JP2793149B2 - ラジカル形成基を有するオルガノシランおよびオルガノポリシロキサン、それらの製造法、マクロモノマーおよびグラフトコポリマーの製造法並びに変性された熱可塑性樹脂、珪素含有ポリマー配合物のための相容性助剤およびポリマー配合物中のシリコン成分 - Google Patents

ラジカル形成基を有するオルガノシランおよびオルガノポリシロキサン、それらの製造法、マクロモノマーおよびグラフトコポリマーの製造法並びに変性された熱可塑性樹脂、珪素含有ポリマー配合物のための相容性助剤およびポリマー配合物中のシリコン成分

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラジカル形成基を
有し、有機溶剤中に可溶性のオルガノシランおよびオル
ガノポリシロキサン、それらの製造法、本発明によるオ
ルガノシランおよびオルガノポリシロキサンからなる、
ラジカル開始剤およびラジカル重合可能な有機モノマー
としてのマクロモノマーおよびグラフト重合体、該マク
ロモノマーおよびグラフト重合体の製造法並びに使用に
関する。
【0002】
【従来の技術】グラフトコポリマーの製造法は、反応能
の官能性末端基を有するポリマーと、反応性のモノマー
とをグラフトさせることにある。これは、“グラフト・
オンツー(grafting onto)”法と呼称される。例えば
欧州特許出願公開第539901号明細書の場合には、
ビニルモノマーは、乳化重合法によりグラフトして、結
合部を有する乳化したオルガノポリシロキサンにされて
いる。この結合部は、オルガノポリシロキサン中に結合
し、ラジカル形成基を有するジアルコキシシランによっ
て得られる。前記の“グラフト・オンツー”法の場合、
外部からの酸化還元開始剤系を用いてオルガノモノマー
のホモ重合が開始され、この場合、増殖するオルガノポ
リマー鎖は、オルガノポリシロキサングラフト結合位置
の結合部に結合している。
【0003】前記方法の明らかな欠点は、オルガノポリ
シロキサンに対するオルガノポリマーの結合が強制的に
行われていないこと、ひいてはオルガノポリマーのかな
りの部分がポリシロキサンに対してグラフトしていない
だけでなく、結合していないホモポリマーとして存在す
ることである。更に、“グラフト・オンツー”法の欠点
は、分子内結合、殊にオルガノ珪素ポリマー核でのオル
ガノポリマー鎖の多重結合による環化の結果、制御され
ずに構成されたグラフトコポリマーが生じることであ
り、このことは、この種のグラフトコポリマーの構造的
特性決定によって例えば統計的および動的光散乱を用い
て実証することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】課題は、簡単かつ良好
に再現可能な方法で製造することができ、この方法を用
いてラジカル重合によってマクロモノマーおよびグラフ
トコポリマーを合成することができ、公知のグラフトコ
ポリマーの上記の欠点、即ち、オルガノポリマー、ホモ
ポリマーの高い含量および制御されていない構造を有し
ていない、ラジカル形成基を有するオルガノシランおよ
びオルガノポリシロキサンを提供することであった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式: [RaSi(O(3-a)/2)−R1−C64-x5 x−N=N−Sy−R1−R2](1) で示される単位0.1〜100.0重量%、一般式: [R2 3SiO1/2] (2) で示される単位0〜80.0重量%、一般式: [R2 2SiO2/2] (3) で示される単位0〜99.9重量%、一般式: [R2SiO3/2] (4) で示される単位0〜80.0重量%および一般式: [SiO4/2] (5) で示される単位0〜80.0重量%から構成されたラジ
カル形成基を有するオルガノシランおよびオルガノポリ
シロキサンに関するものであり、この場合、Rは、同一
かまたは異なり、塩素原子または臭素原子、ヒドロキシ
ル基、C1〜C18アルコキシ基を表わすかまたはハロゲ
ン原子、アミノ基、ヒドロキシル基、エポキシアルキル
基またはシアノ基によって置換されているかまたは置換
されていない一価のC1〜C18炭化水素基を表わし、R1
は、1つの化学結合を表わすかまたは−O−、−S−、
−COO−、−OOC−、−CONR2−、−NR2CO
−、−NR2−および−CO−の群からなる2結合性の
炭素原子の両側に結合した基によって中断されていても
よい同一かまたは異なり、ハロゲン原子、アミノ基、ヒ
ドロキシル基、アシルオキシ基、エポキシアルキル基ま
たはシアノ基によって置換されているかまたは置換され
ていない二価のC1〜C18炭化水素基を表わし、R5は、
同一かまたは異なるハロゲン原子、シアノ基、ニトロ
基、基−R、−ORまたは−C(O)Rを表わし、R2
は、水素原子または基Rを表わし、aは、0、1、2ま
たは3の値であり、xは、0、1、2、3または4の値
であり、yは、0または1の値を表わし、但し、式
(1)の単位が100重量%存在する場合には、aは、
3の値を表わす。
【0006】非置換基Rの例は、アルキル基、例えばメ
チル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、
n−ブチル基、イソブチル基、第三ブチル基、n−ペン
チル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、第三ペンチ
ル基、ヘキシル基、例えばn−ヘキシル基、ヘプチル
基、例えばn−ヘプチル基、オクチル基、例えばn−オ
クチル基およびイソオクチル基、例えば2,2,4−ト
リメチルペンチル基、ノニル基、例えばn−ノニル基、
デシル基、例えばn−デシル基、ドデシル基、例えばn
−ドデシル基、オクタデシル基、例えばn−オクタデシ
ル基;アルケニル基、例えばビニル基、アリル基、n−
5−ヘキセニル基、4−ビニルシクロヘキシル基および
3−ノルボルネン基;シクロアルキル基、例えばシクロ
ペンチル基、シクロヘキシル基、4−エチルシクロヘキ
シル基、シクロヘプチル基、ノルボルニル基およびメチ
ルシクロヘキシル基;アリール基、例えばフェニル基、
ビフェニリル、ナフチル基、アントリル基およびフェナ
ントリル基;アルカリール基、例えばo−トリル基、m
−トリル基、p−トリル基、キシリル基およびエチルフ
ェニル基;アルアルキル基、例えばベンジル基、α−フ
ェニルエチル基およびβ−フェニルエチル基である。
【0007】基Rとしての置換炭化水素基の例は、ハロ
ゲン化炭化水素基、例えばクロルメチル基、3−クロル
プロピル基、3−ブロムプロピル基、3,3,3−トリ
フルオルプロピル基および5,5,5,4,4,3,3
−ヘプタフルオルペンチル基並びにクロルフェニル基、
ジクロルフェニル基およびトリフルオルトリル基;メル
カプトアルキル基、例えば2−メルカプトエチル基およ
び3−メルカプトプロピル基;シアノアルキル基、例え
ば2−シアノエチル基および3−シアノプロピル基;ア
ミノアルキル基、例えば3−アミノプロピル基、N−
(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル基およびN
−(2−アミノエチル)−3−アミノ−(2−メチル)
プロピル基;アミノアリール基、例えばアミノフェニル
基;アシルオキシアルキル基、例えば3−アクリルオキ
シプロピル基および3−メタクリルオキシプロピル基;
ヒドロキシアルキル基、例えばヒドロキシプロピル基お
よび式:
【0008】
【化1】
【0009】で示される基である。
【0010】基Rとは、特に有利にメチル基、エチル
基、n−プロピル基、ビニル基、3−ノルボルネニル
基、n−5−ヘキセニル基、トリル基およびフェニル
基、殊にメチル基およびビニル基である。一般式(1)
がオルガノシランを記載する場合には、基Rは、有利に
塩素原子、メトキシ基およびエトキシ基でもある。
【0011】一般式(1)の場合、アゾ基がオルト位、
メタ位またはパラ位で芳香族基に結合していることがで
きる。
【0012】二価の炭化水素基R1での置換基の例は、
ハロゲン原子、シアノ基およびC1〜C6アシルオキシ基
である。二価の炭化水素基R1の例は、飽和、分枝鎖状
または非分枝鎖状アルキレン基、例えばメチレン基およ
びエチレン基並びにプロピレン基、ブチレン基、ペンチ
レン基、1−メチルペンチレン基、ヘキシレン基、シク
ロヘキシレン基およびオクタデシレン基または不飽和ア
ルキレン基またはアリーレン基、例えばヘキセニレン
基、フェニレン基、例えば2−クロル−1,4−フェニ
レン基および殊に一般式(6)〜(13):
【0013】
【化2】
【0014】〔式中、R3は、水素原子を表わすかまた
は同一かまたは異なる一価のSiC結合した置換または
非置換のC1〜C6炭化水素基を表わし、bは、互いに独
立に0〜6の値での整数を表わす〕で示される基であ
る。
【0015】一価の基−R1−R2の有利な例は、式−C
(CN)2CH3、−C(CH3)2CN、−C(C652
l、−C(C652OAc、−C(C65)CH3
l、−C(C65)CH3OAc、−C65および−S
−C65で示される基である。
【0016】xは、有利に0、1または2を表わす。
【0017】
【発明の実施の形態】有利に、ラジカル形成基を有する
オルガノポリシロキサンは、一般式(1)の単位0.5
〜20.0重量%、殊に1.0〜10.0重量%を有す
る。
【0018】ラジカル形成基を有するオルガノポリシロ
キサンは、オルガノポリシロキサンが環として存在する
場合には、例えば90.0重量%まで一般式(3)の単
位を有することができる。一般に、ラジカル形成基を有
するオルガノポリシロキサンは、一般式(3)の単位2
0.0〜99.0重量%、殊に50.0〜99.0重量
%を有する。
【0019】有利な実施態様の場合、ラジカル形成基を
有するオルガノポリシロキサンは、一般式(3)の単位
少なくとも90.0重量%、殊に95.0重量%を有
し、残りの単位は、一般式(2)および(1)の単位で
あり、この場合、aは、1の値を有する。このオルガノ
ポリシロキサンは、線状の櫛状構造を有する。一般式
(1)の単位での結合部は、ラジカル重合可能な有機モ
ノマーとの反応に特に良好に敏感である。
【0020】ラジカル形成基を有するオルガノポリシロ
キサンは、例えば一般式(2)、(4)および(5)の
単位少なくとも90.0重量%からなることもできる。
この場合には、樹脂である。ラジカル形成基を有するオ
ルガノポリシロキサンは、一般(4)または(5)の単
位多くとも80.0重量%、殊に50.0重量%および
特に有利に多くとも20.0重量%を有する。
【0021】有利に、ラジカル形成基を有するオルガノ
ポリシロキサンは、有利に基R2として部分的に水素原
子、メチル基またはビニル基を有する線状オルガノポリ
シロキサンまたはエラストマーである。
【0022】有利に、トルオール100ml中に20℃
で、このラジカル形成基を有するオルガノポリシロキサ
ン15g、殊に30gが溶解する。ラジカル形成基を有
するオルガノポリシロキサンは、別の有機溶剤中、例え
ばジオキサンおよびテトラヒドロフラン(THF)中に
良好に溶解し、従って、溶液中のグラフト重合の際のラ
ジカルマクロ開始剤として使用するのに特に良好に適し
ている。
【0023】このラジカル形成基を有するオルガノポリ
シロキサンの平均分子量は、有利に103〜105g/モ
ル、殊に5・103〜5・104g/モルである。
【0024】また、本発明の対象は、ラジカル形成基を
有するオルガノシランおよびオルガノポリシロキサンの
製造法である。
【0025】方法 1) この方法の場合、I)一般式: [RaSi(O(3-a)/2)−A] (14) で示される単位0.1〜100.0重量%および前記の
一般式(2)〜(5)の単位のラジカル形成基を有する
オルガノシランおよびオルガノポリシロキサンのために
記載された量から構成されたオルガノシランおよびオル
ガノポリシロキサンを、一般式: B−C64-x5 x−N=N−Sy−R1−R2 (15) で示される化合物と反応させ、この場合、Aは、−O
−、−S−、−COO−、−OOC−、−CONR
2−、−NR2CO−、−NR2−および−CO−の群か
らなる2結合性の炭素原子の両側に結合した基によって
中断されていてもよい同一かまたは異なり、無水カルボ
ン酸基、エポキシド基、基−COClまたは−NCOを
有し、ハロゲン原子、アミノ基、ヒドロキシル基、エポ
キシアルキル基またはシアノ基によって置換されている
かまたは置換されていない一価のC1〜C17炭化水素基
を表わし、Bは、基−(CH2cOH、−(CH2c
HR1、−(CH2cCOOHまたは−(CH2cSH
を表わし、cは、互いに独立に0〜10の値での整数を
表わし、R、R5、a、x、y、R1およびR2は、前記
の意味を有し、但し、AおよびB中の炭素原子の総和
は、多くとも18個である。
【0026】同様に本発明の対象は、II)ラジカル形
成基を有するオルガノシランおよびオルガノポリシロキ
サンを製造するための相応する方法であり、この場合、
前記の一般式(14)および(15)中で、Bは、無水
カルボン酸基、エポキシド基、基−COCl、−COO
Hまたは−NCOを表わすかまたは−O−、−S−、−
COO−、−OOC−、−CONR2−、−NR2CO
−、−NR2−および−CO−の群からなる2結合性の
炭素原子の両側に結合した基によって中断されていても
よい同一かまたは異なり、無水カルボン酸基、エポキシ
ド基、基−COClまたは−NCOを有し、ハロゲン原
子、アミノ基、ヒドロキシル基、エポキシアルキル基ま
たはシアノ基によって置換されているかまたは置換され
ていない一価のC1〜C17炭化水素基を表わし、Aは、
基−(CH2cOH、−(CH2cCH2NHR1、−
(CH2cCH2COOHまたは−(CH2cCH2SH
を表わし、R、a、c、R1およびR2は、前記の意味を
有し、但し、AおよびB中の炭素原子の総和は、多くと
も18個である。
【0027】方法1は、有利に方法2の場合に記載され
た以下の有機溶剤中で実施される。
【0028】方法1の場合、AまたはB中に基−COC
lが存在する場合には、この反応は、有利に、塩化水素
を捕捉するために塩基、例えばトリエチルアミンまたは
ピリジンの存在下に実施される。
【0029】方法 2) この方法の場合、一般式: [RaSiH(O(3-a)/2)] (16) で示される単位0.1〜100.0重量%および前記の
一般式(2)〜(5)の単位のラジカル形成基を有する
オルガノシランおよびオルガノポリシロキサンのために
記載された量からなるオルガノシランまたはオルガノポ
リシロキサンと、一般式: R4−C64-x5 x−N=N−Sy−R1−R2 (17) で示される化合物とを白金、ロジウムまたはその化合物
の存在下に反応させ、この場合、R4は、−O−、−S
−、−COO−、−OOC−、−CONR2−、−NR2
CO−、−NR2−および−CO−の群からなる2結合
性の炭素原子の両側に結合した基によって中断されてい
てもよい同一かまたは異なり、オレフィン系二重結合ま
たはアセチレン系三重結合を有し、ハロゲン原子、アミ
ノ基、ヒドロキシル基、アシルオキシ基、エポキシアル
キル基またはシアノ基によって置換されているかまたは
置換されていない一価のC1〜C18炭化水素基を表わ
し、R、R5、a、x、y、R1およびR2は、前記の意
味を有する。
【0030】前記の反応のために、Si原子に直接結合
した水素原子を脂肪族不飽和化合物へ付加するために今
日まで使用されていた全ての触媒を使用することができ
る。
【0031】この種の触媒の例は、二酸化珪素、酸化ア
ルミニウムまたは活性炭のような担体上に存在すること
ができる金属性および微粉砕された白金、白金の化合物
または錯体、例えばハロゲン化白金、例えばPtC
4、H2PtCl6*6H2O、Na2PtCl4*4H2
O、白金−オレフィン錯体、白金−アルコール錯体、白
金−アルコラート錯体、白金−エーテル錯体、白金−ア
ルデヒド錯体、H2PtCl6*6H2Oとシクロヘキサ
ノンとの反応生成物を含めた白金−ケトン錯体、白金−
ビニルシロキサン錯体、殊に検出可能な無機結合したハ
ロゲン原子の含量を有しているかまたは有していない白
金−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体、ビス−
(γ−ピコリン)−白金二塩化物、トリメチレンジピリ
ジン白金二塩化物、ジシクロペンタジエン白金二塩化
物、ジメチルスルホキシドエチレン白金(II)−二塩
化物並びに四塩化白金とオレフィンおよび第一級アミン
または第二級アミンまたは第一級アミンおよび第二級ア
ミンとの反応混合物、例えば1−オクテン中に溶解した
四塩化白金と第二ブチルアミンとからなる反応生成物ま
たはアンモニウム−白金錯体である。
【0032】触媒は、それぞれ元素状の金属として計算
し、かつ反応混合物中に存在し、珪素原子に直接結合し
た水素原子を有するシランおよび/またはシロキサンの
全重量に対して0.5〜500重量ppm(10000
00重量部当たりの重量部)、特に2〜400重量pp
mの量で有利に使用される。
【0033】記載された反応は(以下にヒドロシリル化
と呼称される)は、溶剤の不存在下または存在下に行う
ことができ、この場合、溶剤の存在は、有利である。
【0034】溶剤が使用される場合には、溶剤または溶
剤混合物は、反応条件下に十分に不活性であり、殊に
0.1MPaで120℃までの沸点もしくは沸騰範囲を
有するものが有利である。この種の溶剤の例は、エーテ
ル、例えばジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチル
エーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル;塩
素化された炭化水素、例えばジクロルメタン、トリクロ
ルメタン、テトラクロルメタン、1,2−ジクロルエタ
ン、トリクロルエチレン;炭化水素、例えばペンタン、
n−ヘキサン、ヘキサン異性体混合物、ヘプタン、オク
タン、洗浄用ベンジン、石油エーテル、ベンゾール、ト
ルオール、キシロール;ケトン、例えばアセトン、メチ
ルエチルケトン、メチル−イソブチルケトン;二硫化炭
素およびニトロベンゾール、ジメチルアセトアミド、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチ
ルピロリドンまたは前記溶剤の混合物である。
【0035】溶剤という呼称は、全ての反応成分が前記
溶剤中に溶解しなければならないということを意味する
ものではない。また、この反応は、1つまたはそれ以上
の反応成分の懸濁液または乳濁液中で実施することもで
きる。また、この反応は、混合間隙を有する溶剤混合物
中で実施することができ、この場合、混合相の全ての中
にそれぞれ少なくとも1つの反応成分が溶解している。
【0036】ヒドロシリル化は、周囲雰囲気の圧力、即
ち、約0.1MPa(絶対)で実施することができ、ま
た、このヒドロシリル化は、より高い圧力またはより低
い圧力で実施することもできる。0.01MPa(絶
対)〜1.0MPa(絶対)、殊に0.09MPa(絶
対)〜0.11MPa(絶対)の圧力は有利である。
【0037】方法 3) 前記方法の場合、成分A)一般式: [RaSi(O(3-a)/2)−R1−C64-x5 x−N=N−Sy−R1−R2](1) で示されるオルガノシラン、 B) B1)一般式: R2 dSi(R6(4-d) (18) で示されるオルガノシランと、 B2)一般式: R2 e(R6fSiO(4-e-f)/2 (19) で示される単位からなるオルガノシロキサンから選択さ
れるオルガノ珪素化合物、場合によっては C) 成分AおよびB中のアルコキシ基、塩素原子また
は臭素原子1モル当たり水少なくとも0.5モルからな
る混合物と、場合によっては、 D) 水と混合可能な溶剤とを反応させ、この場合、一
般式(18)および(19)中でR6は、塩素原子また
は臭素原子を表わすかまたはハロゲン置換されたかまた
は置換されていないC1〜C10アルコキシ基を表わし、
d、eおよびfは、それぞれ、0、1、2または3の値
を表わし、R、R1、R2およびaは、前記の意味を有
し、但し、成分Bは、珪素原子1モル当たり、アルコキ
シ基、塩素原子または臭素原子少なくとも0.01モル
を有する。
【0038】基R5とは、有利にC1〜C6アルキル基、
殊にメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基およびヘキシル基、殊にメチル基およびエチル基の
ことである。
【0039】一般式(18)の本発明による方法で使用
可能なオルガノシランB1の例は、テトラメトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシ
ラン、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシ
シラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、
3−クロルプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリ
メトキシシラン、o−トリルトリメトキシシラン、m−
トリルトリメトキシシラン、p−トリルトリメトキシシ
ラン、プロピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルジメチル
エトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシ
シラン、プロピルトリメトキシシラン、ジメチルジエト
キシシラン、ジメチルジメトキシシランおよびトリメチ
ルエトキシシランであり、この場合、テトラエトキシシ
ラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジエトキシ
シラン、ビニルジメチルエトキシシラン、メチルトリエ
トキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、p−トリ
ルトリエトキシシラン、m−トリルトリエトキシシラ
ン、p−トリルトリエトキシシランおよびプロピルトリ
エトキシシランが有利に使用され、テトラエトキシシラ
ンは特に有利に使用される。
【0040】本発明による方法で使用可能なオルガノシ
ロキサンB2は、一般式(19)の単位有利に多くとも
100個を有する。オルガノシロキサンB2の例は、線
状オルガノシロキサン、例えばジシロキサン、例えばヘ
キサメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメ
チルジシロキサン、1,3−ビス(n−5−ヘキセニ
ル)テトラメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテト
ラメチルジシロキサン、ポリジメチルシロキサン、ポリ
フェニルメチルシロキサン、α,ω−ヒドロキシポリジ
メチルシロキサン、有利にヘキサメチルジシロキサンお
よび1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサンおよび
一般式(19)の単位3〜8個、有利に4または5個か
らなる環式オルガノポリシロキサン、例えばヘキサメチ
ルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシ
ロキサンおよびデカメチルシクロペンタシロキサンおよ
びポリシロキサン、例えばポリジメチルシロキサンおよ
びα,ω−ヒドロキシポリジメチルシロキサンである。
【0041】また、成分Bは、モノマーの珪酸塩および
ポリマーの珪酸塩を含有することができる。このこと
は、殊に樹脂の製造の場合である。有利な珪酸塩は、メ
チルオルト珪酸塩、エチルオルト珪酸塩、メチルポリ珪
酸塩およびエチルポリ珪酸塩であり、この場合、珪酸塩
は、アルコキシ基を有する。
【0042】成分Bのアルコキシ基または塩素原子また
は臭素原子の含量は、珪素原子1モル当たり、有利に
0.5〜2モル、殊に0.65〜1.5モルである。
【0043】成分Cとしては、成分AおよびBのアルコ
キシ基、塩素原子または臭素原子1モル当たり、有利に
少なくとも水0.5モル、殊に0.5〜0.8モルが使
用される。
【0044】成分Dとしては、有利に20℃で水と容量
比1:1で均一に混合する有機溶剤が使用される。成分
Dとして適当な溶剤の例は、一価または多価のアルコー
ル、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、イソプロパノールおよびエチレングリコール;エー
テル、例えばジオキサンおよびテトラヒドロフラン;ア
ミド、例えばジメチルホルムアミド;ジメチルスルホキ
シドおよびスルホランまたは前記溶剤の混合物である。
【0045】0.1MPaで120℃までの沸点もしく
は沸騰範囲を有する溶剤、殊に前記の一価アルコールが
特に有利である。
【0046】方法3は、有利に自体公知の触媒の存在下
に実施される。触媒の例は、殊に硫酸、燐酸、トリフル
オルメタンスルホン酸、塩化鉄(II)、塩化アルミニ
ウム、三弗化硼素、塩化亜鉛、カオリン、酸性ゼオライ
ト、スルホン化炭素、アルカリ金属水酸化物、有利に水
酸化カリウムおよび水酸化セシウム、アルカリアルコラ
ート、第四級水酸化アンモニウム、例えば水酸化テトラ
メチルアンモニウム、水酸化ベンジルメチルアンモニウ
ム、水酸化ベンジルトリエチルアンモニウム、ベンジル
トリメチルアンモニウムブチレート、β−ヒドロキシエ
チルトリメチルアンモニウム−2−エチルヘキサン酸
塩、第四級水酸化燐、例えばテトラ−n−ブル燐水酸化
物およびトリ−n−ブチル−3−[トリス−(トリメチ
ルシロキシ)シリル]−n−プロピル−水酸化燐、アル
カリシロキサノレートおよびアンモニウムオルガノシロ
キサノレート、例えばベンジルトリメチルアンモニウム
エチルシロキサノレートおよび燐窒素化合物、例えば塩
化ホスホルニトリルである。
【0047】有利に、この触媒は、一般式(1)、(1
8)および(19)の化合物からの総和に対して0.1
〜10重量%の量で使用される。
【0048】有利に、前記の製造法1〜3は、−10℃
ないし80℃、殊に0℃〜60℃の温度で実施される。
有利に、前記の製造法は、遮光しながら実施される。有
利に、前記の製造法の場合、全ての揮発性含量および塩
は、合成後に除去される。
【0049】ラジカル形成基を有するオルガノシランお
よびオルガノポリシロキサンは、有利に、エチレン系不
飽和有機モノマーのマクロモノマーおよびグラフトコポ
リマーの製造のためのラジカル開始剤として使用され
る。
【0050】本発明のもう1つの対象は、前記のラジカ
ル形成基を有するオルガノシランおよびオルガノポリシ
ロキサン95〜1重量%とエチレン系不飽和モノマー1
〜95重量%とを反応させるマクロモノマーおよびグラ
フトコポリマーの製造法である。
【0051】マクロモノマーは、末端の少なくとも単官
能性の反応性ポリマーである。この場合にオルガノシラ
ンから構成されたマクロモノマーは、縮合するかまたは
平衡化してグラフトコポリマーにすることができる。
【0052】グラフト共重合法の場合、グラフトすべき
グラフト主鎖は、グラフトのために添加されたモノマー
と反応する反応性の群れを有する。この方法は、“グラ
フト・フロム(grafting from)”法と呼称される。重
合の開始の際に、グラフト分枝は、直接グラフト主鎖の
上へ成長し、その結果、定義された構造を有する意図さ
れかつ制御可能なグラフトコポリマーおよびマクロモノ
マーは構成することができる。
【0053】ラジカル形成基を有するオルガノシランお
よびオルガノポリシロキサンは、昇温または照射によっ
て活性化することができる。この場合、窒素は除去さ
れ、かつラジカル対が生じる。オルガノポリシロキサン
に結合したアリールラジカルは、エチレン系不飽和モノ
マーのための反応性結合部として有用である。オルガノ
シランまたはオルガノポリシロキサンの活性化の際に分
離された第二のラジカルは、モノマーを極めて僅かな程
度でのみ重合することができる程度に安定性である。従
って、“グラフト・オンツー”法によるグラフト法の場
合よりも、遊離オルガノポリマー−ホモポリマーの著し
く低い含量が生じる。
【0054】マクロモノマーおよびグラフトコポリマー
の製造法は、物質中または有機溶剤の存在下または乳濁
液中で実施することができ、この場合、ラジカル形成基
を有するオルガノシランおよびオルガノポリシロキサン
は、部分的かまたは完全に溶解していてもよい。有利
に、溶剤としては、エーテル、例えばテトラヒドロフラ
ンおよびジオキサンまたは炭化水素、例えばトルオール
が使用される。有機溶剤は、有利にラジカル形成基を有
するオルガノシランおよびオルガノポリシロキサンの0
〜10倍の重量、殊に1〜3倍の量で使用される。
【0055】本発明によるオルガノシランおよびオルガ
ノポリシロキサンは、場合によっては溶剤と一緒に装入
することができる。あるいはまた、この方法の全ての成
分は、ラジカルマクロ開始剤を活性化する前に混合する
こともできる。
【0056】この反応は、有利に、湿分および酸素を遮
断して行われる。この反応混合物は、有利に、10〜9
0分間、不活性ガス、例えば窒素またはアルゴンを用い
て飽和され、ラジカル開始剤を活性化する前に、pH値
は、有利に7〜9でなければならない。
【0057】ラジカル開始剤の上へのグラフトは、有利
に40〜100℃、有利に60〜85℃に昇温すること
によって開始される。また、このグラフトは、24時間
までの水銀灯または水銀/キセノン灯を用いるUV照射
によって行うことができる。
【0058】有利に、エチレン系不飽和有機モノマー
は、グラフトコポリマーの全重量に対して20〜80重
量%である量で供給される。有機ポリマー含量のための
モノマーとしては、有利にC原子1〜10個を有する脂
肪アルコールおよびジオールのアクリル酸、メタクリル
酸、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル、
アクリルニトリル、スチロール、p−メチルスチロー
ル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、マレインイミ
ド、ビニルピロリドン、塩化ビニル、エチレン、ブタジ
エン、イソプレンおよびクロロプレンが使用される。ス
チロール並びにC原子1〜4個を有する脂肪アルコール
のアクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、例
えばメチル(メト)アクリレート、エチル(メト)アク
リレートまたはブチル(メト)アクリレート、エチレン
グリコールジ(メト)アクリレートおよびエチレン並び
にブタジエンは特に有利である。有機ポリマー含量とし
ては、前記モノマーのホモポリマー並びに混合重合体が
適している。2個のエチレン系二重結合を有するモノマ
ーを有するグラフト重合体は、架橋したグラフト重合体
を生じる。
【0059】完全な重合のために、開始温度は、30分
間ないし8時間、有利に1〜2時間保持され、引続き、
反応していないオルガノモノマーの残量は、蒸留によっ
て、場合によっては溶剤と一緒に除去することができ、
このことは有利である。溶液からのマクロモノマーおよ
びグラフトコポリマーの単離並びに反応していないオル
ガノモノマーの除去は、有利に極性溶剤中、例えばエタ
ノール、メタノールまたは水の中での沈殿によってかま
たは別の公知の精製法によって行われる。マクロモノマ
ーおよびグラフトコポリマーとは、ほとんど無色の油状
物または固体である。
【0060】本発明のもう1つの対象は、前記の方法に
より得られるマクロモノマーおよびグラフトコポリマー
である。
【0061】本発明によるグラフトコポリマーの分子量
は、有利に104〜107g/モル、殊に5・104〜5
・105g/モルである。
【0062】前記の方法により製造されたマクロモノマ
ーおよびグラフトコポリマーは、シリコングラフト主鎖
へのオルガノポリマー鎖の意図された結合によって定義
された構造を有する。このマクロモノマーおよびグラフ
トコポリマーは、有機溶剤中、殊にグラフト重合に適し
た溶剤中に良好に溶解し、かつ熱可塑的に加工可能であ
る。
【0063】本発明によるマクロモノマーおよびグラフ
トコポリマーは、就中、変性された熱可塑性樹脂として
の使用、珪素含有のポリマー配合物のための相容性助剤
またはポリマー配合物中のシリコン成分としての使用に
適している。熱可塑性樹脂中の有機ポリマー含量および
ポリマー配合物中の有機ポリマー成分としては、前記モ
ノマーのホモポリマー並びに混合重合体が適している。
【0064】この配合物の製造には、本発明によるグラ
フトコポリマーは、それぞれ配合物の全重量に対して
0.5〜50重量%、有利に3〜10重量%の量で、双
方の相応するホモポリマーと一緒に押し出されるかまた
は溶融圧縮処理される。この場合、ホモポリマーの互い
の比は、任意に変動させることができる。特に有利に、
不飽和エチレンプロピレンコポリマー(EPDM)およ
びシリコンポリマーから組合わされる。シリコンポリマ
ーを用いるゴムの変性によって、シリコンの良好な熱時
安定性および冷時可撓性とゴムの良好な機械的性質とが
合わせられる。
【0065】以下の実施例中では、それぞれ別記されな
い限り、 a)全ての量の記載は重量に関するものであり; b)全ての圧力は0.10MPa(絶対)であり; c)全ての温度は20℃である。
【0066】以下の略符号を使用した: d.Th.=理論値の p.A. = 分析のため Konz = 濃縮した GPC = ゲル透過クロマトグラフィー RI = 屈折率 THF = テトラヒドロフラン MMA = メタクリル酸メチルエステル PMMA = ポリメタクリル酸メチルエステル Mn = 数平均 Mw = 重量平均。
【0067】
【実施例】
例 オルガノポリシロキサン−ラジカルマクロ開始剤 例 1: 3−アシルクロロフェニルアゾエタン−1,1−ジニト
リル(アゾI)の合成 水100mlと濃塩酸13mlとからなる混合物中に溶
解した3−アミノ安息香酸6.31g(4.6×10-2
モル)を0℃に冷却し、氷60gを添加する(L1)。
水50ml中の亜硝酸ナトリウム3.22g(4.6×
10-2モル)を0℃に冷却する(L2)。水100ml
中の酢酸ナトリウム43.9g(0.54モル)の溶液
と混合したエタノール60ml中のメチルマロン酸ジニ
トリル3.55g(4.4×10-2モル)を0℃に冷却
する(L4)。L1をL2に滴加し、この場合、温度
は、0℃を上廻ってはならない。この懸濁液(L3)を
同様に氷冷却しながらL4に滴加する。0℃で1時間撹
拌し、引続き、室温で30分間撹拌する。振出漏斗中
で、沈殿物の上にジエチルエーテルを入れ、水相を濃厚
なHClで酸性化し、かつ振り出す。アゾ化合物が完全
にエーテル相に溶解するまで酸を添加する。有機相を単
離し、水で洗浄し、硫酸マグネシウムにより乾燥させ
る。引続き、この溶剤を留去し、かつこの生成物、3−
カルボキシフェニルアゾエタン−1,1−ジニトリルを
真空中で乾燥させる。
【0068】収量:3−カルボキシフェニルアゾエタン
−1、1−ジニトリル5.63g(理論値の56%)。
【0069】3−カルボキシフェニルアゾエタン−1,
1−ジニトリル15.0g(6.6×10-2モル)を無
水トルオール500ml中に溶解し、かつ0℃に冷却す
る。この混合物に、この反応温度が4℃を上廻らないよ
うに塩化メチレン20ml中に溶解した五塩化燐13.
7g(6.6×10-2)を緩徐に滴加する。引続き、こ
の反応混合物を室温で3時間撹拌する。ヘキサン2lを
添加しながら、この生成物を一晩−20℃で晶出させ、
保護ガス下に吸引濾過し、かつ真空中で乾燥させる。
【0070】収量:10.3g(63%)(アゾI) 例 2: 4−ヒドロキシメチルフェニルアゾエタン−1,1−ジ
ニトリル(アゾII)の合成 3−アミノベンジルアルコール(L1)11.31g
(0.092モル)を、HCl(濃厚)13mlを有す
る水100ml中に溶解し、かつ0℃に冷却する。亜硝
酸ナトリウム6.44g(0.092モル)を水50m
l中に溶解し(L2)、かつ氷冷却する。L2を、反応
温度が0℃を上廻らないようにL1に緩徐に滴加する
(L3)。その間の時間に、メチルマロノジニトリル
7.1g(0.091モル)および酢酸ナトリウム8
7.7g(1.07モル)を水100ml中に溶解する
(L4)。L3を極めて迅速にL4に滴加する。この反
応溶液を、室温で45分間撹拌し、引続き、エーテルで
5回振り出す。合わせたエーテル相を、酸化アルミニウ
ムにより濾過し、硫酸マグネシウムにより乾燥させ、か
つこの溶剤を留去する。この生成物を、僅少量の塩化メ
チレン(1部)中に溶解し、ペンテン4〜5部を添加す
る。油状の副生成物を傾瀉する。この溶液を濃縮し、か
つ残留する黄色の生成物を真空中で乾燥させる。
【0071】収量:6g(30%) 例 3: アゾIからのアミドおよびN−シクロヘキシルアミノプ
ロピルジメトキシメチルシランの合成(アゾIII) N−シクロヘキシルアミノ−プロピル−ジメトキシメチ
ルシラン12.3g(0.05モル)およびトリメチル
メトキシシラン13g(0.11モル)を装入する。絶
えず撹拌しながら、水4ml中の水酸化ナトリウム22
mg(5.5×10-4モル)の溶液を滴加する。生じた
乳濁液を1時間60℃で熱処理し、この場合、清澄な溶
液が生じる。全ての易揮発性の化合物を、標準圧力下に
100℃で留去する。残分を20%の塩酸水溶液6ml
と一緒に4時間、還流下に加熱し、水相を分離せずに、
水で2回洗浄し、かつ1ミリバールで蒸留する(沸点1
20〜121℃)。収量:5.53g(理論値の31
%) THF20ml中に溶解しかつ0℃に冷却した上記のビ
ス[トリメチルシロキシ]−N−シクロヘキシルアミノ
−プロピル−メチルシラン1g(2.8×10-3モル)
に、例1中で記載されたアゾI0.68g(2.8×1
-3モル)およびトリエチルアミン0.28g(2.8
×10-3モル)を滴加する。この反応混合物を1時間撹
拌する。固体成分を濾別し、かつ濾液を真空中で濃縮す
る。この残分をジエチルエーテル50ml中に入れ、か
つ水30mlで2回洗浄する。有機相を分離し、硫酸ナ
トリウムにより乾燥させ、かつこの溶剤を高真空中で室
温で一定重量になるまで除去する。黄色の油状物1.1
9g(理論値の70%)が得られる。
【0072】例 4: アゾIからのラジカルマクロ開始剤(RM/1)の合成 N−メチルアミノプロピル官能化されたポリジメチルシ
ロキサン5.0g(−NHCH32.6×10-3モル、
分子量Mn=15300)を無水THF30ml中に溶
解する。これに、トリエチルアミン0.36ml(0.
26g、2.6×10-3モル)および無水THF中のア
ゾI0.64g(2.6g×10-3モル)の溶液を滴加
する。この混合物を一晩撹拌し、この溶剤を35℃で真
空中で半分になるまで取出し、かつ残分をメタノールと
水とからなる2:1の混合物に滴加する。生じた乳濁液
を1時間撹拌し、ジエチルエーテルそれぞれ100ml
を用いて2回振り出し、合わせたエーテル相を3%のN
aOH溶液100mlおよび水100mlで洗浄し、乾
燥させ、かつエーテルを回転蒸発器により35℃で留去
する。粘稠で黄色に着色された油状生成物から高真空中
で十分にエーテルを除去する。
【0073】収量:4.7g(理論値の85%) 例 5: アゾIからのラジカルマクロ開始剤(RM/2)の合成 N−シクロヘキシルアミノプロピル官能化されたポリジ
メチルシロキサン20g(NH−シクロヘキシル官能基
1.3×10-2モル、分子量Mn=15800g/モ
ル)および酸塩化物アゾI(3.21g、1.3×10
-2モル)を無水THFそれぞれ50ml中に溶解する。
シロキサン溶液に、トリエチルアミン1.33g(1.
3×10-2モル)を添加し、約10℃に冷却し、かつ撹
拌しながら酸塩化物溶液を滴加する。この混合物を、1
0℃で更に1時間撹拌し、溶剤を真空中で半分になるま
で取出し、かつ残分をメタノール800ml中に滴下す
る。この乳濁液を1時間撹拌し、生成物を一晩沈殿さ
せ、THF中に入れ、MgSO4で乾燥させ、かつ真空
中で溶剤を除去する。
【0074】収量:14.3g(62%) 例 6: アゾIからのラジカルマクロ開始剤(RM/3)の合成 N−シクロヘキシルアミノプロピル官能化されたポリジ
メチルシロキサン8g(NH−シクロヘキシル官能基2
×10-3モル、分子量Mn=15500g/モル)およ
び塩酸化物アゾI0.5g(2×10-3モル)を無水T
HFそれぞれ50ml中に溶解する。シロキサン溶液に
トリエチルアミン0.21g(2×10 -3モル)を添加
し、約10℃に冷却し、かつ撹拌しながら酸塩化物溶液
を緩徐に滴加する。この混合物を、10℃で更に1時間
撹拌し、溶剤を真空中で半分になるまで取出し、かつ残
分をメタノール800ml中に滴下する。この乳濁液を
1時間撹拌し、生成物を一晩沈殿させ、THF中に入
れ、MgSO4で乾燥させ、かつ真空中で溶剤を除去す
る。
【0075】収量:5.3g(62%);分子量(GP
C、溶離剤としてのTHF、ポリスチロール較正、RI
検出器):Mn=28300、Mw=33700g/m
l。
【0076】例 7: アゾIIからのラジカルマクロ開始剤(RM/3)の合
成 未処理の酸化アルミニウム粉末(粒度150メッシュ、
58A)5.25gを、エーテル(絶対)20mlおよ
びアゾII0.21gと一緒に10分間撹拌する。グリ
シドキシ基で官能化されたポリジメチルシロキサン3.
88g(エポキシ官能基1ミリモル、分子量=1260
0g/モル)の添加後に、更に16時間撹拌する。この
反応溶液を濾過し、かつ溶剤を真空中で留去する。この
生成物が、淡黄色の油状物として得られた。
【0077】収量:1.1g(27%) 例 8: 3−ビニルフェニルアゾエタン−1,1−ジニトリル
(アゾIV)の合成 3−アミノスチロール1.19g(0.01モル)を水
30mlおよび濃塩酸5ml中に溶解し、かつ氷30g
を添加する。0℃で、水20ml中のNaNO20.7
g(0.01ml)からなる氷冷却された溶液を用いて
ジアゾ化し、次に濾過したジアゾニウム塩溶液を0〜5
℃でエタノール15mlおよび水25ml中のメチルマ
ロノジニトリル0.8g(0.01モル)と酢酸ナトリ
ウム10g(0.12モル)とからなる溶液に滴加す
る。室温で30分間の撹拌後に、アゾ化合物をエーテル
で抽出する。カラムクロマトグラフィーによる精製後に
(SiO2+10%のH2O70g、石油エーテル(10
0ml)/エーテル(3ml))、物質が黄色の固体と
して沈殿する。
【0078】収量:1.8g(理論値の85%) 例 9: ラジカルマクロ開始剤RM/5の合成 3−ビニルフェニルアゾエタン−1,1−ジニトリル
2.0g(9.5ミリモル)および(HSi単位4.7
5×10-2モルに相応する)1.6重量%の水素含量お
よび25℃で83mPasの粘度を有するポリ水素化メ
チルシロキサン2.88gを混合し、次に、全混合物が
(純粋な金属に対して)白金50ppmを有するよう
に、白金17重量%を有するジビニルテトラメチルジシ
ロキサン白金錯体1.44mgを添加する。引続き、更
にトルオール5mlを添加する。この反応溶液を、45
℃で16時間撹拌する。2時間の反応時間後に、更に、
上記の触媒1.44mgを添加する。反応終了後に、こ
の溶液をメタノールに緩徐に滴下し、この場合、黄色の
生成物が沈殿する。この固体を濾別し、かつ高真空中で
一定重量になるまで乾燥させる。黄色の粉末4.7g
(収率:理論値の96%)が得られる。
【0079】例 10: ラジカルマクロ開始剤RM/6の合成 例3中に記載されているのと同様のアゾIII0.5g
(9.5×10-4モル)に、25℃で100mPasの
粘度のα,ω−ヒドロキシポリジメチルシロキサン2.
47gおよび水酸化テトラブチルアンモニウム10mg
(3.9×10-5モル)を添加する。この反応混合物
を、45℃で24時間撹拌する。室温に冷却後に、この
生成物をジエチルエーテル50ml中に入れ、かつ水そ
れぞれ30mlで2回振り出す。有機相を分離し、硫酸
ナトリウムで乾燥させ、かつ高真空中で30℃で一定重
量になるまで濃縮する。透明で黄色の油状物2.4g
(収率:理論値の80%)が得られる。
【0080】例 11a: 1:3.9の比でのRM/1とMMAとの熱分解による
グラフト共重合(PC1) RM/1(アゾ官能性4.6×10-4モル)1gおよび
MMA(1.8×10-3モル)3.9gをトルオール5
0ml中に溶解する。この反応混合物を入念にガス抜き
し、引続き、70℃で16時間加熱する。冷却後に、こ
の溶液をメタノール800ml中で沈殿させる。沈殿し
たグラフトコポリマーを濾別し、かつ真空中で乾燥させ
る。
【0081】収量:3.5g(61%) 分子量(GPC、溶離剤としてのTHF、ポリスチロー
ル較正、RI検出器):Mn=65300、Mw=17
9100g/モル 例 11b: 1:1の比でのRM2とMMAとのグラフト共重合(P
C1b) RM/2(アゾ官能性4.9×10-3モル)7.5gお
よびMMA(7.5×10-2モル)7.5gを、トルオ
ール70ml中に溶解する。この反応混合物を入念にガ
ス抜きし、引続き、75℃で16時間加熱する。冷却後
に、この溶液をメタノール800ml中で沈殿させる。
沈殿した生成物を濾別し、かつ真空中で乾燥させる。
【0082】収量:5.3g(35%) 分子量(GPC、溶離剤としてのTHF、ポリスチロー
ル較正、RI検出器):Mn=19100、Mw=30
300g/モル 例 11c: 1:10の比でのRM/2とMMAとのグラフト重合
(PC1c) RM/2(アゾ官能性8.9×10-4モル)1.36g
およびMMA(1.36×10-2モル)13.64g
を、トルオール70ml中に溶解する。この反応混合物
を入念にガス抜きし、引続き、75℃で16時間加熱す
る。冷却後に、この溶液をメタノール800ml中で沈
殿させる。沈殿した生成物を濾別し、かつ真空中で乾燥
させる。
【0083】収量:11.5g(76%) 分子量(GPC、溶離剤としてのTHF、ポリスチロー
ル較正、RI検出器):Mn=61700、Mw=11
4700g/モル 例 11d: 1:5の比でのRM/4とスチロールとのグラフト共重
合(PC1c) RM/4(アゾ官能性2.4×10-4モル)1gおよび
MMA(5×10-2モル)5gを、トルオール70ml
中に溶解する。この反応混合物を入念にガス抜きし、引
続き、75℃で16時間加熱する。冷却後に、この溶液
をメタノール800ml中で沈殿させる。沈殿した生成
物を濾別し、かつ真空中で乾燥させる。
【0084】収量:4.81g(80%) 分子量(GPC、溶離剤としてのTHF、ポリスチロー
ル較正、RI検出器):Mn=77200、Mw=13
7100g/モル 例 12: 1:5の比でのRM/2とスチロールとのグラフト共重
合(PC2) RM/2(アゾ官能性6.5×10-4モル)1gおよび
スチロール(4.8×10-2モル)5gを、トルオール
70ml中に溶解する。この反応混合物を入念にガス抜
きし、引続き、90℃で16時間加熱する。冷却後に、
この溶液をメタノール800ml中で沈殿させる。沈殿
した生成物を濾別し、かつ真空中で乾燥させる。
【0085】収量:3.9g(65%) 分子量(GPC、溶離剤としてのTHF、ポリスチロー
ル較正、RI検出器):Mn=7600、Mw=193
00g/モル 例 13: 1:5の比でのRM/2とMMAとの光分解によるグラ
フト共重合(PC3) RM/2(アゾ官能性1.2×10-4モル)0.19g
およびMMA(9.4×10-3モル)0.94gを、ト
ルオール3ml中に溶解する。この反応混合物を入念に
ガス抜きし、引続き、石英キュヴェット(Quarzkuevett
e)中で保護ガス下に25℃で6時間、Hg−Xe高圧
ランプ(ランプ出力=200W、試料の効率:100W
/cm2)を用いて照射する。照射後に、この溶液をメ
タノール20ml中で沈殿させる。沈殿した生成物を濾
別し、かつ真空中で乾燥させる。
【0086】収量:0.4g(35%) 分子量(GPC、溶離剤としてのTHF、ポリスチロー
ル較正、RI検出器):Mn16100、Mw=238
00g/モル 例 14: PC1cを添加するPMMA/シリコン油配合物 ポリジメチルシロキサン(Mn=312000、Mw=
540000)1g、PMMA(Mn=30200、M
w=50000)9gおよびPC1c0.3gを、トル
オール30ml中に溶解する。この溶液から薄膜を鋳型
し、この薄膜を室温で10日間乾燥させ、かつ40℃で
2日間乾燥させる。この薄膜は、PC1cを添加しない
10%のポリジメチルシロキサンと90%のPMMAと
からなる薄膜と比較して改善された機械的性質を示して
いる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 オスカル ヌイケン ドイツ連邦共和国 ミュンヘン イグナ ツ−ギュンター−シュトラーセ 12 (72)発明者 ブリギッテ フォイト ドイツ連邦共和国 ミュンヘン インゴ ルステッターシュトラーセ 1 (72)発明者 ラルフ コレフラート ドイツ連邦共和国 ミュンヘン フィッ シャー−フォン−エアラッハ−シュトラ ーセ 9 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 77/28 C08F 283/12 C08F 290/06 (54)【発明の名称】 ラジカル形成基を有するオルガノシランおよびオルガノポリシロキサン、それらの製造法、マク ロモノマーおよびグラフトコポリマーの製造法並びに変性された熱可塑性樹脂、珪素含有ポリマ ー配合物のための相容性助剤およびポリマー配合物中のシリコン成分

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラジカル形成基を有するオルガノシラン
    およびオルガノポリシロキサンにおいて、一般式: [RaSi(O(3-a)/2)−R1−C64-x5 x−N=N−Sy−R1−R2](1) で示される単位0.1〜100.0重量%、一般式: [R2 3SiO1/2] (2) で示される単位0〜80.0重量%、一般式: [R2 2SiO2/2] (3) で示される単位0〜99.9重量%、一般式: [R2SiO3/2] (4) で示される単位0〜80.0重量%および一般式: [SiO4/2] (5) で示される単位0〜80.0重量%〔式中、Rは、同一
    かまたは異なり、塩素原子または臭素原子、ヒドロキシ
    ル基、C1〜C18アルコキシ基を表わすかまたはハロゲ
    ン原子、アミノ基、ヒドロキシル基、 エポキシアルキル基またはシアノ基によって置換されて
    いるかまたは置換されていない一価のC1〜C18炭化水
    素基を表わし、R1は、1つの化学結合を表わすかまた
    は−O−、−S−、−COO−、−OOC−、−CON
    2−、−NR2CO−、−NR2−および−CO−の群
    からなる2結合性の炭素原子の両側に結合した基によっ
    て中断されていてもよい同一かまたは異なり、ハロゲン
    原子、アミノ基、ヒドロキシル基、アシルオキシ基、エ
    ポキシアルキル基またはシアノ基によって置換されてい
    るかまたは置換されていない二価のC1〜C18炭化水素
    基を表わし、R5は、同一かまたは異なるハロゲン原
    子、シアノ基、ニトロ基、基−R、−ORまたは−C
    (O)Rを表わし、R2は、水素原子または基Rを表わ
    し、aは、0、1、2または3の値であり、xは、0、
    1、2、3または4の値であり、yは、0または1の値
    を表わし、但し、式(1)の単位が100重量%存在す
    る場合には、aは、3の値を表わす〕から構成されるこ
    とを特徴とする、ラジカル形成基を有するオルガノシラ
    ンおよびオルガノポリシロキサン。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のラジカル形成基を有す
    るオルガノシランおよびオルガノポリシロキサンを製造
    するための方法において、一般式: [RaSi(O(3-a)/2)−A] (14) で示される単位0.1〜100重量%および前記の一般
    式(2)〜(5)の単位のラジカル形成基を有するオル
    ガノシランおよびオルガノポリシロキサンのために記載
    された量から構成されたオルガノシランおよびオルガノ
    ポリシロキサンと、一般式: B−C64-x5 x−N=N−Sy−R1−R2 (15) で示される化合物〔式中、Aは、−O−、−S−、−C
    OO−、−OOC−、−CONR2−、−NR2CO−、
    −NR2−および−CO−の群からなる2結合性の炭素
    原子の両側に結合した基によって中断されていてもよい
    同一かまたは異なり、無水カルボン酸基、エポキシド
    基、基−COClまたは−NCOを有し、ハロゲン原
    子、アミノ基、ヒドロキシル基、エポキシアルキル基ま
    たはシアノ基によって置換されているかまたは置換され
    ていない一価のC1〜C17炭化水素基を表わし、Bは、
    基−(CH2cOH、−(CH2cNHR1、−(C
    2cCH2COOHまたは−(CH2cSHを表わ
    し、cは、互いに独立に0〜10の値での整数を表わ
    し、R、R5、a、x、y、R1およびR2は、前記の意
    味を有し、但し、AおよびB中の炭素原子の総和は、多
    くとも18個である〕とを反応させる、請求項1に記載
    のラジカル形成基を有するオルガノシランおよびオルガ
    ノポリシロキサンの製造法。
  3. 【請求項3】 前記の一般式(14)および(15)中
    で、Bは、無水カルボン酸基、エポキシド基、基−CO
    Cl、−COOHまたは−NCOを表わすかまたは−O
    −、−S−、−COO−、−OOC−、−CONR
    2−、−NR2CO−、−NR2−および−CO−の群か
    らなる2結合性の炭素原子の両側に結合した基によって
    中断されていてもよい同一かまたは異なり、 無水カルボン酸基、エポキシド基、基−COClまたは
    −NCOを有し、ハロゲン原子、アミノ基、ヒドロキシ
    ル基、エポキシアルキル基またはシアノ基によって置換
    されているかまたは置換されていない一価のC1〜C17
    炭化水素基を表わし、Aは、基−(CH2cOH、−
    (CH2cCH2NHR1、−(CH2cCOOHまたは
    −(CH2cCH2SHを表わし、R、a、c、R1およ
    びR2は、前記の意味を有し、但し、AおよびB中の炭
    素原子の総和は、多くとも18個である、請求項1に記
    載のラジカル形成基を有するオルガノシランおよびオル
    ガノポリシロキサンの製造法。
  4. 【請求項4】 一般式: [RaSiH(O(3-a)/2)] (16) で示される単位0.1〜100.0重量%および前記の
    一般式(2)〜(5)の単位のラジカル形成基を有する
    オルガノシランおよびオルガノポリシロキサンのために
    記載された量からなるオルガノシランまたはオルガノポ
    リシロキサンと、一般式: R4−C64-x5 x−N=N−Sy−R1−R2 (17) 〔式中、R4は、−O−、−S−、−COO−、−OO
    C−、−CONR2−、−NR2CO−、−NR2−およ
    び−CO−の群からなる2結合性の炭素原子の両側に結
    合した基によって中断されていてもよい同一かまたは異
    なり、オレフィン系二重結合またはアセチレン系三重結
    合を有し、ハロゲン原子、アミノ基、ヒドロキシル基、
    アシルオキシ基、エポキシアルキル基またはシアノ基に
    よって置換されているかまたは置換されていない一価の
    1〜C18炭化水素基を表わし、R、R5、a、x、y、
    1およびR2は、前記の意味を有する〕で示される化合
    物とを白金、ロジウムまたはそれらの化合物の存在下に
    反応させる、請求項1に記載のラジカル形成基を有する
    オルガノシランおよびオルガノポリシロキサンの製造
    法。
  5. 【請求項5】 成分A)一般式:[RaSi
    (O(3-a)/2)−R1−C64-x5 x−N=N−Sy−R1
    −R2](1) で示されるオルガノシラン、 B) B1)一般式: R2 dSi(R6(4-d) (18) で示されるオルガノシランと、 B2)一般式: R2 e(R6fSiO(4-e-f)/2 (19) で示される単位からなるオルガノシロキサンから選択さ
    れるオルガノ珪素化合物、場合によっては C) 成分AおよびB中のアルコキシ基、塩素原子また
    は臭素原子1モル当たり水少なくとも0.5モルからな
    る混合物と、場合によっては、 D) 水と混合可能な溶剤とを反応させ、この場合、一
    般式(18)および(19)中でR6は、塩素原子また
    は臭素原子を表わすかまたはハロゲン置換されたかまた
    は置換されていないC1〜C10アルコキシ基を表わし、
    d、eおよびfは、それぞれ、0、1、2または3の値
    を表わし、R、R1、R2およびaは、前記の意味を有
    し、但し、成分Bは、珪素原子1モル当たり、アルコキ
    シ基、塩素原子または臭素原子少なくとも0.01モル
    を有する、請求項1に記載のラジカル形成基を有するオ
    ルガノシランおよびオルガノポリシロキサンの製造法。
  6. 【請求項6】 マクロモノマーおよびグラフト重合体を
    製造するための方法において、請求項1に記載の前記ラ
    ジカル形成基を有するオルガノシランおよびオルガノポ
    リシロキサン95〜1重量%とエチレン系不飽和モノマ
    ー1〜95重量%とを反応させる、マクロモノマーおよ
    びグラフト重合体の製造法。
  7. 【請求項7】 変性された熱可塑性樹脂、珪素含有ポリ
    マー配合物のための相容性助剤またはポリマー配合物中
    のシリコン成分として使用するための、請求項6の記載
    により得られるマクロモノマーおよびグラフト重合体。
JP7189332A 1994-07-28 1995-07-25 ラジカル形成基を有するオルガノシランおよびオルガノポリシロキサン、それらの製造法、マクロモノマーおよびグラフトコポリマーの製造法並びに変性された熱可塑性樹脂、珪素含有ポリマー配合物のための相容性助剤およびポリマー配合物中のシリコン成分 Expired - Lifetime JP2793149B2 (ja)

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