JP2796995B2 - アニオン選択吸着性多孔膜とその製造方法 - Google Patents

アニオン選択吸着性多孔膜とその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、製薬工業や一般工業において、有用な特定
のアニオン成分(無機イオンのみならず、蛋白質、アミ
ノ酸などの有機物成分を含む)を吸着精製除去するのに
好適な選択吸着性親水化膜及びその製造方法に関する。
(従来の技術) 従来、特定のアニオンや蛋白質等を吸着精製・除去す
るのには、イオン交換樹脂やイオンクロマトグラフィ等
が実験室レベルで使用されてきた。
ところが、実際上工業規格レベルで使用する時には、
吸着効率が低く、且つ脱着精製・除去に多くの液を必要
とし、そのスピードも遅く、極めて高価になり過ぎるた
め、汎用的に利用されていない現状にある。
この問題を解決するために、これらの特定のアニオン
成分を吸着精製し得る膜を用いることが提案されてい
る。想定される膜法の利点は、吸着効率が良いこと、精
製効率・除去効率が高くなること、処理時間が短縮され
ることなどである。
一方、一般にこれらの特定のアニオン成分を吸着精製
・除去するには、R=NZ、R≡N、R=NH,R−NH2(こ
こで、Rは炭化水素基、Nは窒素、Zはハロゲン等であ
る)で示される有機アミン等のアニオン交換機能性官能
基を側鎖に含有する多孔膜で処理することが好適である
ことが知られている。
しかしながら、膜そのものの非特異的吸着性のため
に、精製すべき特定のアニオン成分の他に、他の成分も
吸着され、精製効率も悪くなる。
特に、工業的規模で利用する時には、多孔膜の骨格そ
のものは強靭でなければならず、必然的に疎水性のもの
が好ましいが、その疎水性のゆえに、蛋白質等の非特異
吸着が生じ、精製効率が悪くなってしまう。
これらを改善するためには、疎水性膜そのものを、中
性ヒドロキシル基を有する官能基で親水化しておくこと
が好ましい。
最近、疎水性膜に、一方において中性ヒドロキシル基
を有し、部分的に親水性基を有する化合物でコーティン
グし、その後、アニオン交換機能性官能基を付加させる
方法が見出されているが、物理的付加のために、工業的
使用時に最低必要な耐アルカリ性がなく、繰返し使用が
殆ど不可能で、且つ物理的な付加物の部分脱離が起こ
り、大規模スケール又は繰返し使用が出来ない。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、前記特定のアニオンなどの吸着精製・除去
に好適な新規な選択吸着性多孔膜及びその製造方法を提
供することを課題とする。
(課題を解決するための手段) この発明は; ポリオレフィン、またはオレフィンとハロゲン化オ
レフィンとの共重合体らなる基材膜の膜表面および孔の
表面に、多孔膜1g当たり0.1ミリ当量以上の中性ヒドロ
キシル基と、多孔膜1g当たり0.1ミリ当量以上のアニオ
ン交換基が化学結合されている平均孔径0.01μ〜5μ、
空孔率20〜90%であるアニオン選択吸着性多孔膜に関
し、および ポリオレフィン、またはオレフィンとハロゲン化オ
レフィンとの共重合体からなる基材膜に、電離性放射線
を照射した後、グリシジルメタクリレート又はグリシジ
ルアクリレートを気相中でグラフトさせ、その後、必要
に応じて酸性液で部分的にエポキシ基を開環させた後、
アンモニア又は有機アミンを付加させることを特徴とす
る、中性ヒドロキシル基とアニオン交換基とを有するア
ニオン選択吸着性多孔膜の製造方法に関するものであ
る。
この発明に用いられる多孔質の基材膜の材質は、ポリ
オレフィン又は、オレフィンとハロゲン化オレフィンと
の共重合体から構成されていて、疎水性を有することが
必要である。これは基材膜の機械的性質の保持のため必
要である。
ポリオレフィン、オレフィンとハロゲン化オレフィン
との共重合体としては、具体例には、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブチレンなどのオレフィンの
単独重合体又はそれら2種以上の重合体混合物;エチレ
ン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセンなどのオ
レフィンの2種以上の共重合体;および前記オレフィン
の1種又は2種以上とテトラフルオロエチレン、クロロ
トリフルオロエチレンなどのハロゲン化オレフィンとの
共重合体などが挙げられる。
基材膜の孔は、種々の成形加工手段によって得ること
ができる。延伸法や、電子線照射後に化学処理するいわ
ゆるエッチング法などにより得られる直孔貫通型の孔よ
りも、例えば、特公昭40−957号公報、特公昭47−17460
号公報および特公昭59−37292号公報に示されたミクロ
相分離法や混合抽出法などにより形成される三次元網目
構造からなる孔が好ましい。
基材膜の形状、大きさは、目的とする選択吸着性多孔
膜の要求にあわせて、平膜状、チューブ状、中空糸膜状
のなかから適当なものが選ばれる。
本発明の選択吸着性多孔膜は、基材膜の表面及び孔の
表面に、中性ヒドロキシル基及びアニオン交換基が化学
結合されたものである。本発明中、たんに多孔膜といえ
ば、「膜の表面及び孔の表面に中性ヒドロキシル基とア
ニオン交換基が化学結合された選択吸着性多孔膜」を示
す。
ここで、「膜の表面および孔の表面」とは、膜の表面
と、膜内部の孔の表面のことをいう。
中性ヒドロキシル基は、多孔膜1g当たり0.1ミリ当量
以上結合されている。中性ヒドロキシル基とは、具体的
には、脂肪族系炭化水素等に直接結合した水酸基をい
い、ベンゼン核に直接結合したものを除く。中性ヒドロ
キシル基は、フィード液を変性させることなく、多孔膜
への有機物蛋白質の非特異的吸着を阻止するのに必要で
あり、基材膜への結合量もその抑制効果上決定される。
しかしながら、中性ヒドロキシル基が多孔膜1g当たり
0.1ミリ当量未満しか結合されていない場合は、蛋白質
の非特異的吸着を充分に阻止することができない。一
方、中性ヒドロキシル基が多すぎると孔を閉塞すること
があり、好ましくない。好ましくは多孔膜1g当たり0.1
〜20ミリ当量、さらに好ましくは多孔膜1g当たり0.1〜1
0ミリ当量の範囲から選ばれる。
アニオン交換基としては、アミノ基が挙げられる。ア
ミノ基とは、具体的には、 なる化学構造式で示される基である。
ここで、R1、R2は、水素原子、アルキル基、置換アル
キル基、アリール基、置換アリール基であり、R3、R4
R5は、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換
アリール基である。
なお、(I)式に示したアミノ基は、下記(III)式
に示されるように、PHの変化等によって容易に可逆的に
アンモニウムイオン基に変化しうるものであり、本明細
書中で言うアミノ基には、これらアンモニウムイオン基
も含める。
アニオン交換基は多孔膜は多孔膜1g当たり0.0ミリ当
量以上でなければ、ねらいとする機能が充分に発揮され
ない。しかしながら、この発明で特定したアニオン交換
基が多すぎると孔が閉塞することがあり、好ましくな
い。好ましくは、イオン交換基の量は、多孔膜1g当たり
0.1〜20ミリ当量、さらに好ましくは多孔膜1g当たり0.1
〜10ミリ当量の範囲から選ばれる。
このとき、中性ヒドロキシル基とアニオン交換基と
は、同一の側鎖に含有されて基材膜に結合していてもよ
いし、別々の側鎖で基材膜に結合されていてもよい。
ここで、それぞれの基の結合率は、膜のかなりマクロ
的な重量を基準にした値のことであり、例えば、膜表面
の一部、または膜内部の一部だけを対称とした値のこと
ではない。多孔膜において基材膜の優れた機械的性質を
保持させるには、できるだけ孔の表面に、より優先的に
前記両基を反応付加(グラフト)させたほうが有利であ
る。従って、ここで言うそれぞれの基の結合率の意味
は、膜の全体にわたって平均的に加味測定された値を示
しており、ごく微視的な観点での結合率を意味していな
い。
中性ヒドロキシル基やアニオン交換基、さらにはこれ
ら官能基と基材膜とをつなぐ化学結合(メチレン結合、
エステル結合等)の検出は、赤外分光法(IR)や核磁気
共鳴分光法(NMR)等を用いて行うことができる。
((株)東京化学同人発行「有機化合物のスペクトルに
よる同定法」(1976)参照) なお、基材膜へ結合された中性ヒドロキシル基の定量
は、膜をピリジン溶媒中で無水酢酸と反応させ、消費し
た無水酢酸の量または膜の重量増加量から求められる。
また、基材膜へ結合されたイオン交換基の定量は、従
来公知の例えば(株)化学工業社発行「増補実用イオン
交換」(1984)167〜174頁に記載されている、一般のイ
オン交換樹脂中のイオン交換基の定量方法と同様の方法
で測定することができる。
以下にその概略を示す。
(A)強塩基性アニオン交換基(前記(II)型のアミノ
基)の場合: 膜をNaOH溶液中に入れて、アミノ基を全て、 にしておき、 膜を純粋で洗浄して、余分のNaOHを洗い出し、 膜をNaCl溶液中に入れて、 の反応を起こさせ、発生したNaOH量を、酸によるNaOHの
中和滴定で求めることにより、アミノ基の量を測定する
ことができる。
(B)弱塩基性アニオン交換基(前記(I)型のアミノ
基)の場合; 膜をNaOH溶液中に入れて、アミノ基を全て、 にしておき、 膜を純水で洗浄して、余分のNaOHを洗い出し、 膜をHCl溶液中に入れて、 または、 の反応を起こさせ、消費されたHCl量を、アルカリに
よるHCl溶液の中和滴定で求めることにより、アミノ基
の量を測定することができる。
本発明のイオン選択吸着性多孔膜は、平均孔径が0.01
〜5μの範囲にあることが、アニオン吸着速度と液の透
過速度の点で好ましい。さらに、好ましくは0.01〜1μ
の範囲がよい。
ここで平均径とは、ASTMF316−70に記載されている方
法による値を示しており、通常エアーフロー法と呼ば
れ、空気圧を変えて乾燥膜と湿潤膜の空気透過流束を測
定し、その比から求めるものである。
空孔率は20〜90%の範囲にあることが好ましく、50〜
90%の範囲がさらに好ましい。ここで空孔率とは、あら
かじめ多孔膜を水等の液体に浸漬し、その後、乾燥させ
て、その前後の重量変化から測定したものである。
空孔率が本発明の範囲以外においては、それぞれ透過
速度、機械的性質等の点で好ましくない。
多孔膜の形状は、平膜状、チューブ状、中空糸膜状の
いずれでもよいが、特に本発明の目的には、内径0.05〜
10mm、厚さ0.05〜5mmの形状を有する中空糸状のものを
用いるのが効率上好ましい。
前記本発明の選択吸着性多孔膜は種々の方法で製造す
ることが出来る。
以下に、反応の制御及び経済性の点で有利と思われる
製造方法について述べる。
すなわち、その概略を述べると、基材膜の材質がポリ
オレフィン又はオレフィンとハロゲン化オレフィンとの
共重合体である多孔膜に、電離性放射線を照射させた
後、グリシジルメタクリレート又はグリシジルアクリレ
ートを気相状でグラフトさせ、その後、必要に応じて、
硫酸等の酸性液で部分的にエポキシ基を開環させ、中性
にした後に、有機アミンを附加させることを特徴とする
方法である。
基材膜への電離性放射線の照射は、通常真空中または
不活性ガス中で行われる。電離性放射線としては、電子
線又はγ線が好ましく用いられる。
次いで、基材膜ヘグリシジルメタクリレート、または
グリシジルアクリレートを気相中でグラフトし、基材膜
の表面および孔の表面にポリ(グリシジルメタクリレー
ト)またはポリ(グリシジルアクリレート)を結合させ
る。
さらに、必要によっては、他の共重合しうる2個以上
の重合反応基を有するトリエチレングリコールジメタク
リレートのような官能性モノマーを一緒に加えても良
い。
グラフトされるモノマーには、残存エポキシ基が、グ
ラフトされたモノマー1分子当たり1個残存しており、
このエポキシが各種アミンと開環反応する。この際に、
1個の中性ヒドロキシル基が生ずる。もし生じたヒドロ
キシル基の含有率が不足の場合には、必要に応じて、グ
リシジルメタクリレート又はグリシジルアクリレートグ
ラフトポリマーをアミン処理する前に、硫酸性液の適当
量で処理してエポキシ基を開環させ、中性ヒドロキシル
基を増やす(この場合中性ヒドロキシル基はグラフトモ
ノマー1分子当たり2個生ずる)ことができる。
アミンとしては、アンモニアや有機アミンが使用でき
る。
有機アミンとしては、メチルアミン、ジメチルアミ
ン、トリメチルアミン等のモノアミン、エチレンジアミ
ン等のジアミンといった脂肪族アミン及び芳香族アミン
が用いられる。
必要に応じての酸性液によるエポキシ基の部分開環
は、通常0.1N程度の希硫酸で室温〜120℃位の適温で数
分〜数時間行われる。
なお、結合させたエポキシ基量の測定にあたっては、
膜1gをチオ硫酸ナトリウム水溶液中に浸漬、加熱し、精
製するOH-イオンをフェノールフタレインを指示薬とし
て、0.1N塩酸で滴定して求められる。
導入されたアミノ基が1〜3級アミノ基の場合は、さ
らに、置換基として少なくとも1つ以上のハロゲン基を
有する脂肪族系化合物と反応させて4級アミン化するこ
とができる。
このようにして、疏水性基材膜の膜表面及び孔表面
に、中性ヒドロキシル基やアニオン交換基を含有した側
鎖が導入される。
側鎖の化学構造の一つの代表例を示すと、以下のよう
になる。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに詳細に
説明するが、これらは本発明を限定しない。
(基材膜製造例) 微粉珪酸(ニプシルVN3LP)22.1重量部、ジオクチル
フタレート(DOP)55.4重量部、ポリエチレン樹脂粉末
〔旭化成SH−800グレード〕22.5重量部の組成物を予備
混合した後、30ミリ2軸押出し機内で内径1.9mm、厚み
0.60mmの中空糸状に押出した後、1,1,1−トリクロルエ
タン〔クロロセンVG(商品名)〕中に60分間浸漬し、DO
Pを抽出した。さらに温度60℃の苛性ソーダ40%水溶液
中に約20分間浸漬して微分珪酸を抽出した後、水洗、乾
燥することにより、多孔性基材膜を得た。
(実施例1) 前記(基材膜製造例)で得た基材膜に、電子加速器
(加圧電圧1.5Mev、電子線電流1mA)を用いて窒素雰囲
気下で電子線を20Mrad照射した後、気相中でグリシジル
メタクリレートをグラフトした。
次に、前記グラフト多孔膜を0.1N硫酸性アルコール/
水性液で30℃で10時間反応させた。さらに、前述の方法
により残存エポキシ基を測定したところ、0.5ミリ当量/
gポリマーであり、50%のエポキシ基が開環していたこ
とが分かる。
このようにして得られた部分開環グラフト重合体を充
分に洗浄した後に、HN(CH3を単独で80℃で2時間
反応させた。その後、エチレンクロルヒドリンでさらに
80℃で24時間反応させた。
得られた多孔膜の多孔膜1g当たりの中性ヒドロキシル
基結合量は2.0ミリ当量、アミノ基結合量は0.4ミリ当
量、空孔率は70%、平均孔径は0.35μmであった。
この多孔膜を用いて、膜面積1m2のモジュールを作っ
た。PH13のNaOH水溶液を濾過後、純粋で濾液が中性にな
るまで洗浄した。次に、ブドウ糖2.0%と塩素イオン1.0
ppmを含む液を20/hr・m2の速度で濾過した。濾過20分
後の濾液中のブドウ糖濃度は2.0%、塩素イオン濃度は0
ppmであり、塩素イオンが選択的に除去されていた。
なお、1時間濾過後に膜をPH13のNaOH水溶液で洗浄
後、再度同様の濾過試験を行ったところ、塩素イオンの
除去効果は実質的に変わらなかった。
(比較例1) (実施例1)の途中で得られるグリシジルメタクリレ
ートグラフト膜を、0.1N硫酸性アルコール/水性液で30
℃で24時間反応させ、ほぼ完全にエポキシ基を開環させ
た膜を得た。
得られた膜の中性ヒドロキシル基含有率は膜1g当たり
2.1ミリ当量、空孔率は70%、平均孔径は0.35μmであ
った。
この膜を用いて、膜面積1m2のモジュールを作り、
(実施例1)と同様の濾過試験を行ったところ、濾過20
分後の濾液中のブドウ糖濃度は2.0%、塩素イオン濃度
は1.0ppmであった。
(発明の効果) 本発明の多孔膜は、特定成分の吸着膜として、醗酵・
製薬工業界、一般工業用水の液中から特定のアニオン成
分(無機イオンのみならず、蛋白質、アミノ酸などの有
機成分を含む)を吸着・除去する、あるいは吸着・精製
回収する用途によって従来の工業用膜に見られなかった
効果を発揮することが可能であって、その利益も計りし
れない。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI D01F 6/46 D01F 6/46 A D06M 14/28 D06M 14/28 C08L 23:02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオレフィン、またはオレフィンとハロ
    ゲン化オレフィンの共重合体からなる基材膜の膜表面及
    び孔の表面に、多孔膜1g当たり0.1ミリ当量以上の中性
    ヒドロキシル基と、多孔膜1g当たり0.1ミリ当量以上の
    アニオン交換基が化学結合されている平均孔径0.01〜5
    μ、空孔率20〜90%であるアニオン選択吸着性多孔膜。
  2. 【請求項2】多孔膜が内径0.1〜10mm、厚さ0.05〜5mmの
    中空糸状である請求項(1)記載の選択吸着性多孔膜。
  3. 【請求項3】ポリオレフィン、又はオレフィンとハロゲ
    ン化オレフィンの共重合体からなる基材膜に、電離性放
    射線を照射した後グリシジルメタクリレート又はグリシ
    ジルアクリレートを気相中でグラフトさせ、その後、必
    要に応じて酸性液で部分的にエポキシ基を開環させた
    後、アンモニアまたは有機アミンを付加させることを特
    徴とする、中性ヒドロキシル基とアニオン交換基とを有
    するアニオン選択吸着性多孔膜の製造方法。
  4. 【請求項4】基材膜が三次元網目構造を有し、膜形状が
    内径0.1〜10mm、厚さ0.05〜5mmの中空糸状である請求項
    (3)記載の選択吸着性多孔膜の製造方法。
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