JP2791935B2 - 通信器機用ハウジング - Google Patents
通信器機用ハウジングInfo
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Description
グおよび通信機器ハウジング成形用樹脂組成物に関し、
さらに詳しくは、電磁波シールド効果を有し、軽量であ
る通信機器用ハウジング、およびABS樹脂の表面にメ
ッキを施す工程をそのまま使用することにより前記通信
機器用ハウジングを製造可能な成形体に成形することが
できる通信機器ハウジング成形用樹脂組成物に関する。
携帯電話、コードレスホン、ファクシミリ等の通信機器
には、電磁波(EMI)シールド用にメッキが施されて
いる。したがって、通信機器のハウジングの素材として
樹脂を用いる場合には、その樹脂の成形体にメッキを施
せることが重要である。
樹脂が広く知られており、実際上このABS樹脂は広く
通信機器用ハウジングの素材として用いられてきた。
うにその成形体にメッキを施すことができない。そこで
ポリプロピレンが汎用樹脂であることから、ポリプロピ
レン樹脂成形体の表面にメッキを施す方法が研究され、
また一部において開発されるに至っている。しかしなが
ら、ポリプロピレン樹脂成形体のメッキ付着性は、AB
S樹脂成形体と比較してかなり劣る。この理由から、ポ
リプロピレン成形体にメッキを施す場合には、ABSメ
ッキ用ラインに使用されるような汎用の設備を使用する
ことができず、特殊なメッキラインを使用する必要があ
る。換言すると、既存のABSメッキ用ラインを設備変
更することなくそのまま利用してポリプロピレン樹脂成
形体表面に有効なメッキを施すことができないのであ
る。
なメッキを施すには、二段エッチングや表面処理の工程
等の工程を追加する必要等から工程数が多く、また前記
ABSメッキ用ラインに使用するエッチング液とは異な
る組成のエッチング液が必要である等の問題を有する。
をABS樹脂成形体と同程度まで向上させることができ
れば、従来のABS用メッキラインをそのまま使用する
ことができるので、ポリプロピレン樹脂の優れた特性を
生かした、軽量で安価な通信機器用ハウジングを提供す
ることができる。
術的課題を解消することにある。この発明の目的は、A
BSメッキラインをそのまま使用してASB樹脂成形体
と同様にしてメッキ処理されることができ、表面に形成
されたメッキの密着性が良好であり、電磁波シールド性
が良好であり、軽量である通信機器用ハウジングを提供
することにある。
究した結果、ポリプロピレンにカチオン系帯電防止剤を
配合することによりメッキ付着性を著しく向上させるこ
とができ、ABS樹脂の表面にメッキを施す工程をその
まま使用して、ポリプロピレン樹脂成形体にメッキがで
きることを見出しこの発明を完成した。
リプロピレン樹脂100重量部およびカチオン系帯電防
止剤0.1〜15重量部を含有する樹脂組成物を成形し
てなる成形体に無電解メッキを施してなることを特徴と
する通信機器用ハウジングである。
レンの結晶性のホモポリマーおよびプロピレンと他の共
重合成分との共重合体を挙げることができる。前記他の
共重合体成分としては、エチレン、塩化ビニル、酢酸ビ
ニル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エチル、
メタクリル酸メチル、塩化ビニリデン、アクリルニトリ
ル等を挙げることができる。
で用いることもできるし、二種以上を併用することもで
きる。また前記共重合体は、2元共重合体であっても3
元共重合体であっても良い。
重合体やホモプロピレン重合体が好ましい。これらのポ
リプロピレンを採用すると特に優れた特性を有する通信
機器用ハウジングを得ることができる。
るカチオン系帯電防止剤としては、たとえばアミン塩、
四級アンモニウム塩を挙げることができる。
三級の高級アルキルアミン類を酸で中和することにより
得ることのできる脂肪族アミン塩(アルキルアミン塩)
等を挙げることができる。脂肪族アミン塩としては、脂
肪族第一級アミン塩酸塩、脂肪族第二級アミン塩酸塩、
脂肪族第三級アミン塩酸塩等を挙げることができる。
アンモニウム塩、脂肪族四級アンモニウム塩、複素環四
級アンモニウム塩などを挙げることができる。この芳香
族四級アンモニウム塩としては、ベンザルコニウム塩、
塩化ベンゼトニウム塩などを挙げることができる。前記
脂肪族四級アンモニウム塩としては、アルキルトリメチ
ルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム
塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩などを挙
げることができる。複素環四級アンモニウム塩として
は、アルキルピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、ア
ルキルイソキノリニウム塩、ジアルキルモルホリニウム
塩などを挙げることができる。
を採用すると、メッキ付着性の向上効果に優れるので特
に好ましい。前記四級アンモニウム塩としては、四級ア
ンモニウムクロライド、四級アンモニウムサルフェー
ト、四級アンモニウムニトレート等を挙げることができ
る。もっともこの脂肪族四級アンモニウム塩に限らず、
この発明においては前記各種のカチオン系帯電防止剤を
適宜に選択してその一種を単独で使用することができる
し、またその二種以上を併用することもできる。
オン系帯電防止剤の含有量は、ポリプロピレン100重
量部に対して0.1〜15重量部であり、好ましくは
0.2〜10重量部であり、場合によっては、0.3〜
10重量部、0.3〜8重量部、0.5〜5重量部であ
り、特に好ましくは、0.8〜4重量部である。カチオ
ン系帯電防止剤の含有量が0.1重量部未満であると、
メッキが成形体の表面に十分に付着せず、15重量部を
越えると成形体の表面にメッキが付着することは可能で
あるが容易にメッキが剥離する。しかも15重量部を越
えると、成形体の耐熱性等の物性が低下し、樹脂組成物
の混練も困難になる。
液体であっても良い。液体状のカチオン系帯電防止剤を
使用すると混練加工性に劣ることがあるが、この場合に
は事前にシリカや炭酸カルシウム等の無機充填剤に吸着
させることにより、または高濃度のマスターバッチを作
成することにより混練加工性を改善させることができる
ので問題なく用いることができる。
レン樹脂および前記カチオン系帯電防止剤に加えて、さ
らに無機充填剤を含有するのが好ましい。無機充填剤を
含有させることにより、特にメッキ密着性に優れた成形
体を得ることができる。
カ、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸
バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、
硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、カーボンブラック、
マイカ、アスベスト、ガラスビーズ、ガラスフレーク、
ガラス繊維、酸化アルミニウム、酸化アンチモン、酸化
チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化モリブデ
ン、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化鉄、MOS(硫
酸マグネシウム系ウィスカー)、チタンウィスカー、滑
石、雲母、ホワイトカーボン、ケイソウ土、石英粉、金
属粉、粘土などを挙げることができる。上記のように例
示した無機充填剤の外に、融点が280℃以上および粒
径が15μm以下、特に融点が300℃以上および粒径
が10μm以下であって、難燃剤として通常に使用され
ている物質も、この発明における無機充填剤として好適
に使用することができる。このような融点および粒径を
有する難燃剤は、無機充填剤としての機能を有してメッ
キ密着性に優れ、しかも難燃性に優れた成形体を得るこ
とができる。
ることができるし、二種以上を併用することもできる。
の粒径が15μ以下であるのが好ましく、特に10μm
以下であるのが好ましい。
る無機充填剤の含有量は、ポリプロピレン100重量部
に対して通常100重量部以下であり、場合により1〜
90重量部、2〜90重量部、2〜80重量部であり、
好ましくは3〜70重量部である。樹脂組成物中におけ
る無機充填剤の含有量が100重量部を超えるとメッキ
の剥離が生じ易くなる。
しない限りにおいて各種の他の成分を含有しても良い。
リプロピレン以外の樹脂成分、難燃剤、補強剤、相溶化
剤、エラストマー、着色剤、可塑剤、熱安定剤、酸化防
止剤、離型剤、耐光安定剤、銅害防止剤、滑剤等を挙げ
ることができる。
は、ポリエチレン、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、4−メチル
ペンテン−1、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂、
ACS樹脂、メタクリル酸メチル樹脂、塩化ビニル樹
脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル−
塩化ビニリデン共重合樹脂、塩化ビニルアクリル酸エス
テル、塩化ビニル−メタクリル酸共重合樹脂、塩化ビニ
ル−アクリルニトリル共重合体、エチレン−塩化ビニル
共重合体、塩化ビニリデン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリ
ビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニル
アセトアセタール、ポリビニルブチラール、ポリビニル
エーテル、ポリアミド6,6、ポリアミド6、ポリアミ
ド4、6、ポリアミドMXD6、ポリカーボネート、ポ
リアセタール、ポリフェニレンエーテル、ポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、不飽和
ポリエステル樹脂、ポリアリレート、ポリフェニレンス
ルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリ
エーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリア
ミドイミド、ポリイミドなどを挙げることができる。
無機系難燃剤を挙げることができる。有機系難燃剤とし
ては、例えばポリトリブロモスチレン、デカブロモジフ
ェニルエーテル、テトラブロモビスフェノールA、テト
ラブロモビスフェノールS、デカブロモジフェニルエタ
ン、デカブロモジフェニルプロパン、デカブロモジフェ
ニル、テトラデカブロモジフェニノキシベンゼン、ペン
タブロモトルエン、臭素化トリアジン系化合物、エチレ
ンビステトラブロモフタルイミドのようなハロゲン系難
燃剤などを挙げることができる。無機系難燃剤として
は、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、三酸化
アンチモン、酸化スズ、五酸化アンチモン、硼酸亜鉛、
リン系化合物(赤リン、ポリリン酸アンモニウム、、リ
ン酸アンモニウム、トリクレジルホスフェート、トリエ
チルホスフェート、酸性リン酸エステル等)、複合ガラ
ス粉末、モリブデン化合物、ジルコニウム化合物、トリ
アジン化合物(メラミンシアヌレート等)を挙げること
ができる。
0℃以上および粒径が15μm以下、特に融点が300
℃以上および粒径が10μm以下である物質は、前述し
たように、この発明における無機系充填剤として、ある
いは無機系充填剤に代えて好適に使用することができ
る。
維、金属繊維などを挙げることができる。
性ポリオレフィンなどを挙げることができる。
ストマーを挙げることができる。前記熱可塑性選エラス
トマーとしては、例えば、ポリスチレン系、ポリオレフ
ィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド
系、1,2−ポリブタジエン系、エチレン−酢酸ビニル
系、ポリ塩化ビニル系の熱可塑性エラストマーを挙げる
ことができる。
に使用される通常の顔料および染料などの着色剤を使用
することができる。
タレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジノニ
ルフタレート、混合フタレートエステル等のフタル酸エ
ステル可塑剤、トリクレジルホスフェート、トリフェニ
ルホスフェート等のリン酸エステル可塑剤、ジイソデシ
ルアジペート等のアジピン酸エステル可塑剤、セバチン
酸エステル可塑剤、アゼライン酸エステル可塑剤、グリ
コール酸エステル可塑剤、エポキシ系可塑剤等を挙げる
ことができる。
−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキ
シアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフ
ェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2−
メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノワ
ク)、2,2−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t
−ブチルフェノール)、4,4−チオビス(3−メチル
−6−t−ブチルフェノール)、4,4−ブチリデンビ
ス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、テト
ラキス{メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}メタン、1,
1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−
t−ブチルフェニル)ブタンのようなフェノール系化合
物、フェニル−β−ナフチルアミン、N,N−ジフェニ
ル−p−フェニレンジアミンのようなアミン系化合物、
トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリフェニル
フォスファイト、トリオクタデシルフォスファイト、ジ
フェニルイソデシルフォスファイトのようなリン系化合
物、ジラウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチ
オジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネー
トのような硫黄化合物等を挙げることができる。
ックス、パラフィンワックス、シリコーン油等を挙げる
ことができる。
ルサリシレート、p−t−ブチルフェニルサリシレート
等のサリチル酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシ
ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾ
フェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2−(2
−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、さらにシアノアク
リレート系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定
剤、ニッケル系の化合物を挙げることができる。
ン、パラフィンワックス、マイクロワックス、低重合ポ
リエチレン、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重
合体などの炭化水素系滑剤、ステアリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘ
ニン酸などの脂肪酸系滑剤、アウテアリルアミド、パル
ミチルアミド、オレイルアミド、メチレンビスステアロ
アミド、エチレンビスステアロアミドなどの脂肪酸アミ
ド系滑剤、ブチルステアレート、エチレングリコールモ
ノステアレートなどのエステル系滑剤、セチルアルコー
ル、ステアリルアルコールなどのアルコール系滑剤、ス
テアリン酸鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸
亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなどの金属石けん類、
カルナバロウ、カンデリラロウ、モンタンロウなどの天
然もしくは合成ワックスなどを挙げることができる。こ
れらの中でも好ましいのは金属石けん類であり、特に好
ましいのはステアリン酸鉛、ステアリン酸カルシウム、
ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなどであ
る。この発明における樹脂組成物に前記滑剤を配合する
と、前記カチオン系帯電防止剤の分散を良好になるので
好ましい。
制限がなく、たとえば前記ポリプロピレン、カチオン系
帯電防止剤および所望に応じて用いられる各種の成分
を、リボンブレンダー、タンブルミキサー、ヘンシェル
ミキサー、オープンロール、バンバリーミキサイー、単
軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機、単軸往復
動スクリュー押出機などを用いて溶融混練することによ
り調製することができる。
射出成形法、中空成形法、押出成形法、インフレーショ
ン成形法、回転成形法、圧縮成形法等により成形体に成
形することができる。
樹脂組成物を上記成形法により成形した成形体に、次に
説明するメッキ方法によりメッキを施こしてなる。
定は無く、従来ABS樹脂成形体にメッキを施す例えば
以下に示す工程に供することによりメッキを施すことが
できる。
を向上させることを目的とする。
ルカリ溶液に、成形体を、1〜2分浸漬する。なお、こ
の工程は不可欠の工程ではない。この工程におけるアル
カリ溶液の温度および浸漬時間は、メッキ用樹脂組成物
におけるポリプロピレンの種類などに応じて適宜に選択
するのが良い。というのは、ポリプロピレンの種類によ
っては、成形体の変形などを生じる恐れがあるからであ
る。成形体をアルカリ溶液に浸漬する時間も前記時間に
限定されず、メッキ用樹脂組成物を形成するポリプロピ
レンの種類に応じて適宜に変更することができる。
属メッキ膜との密着性を確保することを目的とする。
浸漬する。エッチング液としては、クロム酸と硫酸との
混合溶液、クロム酸と硫酸とりん酸との混合溶液などを
挙げることができる。
に成形体を浸漬しておく時間などのエッチング条件につ
いては、メッキ用樹脂組成物を形成するポリプロピレン
の種類に応じて適宜に変更することができる。
る。この触媒化工程は、化学メッキ反応の開始に必要な
触媒である貴金属の核を成形体の表面に析出させること
を目的にする。この目的を十分に達成するには、エッチ
ング工程におけるエッチング液のクロム酸がこの工程に
持ち込まれることを極力避けねばならないので、触媒化
工程に供される成形体は十分に水洗し、場合によっては
水洗の後に、あるいは水洗に代えて弱酸またはアルカリ
により十分に中和を行っておくことが望ましい。
受性化溶液に成形体を浸漬し、次いで活性化溶液に成形
体を浸漬する。感受性化溶液としては、たとえば塩化第
一錫の塩酸溶液を挙げることができる。活性化溶液とし
ては塩化パラジウムの塩酸溶液、硝酸銀のアンモニア水
溶液、塩化第一錫、塩化パラジウムおよび塩酸を適切な
比率で混合した溶液などを挙げることができる。
から化学メッキ工程に供される。この化学メッキ工程
は、化学メッキ浴に成形体を浸漬することを内容とす
る。
および化学ニッケル浴などを挙げることができる。
形体を浸漬すると、成形体の表面で直ちに化学メッキ反
応が起こり、化学的還元により成形体の表面に金属が析
出する。
キ浴に浸漬する時間に比例する。したがって、所望の金
属膜厚になるように浸漬時間を適宜に選択するのが良
い。
は所望の膜厚を有する金属メッキが形成される。この化
学メッキ工程を経た成形体は、軽量であり、優れた電磁
波シールド効果を有する通信機器用ハウジングとして、
好適に使用することができる。
話、自動車電話、コードレスホン、トランシーバー、一
般電話、交換機、電話応用装置、電信画像装置、ファク
シミリ、搬送装置、無線器、無線呼出装置、インターホ
ン等のハウジングとして好適に使用することができる。
示す各成分に、滑剤(ステアリン酸マグネシウム)およ
び酸化防止剤(チバガイギー社製イルガノックス101
0)をそれぞれ0.1重量部添加してドライブレンド
し、加熱温度200℃およびロータ回転数800rpm
の条件の下で二軸混練機により混練し、ペレットを得
た。
す −ポリプロピレン− A1;エチレン−プロピレンブロック共重合体、出光石
油化学(株)製、 J−785H A2;プロピレン単独重合体、出光石油化学(株)製、
J−700G A3;エチレン−プロピレンブロック共重合体、出光石
油化学(株)製、 E−250G 上記ポリプロピレンA1〜A3のMIは、JIS K−
7210に準拠して測定した結果、順に10、8、1g
/10分であった。
ガン264WAX(脂肪族第四級アンモニウムサルフェ
ート) B2;カチオン系帯電防止剤、日本油脂(株)製、カチ
オンF2−20R(芳香族第四級アンモニウム塩) B3;カチオン系帯電防止剤、日本油脂(株)製、カチ
オンAR−4(複素環系第四級アンモニウム塩) B4;カチオン系帯電防止剤、日本油脂(株)製、カチ
オンSA(脂肪族アミン塩) B5;ノニオン系帯電防止剤、日本油脂(株)製、ノニ
オンNS−210(ポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテル) B6;ノニオン系帯電防止剤、日本油脂(株)製、スタ
ホームDL(ラウリン酸ジエタノールアミド) B7;両性系帯電防止剤、日本油脂(株)製、ニッサン
アノンBF(ジメチルアルキルベタイン) B8;アニオン系帯電防止剤、日本油脂(株)製、エレ
ガンA−2000S(アルキルサルフェート) B9;カチオン系帯電防止剤のシリカ担持パウダー(シ
リカ20wt%/エレガン264WAX80wt%) B10;カチオン系帯電防止剤の炭酸カルシウム担持パ
ウダー〔炭酸カルシウム(粒径0.8μm、ケーシー工
業(株)製、ライトン32X)20wt%/エレガン2
64WAX80wt%〕。
(株)製、ライトン32X D2;タルク、粒径1μm、浅田製粉(株)製、FF−
R D3;ガラス繊維、直径10μm長さ3mm、旭ファイ
バーグラス(株)、JA−429A。
m、融点280以上、日本精鉱(株)製、アトックスS D5;デカブロモジフェニルエーテル、粒径3〜5μ
m、融点280以上、マナック(株)製、EB−10W
S D6;デカブロモジフェニルエタン、粒径5μm、融点
280以上、エチル社製、Saytex8010。
により成形し、得られた試験片について評価を行なっ
た。結果を表1または表2に示した。(a)曲げ強さ
は、JIS K−7203に準拠した。(b)アイゾッ
ト衝撃強さは、JIS K−7110に準拠(ノッチ付
き)した。(c)熱変形温度(HDT)は、JIS K
−7207に準拠(低荷重)した。
により成形して携帯電話用のハウジング用成形体を得
た。このハウジング用成形体を下記工程のABSメッキ
ラインに供して無電解ニッケルメッキを行った。ハウジ
ング用成形体におけるメッキの付着した面積の比率を測
定した。
を0、メッキが80%程度付着した場合を80、メッキ
が100%付着した場合を100として、表1または表
2中に示した。
液;アルカリ性)、 〈2〉水洗(水洗時間30秒)、 〈3〉エッチング(エッチング溶液組成;CrO3 40
0g/リットル、H2SO4 400g/リットル、エッ
チング溶液温度70℃、浸漬時間10分間)、 〈4〉水洗(水洗時間1分)、 〈5〉中和(硫酸10ml/リットル、過酸化水素10
ml/リットルの溶液で2分間洗浄)、 〈6〉水洗(水洗時間30秒)、 〈7〉触媒化(感受性化溶液;塩化第一錫の10g/リ
ットル塩酸溶液、塩化パラジウムの0.3g/リットル
塩酸溶液、感受性化溶液への浸漬時間;3分、温度;3
5℃)、 〈8〉35℃の活性化溶液(硫酸)中に2分間浸漬 〈9〉水洗(水洗時間30秒)、 〈10〉42℃の硫酸ニッケル浴に5分浸漬、 〈11〉水洗(水洗時間30秒)、 〈12〉80℃で30分間乾燥。
び−30℃下に交互に1時間ずつ保持し、これを30回
繰り返すことにより冷熱衝撃テストを行ない、次いでA
STM D3359に基づくテープ試験を行った。すな
わち、ハウジング用成形体のメッキ表面に、1.5mm
のクロスハッチを付け、以下の基準で判定をした。結果
を表1または表2に示した。
より成形して縦横が50×150mmであり、厚みが3
mmである角板を得た。この角板に前記携帯電話のハウ
ジング用成形体にメッキを施したのと同様に、前記メッ
キラインによりメッキを施した。
スト(株)製のスペクトラムアナライザーTR4172
およびプラスチック・シールド材評価器TR17301
Aを用いて、前記プラスチック・シールド材評価器TR
17301Aにプローブアンテナをセットして、300
MHzにおける電界波のシールド効果を測定した。この
測定法は、MIL−STD−285に基づいてアドバン
テスト(株)により開発された測定方法である。結果を
表1または表2に示した。
に優れたメッキを有し、優れた電磁波シール度効果を有
する通信機器用ハウジングを提供することができる。
ッキラインのような簡単なメッキラインで成形体にメッ
キを施すことにより、前記通信機器用ハウジングを得る
ことができる通信機器ハウジング用樹脂組成物を提供す
ることができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 ポリプロピレン樹脂100重量部および
カチオン系帯電防止剤0.1〜15重量部を含有する樹
脂組成物を成形してなる成形体に無電解メッキを施して
なることを特徴とする通信機器用ハウジング。 - 【請求項2】 前記樹脂組成物が無機充填剤を含有する
前記請求項1に記載の通信機器用ハウジング。 - 【請求項3】 前記無機充填剤の配合量が、前記プロピ
レン樹脂100重量部に対して0〜100重量部である
前記請求項2に記載の通信機器用ハウジング。 - 【請求項4】 前記カチオン系帯電防止剤が、アミン塩
および/または4級アンモニウム塩である前記請求項1
〜3のいずれかに記載の通信機器用ハウジング。 - 【請求項5】 前記カチオン系帯電防止剤が、アルキル
アミン塩、アルキル四級アンモニウム塩、環式四級アン
モニウム塩、水酸基を有する四級アンモニウム塩、エー
テル結合を有する四級アンモニウム塩およびアミド結合
を有する四級アンモニウム塩よりなる群から選択される
少なくとも一種のカチオン系界面活性剤である前記請求
項1〜3のいずれかに記載の通信機器用ハウジング。 - 【請求項6】 前記カチオン系帯電防止剤が、脂肪族第
四級アンモニウムサルフェート、芳香族第四級アンモニ
ウム塩、複素環系第四級アンモニウム塩および脂肪族ア
ミン塩よりなる群から選択される少なくとも一種である
前記請求項1〜3のいずれかに記載の通信機器用ハウジ
ング。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2985294A JP2791935B2 (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 通信器機用ハウジング |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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