ
ッシュガスが発生する場合にも、確実に利用側回路
(C)においてフラッシュガスの発生を阻止することが
でき、請求項1に係る発明と同様に、低熱源側熱交換器
(13)の凝縮温度Tc2と第2圧縮機入力とを低い値に
保持して高効率の冷房運転を行うことができる。
【0057】また、上記冷却器(47)を、主冷媒回路
(E)より分岐した冷媒を用いて主冷媒回路(E)の凝
縮冷媒を冷却しているので、冷却器(47)に冷熱を供
給するための冷却装置を別途必要とせず、簡単な構造で
冷却器(47)を構成することができる。
【0058】さらに、請求項3に係る発明によれば、気
液分離手段(61)により、別途冷熱の供給を必要とす
る過冷却生成熱交換器(25)を設けることなく、低熱
源側熱交換器(13)の凝縮温度Tc2を低温に保持する
ことができ、簡単な構造、かつ低コストで高効率の冷房
運転を行うことができる。
【0059】また、請求項4に係る発明によれば、ガス
通路(65)の他端は第2圧縮機(11)と低熱源側熱
交換器(13)との間に接続されているので、第2圧縮
機(11)の吐出側にガス抜きすることができ、冷媒循
環量の減少を防止しつつガス抜き中の冷凍能力を維持す
ることができる。
【0060】とくに、請求項5に係る発明によれば、請
求項3または4記載の空気調和装置において、凝縮冷媒
を冷却する冷却器(47)が気液分離手段(61)から
利用側減圧機構(6,6,…)との間の液管に設けられ
ているので、確実にフラッシュガスを減少させ、あるい
はフラッシュガスの発生を阻止することができ、より高
効率の冷房運転が可能になる。
【0061】また、請求項6に係る発明によれば、冷却
器(47)を、主冷媒回路(E)より分岐した冷媒を用
いて主冷媒回路(E)の凝縮冷媒を冷却するように構成
しており、冷却器(47)に冷熱を供給するための冷却
装置を別途必要とせず、簡単な構造で冷却器(47)を
構成することができる。
【0062】また、請求項7に係る発明によれば、請求
項1ないし6のいずれか1記載の空気調和装置におい
て、低熱源側熱交換器(13)を蓄熱回路(Y)に接続
し、吐出冷媒を蓄冷材(W)と熱交換して凝縮させるよ
うに構成しているので、蓄氷槽(21)を備えた蓄熱式
空気調和装置について、低熱源側熱交換器(13)の凝
縮温度Tc2と第2圧縮機入力とを低い値に保持した高効
率の運転を行うことができる。
【0063】また、請求項8に係る発明によれば、過冷
却生成熱交換器(25)と低熱源側熱交換器(13)と
を設けて蓄熱と蓄熱回収とを異なる熱交換器で行ってい
るので、蓄熱運転時と蓄熱冷房運転時とにおいて必要な
熱交換量に応じて過冷却生成熱交換器(25)と低熱源
側熱交換器(13)の大きさを選定することができ、各
運転モードに応じた適切な熱交換量を得ることができ、
連続して正常運転を行うことができる。
【0064】また、請求項9に係る発明によれば、低熱
源側熱交換器(13)を過冷却生成熱交換器(25)よ
り上流側の蓄熱回路(Y)に介設して冷房運転制御手段
によって低熱源側熱交換器(13)を凝縮器として機能
させているので、氷化物を融解して氷化物による過冷却
生成熱交換器(25)の凍結を阻止することができ、連
続して正常運転を行うことができる。
【0065】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。
【0066】図8(実線のみ)および図9は請求項1お
よび7に係る発明の第1実施例を示す。図1は、本実施
例の空気調和装置の全体構成を示し、室外ユニット
(X)に対して、複数の室内ユニット(A,A,…)が
接続されたいわゆるマルチ形空気調和装置である。
【0067】上記室外ユニット(X)においては、
(1)は第1圧縮機、(11)は第2圧縮機(11)、
(2)は図中実線と図中破線との2方向に切り換わる四
路切換弁、(3)は冷房運転時には凝縮器として暖房運
転時には蒸発器として機能する熱源側空気熱交換器とし
ての室外熱交換器、(4)は通常冷房運転時には冷媒流
量調節弁として機能し、暖房運転時と蓄熱冷房運転時と
には冷媒を減圧する高熱源側減圧機構として機能する室
外電動膨脹弁(4)である。
【0068】一方、各室内ユニット(A,A,…)は、
同一構成のものが並列に接続されており、(6)は冷房
運転時には利用側減圧機構として機能し、暖房運転時に
は冷媒流量調整弁として機能する室内電動膨脹弁、
(7)は冷房運転時には蒸発器として、暖房運転時には
凝縮器として機能する利用側熱交換器としての室内熱交
換器である。
【0069】そして、上記第1圧縮機(1)と、四路切
換弁(2)と、室外熱交換器(3)と、室外電動膨脹弁
(4)とが順次接続された高熱源側回路(B)と、室外
電動膨脹弁(4)側より各室内ユニットの(A,A,
…)の室内電動膨脹弁(6,6,…)と室内熱交換器
(7,7,…)とが順次接続された利用側回路(C)と
が形成され、高熱源側回路(B)の室外電動膨脹弁
(4)側と利用側回路(C)の室内電動膨脹弁(6,
6,…)側とが接続部(g)において接続される一方、
利用側回路(C)の室内熱交換器(7,7,…)側は四
路切換弁(2)に接続されて、冷媒が可逆循環して室外
空気との熱交換によって得た熱を室内空気に放出するヒ
ートポンプ作用を有する主冷媒回路(E)が形成されて
いる。
【0070】また、主冷媒回路(E)には、高熱源側回
路(B)に対して並列に低熱源側回路(H)が接続さ
れ、つまり、低熱源側回路(H)は、一端が第1圧縮機
(1)の吸込側に、他端が上記接続部(g)に接続され
ている。低熱源側回路(H)には、第1圧縮機(1)側
より第2圧縮機(11)と、低熱源側熱交換器(13)
と、蓄熱冷房運転時に流量調整をする低熱源側電動膨脹
弁(14)とが順次接続されている。第1圧縮機(1)
吐出側と第2圧縮機(11)の吐出側との間には、第1
圧縮機(1)から第2圧縮機(11)へ冷媒の流入を阻
止する逆止弁(17)と、ピークカット用電磁弁(1
9)とが並列に接続されている。
【0071】また、上記空気調和装置には、冷媒との熱
交換により冷熱を蓄熱する蓄熱運転と、この蓄熱を利用
して冷房を行う蓄熱冷房運転とを行うための蓄熱回路
(Y)が配置されている。
【0072】該蓄熱回路(Y)は、スラリー状に氷化さ
れた蓄冷材(W)を貯溜して冷熱を蓄熱する蓄氷槽(2
1)と、ポンプ(23)と、冷媒との熱交換によって蓄
冷材(W)を過冷却する過冷却生成部としての過冷却生
成熱交換器(25)と、蓄冷材(W)の過冷却状態を解
消する過冷却解消部(27)とが循環路(29)によっ
て蓄冷材(W)の循環可能に順次接続されて閉回路の蓄
熱回路(Y)に形成されている。蓄冷材(W)として
は、水または水溶液が用いられる。
【0073】また、過冷却生成熱交換器(25)と過冷
却解消部(27)との間の蓄熱回路(Y)には、過冷却
解消部(27)における過冷却状態の解消によって生成
した氷化物が循環路(29)の管壁に付着して凍結が発
生した場合に過冷却生成熱交換器(25)への凍結進展
を防止するための凍結進展防止部(31)が介設されて
いる。
【0074】また、ポンプ(23)と過冷却生成熱交換
器(25)との間の蓄熱回路(Y)には、上記低熱源側
熱交換器(13)が介設されている。該低熱源側熱交換
器(13)は、蓄熱冷房運転時には冷媒と蓄冷材(W)
との熱交換により冷熱を回収する凝縮器として機能する
ように構成されている。
【0075】また、上記蓄熱回路(Y)の過冷却生成熱
交換器(25)への冷熱の供給を目的として、主冷媒回
路(E)には過冷却生成回路(F)が接続されている。
該過冷却生成回路(F)は、流入端(33a)が主冷媒
回路(E)の接続部(g)に接続され、低熱源側回路
(H)との共通管路(35)を経て分岐部(37)で低
熱源側回路(H)と分岐して流出端(33b)が両圧縮
機(1,11)の吸込側に接続され、該過冷却生成回路
(F)には接続部(g)側より蓄熱運転時に減圧機構と
して機能する水側電動膨脹弁(39)と、過冷却生成熱
交換器(25)とが順次介設されている。
【0076】また、凍結進展防止部(31)への暖熱の
供給を目的として、第2圧縮機(11)の吐出側に流入
端(41a)が、過冷却生成回路(F)の水側電動膨脹
弁(39)より上流側に流出端(41b)がそれぞれ接
続されて第1バイパス路(41)が形成され、該第1バ
イパス路(41)には流入端(41a)側より凍結進展
防止部(31)と冷媒冷却用電動膨脹弁(43)とが介
設されている。
【0077】さらに、過冷却解消部(27)への冷熱の
供給を目的として、第1バイパス路(41)の冷媒冷却
用電動膨脹弁(43)より下流側に流入端(45a)
が、低熱源側回路(H)の低熱源側電動膨脹弁(14)
より下流側に流出端(45b)がそれぞれ接続されて第
2バイパス路(45)が形成され、該第2バイパス路
(45)には過冷却解消部(27)が介設されている。
【0078】そして、各種運転モードに応じて、コント
ローラ(I)は上記各弁の切り換えあるいは開度の調節
を行い、冷媒の循環経路の切り換えるように構成されて
いる。コントローラ(I)には、通常冷凍運転と通常暖
房運転と蓄熱運転とを行う他に、両圧縮機の吐出冷媒を
上記室外熱交換器(3)と低熱源側熱交換器(13)と
でそれぞれ凝縮させて合流させ、該凝縮冷媒を上室内側
熱交換器で蒸発させて冷房運転、つまり、蓄熱を利用し
た冷房運転時を実行する冷房運転制御手段(J1)が構
成されている。
【0079】次に、上記空気調和装置の各運転モードに
おける回路構成と冷媒の循環動作について説明する。
【0080】図8に示すように、通常冷房運転時には、
四路切換弁(2)を実線側に切り換え、低熱源側電動膨
脹弁(14)と、水側電動膨脹弁(39)と、冷媒冷却
用電動膨脹弁(43)と、ピークカット用電磁弁(1
9)とを閉制御する一方、室外電動膨脹弁(4)と、室
内電動膨脹弁(6,6,…)とを開制御して、冷媒が主
冷媒回路(E)のみを流れる運転制御状態にする。冷媒
は第1圧縮機(1)および第2圧縮機(11)より室外
熱交換器(3)に流入し、室外熱交換器(3)で凝縮
し、室内電動膨脹弁(6,6,…)で減圧された後、室
内熱交換器(7,7,…)で蒸発して両圧縮機(1,1
1)に戻る。
【0081】暖房運転時には、四路切換弁(2)を破線
側に切り換え、低熱源電動膨脹弁(14)と、水側電動
膨脹弁(39)と、冷媒冷却用電動膨脹弁(43)と、
ピークカット用電磁弁(19)とを閉制御する一方、室
外電動膨脹弁(4)と、室内電動膨脹弁(6,6,…)
とを開制御して、冷媒が主冷媒回路(E)のみを流れる
運転制御状態にする。両圧縮機(1,11)の吐出冷媒
は、室内熱交換器(7,7,…)で凝縮し、室外電動膨
脹弁(4)で減圧された後、室外熱交換器(3)で蒸発
して両圧縮機(1,11)に戻る。
【0082】蓄熱運転時には、四路切換弁(2)を実線
側に切り換え、室外電動膨脹弁(4)と、水側電動膨脹
弁(39)と、冷媒冷却用電動膨脹弁(43)を開制御
する一方、室内電動膨脹弁(6,6,…)と、低熱源側
電動膨脹弁(14)と、ピークカット用電磁弁(19)
とを閉制御して、高熱源側回路(B)と過冷却生成回路
(F)と、第1バイパス路(41)と、第2バイパス路
(45)とを冷媒の流通可能な状態にする一方、利用側
回路(C)と低熱源側回路(H)とへの冷媒の流通が遮
断される運転制御状態にする。第1圧縮機(1)の吐出
冷媒は、室外熱交換器(3)で凝縮し、室外電動膨脹弁
(4)で減圧された後過冷却生成回路(F)に流れ、水
側電動膨脹弁(39)で減圧された後過冷却生成熱交換
器(25)で蒸発し、高熱源側回路(B)に再び流入し
て第1圧縮機(1)に戻る。
【0083】一方、第2圧縮機(11)の吐出冷媒は、
第1バイパス路(41)に流れ、凍結進展防止部(3
1)で凝縮し、冷媒冷却用電動膨脹弁(43)で減圧さ
れて冷媒温度が0℃より低温に冷却された後、一部は第
2バイパス路(45)に分岐して過冷却解消部(27)
で蒸発して過冷却生成回路(F)を経て第2圧縮機(1
1)に戻る。冷媒の残部はそのまま第1バイパス路(4
1)を流れて過冷却生成回路に合流し、過冷却解消部
(27)を経て第2圧縮機(11)に戻る。
【0084】そして、冷媒は、過冷却生成熱交換器(2
5)で循環路(29)を流通する蓄冷材(W)を過冷却
し、凍結進展防止部(31)で循環路(29)の管壁を
加温して凍結の進展を防止し、過冷却解消部(27)で
蓄冷材(W)の過冷却状態を解消して氷化を開始させて
スラリー状の氷化物を生成し、蓄氷槽(21)に氷化物
を貯溜して冷熱を蓄える。
【0085】蓄熱冷房運転時には、四路切換弁(2)が
実線側に切り換えられ、水側電動膨脹弁(39)と、冷
媒冷却用電動膨脹弁(43)と、ピークカット用電磁弁
(19)とを閉制御する一方、室外電動膨脹弁(4)
と、室内電動膨脹弁(6,6,…)と、低熱源側電動膨
脹弁(14)とを開制御して、冷媒が高熱源側回路
(B)と低熱源側回路(H)とを分流する冷媒が利用側
回路(C)に合流して流れる運転制御状態にする。高熱
源側回路(B)における第1圧縮機(1)の吐出冷媒
は、室外熱交換器(3)で凝縮され、室外電動膨脹弁
(4)で低熱源側回路(H)の液管圧力にまで減圧され
る一方、低熱源側回路(H)における第2圧縮機(1
1)の吐出冷媒は、低熱源側熱交換器(13)で凝縮さ
れ、両凝縮冷媒は主冷媒回路(E)の接続部(g)で合
流して利用側回路(C)に流れ、室内電動膨脹弁(6,
6,…)で減圧され、室内熱交換器(7,7,…)で蒸
発した後高熱源側回路(B)に流入し、両圧縮機(1,
11)に戻る。
【0086】さらに、上記蓄熱冷房運転の一態様とし
て、電力使用量がピークに達する日中においては、蓄熱
だけを利用する蓄熱専用冷房運転を行う。つまり、上記
蓄熱冷房運転時において、室外電動膨脹弁(4)を閉制
御して高熱源側回路(B)を遮断する一方、ピークカッ
ト用電磁弁(19)を開制御して第1圧縮機(1)から
の冷媒を第1バイパス路(41)に流通させる運転制御
状態にする。両圧縮機(1,11)の吐出冷媒は、低熱
源側熱交換器(13)だけで凝縮されるので、日中の圧
縮機の容量を減少することができ、電力使用量の低減と
安定した冷房運転が可能になる。
【0087】ところで、上記凝縮器として高熱源側回路
(B)の室外熱交換器(3)と低熱源側回路(H)の低
熱源側熱交換器(13)とを併用する蓄熱冷房運転で
は、通常外気と0℃付近の低温の蓄冷材(W)との温度
差は大きいので、高圧の高熱源側回路(B)の液冷媒と
低圧の低熱源側回路(H)の液冷媒とを主冷媒回路
(E)の接続部(g)に円滑に流通させる必要がある。
ところが、単に室外電動膨脹弁(4)による圧力調整を
行うだけでは、室外熱交換器(3)と低熱源側熱交換器
(13)のオーバーチャージによる凝縮温度の上昇が生
じる。また、室外熱交換器(3)のオーバーチャージに
起因して高熱源側回路(B)が高温高圧になり、この高
温高圧に引きずられて低熱源側回路(H)の凝縮温度が
上昇してしまう。このため、低熱源側回路(H)では蓄
熱に対応する低い凝縮温度、小さい圧縮機入力で運転す
ることができず、低熱源側回路(H)本来の効率的な蓄
熱冷房運転ができないという問題があった。
【0088】そこで、請求項1に係る発明の特徴とし
て、高熱源側回路(B)の室外電動膨脹弁(4)より上
流側の液管には、冷却器(47)が介設されている。冷
却器(47)は、蓄熱回路(Y)に接続され、蓄冷材と
冷媒とを熱交換させて、冷媒を冷却するようになってい
る。
【0089】冷却器(47)の作用について説明する
と、外気温と水温の温度差が大きく、低熱源側回路
(H)の液管圧力より高熱源側回路(B)の液管圧力が
大きい場合、室外電動膨脹弁(4)が室外熱交換器
(3)からの高圧の液冷媒を減圧して、低熱源側回路
(H)の低圧の液冷媒が利用側回路(C)に流通可能に
する。
【0090】そして、図9に示すように、冷却器(4
7)が室外熱交換器(3)の凝縮冷媒(点a)を点bま
で冷却するので、フラッシュガスは発生しないか、ガス
発生量が減少し、低熱源側熱交換器(13)および室外
熱交換器(3)のオーバーチャージは発生しない。した
がって、低熱源側熱交換器(13)の凝縮温度Tc2は低
温の設定値に保持され、高熱源側回路(B)の液管圧力
は低く保持されて第2圧縮機(11)は小入力の運転に
保持される。なお、図9において、(m)は飽和液線、
(n)は乾き飽和蒸気線である。
【0091】本実施例によれば、冷却器(47)によ
り、外気温と水温との温度差が大きい場合にも、高熱源
側回路(B)におけるフラッシュガスの発生を阻止する
かガス発生量を減少させることができ、夏季の日中等に
おいて低熱源側熱交換器(13)の凝縮温度Tc2と第2
圧縮機入力とを低い値に保持して高効率の冷房運転を行
うことができる。
【0092】また、低熱源側熱交換器(13)を蓄熱回
路(Y)に接続し、吐出冷媒を蓄冷材(W)と熱交換し
て凝縮させるように構成しているので、蓄氷槽(21)
を備えた蓄熱式空気調和装置について、低熱源側熱交換
器(13)の凝縮温度Tc2と第2圧縮機入力とを低い値
に保持した高効率の運転を行うことができる。
【0093】次に、図10は前実施例の変化例を示す。
本変形例は、前実施例の過冷却生成熱交換器(25)を
省略し、低熱源側熱交換器(13)を蓄熱運転時に蒸発
器として機能させるものである。なお、図中において、
凍結進展防止部(31)と過冷却解消部(27)の図示
およびこれらへの冷媒供給用の冷媒配管は省略されてい
る。
【0094】具体的には、低熱源側回路(H)の一端が
第1圧縮機(1)の吸込側に他端が主冷媒回路(E)の
接続部(g)に接続されている。低熱源側回路(H)
は、第1圧縮機(1)の吸込側より、第2圧縮機(1
1)と、水側四路切換弁(51)と、低熱源側熱交換器
(13)と、蓄熱運転時に減圧機構として機能し、蓄熱
冷房運転時に流量調整弁として機能する低熱源側電動膨
脹弁(14)とが順次接続され、水側四路切換弁(5
1)の1ポートを第1圧縮機(1)の吸込側の主冷媒回
路(E)に接続する分岐路(53)が形成され、過冷却
生成熱交換器(25)を第2圧縮機(11)の吐出側と
吸込側とに切り換え可能に構成されている。なお、水側
四路切換弁(51)のデッドポートは、キャピラリーチ
ューブ(55)を介在して分岐路(53)に接続されて
いる。
【0095】熱源側熱交換器(13)は、蓄熱回路
(Y)に接続され、蓄熱運転時に蒸発器として機能し、
蓄熱冷房運転時に凝縮器として機能するように構成され
ている。
【0096】上記空気調和装置の作動について説明する
と、通常冷房運転と通常暖房運転とは前実施例と同様で
ある。
【0097】蓄熱運転時には、四路切換弁(2)を実線
側に水側四路切換弁(51)を破線側にそれぞれ切り換
え、室外電動膨脹弁(4)と低熱源側電動膨脹弁(1
4)とを開制御する一方、室内電動膨脹弁(6,6,
…)とピークカット用電磁弁(19)とを閉制御して、
高熱源側回路(B)と低熱源側回路(H)とが冷媒の流
通可能な状態になる一方、利用側回路(C)への冷媒の
流通が遮断される運転制御状態にする。両圧縮機(1,
11)の吐出冷媒は、室外熱交換器(3)で凝縮し、冷
却器(47)で冷却された後低熱源側回路(H)に流
れ、低熱源側電動膨脹弁(14)で減圧された後低熱源
側熱交換器(13)で蒸発し、分岐路(53)を経て高
熱源側回路(B)に再び流入して両圧縮機(1,11)
に戻る。
【0098】蓄熱冷房運転時には、四路切換弁(2)と
水側四路切換弁(51)とを実線側に切り換え、室外電
動膨脹弁(4)と、低熱源側電動膨脹弁(14)とを開
制御する一方、ピークカット用電磁弁(19)を閉制御
して、冷媒が高熱源側回路(B)と低熱源側回路(H)
とを分流して利用側回路(C)に合流する運転制御状態
にする。高熱源側回路(B)における第1圧縮機(1)
の吐出冷媒は、室外熱交換器(3)で凝縮され、室外電
動膨脹弁(4)で低熱源側回路(H)の液管圧力にまで
減圧される一方、低熱源側回路(H)における第2圧縮
機(11)の吐出冷媒は、低熱源側熱交換器(13)で
凝縮され、両凝縮冷媒は主冷媒回路(E)の接続部
(g)で合流して利用側回路(C)に流れ、室内電動膨
脹弁(6,6,…)で減圧され、室内熱交換器(7,
7,…)で蒸発した後高熱源側回路(B)に流入し、両
圧縮機(1,11)に戻る。
【0099】蓄熱専用冷房運転時には、蓄熱冷房運転の
運転制御状態において、室外電動膨脹弁(4)を閉制御
して高熱源側回路(B)を遮断する一方、ピークカット
用電磁弁(19)を開制御して両圧縮機(1,11)の
吐出冷媒を低熱源側回路(H)に流通させる運転制御状
態にする。したがって、室外熱交換器(3)より外気に
熱を放出させず、しかも低温の蓄冷材(W)によって冷
媒の凝縮が行われるので、日中の電力使用量の低減と安
定した冷房運転とが可能になる。
【0100】本変形例によっても、冷却器(47)によ
り、簡単な構造で第2実施例と同様の作用効果を発揮す
ることができる。
【0101】次に、図11(実線のみ)および図12は
請求項7に係る発明の第2実施例を示す。本実施例は第
1実施例の空気調和装置(図8)において、冷却器(4
7)が利用側電動膨脹弁(6,6,…)より高低の両熱
源側回路(B,H)側の利用側回路(C)に介設されて
いる。他の構成は第1実施例と同様である。
【0102】本実施例では、図12に示すように、冷却
器(47)より上流側において、高熱源側回路(B)の
冷媒は室外電動膨脹弁(4)の減圧によってフラッシュ
することがある(点d〜接続部(g))が、冷却器(4
7)によって冷却される(接続部(g)〜点e)。した
がって、冷却器(47)より下流側の液管ではフラッシ
ュガスが凝縮し、液管は液冷媒で充満されて、室内電動
膨脹弁(6,6,…)における冷媒通過量が確保され
る。このため、多少、冷却器(47)より上流側でフラ
ッシュガスが発生しても、高熱源側回路(B)と低熱源
側回路(H)における冷媒流通量は確保されるので、室
外熱交換器(3)と低熱源側熱交換器(13)とにおい
てオーバーチャージが発生することはない。したがっ
て、低熱源側熱交換器(13)の凝縮温度Tc2と第2圧
縮機入力とは低い値に保持される。
【0103】本実施例によれば、冷却器(47)は室内
電動膨脹弁(6,6,…)より高低の両熱源側回路
(B,H)側の利用側回路(C)に介設されており、冷
却器(47)より上流側において多少フラッシュガスが
発生する場合にも、確実に利用側回路(C)においてフ
ラッシュガスの発生を阻止することができ、第1実施例
と同様に、低熱源側熱交換器(13)の凝縮温度Tc2と
第2圧縮機入力とを低い値に保持して高効率の冷房運転
を行うことができる。
【0104】次に、図13は第2実施例の変形例を示
す。本変形例は、第1実施例の変形例の空気調和装置
(図10)を用いており、簡単な構造で第2実施例と同
様の作用効果を発揮することができる。
【0105】次に、図14(実線のみ)および図15は
請求項3,5および7に係る発明の第3実施例を示す。
本実施例は、冷媒を冷却する冷却器(47)に代え、フ
ラッシュガスをガス抜きする気液分離手段としての気液
分離器(61)を設けるものである。
【0106】具体的には、第1実施例の空気調和装置に
おいて、室外熱交換器(3)より下流側の高熱源側回路
(B)に、室外電動膨脹弁(4)と、室外熱交換器
(3)からの凝縮冷媒をガス冷媒と液冷媒とに分離する
気液分離器(61)とが順次介設されると共に、該気液
分離器(61)のガス流出口(63)に一端が接続され
たガス通路(65)の他端が過冷却生成回路(F)を介
して両圧縮機(1,11)の吸込側に接続されている。
ガス通路(65)には、開閉弁(66)と、流量調整機
構としての第1キャピラリーチューブ(67)が介設さ
れている。室外電動膨脹弁(4)は、蓄熱冷房運転時に
おいて、室外熱交換器(3)の流量調整弁としてのみ機
能して、室外熱交換器(3)の過冷却制御をするように
構成されている。
【0107】また、利用側回路(C)の室内電動膨脹弁
(6,6,…)より高低の両熱源側回路(B,H)側に
は、気液分離器(61)からの凝縮冷媒を冷却する冷却
器(47)が設けられている。冷却器(47)は、蓄熱
回路(Y)の蓄冷材(W)との熱交換によって凝縮冷媒
を冷却している。
【0108】本実施例では、図15に示すように、蓄熱
冷房運転時、室外電動膨脹弁(4)の減圧によって下流
側の高熱源側回路(B)で発生したフラッシュガスは気
液分離器(61)で液冷媒より分離される。一方、開閉
弁(66)を開制御して、ガス通路(65)を冷媒流通
可能にする。フラッシュガス(点j)は、ガス通路(6
5)によって低圧の両圧縮機(1,11)の吸込側にガ
ス抜きされ(点l)され、完全にガス抜きされて液冷媒
だけが、あるいは残存するフラッシュガスと液冷媒との
気液二相状態の冷媒が下流側の液管に流通する。
【0109】ここで、第1キャピラリーチューブ(6
7)によってガス抜き量が調整され、ガス抜き量によっ
て室外電動膨脹弁(4)の減圧量は変化する。つまり、
ガス抜き量が大きいほど、室外電動膨脹弁(4)からの
流出冷媒の乾き度が大きくなり、該乾き度に対応する圧
力の点iにまで高熱源側回路(B)の液管圧力が低下す
る。これによって、低熱源側熱交換器(13)の凝縮温
度Tc2と第2圧縮機入力とは低い値に保持されることに
なる。
【0110】さらに、冷却器(47)が、気液分離器
(61)から室内電動膨脹弁(6,6,…)との間の液
管に設けられており、図15に示すように、冷媒が冷却
されて(接続部(g)〜点o)、フラッシュガスが凝縮
される。したがって、ガス抜き量が十分でなく、液管に
フラッシュガスが残存する場合にもフラッシュガスが凝
縮されて、確実に低熱源側熱交換器(13)の凝縮温度
Tc2が低温度の設定値に保持される。
【0111】本実施例によれば、気液分離器(61)に
より、別途冷熱の供給を必要とする過冷却生成熱交換器
(25)を設けることなく、低熱源側熱交換器(13)
の凝縮温度Tc2を低温に保持することができ、簡単な構
造、かつ低コストで高効率の冷房運転を行うことができ
る。
【0112】さらに、凝縮冷媒を冷却する冷却器(4
7)が気液分離器(61)から室内電動膨脹弁(6,
6,…)との間の液管に設けられているので、確実にフ
ラッシュガスを減少させ、あるいはフラッシュガスの発
生を阻止することができ、より高効率の冷房運転が可能
になる。
【0113】次に、図16は第3実施例の変形例を示
す。本変形例は、第1実施例の変形例の空気調和装置
(図10)を用い、ガス通路(65)の他端が分岐路
(53)を介して両圧縮機(1,11)の吸込側に接続
されている。本変形例の気液分離器(61)によって
も、簡単な構造で第3実施例と同様の作用効果を発揮す
ることができる。
【0114】次に、図17(実線のみ)および図18は
請求項4,5および7に係る発明の第4実施例を示す。
【0115】本実施例では、気液分離器(61)のガス
通路(65)の他端を両圧縮機(1,11)の吸込側に
接続するのに代え、第2圧縮機(11)と低熱源側熱交
換器(13)との間の低熱源側回路(H)に接続すると
共に、気液分離器(61)と冷却器(47)との間に、
ガス通路(65)によるガス抜きを可能にするための減
圧機構としての第2キャピラリーチューブ(71)が設
けられている。
【0116】また、ガス通路(65)には、第2圧縮機
(11)からの高圧ガスの流入防止のための逆止弁(7
3)が介設されている。
【0117】また、気液分離器(61)の下流側の高熱
源側回路(H)と接続部(g)付近の利用側回路(C)
との間を接続して逆止弁(74)が介設され、該逆止弁
(74)は、暖房運転時に冷却器(47)と第2キャピ
ラリーチューブ(71)をバイパスして冷媒を気液分流
器(61)に流通させるようになっている。
【0118】さらに、利用側回路(C)における液管側
には、気液分離器(61)からの凝縮冷媒を冷却する冷
却器(47)が設けられている。
【0119】そして、蓄熱冷房運転時において、第2キ
ャピラリーチューブ(71)が高熱源側回路(B)の液
管の圧力を減圧することにより、ガス通路(65)には
両端に圧力差が付いてガス冷媒が流通可能になる。ガス
通路(65)を介して高熱源側回路(B)のフラッシュ
ガスがガス抜きされると、図18に示すように、室外電
動膨脹弁(4)からの流出冷媒は、ガス抜き量に対応す
る乾き度(点i)にまで冷媒圧力が低下し、さらに、第
2キャピラリーチューブ(71)で減圧されて点qにま
で低下する。したがって、低熱源側熱交換器(13)の
凝縮温度Tc2が低温度の設定値に保持される。しかも、
第2圧縮機(11)の吐出側にガス抜きするので、冷媒
循環量が減少することなく冷房運転が行われる。
【0120】本実施例によれば、ガス通路(65)の他
端は第2圧縮機(11)と低熱源側熱交換器(13)と
の間に接続されているので、第2圧縮機(11)の吐出
側にガス抜きすることができ、冷媒循環量の減少を防止
しつつガス抜き中の冷凍能力を維持することができる。
【0121】次に、図19は第4実施例の変形例を示
す。本変形例は、第3実施例の変形例の空気調和装置
(図16)を用いており、ガス通路(65)の他端が水
側四路切換弁(51)と低熱源側熱交換器(13)との
間の低熱源側回路(H)に接続されていると共に、ガス
通路(65)には開閉弁(66)が介設されている。本
変形例によっても、簡単な構造で第4実施例と同様の作
用効果を発揮することができる。
【0122】次に、図20(実線のみ)は請求項6に係
る発明の第5実施例を示す。本実施例は、第1実施例の
空気調和装置に用い、冷却器(47)を、蓄熱回路
(Y)の蓄冷材(W)による冷却に代え、主冷媒回路
(E)より分岐した冷媒を用いて凝縮冷媒を冷却するよ
うに構成するものである。
【0123】冷却器(47)に室内電動膨脹弁(6,
6,…)付近の高熱源側回路(B)の液管に流入端が接
続され、過冷却生成回路(F)を介して両圧縮機(1,
11)の吸込側に流出端が接続されたバイパス通路(7
5)が形成され、該バイパス通路(75)に、流入端側
より減圧機構としての第3キャピラリーチューブ(7
7)と、冷却器(47)とが順次介設されている。
【0124】本実施例では、冷却器(47)は、バイパ
ス通路(75)に介設され、主冷媒回路(E)より分岐
され、第3キャピラリーチューブ(77)で減圧された
低温冷媒を用いて主冷媒回路(E)の凝縮冷媒を冷却す
るように構成されており、冷却器(47)に冷熱供給用
の冷却装置を別個に必要とすることなく、主冷媒回路
(E)の冷媒を冷却している。
【0125】本実施例によれば、冷却器(47)を、主
冷媒回路(E)より分岐した冷媒を用いて主冷媒回路
(E)の凝縮冷媒を冷却するように構成しており、冷却
器(47)に冷熱を供給するための冷却装置を別途必要
とせず、簡単な構造で冷却器(47)を構成することが
できる。
【0126】次に、図21は第5実施例の変形例を示
す。本変形例は、第1実施例の変形例の空気調和装置
(図10)を用いており、バイパス通路(75)の他端
が分岐路(53)を介して両圧縮機(1,11)の吸込
側に接続されている。本変形例の気液分離器(61)に
よっても、簡単な構造で第4実施例と同様の作用効果を
発揮することができる。
【0127】次に、図8,図11,図14,図17およ
び図20において、請求項8に係る発明の第6実施例を
示す。
【0128】本実施例は、過冷却生成熱交換器(25)
で蓄冷材(W)を冷却する蓄熱運転制御手段(K1)
と、蓄熱冷房運転時には過冷却生成熱交換器(25)と
は別体の低熱源側熱交換器(13)で冷熱を回収する冷
房運転制御手段(J2)とを設けると共に、低熱源側熱
交換器(13)を過冷却生成熱交換器(25)より上流
側の蓄熱回路(Y)に介設するものである。
【0129】つまり、コントローラ(I)には、蓄熱制
御手段(K1)と、冷房運転制御手段(J2)とが構成
されており、蓄熱制御手段(K1)は、過冷却生成回路
(F)を冷媒流通可能にし、上記室内熱交換器(7,
7,…)および低熱源側回路(H)への冷媒流通を遮断
し、上記圧縮機の吐出冷媒を高熱源側熱交換器で凝縮さ
せると共に、過冷却生成熱交換器(25)で蒸発させて
上記蓄氷槽(21)に冷熱を蓄熱する蓄熱運転を実行す
るように構成されている。
【0130】冷房運転制御手段(J2)は、低熱源側回
路(H)を冷媒流通可能にし、過冷却生成回路(F)と
高熱源側回路(B)とへの冷媒流通を遮断し、両圧縮機
(1,11)の吐出冷媒を低熱源側熱交換器(13)と
室外熱交換器(3)とで凝縮させると共に、上記室内熱
交換器(7,7,…)で蒸発させて冷房運転、つまり、
蓄熱冷房運転を実行するように構成されている。
【0131】上記各図における冷媒の循環動作は、蓄熱
運転時には、両圧縮機(1,11)の吐出冷媒は、室外
熱交換器(3)で凝縮し、室外電動膨脹弁(4)で減圧
された後過冷却生成回路(F)に流れ、水側電動膨脹弁
(39)で減圧された後過冷却生成熱交換器(25)で
蒸発し、高熱源側回路(B)に再び流入して第1圧縮機
(1)に戻る。
【0132】蓄熱冷房運転時には、高熱源側回路(B)
における第1圧縮機(1)の吐出冷媒は、室外熱交換器
(3)で凝縮され、室外電動膨脹弁(4)で低熱源側回
路(H)の液管圧力にまで減圧される一方、低熱源側回
路(H)における第2圧縮機(11)の吐出冷媒は、低
熱源側熱交換器(13)で凝縮され、両凝縮冷媒は主冷
媒回路(E)の接続部(g)で合流して利用側回路
(C)に流れ、室内電動膨脹弁(6,6,…)で減圧さ
れ、室内熱交換器(7,7,…)で蒸発した後高熱源側
回路(B)に流入し、両圧縮機(1,11)に戻る。
【0133】本実施例では、蓄熱運転時に過冷却生成熱
交換器(25)で蓄冷材(W)を冷却し、蓄熱を利用し
た蓄熱冷房運転時に過冷却生成熱交換器(25)とは別
体の低熱源側熱交換器(13)で冷熱を回収するので、
蓄熱運転時と蓄熱冷房運転時とで大きく異なる冷媒と蓄
冷材(W)との温度差に応じて、それぞれ必要な熱交換
量に対応する過冷却生成熱交換器(25)と低熱源側熱
交換器(13)の大きさが適切に選定され、連続して正
常運転を行うことができる。冷媒の循環動作は第1実施
例の蓄熱冷房運転時と同様になる。
【0134】本実施例によれば、過冷却生成熱交換器
(25)と低熱源側熱交換器(13)とを設けて蓄熱と
蓄熱回収とを別の熱交換器で行っているので、蓄熱運転
時と蓄熱冷房運転時とで異なる冷媒と蓄冷材(W)との
温度差に応じて過冷却生成熱交換器(25)と低熱源側
熱交換器(13)の大きさを選定することができ、各運
転モードに応じた適切な熱交換量を得ることができ、連
続して正常運転を行うことができる。
【0135】次に、図8,図11,図14,図17およ
び図20において、請求項9に係る発明の第7実施例を
示す。本実施例は、蓄熱制御手段(K2)が低熱源側回
路(H)を冷媒流通可能にし、低熱源側熱交換器(1
3)を凝縮器として機能させるものである。
【0136】具体的には、低熱源側熱交換器(13)
は、過冷却生成熱交換器(25)とポンプ(23)との
間の蓄熱回路(Y)に介設されている。コントローラ
(I)は、蓄熱制御手段(K2)と冷房運転制御手段
(J2)とが構成されており、蓄熱制御手段(K2)
は、過冷却生成回路(F)と低熱源側回路(H)とを冷
媒流通可能にし、上記室内熱交換器(7,7,…)への
冷媒流通を遮断し、第1圧縮機(1)の吐出冷媒を室外
熱交換器(3)で凝縮させると共に、第2圧縮機(1
1)の吐出冷媒の一部を低熱源側熱交換器(13)で凝
縮させ、両凝縮冷媒を過冷却生成熱交換器(25)で蒸
発させて上記蓄氷槽(21)に冷熱を蓄熱するように構
成されている。他の構成は第7実施例と同様である。
【0137】上記各図において、蓄熱運転時の冷媒の循
環動作を説明すると、第2圧縮機(11)の吐出冷媒
は、過冷却生成回路(F)に流れる一方、低熱源側回路
(H)にも流れ、低熱源側熱交換器(13)で凝縮した
後、高熱源側回路(B)からの液冷媒と分岐部(37)
で合流して過冷却生成回路(F)に流れ、過冷却解消部
(27)を経て第2圧縮機(11)に戻る。低熱源側熱
交換器(13)によって、蓄氷槽(21)からの氷化物
が混在する蓄冷材(W)が予熱され、氷化物が融解され
て過冷却生成熱交換器(25)への氷化物の侵入が阻止
される。
【0138】本実施例によれば、低熱源側熱交換器(1
3)を過冷却生成熱交換器(25)より上流側の蓄熱回
路(Y)に介設して冷房運転制御手段によって凝縮器と
して機能させているので、氷化物を融解して氷化物によ
る過冷却生成熱交換器(25)の凍結を阻止することが
でき、連続して正常運転を行うことができる。
【0139】なお、第1実施例ないし第5実施例の蓄熱
回路(Y)は、上記実施例以外の蓄熱回路であってもよ
く、例えば、過冷却された蓄冷材を管路外の樋を流下さ
せて氷化する過冷却解消形の蓄熱回路、蓄氷槽内で蓄冷
材を氷化するスタティック形の蓄熱回路、あるいは氷化
せずに冷水を生成する蓄熱回路であってもよい。さら
に、蓄熱回路(Y)を用いず、河川水や井戸水を低熱源
側熱交換器(13)の熱交換に用いるものであってもよ
い。
【0140】また、第6実施例と第7実施例の蓄熱回路
(Y)は、過冷却された蓄冷材を管路外の樋を流下させ
て氷化する過冷却解消形の蓄熱回路であってもよい。
【0141】また、第3実施例と第4実施例において、
気液分離手段は受液器であってもよい。
【0142】また、第4実施例の冷却器(47)は、気
液分離器(61)と第2キャピラリーチューブ(71)
との間に介設されていてもよい。
【0143】また、第6実施例と第7実施例では、圧縮
機が1台であってもよく、また、第1圧縮機(1)と第
2圧縮機(11)とは並列に接続されていなくてもよ
い。
【0144】また、第6実施例と第7実施例の冷房運転
制御手段(J2)は、高熱源側回路(H)への冷媒流通
を遮断し、凝縮器として低熱源側熱交換器(13)だけ
を用いる蓄熱専用冷房運転を実行するものであってもよ
い。
【0145】また、第6実施例において、低熱源側熱交
換器(13)の蓄熱回路(Y)への介設位置は上記実施
例以外であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の構成を示すブロック図である。
【図2】請求項2の構成を示すブロック図である。
【図3】請求項3および請求項5の構成を示すブロック
図である。
【図4】請求項4および請求項5の構成を示すブロック
図である。
【図5】請求項6の構成を示すブロック図である。
【図6】請求項7の構成を示すブロック図である。
【図7】請求項8および9の構成を示すブロック図であ
る。
【図8】第1実施例、第6実施例および第7実施例の空
気調和装置の配管系統の回路図である。
【図9】第1実施例の冷凍サイクルを示すモリエル線図
である。
【図10】第1実施例の変形例の空気調和装置の配管系
統の回路図である。
【図11】第2実施例、第6実施例および第7実施例の
空気調和装置の配管系統の回路図である。
【図12】第2実施例の冷凍サイクルを示すモリエル線
図である。
【図13】第2実施例の変形例の空気調和装置の配管系
統の回路図である。
【図14】第3実施例、第6実施例および第7実施例の
空気調和装置の配管系統の回路図である。
【図15】第3実施例の冷凍サイクルを示すモリエル線
図である。
【図16】第3実施例の変形例の空気調和装置の配管系
統の回路図である。
【図17】第4実施例、第6実施例および第7実施例の
空気調和装置の配管系統の回路図である。
【図18】第4実施例の冷凍サイクルを示すモリエル線
図である。
【図19】第4実施例の変形例の空気調和装置の配管系
統の回路図である。
【図20】第5実施例、第6実施例および第7実施例の
空気調和装置の配管系統の回路図である。
【図21】第5実施例の変形例の空気調和装置の配管系
統の回路図である。
【図22】従来例の空気調和装置の冷媒回路を示す回路
図である。
【図23】従来例の冷凍サイクルを示すモリエル線図で
ある。
【符号の説明】
1 第1圧縮機 3 室外熱交換器(高熱源側熱交換器) 4 室外電動膨脹弁(高熱源側減圧機構) 6 室内電動膨脹弁(利用側減圧機構) 7 室内熱交換器(利用側熱交換器) 11 第2圧縮機 13 低熱源側熱交換器 21 蓄氷槽 25 過冷却生成熱交換器(過冷却生成部) 27 過冷却解消部 47 冷却器 61 気液分離器(気液分離手段) 63 ガス流出口 65 ガス通路 67 第1キャピラリーチューブ(流量調整機
構) 71 第2キャピラリーチューブ(減圧機構) 75 バイパス通路 77 第3キャピラリーチューブ(減圧機構) B 高熱源側回路 C 利用側回路 E 主冷媒回路 F 過冷却生成回路 H 低熱源側回路 J1,J2 冷房運転制御手段 K1,K2 蓄熱制御手段 Y 蓄熱回路 W 蓄冷材
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−294754(JP,A) 実開 昭60−148573(JP,U) 実開 昭57−121873(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F25B 1/00 - 7/00 F25B 13/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1圧縮機(1)と高熱源側熱交換器
    (3)と高熱源側減圧機構(4)とが順次接続されてな
    る高熱源側回路(B)と、利用側減圧機構(6,6,
    …)と利用側熱交換器(7,7,…)とが順次接続され
    てなる利用側回路(C)とによって閉回路の主冷媒回路
    (E)が構成され、 該主冷媒回路(E)には、第2圧縮機(11)と低熱源
    側熱交換器(13)とが順次接続されてなる低熱源側回
    路(H)が上記高熱源側回路(B)に対して並列に接続
    される一方、 上記第1圧縮機(1)と第2圧縮機(11)の吐出冷媒
    を上記高熱源側熱交換器(3)と低熱源側熱交換器(1
    3)とでそれぞれ凝縮させて合流させ、該凝縮冷媒を上
    記利用側熱交換器(7,7,…)で蒸発させて冷房運転
    を実行する冷房運転制御手段(J1)が設けられ、 上記高熱源側回路(B)における液管側には、上記高熱
    源側熱交換器(3)からの凝縮冷媒を冷却する冷却器
    (47)が設けられていることを特徴とする空気調和装
    置。
  2. 【請求項2】 第1圧縮機(1)と高熱源側熱交換器
    (3)と高熱源側減圧機構(4)とが順次接続されてな
    る高熱源側回路(B)と、利用側減圧機構(6,6,
    …)と利用側熱交換器(7,7,…)とが順次接続され
    てなる利用側回路(C)とによって閉回路の主冷媒回路
    (E)が構成され、 該主冷媒回路(E)には、第2圧縮機(11)と低熱源
    側熱交換器(13)とが順次接続されてなる低熱源側回
    路(H)が上記高熱源側回路(B)に対して並列に接続
    される一方、 上記第1圧縮機(1)と第2圧縮機(11)の吐出冷媒
    を上記高熱源側熱交換器(3)と低熱源側熱交換器(1
    3)とでそれぞれ凝縮させて合流させ、該凝縮冷媒を上
    記利用側熱交換器(7,7,…)で蒸発させて冷房運転
    を実行する冷房運転制御手段(J1)が設けられ、 上記利用側回路(C)における液管側には、上記高熱源
    側回路(B)および低熱源側回路(H)からの凝縮冷媒
    を冷却する冷却器(47)が上記利用側減圧機構(6,
    6,…)より両熱源側回路(B,H)側に設けられ、 該冷却器(47)は、一端が主冷媒回路(E)の液管
    に、他端が第1圧縮機(1)と第2圧縮機(11)の吸
    込側にそれぞれ接続され、かつ流通冷媒を減圧する減圧
    機構(77)を有するバイパス通路(75)に介設さ
    れ、該バイパス通路(75)で減圧した液冷媒によって
    上記主冷媒回路(E)を流れる冷媒を冷却するように構
    成さ れていることを特徴とする空気調和装置。
  3. 【請求項3】 第1圧縮機(1)と高熱源側熱交換器
    (3)と高熱源側減圧機構(4)とが順次接続されてな
    る高熱源側回路(B)と、利用側減圧機構(6,6,
    …)と利用側熱交換器(7,7,…)とが順次接続され
    てなる利用側回路(C)とによって閉回路の主冷媒回路
    (E)が構成され、 該主冷媒回路(E)には、第2圧縮機(11)と低熱源
    側熱交換器(13)とが順次接続されてなる低熱源側回
    路(H)が上記高熱源側回路(B)に対して並列に接続
    される一方、 上記第1圧縮機(1)と第2圧縮機(11)の吐出冷媒
    を上記高熱源側熱交換器(3)と低熱源側熱交換器(1
    3)とでそれぞれ凝縮させて合流させ、該凝縮冷媒を上
    記利用側熱交換器(7,7,…)で蒸発させて冷房運転
    を実行する冷房運転制御手段(J1)が設けられ、 上記高熱源側回路(B)には、上記高熱源側熱交換器
    (3)からの凝縮冷媒をガス冷媒と液冷媒とに分離する
    気液分離手段(61)が上記高熱源側減圧機構(4)よ
    り利用側回路(C)側に設けられると共に、 一端が上記気液分離手段(61)のガス流出口(63)
    に、他端が上記第1圧縮機(1)と第2圧縮機(11)
    の吸込側にそれぞれ接続されると共に、ガス冷媒の流量
    を調整する流量調整機構(67)を有するガス通路(6
    5)が設けられていることを特徴する空気調和装置。
  4. 【請求項4】 第1圧縮機(1)と高熱源側熱交換器
    (3)と高熱源側減圧機構(4)とが順次接続されてな
    る高熱源側回路(B)と、利用側減圧機構(6,6,
    …)と利用側熱交換器(7,7,…)とが順次接続され
    てなる利用側回路(C)とによって閉回路の主冷媒回路
    (E)が構成され、 該主冷媒回路(E)には、第2圧縮機(11)と低熱源
    側熱交換器(13)とが順次接続されてなる低熱源側回
    路(H)が上記高熱源側回路(B)に対して並列に接続
    される一方、 上記第1圧縮機(1)と第2圧縮機(11)の吐出冷媒
    を上記高熱源側熱交換器(3)と低熱源側熱交換器(1
    3)とでそれぞれ凝縮させて合流させ、該凝縮冷媒を上
    記利用側熱交換器(7,7,…)で蒸発させて冷房運転
    を実行する冷房運転制御手段(J1)が設けられ、 上記高熱源側回路(B)には、上記高熱源側熱交換器
    (3)からの凝縮冷媒をガス冷媒と液冷媒とに分離する
    気液分離手段(61)と、減圧機構(71)とが上記高
    熱源側減圧機構(4)より利用側回路(C)側に順次設
    けられると共に、 一端が上記気液分離手段(61)のガス流出口(63)
    に、他端が上記低熱源側回路(H)における第2圧縮機
    (11)と低熱源側熱交換器(13)との間にそれぞれ
    接続されたガス通路(65)が設けられていることを特
    徴とする空気調和装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または4記載の空気調和装置に
    おいて、主冷媒回路(E)における液管側には、凝縮冷
    媒を冷却する冷却器(47)が気液分離手段(61)か
    ら利用側減圧機構(6,6,…)までの間に設けられて
    いることを特徴とする空気調和装置。
  6. 【請求項6】 請求項1または5記載の空気調和装置に
    おいて、冷却器(47)は、一端が主冷媒回路(E)の
    液管に、他端が第1圧縮機(1)と第2圧縮機(11)
    の吸込側にそれぞれ接続され、かつ流通冷媒を減圧する
    減圧機構(77)を有するバイパス通路(75)に介設
    され、該バイパス通路(75)で減圧した液冷媒によっ
    て上記主冷媒回路(E)を流れる冷媒を冷却するように
    構成されていることを特徴とする空気調和装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか1記載の空
    気調和装置において、スラリー状に氷化された蓄冷材
    (W)を貯溜する蓄氷槽(21)と、該蓄冷材(W)を
    過冷却する過冷却生成部(25)と、上記蓄冷材(W)
    の過冷却状態を解消する過冷却解消部(27)とが順次
    接続されてなる閉回路の蓄熱回路(Y)を備える一方、 低熱源側熱交換器(13)は、上記蓄熱回路(Y)に接
    続され、第2圧縮機(11)の吐出冷媒を蓄冷材(W)
    と熱交換させて凝縮させるように構成されていることを
    特徴とする空気調和装置。
  8. 【請求項8】 スラリー状に氷化された蓄冷材(W)を
    貯溜する蓄氷槽(21)と、該蓄冷材(W)を過冷却す
    る過冷却生成熱交換器(25)と、上記蓄冷材(W)の
    過冷却状態を解消する過冷却解消部(27)とが順次接
    続されて、過冷却された蓄冷材(W)の過冷却状態を
    記過冷却解消部(27)によって解消して生成した氷化
    物を上記蓄氷槽(21)に貯溜する閉回路の蓄熱回路
    (Y)が設けられる一方、 圧縮機(1)と高熱源側熱交換器(3)とが順次接続さ
    れてなる高熱源側回路(B)と、利用側減圧機構(6,
    6,…)と利用側熱交換器(7,7,…)とが順次接続
    されてなる利用側回路(C)とによって閉回路の主冷媒
    回路(E)が構成され、 該主冷媒回路(E)には、上記蓄冷材(W)と熱交換さ
    せて冷媒を凝縮させるように上記蓄熱回路(Y)に介設
    された低熱源側熱交換器(13)を有する低熱源側回路
    (H)が上記高熱源側熱交換器(3)に対して並列に接
    続されると共に、上記主冷媒回路(E)には、一端が主
    冷媒回路(E)の液管に、他端が圧縮機(1)の吸込側
    にそれぞれ接続され、かつ上記過冷却生成熱交換器(2
    5)が冷媒と蓄冷材(W)とが熱交換するように介設さ
    れた過冷却生成回路(F)が設けられる一方、 上記過冷却生成回路(F)を冷媒流通可能にし、上記利
    用側熱交換器(7,7,…)および低熱源側回路(H)
    への冷媒流通を遮断し、上記圧縮機(1)の吐出冷媒を
    高熱源側熱交換器(3)で凝縮させると共に、上記過冷
    却生成熱交換器(25)で蒸発させて上記蓄氷槽(2
    1)に冷熱を蓄熱する蓄熱制御手段(K1)と、 上記低熱源側回路(H)を冷却流通可能にし、上記過冷
    却生成回路(F)への冷媒流通を遮断し、上記圧縮機
    (1)の吐出冷媒を少なくとも上記低熱源側熱交換器
    (13)で凝縮させると共に、上記利用側熱交換器
    (7,7,…)で蒸発させて冷房運転を実行する冷房運
    転制御手段(J2)とが設けられていることを特徴する
    空気調和装置。
  9. 【請求項9】 スラリー状に氷化された蓄冷材(W)を
    貯溜する蓄氷槽(21)と、該蓄冷材(W)を過冷却す
    る過冷却生成熱交換器(25)とが順次接続されて、過
    冷却された蓄冷材(W)の過冷却状態を解消して生成し
    た氷化物を上記蓄氷槽(21)に貯溜する蓄熱回路
    (Y)が設けられる一方、 圧縮機(1)と高熱源側熱交換器(3)とが順次接続さ
    れてなる高熱源側回路(B)と、利用側減圧機構(6,
    6,…)と利用側熱交換器(7,7,…)とが順次接続
    されてなる利用側回路(C)とによって閉回路の主冷媒
    回路(E)が構成され、 該主冷媒回路(E)には、上記過冷却生成熱交換器(2
    5)より上流側の蓄熱回路(Y)に介設された低熱源側
    熱交換器(13)を有する低熱源側回路(H)が上記高
    熱源側熱交換器(3)に対して並列に接続されると共
    に、上記主冷媒回路(E)には、一端が主冷媒回路
    (E)の液管に、他端が圧縮機(1)の吸込側にそれぞ
    れ接続され、かつ上記過冷却生成熱交換器(25)が冷
    媒と蓄冷材(W)とが熱交換するように介設された過冷
    却生成回路(F)が設けられる一方、 上記過冷却生成回路(F)と低熱源側回路(H)とを冷
    媒流通可能にし、上記利用側熱交換器(7,7,…)へ
    の冷媒流通を遮断し、上記圧縮機(1)の吐出冷媒の一
    部を高熱源側熱交換器(3)で凝縮させると共に、吐出
    冷媒の残部を上記低熱源側熱交換器(13)で凝縮させ
    て過冷却生成熱交換器(25)に向かって流通する蓄冷
    材(W)を予熱し、両凝縮冷媒を上記過冷却生成熱交換
    器(25)で蒸発させて上記蓄氷槽(21)に冷熱を蓄
    熱する蓄熱制御手段(K2)と、 上記低熱源側回路(H)を冷却流通可能にし、上記過冷
    却生成回路(F)への冷媒流通を遮断し、上記圧縮機
    (1)の吐出冷媒を少なくとも上記低熱源側熱交換器
    (13)で凝縮させると共に、上記利用側熱交換器
    (7,7,…)で蒸発させて冷房運転を実行する冷房運
    転制御手段(J2)とが設けられていることを特徴する
    空気調和装置。
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