JP2795114B2 - デジタル磁気記録テープ - Google Patents

デジタル磁気記録テープ

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JP2795114B2
JP2795114B2 JP4354449A JP35444992A JP2795114B2 JP 2795114 B2 JP2795114 B2 JP 2795114B2 JP 4354449 A JP4354449 A JP 4354449A JP 35444992 A JP35444992 A JP 35444992A JP 2795114 B2 JP2795114 B2 JP 2795114B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、支持体フイルムに磁性
層を設けた磁気テープに関し、特に信号がデジタル記録
であるビデオ、オーディオテープに関する。
【0002】
【従来の技術】支持体フイルムに磁性層を設けた磁気テ
ープの該支持体フイルムとしては、二軸配向積層フイル
ム、例えばポリエステルにコロイド状シリカに起因する
実質的に球形のシリカ粒子を含有せしめた二軸配向積層
ポリエステルフイルムが知られている(たとえば特開昭
59−171623号公報)。
【0003】しかし、フイルムの加工工程、特に磁気媒
体用途における磁性層塗布・カレンダー及び巻取、カセ
ット組み込み工程などの工程速度の増大に伴い、接触す
るロールやガイドでフイルム表面、とくに微小凹凸を有
するフイルム表面が削り取られやすいという欠点があっ
た。また、磁気テープ等をより薄膜化するため、より高
強度のベースフイルムが求められている。
【0004】上記の耐削れ性に関する欠点を解消するた
め、先に本出願人により、積層フイルムの最外層を薄層
とし、該層厚さに対し比較的粒径の大きな粒子を含有さ
せ、該層厚さと粒子の粒径を特定の関係にすることによ
り、フイルム表面に削り取られにくい微小突起を形成す
るようにした二軸配向積層フイルムが提案されている
(特開平2−77431号公報)。また、より高強度、
高弾性率にする要望を満たすために、ポリエチレンナフ
タレートを主要構成成分とするベースフイルムの開発が
進められつつある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】最近、ビデオ、オーデ
ィオのデジタル化の検討が活発に行われているが、高密
度にデジタル化した場合、テープのわずかな湾曲が出力
低下を招くという問題が生じている。上記先の提案によ
り、フイルム表面に削り取られにくい微小突起は形成で
きるものの、とくに高密度デジタル化の場合のテープ湾
曲の問題が、解決すべき問題として残されている。とく
にポリエチレンナフタレートを主要構成分とするフイル
ムは高弾性率という利点はあるが、湾曲しやすいという
欠点もある。
【0006】本発明は、所望の表面形態を得ることが可
能で、かつ、デジタル記録化に十分に対応し得る、湾曲
を抑えたデジタル磁気記録テープを提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明の
デジタル磁気記録テープは、支持体フイルムに磁性層を
設けた磁気テープにおいて、支持体フイルムが少なくと
も2層以上の積層構造で、幅方向のヤング率が600k
g/mm 2 以上で厚さ7μm以下のポリエチレンナフ
タレートフイルムからなり、該支持体フイルムは磁性面
と反対側の層に粒子を含有し、該粒子の平均粒径dと該
層の厚さtとの関係が0.2≦t/d≦5の範囲にあ
り、かつ、テープの湾曲が4mm以下であるものから成
る。
【0008】まず、本発明のデジタル磁気記録テープに
おいては、磁気テープの支持体フイルムは少なくとも2
層以上の積層構造である必要がある。2層以上であれ
ば、3層でも4層でもかまわない。しかし、単層のフイ
ルムでは所望の表面形態、つまり削り取られにくい所望
の微小突起を均一に形成した表面形態を得ることができ
ない。
【0009】上記2層以上の積層構造は、共押出によっ
て構成される。つまり、所定の厚み比率となるように、
ポリマー合流ブロックまたは口金でポリマーが2層以上
に積層され、シート状に吐出された後フイルムに成形さ
れる。共押出は、表面を形成する層に所定粒径の粒子を
所定密度で含有させ、表面形態を上記所望の形態とする
上で有利であるが、反面、テープ(フイルム)の湾曲を
招きやすいという問題がある。
【0010】しかし、次のような製法上の工夫を採り入
れることにより、本発明で規定している4mm以下の湾
曲を達成することが可能になる。まず、支持体フイルム
を共押出で積層成形するに際し、隣接する層の原料の固
有粘度の差を0.2以下に抑え、かつ、原料の固有粘度
の絶対値を双方共0.65以上に設定する。このような
固有粘度の設定により、成形された支持体フイルム、ひ
いてはデジタル磁気記録テープの湾曲が小に抑えられ
る。
【0011】また、デジタル磁気記録テープ用支持体フ
イルムは、通常、広幅のフイルムに製膜され、該広幅の
フイルムが、一段階あるいは二段階に所定のテープ幅に
スリットされるが、このスリット前のテープ原反の厚さ
むらを10%以下に抑えておくことも、テープ湾曲を小
に抑えるために有効である。
【0012】次に、本発明の支持体フイルムは、これを
構成する上記各層の少なくとも一層が二軸に配向してい
ることが好ましい。2層以上の積層構造の内、全部の層
が二軸に配向していると特に好ましい。全ての層が無配
向や一軸配向では本発明の特性を満足させにくい。
【0013】本発明の支持体フイルムを構成するポリマ
ーは、ポリエステルの中でも、とくにポリエチレンナフ
タレートからなる。このポリエチレンナフタレートは、
たとえば、エチレン2,6−ナフタレートを主要構成成
分とするものである。ただし、支持体フイルムは実質的
にポリエチレンナフタレートからなればよく、本発明を
阻害しない範囲内で、他のポリエステルを混合しても
いし、共重合ポリマを用いてもい。
【0014】本発明の支持体フイルムは、その厚さが7
μm以下である。このように特定の厚さ以下とすること
により薄膜化の要求にも十分に対応することができ
る。すなわち、支持体フイルムを上述の如く実質的にポ
リエチレンナフタレートから構成することにより、薄膜
化の要求に対応できる厚さ7μm以下の薄膜のフイルム
であっても十分な高弾性率が得られ、薄膜化の要求に応
えつつ、湾曲を小さく抑えることが可能になる。また、
2層以上の積層構成と、次に述べる粒子含有により、所
望の表面形態も得られる。
【0015】上記2層以上の積層構造からなる支持体フ
イルムの磁性面と反対側の層に、粒子が、該粒子の平均
粒径dと該最外層の層厚さtとの関係が 0.2≦t/d≦5 になるように含有される。tが0.2dよりも小さいと
目標とする、削り取られにくい表面形態の形成が困難に
なり、tが5dよりも大きいと、表面微小突起形成効果
が小さくなり、テープの良好な走行性が得られない。
【0016】また、支持体フイルムの磁性面と同じ側の
層には、粒子が含有され、該粒子の平均粒径dと該層の
厚さtとの関係が、 0.2≦t/d≦5 の範囲にあり、かつ、dが5〜90nmであることが好
ましい。このようなdとtとの関係に保つことにより、
磁性面側に、均一高さの微小突起が形成され、デジタル
磁気記録テープとしたとき、望ましい電磁変換特性が得
られる。また、dを上記範囲内とすることにより、突起
形成作用を維持しつつ、粗大突起の形成が防止される。
【0017】また、上記最表層の粒子含有層に含有され
る粒子としては、とくに限定されないが、架橋ポリジビ
ニルベンゼン等の架橋有機高分子粒子、コロイダルシリ
カ、炭酸カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化アルミニ
ウム等の無機粒子が挙げられる。このような粒子の中か
ら選ばれた1種類の粒子を用いても、2種類以上の粒子
を併用してもかまわない。また、特に限定されないが、
粒子の含有量は0.1〜20重量%の場合本発明の効果
を得るのに有効である。
【0018】本発明の支持体フイルムは、ポリエチレン
ナフタレートを主要構成成分とするフイルムである。
リエチレンナフタレートからなるフイルムは、一般にポ
リエチレンテレフタレートを主要構成成分とするフイル
ムに比べ高い機械的強度が得られるが、本発明フイルム
の場合、フイルム幅方向のヤング率が600kg/mm
2 以上とされる。より好ましくは650kg/mm2
上、更に好ましくは680kg/mm2 以上とされる。
このように高いフイルム幅方向ヤング率とすることによ
り、磁気テープとしたときに高い電磁変換特性が得られ
る。
【0019】フイルム長手方向のヤング率については、
特に限定されないが、フイルム長手方向のヤング率が
(幅方向のヤング率ー50kg/mm2 )以下である場
合、本発明の効果を得るのに有効である。
【0020】なお、前記最表層における、0.2≦t/
d≦5の関係を満足する粒径の粒子数は、とくに限定さ
れないが、高い電磁変換特性(RF出力)を得ることの
できる望ましい表面形態を得るためには、3000個/
mm2 〜1000万個/mm2 の範囲とすることが好ま
しい。
【0021】なお、本発明の支持体フイルム中には、本
発明の目的を阻害しない範囲で、異種ポリマをブレンド
してもよいし、また酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、紫外
線吸収剤などの有機添加剤が通常添加される程度添加さ
れていてもよい。
【0022】このような支持体フイルムの少なくとも片
面に磁性層を設けることにより本発明のデジタル磁気記
録テープが形成される。本発明のデジタル磁気記録テー
プの磁性層としては、金属薄膜型磁性層が好ましい。金
属薄膜型磁性層の種類は特に限定されないが、鉄、コバ
ルト、ニッケル、クロムまたはそれらの合金の強磁性薄
膜あるいは酸素雰囲気中で金属を蒸着等して得られる酸
化金属薄膜層等が好ましく用いられる。
【0023】次に本発明における支持体フイルムおよび
デジタル磁気記録テープの製造方法ついて説明する。
エチレンナフタレートを主要構成成分とするポリエステ
ルは従来から公知の方法により得られるものを用いるこ
とができる。このポリエステルに粒子を含有せしめる方
法としては、重合前、重合中、重合後のいずれかに添加
してもよいが、ポリエステルのジオール成分であるエチ
レングリコールなどに、スラリーの形で混合、分散せし
めて添加する方法、ベント式の二軸混練押出機を用いて
粒子粉末または粒子の水スラリー等をポリマと混合する
方法が好ましく用いられる。
【0024】粒子の含有量を調整する方法としては、上
記のような方法で得られた高密度の粒子マスターペレッ
トを製膜、押出時に希釈する方法を用いると本発明の効
果が一層大きくなるので好ましい。
【0025】次に、上記ポリエステルを十分乾燥した
後、2台以上の押出機、2層以上のマニホールド、合流
ブロック等を用いて260〜330℃の温度で、粒子を
含有するポリエステルが少なくとも片側の最表層にるよ
うに積層し、スリット状口金から溶融押出し、20℃〜
60℃のキャティングドラム上で冷却固化せしめて未延
伸フイルムを作る。ただしこのとき、前述の如く、隣接
する層の原料の固有粘度差を0.2以下に抑え、かつ、
原料の固有粘度の絶対値を双方共0.65以上に設定し
ておくことが、デジタル磁気記録テープとしたときの湾
曲抑制に特に有効である。
【0026】次にこの未延伸フイルムを二軸延伸し、二
軸配向せしめる。延伸方法としては、逐次二軸延伸法ま
たは同時二軸延伸法を用いることができる。ただし、最
初に長手方向、次に幅方向の延伸を行う逐次二軸延伸法
を用いた方が好適である。
【0027】長手方向の延伸は、通常用いられるロール
を用いて行なわれるが、予熱、延伸ロールは、テフロ
ン、シリコンなどの非粘着性の材質のロールを用いるこ
とが、フイルム表面の平滑性が良好となり、磁気テープ
としたときの電磁変換特性が向上するので好ましい。延
伸温度は110〜160℃、好ましくは115〜150
℃で、3.5〜7倍延伸する方法を用いる。なお、延伸
は1段でも、2段以上の段階延伸でもかまわない。ただ
し延伸倍率が上記範囲を外れると、延伸むらや破れ等が
発生し良好な特性のフイルムが得られない。
【0028】幅方向の延伸は、公知のテンターを用い
て、100〜160℃の温度で3〜8倍延伸することが
好ましい。延伸温度、延伸倍率がこの範囲より外れると
延伸むらや破れ等が発生し良好な特性のフイルムが得ら
れない。幅方向の延伸倍率を長手方向の延伸倍率より高
くして、幅方向の配向を大きくすることは本発明におけ
る好ましい幅方向ヤング率を得るのに特に有効である。
また、一旦、二軸延伸したフイルムを少なくとも一方
向、特に幅方向に更に延伸しても良い。次に、この延伸
フイルムを熱処理する。熱処理条件としては、定長下で
160〜230℃、好ましくは170〜210℃の範囲
で0.5〜30秒間行なう。
【0029】次に、このフイルムに所定の磁性層を塗布
する。磁性層としては前述の如く金属薄膜が好ましく、
金属薄膜は例えば蒸着によって設けることができる。磁
性層を蒸着する方法は公知の方法で行なうことができる
が、例えば、鉄、コバルト、ニッケルまたはその合金の
金属薄膜を真空蒸着、イオンレーティング、スパッタリ
ング等により基材フイルム上に直接、あるいはアルミニ
ウム、チタン、クロム等の下地薄膜を介して形成させる
のが好ましい。この場合、磁化容易軸の方向は特に限定
されないが、特に斜め蒸着が耐久性の点から好ましい。
その後、所定のテープ幅にスリットして磁気テープを
得、それを巻いて本発明のデジタル磁気記録テープを得
る。
【0030】[物性の測定方法ならびに効果の評価方
法]本発明における特性値は次の測定法、評価基準によ
るものである。 (1)積層厚さt 2次イオン質量分析装置(SIMS)を用いて、表層か
ら深さ3000nmの範囲のフイルム中の粒子の内もっと
も高濃度の粒子に起因する元素とポリエステルの炭素元
素の濃度比(M+ /C+ )を粒子濃度とし、表面から深
さ3000nmまで厚さ方向の分析を行なう。表層では表
面という界面のために粒子濃度は低く表面から遠ざかる
につれて粒子濃度は高くなる。本発明フイルムの場合は
一旦極大値となった粒子濃度がまた減少し始める。この
濃度分布曲線をもとに表層粒子濃度が極大値の1/2と
なる深さ(この深さは極大値となる深さよりも深い)を
求め、これを積層厚さとした。条件は次の通り。 測定装置 2次イオン質量分析装置(SIMS) 西独、ATOMIKA 社製 A-DIDA3000 測定条件 1次イオン種 :O2 + 1次イオン加速電圧:12KV 1次イオン電流:200nA ラスター領域 :400μm□ 分析領域 :ゲート30% 測定真空度 :6.0×10-9Torr E−GUN :0.5KV−3.0A なお、表層から深さ3000nmの範囲にもっとも多く含
有する粒子が有機高分子粒子の場合はSIMSでは測定
が難しいので、表面からエッチングしながらXPS(X
線光電子分光法)、IR(赤外分光法)などで上記同様
のデプスプロファイルを測定し積層厚さを求めても良い
し、また、電子顕微鏡等による断面観察で粒子濃度の変
化状態やポリマの違いによるコントラストの差から界面
を認識し積層厚さを求めることもできる。さらには積層
ポリマを剥離後、薄膜段差測定機を用いて積層厚さを求
めることもできる。
【0031】(2)平均粒径d、粒子個数 フイルムからポリマをプラズマ灰化処理で除去し、粒子
を露出させる。処理条件はポリマは灰化されるが粒子は
ダメージをうけない条件を選択する。その粒子を走査型
電子顕微鏡(SEM)で観察し、粒子画像をイメージア
ナライザーで処理する。SEMの倍率は、およそ200
0〜100000倍、また、1回の測定視野が1辺およ
そ10〜50μmから適宜選択する。観察箇所を変えて
粒子数5000個以上で粒径とその体積分率から次式で
体積平均径dを得る。 d=Σd1 ・Nv1 ここでd1 は粒径、Nv1 はその粒径の粒子の体積分率
である。粒子個数は、積層厚さと平均粒径の関係を満足
するものについて、体積分立から求め、1mm2 当たり
に換算する。また、上記プラズマ灰化処理法では粒子が
ダメージを受ける場合は、フイルム断面を透過方電子顕
微鏡(TEM)を用い、3000〜100000倍で観
察する。TEMの切片厚さは約1000オングストロー
ムとし、場所を変えて100視野以上測定し、上記の式
から体積平均径dを求める。
【0032】(3)ヤング率 ASTM−D−882にしたがって、インストロン式の
引張試験機を用いて、25℃、65%RHにて測定し
た。
【0033】(4)固有粘度[η](単位はd1/g) オルソクロルフェノール中、25℃で測定した溶液粘度
から下記式から計算される値を用いる。 ηsp/C=[η]+K[η]2 ・C ここで、ηsp=(溶液粘度/溶媒粘度)−1、Cは溶
媒100m1あたりの溶解ポリマ重量(g/100m
1、通常1.2)、Kはハギンス定数(0.343とす
る)。また、溶液粘度、溶媒粘度はオストワルド粘度計
を用いて測定した。
【0034】(5)電磁変換特性(RF出力) フイルムの片面に、真空蒸着機内で微量の酸素の存在下
にコバルト・ニッケル合金(Ni20重量%)を高周波
スパッタリング法により斜め蒸着し厚さ0.2μmの強
磁性薄膜層を形成させた。続いてテープ幅にスリットし
金属薄膜型デジタル磁気記録テープを得た。得られたデ
ジタル磁気記録テープ250mの長さをVHSカセット
に組み込みカセットテープとした。このカセットテープ
に家庭用のVTRを用いて、テレビ試験波形発生器によ
り輝度信号を記録し、再生したときの輝度信号の出力
(RF出力)を測定した。測定においては、市販のソニ
ー(株)製Hi8ME(P6−120)を0dBとして
相対的に表示した。
【0035】(6)テープの湾曲 テープを長さ10mmに切り出し、凸の面を下にして平
坦なガラス板上に置き、テープの端とガラス板との距離
を実体顕微鏡などで測定しテープの湾曲とした。なお、
両端の湾曲が異なる場合はその大きい方の値をもってテ
ープの湾曲とする。
【0036】
【実施例】次に実施例に基づき、本発明の実施態様を説
明する。 実施例1 公知の方法により得られたポリエチレン−2,6−ナフ
タレートのペレットに粒径0.35μmのポリジビニル
ベンゼン粒子をベント式二軸混練押出機を用いてペレッ
ト中の粒子含有量が3重量%となるように混合した。こ
の粒子含有ペレットを170℃で6時間真空乾燥しポリ
マAとした。粒子を含有しないポリエチレン−2,6−
ナフタレートのペレットを170℃で6時間真空乾燥し
たもの95重量部と、ポリマA5重量部とを混合しポリ
マBとした。ポリマAを押出機Aに、ポリマBを押出機
Bに供給し295℃で溶融させ、それぞれを高精度濾過
後、合流部が矩形の2層合流ブロックで合流積層して、
スリット幅1mmのフィッシュテール型口金よりシート
状に押出し、静電印加キャスト法により30℃のキャス
ティングドラムに巻き付けて冷却固化し厚さ約140μ
mの未延伸フイルムを得た。この未延伸フイルムをシリ
コン製のロールにより、ロール表面温度130℃にて長
手方向に4.2倍延伸した。この一軸延伸フイルムを公
知のテンターにて雰囲気温度135℃で幅方向に5.0
倍延伸し、180℃の雰囲気温度で1.5秒間熱処理を
行ないついで150℃に加熱された、周速の異なる2本
のロールの間でフイルムを長手方向に弛緩させ厚さ5μ
mの二軸配向積層フイルムを得た。
【0037】次に、得られたフイルムのポリマA面に前
述の如き所定の磁性層を設けてデジタル磁気記録テープ
を作成した。t/dは、好ましい範囲内であり、得られ
たデジタル磁気記録テープは、優れた電磁変換特性(R
F出力)を示すとともに、その湾曲も0.5mmと小さ
かった。
【0038】実施例2〜6、比較例1〜4 t/d、積層構成、フイルム厚さ等を各種変更して実施
例1と同様に二軸配向積層フイルムを作成した(但し比
較例1は単層、実施例4、比較例4は3層で両面が粒子
含有ポリマA層)。本発明で特定した範囲、要件を満足
する場合は、いずれも、電磁変換特性(RF出力)とテ
ープ湾曲の両方を共に満足できたが(実施例2〜6)、
いずれかの条件が本発明で特定した範囲から外れる場合
には(比較例1〜4)、電磁変換特性(RF出力)とテ
ープ湾曲を共に満足させることはできなかった。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明のデジタル磁気記録テープにおい
ては、支持体フイルムを2層以上の積層構造からなる、
幅方向のヤング率が600kg/mm 2 以上で厚さ
μm以下のポリエチレンナフタレートフイルムとし、
支持体フイルムは磁性面と反対側の層に粒子を含有し、
該粒子の平均粒径dと該層の厚さtとの関係が0.2≦
t/d≦5の範囲にある構成とし、かつ、テープの湾曲
を4mm以下に抑えたので、高密度のデジタル磁気記録
テープにあっても、優れた電磁変換特性を満足させるこ
とができ、しかも、薄膜、高弾性率の要求も満足させる
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 5/66 G11B 5/704 G11B 5/78

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体フイルムに磁性層を設けた磁気テ
    ープにおいて、支持体フイルムが少なくとも2層以上の
    積層構造で、幅方向のヤング率が600kg/mm 2
    上で厚さ7μm以下のポリエチレンナフタレートフイ
    ルムからなり、該支持体フイルムは磁性面と反対側の層
    に粒子を含有し、該粒子の平均粒径dと該層の厚さtと
    の関係が0.2≦t/d≦5の範囲にあり、かつ、テー
    プの湾曲が4mm以下であることを特徴とするデジタル
    磁気記録テープ。
  2. 【請求項2】 前記支持体フイルムが、磁性面と同じ側
    の層に粒子を含有し、該粒子の平均粒径dと該層の厚さ
    tとの関係が0.2≦t/d≦5の範囲であり、かつ、
    dが5〜90nmである請求項1のデジタル磁気記録テ
    ープ。
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