JP2800245B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP2800245B2
JP2800245B2 JP8710289A JP8710289A JP2800245B2 JP 2800245 B2 JP2800245 B2 JP 2800245B2 JP 8710289 A JP8710289 A JP 8710289A JP 8710289 A JP8710289 A JP 8710289A JP 2800245 B2 JP2800245 B2 JP 2800245B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、超高速・新機能素子の利用分野で高性能を
発揮する共鳴トンネル効果を用いた半導体装置に関す
る。
〔従来の技術〕
共鳴トンネル効果は電子の透過に要する遅延時間を著
しく低減でき、かつ顕著な微分負性抵抗を示すことか
ら、超高速・新機能素子を構成するうえで極めて有望で
あり、研究開発が活発に行われるようになってきた。
第3図は従来構造の共鳴トンネルダイオードの一例を
示すもので、例えばソルナー(Sollener)等によりアプ
ライド・フィズィックス・レターズ(Appl.Phys.Let
t.),vol.43,no.6,pp.588−590,Sept.1983に報告されて
いる。図において91は量子井戸層となるノンドープGaAs
層、92a,92bは障壁層となるノンドープAlGaAs層であ
り、これら3層で量子井戸構造を形成する。さらに、93
a,93bはN−GaAs層、9はN+−GaAs基板、10a,10bはオー
ミック電極である。
第4図は、第3図の共鳴トンネルダイオードの伝導帯
エネルギー分布を示し、(a)は熱平衡状態であり、E1
は量子井戸層の中に形成される共鳴準位の基底準位、V0
は障壁の高さである。また、(b)は共鳴トンネルが起
こっているときの非平衡状態でのエネルギー分布を示
す。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで前記従来の構造の共鳴トンネルダイオードを
発信回路や論理回路に応用する場合には、顕著な電流値
のピーク対バレー比を得る必要がある。しかしながら、
従来の構造においては、第4図(b)に示す如く、実際
に電子の共鳴が起こる状況下では、量子井戸層91中の伝
導帯は湾曲しており、これによる共鳴状態のぼやけに伴
い、必ずしも電流のピーク対バレー比は向上しないとい
う問題があった。
本発明の目的は、このような問題点を解消し、負性抵
抗における電流の良好なピーク対バレー比を有する、共
鳴トンネル効果を利用した半導体装置を提供することに
ある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、少なくとも2層の障壁層とエネルギー・サ
ブ・バンドが生成される量子井戸層から形成されてなる
量子井戸構造を少なくとも1つ含み、前記量子井戸構造
における共鳴トンネル効果を用いる半導体装置におい
て、前記量子井戸構造が化合物半導体基板(111)面上
に形成され、かつ前記量子井戸層中に、前記化合物半導
体基板との格子定数の違いにより生じる内部応力を結晶
中に有する少なくとも一層の歪層を含むことを特徴とす
る。
〔作用〕
本発明の作用を説明する。III−V族半導体の(111)
面上に、基板やエピ層と格子定数の異なる材料を積層し
た場合、歪によるピエゾ効果により歪層内に大きな内部
電界が生じることが知られている。例えばスミス(Smit
h)により、ソリッド・ステート・コミュニィケーショ
ンズ,第57巻,ページ919,1986年,(Solid State Comm
unications,vol.57,p.919,1986)に報告されている如
く、例えば(111)A面基板上に、これより格子定数の
大きな材料を積層した場合、この膜厚が格子不整による
転位の発生する臨界膜厚以下ならば、この層は弾性的に
歪み圧縮応力が働く。この応力によるピエゾ効果によ
り、基板から表面側に向かう内部電界が生じる。逆に格
子定数が小さな材料を積層した場合、歪層には引っぱり
応力が働き、内部電界の方向は逆になる。また(111)
B面を用いたときは、(111)A面を用いた場合と、格
子定数と電界の方向の関係は逆となる。この内部電界は
通常用いられる(100)面上においては生じない。また
生じる内部電界の大きさは、例えばGaAs基板上のInxGa
1-xAsの場合、GaAs基板との格子不整Δa/a=1%のわず
かな値により生じる歪においてさえ約100kV/cmに達す
る。
本発明では、この原理に基づき、(111)面上に形成
された歪層を量子井戸層中に含む共鳴トンネルダイオー
ドを用い、歪による生じる内部電界により良好な電流の
ピーク対バレー比が得られるエネルギー帯構造を容易に
形成することができる。
〔実施例〕
第1図は本発明の一実施例である共鳴トンネルダイオ
ードを説明するための主要部の構造断面図である。第1
図の構造は、例えば分子線エピタキシー法により、以下
のように形成される。まず、N+−GaAs基板1の(111)
A面上にN−GaAsコンタクト層2aを成長し、以下順次Al
yGa1-yAs障壁層3a,InxGa1-xAs量子井戸層4,AlyGa1-yAs
障壁層3b,N−GaAsコンタクト層2bを成長する。その後、
通常のリソグラフィ技術によりオーミック電極10a,10b
を形成する。
ここでInxGa1-xAs量子井戸層4の本来の格子定数はN+
−GaAs基板1より大きいが、その厚みは格子定数の違い
により転位が発生する膜厚により充分薄く選んでおり、
従って量子井戸層4は弾性的に一様に歪んだ圧縮応力を
有する層となっている。
第2図は、第1図の構造に対応するエネルギーバンド
図である。第2図(a)は端子Bを接地し、端子Aを開
放端とした場合の伝導帯のエネルギーバンドである。こ
こでEcは伝導帯端を表し、E0はN−GaAsコンタクト層2a
とInxGa1-xAs量子井戸層4との伝導帯オフセット量を表
す。ここでInxGa1-xAs量子井戸層4中には内蔵する圧縮
応力のため、作用の項で詳しく述べた通りピエゾ効果に
よる内部電界により電位差V0が生じる。従って第2図
(b)に示すように端子Aに適当な正バイアスVを印加
し、量子井戸層4中の伝導帯がフラットになった状態に
おいて、量子井戸層中に形成される量子準位E1が端子B
側のN−GaAsコンタクト層2aの伝導帯端Ecに一致するよ
うに層構造パラメータを設計すれば、量子井戸層中に帯
湾曲がない状態で共鳴トンネルを生じさせることが可能
となる。最適設計の指針として、量子準位E1,伝導帯オ
フセット量E0は以下の式で見積もることができる。
E0=0.6・{E9(GaAs)−E9(InAs)}・XIn h;プランク定数 m;量子井戸層中の電子の有効質量 E9(GaAs);GaAsのバンドギャップ E9(InAs);InAsのバンドギャップ L;量子井戸層厚 XIn;量子井戸層中のIn組成 また電位差V0は、以下の式で見積もることができる。
V0=7×10-3・XIn・L(Å) 〔V〕 以下、本実施例の具体的な構造パラメータの一例を示
す。
N−GaAs層2a及び2b;Si濃度5×1017cm-3,厚さ5000Å AlyGa1-yAs層3a及び3b;ノンドープAlAs,厚さ35Å InxGa1-xAs層4;ノンドープ;X=0.13,厚さ70Å これらのパラメータは本実施例の構造において第2図
(b)を満たす場合の条件式 より決定された。またこのダイオードの電流−電圧特性
のピークは、印加バイアスV=V0において生じると予想
される。
以上のような設計に基づき、種々の構造パラメータを
持つ共鳴トンネルダイオードを実際に試作したところ、
何れの素子も従来素子に比べ大きな電流のピーク対バレ
ー比を得ることができた。
上記実施例では、GaAs/AlGaAs/InGaAs系材料の場合の
みを具体的に述べたが、材料系はこれらに限られること
はなく、閃亜鉛鉱構造をとるすべてのIII−V族半導体
(111)面上に形成される共鳴トンネルダイオードに本
発明は適用できることは、作用の項で述べた原理から明
白である。また用いる基板面は(111)A面のみならず
(111)B面を用いても同様に可能である。またここで
は共鳴トンネルダイオードのみを用い、本発明を説明し
たが、本発明はこれのみならず、共鳴トンネル効果を生
じる量子井戸構造と、例えばバイポーラトランジスタ、
電界効果トランジスタを組み合わせた三端子素子等にも
応用可能なことは明白である。
〔発明の効果〕
本発明によれば、負性抵抗を示す電流−電圧特性のピ
ーク対バレー比を従来より大幅に増加することが可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による共鳴トンネルダイオードの主要部
の構造断面図、 第2図は第1図に対応するエネルギーバンド図、 第3図は従来例の共鳴トンネルダイオードの主要部の構
造断面図、 第4図は第3図に対応するエネルギーバンド図である。 1,9……N+−GaAs基板 2a,2b……N−GaAsコンタクト層 3a,3b……AlyGa1-yAs障壁層 4……InxGa1-xAs量子井戸層 10a,10b……オーミック電極 91……GaAs層 92a,92b……AlGaAs層 93a,93b……N−GaAs層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも2層の障壁層とエネルギー・サ
    ブ・バンドが生成される量子井戸層から形成されてなる
    量子井戸構造を少なくとも1つ含み、前記量子井戸構造
    における共鳴トンネル効果を用いる半導体装置におい
    て、 前記量子井戸構造が化合物半導体基板(111)面上に形
    成され、かつ前記量子井戸層中に、前記化合物半導体基
    板との格子定数の違いにより生じる内部応力を結晶中に
    有する少なくとも一層の歪層を含むことを特徴とする半
    導体装置。
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