JP2003329316A - 冷熱生成システム - Google Patents

冷熱生成システム

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JP2003329316A
JP2003329316A JP2002132695A JP2002132695A JP2003329316A JP 2003329316 A JP2003329316 A JP 2003329316A JP 2002132695 A JP2002132695 A JP 2002132695A JP 2002132695 A JP2002132695 A JP 2002132695A JP 2003329316 A JP2003329316 A JP 2003329316A
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喜久夫 山崎
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達徳 万尾
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正幸 谷野
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2400/00General features or devices for refrigeration machines, plants or systems, combined heating and refrigeration systems or heat-pump systems, i.e. not limited to a particular subgroup of F25B
    • F25B2400/22Refrigeration systems for supermarkets

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  • Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の異なる熱負荷用の冷凍サイクルを有す
る統合的な冷熱生成システムにおいて、生成する冷熱を
有効に活用してさらなる省エネルギー化、省コスト化及
び高精度化を実現可能な冷熱生成システムを提供する。 【解決手段】 冷凍ショーケース1、冷凍用冷凍機3、
及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系2を有する第
一の冷凍サイクルと、冷蔵ショーケース4、過冷却用熱
交換器14、冷蔵用冷凍機6、及びこれらに冷媒を循環
させる冷媒循環系5を少なくとも有する第二の冷凍サイ
クルと、蓄熱媒体を収容し冷熱を蓄えるスタティック型
氷蓄熱槽11と、凝縮器及び圧縮機を前記第二の冷凍サ
イクルと共有しスタティック型氷蓄熱槽11に蓄える冷
熱を生成する蓄熱用冷凍サイクル10と、凝縮器3a、
過冷却用熱交換器14、スタティック型氷蓄熱槽13及
び11の順序で蓄熱媒体を循環させる蓄熱媒体循環系1
5とによって冷熱生成システムを構築する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空調、冷蔵、及び
冷凍等、異なる複数の熱負荷に冷熱を供給するのに適し
た冷熱生成システムに関する。
【0002】
【従来の技術】空調、冷蔵、及び冷凍等、異なる複数の
熱負荷に供給する冷熱を生成する技術としては、例えば
特開平10−103800号公報に記載されている複合
型冷凍装置が知られている。この複合型冷凍装置は、冷
蔵側圧縮機と凝縮器と受液器と第1冷蔵側蒸発器とを備
え順次接続して冷蔵側冷凍サイクルを形成すると共に、
第2冷蔵側蒸発器を備える冷蔵側装置と、冷凍側圧縮機
と凝縮器と受液器と冷凍側蒸発器とを備え順次接続して
冷凍側冷凍サイクルを形成する冷凍側装置と、第2冷蔵
側蒸発器と冷凍側の凝縮器とを一体化して第2冷蔵側蒸
発器による蒸発冷媒と冷凍側の凝縮器へ流れる冷媒ガス
と熱交換させて冷媒ガスを凝縮させるカスケードコンデ
ンサとを設けることを特徴とする。
【0003】この複合型冷凍装置は、冷凍側と冷蔵側の
各効率の調和を図って総合的に効率を向上させる上で有
効な装置であるが、冷熱を蓄熱する手段を有さないこと
から、運転状況が限られる場合があり、運転効率の向上
や汎用性において検討の余地が残されている。
【0004】冷熱を蓄積することができ、かつ異なる複
数の熱負荷に供給する冷熱を生成する技術としては、例
えば特開平11−281103号公報に記載されている
蓄熱システムが知られている。この蓄熱システムは、建
物内の空調などを行う第1冷凍システムと、複数の冷蔵
ショーケースや冷蔵庫等を冷却する第2冷凍システム
と、水とブラインとを所定の割合で混合した水・ブライ
ン混合液を貯蔵しておく蓄熱槽と、蓄熱槽内の水・ブラ
イン混合液に蓄熱するための冷暖切り替え冷凍機と、冷
暖切り替え冷凍機の熱を第1冷凍システムに間接的に供
給する熱交換機と、冷暖切り替え冷凍機からの熱を蓄熱
槽及び熱交換機に供給するパイプラインと、蓄熱槽内の
水・ブライン混合液を第1冷凍システム及び第2冷凍シ
ステムに供給するパイプラインと、それぞれのパイプラ
イン中に設けたバルブ、ポンプからなることを特徴とす
る。
【0005】この蓄熱システムは、各冷凍システムに過
冷却状態の混合液を供給することが可能であり、熱負荷
の増減に対して適切に対応し、冷熱蓄熱等によって消費
電力を有効に活用する上で有効なシステムであるが、冷
凍システムと蓄熱槽とでブラインを共有することから、
システム構成の簡略化やシステム制御の適正化において
検討の余地が残されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記事項に
鑑みなされたものであり、複数の異なる熱負荷用の冷凍
サイクルを有する統合的な冷熱生成システムにおいて、
生成する冷熱を有効に活用してさらなる省エネルギー
化、省コスト化及び高精度化を実現することが可能な冷
熱生成システムを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の冷熱生成システ
ムは、複数の熱負荷に対応する複数の熱負荷用冷凍サイ
クルを有し、そのうちの少なくとも一つの熱負荷用冷凍
サイクルを利用して蓄熱用の冷熱を生成し、蓄えた冷熱
を、他の熱負荷用冷凍サイクルにおける冷媒の凝縮及び
液冷媒の過冷却に用いる冷熱生成システムである。
【0008】すなわち、本発明の冷熱生成システムは、
凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒
を循環させる冷媒循環系を少なくとも有する第一の冷凍
サイクルと、凝縮器、過冷却用熱交換器、減圧装置、蒸
発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環
系を少なくとも有する第二の冷凍サイクルと、蓄熱媒体
を収容し冷熱を蓄える冷熱蓄熱手段と、凝縮器、減圧装
置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷
媒循環系を少なくとも有し冷熱蓄熱手段に蓄える冷熱を
生成する蓄熱用冷凍サイクルと、を有し、蓄熱用冷凍サ
イクルは、圧縮機及び凝縮器を前記第二の冷凍サイクル
と共有する冷凍サイクルであり、少なくとも冷熱蓄熱手
段、第一の冷凍サイクルの凝縮器、及び過冷却用熱交換
器が、この順序でこれらに蓄熱媒体を循環させる蓄熱媒
体循環系で接続されている。
【0009】本発明の冷熱生成システムは、第一及び第
二の冷凍サイクルを少なくとも有することから、二以上
の異なる熱負荷に供給する冷熱を生成することが可能で
ある。
【0010】本発明の冷熱生成システムは、冷熱蓄熱手
段と蓄熱用冷凍サイクルとを有することから、冷熱を蓄
えることが可能である。
【0011】本発明の冷熱生成システムは、蓄熱用冷凍
サイクルと第二の冷凍サイクルとが圧縮機及び凝縮器を
共有することから、第二の冷凍サイクルの運転によって
蓄熱用の冷熱を生成することが可能である。
【0012】本発明の冷熱生成システムは、蓄熱媒体循
環系を有することから、蓄えた冷熱によって第一の冷凍
サイクルの冷媒を凝縮し、次いで第二の冷凍サイクルの
液冷媒を過冷却することが可能である。これにより、各
冷凍サイクルにおける圧縮機の容量を上げることなく、
より高い冷凍能力を発揮することが可能となる。
【0013】本発明の冷熱生成システムは、蓄熱媒体循
環系を有することから、各冷凍サイクルの運転と、蓄え
た冷熱の利用とを個別に制御することが可能である。こ
れにより、冷凍サイクルの運転、蓄えた冷熱の供給、及
び冷熱の蓄熱を、同時にかつ任意に行うことが可能であ
り、熱負荷の変動に対応した運転を実現することが可能
となる。
【0014】本発明の冷熱生成システムは、凝縮器、減
圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させ
る冷媒循環系を少なくとも有する第三の冷凍サイクルを
さらに有し、第三の冷凍サイクルは凝縮器と減圧装置と
の間に熱交換手段を有し、蓄熱媒体循環系は、冷熱蓄熱
手段、第一の冷凍サイクルの凝縮器、過冷却用熱交換
器、及び熱交換手段を接続し、この順序でこれらに蓄熱
媒体を循環させる循環系であると、前記第二の冷凍サイ
クルの運転によって蓄えられた冷熱を、第三の冷凍サイ
クルにおける液冷媒の過冷却に利用することが可能とな
り、生成した冷熱を有効に利用し、第三の冷凍サイクル
における圧縮機の容量増加を抑制し、省エネルギー化、
省コスト化及び高精度化を実現する上で好ましい。
【0015】本発明の冷熱生成システムは、凝縮器、減
圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させ
る冷媒循環系を少なくとも有し熱交換手段に供給する冷
熱を生成する蓄熱媒体用冷凍サイクルをさらに有し、蓄
熱媒体用冷凍サイクルは、圧縮機及び凝縮器を第三の冷
凍サイクルと共有する冷凍サイクルであると、さらに第
三の冷凍サイクルの運転によって蓄熱媒体を冷却するこ
とが可能となる。また、第二の冷凍サイクル及び第三の
冷凍サイクル、のいずれか一方の運転によって冷熱の蓄
熱が可能となる。したがって、冷熱生成システムの多様
な運転を実現する上で好ましい。
【0016】本発明の冷熱生成システムでは、蓄熱媒体
用冷凍サイクルは、蒸発器を凝縮器とする冷凍サイクル
に切り替え自在なヒートポンプサイクルであると、熱交
換手段を加温することも可能となり、熱交換手段におけ
る熱交換効率を維持する上で好ましい。
【0017】本発明の冷熱生成システムでは、第三の冷
凍サイクルは、第三の冷凍サイクルの蒸発器を凝縮器と
する冷凍サイクルに切り替え自在なヒートポンプサイク
ルであると、第三の冷凍サイクルを暖房サイクルとして
利用することが可能となる。また、暖房サイクルとして
利用したときに熱負荷から汲み上げられた冷熱を、熱交
換手段を介して蓄熱媒体循環系に供給することが可能と
なり、省エネルギー化を実現する上で好ましい。
【0018】本発明の冷熱生成システムでは、熱交換手
段は、蓄熱媒体を収容し冷熱を蓄える冷熱蓄熱手段であ
ると、さらに第三の冷凍サイクルの運転によって冷熱を
蓄えることが可能となり、省エネルギー化を実現する上
で好ましい。
【0019】本発明の冷熱生成システムでは、蓄熱媒体
循環系は、過冷却用熱交換器の上流側と下流側とを接続
する過冷却制御用バイパス通路と、この過冷却制御用バ
イパス通路を通過する蓄熱媒体の流量を制御する過冷却
制御用バルブとを有すると、第二の冷凍サイクルにおけ
る液冷媒の過冷却を制御する上で好ましい。
【0020】本発明の冷熱生成システムでは、蓄熱媒体
循環系は、熱交換手段の上流側と下流側とを接続する熱
交換制御用バイパス通路と、この熱交換制御用バイパス
通路を通過する蓄熱媒体の流量を制御する熱交換制御用
バルブとを有すると、第三の冷凍サイクルにおける液冷
媒の過冷却を少なくとも制御する上で好ましい。
【0021】前述の構成においては、蓄熱媒体用の冷熱
の生成に利用される熱負荷用冷凍サイクルと、生成した
冷熱によって液冷媒の過冷却が行われる熱負荷用冷凍サ
イクルとが同一になることがあるが、本発明の冷熱生成
システムはこのような構成に限定されず、冷熱の生成に
利用される熱負荷用冷凍サイクルと、生成した冷熱によ
って液冷媒の過冷却が行われる熱負荷用冷凍サイクルが
異なっていても良い。
【0022】すなわち本発明の冷熱生成システムは、凝
縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を
循環させる冷媒循環系を少なくとも有する第一の冷凍サ
イクルと、凝縮器、過冷却用熱交換器、減圧装置、蒸発
器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系
を少なくとも有する第二の冷凍サイクルと、凝縮器、減
圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させ
る冷媒循環系を少なくとも有する第三の冷凍サイクル
と、蓄熱媒体を収容し冷熱を蓄える冷熱蓄熱手段と、凝
縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を
循環させる冷媒循環系を少なくとも有し冷熱蓄熱手段に
蓄える冷熱を生成する蓄熱用冷凍サイクルと、を有し、
蓄熱用冷凍サイクルは、圧縮機及び凝縮器を第三の冷凍
サイクルと共有する冷凍サイクルであり、少なくとも冷
熱蓄熱手段、第一の冷凍サイクルの凝縮器、及び過冷却
用熱交換器が、この順序でこれらに蓄熱媒体を循環させ
る蓄熱媒体循環系で接続されている構成とすることが可
能である。
【0023】前記冷熱生成システムでは、第三の冷凍サ
イクルは、凝縮器と減圧装置との間に熱交換手段を有
し、この熱交換手段は蓄熱媒体と冷媒との間で熱交換を
行う手段であると、第三の冷凍サイクルにおける液冷媒
の過冷却を行うことが可能となり、生成した冷熱をより
有効に活用する上で好ましい。
【0024】前記冷熱生成システムでは、蓄熱用冷凍サ
イクルは、蒸発器を凝縮器とする冷凍サイクルに切り替
え自在なヒートポンプサイクルであると、冷熱蓄熱手段
における熱交換部位を加温することも可能となり、この
熱交換部位における熱交換効率を維持する上で好まし
い。
【0025】前記冷熱生成システムでは、第三の冷凍サ
イクルは、第三の冷凍サイクルの蒸発器を凝縮器とする
冷凍サイクルに切り替え自在なヒートポンプサイクルで
あると、第三の冷凍サイクルを暖房サイクルとして利用
することが可能となる。また、暖房サイクルとして利用
したときに熱負荷から汲み上げられた冷熱を、熱交換手
段を介して蓄熱媒体循環系に供給することが可能とな
り、省エネルギー化を実現する上で好ましい。
【0026】前記冷熱生成システムでは、蓄熱媒体循環
系は、過冷却用熱交換器の上流側と下流側とを接続する
過冷却制御用バイパス通路と、この過冷却制御用バイパ
ス通路を通過する蓄熱媒体の流量を制御する過冷却制御
用バルブとを有すると、第二の冷凍サイクルにおける液
冷媒の過冷却を制御する上で好ましい。
【0027】本発明の冷熱生成システムは、特別な構造
の部材や装置等を用いることなく、本技術分野において
公知の部材や装置等によって構成することが可能であ
る。また、本発明の冷熱生成システムで使用される冷媒
や蓄熱媒体には、公知のものを用いることが可能であ
る。また本発明は、熱負荷用の冷凍サイクルの数を特に
限定するものではなく、第四以降の冷凍サイクルをさら
に設けても良い。
【0028】前記第一の冷凍サイクルは、凝縮器、減圧
装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる
冷媒循環系を少なくとも有する。第一の冷凍サイクル
は、冷熱蓄熱手段で蓄えられた冷熱が、圧縮後の冷媒の
凝縮に用いられる冷凍サイクルである。第一の冷凍サイ
クルでは、凝縮器には水冷式(液冷式)の凝縮器が用い
られる。第一の冷凍サイクルは、冷凍ショーケースのよ
うに、冷媒の蒸発温度が低く、圧縮比が大きく、かつ凝
縮温度の低温化による大幅な効率向上が期待される冷凍
サイクルに適用することが好ましい。
【0029】前記第二の冷凍サイクルは、凝縮器、過冷
却用熱交換器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれら
に冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有する。第
二の冷凍サイクルは、冷熱蓄熱手段で蓄えられ、第一の
冷凍サイクルにおける冷媒の凝縮に用いられた冷熱が、
凝縮後の液冷媒の過冷却に用いられる冷凍サイクルであ
る。第二の冷凍サイクルでは、過冷却用熱交換器には液
−液式の熱交換器が好ましくは用いられる。第二の冷凍
サイクルは、液冷媒の過冷却による高負荷運転に適して
いることから、例えば空冷式の凝縮器を用いる冷蔵ショ
ーケース用の冷凍サイクルのように、冷媒の蒸発温度が
比較的低い冷凍サイクルに適用することが好ましい。
【0030】前記冷熱蓄熱手段は、蓄熱媒体を収容し冷
熱を蓄熱する手段である。冷熱蓄熱手段は、各所に供給
できる蓄熱媒体に冷熱を蓄えることが可能なものであれ
ば特に限定されず、氷蓄熱槽等の公知の冷熱蓄熱手段を
用いることができる。また、蓄熱の形態についても、顕
熱、潜熱、化学反応熱、及びこれらの混合形態等、公知
の形態を採用することができる。本発明の冷熱生成シス
テムに好ましく用いられる具体的な冷熱蓄熱手段として
は、例えば、蓄熱槽内に熱交換器を有し熱交換器表面に
氷を固着して貯蔵するスタティックタイプの氷蓄熱槽
や、氷を固着させずに蓄熱槽内に貯蔵可能なダイナミッ
クタイプの氷蓄熱槽が挙げられる。
【0031】前記蓄熱用冷凍サイクルは、凝縮器、減圧
装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる
冷媒循環系を少なくとも有し、第一の冷凍サイクルを除
くいずれかの熱負荷用冷凍サイクルと、圧縮機及び凝縮
器を共有する。蓄熱用冷凍サイクルで生成した冷熱は冷
熱蓄熱手段に供給される。蓄熱用冷凍サイクルで生成し
た冷熱を冷熱蓄熱手段に供給する構成としては特に限定
されないが、例えば、蓄熱用冷凍サイクルの蒸発器を冷
熱蓄熱手段内に設け、蒸発器で蒸発する冷媒と蓄熱媒体
との間で熱交換を行う構成や、蓄熱用冷凍サイクルの蒸
発器で蒸発する冷媒と蓄熱媒体循環系を循環する蓄熱媒
体との間で適当な熱交換器を介して熱交換を行う構成等
が挙げられる。
【0032】前記蓄熱媒体循環系は、少なくとも冷熱蓄
熱手段、第一の冷凍サイクルの凝縮器、及び過冷却用熱
交換器を接続し、この順序でこれらに蓄熱媒体を循環さ
せる。本発明において、蓄熱媒体循環系に接続される冷
凍サイクルの数は二又は三に限定されず、さらに第四以
降の冷凍サイクルと適宜接続しても良い。
【0033】前記第三の冷凍サイクルは、凝縮器、減圧
装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる
冷媒循環系とを少なくとも有する。第三の冷凍サイクル
には、必要に応じて熱交換手段が凝縮器と減圧装置との
間に設けられる。熱交換手段は、前記蓄熱媒体循環系に
おいて前記過冷却用熱交換器の下流に接続される。第三
の冷凍サイクルに熱交換手段が設けられると、第二の冷
凍サイクルにおける液冷媒の過冷却に用いられた蓄熱媒
体によって、第三の冷凍サイクルの液冷媒が過冷却され
る。第三の冷凍サイクルは、熱交換手段を設けた場合、
高負荷処理を可能にする冷媒冷却効果が他の冷凍サイク
ルに比べて小さいことから、例えば空冷式の凝縮器を用
いる空調用の冷凍サイクルのように、冷媒の蒸発温度が
比較的高い冷凍サイクルに適用することが好ましい。な
お前記熱交換手段には、公知の液−液式の熱交換器や、
氷蓄熱槽等の冷熱蓄熱手段が好ましくは用いられる。
【0034】前記蓄熱媒体用冷凍サイクルは、凝縮器、
減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環さ
せる冷媒循環系を少なくとも有する。蓄熱媒体用冷凍サ
イクルは、熱交換手段に供給される冷熱を生成する冷凍
サイクルであって、圧縮機と凝縮器を共有する冷凍サイ
クルが熱交換手段を有する冷凍サイクルである以外は、
前述した蓄熱用冷凍サイクルと同様に構成することがで
きる。
【0035】前記ヒートポンプサイクルは、第三の冷凍
サイクル、及びこれと圧縮機及び凝縮器を共有する冷凍
サイクル(前記蓄熱媒体用冷凍サイクルや前記蓄熱用冷
凍サイクル)の少なくともいずれか一方又は両方の冷凍
サイクルで形成される。ヒートポンプサイクルは、熱負
荷に対して冷暖房の両方を行うことができるので、第三
の冷凍サイクルが空調用の冷凍サイクルである場合に適
している。ヒートポンプサイクルは、例えば凝縮器や蒸
発器等の、冷凍サイクル中に設けられた熱交換構造の中
から凝縮器及び蒸発器を任意に設定でき、かつ任意に設
定された凝縮器と蒸発器との間に減圧装置を配置でき、
蒸発器と凝縮器との間に圧縮機を配置できる構成のサイ
クルであれば良い。
【0036】このような任意の設定を可能とするための
構成は、例えばバイパス通路、自動弁等の流量制御弁、
流路切り替え弁等の公知の部材や装置を適宜配置するこ
とによって実現可能である。またこのような任意の設定
を可能とするために、前記第三の冷凍サイクルや、前記
蓄熱用冷凍サイクル、前記蓄熱媒体用冷凍サイクルに、
凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機を複数設けても良
い。特に、凝縮器や蒸発器となり得る熱交換器、及びこ
の熱交換器に対応して設けられる減圧装置を複数設ける
ことが、切り替え自在な前記ヒートポンプサイクルを形
成する上で好ましい。
【0037】前記過冷却制御用バイパス通路と前記過冷
却制御用バルブは、前記蓄熱媒体循環系において、前記
過冷却用熱交換器を通過する蓄熱媒体の流量を制御する
ための手段である。同様に、前記熱交換制御用バイパス
通路と前記熱交換制御用バルブは、蓄熱媒体循環系にお
いて、前記熱交換手段を通過する蓄熱媒体の流量を制御
するための手段である。これらのバイパス通路は、過冷
却用熱交換器又は熱交換手段の上流側と下流側とを接続
する通路であれば特に限定されない。またこれらのバル
ブは、ボールコックのように通路の断面を狭める通常の
バルブであっても良いし、三方弁のように蓄熱媒体の流
路を切り換えるバルブであっても良い。
【0038】本発明の冷熱生成システムは、店舗や冷凍
倉庫等、常時稼動が必要な設備に適用することができ
る。本発明の冷熱生成システムは、コンビニエンススト
ア、ドライブイン、及び飲食店舗のように、全ての熱負
荷用冷凍サイクルの24時間稼動が求められ得る設備に
適用することができ、またスーパーマーケットのよう
に、一部の熱負荷用冷凍サイクルの24時間稼動が求め
られ得る設備にも適用することができる。
【0039】本発明は、蓄熱用の冷熱を少なくとも第二
の冷凍サイクルを利用して生成する構成と、蓄熱用の冷
熱を第三の冷凍サイクルのみを利用して生成する構成と
を提供するが、これらの構成のいずれを採用するかは、
第二の冷凍サイクルに求められる熱負荷処理能力によっ
て決定することができる。第二の冷凍サイクルに高い熱
負荷処理能力が求められる場合では前者の構成を、第二
の冷凍サイクルに求められる熱負荷処理能力がそれほど
高くない場合では後者の構成を採用することが好まし
い。
【0040】本発明の冷熱生成システムは、冷凍サイク
ルの冷媒と蓄熱媒体とが混合されないことから、既存の
システムに蓄熱媒体循環系等を適宜新設することによっ
て構成することが可能であり、優れた効果を奏する冷熱
生成システムを容易に構築する上でも効果的である。
【0041】
【発明の実施の形態】<第一の実施の形態>本発明の、
第一の実施の形態における冷熱生成システムは、図1に
示すように、冷凍ショーケース1と、冷凍ショーケース
1に冷媒循環系2を介して接続される冷凍用冷凍機3
と、冷蔵ショーケース4と、冷蔵ショーケース4に冷媒
循環系5を介して接続される冷蔵用冷凍機6と、機内の
熱交換器を蒸発器又は凝縮器として機能させることが可
能なパッケージ型の空調機7と、空調機7に冷媒循環系
8を介して接続される空調用冷凍機9と、冷媒循環系1
0を介して冷蔵用冷凍機6に接続されるスタティック型
氷蓄熱槽11と、冷媒循環系12を介して空調用冷凍機
9に接続されるスタティック型氷蓄熱槽13とを有す
る。
【0042】冷蔵用冷凍機6から冷蔵ショーケース4へ
の冷媒循環系5には過冷却用熱交換器14が設けられて
いる。スタティック型氷蓄熱槽11、冷凍用冷凍機3、
過冷却用熱交換器14、スタティック型氷蓄熱槽13、
及びスタティック型氷蓄熱槽11は、蓄熱媒体循環系1
5で接続されている。
【0043】蓄熱媒体循環系15には、前述した順序に
蓄熱媒体である冷水を循環させるようにポンプが適宜配
置されている。また蓄熱媒体循環系15には、過冷却用
熱交換器14の上流側と下流側を接続するバイパス通路
16が設けられ、バイパス通路16には自動弁等の制御
用バルブ17が設けられている。制御用バルブ17に
は、図示しないが冷蔵ショーケース4内に設けられてい
る温度センサが接続されており、制御用バルブ17は、
例えば温度センサの検出値が設定温度よりも高い場合は
バルブの開度を小さくし、温度センサの検出値が設定温
度よりも低い場合はバルブの開度を大きくして蓄熱媒体
の流量を制御する。
【0044】冷凍ショーケース1は、蒸発器1aと、図
示しない膨張弁(減圧装置)とを有する。冷凍用冷凍機
3は、凝縮器3aと、圧縮機3bとを有する。冷媒循環
系2は、凝縮器3a、前記膨張弁、蒸発器1a、及び圧
縮機3bを接続している。これらにより本発明における
第一の冷凍サイクルが形成されている。
【0045】冷蔵ショーケース4は、蒸発器4aと、図
示しない膨張弁とを有する。冷蔵用冷凍機6は、図示し
ないが凝縮器と圧縮機とを有する。冷媒循環系5は、前
記凝縮器、過冷却用熱交換器14、前記膨張弁、蒸発器
4a、及び前記圧縮機を接続している。これらにより本
発明における第二の冷凍サイクルが形成されている。
【0046】空調機7は、図2に示すように、気−液式
の二つの熱交換器7a、7bと、二つのバルブv1、v
2とを有する。なおここでの熱交換器やバルブの個数に
ついては、二つに限定されない。空調用冷凍機9は、気
−液式の熱交換器9aと、バルブv3と、圧縮機9c
と、四方弁9dとを有する。冷媒循環系8はこれらを接
続している。この接続形態については後に詳しく説明す
る。これらにより本発明における第三の冷凍サイクルが
形成されている。
【0047】スタティック型氷蓄熱槽11は、蓄熱媒体
として水を蓄熱槽に収容し、この蓄熱槽内には冷媒循環
系10の蒸発器を構成する伝熱管が設けられている氷蓄
熱槽である。冷媒循環系10は、冷蔵用冷凍機6におけ
る圧縮機及び凝縮器を接続しており、冷媒循環系5との
分岐部(氷蓄熱槽側)よりも下流側に、図示しない膨張
弁を有する。これらにより本発明における蓄熱用冷凍サ
イクルが形成されている。
【0048】スタティック型氷蓄熱槽13も、スタティ
ック型氷蓄熱槽11と同じものである。冷媒循環系12
は、空調用冷凍機9における四方弁9d、圧縮機9c、
凝縮器9a、及びバルブv3を接続している。この接続
形態についても後に詳しく説明する。これらにより本発
明における蓄熱媒体用冷凍サイクルが形成されている。
【0049】蓄熱媒体循環系15は、凝縮器3a、過冷
却用熱交換器14、スタティック型氷蓄熱槽13の伝熱
管の外側、及びスタティック型氷蓄熱槽11の伝熱管の
外側を、冷水がこの順序で循環するように接続してい
る。
【0050】本実施の形態におけるバルブ(v)は、流
路の開口面積を自在に調整でき、膨張弁としても用いる
ことが可能な自動弁である。なお、バルブ(v)は、例
えば、圧縮機の手前にアキュムレータを設置する、ある
いは膨張弁とチャッキ弁とを組み合わせる等、圧縮機に
冷媒が液の状態で戻らない構成を採用すれば、電子式膨
張弁のみで蒸発温度を制御することも可能である。また
これらのバルブは、膨張弁として用いる場合に、この膨
張弁に対応する蒸発器の出口温度を検出するように適宜
配置された検出器と接続されており、蒸発温度と蒸発後
の出口温度との温度差(過熱度)が所定値(例えば5
℃)になるよう開度を制御する。
【0051】本実施の形態において、第三の冷凍サイク
ル及び蓄熱媒体用冷凍サイクルは、熱交換器7a、7b
及び9a、及びスタティック型氷蓄熱槽の伝熱管のいず
れかを蒸発器として使用することが可能な、切り替え自
在なヒートポンプサイクルを形成している。以下、図2
に基づき、本実施の形態における第三の冷凍サイクルと
蓄熱媒体用冷凍サイクルの構成について詳しく説明す
る。第三の冷凍サイクル及び蓄熱媒体用冷凍サイクルの
接続状態を、熱交換器9aから順に説明する。
【0052】熱交換器9aの下流にはバルブv3が接続
されている。バルブv3の下流では、冷媒循環系は三方
に分岐しており、一方にはバルブv4が接続されてお
り、もう一方にはバルブv5が接続されており、さらに
もう一方にはバルブv6が接続されている。
【0053】バルブv4の下流では、冷媒循環系は分岐
しており、一方はスタティック型氷蓄熱槽13の伝熱管
内を通ってバルブv7に接続されており、もう一方はバ
ルブv8を介して空調機7へ接続されている。バルブv
5の下流の冷媒循環系は、バルブv8の下流の冷媒循環
系に合流している。バルブv6の下流の冷媒循環系は、
バルブv7の下流の冷媒循環系に合流している。
【0054】空調機7、すなわちバルブv8の下流で
は、冷媒循環系は分岐しており、一方はバルブv1に接
続しており、もう一方はバルブv2に接続している。バ
ルブv1の下流には熱交換器7aが接続しており、バル
ブv2の下流には熱交換器7bが接続している。熱交換
器7a及び7bの下流では、分岐した冷媒循環系が再び
合流し、四方弁9dに接続されている。
【0055】一方、バルブv6及びv7の下流で合流し
た冷媒循環系は、バルブv9に接続されている。バルブ
v9の下流では、冷媒循環系は分岐しており、一方は圧
縮機9cに接続されており、もう一方は四方弁9dに接
続されている。圧縮機9cの下流では、冷媒循環系は四
方弁9dに接続されている。四方弁9dの下流には熱交
換器9aが接続されている。
【0056】なお、四方弁9dは、熱交換器7a及び7
bの下流の冷媒循環系をA、圧縮機9cの下流の冷媒循
環系をB、四方弁9dと熱交換器9aを接続する冷媒循
環系をC、バルブv9の下流で分岐してそのまま四方弁
に到達する冷媒循環系をDとしたときに、AとB及びC
とD、及び、AとD及びBとCを接続する流路切り替え
弁である。なお、図2中の太線は、前記ヒートポンプに
おいて蓄熱する場合の冷媒の流路を示している。また図
3〜図6及び図9、図10においても同様に、各図中の
太線は、前記ヒートポンプにおいて様々な運転を行う場
合の、それぞれの冷媒流路を示している。
【0057】次に、この冷熱生成システムの稼動状態を
説明する。前記ヒートポンプサイクルによる種々の運転
については後に詳しく説明するものとして、空調機7の
冷房運転のみの場合を例に、システム全体の稼働状態を
説明する。
【0058】冷蔵用冷凍機6を稼動させると冷媒循環系
5に冷媒が循環し、冷蔵ショーケース4用の冷熱が生成
される。また冷蔵用冷凍機6を稼動させると冷媒循環系
10に冷媒が循環し、スタティック型氷蓄熱槽11では
伝熱管外表面に氷が生成、固着し、冷熱が蓄熱される。
【0059】蓄熱媒体循環系15の前記ポンプを稼動さ
せると蓄熱媒体循環系15に冷水が循環する。冷凍用冷
凍機3を稼動させると冷媒循環系2に冷媒が循環し、冷
凍ショーケース1用の冷熱が生成される。空調用冷凍機
9を稼動させると冷媒循環系8に冷媒が循環し、空調機
7用の冷熱が生成される。
【0060】蓄熱媒体循環系15に循環する冷水は、ス
タティック型氷蓄熱槽11の伝熱管の外側から冷凍用冷
凍機3の凝縮器3aに送られ、冷凍用冷凍機3の圧縮機
3bによって圧縮された冷媒を冷却、凝縮する際の冷熱
源として利用される。このような冷媒の凝縮によれば、
所定の冷凍能力を発現させる場合に、外気を冷熱源とす
る通常の冷媒の凝縮を行う場合に比べて圧縮機の容量を
小さくすることが可能になる。
【0061】蓄熱媒体循環系15に循環する冷水は、凝
縮器3aから過冷却用熱交換器14に送られ、冷蔵用冷
凍機6の凝縮器で凝縮された液冷媒を過冷却する際の冷
熱源として利用される。このような過冷却によれば、所
定の冷蔵能力を発現させる場合に、過冷却しない液冷媒
を用いる場合に比べて圧縮機の容量を小さくすることが
可能になる。また、冷蔵用冷凍機6の稼動によって冷蔵
用の冷熱と蓄熱用の冷熱とが生成されることから、生成
する冷熱が有効活用される。
【0062】前記液冷媒の過冷却については、例えば冷
蔵ショーケース4内の温度によって、過冷却用熱交換器
14の制御用バルブ17を制御することで、冷媒過冷却
による高負荷処理を行うことができる。例えば、常時は
閉の制御用バルブ17を各冷凍サイクルにおける熱負荷
側(例えば空調機7や冷蔵ショーケース4)内の温度の
上限値によって開にするような簡単なイベント制御でも
良く、このような制御によって、中間季では冷媒を過冷
却しない、通常の冷凍サイクルの運転を行い、夏季には
冷媒の過冷却で冷却能力を増加させ、高負荷を処理する
ことができる。
【0063】蓄熱媒体循環系15に循環する冷水は、過
冷却用熱交換器14からスタティック型氷蓄熱槽13の
伝熱管の外側に送られ、スタティック型氷蓄熱槽13に
おいて熱交換を行い、スタティック型氷蓄熱槽11の伝
熱管の外側に送られる。なお、前記熱交換の形態は、前
記ヒートポンプサイクルの稼動形態によって異なるの
で、この稼動形態と合わせて説明する。
【0064】前記ヒートポンプサイクルの稼動形態とし
ては氷蓄熱運転が挙げられる。氷蓄熱運転は、図2に示
すように、バルブv3、v4、v7、及びv9を開き、
バルブv1、v2、v5、v6、及びv8を閉じ、熱交
換器9aを凝縮器、バルブv4を膨張弁、氷蓄熱槽の前
記伝熱管を蒸発器とし、蒸発した冷媒を、圧縮機9c、
前記B及びCを接続する四方弁9d、及び熱交換器9a
の順序で循環させる冷媒循環系を形成することによって
行われる。
【0065】氷蓄熱運転では、熱交換器9aで冷媒が凝
縮され、前記伝熱管で冷媒が蒸発し、生成した冷熱が、
伝熱管外表面に固着する氷の形態でスタティック型氷蓄
熱槽13に蓄えられる。また熱交換器9aでは熱が放出
されることから、例えば冬季における暖房運転において
熱交換器9aに着霜し、これを除霜するためのデフロス
ト運転も、このような形態で行われる。
【0066】また、前記ヒートポンプサイクルの稼動形
態としては、冷媒を過冷却しない冷房運転が挙げられ
る。冷媒を過冷却しない冷房運転は、図3に示すよう
に、バルブv1、v2、v3、及びv5を開き、バルブ
v4、v6、v7、v8、及びv9を閉じ、熱交換器9
aを凝縮器、バルブv1及びv2を膨張弁、熱交換器7
a及び7bを蒸発器とし、蒸発した冷媒を、前記AとD
を接続する四方弁9d、圧縮機9c、前記BとCを接続
する四方弁9d、及び熱交換器9aの順序で循環させる
冷媒循環系を形成することによって行われる。
【0067】冷媒を過冷却しない冷房運転では、空調用
冷凍機9で生成される冷熱のみによって空調機7での冷
房が行われる。
【0068】また、前記ヒートポンプサイクルの稼動形
態としては、冷媒を過冷却する冷房運転が挙げられる。
冷媒を過冷却する冷房運転は、図4に示すように、バル
ブv1、v2、v3、v6、v7、及びv8を開き、バ
ルブv4、v5、及びv9を閉じ、熱交換器9aを凝縮
器、前記伝熱管を液冷媒過冷却用の熱交換手段、バルブ
v1及びv2を膨張弁、熱交換器7a及び7bを蒸発器
とし、蒸発した冷媒を、前記AとDを接続する四方弁9
d、圧縮機9c、前記BとCを接続する四方弁9d、及
び熱交換器9aの順序で循環させる冷媒循環系を形成す
ることによって行われる。
【0069】冷媒を過冷却する冷房運転では、スタティ
ック型氷蓄熱槽13の伝熱管通過時に液冷媒が過冷却さ
れ、空調用冷凍機9の出力や圧縮機9cの容量を変える
ことなく、空調機7においてより大きな冷熱が生成す
る。このときスタティック型氷蓄熱槽13の伝熱管外表
面に固着している氷は、伝熱管側から溶かされる。
【0070】また、前記ヒートポンプサイクルの稼動形
態としては、冷熱回収を行わない暖房運転が挙げられ
る。冷熱回収を行わない暖房運転は、図5に示すよう
に、バルブv1、v2、v3、及びv5を開き、バルブ
v4、v6、v7、v8、及びv9を閉じ、熱交換器7
a及び7bを凝縮器、バルブv1及びv2を膨張弁、熱
交換器9aを蒸発器とし、蒸発した冷媒を、前記DとC
を接続する四方弁9d、圧縮機9c、前記AとBを接続
する四方弁9d、及び熱交換器7a及び7bの順序で循
環させる冷媒循環系を形成することによって行われる。
【0071】冷熱回収を行わない暖房運転は、空調負荷
から冷熱を汲み上げ、熱交換器9aから外部に放出する
ことによって行われる。このような運転では、熱交換器
9aが着霜することがあるが、着霜した場合には前記デ
フロスト運転を適宜行う。
【0072】また、前記ヒートポンプサイクルの稼動形
態としては、冷熱回収を行う暖房運転が挙げられる。冷
熱回収を行う暖房運転は、図6に示すように、バルブv
1、v2、v4、v5、v7、及びv9を開き、バルブ
v3、v6、及びv8を閉じ、熱交換器7a及び7bを
凝縮器、バルブv4を膨張弁、スタティック型氷蓄熱槽
13の伝熱管を蒸発器とし、蒸発した冷媒を、圧縮機9
c、前記AとBを接続する四方弁9d、及び熱交換器7
a及び7bの順序で循環させる冷媒循環系を形成するこ
とによって行われる。
【0073】冷熱回収を行う暖房運転は、空調負荷から
スタティック型氷蓄熱槽13に冷熱を汲み上げ、蓄え
る。
【0074】また、スタティック型氷蓄熱槽は、伝熱管
外表面に氷を固着させて冷熱を蓄熱する冷熱蓄熱手段で
あるが、冷熱の汲み上げ効率や冷媒の冷却効率を向上さ
せるために、固着する氷を一旦溶かして伝熱管から離脱
させることがある。このような場合では、スタティック
型氷蓄熱槽の伝熱管を凝縮器とするヒートポンプサイク
ルを形成すれば良い。
【0075】図1に示す冷熱生成システムは、例えば2
4時間営業のコンビニエンスストア等のように、24時
間運転を通常要する場合に適用できる。本実施の形態に
おける冷熱生成システムの運用について説明する。
【0076】夏季には、スタティック型氷蓄熱槽11か
らの冷水は、冷凍ショーケース1の冷凍サイクルでの凝
縮冷熱源、次いで冷蔵ショーケース4における冷凍サイ
クルでの冷媒過冷却の冷熱源、最後に空調機7における
冷房サイクルでの冷媒過冷却の冷熱源として利用され
る。これらの冷熱源として利用された冷水は、昇温され
てスタティック型氷蓄熱槽11に戻る。夏季には、主に
夜間の電力、すなわち夜間には冷凍、冷蔵の負荷が昼間
と比較して減少するために余剰となる冷蔵用冷凍機6の
能力でスタティック型氷蓄熱槽11槽内の氷を生成し、
この氷によって蓄熱媒体循環系15を循環する冷水を低
温に維持する。
【0077】中間季(春季及び秋季)には、スタティッ
ク型氷蓄熱槽11からの冷水は、冷凍ショーケース1の
冷凍サイクルでの凝縮冷熱源として利用される。この凝
縮器冷熱源として利用された冷水は、昇温されてスタテ
ィック型氷蓄熱槽11に戻る。冷蔵ショーケース4の冷
凍サイクルや空調機7の冷房サイクルでは、中間季にお
いて冷媒を過冷却しない。中間季でも、主に夜間の電力
でスタティック型氷蓄熱槽11槽内の氷を生成し、この
氷によって蓄熱媒体循環系15を循環する冷水を低温に
維持する。
【0078】なおスーパーマーケットのように、夜間に
おける空調負荷のない設備に適用した場合には、空調用
冷凍機9の夜間運転でスタティック型氷蓄熱槽13内に
も氷を生成することができ、この氷とスタティック型氷
蓄熱槽11内の氷とによって蓄熱媒体循環系15を循環
する冷水を低温に維持する。
【0079】冬季には、スタティック型氷蓄熱槽11か
らの冷水は、冷凍ショーケース1の冷凍サイクルでの凝
縮冷熱源、次いで冷蔵ショーケース4における冷凍サイ
クルでの冷媒過冷却の冷熱源として利用されて、昇温す
る。その後、スタティック型氷蓄熱槽13において、空
調機7の暖房サイクルの熱源として利用され、冷却(冷
熱回収)されてスタティック型氷蓄熱槽11に戻る。こ
の暖房サイクルでの冷熱回収では、空調機7の暖房運転
に伴い、スタティック型氷蓄熱槽13において、伝熱管
内側の冷媒から伝熱管外側の冷水に冷熱が供給されるの
で、スタティック型氷蓄熱槽13に送られた冷水は、冷
却された後、スタティック型氷蓄熱槽11に戻る。
【0080】回収できる冷熱量は蒸発温度で規定される
ので、特に冷凍ショーケース1の負荷(凝縮負荷)が小
さい場合には、冷蔵ショーケース4における冷凍サイク
ルでの冷媒過冷却の冷熱源としても冷水を利用して、回
収できる冷熱量を確保することも可能である。なお、ス
ーパーマーケットのように、夜間における空調負荷のな
い設備に適用した場合も同様である。
【0081】本実施の形態における冷熱生成システム
は、スタティック型氷蓄熱槽11及び13、蓄熱媒体循
環系15を有し、前記ヒートポンプサイクルを形成する
ことから、種々の運転形態が実現でき、熱利用効率が良
く、冷熱生成システム運転の省エネルギー化及び省コス
ト化に優れている。
【0082】また、本実施の形態における冷熱生成シス
テムは、熱交換器や氷蓄熱槽を適宜配置することでスタ
ティック型氷蓄熱槽11及び13、蓄熱媒体循環系15
を設けることができ、既存の冷熱生成システムへ容易に
適用することができる。また、本技術分野において通常
使用される部材によって構成することができ、省コスト
化に有利である。
【0083】<第二の実施の形態>本実施の形態におけ
る冷熱生成システムは、図7に示すように、スタティッ
ク型氷蓄熱槽11を有さない点、及び、蓄熱媒体循環系
15はスタティック型氷蓄熱槽13槽内に収容されてい
る冷水を、スタティック型氷蓄熱槽13の伝熱管の外側
から凝縮器3a、及び過冷却用熱交換器14の順序で循
環させる循環系である点が異なる以外は、第一の実施の
形態における冷熱生成システムと同様に構成されてい
る。
【0084】本実施の形態における冷熱生成システム
は、ショーケース負荷が空調負荷に比べて極めて小さい
設備に適用することができ、第一の実施の形態における
冷熱生成システムと同様に運用することができる。
【0085】<第三の実施の形態>本実施の形態におけ
る冷熱生成システムは、図8に示すように、スタティッ
ク型氷蓄熱槽13に代えて熱交換手段である熱交換器1
8が設けられる点、蓄熱媒体循環系15に、熱交換器1
8の上流側及び下流側を接続する熱交換制御用バイパス
通路19を有する点、及び熱交換制御用バイパス通路1
9に冷水の流量を制御する熱交換制御用バルブ20を有
する点、が異なる以外は、第一の実施の形態における冷
熱生成システムと同様に構成されている。
【0086】本実施の形態における冷熱生成システムで
は、第三の冷凍サイクルでの氷蓄熱運転はなく、第三の
冷凍サイクルでの氷蓄熱運転と同様の冷媒の動きをする
運転は、熱交換器9aのデフロスト運転時のみとなる。
また本実施の形態における冷熱生成システムは、第三の
冷凍サイクル側で氷を蓄えられないことから、前述した
冬季における暖房サイクルでは、空調機7での暖房能力
を維持した上で、前記ヒートポンプサイクルにおける冷
媒の蒸発温度が氷点温度以上に制御される。これらの点
を除けば、本実施の形態における冷熱生成システムは、
第一の実施の形態と同様に運用される。
【0087】本実施の形態における冷熱生成システム
は、熱交換器18を設けており、これによって冷熱回収
を伴う暖房運転が、前述した実施の形態と同様に行われ
るが、本実施の形態では熱交換器18において熱の生成
がないことから、ここで前記暖房運転での冷熱回収につ
いて検証する。
【0088】一般に、冬季の暖房運転での冷熱回収で
は、暖房熱源を熱交換器18から得る場合と、暖房熱源
を熱交換器18と熱交換器9aから得る場合とが考えら
れる。いずれの場合もバルブ(v)で蒸発温度(蒸発温
度の下限値)を制御する。蓄熱媒体に冷水を用いる場合
では、蒸発温度を0℃以上に制御する。なお、後述する
が、蓄熱媒体として氷スラリーを用いる場合では、蒸発
温度を製氷温度以上に制御する。
【0089】熱交換器18から暖房熱源を得る場合で
は、所定の暖房能力を維持するために、熱交換器18の
能力が十分に大きいこと、すなわち冷凍ショーケース1
の冷凍サイクルの凝縮熱や冷蔵ショーケース4の冷凍サ
イクルの過冷却熱が十分に大きいことが必要になる。し
かし、一般には、これらの能力(熱)のバランスが時間
的にも保たれることは難しい。
【0090】また、外気温度が比較的高い場合、空調用
冷凍機9の熱交換器9a(ここでは蒸発器)から十分な
暖房熱源を得ること(通常の暖房サイクルで十分な暖房
熱源を得ること)ができるにも係わらず蒸発温度を低温
化させて冷熱回収すると、圧縮機の動力自体が増大す
る。したがって、冷熱回収ができるにも係わらず、通常
の暖房サイクルに比べて効率が低下することにつなが
る。
【0091】そこで、熱交換器18と熱交換器9aから
暖房熱源を得る場合の冷媒の制御とその動作について、
外気温度の変化にしたがって、以下に説明する。なお、
熱交換器18と熱交換器9aから暖房熱源を得る構成
は、例えば図6においてスタティック型熱交換器13を
熱交換器18に置き換え、かつバルブv3を膨張弁とし
て開いて形成されるヒートポンプサイクルが挙げられ
る。
【0092】ここでは、蒸発温度を0℃以上(例えば5
℃)とする場合を例に説明する。冷熱の回収は、外気温
度と蓄熱媒体の温度に応じて行われる。そこで、図13
から図16を用い、外気温度の低下にしたがって説明す
る。
【0093】図13のように、外気温が高い場合、暖房
負荷自体が小さいので、空調用冷凍機9の蒸発器(熱交
換器9a)だけを利用して、暖房負荷を処理できる。こ
の蒸発温度よりも熱交換器18へ流入する蓄熱媒体の温
度の方が低いので、冷媒が熱交換器18に流れようとし
ても冷媒は加熱・蒸発せず、「過熱度=0」によって膨
張弁は全閉になる。
【0094】図14のように、外気温度が低下して、空
調用冷凍機9における熱交換器9aでの蒸発温度が、熱
交換器18での冷水(蓄熱媒体)温度よりも低くなるこ
とで、初めて冷熱が回収される。蒸発温度が設定値より
も高い場合は、膨張弁を開き、その開度を調整し、空調
用冷凍機9の熱交換器9aと熱交換器18は同じ蒸発温
度となるように制御される。
【0095】図15のように、図14に比べてさらに外
気温度が低い場合に、蒸発温度は低下する。熱交換器1
8の蒸発温度は一定に制御されるが、空調用冷凍機9の
熱交換器9aの蒸発温度は設定値以下にも低下する。
【0096】図16のように、さらに外気温度が低下
し、かつ空調用冷凍機9の熱交換器9aが着霜した場合
には、さらに蒸発温度が低下する。熱交換器18は、一
定の蒸発温度で一定の能力を維持しているが、ヒートポ
ンプサイクル(暖房サイクル)の能力(冷媒の循環流
量)が低下して暖房負荷が処理できなくなる。このよう
な場合では、熱交換器9aのデフロスト運転を行い、除
霜後に再び暖房運転を行う。
【0097】前記ヒートポンプサイクルによる冷熱回収
により、通常の暖房サイクルに比べ、空調用冷凍機9の
熱交換器9aが外気から得る暖房熱源の熱量(採熱量)
が少ないので、デフロスト運転の頻度は少なくなり、高
効率運転に寄与できる。
【0098】なお、以上の説明では、便宜上、熱交換器
18における蓄熱媒体温度を一定として説明したが、こ
の温度を一定に制御する必要はない。
【0099】空調用冷凍機9の熱交換器9aでの除霜
や、熱交換器18における冷媒循環系内での結氷除去の
ためのデフロスト運転については、通常の冷凍サイクル
のホットガスデフロストと同様に行われる。前記ヒート
ポンプサイクルを有する冷熱生成システムでは、空調用
冷凍機9の熱交換器9a、熱交換器18、及び空調機7
の熱交換器7a、7bの三種類の熱交換器を使い分け
て、熱ロスがないようにデフロスト運転を行うことが可
能である。
【0100】前記デフロスト運転は、本実施の形態で
は、熱交換器7a、7b、9a、及び18(スタティッ
ク型氷蓄熱槽13を用いる場合では熱交換器18に代え
てスタティック型氷蓄熱槽13の伝熱管)の少なくとも
いずれかを凝縮器とし、その他の熱交換器の少なくとも
いずれかを蒸発器とするように冷媒を循環させれば良
い。このようなデフロスト運転について、本実施の形態
を例に好適な構成のヒートポンプサイクルを図9及び図
10に示す。
【0101】図9及び図10に示されるヒートポンプサ
イクルは、バルブv7とバルブv9とを接続する冷媒循
環系と、圧縮機9cの下流の冷媒循環系Bとを接続する
冷媒循環系、及びこの冷媒循環系に設けられているバル
ブv10を有する点で、図3〜図7に示したヒートポン
プサイクルと異なる以外は同様に構成されている。
【0102】熱交換器9aのデフロストは、熱交換器9
aを凝縮器とし熱交換器18を蒸発器として行う(図2
参照)。このデフロスト運転は、第三の冷凍サイクルに
おいて氷蓄熱運転を行う形態と同じであるので、その説
明を省略する。
【0103】熱交換器18のデフロストは、図9に示さ
れるように、熱交換器18を凝縮器とし熱交換機9aを
蒸発器として行う。この場合、ヒートポンプサイクル
は、凝縮器としての熱交換器18、膨張弁としてのバル
ブv3、蒸発器としての熱交換器9a、及び圧縮機9c
に冷媒を循環させるサイクルを形成している。このヒー
トポンプサイクルでは、四方弁9dは冷媒循環系C及び
Dを接続しており、バルブv1、v2、及びv8は閉じ
られており、図9中の太線が示す流路を冷媒が循環す
る。これにより、熱交換器18の伝熱管外側の着氷は解
除される。
【0104】また、図10に示されるように、熱交換器
9a及び18を凝縮器とし熱交換器7a及び7bを蒸発
器とすれば、熱交換器9a及び熱交換器18の同時デフ
ロストを行うことが可能である。この場合、ヒートポン
プサイクルは、四方弁9dはAとD及びBとCを接続し
ており、バルブv1、v2、及びv8を開いた以外は図
9と同様のサイクルを形成している。このヒートポンプ
サイクルでは、凝縮器は熱交換器9a及び18であり、
膨張弁はバルブv1及びv2であり、蒸発器は熱交換器
7a及び7bである。このヒートポンプサイクルでは、
圧縮機9cで圧縮された冷媒は、熱交換器9a及び18
へそれぞれ送られ、熱交換器9a及び18でそれぞれ凝
縮され、バルブv4とv8の間で合流し、バルブv1及
びv2へ送られる。これにより、熱交換器18の伝熱管
外側の着氷と、熱交換器9aの着霜とが解除される。な
おこのとき、空調用冷凍機9のファンは稼動させないこ
とが好ましい。
【0105】<第四の実施の形態>本実施の形態におけ
る冷熱生成システムは、図11に示すように、スタティ
ック型氷蓄熱槽11の代わりにダイナミック型氷蓄熱槽
21、製氷用循環系22、及び製氷器23を有する点で
異なる以外は、第三の実施の形態における冷熱生成シス
テムと同様に構成されている。
【0106】ダイナミック型氷蓄熱槽21は、蓄熱媒体
として氷スラリーを収容する氷蓄熱槽である。ダイナミ
ック型氷蓄熱槽21には、必要に応じて攪拌機が設けら
れる。製氷用循環系22は、蓄熱媒体循環系15とは異
なる蓄熱媒体の循環系であり、製氷器23が設けられ、
またポンプ等の送液手段が必要に応じて設けられる。製
氷器23は、冷蔵用冷凍機6と製氷器23との間で冷媒
を循環させる冷媒循環系10の冷媒と製氷用循環系22
との間で熱交換を行って、製氷用循環系22での水や溶
液から氷スラリーを製造(製氷)する、一種の熱交換器
である。後述のように、熱交換器18も同様に製氷する
場合がある。
【0107】ダイナミック型氷蓄熱槽21は、真水の氷
スラリーを製造する過冷却方式(例えば商品名スーパー
アイスシステム)のものと、水溶液の氷スラリー(いわ
ゆるブライン水)を製造する溶液式のものに大別され
る。溶液式の場合、循環水は水のみではなくて水溶液に
なる。一般に溶液式の製氷器(製氷機)は稼動部を有す
るので、製氷や暖房時における冷熱回収だけでなく、冷
媒の過冷却にも利用すること(熱交換器18で製氷する
場合)を考え合わせると、稼動部のない過冷却方式の方
が望ましい。ただし過冷却方式に限定しない。
【0108】なお、過冷却方式の製氷器は、図示はして
いないが、微細な氷が過冷却器に流入しないように流入
水を加熱する熱交換器である予熱器と、水を過冷却域ま
で冷却する熱交換器である過冷却器と、過冷却水の過冷
却状態を解除して過冷却水を氷に相変化させる容器であ
る過冷却解除器とにより構成される。
【0109】ここで過冷却方式についてさらに言及する
と、過冷却水を製造するためには、次のことに留意す
る。まず、過冷却器内の伝熱面温度を所定の温度(例え
ば0℃以下で−5.8℃以上、特許第2103798号
公報、特許第2548637号公報など)になるように
蒸発温度を制御することである。
【0110】次に、微細な氷が過冷却器に流入しないよ
うに流入水を加熱する予熱器の温度制御(例えば流入水
の温度を0.5℃以上に制御すること)である。ポンプ
及び製氷器からなる氷スラリーの製造系では、例えば凝
縮フロン冷媒を熱源にして温度制御することができる。
【0111】一方、蓄熱媒体循環系15における熱交換
器18では、冷凍ショーケース1の冷凍サイクルでの凝
縮器3aや、冷蔵ショーケース4の冷凍サイクルでの過
冷却用熱交換器14を経た冷水(二次冷媒)がある温度
以上(0.5℃以上)になった場合のみ、暖房サイクル
での冷熱回収の熱交換器18で過冷却水を生成するなど
して製氷すれば良い。
【0112】本実施の形態における冷熱生成システム
を、スーパーマーケットのように夜間の空調負荷のない
設備に適用した場合では、夜間の空調負荷がないので、
夏季の夜間には、製氷器23と共に熱交換器18で氷ス
ラリーを製造し、ダイナミック型氷蓄熱槽21にシャー
ベット状の氷を貯蔵する。なお、夜間の空調負荷がない
場合、さらに空調負荷よりも冷蔵負荷の方が大幅に小さ
い場合等では、熱交換器18のみで氷スラリーを製造す
ることも可能である。
【0113】本実施の形態における冷熱生成システムで
は、ダイナミック型氷蓄熱槽21を用いることから、ス
タティック型氷蓄熱槽を用いるシステムと異なり、製氷
と氷の貯蔵とを分けることが可能であるため、一台の氷
蓄熱槽で、前記スタティック型氷蓄熱槽二台分と同じ機
能を発現させることができる。
【0114】<第五の実施の形態>本実施の形態におけ
る冷熱生成システムは、図12に示すように、ダイナミ
ック型氷蓄熱槽21と冷凍用冷凍機3の凝縮器3aとを
接続する蓄熱媒体循環系15に製氷器23を設け、蓄熱
用の冷媒循環系10を製氷器23に接続し、製氷用循環
系22を除いた点以外は、第四の実施の形態における冷
熱生成システムと同様に構成されている。
【0115】本実施の形態における冷熱生成システム
は、蓄熱媒体循環系15における蓄熱媒体の流れによっ
て、製氷器23で生成した氷を凝縮器3aに搬送し、熱
交換器18で製氷し、ダイナミック型氷蓄熱槽21に氷
を供給する。製氷に係る構成を簡略化する上で有利であ
り、かつさらなる省エネルギー化を実現する上で有利で
ある。
【0116】以上、本発明の実施の形態として、種々の
形態を説明したが、本発明の実施の形態における冷熱生
成システムは、冷凍ショーケース1、冷蔵ショーケース
4、及び空調機7における各冷凍サイクルを統合した冷
熱蓄熱機能を有する。
【0117】また本発明の実施の形態における冷熱生成
システムは、ショーケースや空調等の室内で生じる熱負
荷を処理するにあたり利便性に優れた冷媒(フロン冷
媒)を用いる「直膨システム」を構築することができ
る。
【0118】また本発明の実施の形態における冷熱生成
システムは、季節に関係なく通年において蓄熱媒体とし
て冷水や氷スラリーが用いられる。
【0119】また本発明の実施の形態における冷熱生成
システムは、特別な機器を設けず、汎用機器の組み合わ
せで構成される。
【0120】本発明の実施の形態における冷熱生成シス
テムは、以上のような共通の特性を有することから、省
エネルギー性の観点から、凝縮温度の低温化による冷凍
サイクルの高効率化を実現することができる。すなわち
冷凍ショーケース1(蒸発温度=−40℃程度)のよう
に蒸発温度が低い冷凍サイクルの冷媒凝縮冷熱源とし
て、低温の循環冷水を利用する。このような、圧縮比の
大きい冷凍サイクルでは、凝縮温度の低温化(凝縮圧力
の低圧化)で大幅な効率の向上が期待できる。
【0121】また本発明の実施の形態における冷熱生成
システムは、暖房運転時の冷熱回収による高効率化を実
現することができる。すなわち、空調の暖房サイクル
(ヒートポンプサイクル)での熱源として循環冷水を利
用する。冷凍ショーケース1の冷凍サイクルの凝縮熱等
で昇温された循環冷水が冷却され、循環冷水系へ冷熱が
回収でき、システム全体の効率の向上が期待できる。
【0122】また本発明の実施の形態における冷熱生成
システムは、圧縮機容量の低減による部分負荷運転を回
避することができる。すなわち、冷蔵ショーケース4
(蒸発温度=−10℃程度)の冷凍サイクルでは、空冷
コンデンサで冷却・凝縮された液冷媒を、循環冷水でさ
らに冷却して高負荷を処理する。冷房サイクルでも、同
様に、冷媒を過冷却して夏季の日中の高負荷を処理す
る。このような冷媒の過冷却で高負荷を処理することに
よって、圧縮機容量が低減でき、効率の悪い部分負荷運
転の期間を短くできて、通年単位での効率の向上が期待
できる。
【0123】また本発明の実施の形態における冷熱生成
システムは、経済性について、上記の省エネルギー(電
力消費量の削減)による電気使用料金の削減に加えて、
二次冷媒系が蓄熱機能を有することで、以下のような観
点から、従来の冷熱生成システムに対してさらなる電気
使用料金の削減が可能である。
【0124】まず本発明の実施の形態における冷熱生成
システムは、負荷処理(冷熱生成)に要する電気使用を
昼間から夜間に移行することが可能である。すなわち、
冷凍ショーケース1の冷凍サイクルや冷房サイクルで
は、昼間の電力消費を増加させずに、循環冷水による冷
媒の過冷却で高負荷を処理する。この過冷却の冷熱源に
は、氷蓄熱槽内の氷を利用するため、昼間の電力消費を
夜間に移行できる。
【0125】また本発明の実施の形態における冷熱生成
システムは、氷蓄熱による夜間電力の活用が可能であ
る。すなわち、冷凍ショーケース1の冷凍サイクルでの
凝縮冷熱源、冷蔵ショーケース4の冷凍サイクルや空調
機7における冷房サイクルでの冷媒の冷却冷熱源として
利用される循環冷水は、氷蓄熱槽内の氷で冷却される。
この氷は主に、安価な夜間の電力で製造されるため、シ
ステム全体において、冷熱を生み出すために要する電気
使用料金を削減することができる。
【0126】また本発明の実施の形態における冷熱生成
システムは、圧縮機容量の低減による電気使用料金の削
減が可能である。すなわち、冷凍ショーケース1におけ
る冷凍サイクルでの凝縮温度の低温化や、冷蔵ショーケ
ース4の冷凍サイクルや空調機7における冷房サイクル
での冷媒の過冷却によって、冷凍サイクルの圧縮機の容
量が低減でき、圧縮機の運転に係る電気使用料金を、従
来の冷熱生成システムに比べて削減することができる。
【0127】
【発明の効果】本発明の冷熱生成システムは、凝縮器、
減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環さ
せる冷媒循環系を少なくとも有する第一の冷凍サイクル
と、凝縮器、過冷却用熱交換器、減圧装置、蒸発器、圧
縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少な
くとも有する第二の冷凍サイクルと、蓄熱媒体を収容し
冷熱を蓄える冷熱蓄熱手段と、凝縮器、減圧装置、蒸発
器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系
を少なくとも有し前記冷熱蓄熱手段に蓄える冷熱を生成
する蓄熱用冷凍サイクルと、を有し、蓄熱用冷凍サイク
ルは、圧縮機及び凝縮器を第二の冷凍サイクルと共有す
る冷凍サイクルであり、少なくとも冷熱蓄熱手段、第一
の冷凍サイクルの凝縮器、及び過冷却用熱交換器が、こ
の順序でこれらに蓄熱媒体を循環させる蓄熱媒体循環系
で接続されていることから、複数の異なる熱負荷用の冷
凍サイクルを有する統合的な冷熱生成システムにおい
て、生成する冷熱を有効に活用してさらなる省エネルギ
ー化、省コスト化及び高精度化を実現することができ
る。
【0128】また本発明では、凝縮器、減圧装置、蒸発
器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系
を少なくとも有する第三の冷凍サイクルをさらに有し、
第三の冷凍サイクルは凝縮器と減圧装置との間に熱交換
手段を有し、蓄熱媒体循環系は、冷熱蓄熱手段、第一の
冷凍サイクルの凝縮器、過冷却用熱交換器、及び熱交換
手段を接続し、この順序でこれらに蓄熱媒体を循環させ
る循環系であると、生成した冷熱を有効に活用し、また
省エネルギー化や省コスト化、高精度化を実現する上で
より一層効果的である。
【0129】また本発明では、凝縮器、減圧装置、蒸発
器、圧縮機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系
を少なくとも有し熱交換手段に供給する冷熱を生成する
蓄熱媒体用冷凍サイクルをさらに有し、蓄熱媒体用冷凍
サイクルは、圧縮機及び凝縮器を第三の冷凍サイクルと
共有する冷凍サイクルであると、多様な運転が可能とな
り、汎用性を高める上でより一層効果的である。
【0130】また本発明では、蓄熱媒体用冷凍サイクル
は、蒸発器を凝縮器とする冷凍サイクルに切り替え自在
なヒートポンプサイクルであると、蓄熱媒体循環系の凍
結を防止又は解除でき、適正な運転を実現する上でより
一層効果的である。
【0131】また本発明では、第三の冷凍サイクルは、
第三の冷凍サイクルの蒸発器を凝縮器とする冷凍サイク
ルに切り替え自在なヒートポンプサイクルであると、第
三の冷凍サイクルに対応する熱負荷から冷熱を汲み上
げ、冷熱の蓄熱に用いることができ、省エネルギー化や
省コスト化、高精度化を実現する上でより一層効果的で
ある。
【0132】また本発明では、熱交換手段は、蓄熱媒体
を収容し冷熱を蓄える冷熱蓄熱手段であると、冷熱を蓄
えるための運転形態が多様化し、省エネルギー化、省コ
スト化及び高精度化を実現し、また汎用性を高める上で
より一層効果的である。
【0133】また本発明では、蓄熱媒体循環系は、過冷
却用熱交換器の上流側と下流側とを接続する過冷却制御
用バイパス通路と、この過冷却制御用バイパス通路を通
過する蓄熱媒体の流量を制御する過冷却制御用バルブと
を有すると、第二の冷凍サイクルにおける熱負荷の変動
に適宜対応する上でより一層効果的である。
【0134】また本発明では、蓄熱媒体循環系は、熱交
換手段の上流側と下流側とを接続する熱交換制御用バイ
パス通路と、この熱交換制御用バイパス通路を通過する
蓄熱媒体の流量を制御する熱交換制御用バルブとを有す
ると、第三の冷凍サイクルにおける熱負荷の変動に適宜
対応する上でより一層効果的である。
【0135】また本発明では、第三の冷凍サイクルの熱
負荷に比べて第二の冷凍サイクルの熱負荷が大幅に小さ
い場合では、第三の冷凍サイクルによって、第二の冷凍
サイクルの冷熱、及び蓄熱用の冷熱を生成することが可
能となることから、第三の冷凍サイクルと蓄熱用冷凍サ
イクルとが凝縮器及び圧縮機を共有し、第三の冷凍サイ
クル側にのみ冷熱蓄熱手段を設ける構成とすることがで
きる。
【0136】このような構成の冷熱生成システムにおい
て、第三の冷凍サイクルは、凝縮器と減圧装置との間に
熱交換手段を有し、この熱交換手段は蓄熱媒体と冷媒と
の間で熱交換を行う手段であると、第三の冷凍サイクル
において液冷媒を過冷却することが可能となり、生成し
た冷熱を有効活用する上でより一層効果的である。
【0137】また前記構成の冷熱生成システムでは、蓄
熱用冷凍サイクルは、蒸発器を凝縮器とする冷凍サイク
ルに切り替え自在なヒートポンプサイクルであると、蓄
熱媒体循環系の凍結を防止又は解除でき、適正な運転を
実現する上でより一層効果的である。
【0138】また前記構成の冷熱生成システムでは、第
三の冷凍サイクルは、第三の冷凍サイクルの蒸発器を凝
縮器とする冷凍サイクルに切り替え自在なヒートポンプ
サイクルであると、第三の冷凍サイクルに対応する熱負
荷から冷熱を汲み上げ、冷熱の蓄熱に用いることがで
き、省エネルギー化や省コスト化、高精度化を実現する
上でより一層効果的である。
【0139】また前記構成の冷熱生成システムでは、蓄
熱媒体循環系は、過冷却用熱交換器の上流側と下流側と
を接続する過冷却制御用バイパス通路と、この過冷却制
御用バイパス通路を通過する蓄熱媒体の流量を制御する
過冷却制御用バルブとを有すると、第二の冷凍サイクル
における熱負荷の変動に適宜対応する上でより一層効果
的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷熱生成システムにおける一実施の形
態を示す図である。
【図2】図1の冷熱生成システムに形成されるヒートポ
ンプサイクルにおける、氷蓄熱運転時の状態を示す図で
ある。
【図3】図1の冷熱生成システムに形成されるヒートポ
ンプサイクルにおける、冷媒を過冷却しない冷房運転時
の状態を示す図である。
【図4】図1の冷熱生成システムに形成されるヒートポ
ンプサイクルにおける、冷媒を過冷却する冷房運転の状
態を示す図である。
【図5】図1の冷熱生成システムに形成されるヒートポ
ンプサイクルにおける、冷熱回収しない暖房運転の状態
を示す図である。
【図6】図1の冷熱生成システムに形成されるヒートポ
ンプサイクルにおける、冷熱回収する暖房運転の状態を
示す図である。
【図7】本発明の冷熱生成システムにおける他の実施の
形態を示す図である。
【図8】本発明の冷熱生成システムにおける他の実施の
形態を示す図である。
【図9】図8の冷熱生成システムに形成されるヒートポ
ンプにおける、熱交換器18のデフロスト運転の状態を
示す図である。
【図10】図8の冷熱生成システムに形成されるヒート
ポンプにおける、熱交換器9a及び18の同時デフロス
ト運転の状態を示す図である。
【図11】本発明の冷熱生成システムにおける他の実施
の形態を示す図である。
【図12】本発明の冷熱生成システムにおける他の実施
の形態を示す図である。
【図13】図8の冷熱生成システムのヒートポンプサイ
クルにおける、外気温度が蓄熱媒体温度よりも高い場合
のモリエル線図である。
【図14】図8の冷熱生成システムのヒートポンプサイ
クルにおける、外気温度が蓄熱媒体温度よりも低く過熱
度に基づく設定値よりも高い場合のモリエル線図であ
る。
【図15】図8の冷熱生成システムのヒートポンプサイ
クルにおける、外気温度が蓄熱媒体温度及び過熱度に基
づく設定値よりも低い場合のモリエル線図である。
【図16】図8の冷熱生成システムのヒートポンプサイ
クルにおける、外気温度が蓄熱媒体温度及び過熱度に基
づく設定値よりもさらに低い場合のモリエル線図であ
る。
【符号の説明】
1 冷凍ショーケース 1a、4a 蒸発器 2、5、8、10、12 冷媒循環系 3 冷凍用冷凍機 3a 凝縮器 3b、9c 圧縮機 4 冷蔵ショーケース 6 冷蔵用冷凍機 7 空調機 7a、7b、9a、18 熱交換器 9 空調用冷凍機 9d 四方弁 11、13 スタティック型氷蓄熱槽 14 過冷却用熱交換器 15 蓄熱媒体循環系 16 バイパス通路 17 制御用バルブ 19 熱交換制御用バイパス通路 20 熱交換制御用バルブ 21 ダイナミック型氷蓄熱槽 22 製氷用循環系 23 製氷器 v1〜v10 バルブ
フロントページの続き (72)発明者 谷野 正幸 神奈川県相模原市富士見6−3−3モアス テージ・相模原富士見210

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及
    びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有
    する第一の冷凍サイクルと、 凝縮器、過冷却用熱交換器、減圧装置、蒸発器、圧縮
    機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なく
    とも有する第二の冷凍サイクルと、 蓄熱媒体を収容し冷熱を蓄える冷熱蓄熱手段と、 凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒
    を循環させる冷媒循環系を少なくとも有し前記冷熱蓄熱
    手段に蓄える冷熱を生成する蓄熱用冷凍サイクルと、を
    有し、 前記蓄熱用冷凍サイクルは、圧縮機及び凝縮器を前記第
    二の冷凍サイクルと共有する冷凍サイクルであり、 少なくとも前記冷熱蓄熱手段、前記第一の冷凍サイクル
    の凝縮器、及び前記過冷却用熱交換器が、この順序でこ
    れらに前記蓄熱媒体を循環させる蓄熱媒体循環系で接続
    されていることを特徴とする冷熱生成システム。
  2. 【請求項2】 凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及
    びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有
    する第三の冷凍サイクルをさらに有し、前記第三の冷凍
    サイクルは凝縮器と減圧装置との間に熱交換手段を有
    し、前記蓄熱媒体循環系は、前記冷熱蓄熱手段、前記第
    一の冷凍サイクルの凝縮器、前記過冷却用熱交換器、及
    び前記熱交換手段を接続し、この順序でこれらに前記蓄
    熱媒体を循環させる循環系であることを特徴とする請求
    項1に記載の冷熱生成システム。
  3. 【請求項3】 凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及
    びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有
    し前記熱交換手段に供給する冷熱を生成する蓄熱媒体用
    冷凍サイクルをさらに有し、前記蓄熱媒体用冷凍サイク
    ルは、圧縮機及び凝縮器を前記第三の冷凍サイクルと共
    有する冷凍サイクルであることを特徴とする請求項2に
    記載の冷熱生成システム。
  4. 【請求項4】 前記蓄熱媒体用冷凍サイクルは、前記蒸
    発器を凝縮器とする冷凍サイクルに切り替え自在なヒー
    トポンプサイクルであることを特徴とする請求項3に記
    載の冷熱生成システム。
  5. 【請求項5】 前記第三の冷凍サイクルは、前記第三の
    冷凍サイクルの蒸発器を凝縮器とする冷凍サイクルに切
    り替え自在なヒートポンプサイクルであることを特徴と
    する請求項3又は4に記載の冷熱生成システム。
  6. 【請求項6】 前記熱交換手段は、前記蓄熱媒体を収容
    し冷熱を蓄える冷熱蓄熱手段であることを特徴とする請
    求項2〜5のいずれか一項に記載の冷熱生成システム。
  7. 【請求項7】 前記蓄熱媒体循環系は、前記過冷却用熱
    交換器の上流側と下流側とを接続する過冷却制御用バイ
    パス通路と、この過冷却制御用バイパス通路を通過する
    前記蓄熱媒体の流量を制御する過冷却制御用バルブとを
    有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に
    記載の冷熱生成システム。
  8. 【請求項8】 前記蓄熱媒体循環系は、前記熱交換手段
    の上流側と下流側とを接続する熱交換制御用バイパス通
    路と、この熱交換制御用バイパス通路を通過する前記蓄
    熱媒体の流量を制御する熱交換制御用バルブとを有する
    ことを特徴とする請求項2〜7のいずれか一項に記載の
    冷熱生成システム。
  9. 【請求項9】 凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及
    びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なくとも有
    する第一の冷凍サイクルと、 凝縮器、過冷却用熱交換器、減圧装置、蒸発器、圧縮
    機、及びこれらに冷媒を循環させる冷媒循環系を少なく
    とも有する第二の冷凍サイクルと、 凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒
    を循環させる冷媒循環系を少なくとも有する第三の冷凍
    サイクルと、 蓄熱媒体を収容し冷熱を蓄える冷熱蓄熱手段と、 凝縮器、減圧装置、蒸発器、圧縮機、及びこれらに冷媒
    を循環させる冷媒循環系を少なくとも有し前記冷熱蓄熱
    手段に蓄える冷熱を生成する蓄熱用冷凍サイクルと、を
    有し、 前記蓄熱用冷凍サイクルは、圧縮機及び凝縮器を前記第
    三の冷凍サイクルと共有する冷凍サイクルであり、 少なくとも前記冷熱蓄熱手段、前記第一の冷凍サイクル
    の凝縮器、及び前記過冷却用熱交換器が、この順序でこ
    れらに前記蓄熱媒体を循環させる蓄熱媒体循環系で接続
    されていることを特徴とする冷熱生成システム。
  10. 【請求項10】 前記第三の冷凍サイクルは、凝縮器と
    減圧装置との間に熱交換手段を有し、この熱交換手段は
    前記蓄熱媒体と前記冷媒との間で熱交換を行う手段であ
    ることを特徴とする請求項9に記載の冷熱生成システ
    ム。
  11. 【請求項11】 前記蓄熱用冷凍サイクルは、前記蒸発
    器を凝縮器とする冷凍サイクルに切り替え自在なヒート
    ポンプサイクルであることを特徴とする請求項10に記
    載の冷熱生成システム。
  12. 【請求項12】 前記第三の冷凍サイクルは、前記第三
    の冷凍サイクルの蒸発器を凝縮器とする冷凍サイクルに
    切り替え自在なヒートポンプサイクルであることを特徴
    とする請求項10又は11に記載の冷熱生成システム。
  13. 【請求項13】 前記蓄熱媒体循環系は、前記過冷却用
    熱交換器の上流側と下流側とを接続する過冷却制御用バ
    イパス通路と、この過冷却制御用バイパス通路を通過す
    る前記蓄熱媒体の流量を制御する過冷却制御用バルブと
    を有することを特徴とする請求項9〜12のいずれか一
    項に記載の冷熱生成システム。
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