JP2789768B2 - 加熱装置 - Google Patents

加熱装置

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JP2789768B2
JP2789768B2 JP3912390A JP3912390A JP2789768B2 JP 2789768 B2 JP2789768 B2 JP 2789768B2 JP 3912390 A JP3912390 A JP 3912390A JP 3912390 A JP3912390 A JP 3912390A JP 2789768 B2 JP2789768 B2 JP 2789768B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、耐熱性のフィルムを介して記録材等の被加
熱材に熱エネルギーを付与する方式の加熱装置に関す
る。
この装置は、電子写真複写機・プリンタ・ファックス
等の画像形成装置における画像加熱定着装置、即ち電子
写真・静電記録・磁気記録等の適宜の画像形成プロセス
手段により加熱溶融性の樹脂等より成るトナーを用いて
記録材(エレクトロファックスシート・静電記録シート
・転写材シート・印刷紙など)の面に直接方式もしくは
間接(転写)方式で形成した、目的の画像情報に対応し
た未定着のトナー画像を該画像を担持している記録材面
に永久固着画像として加熱定着処理する画像定着装置と
して活用できる。
また、画像定着装置に限定されず、例えば画像を担持
した記録材を加熱して表面性を改質する装置等、広く像
担持体等の被加熱材を加熱処理する手段・装置として使
用できる。
(従来の技術) 従来、例えば画像の加熱定着等のための記録材の加熱
装置は、所定の温度に維持された加熱ローラと、弾性層
を有して該加熱ローラに圧接する加圧ローラとによっ
て、記録材を挟持搬送しつつ加熱する熱ローラ方式が多
用されている。
またフラッシュ加熱方式、オーブン加熱方式、熱板加
熱方式など種々の方式、構造のものが知られており、実
用されている。
米国特許第3,578,797号明細書に開示のようにベルト
加熱方式も知られている。これは、 トナー像を加熱体ウエブに接触させてその融点へ加熱
して溶解し、 溶解後、そのトナーを冷却して比較的高い粘性とし、 トナーの、加熱体ウエブへ付着する傾向を弱めた状態
で加熱体ウエブから剥す、 という過程を経ることによって、オフセットを生じさせ
ずに定着する方式である。
最近では、固定支持された加熱体(サーマルヒータ、
以下ヒータと記す)と、該ヒータに対向圧接しつつ搬送
される耐熱性フィルム(定着フィルム)と、該フィルム
を介して記録材をヒータに密着させる加圧部材を有し、
ヒータの熱をフィルムを介して記録材へ付与することで
記録材面に形成担持されている未定着画像を記録材面に
加熱定着させる方式・構成の装置(フィルム加熱方式)
が考案されている。
本出願人の先の提案に係る例えば特開昭63−313182号
公報に開示の方式・装置等がこれに属し、薄肉の耐熱性
フィルム(シート)と、該フィルムの移動駆動手段と、
該フィルムを中にしてその一方面側に固定支持して配置
されたヒータと、他方面側に該ヒータに対向して配置さ
れ該ヒータに対して該フィルムを介して画像定着するべ
き記録材の顕画像担持面を密着させる加圧部材を有し、
該フィルムは少なくとも画像定着実行時は該フィルムと
加圧部材との間に搬送導入される画像定着すべき記録材
と順方向に同一速度で走行移動させて該走行移動フィル
ムを挟んでヒータと加圧部材との圧接で形成される定着
部としての定着ニップ部を通過させることにより該記録
材の顕画像担持面を該フィルムを介して該ヒータで加熱
して顕画像(未定着トナー像)に熱エネルギーを付与し
て軟化・溶融せしめ、次いで定着部通過後のフィルムと
記録材を分離点で離間させることを基本とする加熱手段
・装置である。
この様なフィルム加熱方式の装置においては、ヒータ
として低熱容量加熱体を用いることができるため、従来
の接触式加熱方式である熱ローラ方式やベルト加熱方式
の装置に比べて省電力化・ウエイトタイム短縮化(クイ
ックスタート)が可能となる、従来の他の方式装置の種
々の欠点を解決できるなどの利点を有し、効果的なもの
である。
加熱体としてのヒータは、セラミック等の耐熱性・良
熱伝導性の低熱容量の絶縁基板(ベース材)の低熱容量
の通電発熱抵抗体を線状もしくは帯状に塗工する等して
形成具備させた態様の低熱容量のものが利用され、抵抗
体への通電によりヒータは抵抗体及び基板の熱容量が小
さいので表面が所要の定着温度まで急速に温度上昇す
る。
そしてこのヒータに接する耐熱性フィルムも熱容量が
小さく、ヒータ側の熱エネルギーが該フィルムを介して
該フィルムに圧接状態の記録材側に効果的に伝達されて
画像の加熱定着が実行される。
ヒータの温度制御は、ヒータ温度を検温素子で検知さ
せ、その温度検知情報により通電発熱抵抗体への通電を
制御してヒータの温度を所定の定着温度に温調管理する
通電制御構成がとられる。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、固定支持されたヒータにフィルムを摺動させ
る該フィルム加熱方式の装置では、摺動部においてフィ
ルムが摩耗することでフィルムが劣化したり、摩耗粉が
発生し、例えば画像定着装置にあっては画像に悪影響を
与えることがあった。
またフィルム摩耗を防ぐためにヒータの表面を滑らか
にしすぎると、フィルムとヒータとの密着性が良くなる
ために摩擦力が高くなり、フィルムを送行駆動するギヤ
やモータ等の耐久性が低下したり、スムーズにフィルム
を遂行駆動できない等の問題があった。
本発明はフィルム加熱方式の加熱装置における上記の
問題点を解消することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、 固定支持して配置された加熱体に密着して送行駆動さ
れる耐熱性フィルムの加熱体側とは反対側の面に記録材
等の被加熱材を密着させて加熱体位置を通過させること
により加熱体側から耐熱性フィルムを介して被加熱材に
熱エネルギーを与える加熱装置であり、 加熱体の少なくとも耐熱性フィルムと密着する部分の
表面粗度R2(JIS−B0601に準じて測定した十点平均粗
さ)が、 0.3μm≦RZ≦3μm であることを特徴とする加熱装置 である。
(作 用) 即ち、加熱体(ヒータ)の少なくとも耐熱性フィルム
と密着する部分の表面粗度Rzを、上記のように 0.3μm≦RZ≦3μm、 好ましくは 0.7μm≦RZ≦2μm と設定することにより、加熱体とフィルムとの摺動兼合
いが最適となり、過摩耗によるフィルムの早期の耐久劣
化や摩耗粉の発生が低減されると共に、加熱体とフィル
ムとの摩擦力が過大であることに起因する、フィルムの
送行駆動の不安定化や、駆動部のギヤやモータ等の耐久
性の著しい低下現象も防止されることを見出して本発明
を完成したものである。
RZ>3μmでは早期にフィルム摩耗を生じ、またフィ
ルム摩耗粉を発生して、フィルムの耐久寿命が大きく低
下し、画像定着装置にあっては光沢ムラの発生や定着不
良等の画像不良を発生させる。
RZ>3μmでは加熱体とフィルムとの摩擦力が過大化
して、フィルム走行駆動部のギヤやモータ等の耐久性を
低下させ、またフィルムの送行不安定化や移動不能を生
じさせる。
(実 施 例) <実施例1> (1)画像形成装置例(第2図) まず、本発明に従う加熱装置を未定着画像の定着装置
として用いた画像形成装置の一例を説明する。
本例装置は原稿載置台往復動型・回転ドラム型・転写
式の電子写真複写装置である。
第2図において、100は装置機筺、1は該機筺の上面
板100a上に配設したガラス板等の透明板部材よりなる往
復動型の原稿載置台であり、機筺上面板100a上を画面上
右方a、左方a′に夫々所定の速度で往復移動駆動され
る。
Gは原稿であり、複写すべき画動面側を下向きにして
原稿載置台1の上面に所定の載置基準に従って載置し、
その上に原稿圧着板1aをかぶせて押え込むことによりセ
ットされる。
100bは機筺上面板100a面に原稿載置台1の往復移動方
向とは直角の方向(紙面に垂直の方向)を長手として開
口された原稿照明部としてのスリット開口部である。原
稿載置台1上に載置セットした原稿Gの下向き画像面は
原稿載置台1の右方aへの往復移動過程で右辺側から左
辺側にかけて順次スリット開口部100bの位置を通過して
いき、その通過過程でランプ7の光Lをスリット開口部
100b、透明な原稿載置台1を通して受けて照明走査され
る。その照明走査光の原稿面反射光が短焦点小径結像素
子アレイ2によって感光ドラム3面に結像露光される。
感光ドラム3は例えば酸化亜鉛感光層・有機半導体感
光層等の感光層が被覆処理され、中心支軸3aを中心に所
定の周速度で矢示bの時計方向に回動駆動され、その回
転過程で帯電器4により正極性又は負極性の一様な帯電
処理を受け、その一様帯電面に前記の原稿画像の結像露
光(スリット露光)を受けることにより感光ドラム3面
には結像露光した原稿画像に対応した静電潜像が順次に
形成されていく。
この静電潜像は現像器5により加熱で軟化溶融する樹
脂等より成るトナーにて順次に顕像化され、該顕像たる
トナー画像が転写部としての転写放電器8の配設部位へ
移行していく。
Sは記録材としての転写材シートPを積載収納したカ
セットであり、該カセット内のシートが給送ローラ6の
回転により1枚宛繰出し給送され、次いでレジストロー
ラ9により、ドラム3上のトナー画像形成部の先端が転
写放電器8の部位に到達したとき転写材シートPの先端
も転写放電器8と感光ドラム3との間位置に丁度到達し
て両者一致するようにタイミングどりされて同期給送さ
れる。そしてその給送シートの面に対して転写放電器8
により感光ドラム3側のトナー画像が順次に転写されて
いく。
転写部8でトナー画像転写を受けたシートは不図示の
分離手段で感光ドラム3面から順次に分離されて搬送装
置10によって後述する定着装置11に導かれて担持してい
る未定着トナー画像の加熱定着処理を受け画像形成物
(コピー)として機外の排紙トレイ12上に排出される。
一方、トナー画像転写後の感光ドラム3の面はクリー
ニング装置13により転写残りトナー等の付着汚染物の除
去を受けて繰り返して画像形成に使用される。
(2)定着装置11(第1・2図) 24はエンドレスベルト状の定着フィルムであり、左側
の駆動ローラ25と、右側の従動ローラ26と、駆動ローラ
25と従動ローラ26間の下方に配置した加熱体としての低
熱容量線状加熱体20の互いに並行な該3部材25・26・20
間に懸回張設してある。定着フィルム24については後記
(4)項で詳述する。
従動ローラ26はエンドレスベルト状の定着フィルム24
のテンションローラを兼ねさせており、該定着フィルム
24は駆動ローラ25の時計方向回転駆動に伴ない時計方向
に所定の周速度、即ち画像形成部8側から搬送されてく
る未定着トナー画像Taを上面に担持した転写材シートP
の搬送速度と同じ周速度をもってシワや蛇行、速度遅れ
なく回動駆動される。
駆動ローラ25はフィルム24に対して摩擦係数の高い耐
熱材料、例えばシリコンゴム等をコートした金属ローラ
であり、従動ローラ26は駆動ローラ25に比べて摩擦係数
の低い、例えばムクの金属ローラなどである。
28は加圧部材としての、シリコンゴム等の離型性の良
いゴム弾性層を有する加圧ローラであり、前記のエンド
レスベルト状定着フィルム24の下行側フィルム部分を挟
ませて前記加熱体20の下面に対して不図示の付勢手段に
より例えば総圧4〜7kgの当圧接をもって対向圧接させ
てあり、転写材シートPの搬送方向に順方向の反時計方
向に回転する。
加熱体20はフィルム24の面移動方向と交差する方向
(フィルムの幅方向)を長手とする低熱容量線状加熱体
であり、ヒータ基板21、通電発熱抵抗体(発熱体)22、
検温素子23等よりなり、ヒータ支持体27に取付け保持さ
せて固定支持させてある。
ヒータ支持体27は加熱体20を定着装置11及び画像形成
装置に対し断熱支持する断熱性・高耐熱性・剛性を有す
るもので、例えばPPS(ポリフェニレンサルファイド)
・PAI(ポリアミドイミド)・PI(ポリイミド)・PEEK
(ポリエーテルエーテルケトン)・液晶ポリマー等の高
耐熱性樹脂や、これらの樹脂とセラミックス・金属・ガ
ラス等との複合材料などで構成できる。
ヒータ基板21は耐熱性・絶縁性・低熱容量・高熱伝導
性の部材であり、一部として厚み1mm・巾10mm・長さ240
mmのアルミナ基板である。
発熱体22は基板21の下面(フィルム24との対面側)の
略中央部に長手に沿って、例えば、Ag/Pd(銀パラジウ
ム)、Ta2N等の電気抵抗材料を厚み約10μm・巾1〜3m
mにスクリーン印刷等により塗工し、その上に表面保護
層として耐熱ガラス21aを約10μmコートしたものであ
る。
この耐熱ガラス層21aの外表面が本例の加熱体20にお
ける耐熱性フィルム24の密着摺動面であり、このガラス
層21aの外表面の粗度を本発明に従って設定してある。
これについては後記(5)項で詳述する。
検温素子23は一例として基板21の上面(発熱体22を設
けた面とは反対側の面)の略中央部にスクリーン印刷等
により塗工して具備させたPt膜等の低熱容量の測温抵抗
体である。検温素子としては、他に低熱容量のサーミス
タなどを基板21に当接配置する構成にしてもよい。
本例の加熱体20の場合は、線状又は帯状をなす発熱体
22に対し、その長手方向両端部より通電し、発熱体22を
略全長にわたって発熱させる。通電はAC100Vであり、検
温素子23の検知温度に応じてトライアックを含む不図示
の通電制御回路により通電する位相角を制御することに
より、通電電力を制御している。
(3)定着実行動作 画像形成スタート信号により装置が画像形成動作して
転写部8から定着装置11へ搬送された、未定着のトナー
画像Taを上面に担持した転写材シートPはガイド29に案
内されて加熱体20と加圧ローラ28との圧接部Nの定着フ
ィルム24と加圧ローラ28との間に進入して、未定着トナ
ー画像面がシートPの搬送速度と同一速度で同方向に回
動状態の定着フィルム24の下面に密着して面ズレやしわ
寄りを生じることなく定着フィルム24と一緒の重なり状
態で加熱体20と加圧ローラ28との相互圧接部N間を挟圧
力を受けつつ通過していく。
加熱体20は画像形成スタート信号により所定のタイミ
ングで通電加熱されるので、トナー画像Taは圧接部Nに
おいて加熱を受けて軟化・溶融像Tbとなる。
定着フィルム24は、ヒータ支持体27の曲率の大きいエ
ッジ部S(曲率半径が約2mm)において、急角度(屈曲
角度θが略45゜)で走行方向が転向する。従って、定着
フィルム24と重なった状態で圧接部Nを通過して搬送さ
れたシートPは、エッジ部Sにおいて定着フィルム24か
ら曲率分離し、排紙トレイ12へ排紙されてゆく。
排紙される時までにはトナーは十分冷却固化しシート
Pに完全に定着した状態(トナー画像Tc)となってい
る。
本実施例で用いたトナーは加熱溶融時の粘度が十分高
いので、定着フィルム24と分離する際のトナー温度がト
ナーの融点以上であっても、トナー同士の固着力が定着
フィルムに対するトナーの粘着力より極めて大きい、従
って定着フィルム24とシートPの離反に際し、定着フィ
ルム24に対するトナーオフセットは実質的に発生するこ
とはない。
また、本例において加熱体20のうち発熱体22及び基板
21の熱容量が小さく、かつ、これらが支持体27により断
熱支持されているので、圧接部Nにおける加熱体20の表
面温度は短時間にトナーの融点(又はシートPへの定着
可能温度)に対して十分な高温に昇温するので、加熱体
20をあらかじめ昇温させておく(いわゆるスタンバイ温
調)必要がなく、省エネルギーが実現でき、しかも機内
昇温も防止できる。
(4)定着フィルム24について 定着フィルム24は熱容量を小さくしクイックスタート
性を達成するために、総厚100μm以下、好ましくは40
μm以下の、耐熱性・離形性・耐久性等のある、単層或
いは複合層フィルムを使用できる。第4図は複合層フィ
ルムの一例の層構成模型図であり、本例は2層構成フィ
ルムである。24aは定着フィルムの基層(ベースフィル
ム)としての耐熱層、24bは該耐熱層24aの外面(トナー
画像に対面する側の面)に積層した離形層である。
耐熱層24aは例えばポリイミド、ポリエーテルエーテ
ルケトン(PEEK)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポ
リエーテルイミド(PEI)、ポリパラバン酸(PPA)、な
どの高耐熱性樹脂フィルムなど、強度・耐熱性に優れた
ものが使用できる。
離形層24bは例えばPEFE(ポリテトラフルオロエチレ
ン)・PFA・FEP等のフッ素樹脂、シリコン樹脂等が好ま
しい。
耐熱層24aに対する離形層24bの積層形成は離形層フィ
ルムの接着ラミネート、離形層材料の静電塗装(コーテ
ィング)・蒸着・CVD等の成膜技術による積層、耐熱層
材料と離形層材料の共押し出しによる2層フィルム化な
どで行なうことができる。
耐熱層24aの厚さは、離型層24bの厚さより厚く設定さ
れているため、フィルムの強度を保ちながらフィルムの
総厚を低減でき、加熱体から記録材への伝熱効率が高
い。
なお、離型層24bの表面抵抗は1010Ω以下が好まし
い。カーボンブラック、グラファイト、導電性ウィスカ
等の導電剤を混入する等の方法により、離型層24bの表
面の抵抗値を下げてもよい。その場合、定着フィルム24
のトナー当接面の帯電を防止できる。定着フィルム24の
トナー当接面が絶縁性の場合、定着フィルムの前記表面
が帯電し、シートP上のトナー画像を乱したり、トナー
画像が定着フィルム24に移転(いわゆる帯電オフセッ
ト)したりする場合があるが、上記の対策によりこれら
の問題が回避できる。
(5)加熱体20の表面粗度 本実施例装置では加熱体20たるヒータの前述の表面保
護層21aの外面に耐熱性フィルム24が密着して摺動移動
する。
そこで本実施例では、ヒータ20の該表面保護層21a
は、発熱体22上にクリーンルーム内でスクリーン印刷法
により塗布した表面保護層としての耐熱ガラス層を該ガ
ラスの軟化温度に近い温度で焼成することで表面粗度
が、 0.7μm≦RZ≦2μm となるように形成している。
一般に焼成時に異物が混入したり、温度を急激に変化
させると粗い表面が形成されるが、本発明者等の実験に
よると、表面保護層21aの表面粗度がRZ>3μmのヒー
タ20を用いた装置で長時間、画像形成を続けると、フィ
ルムが摩耗し、画像に悪影響が生じる。ここで悪影響と
は摩耗粉がヒータ20とフィルム24間に発生したり、フィ
ルム24の厚みが部分的に薄くなるためにトナーの溶融状
態の異なる部分ができ、光沢ムラや定着不良になること
である。またそのようなヒータでさらに画像定着を続け
ると、フィルム内面にキズができ、それが原因でフィル
ムが破断することもあった。
一方、耐熱ガラスを高温(軟化温度+約100℃)で焼
成すると表面が滑らかに形成されるが、RZ<3μmにす
ると、フィルム24とヒータ20(表面保護層21aの外面)
との密着性が良すぎるために、フィルムとヒータ間の摩
擦力が大きくなり、スムーズなフィルム送行移動が困難
になる。
即ち、フィルム24が駆動ローラ25と同一速度で移動せ
ずに滑ったり、振動したりする。また駆動ローラ25を回
転させるためのギヤやモータへの負荷が大きくなり、こ
れらの耐久寿命が短くなるという欠点がある。
而して、ヒータ20の少なくともフィルム24と密着する
部分である表面保護層21aの表面粗度RZを、 0.3μm≦RZ≦3μm、 好ましくは 0.7μm≦RZ≦2μm に設定することにより、ヒータ20とフィルム24との摺動
兼合いが最適となり、過摩耗によるフィルムの早期の耐
久劣化や摩耗粉の発生が低減されると共に、加熱体とフ
ィルムとの摩擦力が過大であることに起因する、フィル
ムの送行駆動の不安定化や、駆動部のギヤやモータ等の
耐久性の著しい低下現象も防止される。
<実施例2> 上記<実施例1>においてはヒータ20の表面保護層21
aとしての耐熱ガラス層の焼成条件を制御することで目
的の表面粗度のヒータを形成したが、このように焼成条
件をコントロールするには複雑な装置が必要となる。本
実施例は耐熱ガラス層を焼成後その表面を研磨すること
で簡単な装置で安価に目的の表面粗度を有したヒータを
形成したものである。
例えば、焼成時に微少のチリ等が入って表面が粗れた
耐熱ガラス層21a(RZ=0.4μm)が形成されてもポリモ
ンド#3000(SHINNI_SAN DIAMOND TOOLS MFG.)等を用
いてガラス層21aの外面を研磨することで 1μm≦RZ≦2.5μm にすることができる。
ここで研磨する方向としては第3図の矢印Aのように
フィルム24の送行方向と同一の方向(縦方向)にした方
が、フィルム24の摺動摩耗が低減でき、かつ摩擦力を小
さく出来るので好ましい。
但し、A方向とは直角のヒータ長手方向B(横方向)
の方が研磨が容易でかつ短時間で出来るという長所はあ
る。
(発明の効果) 以上のように本発明に依れば、フィルム加熱方式の加
熱装置について、加熱体とフィルムとの摺動兼合いが最
適となり、過摩耗によるフィルムの早期の耐久劣化や摩
耗粉の発生が低減されると共に、加熱体とフィルムとの
摩擦力が過大であることに起因する、フィルムの走行駆
動の不安定化や、駆動部のギヤやモータ等の耐久性の著
しい低下現象も防止される。従って、例えば、耐久性が
あり、光沢ムラや定着不良等の生じにくい等の利点を有
する画像加熱定着装置として有効に活用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は画像定着装置として活用した本発明に従う、加
熱装置の一実施例の構成略図。 第2図はその装置を使用した画像形成装置の一例の構成
略図。 第3図は加熱体の一部切欠き平面図。 第4図は定着フィルムの層構成模型図。 11は画像定着装置(加熱装置)、20は加熱体(ヒー
タ)、21はヒータ基板、22は発熱体、21aは表面保護層
(耐熱ガラス層)、23は検温素子、27はヒータ支持体、
24は耐熱性定着フィルム、25は駆動ローラ、26は従動ロ
ーラ、28は加圧ローラ、Pは被加熱材としての記録材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 細井 敦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 丸田 秀和 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−313182(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 15/20

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定支持して配置された加熱体に密着して
    送行駆動される耐熱性フィルムの加熱体側とは反対側の
    面に記録材等の被加熱材を密着させて加熱体位置を通過
    させることにより加熱体側から耐熱性フィルムを介して
    被加熱材に熱エネルギーを与える加熱装置であり、 加熱体の少なくとも耐熱性フィルムと密着する部分の表
    面粗度R2(JIS−B0601に準じて測定した十点平均粗さ)
    が、 0.3μm≦RZ≦3μm であることを特徴とする加熱装置。
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