JP3151761B2 - 燃焼装置 - Google Patents

燃焼装置

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JP3151761B2
JP3151761B2 JP12902297A JP12902297A JP3151761B2 JP 3151761 B2 JP3151761 B2 JP 3151761B2 JP 12902297 A JP12902297 A JP 12902297A JP 12902297 A JP12902297 A JP 12902297A JP 3151761 B2 JP3151761 B2 JP 3151761B2
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combustion
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達哉 菅原
多佳雄 高木
公雄 望月
茂俊 秋山
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Takagi Industrial Co Ltd
Tokyo Gas Co Ltd
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Takagi Industrial Co Ltd
Tokyo Gas Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家庭用や小型業務
用に好適な燃焼装置に関する。
【0002】
【従来の技術】各種燃焼装置のバーナで発生した燃焼ガ
ス中の窒素酸化物(NOX )は、それ自体が有害であ
り、また、大気に放出されて酸性雨や光化学スモッグの
原因となると言われている。このため、燃焼装置に使用
すべきバーナには、このNOX の発生量を低減するため
の種々の対策が講じられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の対策
は、法的な規制がある産業用等の大型の燃焼装置に対す
るものであり、家庭用や小型業務用等の小型の燃焼装置
では、騒音等の問題があるため、十分な対策が施されて
いるとはいえない。大型の燃焼装置では、燃焼用ファン
の静圧を大きくとれるため、燃焼用ガスや空気の流れの
制御が容易であり、バーナのレイアウトに自由度が高
く、騒音対策も容易であって、騒音に対しての対策条件
が厳しくなく、また燃焼室が大きく取れるため、いわゆ
る緩慢燃焼によるNOX 低減対策を施しても完全燃焼さ
せ易い。これに対し、小型の燃焼装置は、燃焼用ファン
の静圧を大きくとれない、燃焼用ガスや空気の流れの制
御がしにくい、バーナのレイアウトに自由度が低く、騒
音対策が厄介で、騒音に対しての対策条件が厳しい、ま
た燃焼室が大きく取れないため、大型の燃焼装置に比較
してNOX 低減対策が難しい。
【0004】そこで、本発明は、燃焼量を高め、窒素酸
化物の発生を抑制するとともに騒音を低減させた燃焼装
置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の燃焼装置は、図
1〜図10に例示するように、第1及び第2のバーナユ
ニット(1a、1b)を交互に配置して各炎孔部(3
a、3b)を以て炎孔面を形成するとともに、各バーナ
ユニットで燃料希薄な混合ガスと燃料濃厚な混合ガスと
を噴出させて燃焼させることにより、バーナユニットの
実装密度を向上させて燃焼量を高めるとともに窒素酸化
物及び騒音の発生を抑制している。
【0006】請求項1にかかる本発明の燃焼装置は、
板状のバーナ器体(2a)の上部側に炎孔部(3a)を
設け、この炎孔部と離間して前記バーナ器体に燃料ガス
及び空気の導入部(4a)を設け、この導入部から前記
バーナ器体内に導入される前記燃料ガスと前記空気とを
前記導入部から前記炎孔部に至る部分に設けられた混合
管部(5a)で混合させることにより燃料希薄な混合ガ
スを形成し、この混合ガスを前記炎孔部から噴出させて
燃焼させる第1のバーナ(バーナユニット1a)と、
板状のバーナ器体(2b)の上部側に炎孔部(3b)を
設け、この炎孔部と離間して前記バーナ器体に燃料ガス
及び空気の導入部(4b)を設け、この導入部から前記
炎孔部に至る部分に設けられた混合管部(5b)を前記
第1のバーナより短く設定され、前記導入部から前記バ
ーナ器体内に導入される前記燃料ガスと前記空気とを前
記混合管部で混合させることにより燃料濃厚な混合ガス
を形成し、この混合ガスを前記炎孔部から噴出させて燃
焼させる第2のバーナ(バーナユニット1b)と、前記
第1のバーナを挟んで前記第2のバーナを配列させ、か
つ、前記第1のバーナの前記導入部と前記第2のバーナ
の前記導入部とを上下に配置させ、前記第1及び第2の
バーナの前記炎孔部を集合させて炎孔部面を形成させた
燃焼ユニット(バーナユニット1a及びバーナユニット
1b)と、この燃焼ユニットに設置された前記第1バー
ナの前記導入部、前記第2のバーナの前記導入部に個別
に空気を圧送する空気供給手段(ファン14)と、前記
燃焼ユニットに設置された前記第1のバーナの前記導入
部、前記第2のバーナの前記導入部に個別に燃料ガスを
供給する燃料ガス供給手段(ノズル15a、15b)
と、前記第2のバーナの前記炎孔部の近傍に設置されて
前記炎孔部から噴出する燃料濃厚な前記混合ガスに着火
する着火手段(着火装置20)と、前記第2のバーナ
に設置されて燃料濃厚な前記混合ガスによる燃焼火炎を
検出する炎検出手段(検出装置22)とを備えてなるこ
とを特徴とする。
【0007】このように構成すれば、燃料希薄な混合ガ
スによる過剰空気の燃焼は単独では火炎の安定性が悪い
が、これらの火炎に隣接して燃料濃厚な混合ガスによる
安定した火炎が存在しているので、これらの安定した火
炎が種火としての作用をして過剰空気の火炎を安定化す
る。そして、第2のバーナにおいて得られる火炎は、燃
料濃厚な混合ガスであるため、それ自体安定した火炎で
あるが、このバーナに保炎用火炎を形成することにより
火炎の安定性をより一層向上させ、隣接する過剰空気に
よる火炎の安定化をより一層図ることができる。従っ
て、火炎のリフトや振動燃焼を起さず、騒音の発生を抑
制することができる。
【0008】そして、燃料濃厚な混合ガスの火炎により
安定化される燃料希薄な混合ガスの燃焼は、過剰空気の
燃焼であるため、過剰空気の冷却作用により火炎の温度
が低温に維持されてNOX の発生が低減される。また、
燃料希薄な混合ガスの燃焼に供される燃料ガス量の方が
燃料濃厚な混合ガスとして供される燃料ガス量よりも多
くすることで、燃焼装置の燃焼量に対してのNOX の発
生量は少なくなる。
【0009】
【0010】また、本発明の燃焼装置では、第1及び第
2のバーナにおける混合管部の長さを異ならせているの
で、燃料ガスと空気とを混合し、所望の混合比を持つ混
合ガスが形成され、炎孔部から噴出させることができ
る。また、本発明の燃焼装置は、第2のバーナの炎孔部
の近傍に設置されて炎孔部から噴出する混合ガスに着火
する着火手段(着火装置20)を備えており、第2のバ
ーナ側の燃料濃厚な混合ガスに着火するので、確実な着
火を実行でき、その着火を全部の炎孔部の混合ガスへ波
及させることができ、着火性と安全性を向上させること
ができる。また、本発明の燃焼装置では、第1又は第2
のバーナの導入部に個別に空気を圧送する空気供給手段
(ファン14)と、第1又は第2のバーナの導入部に個
別に燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段(ノズル15
a、15b)とを備えているので、空気供給手段からの
空気と燃料ガス供給手段からの燃料ガスとを第1又は第
2のバーナに供給し、両者の混合を行うことができる。
【0011】また、請求項2にかかる本発明の燃焼装置
は、前記第2のバーナの側部に前記混合ガスを流出させ
て保炎を形成する混合ガス流出孔(保炎用混合ガス流出
孔24)を形成したことを特徴とする。第2のバーナの
混合ガス流出孔から流出する混合ガスに着火すると、こ
の火炎は保炎用火炎となり、燃料希薄な混合ガスへの着
火とともに燃焼維持に寄与し、安定した火炎が得られ
る。
【0012】
【0013】
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示した一実
施形態を参照して詳細に説明する。
【0015】図1〜図4は本発明の燃焼装置を構成する
バーナユニットを示している。この燃焼装置には、図1
に示す第1のバーナとしてのバーナユニット1aと、図
4に示す第2のバーナとしてのバーナユニット1bを用
いる。これらバーナユニット1a、1bは、いずれも夫
々縦型偏平のバーナ器体2a、2bの上部に炎孔部3
a、3b、下部の横側に燃料ガスと空気の導入部4a、
4bを有し、各導入部4a、4bから炎孔部3a、3b
に至る混合管部5a、5bを備えている。そして、バー
ナユニット1aは、バーナ器体2aの上下幅をバーナユ
ニット1bのバーナ器体2bの上下幅よりも広く形成
し、導入部4aから炎孔部3aに至る距離をバーナユニ
ット1bのそれよりも長く設定している。そして、バー
ナユニット1bには、保炎用混合ガス流出孔24を形成
することにより、袖火形成板10部分に保炎用火炎19
cが形成されており、図5に示すように、バーナユニッ
ト1bには、着火手段として、高圧コード21を備えた
着火装置20が設けられ、検出コード(23)を備えた
検出装置22が設置されている。
【0016】各バーナユニット1a、1bのバーナ器体
2a、2bは、厚さの薄い上側部分uと厚い下側部分d
とを構成しており、上側部分uの上端に炎孔部3a、3
bを構成し、下側部分dに導入部4a、4bと混合管部
5a、5bを構成している。炎孔部3a、3bは、上側
部分uの上端の長スリット状開口部6a、6bを所定間
隔毎に窄めて、一列に配列した複数の短スリット状開口
部として構成されている。また、炎孔部3a、3bは横
断方向のスリットを多数列設して構成する等、適宜の構
成を採用することができる。
【0017】導入部4a、4bは下側部分dの一方の端
側に開口した開口部として構成されており、開口部の内
側にはスロート部7a、7bを構成している。そして、
スロート部7a、7bから下側部分dの他方の端側に向
い、折り返して上側部分uの下端に至る混合管部5a、
5bを構成している。また、バーナユニット1aの導入
部4aと混合管部5bは、バーナユニット1bのそれら
よりも大口径に構成されていて、より多量の燃料ガスと
空気の導入が可能となっている。
【0018】各バーナユニット1a、1bは、共に上側
部分uに、これを横断する絞り部8a、8bを形成して
おり、またバーナユニット1aには絞り部8aよりも上
流側に、所定間隔毎に狭窄部9を形成して整流部を構成
している。また、バーナユニット1bの上側部分uの外
側には、図7に示すように、袖火形成板10を設け、こ
の袖火形成板10に対応して上側部分dに袖火形成用混
合ガス流出口(図示省略)が設けられている。これらは
一例であり、各構成要素は適宜に構成し得るものであ
る。
【0019】次に、図5〜図8はバーナユニット1a、
1bを以て構成された燃焼装置としてのバーナを示して
いる。図5は一部を省略して示す全体の平面図、図6は
空気室11と第1、第2のノズルホルダー12a、12
bの一部を切り欠いて示す全体の正面図、図7は図6の
要部を拡大して構成と燃焼状態を示す要部拡大正面図、
図8は側面図である。
【0020】各バーナユニット1a、1bは、各炎孔部
3a、3bを同一高さ又は若干の高低差を持たせて交互
に列設した状態で筐体部材である支持箱体13に支持し
て構成している。実施形態では、図6及び図7に示すよ
うに、バーナユニット1aの炎孔部3aの高さは、バー
ナユニット1bの炎孔部3bの高さよりも若干低くし、
袖火形成板10の上端と略等しい高さに設定している。
また、図5及び図6から明らかなように、バーナユニッ
ト1aの両端側にはバーナユニット1bが設置されてい
る。
【0021】このように、バーナユニット1aは、その
バーナ器体2aの上下幅をバーナユニット1bのバーナ
器体2bの上下幅よりも広く構成し、図6、図7及び図
8に示すように、バーナユニット1aの導入部4aはバ
ーナユニット1bの導入部4bよりも下方位置で横一列
に併設されている。そして、バーナユニット1bの導入
部4bはバーナユニット1aのバーナ器体2aの上側部
分u間に横一列に並んでおり、バーナユニット1aが大
口径の導入部4a並びに混合管部5aを有するにも拘わ
らず、第1、第2のバーナユニット1a、1bの隣接す
る上側部材u間の間隔を狭くして設置されている。この
ため、これらバーナユニット1a、1bを高密度に実装
することができる。
【0022】支持箱体13にはバーナユニット1a、1
bの夫々の導入部4a、4bの上下の列に対応する上下
2段のノズルホルダー12a、12b、即ち、バーナユ
ニット1aに対応する下側のノズルホルダー12aと、
バーナユニット1bに対応する上側のノズルホルダー1
2bが設置されている。これらのノズルホルダー12
a、12bは前方側を開口した空気室11内に設置して
おり、この空気室11内には空気供給手段としてファン
14から空気が供給される。
【0023】そして、これらノズルホルダー12a、1
2bには夫々の導入部4a、4bに対応して燃料ガスを
噴出して供給する手段としてノズル15a、15bが設
けられている。これらのノズル15a、15bの径やそ
の位置及び上記導入部4a、4bの開口径等は、以下の
条件を満している。バーナユニット1aに対応するこれ
らの構成要素は、燃料希薄で、かつ燃料ガス量がバーナ
ユニット1bへの供給量よりも多い混合ガスを炎孔部3
aに供給する。バーナユニット1bに対応する上記構成
要素は、燃料濃厚な混合ガスを炎孔部3bに供給する条
件を満たしている。例えば、バーナユニット1a、1b
の炎孔部3a、3bに供給する混合ガスの空気比は理論
空気量λ=1とすると、夫々λ≒1.2〜1.5、λ≒
0.4となるように設定することができる。各炎孔部3
a、3bに供給する燃料ガス量の比は、例えば、第1の
バーナユニット1a側の燃料ガス量:第2のバーナユニ
ット1b側の燃料ガス量=8:2〜6:4程度となるよ
うに設定することができる。これは一例であり、空気比
や燃料ガス量の比は、これらの範囲に限定されるもので
はなく、これらの範囲を越えて適宜に設定できる。
【0024】次に、図9はノズルホルダーに関する部分
をノズルに対して裏面側から見た状態を示し、図10は
側面側から見た状態を示したものである。ノズルホルダ
ー12a、12bは、共に仕切板16a、16bにより
左右及び中間の3部分1、r、mに分割されており、各
部分の夫々に連通管171、17r、17mを接続する
とともに各燃料ガス供給管181、18r、18mが設
けられている。そして、ノズル15a、15bの配置か
らも明らかなように、多数のバーナユニット1a、1b
を列設して成るバーナの両端側にはバーナユニット1b
が設置されている。そして、ノズルホルダー12bの中
間部分mの両端側のノズル15bに対応するバーナユニ
ット1bは、ノズルホルダー12aの中間部分mの両端
側のノズル15aに対応するバーナユニット1aの外側
に隣接させてある。
【0025】このように構成されたバーナにおいて、全
ての燃料ガス供給管181、18r、18mに燃料ガス
を供給する。連通管171、17r、17mを介してノ
ズルホルダー12a、12bに燃料ガスを供給するとと
もに各ファン14a、14bから空気室11内に空気を
供給して燃焼を行わせる。
【0026】ノズルホルダー12a、12bに供給され
た燃料ガスは、夫々のノズル15a、15bから対応す
るバーナユニット1a、1bの導入部4a、4bの方向
に噴出し、その噴出エネルギにより周囲の空気を吸引し
ながらバーナ器体2a、2b内に導入される。このよう
に導入部4a、4bからバーナ器体2a、2b内に導入
された燃料ガスと空気は混合しながら混合管部5a、5
bを移動して夫々の炎孔部3a、3bに至り、ここから
混合ガスとして噴出して燃焼に供される。この際、上述
したようにバーナユニット1aの炎孔部3aからは燃料
希薄な混合ガスが噴出するとともにバーナユニット1b
の炎孔部3bからは燃料濃厚な混合ガスが噴出し、バー
ナユニット1aの炎孔部3aから噴出する混合ガスに含
まれる燃料ガスの量はバーナユニット1bの炎孔部3b
から噴出する混合ガスに含まれる燃料ガスの量よりも多
い。
【0027】以上のような混合ガスの供給により、バー
ナユニット1aの炎孔部3aの上方には燃料希薄な混合
ガスの燃焼による火炎(第1の火炎19a)が形成さ
れ、またバーナユニット1bの炎孔部3bの上方には燃
料濃厚な混合ガスの燃焼による火炎(第2の火炎19
b)が形成される。この際、バーナユニット1bはバー
ナユニット1aの両端側に位置しているので、火炎19
aの両側には火炎19bが存在することになる。
【0028】火炎19aは燃料希薄な混合ガスの燃焼に
よるものであるので単独では安定性が悪いが、その両側
に位置する火炎19bが燃料濃厚な混合ガスの燃焼によ
るものであるため安定しており、この火炎19bが種火
として作用して火炎19aが安定化する。また、火炎1
9bは、保炎用火炎19cにより、その周囲から保炎さ
れるので、その安定度を一層向上させることができる。
従って、火炎19aのリフトや振動燃焼が起こり難く、
騒音の発生を抑制することができる。
【0029】そして、火炎19bは、極めて安定したも
のとなるが、この火炎19bを発生するバーナユニット
1bには、着火装置20により着火が行われるとともに
検出装置22により着火検出が行われる。
【0030】ところで、燃料希薄な燃焼による火炎19
aの安定性は、混合ガスの混合状態によっても左右さ
れ、十分に均一な混合が成されていないと安定性が悪
い。この点に関して本発明の燃焼装置では、上述したよ
うにバーナユニット1aの導入部4aから炎孔部3aま
での距離がバーナユニット1bのそれよりも長い。従っ
て混合が行われる距離が長いので燃料ガスと空気の混合
が良好に行われ、燃料が希薄であっても均一に混合され
た多量の混合ガスを炎孔部3aに供給することができ
る。このため、本発明の燃焼装置は、この点においても
火炎19aの安定性が良好である。
【0031】そして、安定化した燃料希薄な混合ガスの
燃焼は、過剰空気の燃焼であるため、その冷却作用によ
り火炎19aの温度が低温に維持されてNOX の発生が
低減する。またこのように燃料希薄な混合ガスとして燃
焼に供される燃料ガス量の方が、燃料濃厚な混合ガスと
して供される燃料ガス量よりも多いので、バーナ全体の
燃焼量に対してのNOX の発生量も少ない。
【0032】次に、以上の燃焼状態において図9中右側
の燃料ガス供給管18rからの燃料ガスの供給を停止し
て、ノズルホルダー12a、12bの右側部分rに対し
ての燃料ガスの供給を停止すると、この部分のノズル1
5a、15bに対応するバーナユニット1a、1bが消
火し、ノズルホルダー12a、12bの中間部分mと左
側部分1のノズル15a、15bに対応するバーナユニ
ット1a、1b群のみの燃焼が継続する。
【0033】燃焼しているバーナユニット1a、1b群
の両端側にはバーナユニット1bが位置しているので、
前述の燃焼状態と同様に火炎19aの両側には必ず火炎
19bが存在し、従って上述した火炎19bによる火炎
19aの安定化作用が阻害されない。
【0034】次に、以上の燃焼状態において、中間の燃
料ガス供給管18mからの燃料ガスの供給も停止する
と、ノズルホルダー12a、12bの中間部分mに対応
するバーナユニット1a、1b群のみが燃焼を継続す
る。この燃焼状態においても、火炎19aの両側には必
ず火炎19bが存在するので、火炎19bによる火炎1
9aの安定化作用は阻害されない。
【0035】以上の実施形態では、火炎19bによる火
炎19aの安定化作用を阻害することなく、燃焼させる
炎孔面積をステップ的に変化させることができ、比例制
御等の周知の燃焼量の制御を併用することにより、広い
範囲に渡る燃焼量の調節を行うことができる。
【0036】次に、図11は、本発明の燃焼装置におけ
るNOX 排出特性の一例を表したものである。この例は
図に示すような燃焼装置において、バーナユニット1b
における燃料濃厚な混合ガスの空気比をλ=0.4〜
0.7に設定するとともにバーナ全体としての空気比が
図中横軸に示す値となるようにバーナユニット1aにお
ける燃料希薄な混合ガスの空気比を調節して燃焼させた
場合のNOX の発生量を表したものである。尚、表示の
空気比は、バーナユニット1a、1bの周囲に冷却用空
気を流した場合において、この冷却用空気を含んだ値で
あり、括弧内の空気比がこの冷却用空気を含まない値で
ある。また、バーナユニット1aにおいて燃焼させる燃
料ガス量とバーナユニット1bにおいて燃焼させる燃料
ガス量の比は、7.5:2.5としている。図に示すよ
うに本発明の燃焼装置では、従来の一般的なブンゼンバ
ーナと比較してNOX の発生量が大幅に低減しているこ
とがわかる。
【0037】また、図12は本発明の燃焼装置におい
て、バーナユニット1aによる第1の火炎19aのリフ
ト限界の一例を他のものと比較して示したものである。
まずAは本発明の燃焼装置において、バーナユニット1
aにのみ燃料希薄な混合ガスが供給され、バーナユニッ
ト1bの第2の火炎による保炎を行わない場合における
バーナユニット1aのリフト限界を示すもので、この限
界はλ=0.7程度である。これに対してBは保炎機構
を有する従来の一般的なブンゼンバーナにおけるリフト
限界を示すもので、この限界はλ=1.3程度である。
そして、Cは、本発明の燃焼装置において、バーナユニ
ット1a、1bの燃焼を行わせた場合におけるバーナユ
ニット1aのリフト限界を示すもので、λ=3.0程度
である。このように本発明の燃焼装置では、従来の一般
的なブンゼンバーナと比較して、より高過剰空気の燃焼
を安定的に行い、高過剰空気の燃焼によるNOX の低減
を図ることができることがわかる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1にかかる
本発明によれば、次のような効果が得られる。 a.第1及び第2のバーナの実装密度を高め、燃焼量を
高め、窒素酸化物の発生を抑制するとともに騒音を低減
させることができる。 b.燃料希薄な混合ガスを燃焼させる第1のバーナを挟
んで燃料濃厚な混合ガスを燃焼させる第2のバーナを実
装させるので、小型で大燃焼量の燃焼装置が提供でき
る。 c.過剰空気の燃焼に供される燃料ガス量の割合が大き
いので、燃焼装置全体の燃焼量に対してのNOX の発生
量を少なくできる。 d.過剰空気の燃焼は、火炎のリフトや振動燃焼を起さ
ずに安定して行うことができるので騒音の発生を抑制で
きる。 e.燃料希薄な混合ガスは、各バーナ毎に燃料ガスと空
気とを混合できるので、目づまり等によって混合が円滑
に行われない場合の逆火も局部的となり、大きな音の発
生や燃焼装置の損傷を防止することができる。 f.火炎は、燃料濃厚火炎であるので、それ自体安定火
炎であるが、その安定火炎が、更に保炎用火炎によって
安定化され、そして、かかる安定火炎を発生するバーナ
には、着火手段及び炎検出手段が設けられているので、
着火検出を極めて確実に実行することができる。 g.燃料濃厚な混合ガスに対して着火するので、着火を
確実に行うことができ、安定した火炎を形成できる。ま
た、請求項2にかかる本発明によれば、第2のバーナに
炎孔部と別に混合ガス流出孔を形成し、この混合ガス流
出孔から流出させた混合ガスで保炎を形成するので、火
炎の安定性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃焼装置の一実施形態である第1のバ
ーナユニットを示す斜視図である。
【図2】図1に示す燃焼装置のX−X線断面図である。
【図3】図1に示す燃焼装置のY−Y線断面図である。
【図4】本発明の燃焼装置の一実施形態である第2のバ
ーナユニットを示す斜視図である。
【図5】本発明の燃焼装置の一実施形態である燃焼装置
の一部を省略して示す平面図である。
【図6】本発明の燃焼装置の一実施形態である燃焼装置
の一部を切り欠いて示す正面図である。
【図7】図6の燃焼装置の一部を拡大して示す要部拡大
正面図である。
【図8】本発明の燃焼装置の一実施形態の構成を示す側
面図である。
【図9】本発明の燃焼装置を構成するノズルホルダをノ
ズルに対しては裏面側から見て表した正面図である。
【図10】図9に示すノズルホルダーの側面図である。
【図11】本発明の燃焼装置と従来のブンゼンバーナの
NOX 発生量の比較を示した図である。
【図12】バーナユニットの火炎のリフト限界を示す図
である。
【符号の説明】
1a 第1のバーナユニット 1b 第2のバーナユニット 2a,2b バーナ器体 3a,3b 炎孔部 4a,4b 導入部 5a,5b 混合管部 14 ファン(空気供給手段) 15a,15b ノズル(燃料ガス供給手段) 20 着火装置(着火手段)22 検出装置(炎検出手段) 24 保炎用混合ガス流出孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高木 多佳雄 静岡県富士市西柏原新田201番地 高木 産業株式会社内 (72)発明者 望月 公雄 静岡県富士市西柏原新田201番地 高木 産業株式会社内 (72)発明者 秋山 茂俊 静岡県富士市西柏原新田201番地 高木 産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−263502(JP,A) 特開 平1−219406(JP,A) 実開 平4−63914(JP,U) 実開 平2−115627(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23D 14/08 F23C 11/00 330

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状のバーナ器体の上部側に炎孔部
    を設け、この炎孔部と離間して前記バーナ器体に燃料ガ
    ス及び空気の導入部を設け、この導入部から前記バーナ
    器体内に導入される前記燃料ガスと前記空気とを前記導
    入部から前記炎孔部に至る部分に設けられた混合管部で
    混合させることにより燃料希薄な混合ガスを形成し、こ
    の混合ガスを前記炎孔部から噴出させて燃焼させる第1
    バーナと、平板状のバーナ器体の上部側に炎孔部を設け、この炎孔
    部と離間して前記バーナ器体に燃料ガス及び空気の導入
    部を設け、この導入部から前記炎孔部に至る部分に設け
    られた混合管部を前記第1のバーナより短く設定され、
    前記導入部から前記バーナ器体内に導入される前記燃料
    ガスと前記空気とを前記混合管部で混合させることによ
    燃料濃厚な混合ガスを形成し、この混合ガスを前記
    孔部から噴出させて燃焼させる第2のバーナと、前記第1のバーナを挟んで前記第2のバーナを配列さ
    せ、かつ、前記第1のバーナの前記導入部と前記第2の
    バーナの前記導入部とを上下に配置させ、前記第1及び
    第2のバーナの前記炎孔部を集合させて炎孔部面を形成
    させた燃焼ユニットと、 この燃焼ユニットに設置された前記第1バーナの前記導
    入部、前記第2のバーナの前記導入部に個別に空気を圧
    送する空気供給手段と、 前記燃焼ユニットに設置された前記第1のバーナの前記
    導入部、前記第2のバーナの前記導入部に個別に燃料ガ
    スを供給する燃料ガス供給手段と、 前記第2のバーナ の前記炎孔部の近傍に設置されて前記
    炎孔部から噴出する燃料濃厚な前記混合ガスに着火する
    着火手段と、前記第2のバーナ 側に設置されて燃料濃厚な前記混合ガ
    スによる燃焼火炎を検出する炎検出手段と、 を備えてなることを特徴とする燃焼装置。
  2. 【請求項2】 前記第2のバーナの側部に前記混合ガス
    を流出させて保炎を形成する混合ガス流出孔を形成した
    ことを特徴とする請求項1記載の燃焼装置。
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