JP2790468B2 - ハロゲン電球の製造方法 - Google Patents

ハロゲン電球の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は自動車等に用いられるハロゲン電流の製造方
法に関するものである。
従来の技術 近年、自動車のエレクトロニクス化が盛んに行われる
ようになっていたのに伴い、その電力消費量が増加して
きている。しかしながら、バッテリーの容量には限界が
あるため、各部品の省電力が急務となっている。そこ
で、ヘッドライト等の光源として、より効率の高いハロ
ゲン電球が使われるようになってきた。
自動車用の光源としては種々のものがあるが、その中
に霧の日や薄暮の時に用いる黄色の光を出す光源があ
る。従来、この光源として、ハロゲン電球を用いる場合
には、第7図に示すように、黄色の光だけを透過する色
ガラス3をガラスバルブ1に被せている。第7図中、4
はフィラメント、5は反射鏡、6は内部リード線、7は
遮光膜、8は口金、9は色ガラス取付用フックを示す。
この黄色光の色に関しては国際規格(IES)および日
本工業規格(JIS)のD5500−1984に規定されている。す
なわち、光を分光測定し、XYZ表色系により色度座標を
計算し、(Z8724−1983)、その値がIECでは第5図に示
す領域I、JISでは同じく領域IまたはIIに入らなけれ
ばならない。
発明が解決しようとする課題 白色光を黄色にするためには、青色の光(波長400〜5
00nm)を遮断すればよいが、色ガラスは他の光も一部吸
収するため、ハロゲン電球の光束がかなり減少してしま
う。色ガラスを被せない場合に比べると光束が80〜85%
減少する。
ハロゲン電球のガラスバルブの温度は非常に高く600
〜700℃にもなる。一方、色ガラスの耐熱温度は300℃程
度しかないために、ハロゲン電球から色ガラスをかなり
離さなければならず、その結果ランプ容積がきわめて大
きくなってしまう。また、この色ガラスが自動車の振動
に耐えられるように、特別の固定構造が必要になってく
る(第7図参照)。
色ガラスは黄色の光だけを透過する特性を持つように
するために、種々の物質を混ぜているが、その中にカド
ミウムがある。しかし、カドミウムは異常に有毒な物質
であるため、製造工程および使用済みランプの廃棄の際
に公害上の問題がある。
本発明は黄色の光を出すコンパクトなハロゲン電球を
容易に製造でき、かつコストも安いハロゲン電球の製造
方法を提供するものである。
課題を解決するための手段 本発明のハロゲン電流の製造方法は、内部にフィラメ
ントを設けたガラスバルブを、チタン化合物を含む第1
の溶液に浸積した後、前記ガラスバルブを前記第1の溶
液中から一定速度で引き上げ乾燥・焼成して前記ガラス
バルブの外面上に二酸化チタン膜を形成し、しかる後前
記ガラスバルブをシリコン化合物を含む第2の溶液に浸
積した後、前記ガラスバルブを前記第2の溶液中から一
定速度で引き上げ乾燥・焼成して前記二酸化チタン膜上
に二酸化シリコン膜を形成する工程を繰り返すことによ
り、前記二酸化チタン膜と前記二酸化シリコン膜とを交
互に積層したイエローフィルタを前記ガラスバルブの外
面上に形成するに際し、次の(1)〜(3)の条件を満
足する。
(1) 層数が7〜13の範囲内の奇数層である。
(2) 奇数番目の層が二酸化チタン膜からなり、かつ
偶数番目の層が二酸化シリコン膜からなる。
(3) 1層目と最終層の光学膜厚が1/2×(95〜113)
(nm)で、かつ他の層の光学膜厚が95〜113(nm)であ
る。
作用 金属化合物を焼成して熱分解すると、金属酸化物の膜
が析出し、この工程を繰り返すことにより複数層の金属
酸化物の層がガラスバルブ上に形成される。
このような方法を用い、層数が7〜13の範囲内の奇数
層であり、1層目と最終層の光学膜厚が1/2×(95〜11
3)(nm)であり、他の層の光学膜厚が95〜113(nm)で
あり、かつ奇数番目の層が二酸化チタン膜からなり、偶
数番目の層が二酸化シリコン膜とすることにより、黄色
領域の、JIS規格を満足する波長の光を効率よく透過
し、かつ波長500nm以下の光の透過率を小さくすること
ができる多層干渉膜をガラスバルブ上に作製することが
できる。
実施例 第1図は本発明の方法により得られた自動車用ヘッド
ライトに用いられるハロゲン電球を示している。第1図
において、石英製のガラスバルブ1内には、その中心軸
上に内部リード線6で支持された2つのフィラメント4
が設けられている。上側のフィラメント4には対向車側
に光があたらないようにするために、反射鏡5が設けら
れている。ガラスバルブ1の頂部にはまぶしさを防ぐた
めに、遮光膜7が塗布されている。そして、ガラスバル
ブ1の外面上には、後述する方法で青色光だけを遮断し
黄色光を透過する複数層からなるイエローフィルタ2が
形成されている。このイエローフィルタは、二酸化チタ
ン(以下TiO2という)膜と二酸化シリコン(以下SiO2
いう)膜とを交互に積層したものからなり、ガラスバル
ブ1内へのハロゲンガス封入が済んだガラスバルブ1に
塗布する。塗布後、ガラスバルブ1上に遮光膜7を形成
し、さらに口金8を取り付けて完成する。
かかるイエローフィルタは多層干渉膜の一種で、2種
類の材料を交互に積み重ねたものである。両者の屈折率
の差が大きいほど反射率が大きくなり、少ない層数で同
様の効果が得られる。また、ハロゲン電球に用いる場合
にはバルブ温度が高いため、耐熱性が要求される。これ
らのことを考慮すると、TiO2とSiO2との組み合わせが最
も適している。
多層干渉膜の作成方法には2種類あり、一つは層数を
偶数層とし、最終層の光学膜厚だけを他の層の半分にす
る方法である。この場合、ピークの長波長側の透過率が
悪くなり、短波長側の透過率がよくなるため、赤外線反
射膜などには向いているが、本発明にかかるインローフ
ィルタの場合には適していない。その理由は長波長側に
可視領域があるため、光束が低下することになるからで
ある(第6図破線)。
これに対し、層数を奇数層とし、1層目と最終層の光
学膜厚を他の層の半分にする方法の場合、第1の方法と
は逆にピークの長波長側の透過率がよくなるため、本発
明では、この方法を用いて、イエローフィルタとしてい
る(第6図実線)。
第5図の色度図はイエローフィルタの層数と光学膜厚
を変化させたときのハロゲン電球の光の色度座標であ
る。同図中の5〜15の奇数字は層数である。また、90〜
115は各層の光学膜層で単位はnmである。ただし、1層
目と最終層の光学膜厚はこの半分である。層数は増やせ
ば増やすほど反射率が増し、ハロゲン電球の色は濃くな
り、その結果、色度図上ではより外側に移動する。5層
では反射率が低く、JIS規格を満足することはできな
い。15層の場合、光学膜厚によってはJIS規格を満足す
ることはできるが、範囲が狭く、しかも作るのに手間が
かかり、コストアップとなる。したがって、層数は7〜
13層で、かつ奇数層とするのがよい。
また、光学膜厚は第5図からわかるように、JIS規格
を満足するには95〜113nmにする必要がある。
次に、イエローフィルタ2の形成方法について、第2
図を用いて説明する。
まず、テトラブチルチタネート[Ti(OC4H9]を
エタノールに溶かした溶液10にガラスバルブ1を浸積し
た後、一定速度で引き上げる。これを温度200℃で乾燥
した後、温度550℃で10分間焼成する。この結果、テト
ラブチルチタネートが熱分解されTiO2膜がガラスバルブ
1上に形成される。
冷却後、エチルシリケート[Si(OC2H5]をエタ
ノールに溶かし、さらに分解を促進するための希塩酸を
加えた溶液に上記のガラスバルブを浸積した後、一定の
速度で引き上げる。その後、同様にこれを温度200℃で
乾燥し、さらに温度550℃で10分間焼成すると、TiO2
の上にSiO2膜が形成される。
なお、第2図中、11は封着部、12は外部リード線を示
す。
以上の工程を繰り返して9層からなるイエローフィル
タをガラスバルブ1上に形成する。
各層の製造条件は下表に示すとおりである。
1層目と9層目は、溶液の濃度を下げることにより、
光学膜厚を3・5・7層目の光学膜厚の半分になるよう
にしている。
このような膜をガラスバルブ上に形成する方法として
は、一般には蒸着が用いられるが、電球のガラスバルブ
上に塗布する場合には、真空中で回転しながら蒸着する
必要があり、装置が複雑で高価なものになる。また、Ti
O2やSiO2のように融点の高い物質を蒸着するものは難し
く、膜厚が不均一になりやすい。
本発明で用いられている方法は簡単な装置で膜厚分布
の良い膜が得られ、しかも大量に塗布することが可能で
ある。
テトラブチルチタネートのかわりにテトラプロピルチ
タネートを、またエチルシリケートのかわりメチルシリ
ケートを用いても同様の結果が得られる。
ガラスバルブはここでは石英ガラスを用いているが、
硬質ガラス例えばGE180、コーニング1724などを用いて
も同様の効果を得ることができる。
実施例に用いられているイエローフィルタの分光透過
率曲線を第3図に実線で示す。なお、同図中、破線は従
来の色ガラスの分光透過率曲線である。光の干渉効果に
より500nm以下の波長をもつ光の透過率は小さくなる。
この結果、ハロゲン電球の短波長の光、すなわち青色の
光がカットされ黄色の光になる。しかし、長波長では色
ガラスに比べ透過率が高いため、これを用いると電球の
明るさが増加する。
第4図の実線は実施例のハロゲン電球の分光放射曲線
を示し、同じく破線は膜なしの通常の白色光のハロゲン
電球の分光放射曲線を示す。イエローフィルタの効果に
より青色光が減少していることがわかる。
第5図に本発明実施例のハロゲン電球の色度座標を示
す(×印)。◎印は従来の色ガラスを付けたハロゲン電
球のものである。
発明の効果 以上説明したように、本発明の方法によると、TiO2
とSiO2膜はともに耐熱性があるので、青色光のみを遮断
するイエローフィルタガラスバルブ外面上に直接形成す
ることができるため、ハロゲン電球をコンパクト化で
き、また従来と異なり色ガラスを固定するための特別の
構造を採る必要もなくなる。また、かかるイエローフィ
ルタの透過率が従来の色ガラスに比べて高いので、ハロ
ゲン電球の光束が20%も上昇する。その上、使用材料が
TiO2とSiO2であるので、公害上のおそれも全くない。し
かも、本発明の方法は簡単な装置でガラスバルブの外面
上にイエローフィルタを容易に形成することができ、コ
ストも蒸着法に比して約1/5ですむ。さらに、本発明の
方法によれば、上記の種々のすぐれた効果を有しつつ、
JIS規格を満足するハロゲン電球を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法によって得られたハロゲン電球の
一例を示す一部切欠正面図、第2図は本発明の方法を説
明するための図、第3図は分光透過率曲線図、第4図は
ハロゲン電球の分光放射曲線図、第5図はハロゲン電球
の色度座標を示す図、第6図は本発明にかかるイエロー
フィルタと従来の色ガラスの分光透過率曲線図、第7図
は従来の色ガラス付きハロゲン電球の一部切欠正面図で
ある。 1……ガラスバルブ、2……イエローフィルタ、4……
フィラメント、10……金属化合物溶液。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部にフィラメントを設けたガラスバルブ
    を、チタン化合物を含む第1の溶液に浸積した後、前記
    ガラスバルブを前記第1の溶液中から一定速度で引き上
    げ乾燥・焼成して前記ガラスバルブの外面上に二酸化チ
    タン膜を形成し、しかる後前記ガラスバルブをシリコン
    化合物を含む第2の溶液に浸積した後、前記ガラスバル
    ブを前記第2の溶液中から一定速度で引き上げ乾燥・焼
    成して前記二酸化チタン膜上に二酸化シリコン膜を形成
    する工程を繰り返すことにより、前記二酸化チタン膜と
    前記二酸化シリコン膜とを交互に積層したイエローフィ
    ルタを前記ガラスバルブの外面上に形成するに際し、次
    の(1)〜(3)の条件を満足することを特徴とするハ
    ロゲン電球の製造方法。 (1)層数が7〜13の範囲内の奇数層である。 (2)奇数番目の層が二酸化チタン膜からなり、かつ偶
    数番目の層が二酸化シリコン膜からなる。 (3)1層目と最終層の光学膜厚が1/2×(95〜113)
    (nm)で、かつ他の層の光学膜厚が95〜113(nm)であ
    る。
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