JP2794198B2 - 非線形抵抗素子及びこれを用いた液晶素子 - Google Patents
非線形抵抗素子及びこれを用いた液晶素子Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、液晶素子における液晶のアクティブ駆動な
どに利用される非線形抵抗素子及び、プリンターヘッド
やディスプレイに利用される、該非線形抵抗素子を用い
た液晶素子に関する。
どに利用される非線形抵抗素子及び、プリンターヘッド
やディスプレイに利用される、該非線形抵抗素子を用い
た液晶素子に関する。
[従来の技術] 従来、走査電極群と情報電極群とを対向させ直交させ
て配置したマトリクス電極を有する液晶ディスプレイ等
においては、画素毎に非線形抵抗素子を介してマトリク
ス電極間の液晶に電圧を印加するものが知られている
が、その非線形抵抗素子としては、特開昭58−184119号
等に記載されているような、平型の金属電極主に酸化物
質等の絶縁物を挟持したいわゆるMIM素子が知られてい
る。
て配置したマトリクス電極を有する液晶ディスプレイ等
においては、画素毎に非線形抵抗素子を介してマトリク
ス電極間の液晶に電圧を印加するものが知られている
が、その非線形抵抗素子としては、特開昭58−184119号
等に記載されているような、平型の金属電極主に酸化物
質等の絶縁物を挟持したいわゆるMIM素子が知られてい
る。
第4図は、このような液晶ディスプレイの一画素に相
当する部分の模式図である。図中、2は走査電極、11c
は情報電極、7eはMIM素子を介して情報(線側)電極11c
に接続された下側電極である。走査電極2と下側電極7e
間の液晶は両電極に印加されるパルス電圧によって駆動
される。
当する部分の模式図である。図中、2は走査電極、11c
は情報電極、7eはMIM素子を介して情報(線側)電極11c
に接続された下側電極である。走査電極2と下側電極7e
間の液晶は両電極に印加されるパルス電圧によって駆動
される。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、このような従来のMIM素子は、絶縁層
が薄いためにMIM素子の静電容量が大きくなりやすく、
素子の電極サイズを精度よく小型化しなければ、液晶素
子と組み合わせた場合、MIM部がオン状態となるために
必要な十分な電圧が印加できなくなるという問題があ
る。したがって、情報(線側)電極11cと下側(画素)
電極7eとの間に幅Wgなる非画素部を設ける必要があり、
このためディスプレイの開口率が損なわれるという欠点
がある。
が薄いためにMIM素子の静電容量が大きくなりやすく、
素子の電極サイズを精度よく小型化しなければ、液晶素
子と組み合わせた場合、MIM部がオン状態となるために
必要な十分な電圧が印加できなくなるという問題があ
る。したがって、情報(線側)電極11cと下側(画素)
電極7eとの間に幅Wgなる非画素部を設ける必要があり、
このためディスプレイの開口率が損なわれるという欠点
がある。
本発明の目的は、このような従来技術の問題点に鑑
み、作製が容易で十分に容量の小さい非線形素子および
これを用いた液晶素子を提供することにある。
み、作製が容易で十分に容量の小さい非線形素子および
これを用いた液晶素子を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため本発明の非線形抵抗素子は、
一対の電極間に絶縁層と導電性ビーズを含む高分子樹脂
層を挟持し、該絶縁層が非線形抵抗性を示し、該導電性
ビーズを含む高分子樹脂層が実質的に該導電性ビーズの
部分で電極として機能するようにしている。
一対の電極間に絶縁層と導電性ビーズを含む高分子樹脂
層を挟持し、該絶縁層が非線形抵抗性を示し、該導電性
ビーズを含む高分子樹脂層が実質的に該導電性ビーズの
部分で電極として機能するようにしている。
また、本発明の液晶素子は、マトリクス電極および液
晶層を有し、マトリクス電極により液晶層に電圧を印加
して液晶を駆動する液晶素子であって、マトリクス電極
は前記非線形抵抗素子を備え、これを介して液晶層に電
圧が印加されるようになっている。
晶層を有し、マトリクス電極により液晶層に電圧を印加
して液晶を駆動する液晶素子であって、マトリクス電極
は前記非線形抵抗素子を備え、これを介して液晶層に電
圧が印加されるようになっている。
[作用] この構成によれば、高分子樹脂層に含まれるビーズの
密度、材質、形状などを適切に選択することによって、
容易に容量の小さな非線形抵抗素子が作製される。ま
た、これを液晶素子に用いた場合、非線形部に十分な電
圧が印加され、安定した動作が行なわれる。
密度、材質、形状などを適切に選択することによって、
容易に容量の小さな非線形抵抗素子が作製される。ま
た、これを液晶素子に用いた場合、非線形部に十分な電
圧が印加され、安定した動作が行なわれる。
[実施例] 以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
第1図は、本発明の一実施例に係る非線形素子を示す
構成図であり、11は厚さ約500ÅのTa2O5の絶縁膜9を有
する金属電極、7は厚さ約1000ÅのITOの透明電極、8
は高分子樹脂層、10は厚さ0.7mmのガラス基板である。
透明電極7には絶縁層がないためビーズ12と透明電極7
はほぼ導通状態にあるとみなすことができる。また、12
は樹脂にニッケルコートを施した平均直径約1μmの導
電性ビーズであり、高分子樹脂層8は導電性ビーズ12を
0.01個/μm2の密度で含む厚さ約1μmのポリイミド樹
脂で形成される。
構成図であり、11は厚さ約500ÅのTa2O5の絶縁膜9を有
する金属電極、7は厚さ約1000ÅのITOの透明電極、8
は高分子樹脂層、10は厚さ0.7mmのガラス基板である。
透明電極7には絶縁層がないためビーズ12と透明電極7
はほぼ導通状態にあるとみなすことができる。また、12
は樹脂にニッケルコートを施した平均直径約1μmの導
電性ビーズであり、高分子樹脂層8は導電性ビーズ12を
0.01個/μm2の密度で含む厚さ約1μmのポリイミド樹
脂で形成される。
また、金属電極11の幅W11は20μmであり、ITO電極7
の幅W7は280μmである。したがって、W11×W7=20μm
×280μm=5600μm2なる面積に分布する導電性ビーズ
の数は、5600μm2×0.01個/μm2=56個程度とみなすこ
とができる。
の幅W7は280μmである。したがって、W11×W7=20μm
×280μm=5600μm2なる面積に分布する導電性ビーズ
の数は、5600μm2×0.01個/μm2=56個程度とみなすこ
とができる。
さらに1μmφの導電性ビーズ12の電極11に対する1
個あたりの有効な電極面積を0.1μm2/個程度と考える
と、W11×W7=5600μm2なる面積を有する電極11と7の
重なり部分全体では、56個×0.1μm2/個=5.6μm2程度
の有効電極面積であることがわかる。すなわち、金属電
極11と絶縁膜9および導電性ビーズ12からなるMIM構造
は、有効電極面積が5.6μm2程度であるような容量の小
さい非線形抵抗素子を形成している。
個あたりの有効な電極面積を0.1μm2/個程度と考える
と、W11×W7=5600μm2なる面積を有する電極11と7の
重なり部分全体では、56個×0.1μm2/個=5.6μm2程度
の有効電極面積であることがわかる。すなわち、金属電
極11と絶縁膜9および導電性ビーズ12からなるMIM構造
は、有効電極面積が5.6μm2程度であるような容量の小
さい非線形抵抗素子を形成している。
すなわち、本発明によって、500Å程度Ta2O5をつかっ
たMIM付液晶ディスプレイにおいてよく言われる5μm
×5μm程度以下の電極面積に相当する容量の小さい非
線形抵抗素子が容易に得られることがわかる。
たMIM付液晶ディスプレイにおいてよく言われる5μm
×5μm程度以下の電極面積に相当する容量の小さい非
線形抵抗素子が容易に得られることがわかる。
第2図は、走査電極群と情報線側電極群とを直交させ
て配置したいわゆるマトリクス電極を有する液晶素子で
あって上述の非線形抵抗を介して液晶層に電圧を印加す
るようにしたものの一部を示す断面図である。
て配置したいわゆるマトリクス電極を有する液晶素子で
あって上述の非線形抵抗を介して液晶層に電圧を印加す
るようにしたものの一部を示す断面図である。
同図において、1は上側ガラス基板、2aは走査電極で
あるところの上側透明電極、3はSiO2の絶縁層、4はラ
ビングを施こしたポリイミドの配向膜、5は液晶、7aと
7bは1画素づつ孤立した下側透明電極、11aと11bは情報
線側電極であるところのタンタル(Ta)の金属電極、9a
と9bは各金属電極11a,11b上に設けられたTa2O5の絶縁
膜、10aは下側ガラス基板である。下側透明電極7a,7b、
高分子樹脂層8、導電性ビーズ12、絶縁膜9a,9b、およ
び金属電極11a,11bは第1図で示したと同様の非線形素
子を2つ形成している。
あるところの上側透明電極、3はSiO2の絶縁層、4はラ
ビングを施こしたポリイミドの配向膜、5は液晶、7aと
7bは1画素づつ孤立した下側透明電極、11aと11bは情報
線側電極であるところのタンタル(Ta)の金属電極、9a
と9bは各金属電極11a,11b上に設けられたTa2O5の絶縁
膜、10aは下側ガラス基板である。下側透明電極7a,7b、
高分子樹脂層8、導電性ビーズ12、絶縁膜9a,9b、およ
び金属電極11a,11bは第1図で示したと同様の非線形素
子を2つ形成している。
一方、第3図は、第2図の各電極の配置を上側から見
た様子を示す模式図であり、7cと7dは上述と同様の下側
透明電極、2bは上述と同様の上側透明電極である。
た様子を示す模式図であり、7cと7dは上述と同様の下側
透明電極、2bは上述と同様の上側透明電極である。
このように、この液晶素子は第1図で示した非線形素
子を利用しているので、非線形部の容量を小さくするこ
とが容易であり、マトリクス電極(走査電極2a,2b、情
報線側電極11a,11b)を用いて電圧を印加したときに、
非線形部に十分に電圧を印加できるため、安定な動作が
期待できるとともに、素子作製のためのマスク露光工程
時等のアライメント精度が緩和されるという効果があ
り、大画面液晶ディスプレイの製造に適している。
子を利用しているので、非線形部の容量を小さくするこ
とが容易であり、マトリクス電極(走査電極2a,2b、情
報線側電極11a,11b)を用いて電圧を印加したときに、
非線形部に十分に電圧を印加できるため、安定な動作が
期待できるとともに、素子作製のためのマスク露光工程
時等のアライメント精度が緩和されるという効果があ
り、大画面液晶ディスプレイの製造に適している。
また、従来のMIM素子を使った場合にはMIM部の容量を
小さくするために、例えば、第4図に示す如く情報電極
11cと下側画素電極7eの間に幅Wgで示したような非画素
部(画素間)を設けなければならなかったのに対し、本
実施例の液晶素子では、容量をビーズ密度、ビーズ材
質、またはビーズ形状などで容易に小さくできるので、
第3図に示す如く画素間が少なく開光率の大きな液晶デ
ィスプレイが実現できる。
小さくするために、例えば、第4図に示す如く情報電極
11cと下側画素電極7eの間に幅Wgで示したような非画素
部(画素間)を設けなければならなかったのに対し、本
実施例の液晶素子では、容量をビーズ密度、ビーズ材
質、またはビーズ形状などで容易に小さくできるので、
第3図に示す如く画素間が少なく開光率の大きな液晶デ
ィスプレイが実現できる。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、少なくとも一方
の絶縁層を有する一対の電極で導電性ビーズを含む高分
子樹脂層を挟持するようにしたため、容量の小さな非線
形素子およびこれを用いた液晶素子を容易に作製するこ
とができる。
の絶縁層を有する一対の電極で導電性ビーズを含む高分
子樹脂層を挟持するようにしたため、容量の小さな非線
形素子およびこれを用いた液晶素子を容易に作製するこ
とができる。
第1図は、本発明の一実施例に係る非線形素子の模式
図、 第2図は、第1図の非線形素子を用いた液晶素子の一部
を示す断面図、 第3図は、第2図の各電極の配置を上から見た様子を示
す模式図、そして 第4図は、従来例に係る液晶素子の一画素に相当する部
分を示す模式図である。 1:上側ガラス基板、2:走査電極、 3:絶縁層、4:配向膜、5:液晶、 7,7a〜7e:透明電極、 8:高分子樹脂層、 9,9a,9b:絶縁膜、 10,10a,10b:ガラス基板、 11,11a〜11c金属電極、 12:ビーズ。
図、 第2図は、第1図の非線形素子を用いた液晶素子の一部
を示す断面図、 第3図は、第2図の各電極の配置を上から見た様子を示
す模式図、そして 第4図は、従来例に係る液晶素子の一画素に相当する部
分を示す模式図である。 1:上側ガラス基板、2:走査電極、 3:絶縁層、4:配向膜、5:液晶、 7,7a〜7e:透明電極、 8:高分子樹脂層、 9,9a,9b:絶縁膜、 10,10a,10b:ガラス基板、 11,11a〜11c金属電極、 12:ビーズ。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−66790(JP,A) 特開 昭56−132385(JP,A) 特開 昭61−284730(JP,A) 特開 昭63−257783(JP,A) 特開 平1−114825(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/136 505 H01L 49/02
Claims (5)
- 【請求項1】一対の電極間に絶縁層と導電性ビーズを含
む高分子樹脂層を挟持し、該絶縁層が非線形抵抗性を示
し、該導電性ビーズを含む高分子樹脂層が実質的に該導
電性ビーズの部分で電極として機能する非線形抵抗素
子。 - 【請求項2】前記絶縁層が、Ta2O5からなる請求項1記
載の非線形抵抗素子。 - 【請求項3】前記導電性ビーズが樹脂にニッケルコート
を施したものである請求項1記載の非線形抵抗素子。 - 【請求項4】前記高分子樹脂がポリイミドからなる請求
項1記載の非線形抵抗素子。 - 【請求項5】マトリックス電極および液晶層を有し、マ
トリックス電極により液晶層に電極を印加して液晶を駆
動する液晶素子において、マトリックス電極は請求項1
乃至4のいずれかに記載の非線形抵抗素子を備え、これ
を介して液晶層に電圧が印加されることを特徴とする液
晶素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1177015A JP2794198B2 (ja) | 1989-07-11 | 1989-07-11 | 非線形抵抗素子及びこれを用いた液晶素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1177015A JP2794198B2 (ja) | 1989-07-11 | 1989-07-11 | 非線形抵抗素子及びこれを用いた液晶素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0342629A JPH0342629A (ja) | 1991-02-22 |
JP2794198B2 true JP2794198B2 (ja) | 1998-09-03 |
Family
ID=16023674
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1177015A Expired - Fee Related JP2794198B2 (ja) | 1989-07-11 | 1989-07-11 | 非線形抵抗素子及びこれを用いた液晶素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2794198B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI246197B (en) * | 2001-09-27 | 2005-12-21 | Prime View Int Corp Ltd | TFT LCD structure containing conductive balls and the manufacturing method thereof |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5114437B2 (ja) * | 1971-12-15 | 1976-05-10 |
-
1989
- 1989-07-11 JP JP1177015A patent/JP2794198B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0342629A (ja) | 1991-02-22 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |