JP2796528B2 - 燃焼装置 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、家庭用や業務用の
小型燃焼装置に使用される燃焼装置であって、窒素酸化
物等の発生を抑制したバーナに関する。
小型燃焼装置に使用される燃焼装置であって、窒素酸化
物等の発生を抑制したバーナに関する。
【０００２】
【従来の技術】各種の燃焼装置に用いられるバーナの燃
焼によって発生する燃焼ガスには、窒素酸化物（Ｎ
ＯX ）が含まれる。このＮＯX は、それ自体が人体に毒
性であり、外気に放出した場合には酸性雨や光化学スモ
ッグを発生させる原因の一つとみられている。そこで、
このＮＯX の発生量を低減するため、バーナには種々の
対策が講じられてきた。
焼によって発生する燃焼ガスには、窒素酸化物（Ｎ
ＯX ）が含まれる。このＮＯX は、それ自体が人体に毒
性であり、外気に放出した場合には酸性雨や光化学スモ
ッグを発生させる原因の一つとみられている。そこで、
このＮＯX の発生量を低減するため、バーナには種々の
対策が講じられてきた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の対策
は、法的な規制がある産業用等の大型燃焼装置に対する
ものであり、家庭用や小型業務用等の燃焼装置における
バーナでは、その対策が騒音の原因になる等の問題があ
ったため、十分な対策が施されているとはいえない。大
型の燃焼装置では、燃焼用ファンの静圧が大きくとれる
ため、燃料である混合ガスや空気の流れの制御が容易で
あり、バーナに対するレイアウトに自由度が高く、騒音
対策についても容易であり、しかも、騒音に対しての対
策条件が厳しくない、燃焼室が大きくとれる等、いわゆ
る緩慢燃焼によるＮＯX の低減対策を施しても完全燃焼
をさせ易いという利点がある。これに対し、小型の燃焼
装置では大型の燃焼装置と比較して燃焼用ファンの静圧
が小さく、混合ガスや空気の流れを制御し難く、バーナ
に対するレイアウトに自由度が低い、騒音対策が困難で
あり、騒音に対しての対策条件が厳しく、燃焼室が小さ
い等、ＮＯX 低減対策が難しい。
は、法的な規制がある産業用等の大型燃焼装置に対する
ものであり、家庭用や小型業務用等の燃焼装置における
バーナでは、その対策が騒音の原因になる等の問題があ
ったため、十分な対策が施されているとはいえない。大
型の燃焼装置では、燃焼用ファンの静圧が大きくとれる
ため、燃料である混合ガスや空気の流れの制御が容易で
あり、バーナに対するレイアウトに自由度が高く、騒音
対策についても容易であり、しかも、騒音に対しての対
策条件が厳しくない、燃焼室が大きくとれる等、いわゆ
る緩慢燃焼によるＮＯX の低減対策を施しても完全燃焼
をさせ易いという利点がある。これに対し、小型の燃焼
装置では大型の燃焼装置と比較して燃焼用ファンの静圧
が小さく、混合ガスや空気の流れを制御し難く、バーナ
に対するレイアウトに自由度が低い、騒音対策が困難で
あり、騒音に対しての対策条件が厳しく、燃焼室が小さ
い等、ＮＯX 低減対策が難しい。
【０００４】そこで、本発明は、燃料濃厚な混合ガスと
燃料希薄な混合ガスとの複合燃焼により窒素酸化物の発
生を抑制した燃焼装置を提供することを目的する。
燃料希薄な混合ガスとの複合燃焼により窒素酸化物の発
生を抑制した燃焼装置を提供することを目的する。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明の燃焼装置は、図
１〜図３に例示するように、フレームリテンション型予
混合バーナを用いた燃焼装置であって、複数の炎孔を配
列させて一対以上からなる第１のバーナ体（予混合バー
ナ１又は炎孔板７）と、これら第１のバーナ体の間隔内
に設置され、かつ、前記第１のバーナ体が有する前記炎
孔より大きい開口面積を持つ複数の炎孔を配列した第２
のバーナ体（炎孔板７又は予混合バーナ１）と、前記第
１のバーナ体及び前記第２のバーナ体を構成単位とし、
この構成単位を構成単位毎に仕切板を設けて分離させ、
各仕切板の間に間隔を設けた空気流通路（１０）とを備
え、前記第１のバーナ体には空気量に対して燃料量の比
率が高い燃料濃厚な混合ガスを供給し、前記第２のバー
ナ体には前記第１のバーナ体に供給される前記空気量及
び前記前記燃料量より空気量及び燃料量を多くし、かつ
空気量に対する燃料量の比率を低く設定することにより
燃料希薄な混合ガスを供給し、前記第１のバーナ体によ
る前記混合ガスの燃焼と前記第２のバーナ体による前記
混合ガスの燃焼とを独立して生じさせることを特徴とす
る。このような構成とすれば、空気量に対して燃料比率
が高い燃料濃厚な混合ガスが供給される第１のバーナ体
（予混合バーナ１又は炎孔板７）の間に、空気量に対し
て燃料比率が低い燃料希薄な混合ガスが供給される第２
のバーナ体（炎孔板７又は予混合バーナ１）を設置した
ものである。この場合、燃料濃厚な混合ガスは、第２の
バーナ体（炎孔板７）の両側部に位置する第１のバーナ
体（予混合バーナ１）により燃焼域に於いて酸素分圧が
低い状態で燃焼するので、ＮＯ X の発生が抑制されるこ
とになる。そして、燃料希薄な混合ガスは第２のバーナ
体を以て燃焼し、この燃焼は、過剰空気の燃焼であるた
め、この過剰空気の冷却作用により、火炎（８）の温度
が低温に維持されてＮＯ X の発生が抑制される。この過
剰空気の燃焼は、第１のバーナ体（予混合バーナ１）の
燃焼が種火として作用するため、火炎の安定性が良好と
なる。火炎（８）のリフトや振動燃焼をせず、これによ
る騒音の発生が抑制されるのは前述した通りである。そ
して、過剰空気は、第１のバーナ体の火炎（４）に対し
て二次空気を供給することとなり、燃料濃厚な混合ガス
の燃焼に於ける不完全燃焼を防止できる。また、空気流
通路により 空気が供給されるので、燃焼に必要な空気の
補完とともに、バーナの過熱を防止できる。
１〜図３に例示するように、フレームリテンション型予
混合バーナを用いた燃焼装置であって、複数の炎孔を配
列させて一対以上からなる第１のバーナ体（予混合バー
ナ１又は炎孔板７）と、これら第１のバーナ体の間隔内
に設置され、かつ、前記第１のバーナ体が有する前記炎
孔より大きい開口面積を持つ複数の炎孔を配列した第２
のバーナ体（炎孔板７又は予混合バーナ１）と、前記第
１のバーナ体及び前記第２のバーナ体を構成単位とし、
この構成単位を構成単位毎に仕切板を設けて分離させ、
各仕切板の間に間隔を設けた空気流通路（１０）とを備
え、前記第１のバーナ体には空気量に対して燃料量の比
率が高い燃料濃厚な混合ガスを供給し、前記第２のバー
ナ体には前記第１のバーナ体に供給される前記空気量及
び前記前記燃料量より空気量及び燃料量を多くし、かつ
空気量に対する燃料量の比率を低く設定することにより
燃料希薄な混合ガスを供給し、前記第１のバーナ体によ
る前記混合ガスの燃焼と前記第２のバーナ体による前記
混合ガスの燃焼とを独立して生じさせることを特徴とす
る。このような構成とすれば、空気量に対して燃料比率
が高い燃料濃厚な混合ガスが供給される第１のバーナ体
（予混合バーナ１又は炎孔板７）の間に、空気量に対し
て燃料比率が低い燃料希薄な混合ガスが供給される第２
のバーナ体（炎孔板７又は予混合バーナ１）を設置した
ものである。この場合、燃料濃厚な混合ガスは、第２の
バーナ体（炎孔板７）の両側部に位置する第１のバーナ
体（予混合バーナ１）により燃焼域に於いて酸素分圧が
低い状態で燃焼するので、ＮＯ X の発生が抑制されるこ
とになる。そして、燃料希薄な混合ガスは第２のバーナ
体を以て燃焼し、この燃焼は、過剰空気の燃焼であるた
め、この過剰空気の冷却作用により、火炎（８）の温度
が低温に維持されてＮＯ X の発生が抑制される。この過
剰空気の燃焼は、第１のバーナ体（予混合バーナ１）の
燃焼が種火として作用するため、火炎の安定性が良好と
なる。火炎（８）のリフトや振動燃焼をせず、これによ
る騒音の発生が抑制されるのは前述した通りである。そ
して、過剰空気は、第１のバーナ体の火炎（４）に対し
て二次空気を供給することとなり、燃料濃厚な混合ガス
の燃焼に於ける不完全燃焼を防止できる。また、空気流
通路により 空気が供給されるので、燃焼に必要な空気の
補完とともに、バーナの過熱を防止できる。
【０００６】本発明の燃焼装置では、第１のバーナ体
は、複数の炎孔を配列させ、また、第２のバーナ体は、
第１のバーナが有する前記炎孔より大きい開口面積を持
つ複数の炎孔を配列させ、第１のバーナ体（予混合バー
ナ１又は炎孔板７）には燃料濃厚な混合気、即ち、混合
ガスを供給すると共に、第２のバーナ体（炎孔板７又は
予混合バーナ１）には、第１のバーナ体側の前記空気量
より多い空気量と前記燃料量より多い燃料量とを以て、
空気量に対して燃料量の比率が低い燃料希薄な混合ガス
を供給して燃焼を行わせる。燃料濃厚な混合ガスは、第
１のバーナ体（予混合バーナ１）により燃焼域に於いて
酸素分圧が低い状態で燃焼するので、ＮＯX の発生が抑
制される。
は、複数の炎孔を配列させ、また、第２のバーナ体は、
第１のバーナが有する前記炎孔より大きい開口面積を持
つ複数の炎孔を配列させ、第１のバーナ体（予混合バー
ナ１又は炎孔板７）には燃料濃厚な混合気、即ち、混合
ガスを供給すると共に、第２のバーナ体（炎孔板７又は
予混合バーナ１）には、第１のバーナ体側の前記空気量
より多い空気量と前記燃料量より多い燃料量とを以て、
空気量に対して燃料量の比率が低い燃料希薄な混合ガス
を供給して燃焼を行わせる。燃料濃厚な混合ガスは、第
１のバーナ体（予混合バーナ１）により燃焼域に於いて
酸素分圧が低い状態で燃焼するので、ＮＯX の発生が抑
制される。
【０００７】また、燃料希薄な混合ガスは、第２のバー
ナ体（炎孔板７）の上方に噴出して燃焼し、この燃焼
は、過剰空気の燃焼であるため、この過剰空気の冷却作
用により、火炎（８）の温度が低温に維持されてＮＯX
の発生が抑制される。この過剰空気の燃焼は、単独では
火炎の安定性が悪いが、第１のバーナ体（予混合バーナ
１）の火炎（４）が種火として作用し、過剰空気の燃焼
であっても火炎の安定性、即ち、燃焼安定性が良好とな
る。従って、火炎（８）のリフトや振動燃焼を生じるこ
とがなく、騒音の発生が抑制される。また、この過剰空
気は、第１のバーナ体の燃焼に対して二次空気を供給す
る作用をするため、燃料濃厚な混合ガスの燃焼に於ける
不完全燃焼を防止できる。
ナ体（炎孔板７）の上方に噴出して燃焼し、この燃焼
は、過剰空気の燃焼であるため、この過剰空気の冷却作
用により、火炎（８）の温度が低温に維持されてＮＯX
の発生が抑制される。この過剰空気の燃焼は、単独では
火炎の安定性が悪いが、第１のバーナ体（予混合バーナ
１）の火炎（４）が種火として作用し、過剰空気の燃焼
であっても火炎の安定性、即ち、燃焼安定性が良好とな
る。従って、火炎（８）のリフトや振動燃焼を生じるこ
とがなく、騒音の発生が抑制される。また、この過剰空
気は、第１のバーナ体の燃焼に対して二次空気を供給す
る作用をするため、燃料濃厚な混合ガスの燃焼に於ける
不完全燃焼を防止できる。
【０００８】また、本発明の燃焼装置は、図１〜図３に
例示するように、前記第２のバーナ体の頂部は、前記第
１のバーナ体の頂部より突出させたことを特徴とする。
このような配置構成によって、第１及び第２のバーナ体
の燃焼は相互に補完する結果となり、ＮＯX の発生が抑
制されるとともに、火炎（８）のリフトや振動燃焼を生
じることがなく、騒音の発生を抑制でき、燃料濃厚な混
合ガスの燃焼に於ける不完全燃焼を防止できる。
例示するように、前記第２のバーナ体の頂部は、前記第
１のバーナ体の頂部より突出させたことを特徴とする。
このような配置構成によって、第１及び第２のバーナ体
の燃焼は相互に補完する結果となり、ＮＯX の発生が抑
制されるとともに、火炎（８）のリフトや振動燃焼を生
じることがなく、騒音の発生を抑制でき、燃料濃厚な混
合ガスの燃焼に於ける不完全燃焼を防止できる。
【０００９】
【００１０】
【００１１】また、本発明の燃焼装置は、図１〜図３に
例示するように、第１及び第２のバーナ体は、その上方
に火炎を独立して形成することを特徴とする。上方に火
炎を独立して形成すれば、火炎の重なり合う部分に於け
る局部的な高温部の発生や、乱流域の形成による不安定
な燃焼を防止できる。
例示するように、第１及び第２のバーナ体は、その上方
に火炎を独立して形成することを特徴とする。上方に火
炎を独立して形成すれば、火炎の重なり合う部分に於け
る局部的な高温部の発生や、乱流域の形成による不安定
な燃焼を防止できる。
【００１２】また、本発明の燃焼装置は、図１〜図３に
例示するように、前記第２のバーナ体は、多数のスリッ
トを炎孔として形成した炎孔板を備えたことを特徴とす
る。このようにすることにより、燃料濃厚な混合ガスを
効率よく噴射させることができる。
例示するように、前記第２のバーナ体は、多数のスリッ
トを炎孔として形成した炎孔板を備えたことを特徴とす
る。このようにすることにより、燃料濃厚な混合ガスを
効率よく噴射させることができる。
【００１３】また、本発明の燃焼装置は、図１〜図３に
例示するように、前記第１又は第２のバーナ体は、金属
多孔板又はセラミックス多孔板で構成したことを特徴と
する。第１又は第２のバーナ体は、多数のスリットを炎
孔として形成した金属板で構成することもできるし、多
数の適宜形状の炎孔を形成したセラミックス多孔板で構
成することもできる。
例示するように、前記第１又は第２のバーナ体は、金属
多孔板又はセラミックス多孔板で構成したことを特徴と
する。第１又は第２のバーナ体は、多数のスリットを炎
孔として形成した金属板で構成することもできるし、多
数の適宜形状の炎孔を形成したセラミックス多孔板で構
成することもできる。
【００１４】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示した実施
の形態を参照して詳細に説明する。
の形態を参照して詳細に説明する。
【００１５】図１は、本発明の燃焼装置の第１の実施形
態を示している。この燃焼装置には例えば第１のバーナ
体（又は第２のバーナ体）として、フレームリテンショ
ン型の予混合バーナ１が用いられており、この予混合バ
ーナ１は主炎孔２と袖火炎孔３とを備えている。火炎４
を直線上に配列する構成として、主炎孔２は、円孔であ
ってバーナ本体の頂部に形成され、袖火炎孔３は、主炎
孔２より細い円孔であって頂部から側面側に形成された
傾斜部に配列形成されている。このような配設形態は、
一例であって、この予混合バーナ１は、フレームリテン
ション型であれば、適宜の構成を適用できる。
態を示している。この燃焼装置には例えば第１のバーナ
体（又は第２のバーナ体）として、フレームリテンショ
ン型の予混合バーナ１が用いられており、この予混合バ
ーナ１は主炎孔２と袖火炎孔３とを備えている。火炎４
を直線上に配列する構成として、主炎孔２は、円孔であ
ってバーナ本体の頂部に形成され、袖火炎孔３は、主炎
孔２より細い円孔であって頂部から側面側に形成された
傾斜部に配列形成されている。このような配設形態は、
一例であって、この予混合バーナ１は、フレームリテン
ション型であれば、適宜の構成を適用できる。
【００１６】この燃焼装置は、一対の予混合バーナ１を
一定の間隔を設けて配設したものであり、この間隔を保
持する手段として間隔部５が設けられている。予混合バ
ーナ１の間には、例えば第２のバーナ体（又は第１のバ
ーナ体）として炎孔板７が設置され、この炎孔板７は長
孔からなる多数の炎孔６が形成され、予混合バーナ１の
頂部より突出して設けられている。したがって、炎孔板
７と間隔部５とを以て燃料ガスと空気との混合ガスを供
給する構成である。この実施形態では、炎孔板７は、多
数の長孔スリットを炎孔６として構成した金属板で構成
しているが、炎孔板７や炎孔６の形状は任意であり、材
質も金属の他、セラミックス等を用いてもよい。炎孔６
は、予混合バーナ１から離して構成すれば、予混合バー
ナ１及び炎孔板７の上方に火炎４、８が独立して形成さ
れ、各火炎に重なり部分が生じるのを防止することがで
きる。
一定の間隔を設けて配設したものであり、この間隔を保
持する手段として間隔部５が設けられている。予混合バ
ーナ１の間には、例えば第２のバーナ体（又は第１のバ
ーナ体）として炎孔板７が設置され、この炎孔板７は長
孔からなる多数の炎孔６が形成され、予混合バーナ１の
頂部より突出して設けられている。したがって、炎孔板
７と間隔部５とを以て燃料ガスと空気との混合ガスを供
給する構成である。この実施形態では、炎孔板７は、多
数の長孔スリットを炎孔６として構成した金属板で構成
しているが、炎孔板７や炎孔６の形状は任意であり、材
質も金属の他、セラミックス等を用いてもよい。炎孔６
は、予混合バーナ１から離して構成すれば、予混合バー
ナ１及び炎孔板７の上方に火炎４、８が独立して形成さ
れ、各火炎に重なり部分が生じるのを防止することがで
きる。
【００１７】また、炎孔板７への混合ガスの供給方法
や、燃料と空気との混合方法等は、予混合バーナ１への
混合ガスの供給方法や混合方法と同様の方法を適用する
ことができる。また、仕切板９と予混合バーナ１との間
には空気流通路１０が設けられている。
や、燃料と空気との混合方法等は、予混合バーナ１への
混合ガスの供給方法や混合方法と同様の方法を適用する
ことができる。また、仕切板９と予混合バーナ１との間
には空気流通路１０が設けられている。
【００１８】そして、図１に示す燃焼装置の構成は、こ
れを単体として構成することもできるし、これをユニッ
トとして複数ユニットを列設することにより、所望の燃
焼量を持つ燃焼装置を構成することができる。
れを単体として構成することもできるし、これをユニッ
トとして複数ユニットを列設することにより、所望の燃
焼量を持つ燃焼装置を構成することができる。
【００１９】次に、図２は、本発明の燃焼装置の第２の
実施形態を示している。この燃焼装置では、３つの予混
合バーナ１を間隔を設けて配列すると共に、それらの間
隔部５に炎孔板７を設置することにより、燃料ガスと空
気との混合ガスを供給する構成としている。このような
構成によれば、予混合バーナ１と各間隔部５を以て構成
する炎孔板７の数を変更し、予混合バーナ１の燃料量に
比例する所望の燃焼量のバーナとすることができる。ま
た、この構成に於いても予混合バーナ１の外側には、間
隔を設けて仕切板９を設置しており、この仕切板９と予
混合バーナ１との間に空気流通路１０が構成されている
が、この空気流通路１０は必要に応じて設ければよい。
実施形態を示している。この燃焼装置では、３つの予混
合バーナ１を間隔を設けて配列すると共に、それらの間
隔部５に炎孔板７を設置することにより、燃料ガスと空
気との混合ガスを供給する構成としている。このような
構成によれば、予混合バーナ１と各間隔部５を以て構成
する炎孔板７の数を変更し、予混合バーナ１の燃料量に
比例する所望の燃焼量のバーナとすることができる。ま
た、この構成に於いても予混合バーナ１の外側には、間
隔を設けて仕切板９を設置しており、この仕切板９と予
混合バーナ１との間に空気流通路１０が構成されている
が、この空気流通路１０は必要に応じて設ければよい。
【００２０】以上の構成に於いて、上述したように、予
混合バーナ１に燃料濃厚な混合ガスを供給すると共に、
炎孔板７に燃料希薄な混合ガスを供給して燃焼を行わ
せ、予混合バーナ１の上方の燃料濃厚な混合ガスは、炎
孔板７上方の火炎８の過剰空気と共に、空気流通路１０
から供給される空気を二次空気として燃焼するので、燃
料濃厚な混合ガスの燃焼に於ける不完全燃焼の発生を防
止することができるのである。また、予混合バーナ１に
燃料希薄な混合ガスを供給すると共に、炎孔板７に燃料
濃厚な混合ガスを供給して燃焼を行わせる場合には、空
気流通路１０からの二次空気の供給の必要はない。従っ
て、このような混合ガスの供給を行って燃焼させる燃焼
装置を構成する場合には、空気流通路１０は設ける必要
がない。
混合バーナ１に燃料濃厚な混合ガスを供給すると共に、
炎孔板７に燃料希薄な混合ガスを供給して燃焼を行わ
せ、予混合バーナ１の上方の燃料濃厚な混合ガスは、炎
孔板７上方の火炎８の過剰空気と共に、空気流通路１０
から供給される空気を二次空気として燃焼するので、燃
料濃厚な混合ガスの燃焼に於ける不完全燃焼の発生を防
止することができるのである。また、予混合バーナ１に
燃料希薄な混合ガスを供給すると共に、炎孔板７に燃料
濃厚な混合ガスを供給して燃焼を行わせる場合には、空
気流通路１０からの二次空気の供給の必要はない。従っ
て、このような混合ガスの供給を行って燃焼させる燃焼
装置を構成する場合には、空気流通路１０は設ける必要
がない。
【００２１】また、予混合バーナ１または炎孔板７のい
ずれか一方側に燃料濃厚な混合ガスを供給すると共に、
他方側に燃料希薄な混合ガスを供給して濃淡燃焼を行わ
せる際、夫々に供給する混合ガスの空気比率は、理論空
気量をλ＝１とすると、例えば燃料濃厚な混合ガスでは
λが約０．４、燃料希薄な混合ガスではλが約１．２〜
１．５となるように混合した混合ガスを供給する。
ずれか一方側に燃料濃厚な混合ガスを供給すると共に、
他方側に燃料希薄な混合ガスを供給して濃淡燃焼を行わ
せる際、夫々に供給する混合ガスの空気比率は、理論空
気量をλ＝１とすると、例えば燃料濃厚な混合ガスでは
λが約０．４、燃料希薄な混合ガスではλが約１．２〜
１．５となるように混合した混合ガスを供給する。
【００２２】したがって、このように予混合バーナ１ま
たは炎孔板７のいずれか一方側に燃料濃厚な混合ガスを
供給して燃焼すると共に、他方側に燃料希薄な混合ガス
を供給して濃淡燃焼を行わせることにより、低騒音で低
ＮＯX の燃焼を実現することができると共に、過剰空気
の燃焼による効率の低下を補償することができる。
たは炎孔板７のいずれか一方側に燃料濃厚な混合ガスを
供給して燃焼すると共に、他方側に燃料希薄な混合ガス
を供給して濃淡燃焼を行わせることにより、低騒音で低
ＮＯX の燃焼を実現することができると共に、過剰空気
の燃焼による効率の低下を補償することができる。
【００２３】次に、図３は、本発明の燃焼装置の実施結
果の一例を表している。この実験結果は、図１に示すバ
ーナを用いて、予混合バーナ１に燃料濃厚な混合ガス、
炎孔板７に燃料希薄な混合ガスを供給して燃焼させた場
合であって、供給される混合ガス全体としての過剰空気
率に対するＮＯX 排出量の変化を示している。この場
合、予混合バーナ１への混合ガス中の燃料の供給量と、
炎孔板７への混合ガス中の燃料ガスの供給量の割合は、
約１：２としている。
果の一例を表している。この実験結果は、図１に示すバ
ーナを用いて、予混合バーナ１に燃料濃厚な混合ガス、
炎孔板７に燃料希薄な混合ガスを供給して燃焼させた場
合であって、供給される混合ガス全体としての過剰空気
率に対するＮＯX 排出量の変化を示している。この場
合、予混合バーナ１への混合ガス中の燃料の供給量と、
炎孔板７への混合ガス中の燃料ガスの供給量の割合は、
約１：２としている。
【００２４】図３に示す実験結果において、Ａは図１に
示す燃焼装置におけるバーナの特性、特性Ｂは従来のバ
ーナを示している。小型燃焼装置に於いて多用されてい
るブンゼンバーナ等の従来のバーナと比較し、本発明の
燃焼装置では、ＮＯX の発生量が非常に少ないことが分
かる。
示す燃焼装置におけるバーナの特性、特性Ｂは従来のバ
ーナを示している。小型燃焼装置に於いて多用されてい
るブンゼンバーナ等の従来のバーナと比較し、本発明の
燃焼装置では、ＮＯX の発生量が非常に少ないことが分
かる。
【００２５】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
燃料濃厚な混合ガスの燃焼と、燃料量及び空気量が多く
かつ燃料に対して空気量の比率が高い燃料希薄な混合ガ
スの燃焼とを生じさせているので、燃料濃厚な燃焼に対
して燃料希薄な燃焼による余剰空気を供給することがで
きるとともに、燃料濃厚な燃焼を燃料希薄な燃焼の種火
として作用させることができ、燃料濃厚な混合ガスの燃
焼によるＮＯX の発生量の低減と、燃料希薄な混合ガス
の燃焼によるＮＯX の発生量の低減とを併存でき、燃料
希薄な混合ガスの燃焼側の火炎の安定性を向上させて騒
音を抑制でき、燃料濃厚な混合ガスの不完全燃焼を防止
でき、騒音の増加を伴うことなく、ＮＯXの低減ととも
に効率の低下をも防止できる。
燃料濃厚な混合ガスの燃焼と、燃料量及び空気量が多く
かつ燃料に対して空気量の比率が高い燃料希薄な混合ガ
スの燃焼とを生じさせているので、燃料濃厚な燃焼に対
して燃料希薄な燃焼による余剰空気を供給することがで
きるとともに、燃料濃厚な燃焼を燃料希薄な燃焼の種火
として作用させることができ、燃料濃厚な混合ガスの燃
焼によるＮＯX の発生量の低減と、燃料希薄な混合ガス
の燃焼によるＮＯX の発生量の低減とを併存でき、燃料
希薄な混合ガスの燃焼側の火炎の安定性を向上させて騒
音を抑制でき、燃料濃厚な混合ガスの不完全燃焼を防止
でき、騒音の増加を伴うことなく、ＮＯXの低減ととも
に効率の低下をも防止できる。
【図１】本発明の燃焼装置の第１の実施形態を表す部分
斜視図である。
斜視図である。
【図２】本発明の燃焼装置の第２の実施形態を表す部分
斜視図である。
斜視図である。
【図３】図１に示した燃焼装置についての実験結果であ
るＮＯX の排出特性を表す図である。
るＮＯX の排出特性を表す図である。
１ 予混合バーナ（第１のバーナ体又は第２のバーナ
体） ４ 火炎 ６ 炎孔 ７ 炎孔板（第２のバーナ体又は第１のバーナ体） ８ 火炎 ９ 仕切板 １０ 空気流通路
体） ４ 火炎 ６ 炎孔 ７ 炎孔板（第２のバーナ体又は第１のバーナ体） ８ 火炎 ９ 仕切板 １０ 空気流通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高木 多佳雄 静岡県富士市西柏原新田201番地 高木 産業株式会社内 (72)発明者 望月 公雄 静岡県富士市西柏原新田201番地 高木 産業株式会社内 (72)発明者 秋山 茂俊 静岡県富士市西柏原新田201番地 高木 産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭52−28322（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−78813（ＪＰ，Ａ) 実開 平２−115627（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) F23D 14/08 F23C 11/00 329
Claims (6)
- 【請求項１】 フレームリテンション型予混合バーナを
用いた燃焼装置であって、 複数の炎孔を配列させて一対以上からなる第１のバーナ
体と、これら第１のバーナ体の間隔内に設置され、かつ、前記
第１のバーナ体が有する前記炎孔より大きい開口面積を
持つ複数の炎孔を配列した第２のバーナ体と、前記第１のバーナ体及び前記第２のバーナ体を構成単位
とし、この構成単位を構成単位毎に仕切板を設けて分離
させ、各仕切板の間に間隔を設けた空気流通路 と、 を備え、前記第１のバーナ体には空気量に対して燃料量
の比率が高い燃料濃厚な混合ガスを供給し、前記第２の
バーナ体には前記第１のバーナ体に供給される前記空気
量及び前記前記燃料量より空気量及び燃料量を多くし、
かつ空気量に対する燃料量の比率を低く設定することに
より燃料希薄な混合ガスを供給し、前記第１のバーナ体
による前記混合ガスの燃焼と前記第２のバーナ体による
前記混合ガスの燃焼とを独立して生じさせることを特徴
とする燃焼装置。 - 【請求項２】 前記第２のバーナ体の頂部は、前記第１
のバーナ体の頂部より突出させたことを特徴とする請求
項１記載の燃焼装置。 - 【請求項３】 前記第１のバーナ体及び第２のバーナ体
は、その上方に火炎を独立して形成することを特徴とす
る請求項１記載の燃焼装置。 - 【請求項４】 前記第２のバーナ体は、多数のスリット
を炎孔として形成した炎孔板を備えたことを特徴とする
請求項１記載の燃焼装置。 - 【請求項５】 前記第１のバーナ体又は第２のバーナ体
は、金属多孔板で構成したことを特徴とする請求項１記
載の燃焼装置。 - 【請求項６】 前記第１のバーナ体又は第２のバーナ体
は、セラミックス多孔板で構成したことを特徴とする請
求項１記載の燃焼装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8240728A JP2796528B2 (ja) | 1996-09-11 | 1996-09-11 | 燃焼装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8240728A JP2796528B2 (ja) | 1996-09-11 | 1996-09-11 | 燃焼装置 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27369890A Division JPH04151408A (ja) | 1990-10-12 | 1990-10-12 | 窒素酸化物低発生バーナ |
Related Child Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP05656498A Division JP3177595B2 (ja) | 1998-03-09 | 1998-03-09 | 燃焼装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09105505A JPH09105505A (ja) | 1997-04-22 |
| JP2796528B2 true JP2796528B2 (ja) | 1998-09-10 |
Family
ID=17063829
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8240728A Expired - Fee Related JP2796528B2 (ja) | 1996-09-11 | 1996-09-11 | 燃焼装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2796528B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5228322A (en) * | 1975-08-28 | 1977-03-03 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Gas burner using primary air alone |
| JPH0278813A (ja) * | 1988-06-27 | 1990-03-19 | Hitachi Chem Co Ltd | 燃焼装置 |
| JPH02115627U (ja) * | 1989-02-23 | 1990-09-17 |
-
1996
- 1996-09-11 JP JP8240728A patent/JP2796528B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH09105505A (ja) | 1997-04-22 |
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