JP2794297B2 - 17位置に3、4又は6員のスピロ環を含有する新規のステロイド、その製造方法、その製造用中間体、その薬剤としての使用及びそれを含有する製薬組成物 - Google Patents

17位置に3、4又は6員のスピロ環を含有する新規のステロイド、その製造方法、その製造用中間体、その薬剤としての使用及びそれを含有する製薬組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、17位置に3、4又は6員のスピロ環を含
有する新規のステロイド、その製造方法、その製造用中
間体、その薬剤としての使用及びそれを含有する製薬組
成物に関する。
[発明の説明] 本発明の主題は、一般式(I): {式中、R1は随意に置換された炭素環式又は複素環式ア
リール又はアルアルキル基を表わし、 R2はα又はβ位置にあり、1〜18個の炭素原子を含有
する炭化水素基を表わし、 スピロエーテルの波線は、酸素原子がα又はβ位置に
あることができるということを示し、 Xは基−(CH2− (ここで、nは整数1、2又は4を表わす) 又は基−CH=CH−CH2−CH2−を表わし、 環A及びBは、次の構造: a)A及びBが次の基: (式中、R′及びR″は同一であっても異なっていても
よく、水素原子又は1〜4個の炭素原子を含有するアル
キル基を表わす) を表わすもの; b)A及びBが次の基: (式中、Reは水素原子、1〜6個の炭素原子を含有する
随意に置換されたアルキル基又はアシル基を表わす) を表わすもの; c)A、B及びCが次の基: を表わすもの; d)A及びBが次の基: を表わすもの; 又は e)A及びBが次の基: を表わすもの: のいずれか1種を有し、 Xが−CH2−を表わす場合、R′及びR″はそれぞれ
水素原子であるのが好ましい} の化合物並びにその塩にある。
R1が随意に置換された炭素環式アリール又はアルアル
キル基を表わす場合、これはフェニル又はベンジル基で
あるのが好ましい。これら芳香族基は、o−、m−又は
p−位を 1種以上のアルキル基、好ましくは1〜8個の炭素原
子を含有するアルキル基; 1種以上のアルコキシ基、好ましくは1〜8個の炭素
原子を含有するアルコキシ基、例えばメトキシ、エトキ
シ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ブチルオキ
シ、イソブチルオキシ、t−ブチルオキシ及びビニルオ
キシ若しくはアリルオキシのようなアルケニルオキシ基
(これらの基は全て、随意に置換されていてよい); 1種以上のハロゲン原子、例えば弗素、塩素、臭素及
び沃素、好ましくは塩素若しくは臭素; 以下のもの: ・ヒドロキシル、 ・トリフルオルメチル基、 ・1〜6個の炭素原子を含有するアシル基、例えばア
セチル、プロピオニル、 ・随意にエステル化されたカルボキシル、例えばメト
キシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカル
ボニル、 ・1〜8個の炭素原子を含有するアルキルチオ、例え
ばメチルチオ若しくはエチルチオ(随意にスルホキシド
若しくはスルホンの形に酸化されたもの) から選択される1種以上の基; アミノ基又は1〜8個の炭素原子を含有するそれ自体
随意に置換されたアルキル基で一−若しくは二置換され
たアミノ基、例えばメチルアミノ、ジメチルアミノ及び
ビス(クロルエチル)アミノ基 (これらアミノ又は一−若しくは二置換アミノ基は随意
にN−オキシドの形に酸化されていてよく、 これらアミノ基は、随意に酸素、窒素及び硫黄より成
る群から選択される複素原子を含有する複素環、例えば
モルホリノ又はピペリジニル基に組み込まれていること
もある) で置換されていてよい。もちろん、これらアリール又は
アルアルキル基は、これら種々の基の組合せ、例えば2
−メチルチオエトキシ、3−フルオル及び4−ジメチル
アミノの組合せによって置換されていてよい。また、R1
は随意に上記の種々の基で置換された複素環式アリール
基を表わすこともできる。チエニル、フリル、イソチエ
ニル、イソフリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキ
サゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、ピリジ
ニル又はピペリジニル及び当業者に知られた複素環を挙
げることができる。
アリール核上の置換基としては、アミノ置換アルキル
基、例えばジメチルアミノメチル、ジメチルアミノエチ
ル、メチル(ジメチルアミノエチル)アミノのうちの1
種;並びにアミノ置換アルキルオキシ、例えばジメチル
アミノエチルオキシも考えられる。
また、珪素原子を含有する基、例えばトリメチルシリ
ルフェニル基を挙げることもできる。
前記の窒素原子又は硫黄原子を含有する基は、酸化さ
れていてもよい。
一般に、置換基R1が複素原子、好ましくは窒素又は硫
黄を含有する化合物が好ましい。
種々の基R1の中では、以下のものを挙げることができ
る: 基R2は、1〜4個の炭素原子を含有する飽和の直鎖状
又は分枝鎖状アルキル基、例えばメチル、エチル、プロ
ピル又はブチル基であるのが好ましい。より好ましく
は、R2はメチル又はエチル基である。特に好ましくは、
R2はメチル基である。
基R2は、α又はβ位置にあることができる。R2がβ位
置にある化合物が好ましい。後者の場合、スピロエーテ
ル官能基の酸素は17β位置にある。
R1がカルボキシル官能基を含有する場合、このカルボ
キシル官能基は塩形成されていてよい。可能な塩の中で
は、例えばナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウ
ム、マグネシウム又はアンモニウムの塩を挙げることが
できる。有機塩素の中では、メチルアミン、プロピルア
ミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチル
アミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、トリス(ヒ
ドロキシメチル)アミノメタン、エタノールアミン、ピ
リジン、ピコリン、ジシクロヘキシルアミン、モルホリ
ン、ベンジルアミン、プロカイン、リシン、アルギニ
ン、ヒスチジン、N−メチルグルカミンを挙げることが
できる。
R1が酸によって塩形成され得る官能基、特にアミノ官
能基を含有する場合、酸付加塩が得られる。
もちろん、本発明は、式(I)の塩形成し得る化合物
の酸付加塩、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、燐
酸、酢酸、蟻酸、プロピオン酸、安息香酸、マレイン
酸、フマル酸、琥珀酸、酒石酸、くえん酸、蓚酸、グリ
オキシル酸、アスパラギン酸、アルカンスルホン酸(例
えばメタン−又はエタンスルホン酸)、アリールスルホ
ン酸(例えばベンゼン−又はp−トルエンスルホン酸)
及びアリールカルボン酸のうちの1種と共に形成された
塩にも及ぶものである。
式(I)の化合物の中では、次式(I′): {式中、R1は随意に置換された炭素環式又は複素環式ア
リール又はアルアルキル基を表わし、 R2はβ位置にあり、1〜18個の炭素原子を含有する炭
化水素基を表わし、 スピロエーテルの酸素原子は17β位置にあり、 Xは基−(CH2− (ここで、nは整数2又は4を表わす) 又は基−CH=CH−CH2−CH2−を表わす} に相当する化合物並びにその塩が好ましい。また、式
(I)の化合物の中では、R1が アミン官能基: (ここで、R3及びR4は、 ・それぞれ1〜8個の炭素原子を含有する第1、第2若
しくは第3アルキル基を表わすか、 又は ・それらが結合している窒素原子と一緒になって、酸
素、窒素、硫黄及び珪素より成る群から選択される他の
複素原子を随意に含有する複素環を形成するか である) を有するアリール又はアルアルキル基 或いは メチルチオ又はエチルチオ官能基を有するアリール基 のいずれかである化合物並びのその塩も好ましい。
後者の化合物の中では、特に、式(I)においてR1
フェニル基であり且つこのフェニル基が有する置換基が
p−位にある化合物及びその塩、並びに式(I)におい
てR1が以下の式: の1種の基である化合物及びその塩が好ましい。
R1の中では、次式: の基が好ましい。
式(I)の好ましい化合物は、特に実施例に記載され
たものである。これらの化合物の中では、以下の化合物
が好ましい: ・(17R)11β−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]
スピロ(エストラ−4,9−ジエン−17,2′−オキセタ
ン)−3−オン ・(17R)11β−[4−(メチルチオ)フェニル]スピ
ロ(エストラ−4,9−ジエン−17,2′−オキセタン)−
3−オン。
また、本発明の主題は、以下のことを特徴とする前記
式(I)の化合物の製造方法にもある: a)次式(IA): (式中、R1及びR2は前記と同じ意味を持ち、 R′及びR″は、それぞれ水素原子若しくはアルキル
基を表わすか、又は一方が水素原子を表わし且つもう一
方がアルキル基を表わすかである) の化合物を製造するために、次式(II): (式中、Kはブロックされたケトン基を表わす) の化合物に、ケトン官能基を遊離させることもできる脱
水剤を作用させて式(IA)においてR′及びR″が水素
原子である化合物を得て、 所望ならば式(IA)においてR1が硫黄又は窒素原子を
含有する化合物を酸化して、R1がスルホキシド若しくは
スルホンに酸化された硫黄原子又はN−オキシドに酸化
された窒素原子を含有する化合物を得て、 所望ならばこの式(IA)の生成物に強塩基を作用さ
せ、次いでハロゲン化アルキルを作用させて式(IA)に
おいてR′及び(又は)R″が1〜4個の炭素原子を含
有するアルキル基である化合物を得ること; b)次式(IB): (式中、R1、R2及びReは前記と同じ意味を持つ) の化合物を製造するために、次式(I′): (式中、R1及びR2は前記の意味を持つ) の化合物な芳香族化剤を作用させ、次いで所望ならば鹸
化剤を作用させ、 最後に所望ならば式(IB)においてReが水素原子であ
る化合物にアルキル化剤を作用させること; c)次式(Ic): (式中、R1及びR2は前記と同じ意味を持つ) の化合物を製造するために、式(I′)の化合物にア
シル化剤を作用させ、次いで鹸化剤を作用させること; d)次式(ID): (式中、R1及びR2は前記と同じ意味を持つ) の化合物を製造するために、式(I′)の化合物にエ
ポキシ化剤を作用させること; e)次式(IE): (式中、R1及びR2は前記と同じ意味を持つ) の化合物を製造するために、式(I′)の化合物にヒ
ドロキシルアミンを反応させること; f)所望ならば、得られた式(IA)、(IB)、(IC)、
(ID)及び(IE)の化合物を塩形成させること。
上記の方法の好ましい実施方法において、ケトン官能
基を遊離させることもできる脱水剤による式(II)の化
合物の転化は、スルホン酸系樹脂(酸型)、例えばポリ
スチレン担体又はスチレン/ジビニルベンゼンポリマー
担体を有する市販のスルホン酸系樹脂によって実施する
のが好ましい。しかしながら、低級アルカノール中の塩
酸若しくは硫酸又は酢酸中の過塩素酸のような無機酸、
或いは水/塩化メチレン混合物中の硫酸水素カリウム又
はp−トルエンスルホン酸のようなスルホン酸を用いる
こともできる。
式(II)においてKはジメチルケタール、ジオキシエ
チレン、2,2−ジメチル−1,3−ジオキシプロパンのよう
なケタール基、対応するチオケタール、オキシム又はメ
チルオキシムであることができる。
式(IA)の化合物と反応させる酸化剤又は式(ID)の
化合物を得るために反応させるエポキシ化剤は、m−ク
ロル過安息香酸、過酢酸又は過フタル酸のような過酸で
あるのが好ましい。また、過酸化水素を単独で又はヘキ
サクロル−若しくはヘキサフルオルアセトンの存在下で
使用することもできる。
もちろん、酸化させるとのできる官能価数に応じて、
1当量以上の酸化剤を使用することができる。
しかして、例えばR1が含有する硫黄原子をスルホンに
酸化することが望まれる場合には、もちろん、少なくと
も2当量の酸化剤を使用しなければならない。
・式(IA)の化合物について用いられる強塩基は、随意
に現場で調製されたナトリウム又はリチウムアミドのよ
うな、アルカリ金属のアミドであることができる; ・用いられるハロゲン化アルキルは、好ましくは、沃化
メチルのような沃化物である; ・式(IB)の化合物を製造するために用いられる芳香族
化剤は、好ましくは、臭化アセチルのようなハロゲン化
アシル若しくは無水酢酸のような酸無水物又はそれら2
種の混合物である; ・式(IB)の化合物の随意のアシル化及び式(IC)の化
合物をもたらすアシル化は、慣用の方法に従って実施さ
れる。好ましくは、ハロゲン化アシルが用いられる。
・式(IB)の化合物の随意のアルキル化は、慣用の方法
に従って実施される。例えばハロゲン化アルキルが用い
られる; ・式(IB)又は(IC)の化合物を得るために用いられる
鹸化剤は、好ましくは、水酸化ナトリウム又はカリウム
のようなアルキル塩基であり、この反応はメタノール又
はエタノールのような低級アルコール中で実施される; ・式(I′)の化合物からのオキシムの形成は、塩の
形、好ましくはアルコール中の塩酸塩の形のヒドロキシ
ルアミンを用いて、還流温度において実施される。
鹸化は、標準条件において実施される。この操作は、
例えばエタノール性水酸化ナトリウムの存在下で実施す
ることができる。また、炭酸ナトリウム若しくはカリウ
ム又は炭酸水素ナトリウム若しくはカリウムのようなナ
トリウム塩又はカリウム塩を使用することもできる。
また、酸による鹸化を慣用の条件において実施され
る。この操作は、例えばエーテル溶液中で塩酸を用いて
実施するのが好ましい。
また、本発明の主題は、前記の一般式(I)において
Xが基−(CH2−又は基 −CH=CH−CH2−CH2−である化合物の製造方法であっ
て、 ・次式(III): (式中、R1及びR2は前記と同じ意味を持ち、 破線は炭素間に二重結合が存在し得ることを示す) の化合物に環化剤を作用させることによって処理して、
式(IA)においてR′及びR″がそれぞれ水素原子であ
り且つXが基−(CH2−又は基−CH=CH−CH2−CH2
−である化合物に相当する次式(I″): の化合物を得て、 ・この式(I″)の化合物を、前記の方法に従って、
式(IA)において基R′若しくはR″の一方又は基R′
及びR″の両方が1〜4個の炭素原子を含有するアルキ
ル基である対応する化合物並びに式(IB)、(IC)、
(ID)及び(IE)の化合物に転化させる ことを特徴とする前記製造方法にもある。
上記の方法の好ましい実施方法において、式(III)
の化合物に反応させるのに好ましい環化剤は、ピリジン
の存在下における塩化トシルである。また、塩化メチル
スルホニルを使用することもできる。
式(I)の化合物並びにその製薬上許容できる塩は、
生理学的観点から特に有用な化合物である。
この化合物のホルモン受容体についての研究によっ
て、黄体ホルモン又は抗黄体ホルモン活性、男性ホルモ
ン又は抗男性ホルモン活性が明らかになった。
式(I)の化合物は特に、著しい抗黄体ホルモン活性
を有する。
また、式(I)の化合物は、後記の試験結果によって
示されるように、抗糖質コルチコイド活性をも有する。
しかしながら、ある種の化合物はまた、その抗糖質コ
ルチコイド特性よりも大きい抗黄体ホルモン活性をも有
する。
抗黄体ホルモン特性を有する式(I)の化合物並びに
その製薬上許容できる塩は、避妊薬として使用すること
ができる。これらは、ホルモン異常に対して使用するこ
とができる。
また、式(I)のある種の化合物並びにその製薬上許
容できる塩は、黄体ホルモン特性を示すこともあり、無
月経、月経困難症及び黄体不全の治療に使用することが
できる。
従って、式(I)の化合物並びにその製薬上許容でき
る塩は、主として糖質コルチコイドの副作用を抑制する
ための薬剤として使用することができる。また、これら
は糖質コルチコイドの分泌過多による障害、特に一般的
な老化、より特定的には高血圧、アテローム性動脈硬化
症、骨粗鬆症、糖尿病、肥満症並びに免疫低下及び不眠
症を抑制することもできる。
抗男性ホルモン特性を示す式(I)の化合物並びにそ
の製薬上許容できる塩は、前立腺の肥大及び癌、男性ホ
ルモン過多症、貧血、多毛症並びににきびの治療に使用
することができる。
また、式(I)の化合物並びにその製薬上許容できる
塩は抗増殖特性をも有するので、ホルモン依存性癌、特
に乳癌及びその転移の治療に有用である。これらの特性
のために、これらの化合物は良性腫瘍の治療にも有用で
ある。
式(I)のある種の化合物並びにその製薬上許容でき
る塩は、エストロゲン及び(又は)抗エストロゲン特性
をも有する。抗エストロゲン特性のために、これらの化
合物はエストロゲン依存性癌の治療にも有用である。
また、式(I)の化合物並びにその製薬上許容できる
塩はエストロゲン特性を有することもあるので、これら
化合物は低ホリキュリン血症に関連する障害、例えば無
月経、月経困難症、反復流産、月経前の障害の治療、並
びに閉経期の治療にも有用である。
従って、本発明の主題は、式(I)の製薬上許容でき
る(即ち使用薬量において無毒性である)化合物並びに
その製薬上許容できる塩から成る薬剤にもある。
本発明の主題は、特に、前記の好ましい化合物、特に
次の名称: ・(17R)11β−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]
スピロ(エストラ−4,9−ジエン−17,2′−オキセタ
ン)−3−オン ・(17R)11β−[4−(メチルチオ)フェニル]スピ
ロ(エストラ−4,9−ジエン−17,2′−オキセタン)−
3−オン の化合物から成る薬剤にある。
通常の投与量は、治療すべき症状及び投与経路に応じ
て変化する。例えば成人に経口投与する場合には、1日
につき10mg〜1gまで変化し得る。
前記の式(I)の新規の化合物並びにその塩は、少な
くとも1種の該化合物を活性成分として含有する製薬組
成物を製造するのに使用することができる。
式(I)の化合物並びにその塩は、消化器経路、非経
口又は局所経路で使用される。これらは単純な錠剤、糖
衣錠剤、カプセル、顆粒、座薬、注射用製剤、軟膏、ク
リーム、ゲルの形で処方することができ、これらは、標
準的な方法に従って製造される。
活性成分は、これら製薬組成物に通常用いられる賦形
剤、例えばタルク、アラビアゴム、ラクトース、澱粉、
ステアリン酸マグネシウム、ココアバター、水性又は非
水性ビヒクル、動物性又は植物性の脂肪物質、パラフィ
ン誘導体、グリコール類、各種の湿潤剤、分散剤又は乳
化剤及び保存剤と共に配合することができる。
従って、本発明の主題は、少なくとも1種の式(I)
の化合物又はそれらの少なくとも1種の製薬上許容でき
る塩を活性成分として含有する製薬組成物にもある。
また、本発明の主題は、新規の産業上の化合物とし
て、特に式(I)の化合物の製造のための新規の産業上
の化合物としての、次式(II′): {式中、R1、R2及びKは前記の意味を持ち、 X′は−(CH2n1−(ここで、n1は2又は4であ
る)又は−CH=CH−CH2−CH2−を表わす} の化合物にもある。
式(II′)の化合物は、次式(IV): {式中、X′は−(CH2n1−(ここで、n1は2又は4
である)又は−CH=CH−CH2−CH2−を表わす} の対応する化合物を環化させることによって製造するこ
とができる。
式(IV)の化合物はそれ自体、次式(V): の化合物から出発して、以下のようにして製造すること
ができる。即ち、この化合物に強塩基の存在下で式H−
C≡C−(CH22OH又はCH3CO2Alk(ここで、AlkはC
1〜4のアルキルである)の誘導体を作用させ、次いで
所望ならば得られた異性体混合物をクロマトグラフィー
のような慣用の方法によって分離する。
得られた化合物は、環Dが次の構造: を有する。これを次いで、第1の化合物(1)について
は、式(IV)においてX′がそれぞれ基−CH=CH−CH2
−CH2−又は−(CH2n1−(ここで、n1は4である)で
ある化合物を得るために、部分的に又は全体的に水素化
する。
式(2)の化合物については、式(IV)においてX′
が−(CH2−である化合物を得るために、還元剤を
作用させる。
式(II)においてXが−(CH2−である化合物
は、式(V)の化合物に強塩基の存在下でハロゲン化ト
リメチルスルホニウムを作用させることによって製造す
ることができる。
この種の化合物のある種の製造方法は、ヨーロッパ特
許第0,192,598号に見出される。
また、式(II′)の化合物は、次の方法で製造するこ
ともできる: 次式(VI): の化合物に、 A)式H−C≡C−(CH22OHの化合物を反応させて前
記の化合物(1)と同じ環Dを有する化合物を得て、次
いでこの化合物を部分的に又は全体的に水素化反応させ
るか、 或いは B)式CH3CO2Alkの化合物を反応させて前記の化合物
(2)と同じ環Dを有する化合物を得て、次いでこの化
合物に還元剤を作用させるか のいずれかによって次式(VII): (式中、X′及びR2は前記の意味を持つ) の化合物を得て、この式(VII)の化合物に環化剤を作
用させて次式(VIII): (式中、R2及びX′は前記の意味を持つ) の化合物を得て、これにエポキシ化剤を作用させて次式
(IX): の化合物を得て、この化合物に、(R12CuLi、第一銅
若しくは第二銅の存在下におけるR1MgHal又は(R12Cu
CNLi2から選択される試薬を反応させる。
上記の方法の好ましい実施方法において、式(IV)の
化合物を式(II′)の化合物に環化させる試薬は、ピリ
ジン中における塩化メタンスルホニル又は塩化トルエン
スルホニルである。
式H−C≡C−(CH22OHの化合物の式(V)の化合
物への作用は、テトラヒドロフランのような溶媒中でカ
リウムt−ブチラート又はブチル若しくはメチルリチウ
ムの存在下で実施するのが好ましい。
式CH3CO2Alk(ここで、Alkは好ましくはt−ブチルで
ある)の化合物の作用は、テトラヒドロフランのような
溶媒中でリチウムジイソプロピルアミドの存在下で実施
するのが好ましい。
化合物(1)の全水素化は、例えばメタノールとパラ
ジウム担持活性炭との混合物によって又はベンゼン若し
くはベンゼン/エタノール混合物中のクロルトリストリ
フェニルホスフィノロジウム及び水素の通過によって実
施される。部分的な水素化は、酢酸エチルのような溶媒
中で、触媒毒としてキノリン又はトリエチルアミンのよ
うなアミンを加えたパラジウム担持硫酸バリウムの存在
下で水素によって実施することができる。
化合物(2)の還元は、好ましくは、例えばテトラヒ
ドロフラン中で、水素化アルミニウムリチウムによって
実施することができる。
17,20位置におけるエポキシドの形成は、テトラヒド
ロフラン及びジメチルスルホキシドのような溶媒又は混
合溶媒中でカリウムt−ブチラートの存在下で沃化トリ
メチルスルホニウムを作用させることによって実施する
のが好ましい。
式(III)の化合物は、前記の式(IV)の化合物に、
ケトン官能基を遊離させることもできる脱水剤を作用さ
せることによって製造することができる。この脱水剤
は、前記の試薬から選択され、特にメタノール中の塩酸
又は希酢酸である。
さらに、この反応は前記の化合物(1)から出発して
化合物(IV)を単離することなく、化合物(1)の部分
又は全体水素化反応に次いでケトン官能基の脱保護基反
応を行なうことによって実施することもできる。
式(VIII)の化合物を式(IX)の化合物に転化させる
のに用いられるエポキシ化剤は、ヘキサフルオルアセト
ン中の過酸化水素である。所望でないβ異性体は、クロ
マトグラフィーによって分離される。
式(IX)の化合物に反応させるのに好ましい試薬は、
塩化第一銅の存在下におけるR1 Mg Brである。
このような製造のいくつかの実施例を、下記の実験の
項に記載する。
本発明を例示ししかしこれを何ら限定しない後記の実
施例に加えて、下記の化合物が、本発明の構成内で得る
ことのできる化合物を構成する。
次式(I′): (式中、R1、R2及びXは以下の表に記載の意味を持ち、 スピロエーテルの酸素原子は17β位置にある) の化合物: [実施例] 例1:(17R)11β−[4−(ジメチルアミノ)フェニ
ル]スピロ(エストラ−4,9−ジエン−17,2′−オキセ
タン)−3−オン 工程A:3,3−[(1,2−エタンジイル)ビスオキシ]−17
β−ヒドロキシ−19−ノル−17α−プレグナ−5(1
0),9(11)−ジエン−21−酸(1,1−ジメチルエチル) テトラヒドロフラン1.4中の濃度0.51Mのリチウムジ
イソプロピルアミドの568cm3の溶液を−73℃に冷却し
た。−73℃〜−72℃において20分間かけて、酢酸t−ブ
チル37.3cm3を導入し、−73℃において1時間撹拌を実
施した。温度を−60℃に上げ、テトラヒドロフラン260c
m3にエストラー5(10),9(11)−ジエン−3,17−ジオ
ンの環状3,3−(1,2−エタンジイル)アセタール17.38g
を含有させた混合物を30分かけて導入し、次いで−60℃
において1時間20分撹拌を実施した。
媒体の温度を0℃にし、飽和塩化アンモニウム水溶液
520cm3を15分かけて添加した。周囲温度において1時間
撹拌しデカンテーションした後に、水相を塩化メチレン
で抽出した。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄
し、乾燥させ、乾固させた。残渣をシリカを用いてクロ
マトグラフィー(溶出液はシクロヘキサン−酢酸エチル
−トリエチルアミンの比95:5:0.001の混合物)にかけ
て、目的化合物20.3gが単離された。
NMRスペクトル(CDCl3+C5D5N1滴) 3.97ppm:3位のエチレンジオキシのH 5.6 ppm:H11 0.9 ppm:H18 4.55ppm:OH 1.47ppm:t−ブチルのH ハウスらに従うリチウムジイソプロピルアミドの調整
{「ジャーナル・オブ・オルガニック・ケミストリー
(Journal of Organic Chemistry)」、第43巻、第704
頁(1978年)} ジイソプロピルアミン68cm3から出発して、目的化合
物が溶液状で得られた。滴定値0.51M。
工程B:17,21−ジヒドロキシ−19−ノル−17α−プレグ
ナ−5(10),9(11)−ジエン−3−オンの環状(1,2
−エタンジイル)アセタール 前の工程で得られた化合物20.3gを不活性雰囲気下に
おいてテトラヒドロフラン400cm3中に溶解させ、+18℃
〜+22℃において水素化アルミニウムリチウム14.38gを
5分かけて添加した。この全体を40℃に1時間加熱し
た。+15℃〜+20℃に冷却した後に、塩化メチレン600c
m3を添加し、この混合物を0℃〜+5℃にし、飽和重炭
酸ナトリウム水溶液130cm3をゆっくり添加した。得られ
た沈殿を過し、塩化メチレンで粉状にして洗浄した。
液をデカンテーションし、水相を塩化メチレンで抽出
した。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾
燥させ、乾固させた。残渣をエーテルで粉状にし、分離
し、減圧下で乾燥させて、目的化合物12.47gが得られ
た。
NMRスペクトル(CDCl3+C5D5N1滴) 3.96ppm:エチレンジオキシのH 5.59ppm:H11 0.88ppm:H18 3.97ppm:H21 3.33ppm:OHのH 工程C:スピロ(エストラ−5(10),9(11)−ジエン−
17,2′−オキセタン)−3−オンの(17R)環状(1,2−
エタンジイル)アセタール 前の工程で得られた化合物12.47gをピリジン250cm3
に溶解させた。これに塩化トシル24.94gを少量ずつ添加
し、周囲温度において2時間撹拌を実施した。氷及び水
を添加し、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和塩化ナ
トリウム水溶液で洗浄し、乾燥させ、トルエンによる飛
沫同伴によって乾固させた。得られたトシレート19.80g
を、エタノール性5%水酸化カリウム890cm3中に懸濁さ
せ、還流下で40分間撹拌した。減圧下でエタノールを留
去させ、水及び氷を添加し、10分間撹拌した。沈殿を分
離し、中性になるまで水で洗浄し、塩化メチレン中に溶
解させ、水をデカンテーションし、残部を乾燥させ、乾
固させた。残渣をシリカを用いてクロマトグラフィー
(溶出液はシクロヘキサン−酢酸エチル−トリエチルア
ミンの比90:10:0.001の混合物)にかけて、目的化合物
8.97gが単離された。融点136℃。
NMRスペクトル(CDCl3) 3.99ppm:エチレンジオキシのH 5.64ppm:H11 0.76ppm:H18 430〜4.50ppm:H21 工程D:5α,10α−エポキシスピロ(エストラ−5(1
0),9(11)−ジエン−17,2′−オキセタン)−3−オ
ンの(17R)環状(1,2−エタンジイル)アセタール、そ
の5β,10β−エポキシ異性体 前の工程で得られた化合物8.97gを塩化メチレン180cm
3中に溶解させ、ヘキサクロルアセトン9cm3を添加し、
この混合物を−30℃に冷却した。−33℃〜−31℃におい
て50%過酸化水素27cm3を15分かけて導入し、0℃〜+
2℃において3時間撹拌した。この反応混合物を飽和重
炭酸ナトリウム溶液300cm3中に注入し、過酸化物がなく
なるまで+15℃〜+20℃においてチオ硫酸ナトリウムを
添加した。デカンテーションした後に、水相を塩化メチ
レンで抽出し、有機相を水で洗浄し、飽和塩化ナトリウ
ム溶液で洗浄し、乾燥させ、乾固させた。残渣をシリカ
を用いてクロマトグラフィー(溶出液はシクロヘキサン
−酢酸エチル−トリエチルアミンの比80:20:0.001の混
合物)にかけて、5β,10β−エポキシ化合物1.82g及び
5α,10α−エポキシ化合物5.36gが単離された。
IRスペクトル(CHCl3) αエポキシ:973cm-1 :823cm-1 βエポキシ:981cm-1 :830cm-1 NMRスペクトル(CDCl3) αエポキシ:0.76ppm H18 3.92ppm ケタール 6.09ppm H11 4.30〜4.46ppm H21 βエポキシ:0.75ppm H18 3.91ppm ケタール 5.92ppm H11 4.30〜4.46ppm H21 工程E:5α−ヒドロキシ−11β−[4−(ジメチルアミ
ノ)フェニル]スピロ(エストラ−9−エン−17,2′−
オキセタン)−3−オンの(17R)環状(1,2−エタンジ
イル)アセタール 前の工程で得られた5α,10α−エポキシド0.861gを
不活性雰囲気下においてテトラヒドロフラン18cm3中に
溶解させ、塩化第一銅24mgを添加した。0℃〜+5℃に
冷却した後に、テトラヒドロフラン中の溶液状(0.87
M)の臭化4−ジメチルアミノフェニルマグネシウム8.3
cm3を30分かけて導入し、この温度において1時間撹拌
した。この反応混合物を+15℃〜+20℃において飽和塩
化アンモニウム水溶液40cm3中に注入した。10分間撹拌
し、デカンテーションした後に、水相を酢酸エチルで抽
出した。この有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄
し、乾燥させ、乾固させた。残渣をシリカを用いてクロ
マトグラフィー(溶出液はシクロヘキサン−酢酸エチル
−トリエチルアミンの比70:30:0.001の混合物)にかけ
た。目的化合物1gが単離された。融点178℃。
NMRスペクトル(CDCl3) 4.00ppm:エチレンジオキシのH 2.91ppm:ジメチルアミノのH 4.28〜4.45ppm:H11及びH21 0.40ppm:H18 4.31ppm:OH 工程F:(17R)11β−[4−(ジメチルアミノ)フェニ
ル]スピロ(エストラ−4,9−ジエン−17,2′−オキセ
タン)−3−オン 前の工程で得られた化合物0.944gを70%酢酸6.6cm3
に溶解させ、41℃〜43℃に加熱し、2時間15分撹拌し
た。0℃〜+5℃に冷却した後に、アンモニアを添加し
てpHを8以上にし、塩化メチレンで抽出した。抽出液を
飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、乾固させた。残渣を
シリカを用いてクロマトグラフィー(溶出液はシクロヘ
キサン−酢酸エチルの比80:20の混合物)にかけて、目
的化合物0.468gが単離された。
イソプロピルアルコールから再結晶した後の融点108
℃。
IRスペクトル(CHCl3) 共役ケトン:1654cm-1 C=C :1612cm-1 芳香族 :1561cm-1 UVスペクトル(EtOH) Max. 260nm、ε=17,400 Max. 302nm、ε=20,500 EtOH HCl 0.1N Max. 300nm、ε=18,900 Inf1.218〜240nm NMRスペクトル(CDCl3例2:(17R)11β−[4−(メチルチオ)フェニル]ス
ピロ(エストラ−4,9−ジエン−17,2′−オキセタン)
−3−オン 工程A:5α−ヒドロキシ−11β−[4−(メチルチオ)
フェニル]スピロ(エストラ−9−エン−17,2′−オキ
セタン)−3−オンの(17R)環状(1,2−エタンジイ
ル)アセタール テトラヒドロフラン中の4−(メチルチオ)フェニル
マグネシウム55.3cm3(濃度0.81M)及び塩化第一銅0.14
8gを不活性雰囲気下において0℃〜+5℃に15分間冷却
した。テトラヒドロフラン53cm3中の5α,10α−エポキ
シスピロ(エストラ−5(10),9(11)−ジエン−17.
2′−オキセタン)−3−オンの(17R)環状(1,2−エ
タンジイル)アセタール5.36gを+3.5℃〜+5℃におい
て25分かけて導入し、この全体を0℃〜+5℃において
1時間半撹拌した。次いで、例1の工程Eにおけるよう
に操作を実施して、目的化合物0.24gが得られた。
NMRスペクトル(CDCl3) 2.46ppm:H3C−S 3.9〜4.1ppm:エチレンジオキシのH 0.38ppm:H18 4.30〜4.45ppm:H11、H21及びOH 7.16ppm:芳香族 工程B:(17R)11β−[4−(メチルチオ)フェニル]
スピロ−(エストラ−4,9−ジエン−17,2′−オキセタ
ン)−3−オン 前の工程で得られた化合物2gをエタノール40cm3中に
溶解させ、アンバーライト(Amberlite)IRC84樹脂{ロ
ーム・ハース(Rohm Haas)社2gを添加し、この全体を
不活性雰囲気下において7時間加熱還流した。周囲温度
において、この樹脂と化合物との混合物を分離し、エタ
ノール及び塩化メチレンで洗浄した。液を乾固させ
て、目的化合物1.194gが得られた。融点154℃。99.8%
エタノールから2回再結晶した後に、融点160℃の化合
物が得られた。
IRスペクトル(CHCl3UVスペクトル(EtOH) Max. 260nm、ε=16,500 Max. 300nm、ε=20,100 NMRスペクトル(CDCl3例3:(17S)11β−[4−(ジメチルアミノ)フェニ
ル]−3′,4′,5′,6′−テトラヒドロスピロ(エスト
ラ−4,9−ジエン−17,2′(2H)ピラン)−3−オン 工程A:5α,17β−ジヒドロキシ−11β−[4−(ジメチ
ルアミノ)フェニル]−17α−(4−ヒドロキシ−1−
ブチニル)エストラ−9−エン−3−オンの環状(1,2
−エタンジイル)アセタール カリウムt−ブチラート5gを無水テトラヒドロフラン
20cm3中に溶解させ、−5℃に冷却した後に、5α−ヒ
ドロキシ−11β−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]
エストラ−9−エン−3−オンの環状(1,2−エタンジ
イル)アセタール1.9gを5分かけて導入した。10分間撹
拌した後に、テトラヒドロフラン20cm3中に3−ブチノ
ール2.4gを含有させた溶液を15分かけて導入し、この全
体を飽和燐酸モノナトリウム溶液200cm3中に注入した。
次いで、水相を塩化メチレンで抽出し、乾燥させ、乾固
させた。残渣をシリカを用いてシクロヘキサン−酢酸エ
チルの比1:1の混合物及び次いで1%アンモニア含有酢
酸エチルで溶出させて精製した。目的化合物1.775gが回
収された。
NMRスペクトル(CDCl3+C5D5N1滴) 2.90ppm:ジメチルアミノのH 3.97ppm:エチレンジオキシのH 0.5 ppm:H18 3.73ppm:CH2−OH 6.62及び7.04ppm:芳香族 工程B:11β−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−17
β−ヒドロキシ−17α−(4−ヒドロキシブチル)エス
トラ−4,9−ジエン−3−オン 前の工程で得られた化合物871mgをパラジウム担持活
性炭0.4gの存在下でメタノール40cm3中で水素化させ
た。過し且つ溶媒を除去した後、残渣を10%酢酸10cm
3中に取り出し、45℃において1時間撹拌した。飽和重
炭酸ナトリウム水溶液で中和した後に、塩化メチレンで
抽出した。有機相を乾燥させ、減圧下で乾固させた。残
渣をシリカを用いてクロマトグラフィー(溶出液は酢酸
エチル)にかけて、目的化合物640mgが得られた。
IRスペクトル(CHCl3NMRスペクトル(CDCl3工程C:(17S)11β−[4−(ジメチルアミノ)フェニ
ル]−3′,4′,5′,6′−テトラヒドロスピロ(エスト
ラ−4,9−ジエン−17,2′(2H)ピラン)−3−オン 前の工程で得られた化合物788mg及び無水ピリジン15c
m3を含有する溶液を0℃に冷却し、塩化トシル1.5gを添
加し、この全体を周囲温度において1時間撹拌した。氷
30cm3を添加し、次いでこの混合物を濃塩酸14.5cm3で中
和した。水相を塩化メチレンで抽出し、乾燥させ、乾固
させた。残渣を溶出液として塩化メチレン−アセトンの
比95:5の混合物を用いてシリカに通すことによって精製
して、目的化合物0.2gが回収された。
NMRスペクトル(CDCl3) 2.90ppm:ジメチルアミノのH 4.33ppm:H11 0.53ppm:H18 3.46及び3.74ppm:−CH2O 5.74ppm:H4 7.02及び6.64ppm:芳香族 例4:(17)11β−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]
スピロ(エストラ−4,9−ジエン−17.2′−オキシラ
ン)−3−オン 11β−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−5α−
ヒドロキシスピロ(エストラ−9−エン−17,2′−オキ
シラン)−3−オン2.42g及びアンバーライトIRC84樹脂
を用いて出発して、例2の工程Bにおけるように操作を
実施した。
冷却後、樹脂を過し、エタノール60cm3で洗浄し、
乾固させた。残渣をイソプロピルエーテル30cm3中で粉
状にし、40℃において撹拌した。冷却し、分離し、イソ
プロピルエーテルで洗浄し、減圧下で乾燥させた後に、
目的化合物0.884gが得られた。母液からさらに0.273gの
生成物が回収させた。融点228℃。
シリカを用いたクロマトグラフィー(溶出液はシクロ
ヘキサン−酢酸エチルの比70:30の混合物)によって精
製した後に、初めのロットから生成物0.750gが単離され
た。融点234℃。
[α]=+270℃±3.5℃(c=0.5%CHCl3)。
NMRスペクトル(CDCl3) 2.92ppm:ジメチルアミノのH 5.8 ppm:H4 4.33ppm:H11 0.6 ppm:H18 2.63及び2.98:オキシランのH 6.67及び7.01ppm:芳香族 例5:(17S)11β−[4−(メチルチオ)フェニル]ス
ピロ(エストラ−4,9−ジエン−17,2′−オキシラン)
−3−オン 工程A:5α−ヒドロキシ−11β−[4−(メチルチオ)
フェニル]エストラ−9−エン−3,17−ジエンの環状3,
3−(1,2−エタンジイル)アセタール 塩化第二銅0.672g、塩化リチウム0.212g、無水テトラ
ヒドロフラン165cm3及び5α,10α−エポキシエストラ
−9(11)−エン−3,17−ジオンの環状3,3−(1,2−エ
タンジイル)アセタール16.5gを−6℃に冷却し、0.75M
臭化4−(メチルチオ)フェニルマグネシウム溶液100c
m3を1時間15分かけて一滴ずつ導入した。この全体を不
活性雰囲気下で−10℃において1時間撹拌した。飽和塩
化アンモニウム溶液100cm3を添加して、10分間撹拌し
た。
酢酸エチルで抽出し、抽出液を水で洗浄し、乾燥さ
せ、減圧下で濃縮乾固させた。残渣を少量のヘキサンで
取り出し、分離し、ヘキサンで洗浄した。減圧下で60℃
において1時間乾燥させた後に、粗精製物22.2gが得ら
れた。融点202℃。
シリカを用いてクロマトグラフィー{溶出液はシクロ
ヘキサン−酢酸エチルの比1:1(+トリエチルアミン0.0
01)の混合物}にかけ、酢酸エチルから再結晶した後
に、融点209℃の生成物が得られた。
工程B:11β−[4−(メチルチオ)フェニル]スピロ
(エストラ−9−エン−17,2′−オキシラン)−3−オ
ンの(17S)環状(1,2−エタンジイル)アセタール 0.9Mカリウムt−ブチラート溶液12.7cm3、テトラヒ
ドロフラン22cm3及び無水ジメチルスルホキシド27cm3
5℃に冷却した。沃化トリメチルスルホニウム2.20gを
数分かけて添加し、5℃において30分間撹拌した。次い
で上記の得られた化合物2.45gを、5℃において無水テ
トラヒドロフラン30cm3中に7分かけて注入し、この全
体を0℃〜+5℃において1時間撹拌した。この反応混
合物を水300cm3中に注入し、酢酸エチルで抽出した。抽
出液を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥させ、
乾固させた。残渣をエチルエーテル15cm3で取り出し、
冷却し、分離し、最少量の冷エチルエーテルで粉状に
し、減圧下で乾燥させた。目的化合物2.1gが得られた。
融点130℃(瞬間的)。
IRスペクトル(CHCl3工程C:(17S)11β−[4−(メチルチオ)フェニル]
スピロ(エストラ−4,9−ジエン−17,2′−オキシラ
ン)−3−オン 前の工程で調製した生成物2.1gを不活性雰囲気下にお
いてエタノール100cm3中に溶解させた。アンバーライト
IRC84樹脂4.2gを添加し、この全体を15時間30分還流し
た。冷却後、この混合物を過し、エタノールで洗浄
し、液を蒸発させた。冷状態に1時間保持し、生成物
を分離し、最少量の冷エタノールで粉状にし、減圧下で
乾燥させた。目的化合物0.49gが得られた。融点121〜12
2℃。
エタノール−塩化メチレンの比4:5の混合物から再結
晶した後に、融点122℃及び次いで167℃の生成物が得ら
れた。
UVスペクトル(EtOH)分子量406.6 Max. 259nm、ε=15,700 Max. 300nm、ε=18,700 NMRスペクトル(CDCl3) 2.43ppm:CH3S 5.76ppm:H4 4.32ppm:H11 0.55ppm:H18 2.61及び2.94ppm:オキシランのH 7.02及び7.13ppm:芳香族 本発明の化合物の薬理学的研究 I.本発明の化合物のホルモン受容体についての活性の研
究: 雌ウサギの子宮のプロゲストゲン受容体 約1kgの未成熟の雌ウサギに、エストラジオール25gを
皮膚適用した。この処理の5日後に動物を殺し、子宮を
取り出し、計量し、ポッター(Potter)・テフロン皿中
で緩衝溶液TS(トリス10mM、蔗糖0.25M、HCl pH7.4)
(TS50mlにつき組織1g)中で0℃においてホモジナイズ
した。次いでこのホモジナイズした物を0℃において超
遠心分離(105,000G×90分)した。こうして得られた上
澄み液の一部を、一定濃度(T)のトリチウム化された
化合物R(17,21−ジメチル−19−ノル−4,9−プレグナ
ジエン−3,20−ジオン)と共に、コールドR、コールド
プロゲステロン又はコールド被検化合物のいずれかが段
階的に増加する濃度(0〜2500×10-9M)で存在する下
で、時間tの間、0℃においてインキュベートした。次
いで、インキュベートしたそれぞれの物について、結合
したトリチウム化Rの濃度(B)を、デキストラン炭素
への吸着法によって測定した。
ラットの胸腺の糖質コルチコイド受容体 体重160〜200gのスプラグ−ドーリー(Sprague−Dawl
ey)EPOS種雄ラットの副腎を摘出した。この摘出の4〜
8日後に動物を殺し、胸腺を取り出して、緩衝液(トリ
ス10mM、蔗糖0.25M、ジチオトレイトール2mM、HCl pH
7.4)中でポッター・ポリテトラフルオルエチレン皿を
用いて(TS10mlにつき組織1g)0℃においてホモジナイ
ズした。次いでこのホモジナイズした物を0℃において
超遠心分離(105,000G×90分)した。こうして得られた
上澄み液の一部を、一定濃度(T)のトリチウム化され
たデキサメタゾンと共に、コールドデキサメタゾン又は
コールド被検化合物のいずれかが段階的に増加する濃度
(0〜2500×10-9M)で存在する下で、時間tの間、0
℃においてインキュベートした。次いで、インキュベー
トしたそれぞれの物について、結合したトリチウム化デ
キサメタゾンの濃度(B)を、デキストラン炭素への吸
着法によって測定した。
相対的結合親和性の計算 相対的結合親和性(RBA)の計算は、全ての受容体に
ついて同一である。
次の2つの曲線を描いた:コールド参照ホルモンの濃
度の対数の関数としての結合したトリチウム化ホルモン
の百分率(B/T)、及びコールド被検化合物の濃度の対
数の関数としての結合したトリチウム化ホルモンの百分
率(B/T)。
の直線を決定した。ここで、Bmax/Tは濃度(T)におけ
るこのトリチウム化ホルモンのインキュベーションの間
に結合したトリチウム化ホルモンの百分率であり、Bmin
/Tは大過剰(2,500×10-9M)のコールドホルモンの存在
下における濃度(T)でこのトリチウム化ホルモンのイ
ンキュベーションの間に結合したトリチウム化ホルモン
の百分率である。
直線I50と曲線との交点から、コールド参照ホルモン
(CH)及びコールド被検化合物(CX)の、受容体に対す
るトリチウム化ホルモンの結合を50%抑制する濃度を評
価することができる。
被検化合物の相対的結合親和性(RBA)を、次式によ
って決定した: 以下の結果が得られた。
結論 被検化合物、特に例1の化合物は、糖質コルチコイド
及びプロゲストゲン受容体に対して極めて顕著な親和性
を示す。
得られた結果から、これらの化合物は糖質コルチコイ
ド及びプロゲストゲンについて作働剤又は拮抗剤活性を
示すことができるということが結論づけられる。
II.抗糖質コルチコイド活性: 使用した方法は、ドウセ(Dausse)らによって[モレ
キュラー・ファーマコロジー(Molecular Pharmacolog
y)」、第13巻、第948〜953頁(1977年)に記載された
マウスの胸腺細胞についての方法(「糖質コルチコイド
構造と胸腺細胞に対する作用との間の関係」)から誘導
した。
副腎摘出したラットの胸腺細胞を、5×10-8Mのデキ
サメタゾンを含有する栄養培地中で、種々の濃度の被検
化合物の存在下又は不在下で37℃において3時間インキ
ュベートした。トリチウム化したウリジンを添加し、イ
ンキュベーションを1時間続けた。インキュベートした
物を冷却し、5%トリクロル酢酸溶液で処理し、次いで
ホワットマン(Whatman)GF/A紙を用いて過し、5%
トリクロル酢酸溶液で3回洗浄した。紙に保持された
放射能を測定した。
糖質コルチコイド及び特にデキサメタゾンは、トリチ
ウム化ウリジンの取り込みを減少させた。例1〜4の化
合物は、この作用に抵抗する。
さらに、単独で使用した被検化合物は糖質コルチコイ
ド型の作用をなんら生じさせないことが示された。
結論: 被検化合物は、極めて顕著な抗糖質コルチコイド活性
を示すが、糖質コルチコイド活性を持たない。
III.雌ラットにおける堕胎促進活性 膣子膏標本中の精子の存在によって妊娠日D1を決定し
た。妊娠のD9日において、化合物をトゥイーン(Twee
n)0.5%を含有するカルボキシメチルセルロース中の懸
濁液状で投与した。
この処理の72時間後に動物を殺し、子宮を検査して妊
娠状態を測定した。
例1の化合物を3mg/kgの薬量で投与した全ての群の動
物において、完全な堕胎が見られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07J 43/00 C07J 43/00 71/00 71/00 (72)発明者 マルエティーヌ・モギルスキ フランス国パリ、リュ・ラマルティー ヌ、37 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) CA(STN)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I): {式中、R1は随意に置換された炭素環式又は複素環式ア
    リール又はアルアルキル基を表わし、 R2はα又はβ位置にあり、1〜18個の炭素原子を含有す
    る炭化水素基を表わし、 スピロエーテルの波線は、酸素原子がα又はβ位置にあ
    ることができるということを示し、 Xは基−(CH2− (ここで、nは整数1、2又は4を表わす) 又は基−CH=CH−CH2−CH2−を表わし、 環A及びBは、次の構造: a)A及びBが次の基: (式中、R′及びR″は同一であっても異なっていても
    よく、水素原子又は1〜4個の炭素原子を含有するアル
    キル基を表わす) を表わすもの; b)A及びBが次の基: (式中、Reは水素原子、1〜6個の炭素原子を含有する
    随意に置換されたアルキル基又はアシル基を表わす) を表わすもの; c)A、B及びCが次の基: を表わすもの; d)A及びBが次の基: を表わすもの; 又は e)A及びBが次の基: を表わすもの: のいずれか1種を有する} の化合物又はその塩。
  2. 【請求項2】名称が: ・(17R)11β−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]
    スピロ(エストラ−4,9−ジエン−17,2′−オキセタ
    ン)−3−オン 又は ・(17R)11β−[4−(メチルチオ)フェニル]スピ
    ロ(エストラ−4,9−ジエン−17,2′−オキセタン)−
    3−オン であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の式
    (I)の化合物。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項記載の一般式(I)
    の化合物の製造方法であって、 a)次式(IA): (式中、R1及びR2は特許請求の範囲第1項におけるのと
    同じ意味を持ち、 R′及びR″は、それぞれ水素原子若しくはアルキル基
    を表わすか、又は一方が水素原子を表わし且つもう一方
    がアルキル基を表わすかである) の化合物を製造するために、次式(II): (式中、Kはブロックされたケトン基を表わす) の化合物に、ケトン官能基を遊離させることもできる脱
    水剤を作用させて式(IA)においてR′及びR″が水素
    原子である化合物を得て、 所望ならば式(IA)においてR1が硫黄又は窒素原子を含
    有する化合物を酸化して、R1がスルホキシド若しくはス
    ルホンに酸化された硫黄原子又はN−オキシドに酸化さ
    れた窒素原子を含有する化合物を得て、 所望ならばこの式(IA)の生成物に強塩基を作用させ、
    次いでハロゲン化アルキルを作用させて式(IA)におい
    てR′及び(又は)R″が1〜4個の炭素原子を含有す
    るアルキル基である化合物を得ること; b)次式(IB): (式中、R1、R2及びReは特許請求の範囲第1項における
    のと同じ意味を持つ) の化合物を製造するために、a)において得られた次式
    (I′): (式中、R1及びR2は前記の意味を持つ) の化合物に芳香族化剤を作用させ、次いで所望ならば鹸
    化剤を作用させ、最後に所望ならば式(IB)においてRe
    が水素原子である化合物にアルキル化剤を作用させるこ
    と; c)次式(Ic): (式中、R1及びR2は特許請求の範囲第1項におけるのと
    同じ意味を持つ) の化合物を製造するために、式(I′)の化合物にア
    シル化剤を作用させ、次いで鹸化剤を作用させること; d)次式(ID): (式中、R1及びR2は特許請求の範囲第1項におけるのと
    同じ意味を持つ) の化合物を製造するために、式(I′)の化合物にエ
    ポキシ化剤を作用させること; e)次式(IE): (式中、R1及びR2は特許請求の範囲第1項におけるのと
    同じ意味を持つ) の化合物を製造するために、式(I′)の化合物にヒ
    ドロキシルアミンを反応させること; f)所望ならば、得られた式(IA)、(IB)、(Ic)、
    (Id)及び(IE)の化合物を塩形成させること: を特徴とする前記製造方法。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第1項記載の一般式(I)
    においてXが基−(CH2−又は基−CH=CH−CH2−CH
    2−である化合物の製造方法であって、 ・次式(III): (式中、R1及びR2は特許請求の範囲第1項におけるのと
    同じ意味を持ち、 破線は炭素間に二重結合が存在し得ることを示す) の化合物に環化剤を作用させて式(IA)においてR′及
    びR″がそれぞれ水素原子であり且つXが基−(CH2
    −又は基−CH=CH−CH2−CH2−である化合物に相当す
    る次式(I″): の化合物を得て、 ・この式(I″)の化合物を、特許請求の範囲第3項
    記載の方法に従って、式(IA)において基R′若しくは
    R″の一方又は基R′及びR″の両方が1〜4個の炭素
    原子を含有するアルキル基である対応する化合物並びに
    式(IB)、(IC)、(ID)及び(IE)の化合物に転化さ
    せる ことを特徴とする前記製造方法。
  5. 【請求項5】特許請求の範囲第1又は2項記載の一般式
    (I)の化合物又はその製薬上許容できる塩から成る、
    高血圧、アテローム性動脈硬化症、骨粗鬆症、糖尿病、
    肥満症又は免疫低下若しくは不眠症の治療に用いるため
    の薬剤。
  6. 【請求項6】特許請求の範囲第1又は2項記載の一般式
    (I)の化合物又はその製薬上許容できる塩から成る、
    避妊薬又は堕胎薬として用いるための薬剤。
  7. 【請求項7】特許請求の範囲第1又は2項記載の一般式
    (I)の化合物又はその製薬上許容できる塩から成る、
    無月経、月経困難症又は黄体不全の治療に用いるための
    薬剤。
  8. 【請求項8】新規の産業上の化合物としての、次式(I
    I′): {式中、R1、R2及びKは特許請求の範囲第3項記載の意
    味を持ち、X′は基−(CH2n1− (ここで、n1は2又は4である) 又は基−CH=CH−CH2−CH2−を表わす} の化合物。
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