JP2793675B2

JP2793675B2 - 擬似体験装置

Info

Publication number: JP2793675B2
Application number: JP2001235A
Authority: JP
Inventors: 鈴木　　茂
Original assignee: Kayaba Industry Co Ltd
Current assignee: KYB Corp
Priority date: 1990-01-08
Filing date: 1990-01-08
Publication date: 1998-09-03
Anticipated expiration: 2013-09-03
Also published as: JPH03207386A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）この発明はレジャー施設などに備える疑似体験装置の
改良に関する。

（従来の技術）最近、レジャー施設などに備える疑似体験装置とし
て、様々の乗り物のスピード感やスリルをよりリアルに
再現するため、体験者（観客）を搭乗させた揺動台を映
像や音響に合わせて各種の速度で前後左右に揺動させる
ものがある。

この場合、揺動台は例えば前部中央に１台、後部の両
側に並列して２台という具合に配設した複数の油圧シリ
ンダにより空中に支持される。そして、前部と後部の油
圧シリンダを交互に伸縮させることにより揺動台を前後
に揺動（ピッチング運動）させ、後部の油圧シリンダを
交互に伸縮させることにより揺動台を左右に揺動（ロー
リング運動）させる。さらに３台の油圧シリンダを一体
に伸縮させて揺動台を上下動（ヒービング運動）させる
こともある。

（発明が解決しようとする課題）ところで、このような従来装置であっては、揺動台上
の搭乗席の数が増えると、それだけ揺動台が大きくなる
ので、油圧シリンダのストローク量を大きく取らない
と、揺動台を十分に揺動させることができず、また個々
の搭乗席での動きもゆるやかなものとなるため、変化に
とぼしく、搭乗者全員に好ましい臨場感を与えることが
難しいという問題点があった。

（課題を達成するための手段）そのため、この発明は横一列に並べた複数の搭乗席を
各搭乗席下面中央に設けたヒンジにより揺動台上へ取り
付け、各搭乗席をヒンジのピンを中心にして左右に揺動
自由に支持するとともに、これら複数の搭乗席をリンク
を介して互いに連結し、このリンクを動かして搭乗席を
一体に左右に揺動させる流体圧シリンダを設ける一方、
揺動台の前部両側に左右向きのリンクを、後部中央に前
後向きのリンクを配設し、各リンクの一端を揺動台下面
へ他端を下方の床面へ結合して、各リンクを上下に屈伸
自在にするとともに、リンクを介して揺動台を支持する
流体圧シリンダを各リンクに配設し、この流体圧シリン
ダを伸縮させて揺動台を上下に移動させ、前後左右に揺
動させた。

（作用）複数の搭乗席は揺動台を支持する３台の流体圧シリン
ダを同期的に伸縮すると上下に移動し、同じく３台の流
体圧シリンダを揺動台の前部と後部で交互に伸縮すると
前後に揺動し、また、揺動台の両側で交互に伸縮すると
揺動台が左右に揺動する。さらに、複数の搭乗席は揺動
台側に設けた流体圧シリンダを伸縮させると揺動台上で
それぞれ左右に揺動する。

（実施例）第１〜４図において、１は複数の体験者（観客）用の
搭乗席２を備える揺動台で、揺動台１の前部両側と後部
中央にはそれぞれ下方の床面７との間で上下方向に屈伸
するリンク３と、リンク３を介して揺動台１を支持する
油圧シリンダ４が配設される。

揺動台１前部両側のリンク３は横向き（左右向き）
に、後部中央のリンク３は縦向き（前後向き）にそれぞ
れ配置される。各リンク３は中間の連結ピン５を支点と
して屈伸自在に構成され、一端で揺動台１下面のブラケ
ット６に、他端で床面７上のブラケット８にそれぞれピ
ン９、10を介して回動自由に連結される。なお、揺動台
１下面のブラケット６にはリンク３との連結ピン９の軸
孔部を支持する球面軸受（図示せず）が介装される。

各油圧シリンダ４はそれぞれリンク３と同じ向きで、
リンク３の屈伸を内側から支えるように配置され、シリ
ンダチューブ4A基端で床面７上のブラケット11に、ピス
トンロッド4B先端でリンク３の揺動台１側の中間位置に
それぞれピン12、13を介して回動自在に連結される。

複数の搭乗席２は揺動台１上で横一列に並んで配設さ
れ、それぞれ下面中央の前後をヒンジ14により取り付け
て、ピン14Aを中心にして左右に揺動自由に支持され
る。

各搭乗席２の後部に位置するヒンジ13には席２側のブ
ラケット14Bと一体に揺動レバー15が固着され、これら
のピン14Aを中心に回動する揺動レバー15は揺動台１を
貫通して下方に突出する先端でそれぞれロッド16にピン
結合される。

ロッド16は揺動台１の左右に一本ずつ配設され、それ
ぞれ所定の揺動レバー15に形成した延長部17を介して、
揺動台１下面に配設した油圧シリンダ18のピストンロッ
ド18Bに連結される。

油圧シリンダ18のシリンダチューブ18Aはブラケット1
9を介して揺動台１に支持され、伸縮するピストンロッ
ド18Bがロッド16を横方向に駆動する。

このような構成により、複数の搭乗席２は揺動台１を
リンク３を介して支持する油圧シリンダ４により、これ
らを同期的に伸縮させると上下動（ヒービング運動）
し、同じく揺動台１の前部と後部で交互に伸縮させると
第３図中の２点鎖線で示すように前後に揺動（ピッチン
グ運動）し、また揺動台１の両側で交互に伸縮させると
左右に揺動（ローリング運動）する。

さらに、複数の搭乗席２は揺動台１に設けた油圧シリ
ンダ18を伸縮させると、ロッド16の作動により第１図中
の２点鎖線で示すように揺動レバー15と一体にヒンジ14
のピン14Aを中心にして左右に揺動（ローリング運動）
する。

この場合、揺動台１のローリング運動は小さくゆっく
りしたものとなるが、搭乗席２は大きく機敏なローリン
グ運動が可能となる。

したがって、搭乗席２上の体験者は油圧シリンダ４の
駆動による揺動台１の各種運動と、油圧シリンダ18の駆
動による搭乗席２の運動と、さらにこれらの動きを組み
合わせるように油圧シリンダ４、18を複合的に制御する
ことにより、複雑で変化に富んだ疑似体験を体感するこ
とができる。

また、油圧シリンダ18の駆動を他の油圧シリンダ４か
ら独立して制御できるので、各種の運動を組み合わせる
場合でも必要となる油圧制御や制御ソフトは比較的単純
なものでよく、また揺動台１を支持する油圧シリンダ３
にも伸縮に伴う意図しない方向への動きがリンク３によ
り規制されるため、無理な負荷が作用することがなく、
スムーズで安定した運動が得られる。

（発明の効果）以上要するにこの発明によれば、横一列に並べた複数
の搭乗席を各搭乗席下面中央に設けたヒンジにより揺動
台上へ取り付け、各搭乗席をヒンジのピンを中心にして
左右に揺動自由に支持するとともに、これら複数の搭乗
席をリンクを介して互いに連結し、このリンクを動かし
て搭乗席を一体に左右に揺動させる流体圧シリンダを設
ける一方、揺動台の前部両側に左右向きのリンクを、後
部中央に前後向きのリンクを配設し、各リンクの一端を
揺動台下面へ他端を下方の床面へ結合して、各リンクを
上下に屈伸自在にするとともに、リンクを介して揺動台
を支持する流体圧シリンダを各リンクに配設し、この流
体圧シリンダを伸縮させて揺動台を上下に移動させ、前
後左右に揺動させたので、比較的簡単な揺動機構により
各流体圧シリンダに無理な負荷をかけることなく良好な
各種の運動が得られ、搭乗席上の体験者に複雑で変化に
富んだ疑似体験を体感させることができるという効果が
得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例を示す装置全体の正面図、第
２図はその平面図、第３図と第４図はそれぞれ第１図の
Ａ−Ａ断面図とＢ−Ｂ断面図である。１……揺動台、２……搭乗席、３……リンク、４、18…
…油圧シリンダ、７……床面、15……揺動レバー、16…
…ロッド。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) A63G 31/00 - 31/16 E04H 3/12 E04H 3/22 G09B 9/00 A63F 9/22

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】横一列に並べた複数の搭乗席を各搭乗席下
面中央に設けたヒンジにより揺動台上へ取り付け、各搭
乗席をヒンジのピンを中心にして左右に揺動自由に支持
するとともに、これら複数の搭乗席をリンクを介して互
いに連結し、このリンクを動かして搭乗席を一体に左右
に揺動させる流体圧シリンダを設ける一方、揺動台の前
部両側に左右向きのリンクを、後部中央に前後向きのリ
ンクを配設し、各リンクの一端を揺動台下面へ他端を下
方の床面へ結合して、各リンクを上下に屈伸自在にする
とともに、リンクを介して揺動台を支持する流体圧シリ
ンダを各リンクに配設し、この流体圧シリンダを伸縮さ
せて揺動台を上下に移動させ、前後左右に揺動させるこ
とを特徴とする擬似体験装置。