JP2796198B2 - 内燃機関の失火検出装置 - Google Patents
内燃機関の失火検出装置Info
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- JP2796198B2 JP2796198B2 JP3060222A JP6022291A JP2796198B2 JP 2796198 B2 JP2796198 B2 JP 2796198B2 JP 3060222 A JP3060222 A JP 3060222A JP 6022291 A JP6022291 A JP 6022291A JP 2796198 B2 JP2796198 B2 JP 2796198B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、内燃機関の点火系の
異常等による失火を検出する内燃機関の失火検出装置に
関するものである。
異常等による失火を検出する内燃機関の失火検出装置に
関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、所定クランク角を基準としてこの
クランク角の前後における角速度の差を検出することに
より内燃機関の失火の有無を検出する装置がある。例え
ば特開昭５８−１９５３２号公報に示された従来装置に
おいては、内燃機関の膨張行程の前後におけるクランク
軸の角速度差が所定値以下のときに失火と判定してい
た。
クランク角の前後における角速度の差を検出することに
より内燃機関の失火の有無を検出する装置がある。例え
ば特開昭５８−１９５３２号公報に示された従来装置に
おいては、内燃機関の膨張行程の前後におけるクランク
軸の角速度差が所定値以下のときに失火と判定してい
た。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来装置においては、全ての運転状態で失火を検出す
るようにしており、例えば無負荷高速時等の内燃機関の
軽負荷時においては内燃機関の摩擦損失が小さいこと、
あるいは慣性エネルギが大であることなどにより、失火
による内燃機関のクランク軸の角速度の変動が重負荷時
に比べて小さいため、失火を正確に検出できなかった
り、検出感度を上げると外来ノイズ等による誤検出が発
生した。このため、失火検出装置の検出結果の信頼性が
低下し、例えばこの検出結果に基づいて内燃機関の点火
系の異常を表示し、運転者に知らせて修理を促すために
表示装置と連動させた場合、異常時に表示できなかった
り、正常時に誤作動により異常と表示して運転者に不信
を与えるという問題点があった。又、例えば、特開平２
−６１３６８号公報に参照されるように、軽負荷時に失
火検出を禁止する装置も提案されているが、筒内圧の変
動に基づいて失火検出しているので、失火検出可能な運
転領域が限定されてしまうという問題点があった。 又、
例えば特開平２−２７１０５３号公報に参照されるよう
に、クランク角信号の周期変動に基づいて失火検出する
技術も提案されているが、周期そのものが回転数に応じ
て変動するので、失火判定用の所定値を回転数に応じて
多数設定しなければならないという問題点があった。
た従来装置においては、全ての運転状態で失火を検出す
るようにしており、例えば無負荷高速時等の内燃機関の
軽負荷時においては内燃機関の摩擦損失が小さいこと、
あるいは慣性エネルギが大であることなどにより、失火
による内燃機関のクランク軸の角速度の変動が重負荷時
に比べて小さいため、失火を正確に検出できなかった
り、検出感度を上げると外来ノイズ等による誤検出が発
生した。このため、失火検出装置の検出結果の信頼性が
低下し、例えばこの検出結果に基づいて内燃機関の点火
系の異常を表示し、運転者に知らせて修理を促すために
表示装置と連動させた場合、異常時に表示できなかった
り、正常時に誤作動により異常と表示して運転者に不信
を与えるという問題点があった。又、例えば、特開平２
−６１３６８号公報に参照されるように、軽負荷時に失
火検出を禁止する装置も提案されているが、筒内圧の変
動に基づいて失火検出しているので、失火検出可能な運
転領域が限定されてしまうという問題点があった。 又、
例えば特開平２−２７１０５３号公報に参照されるよう
に、クランク角信号の周期変動に基づいて失火検出する
技術も提案されているが、周期そのものが回転数に応じ
て変動するので、失火判定用の所定値を回転数に応じて
多数設定しなければならないという問題点があった。
【０００４】この発明は上記のような課題を解決するた
めに成されたものであり、失火検出可能な運転領域が拡
大すると共に、失火検出結果の信頼性を向上させた内燃
機関の失火検出装置を得ることを目的とする。
めに成されたものであり、失火検出可能な運転領域が拡
大すると共に、失火検出結果の信頼性を向上させた内燃
機関の失火検出装置を得ることを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】この発明に係る内燃機関
の失火検出装置は、内燃機関のクランク軸の回転角度を
検出するクランク角検出手段と、クランク軸の角速度の
変動に基づいて内燃機関の失火を検出する失火検出手段
と、内燃機関の負荷を検出する負荷検出手段とを備え、
失火検出手段は、クランク軸の角速度変動として、内燃
機関の圧縮上死点の前後の所定クランク角の回転所要時
間の時間比率を求め、時間比率と所定値との比較結果か
ら失火を判定すると共に、負荷が所定値以下のときに失
火の検出を禁止又は無効とするものである。
の失火検出装置は、内燃機関のクランク軸の回転角度を
検出するクランク角検出手段と、クランク軸の角速度の
変動に基づいて内燃機関の失火を検出する失火検出手段
と、内燃機関の負荷を検出する負荷検出手段とを備え、
失火検出手段は、クランク軸の角速度変動として、内燃
機関の圧縮上死点の前後の所定クランク角の回転所要時
間の時間比率を求め、時間比率と所定値との比較結果か
ら失火を判定すると共に、負荷が所定値以下のときに失
火の検出を禁止又は無効とするものである。
【０００６】又、この発明に係る内燃機関の失火検出装
置は、内燃機関のクランク軸の回転角度を検出するクラ
ンク角検出手段と、クランク軸の角速度の変動に基づい
て内燃機関の失火を検出する失火検出手段と、内燃機関
の負荷を検出する負荷検出手段と、失火検出手段による
失火の検出を表示する表示手段とを備え、失火検出手段
は、クランク軸の角速度変動として、内燃機関の圧縮上
死点の前後の所定クランク角の回転所要時間の時間比率
を求め、時間比率と所定値との比較結果から失火を判定
すると共に、負荷が所定値以下のときに失火の検出の表
示を禁止するものである。
置は、内燃機関のクランク軸の回転角度を検出するクラ
ンク角検出手段と、クランク軸の角速度の変動に基づい
て内燃機関の失火を検出する失火検出手段と、内燃機関
の負荷を検出する負荷検出手段と、失火検出手段による
失火の検出を表示する表示手段とを備え、失火検出手段
は、クランク軸の角速度変動として、内燃機関の圧縮上
死点の前後の所定クランク角の回転所要時間の時間比率
を求め、時間比率と所定値との比較結果から失火を判定
すると共に、負荷が所定値以下のときに失火の検出の表
示を禁止するものである。
【０００７】
【作用】この発明においては、ＴＤＣ（上死点）の前後
の所定クランク角の回転所要時間の比率を求め、運転状
態によらずほぼ一定値を示し且つ失火の有無によって異
なる時間比率を単一の所定値と比較して失火を検出す
る。これにより、失火検出可能な運転領域が拡大すると
共に、失火検出の信頼性が向上する。 又、内燃機関の負
荷が所定値以下の軽負荷時には失火の検出あるいは失火
の検出の表示が禁止され、失火の誤検出は生じない。
の所定クランク角の回転所要時間の比率を求め、運転状
態によらずほぼ一定値を示し且つ失火の有無によって異
なる時間比率を単一の所定値と比較して失火を検出す
る。これにより、失火検出可能な運転領域が拡大すると
共に、失火検出の信頼性が向上する。 又、内燃機関の負
荷が所定値以下の軽負荷時には失火の検出あるいは失火
の検出の表示が禁止され、失火の誤検出は生じない。
【０００８】
【実施例】実施例１ 以下、この発明の実施例を図面とともに説明する。図１
はこの発明の一実施例による内燃機関の失火検出装置の
機能ブロック図であり、図２はその具体的構成図であ
る。図１及び図２において、１はエンジン、２はクラン
ク角の基準位置（例えば上死点）及びこの基準位置に対
して所定角度（例えば４５°ＣＡ）だけ前後した角度位
置毎にパルスを出力するクランク角検出手段である。ク
ランク角検出手段２は、例えば図２に示すようにエンジ
ン１にクランク回転を検出するように設けられている。
３はエンジン１の負荷を検出する負荷検出手段であり、
例えば図２に示すように、エンジン１の吸入空気量を検
出するエアフローメータ４、吸気管１０の圧力を検出す
る吸気管圧センサ５、スロットル弁１１の開度を検出す
るスロットル開度センサ６、あるいはクランク角検出手
段２の例えば基準位置信号から所定クランク角間の周期
を計測してエンジン回転数を検出する回転数検出手段７
の少なくとも１つを用いることができる。８は失火検出
手段であり、負荷検出手段３からの信号により失火検出
動作の実施又は禁止（検出の要否）を判定するととも
に、クランク角検出手段２の信号からクランク角の基準
位置を基準としてその前後の所定角度区間の各々の所要
時間の時間比率を算出し、この時間比率から失火を検出
する。
はこの発明の一実施例による内燃機関の失火検出装置の
機能ブロック図であり、図２はその具体的構成図であ
る。図１及び図２において、１はエンジン、２はクラン
ク角の基準位置（例えば上死点）及びこの基準位置に対
して所定角度（例えば４５°ＣＡ）だけ前後した角度位
置毎にパルスを出力するクランク角検出手段である。ク
ランク角検出手段２は、例えば図２に示すようにエンジ
ン１にクランク回転を検出するように設けられている。
３はエンジン１の負荷を検出する負荷検出手段であり、
例えば図２に示すように、エンジン１の吸入空気量を検
出するエアフローメータ４、吸気管１０の圧力を検出す
る吸気管圧センサ５、スロットル弁１１の開度を検出す
るスロットル開度センサ６、あるいはクランク角検出手
段２の例えば基準位置信号から所定クランク角間の周期
を計測してエンジン回転数を検出する回転数検出手段７
の少なくとも１つを用いることができる。８は失火検出
手段であり、負荷検出手段３からの信号により失火検出
動作の実施又は禁止（検出の要否）を判定するととも
に、クランク角検出手段２の信号からクランク角の基準
位置を基準としてその前後の所定角度区間の各々の所要
時間の時間比率を算出し、この時間比率から失火を検出
する。
【０００９】回転数検出手段７及び失火検出手段８は図
２のマイクロコンピュータ９に含まれており、マイクロ
コンピュータ９はエアフローメータ４、吸気管圧センサ
５、スロットル開度センサ６、クランク角検出手段２か
らの信号を入力される入力インタフェースと、入力され
たアナログ信号をディジタル信号に変換するＡ／Ｄ変換
器や定時間クロック毎にカウントアップするタイマカウ
ンタ（フリーランニングカウンタ）等を内蔵したシング
ルチップマイクロコンピュータと、メモリ（ＲＯＭ、Ｒ
ＡＭ）等から構成されている。
２のマイクロコンピュータ９に含まれており、マイクロ
コンピュータ９はエアフローメータ４、吸気管圧センサ
５、スロットル開度センサ６、クランク角検出手段２か
らの信号を入力される入力インタフェースと、入力され
たアナログ信号をディジタル信号に変換するＡ／Ｄ変換
器や定時間クロック毎にカウントアップするタイマカウ
ンタ（フリーランニングカウンタ）等を内蔵したシング
ルチップマイクロコンピュータと、メモリ（ＲＯＭ、Ｒ
ＡＭ）等から構成されている。
【００１０】次に、上記構成の失火検出装置における失
火検出の基本原理を説明する。図３は４サイクル４気筒
エンジンにおける高負荷時（スロットル全開、回転数１
０００rpm ）の角速度、圧縮上死点前後の所定クランク
角所要時間比率ＴU ／ＴL 、各気筒の筒内圧波形を示し
ている。ＴU ／ＴL は、圧縮行程上死点を基準として前
所定角度間（例えば４５°ＣＡ間）の所要時間ＴL と後
所定角度間（例えば４５°ＣＡ間）の所要時間ＴU との
時間比率である。図３の波形は、ある燃焼サイクル中に
＃１，＃３，＃４，＃２の各気筒が正常燃焼した後＃１
気筒が何らかの原因例えば点火系の異常等により失火し
たときのものである。
火検出の基本原理を説明する。図３は４サイクル４気筒
エンジンにおける高負荷時（スロットル全開、回転数１
０００rpm ）の角速度、圧縮上死点前後の所定クランク
角所要時間比率ＴU ／ＴL 、各気筒の筒内圧波形を示し
ている。ＴU ／ＴL は、圧縮行程上死点を基準として前
所定角度間（例えば４５°ＣＡ間）の所要時間ＴL と後
所定角度間（例えば４５°ＣＡ間）の所要時間ＴU との
時間比率である。図３の波形は、ある燃焼サイクル中に
＃１，＃３，＃４，＃２の各気筒が正常燃焼した後＃１
気筒が何らかの原因例えば点火系の異常等により失火し
たときのものである。
【００１１】今、＃１気筒について正常燃焼した方を＃
１ａとしてその時間比率をＴUa／ＴLa、失火した方を＃
１ｂとしてその時間比率をＴUb／ＴLbとすると、ＴUa／
ＴLaに対してＴUb／ＴLbの方が増大していることが判
る。これは、正常燃焼時においてはＴLaとなる区間が圧
縮行程中で角速度が減少するとともに、ＴUaとなる区間
が爆発行程中で角速度が増加するのに対して、失火時に
おいてはＴLbはＴLaと同様であるがＴUbとなる区間が失
火によって角速度が減少して所要時間ＴUbが増加するた
めである。従って、失火時には失火気筒の時間比率ＴU
／ＴL は正常燃焼時の同一気筒の時間比率よりも増大
し、このことを検出することにより失火を検出すること
ができる。
１ａとしてその時間比率をＴUa／ＴLa、失火した方を＃
１ｂとしてその時間比率をＴUb／ＴLbとすると、ＴUa／
ＴLaに対してＴUb／ＴLbの方が増大していることが判
る。これは、正常燃焼時においてはＴLaとなる区間が圧
縮行程中で角速度が減少するとともに、ＴUaとなる区間
が爆発行程中で角速度が増加するのに対して、失火時に
おいてはＴLbはＴLaと同様であるがＴUbとなる区間が失
火によって角速度が減少して所要時間ＴUbが増加するた
めである。従って、失火時には失火気筒の時間比率ＴU
／ＴL は正常燃焼時の同一気筒の時間比率よりも増大
し、このことを検出することにより失火を検出すること
ができる。
【００１２】次に、失火検出の動作を図４、図５のマイ
クロコンピュータ９のフローチャートによって説明す
る。この場合、所定クランク角（例えば圧縮行程上死
点）を基準として、前所定角度間（例えば４５°ＣＡ
間）及び後所定角度間（例えば４５°ＣＡ間）の所要時
間を計測し、その時間比率から失火を検出する。従っ
て、図４(a),(b) では、クランク角検出手段２の信号に
よる割込処理により、圧縮行程上死点前４５°ＣＡ毎及
び圧縮行程上死点毎に、定時間クロック毎にカウントア
ップするカウント値を読んでそれぞれメモリＭＢ４５、
ＭＴＤＣにストアしておく。このストアされた値は上死
点前４５°ＣＡと上死点における時刻である。
クロコンピュータ９のフローチャートによって説明す
る。この場合、所定クランク角（例えば圧縮行程上死
点）を基準として、前所定角度間（例えば４５°ＣＡ
間）及び後所定角度間（例えば４５°ＣＡ間）の所要時
間を計測し、その時間比率から失火を検出する。従っ
て、図４(a),(b) では、クランク角検出手段２の信号に
よる割込処理により、圧縮行程上死点前４５°ＣＡ毎及
び圧縮行程上死点毎に、定時間クロック毎にカウントア
ップするカウント値を読んでそれぞれメモリＭＢ４５、
ＭＴＤＣにストアしておく。このストアされた値は上死
点前４５°ＣＡと上死点における時刻である。
【００１３】又、図５は圧縮行程上死点後４５°ＣＡ毎
に行なう割込演算処理のフローチャートであり、ステッ
プＳ１ではこの割込処理時点の前述のタイマカウンタ値
を読み込んでメモリＭＡ４５にストアする。ステップＳ
２では時間比率ＴU ／ＴL をＴU ／ＴL ＝（ＭＡ４５−
ＭＴＤＣ）／（ＭＴＤＣ−ＭＢ４５）から求める。ここ
で、（ＭＡ４５−ＭＴＤＣ）は上死点から上死点後４５
°ＣＡまでの所要時間を示し、（ＭＴＤＣ−ＭＢ４５）
は上死点前４５°ＣＡから上死点までの所要時間を示し
ている。
に行なう割込演算処理のフローチャートであり、ステッ
プＳ１ではこの割込処理時点の前述のタイマカウンタ値
を読み込んでメモリＭＡ４５にストアする。ステップＳ
２では時間比率ＴU ／ＴL をＴU ／ＴL ＝（ＭＡ４５−
ＭＴＤＣ）／（ＭＴＤＣ−ＭＢ４５）から求める。ここ
で、（ＭＡ４５−ＭＴＤＣ）は上死点から上死点後４５
°ＣＡまでの所要時間を示し、（ＭＴＤＣ−ＭＢ４５）
は上死点前４５°ＣＡから上死点までの所要時間を示し
ている。
【００１４】ステップＳ４では、ステップＳ２で求めた
時間比率が予め設定された失火に対応する所定値より大
きいか否かを判定し、大きければステップＳ５へ進み、
この気筒は失火していると判定して処理を終了する。時
間比率が所定値より大きくなければステップＳ６へ進
み、この気筒は正常燃焼していると判定して処理を終了
する。このように、所定クランク角を基準として前所定
角度間の所要時間と後所定角度間の所要時間との時間比
率を検出し、この時間比率から失火を検出する。
時間比率が予め設定された失火に対応する所定値より大
きいか否かを判定し、大きければステップＳ５へ進み、
この気筒は失火していると判定して処理を終了する。時
間比率が所定値より大きくなければステップＳ６へ進
み、この気筒は正常燃焼していると判定して処理を終了
する。このように、所定クランク角を基準として前所定
角度間の所要時間と後所定角度間の所要時間との時間比
率を検出し、この時間比率から失火を検出する。
【００１５】次に、上記した失火検出動作を含む全動作
を図６のフローチャートによって説明する。まず、ステ
ップＳ７では負荷検出手段３の出力を読み込み、ステッ
プＳ８では検出されたエンジン負荷が所定値より大きい
か否かを判定する。所定値より大きい場合にはステップ
Ｓ９で失火検出を実施し、以後前述したステップＳ１〜
Ｓ６の失火検出動作を行なう。負荷が所定値以下の場合
にはステップＳ１０へ進み、失火検出動作を禁止して処
理を終了する。即ち、失火検出を正確に行なうことがで
きない軽負荷時においては失火検出を禁止し、失火検出
の結果への信頼性を高めている。ここで、図６の実施例
では、負荷検出を行ない、負荷が所定値以下の場合に失
火検出を禁止するものとしているが、負荷検出と失火検
出のステップを逆にし、毎周期失火検出を行なってお
き、負荷検出により負荷が所定値以下の場合に、当該周
期における失火検出を無効にするようにしても良い。な
お、内燃機関の軽負荷時における失火は排気ガスの悪化
等への悪影響が少ない。
を図６のフローチャートによって説明する。まず、ステ
ップＳ７では負荷検出手段３の出力を読み込み、ステッ
プＳ８では検出されたエンジン負荷が所定値より大きい
か否かを判定する。所定値より大きい場合にはステップ
Ｓ９で失火検出を実施し、以後前述したステップＳ１〜
Ｓ６の失火検出動作を行なう。負荷が所定値以下の場合
にはステップＳ１０へ進み、失火検出動作を禁止して処
理を終了する。即ち、失火検出を正確に行なうことがで
きない軽負荷時においては失火検出を禁止し、失火検出
の結果への信頼性を高めている。ここで、図６の実施例
では、負荷検出を行ない、負荷が所定値以下の場合に失
火検出を禁止するものとしているが、負荷検出と失火検
出のステップを逆にし、毎周期失火検出を行なってお
き、負荷検出により負荷が所定値以下の場合に、当該周
期における失火検出を無効にするようにしても良い。な
お、内燃機関の軽負荷時における失火は排気ガスの悪化
等への悪影響が少ない。
【００１６】実施例２ 図７はこの発明による失火検出装置の第２の実施例によ
る動作を示すフローチャートであり、ステップＳ１〜Ｓ
６では前述した失火検出動作を行なう。ステップＳ５で
失火と判定された場合にはステップＳ７へ進み、負荷検
出手段３の出力を読み込み、ステップＳ８でエンジン負
荷が所定値より大きい場合にはステップＳ１１へ進み、
失火検出結果を警報ランプで表示する。エンジン負荷が
所定値以下の場合にはステップＳ１２へ進み、警報ラン
プを消灯する。ステップＳ６で正常と判定された場合に
も警報ランプを消灯する。即ち、この第２の実施例にお
いては、失火が検出されても、正確な検出ができない軽
負荷時には警報ランプを点灯しないようにしており、失
火検出表示への信頼性を高めることができる。
る動作を示すフローチャートであり、ステップＳ１〜Ｓ
６では前述した失火検出動作を行なう。ステップＳ５で
失火と判定された場合にはステップＳ７へ進み、負荷検
出手段３の出力を読み込み、ステップＳ８でエンジン負
荷が所定値より大きい場合にはステップＳ１１へ進み、
失火検出結果を警報ランプで表示する。エンジン負荷が
所定値以下の場合にはステップＳ１２へ進み、警報ラン
プを消灯する。ステップＳ６で正常と判定された場合に
も警報ランプを消灯する。即ち、この第２の実施例にお
いては、失火が検出されても、正確な検出ができない軽
負荷時には警報ランプを点灯しないようにしており、失
火検出表示への信頼性を高めることができる。
【００１７】又、圧縮行程上死点を基準として前後の所
定クランク角の回転所要時間の比率が所定値以上か否か
によって失火を検出しているので、負荷変動等により角
速度（周期）が変動しても、除算処理（正規化）により
時間比率がほぼ一定値を示すことから、失火の有無によ
って異なる時間比率を単一の所定値と比較することによ
り、高信頼性の失火検出が可能となる。又、正規化によ
り負荷変動による時間変動分が相殺されるので、失火検
出可能な運転領域を拡大することもできる。
定クランク角の回転所要時間の比率が所定値以上か否か
によって失火を検出しているので、負荷変動等により角
速度（周期）が変動しても、除算処理（正規化）により
時間比率がほぼ一定値を示すことから、失火の有無によ
って異なる時間比率を単一の所定値と比較することによ
り、高信頼性の失火検出が可能となる。又、正規化によ
り負荷変動による時間変動分が相殺されるので、失火検
出可能な運転領域を拡大することもできる。
【００１８】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、クラン
ク軸の角速度変動として、内燃機関の圧縮上死点の前後
の所定クランク角の回転所要時間の時間比率を求め、時
間比率と所定値との比較結果から失火を判定するように
したので、負荷変動の影響が除去されてほぼ一定値を示
す時間比率を所定値と比較することができ、失火検出可
能な運転領域を拡大すると共に、失火検出の信頼性を向
上させることができる。 又、失火によるクランク軸の角
速度の変化が小さく失火を正確に検出できず、また失火
による悪影響を無視することができる軽負荷時において
は、失火検出を禁止または無効とするか、失火検出の表
示を禁止するようにしており、失火検出の結果への信頼
性を更に高めることができる。
ク軸の角速度変動として、内燃機関の圧縮上死点の前後
の所定クランク角の回転所要時間の時間比率を求め、時
間比率と所定値との比較結果から失火を判定するように
したので、負荷変動の影響が除去されてほぼ一定値を示
す時間比率を所定値と比較することができ、失火検出可
能な運転領域を拡大すると共に、失火検出の信頼性を向
上させることができる。 又、失火によるクランク軸の角
速度の変化が小さく失火を正確に検出できず、また失火
による悪影響を無視することができる軽負荷時において
は、失火検出を禁止または無効とするか、失火検出の表
示を禁止するようにしており、失火検出の結果への信頼
性を更に高めることができる。
【図１】この発明装置の機能ブロック図である。
【図２】この発明装置の具体的構成図である。
【図３】燃焼機関の運転特性図である。
【図４】この発明装置の失火検出動作を示すフローチャ
ートである。
ートである。
【図５】この発明装置の失火検出動作を示すフローチャ
ートである。
ートである。
【図６】この発明装置の第１の実施例による動作を示す
フローチャートである。
フローチャートである。
【図７】この発明装置の第２の実施例による動作を示す
フローチャートである。
フローチャートである。
１ エンジン ２ クランク角検出手段 ３ 負荷検出手段 ８ 失火検出手段 ９ マイクロコンピュータ
フロントページの続き (72)発明者 中川 章寛 兵庫県姫路市千代田町840番地 三菱電 機株式会社姫路製作所内 (56)参考文献 特開 平２−61368（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−271053（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−228929（ＪＰ，Ａ) 特開 昭58−19532（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−140439（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−190965（ＪＰ，Ａ)
Claims (2)
- 【請求項１】 内燃機関のクランク軸の回転角度を検出
するクランク角検出手段と、 前記クランク軸の角速度の変動に基づいて前記内燃機関
の 失火を検出する失火検出手段と、前記 内燃機関の負荷を検出する負荷検出手段とを備え、 前記失火検出手段は、 前記クランク軸の角速度変動として、前記内燃機関の圧
縮上死点の前後の所定クランク角の回転所要時間の時間
比率を求め、 前記時間比率と所定値との比較結果から前記失火を判定
すると共に、 前記 負荷が所定値以下のときに前記失火の検出を禁止又
は無効とすることを特徴とする内燃機関の失火検出装
置。 - 【請求項２】 内燃機関のクランク軸の回転角度を検出
するクランク角検出手段と、 前記クランク軸の角速度の変動に基づいて前記内燃機関
の 失火を検出する失火検出手段と、前記 内燃機関の負荷を検出する負荷検出手段と、前記 失火検出手段による失火の検出を表示する表示手段
とを備え、前記失火検出手段は、 前記クランク軸の角速度変動として、前記内燃機関の圧
縮上死点の前後の所定クランク角の回転所要時間の時間
比率を求め、 前記時間比率と所定値との比較結果から前記失火を判定
すると共に、 前記 負荷が所定値以下のときに前記失火の検出の表示を
禁止することを特徴とする内燃機関の失火検出装置。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3060222A JP2796198B2 (ja) | 1991-03-25 | 1991-03-25 | 内燃機関の失火検出装置 |
| DE4203247A DE4203247C2 (de) | 1991-02-18 | 1992-02-05 | Fehlzündungsüberwachungsvorrichtung für eine Brennkraftmaschine |
| US07/834,363 US5301546A (en) | 1991-02-18 | 1992-02-12 | Misfire detecting device for internal combustion engine |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3060222A JP2796198B2 (ja) | 1991-03-25 | 1991-03-25 | 内燃機関の失火検出装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04313044A JPH04313044A (ja) | 1992-11-05 |
| JP2796198B2 true JP2796198B2 (ja) | 1998-09-10 |
Family
ID=13135923
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3060222A Expired - Lifetime JP2796198B2 (ja) | 1991-02-18 | 1991-03-25 | 内燃機関の失火検出装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2796198B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006183501A (ja) * | 2004-12-27 | 2006-07-13 | Yamaha Motor Co Ltd | エンジンの失火検出装置並びに方法、及び鞍乗型車両 |
| JP5843546B2 (ja) * | 2011-09-27 | 2016-01-13 | ダイハツ工業株式会社 | 内燃機関の制御装置 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5819532A (ja) * | 1981-07-28 | 1983-02-04 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 往復機関の失火検出方法および装置 |
| JPS62228929A (ja) * | 1986-03-29 | 1987-10-07 | Mitsubishi Motors Corp | 多気筒エンジンの失火気筒判別装置 |
| JPH0778385B2 (ja) * | 1988-08-25 | 1995-08-23 | 三菱電機株式会社 | 内燃機関の失火検出装置 |
| JPH02271053A (ja) * | 1989-04-11 | 1990-11-06 | Japan Electron Control Syst Co Ltd | 内燃機関の燃料供給制御装置 |
-
1991
- 1991-03-25 JP JP3060222A patent/JP2796198B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04313044A (ja) | 1992-11-05 |
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