JP3781340B2 - 蓄熱式冷凍空調装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、スーパー、コンビニエンスストアなど、24時間営業の店舗や事務所ビルなどの施設において使用される蓄熱式の冷凍空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記蓄熱式冷凍空調装置は、例えば図20に示すように、圧縮機1、室外熱交換器3、絞り装置6,16、室内熱交換器などからなる冷凍サイクル回路に蓄熱槽が接続されて構成されている。この冷凍空調装置の運転モードには、通常の冷房冷却運転(以下、通常冷房運転と略す。)、通常の暖房加熱運転(以下、通常暖房運転と略す。)、蓄熱槽に冷熱を蓄積する蓄冷運転、同じく温熱を蓄積する蓄温運転、蓄熱槽に蓄積された冷熱を利用する冷房冷却運転(以下、放冷冷房運転と略す。)、同じく温熱を利用する暖房加熱運転(以下、放熱暖房運転と略す。)があり、またこれらの運転に伴って室外及び室内熱交換器に付着した霜を除去する除霜運転がある。これら各運転モードについて、図20により以下に簡単に説明する。
【0003】
通常冷房運転において、圧縮機1により高温高圧にされたガス冷媒は、四方向切換電磁弁(以下、四方弁という。)2を通って室外機4に入り、室外熱交換器3においてファン5から送られる室外空気と熱交換して凝縮する。凝縮した液冷媒は、受液器15を経て室内機8に入り、絞り装置6により減圧されて低温低圧となる。この冷媒は、室内熱交換器7においてファン9から送られる室内空気と熱交換して蒸発し、室内空気を冷却した後、気液分離器10を通過して圧縮機1に戻る。
【0004】
通常暖房運転において、圧縮機1により高温高圧にされたガス冷媒は、四方弁2を通って室内機8に入り、室内熱交換器7において室内空気と熱交換する。室内空気を加熱して凝縮した冷媒は逆止弁17を通過し、絞り装置16により減圧されて低温低圧となり室外機4に入る。この冷媒は室外熱交換器3において室外空気と熱交換して蒸発した後、四方弁2を通過し、気液分離器10を経て圧縮機1に戻る。
【0005】
蓄冷運転において、夏期の夜間の冷却負荷が下がったときに、圧縮機1により高温高圧にされたガス冷媒は、四方弁2を通って室外機4に入り、室外熱交換器3において室外空気と熱交換して凝縮する。凝縮した液冷媒は蓄熱槽13に向って移動し、絞り装置14により減圧されて低温低圧となる。この冷媒は蓄熱槽13に入って熱交換器12において蒸発し、蓄熱剤11を冷却した後、気液分離器10を通過して圧縮機1に戻る。
【0006】
蓄温運転において、冬期の夜間の加熱負荷が下がったときに、圧縮機1により高温高圧にされたガス冷媒は、四方弁2を通って蓄熱槽13に入り、熱交換器12において蓄熱剤11と熱交換して凝縮し、蓄熱剤11を加熱する。凝縮した液冷媒は室外機4に向って移動し、絞り装置16により減圧されて低温低圧となる。この冷媒は室外熱交換器3において蒸発し、気液分離器10を通過して圧縮機1に戻る。
【0007】
放冷冷房運転において、圧縮機1により高温高圧にされたガス冷媒は、四方弁2を通って室外機4に入り、室外空気と熱交換して凝縮する。この液冷媒は蓄熱槽13に移動して、蓄冷された蓄熱剤11により更に冷却(過冷却)される。次いで室内機8に入り、絞り装置6により減圧された後、室内熱交換器7において室内空気と熱交換して蒸発し、室内空気を冷却した後、気液分離器10を通過して圧縮機1に戻る。
【0008】
放熱暖房運転において、圧縮機1により高温高圧にされたガス冷媒は、四方弁2を通って室内機8に入り、室内熱交換器7において室内空気と熱交換する。室内空気を加熱して凝縮した冷媒は蓄熱槽13に移動し、絞り装置14により減圧されて低温低圧になる。この冷媒は熱交換器12において蓄温された蓄熱剤11と熱交換して蒸発した後、気液分離器10を経て圧縮機1に戻る。
【0009】
上記した各運転モードにおいて、運転を安定的に効率よく行うためには、冷媒循環量を適正にする必要がある。例えば、放冷冷房運転では、室外熱交換器3から出た高温液冷媒を蓄熱槽13内で過冷却するため、通常冷房運転時よりも多くの冷媒循環量を必要とする。そのため、従来は図20に示すように受液器15を冷媒回路中に挿入し、例えば通常冷房運転では、室外熱交換器3から移動してきた液冷媒を受液器15を通過させることにより、余分の液冷媒を受液器15に溜め込み、必要循環量の冷媒を絞り装置6に移動させている。また、通常暖房運転では、室内熱交換器7から移動してきた液冷媒を受液器15を通過させて、必要循環量の冷媒のみを絞り装置16に移動させている。他の冷媒循環量調整方法として、受液器を用いずに余分な冷媒を蓄熱槽の配管内に移動させて対処する方法が提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
冷媒循環量の調整に受液器を設ける従来方法においては、冷媒循環量を最も多く必要とする放冷冷房運転に合わせて冷媒を封入する必要があるが、通常冷房運転モードでの冷媒循環量の調整を考慮すると、受液器の容量はかなり大きくなる。ところが、受液器の容量を大きくすると、この部分での圧力損失が増大して気液二相状態が生じ、十分な冷凍空調能力が発揮できないという問題があった。
【0011】
一方、余分な冷媒を蓄熱槽の配管内に移動させる方法では、運転の起動時や切り換え時に複数の電磁弁の開閉による冷媒配管経路の変更や絞り装置の開度の調整などが必要で、制御が複雑になる上、夏期にスーパー,コンビニエンスストアなどの24時間営業の店舗に用いる場合、夜間は通常冷房運転と蓄冷運転の交互の切り換え運転となるので、通常冷房運転に切り換わった時に蓄熱槽内に移動させた冷媒が蓄熱剤から熱を奪い、蓄熱量を低下させるという問題が生じる。
そこで、この発明の課題は、各々の運転モードでの冷媒循環量の調整を適切に行い、冷凍空調能力を安定かつ十分に発揮させるようにすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、この発明は、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、絞り装置及び室内熱交換器からなる冷凍サイクル回路に蓄熱槽を接続した蓄熱式冷凍空調装置において、前記冷凍サイクル回路内の冷媒循環量の過不足を判定する手段と、この判定手段の出力に基づいて、冷媒循環量を調整する手段とを設け、前記冷媒循環量を調整する手段は、冷媒出入り口に挿入された複数個の電磁弁を介して冷媒配管に接続された受液器と、前記判定手段の出力に基づいて前記電磁弁を開閉する制御手段とからなり、前記冷媒循環量の過不足を判定する手段は、前記圧縮機の冷媒吐出温度及び圧力並びに前記熱交換器又は蓄熱槽の出入り口の冷媒温度差に基づいて冷媒循環量の過不足を判定するものとする(請求項1)。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図19に基づいて、空調装置におけるこの発明の実施の形態を説
明する。図1は空調装置の冷媒回路図で、図20の従来例と対応する部分には同一の符号を用いてある。図1において、冷凍サイクル回路は圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器3、絞り装置6,14、室内熱交換器7、蓄熱槽13、それらの間を切り換える三方向切換電磁弁101〜107等で構成されている点は従来と同じである。ここで、図1においては、冷凍サイクル回路内の冷媒循環量の過不足を判定して冷媒循環量を調整する手段が設けられ、ここでは冷媒循環量調整手段として、受液器15が複数の二方向切換電磁弁201〜205を介して配管接続されるとともに、これらの電磁弁201〜205を開閉するコントローラ20が設けられている。コントローラ20は、圧縮機1の冷媒吐出温度T(℃)及び吐出圧力P(MPa)、並びに室外熱交換器3、室内熱交換器7又は蓄熱槽13の出入り口の冷媒温度差(過熱度)S(℃)に基づいて冷媒循環量の過不足を判定する。この冷媒循環量の過不足判定基準の一例を表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】
表1によれば、過熱度SがS0以上(S≧S0)かつ圧縮機冷媒吐出圧力PがP0未満(P<P0)の場合と、過熱度SがS0未満(S<S0)かつ圧縮機冷媒吐出圧力PがP0未満(P<P0)かつ圧縮機冷媒吐出温度TがTH以上(T≧TH)の場合は冷媒循環量不足と判定する。過熱度SがS0未満(S<S0)かつ圧縮機冷媒吐出圧力PがP0未満(P<P0)かつ圧縮機冷媒吐出温度TがTH〜TL(TH>TL)の場合は冷媒循環量適正と判定する。更に、過熱度SがS0未満(S<S0)かつ圧縮機冷媒吐出圧力PがP0以上(P>P0)か、あるいは圧縮機冷媒吐出温度TがTL未満(T<TL)の場合は冷媒循環量過剰と判定する。なお、過不足を分ける上記境界値を例示すると、例えばS0は3℃、P0は2.2MPa、THは100℃、TLは50℃程度である。コントローラ20は、上記判定に基づいて、以下のように受液器出入り口の電磁弁201〜205を開閉制御する。
【0016】
冷媒循環量不足時:受液器入口電磁弁205を閉め、出口電磁弁203(冷房,蓄冷,暖房除霜時)又は201(暖房,蓄温,冷房除霜時)をto秒開く。
冷媒循環量適正時:受液器入口電磁弁205及び出口電磁弁201〜204をいずれも閉める。
冷媒循環量過剰時:受液器入口電磁弁205及び出口電磁弁204(冷房,蓄冷,暖房除霜時)又は202(暖房,蓄温,冷房除霜時)をともにti秒開く。
以下に、図2〜図19により各運転モードの動作を説明する。
【0017】
図2は、通常冷房運転・冷媒循環量適正の場合の冷媒の循環経路を太線で示したものである。なお、冷媒の循環経路の切り換えは、四方弁2、電磁弁101〜107、受液器出入り口電磁弁201〜205の開閉により行われる。さて、図2において、圧縮機1により高温高圧にされた冷媒は、四方弁2を通って室外機4へ移動し、室外熱交換器3において室外空気と熱交換して凝縮、液化する。この液冷媒は電磁弁101,102,103,104を経て室内機8の例えば電子式膨張弁からなる絞り装置6により減圧され低温低圧となる。この冷媒はファン9で送風される室内空気と熱交換して蒸発し、室内空気を冷却した後、四方弁2を通り、気液分離器10を通過して圧縮機1に戻る。また、暖房時の除霜運転も図2と同じ冷媒循環経路であり、室外熱交換器3において高温高圧冷媒が霜と熱交換して除霜する。
【0018】
図3は通常冷房運転・冷媒循環量不足の場合を示すものである。表1に基づいて、冷媒循環量が不足と判定した場合、図2の通常冷房運転において、電磁弁203を例えば2秒開き、受液器15に溜まっていた冷媒を圧力差により冷媒循環経路に吸引補充する。
【0019】
図4は、通常冷房運転・冷媒循環量過剰の場合である。表1に基づいて、冷媒循環量が過剰と判定した場合、図2の通常冷房運転において、電磁弁204及び205を例えば5秒開き、受液器15を通過させて冷媒を溜め、冷媒循環経路の冷媒を減少させる。上記した図3及び図4での電磁弁203,204,205の開閉は、例えば1分周期で行うことにより、通常冷房運転及び暖房時除霜運転の冷媒循環量を適正に制御することができる。
【0020】
図5は、放冷冷房運転・冷媒循環量適正の場合である。放冷冷房運転は、例えば夜間に蓄熱槽13に蓄冷された冷熱を用い、昼間の冷房時に、室外機4で凝縮させた液冷媒を更に過冷却することにより、冷凍効率の向上を図るものである。圧縮機1により高温高圧にされた冷媒は、室外機4で凝縮した後、電磁弁101,102,107を経て蓄熱槽13に移動し、熱交換器12において氷となった蓄熱剤11と熱交換して過冷却される。この冷媒は電磁弁105,106,103,104を経て、室内機8の絞り装置6により減圧され低温低圧となる。この冷媒は熱交換器7において、室内空気と熱交換して蒸発し、室内空気を冷却した後、四方弁2を通り、気液分離器10を通過して圧縮機1に戻る。
【0021】
図6は、放冷冷房運転・冷媒循環量不足の場合である。表1に基づいて、冷媒循環量が不足と判定した場合、図5の放冷冷房運転において、電磁弁203を例えば2秒開き、受液器15に溜まっていた冷媒を圧力差により冷媒循環経路に吸引補充する。
【0022】
図7は、放冷冷房運転・冷媒循環量過剰の場合である。表1に基づいて、冷媒循環量が過剰と判定した場合、図5の放冷冷房運転において、電磁弁204及び205を例えば5秒開き、受液器15を通過させて冷媒を溜め、冷媒循環経路の冷媒を減少させる。上記した図6及び図7での電磁弁203,204,205の開閉は、例えば1分周期で行うことにより、放冷冷房運転の冷媒循環量を適正に制御することができる。
【0023】
図8は、蓄冷運転・冷媒循環量適正の場合である。蓄冷は、例えば24時間営業の店舗などにおいて夏期に、夜間電力が適用される22:00時〜翌日8:00時の間に、通常冷房運転の合間を利用して、蓄熱槽13内の蓄熱剤11に所定の冷熱量を確保するものである。図8において、圧縮機1により高温高圧にされた冷媒は、四方弁2を通って室外機4に移動し、室外熱交換器3において室外空気と熱交換して液化する。この液冷媒は電磁弁101,102,107を経て、例えば電子式膨張弁からなる絞り装置14により減圧されて低温低圧となる。この冷媒は蓄熱槽13に入り、熱交換器12において蓄熱剤11と熱交換して蒸発し、蓄熱剤11に蓄冷した後、電磁弁106、四方弁2、気液分離器10を経て圧縮機1に戻る。また、暖房時の放熱除霜運転も図8と同じ冷媒循環経路であり、室外熱交換器3において高温高圧冷媒が霜と熱交換して除霜する。
【0024】
図9は、蓄冷運転・冷媒循環量不足の場合である。表1に基づいて、冷媒循環量が不足と判定した場合、図8の蓄冷運転において、電磁弁203を例えば2秒開き、受液器15に溜まっていた冷媒を圧力差により冷媒循環経路に吸引補充する。
【0025】
図10は、蓄冷運転・冷媒循環量過剰の場合である。表1に基づいて、冷媒循環量が過剰と判定した場合、図8の放冷冷房運転において、電磁弁204及び205を例えば5秒開き、受液器15を通過させて冷媒を溜め、冷媒循環経路の冷媒を減少させる。上記した図9及び図10での電磁弁203,204,205の開閉は、例えば1分周期で行うことにより、蓄冷運転及び放熱除霜運転の冷媒循環量を適正に制御することができる。
【0026】
図11は、通常暖房運転・冷媒循環量適正の場合である。圧縮機1により高温高圧にされた冷媒は、四方弁2を通って室内機8へ移動し、室内熱交換器7において室内空気と熱交換し凝縮し、室内空気を加熱して液化する。この液冷媒は、逆止弁17、電磁弁104,103,102,101を経て絞り装置16により減圧され低温低圧となる。この冷媒は室外熱交換器3において室外空気と熱交換して蒸発した後、四方弁2を通り、気液分離器10を通過して圧縮機1に戻る。
【0027】
図12は、通常暖房運転・冷媒循環量不足の場合である。表1に基づいて、冷媒循環量が不足と判定した場合、図11の通常暖房運転において、電磁弁201を例えば2秒開き、受液器15に溜まっていた冷媒を圧力差により冷媒循環経路に吸引補充する。
【0028】
図13は、通常暖房運転・冷媒循環量過剰の場合である。表1に基づいて、冷媒循環量が過剰と判定した場合、図11の通常暖房運転において、電磁弁202及び205を例えば5秒開き、受液器15を通過させて冷媒を溜め、冷媒循環経路の冷媒を減少させる。
【0029】
図14は、放熱暖房運転・冷媒循環量適正の場合である。放熱暖房運転は、例えば空調機や冷凍機の排熱により蓄熱槽13に蓄熱された温熱を用い、暖房時に室内機8で凝縮した冷媒を蒸発させることにより、冷凍効率の向上を図るものである。圧縮機1により高温高圧にされた冷媒は、四方弁2を通って室内機8に移動し、室内熱交換器7において室内空気と熱交換し凝縮し、室内空気を加熱して液化する。この液冷媒は、逆止弁17、電磁弁104,103,102を経て、一部は絞り装置16により減圧された後、室外機4で室外空気と熱交換して蒸発する。この蒸発冷媒は四方弁2を通り、気液分離器10を経て圧縮機1に戻る。また、残りの液冷媒は電磁弁107を経て絞り装置14で減圧された後、蓄熱槽13で蓄熱された蓄熱剤11と熱交換して蒸発する。この蒸発冷媒は電磁弁105を通り、気液分離器10を通過して圧縮機1に戻る。なお、蓄熱槽13の蓄熱量が十分に大きければ、室内機8からの戻り液冷媒は室外機4を通さず、全部蓄熱槽13に導いて蒸発させるようにしてもよい。いずれにしても、蓄熱剤11との熱交換により蒸発温度が上昇し、冷凍効率が向上する。
【0030】
図15は、放熱暖房運転・冷媒循環量不足の場合である。表1に基づいて、冷媒循環量が不足と判定した場合、図14の放熱暖房運転において、電磁弁201を例えば2秒開き、受液器15に溜まっていた冷媒を圧力差により冷媒循環経路に吸引補充する。
【0031】
図16は、放熱暖房運転・冷媒循環量過剰の場合である。表1に基づいて、冷媒循環量が過剰と判定した場合、図14の放熱暖房運転において、電磁弁202及び205を例えば5秒開き、受液器15を通過させて冷媒を溜め、冷媒循環経路の冷媒を減少させる。
【0032】
図17は、蓄温運転・冷媒循環量適正の場合である。蓄熱は、例えば24時間営業の店舗などにおいて冬期に、夜間電力が適用される22:00時〜翌日8:00時の間に、通常暖房運転の合間を利用して、蓄熱槽13内の蓄熱剤11に所定の蓄熱量を確保するものである。図17において、圧縮機1により高温高圧にされた冷媒は、四方弁2,電磁弁106,105を経て蓄熱槽13に移動し、熱交換器12において蓄熱剤11と熱交換して液化し、蓄熱剤11に蓄熱する。この液冷媒は電磁弁107,102,101を通り、絞り装置16により減圧されて低温低圧となる。この冷媒は室外機4に入り、室外熱交換器3において室外空気と熱交換して蒸発し、四方弁2、気液分離器10を経て圧縮機1に戻る。
【0033】
図18は、蓄温運転・冷媒循環量不足の場合である。表1に基づいて、冷媒循環量が不足と判定した場合、図17の蓄温運転において、電磁弁201を例えば2秒開き、受液器15に溜まっていた冷媒を圧力差により冷媒循環経路に吸引補充する。
【0034】
図19は、蓄温運転・冷媒循環量過剰の場合である。表1に基づいて、冷媒循環量が過剰と判定した場合、図17の蓄温運転において、電磁弁202及び205を例えば5秒開き、受液器15を通過させて冷媒を溜め、冷媒循環経路の冷媒を減少させる。上記した図8及び図19での電磁弁201,202,205の開閉は、例えば1分周期で行うことにより、蓄温運転の冷媒循環量を適正に制御することができる。なお、図示実施の形態では空調装置の例を示したが、この発明は、例えばショーケースや冷凍庫のような冷凍冷蔵装置についても同様に適用可能である。
【0035】
【発明の効果】
以上の通り、この発明によれば、各運転モードで冷媒循環量の調整を適切に行うことにより、冷凍空調能力を安定かつ十分に発揮させ、また運転モードの切り換え時に蓄熱槽に冷媒を移動させることがないため、蓄熱剤の蓄熱量の低下を招くことがなく、結果として冷凍効率が向上して省エネルギー、ランニングコストの低減が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示す空調装置の冷媒回路図である。
【図2】図1の冷媒回路の通常冷房運転における冷媒循環量が適正の場合の冷媒循環経路を太線で示した図である。
【図3】図1の冷媒回路の通常冷房運転における冷媒循環量が不足の場合の冷媒循環経路を太線で示した図である。
【図4】図1の冷媒回路の通常冷房運転における冷媒循環量が過剰の場合の冷媒循環経路を太線で示した図である。
【図5】図1の冷媒回路の放冷冷房運転における冷媒循環量が適正の場合の冷媒循環経路を太線で示した図である。
【図6】図1の冷媒回路の放冷冷房運転における冷媒循環量が不足の場合の冷媒循環経路を太線で示した図である。
【図7】図1の冷媒回路の放冷冷房運転における冷媒循環量が過剰の場合の冷媒循環経路を太線で示した図である。
【図8】図1の冷媒回路の蓄冷運転における冷媒循環量が適正の場合の冷媒循環経路を太線で示した図である。
【図9】図1の冷媒回路の蓄冷運転における冷媒循環量が不足の場合の冷媒循環経路を太線で示した図である。
【図10】図1の冷媒回路の蓄冷運転における冷媒循環量が過剰の場合の冷媒循環経路を太線で示した図である。
【図11】図1の冷媒回路の通常暖房運転における冷媒循環量が適正の場合の冷媒循環経路を太線で示した図である。
【図12】図1の冷媒回路の通常暖房運転における冷媒循環量が不足の場合の冷媒循環経路を太線で示した図である。
【図13】図1の冷媒回路の通常暖房運転における冷媒循環量が過剰の場合の冷媒循環経路を太線で示した図である。
【図14】図1の冷媒回路の放熱暖房運転における冷媒循環量が適正の場合の冷媒循環経路を太線で示した図である。
【図15】図1の冷媒回路の放熱暖房運転における冷媒循環量が不足の場合の冷媒循環経路を太線で示した図である。
【図16】図1の冷媒回路の放熱暖房運転における冷媒循環量が過剰の場合の冷媒循環経路を太線で示した図である。
【図17】図1の冷媒回路の蓄温運転における冷媒循環量が適正の場合の冷媒循環経路を太線で示した図である。
【図18】図1の冷媒回路の蓄温運転における冷媒循環量が不足の場合の冷媒循環経路を太線で示した図である。
【図19】図1の冷媒回路の蓄温運転における冷媒循環量が過剰の場合の冷媒循環経路を太線で示した図である。
【図20】従来例を示す空調装置の冷媒回路図である。
【符号の説明】
1 圧縮機
2 四方向切換電磁弁
3 室外熱交換器
4 室外機
5 室外機ファン
6 室内機用絞り装置
7 室内熱交換器
8 室内機
9 室内機ファン
10 気液分離器
11 蓄熱剤
12 蓄熱槽内熱交換器
13 蓄熱槽
14 蓄熱槽用絞り装置
15 受液器
16 室外機用絞り装置
17 逆止弁
101〜107 三方向切換電磁弁
201〜205 二方向切換電磁弁
Claims (1)
- 圧縮機、四方弁、室外熱交換器、絞り装置及び室内熱交換器からなる冷凍サイクル回路に蓄熱槽を接続した蓄熱式冷凍空調装置において、
前記冷凍サイクル回路内の冷媒循環量の過不足を判定する手段と、この判定手段の出力に基づいて、冷媒循環量を調整する手段とを設け、前記冷媒循環量を調整する手段は、冷媒出入り口に挿入された複数個の電磁弁を介して冷媒配管に接続された受液器と、前記判定手段の出力に基づいて前記電磁弁を開閉する制御手段とからなり、前記冷媒循環量の過不足を判定する手段は、前記圧縮機の冷媒吐出温度及び圧力並びに前記熱交換器又は蓄熱槽の出入り口の冷媒温度差に基づいて冷媒循環量の過不足を判定するものとしたことを特徴とする蓄熱式冷凍空調装置。
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