JP2872332B2 - 加熱装置 - Google Patents

加熱装置

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JP2872332B2
JP2872332B2 JP4023490A JP4023490A JP2872332B2 JP 2872332 B2 JP2872332 B2 JP 2872332B2 JP 4023490 A JP4023490 A JP 4023490A JP 4023490 A JP4023490 A JP 4023490A JP 2872332 B2 JP2872332 B2 JP 2872332B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の産業上の利用分野〕 本発明は、耐熱フイルム等のシート状部材を介して顕
画像を支持した記録材を加熱する加熱装置に関し、未定
着画像を加熱定着する装置や顕画像の表面を改質する装
置等に用いられる。
〔従来技術〕 従来、顕画像を支持する記録材を加熱する定着装置と
しては、所定の温度に維持された加熱ローラと、弾性層
を有して前記加熱ローラに圧接する加圧ローラによっ
て、記録材を挟持搬送しつつ加熱する熱ローラ方式が多
用されている。
この熱ローラ方式では熱ローラ表面が所定温度に達す
る迄のウオームアツプ時間が長いという問題もしくは顕
画材のオフセツトが発生するという問題がある。
このウオームアツプ時間もしくはオフセツトの問題を
解決するものとして、米国特許第3,578,797号明細書、
特公昭51−29825号公報、特開昭63−313182号公報では
ウエブ、ベルト、フイルム等のシート状部材を介して顕
画像を加熱定着することが提案されている。
〔発明が解決する問題点〕
しかし、このようなシートを用いる方式の定着装置で
は、シートの移動速度と記録体の搬送速度が概略等速で
ないと、記録体上の顕画材が尾引き又は前引きのように
流れ画像を乱す欠点があり、シートを安定して搬送する
必要がある。また、シートと駆動ローラは常に当接して
いるために、摩擦帯電により駆動ロール、定着シートは
高電位に帯電しやすく、帯電オフセツトやリークの発
生、さらには静電気によりゴミを集め駆動ロールやシー
トに付着し、シートとして薄膜のフイルムを用いた場合
にはフイルムを傷つける等の問題がある。
このため、駆動ロールとして、金属ロールを用いる
と、駆動ロールの帯電が防止され、ゴミの付着がなく定
着シート内面も適度に除電され帯電オフセツトやリーク
の発生はないが、金属ロールとシート間の摩擦力が弱く
シートに加わっている負荷が大きい場合には、金属ロー
ルの駆動力がシートに伝達されずにシートの移動速度が
遅くなり、ひどい時にはシートが止まってしまう。この
ため、シートと駆動ローラ間のスリツプ現象を起こし、
記録体とシートの線速度がずれ、尾引き現象を発生した
り、記録体の搬送不良(いわゆるジヤム)を引き起こす
恐れが有り、好ましくない。
駆動ローラとしてゴム等の弾性体で形成すると、摩擦
係数が高いので駆動の伝達が確実に行われるのでスリツ
プ現象は発生しない、しかしながら、シートの移動に伴
ないフイルム、駆動ローラ間の摩擦帯電によりチヤージ
アツプし帯電オフセツト、リーク、ゴミ付着によるフイ
ルムダメージが発生する恐れが有り好ましくない。
〔問題点を解決する手段〕
上記問題点を解決するため本発明は、画像を担持した
記録材と共に移動するシート状部材と、このシート状部
材と接しシート状部材を駆動する駆動ローラと、を有
し、前記シート状部材側からの熱により記録材上の画像
を加熱する加熱装置において、前記駆動ローラは表面に
導電性物質を含有した弾性層を有することを特徴とする
ものである。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を説明する。
第2図は本発明の実施例の加熱定着装置を用いた画像
形成装置の断面図である。
第2図において、100は装置機筐、1は該機筐の上面
板100a上に配設したガラス板等の透明板部材よりなる往
復動型の原稿載置台であり、機筐上面板100a上を図面上
右方a、左方a′に夫々所定の速度で往復移動駆動され
る。
Gは原稿であり、複写すべき画像面側を下向きにして
原稿載置台1の上面に所定の載置基準に従って載置し、
その上に原稿圧着板1aをかぶせて押え込むことによりセ
ツトされる。
100bは機筐上面板100a面に原稿載置台1の往復移動方
向とは直角の方向(紙面に垂直の方向)を長手として開
口された原稿照明部としてのスリツト開口部である。原
稿載置台1上に載置セツトした原稿Gの下向き画像面は
原稿載置台1の右方aへの往復移動過程で右辺側から左
辺側にかけて順次にスリツト開口部100bの位置を通過し
ていき、その通過過程でランプ7の光Lをスリツト開口
部100b、透明な原稿載置台1を通して受けて照明走査さ
れる。その照明走査光の原稿面反射光が短焦点小径結像
素子アレイ2によって感光ドラム3面に結像露光され
る。
感光ドラム3は例えば酸化亜鉛感光層・有機半導体感
光層等の感光層が被覆処理され、中心支軸3aを中心に所
定の周速度で矢示bの時計方向に回転駆動され、その回
転過程で帯電器4により正極性又は負極性の一様な帯電
処理を受け、その一様帯電面に前記の原稿画像の結像露
光(スリツト露光)を受けることにより感光ドラム3面
には結像露光した原稿画像に対応した静電潜像が順次に
形成されていく。
この静電潜像は現像器5により加熱で軟化溶融する樹
脂等より成るトナーにて順次に顕像化され、該顕像たる
トナー画像が転写部としての転写放電器8に配設部位へ
移行していく。
Sは記録材としての転写材シートPを積載収納したカ
セツトであり、該カセツト内のシートが給送ローラ6の
回転により1枚宛繰出し給送され、次いでレジストロー
ラ9により、ドラム3上のトナー画像形成部の先端が転
写放電気8の部位に到達したとき転写材シートPの先端
も転写放電器8と感光ドラム3との間位置に丁度到達し
て両者一致するようにタイミングどりされて同期給送さ
れる。そしてその給送シートの面に対して転写放電器8
により感光ドラム3側のトナー画像が順次に転写されて
いく。
転写部でトナー画像転写を受けたシートは不図示の分
離手段で感光ドラム3面から順次に分離されて搬送ガイ
ド10によって後述する定着装置11に導かれて担持してい
る未定着トナー画像の加熱定着処理を受け、画像形成物
(コピー)として機外の排紙トレイ12上に排出される。
一方、トナー画像転写後の感光ドラム3の面はクリー
ニング装置13により転写残りトナー等の付着汚染物の除
去を受けて繰り返して画像形成に使用される。
次に本発明の実施例の加熱定着装置について説明す
る。
第1図は本発明の実施例の定着装置の断面図である。
24はエンドレスベルト状の定着フイルムであり、左側
の駆動ローラ25と、右側の従動ローラ26と、駆動ローラ
25と従動ローラ26間の下方に配置した加熱体としての低
熱容量線状加熱体20の互いに並行な該3部材25・26・20
間に懸回張設してある。この定着フイルム24について
は、後記で詳述する。
従動ローラ26はエンドレスベルト状の定着フイルム24
のテンシヨンローラを兼ねさせており、該定着フイルム
24は駆動ローラ25の時計方向回転駆動に伴ない時計方向
に所定の周速度、即ち画像形成部8側から搬送されてく
る未定着トナー画像Taを上面に担持した転写材シートP
の搬送速度と同じ周速度をもってシワや蛇行、速度遅れ
なく回動駆動される。
28は加圧部材としての、シリコンゴム等の離型性の良
いゴム弾性層を有する加圧ローラであり、前記のエンド
レスベルト状定着フイルム24の下行側フイルム部分を挟
ませて前記加熱体20の下面に対して不図示の付勢手段に
より例えば総圧4〜7Kgの当圧接をもって対向圧接させ
てあり、転写材シートPの搬送方向に順方向の反時計方
向に回転する。
加熱体としての低熱容量線状加熱体20は、定着フイル
ム25の移動方向と略直角な方向を長手方向として設けら
れ、この長手方向に沿った熱伝導性の良好なヒータ基板
21と通電により発熱する抵抗発熱体22とを有し、ヒータ
基板21には最小記録材通過領域幅内に温度検知素子23が
設けられている。
この加熱体20は剛性、高耐熱性、断熱性を有するヒー
タ支持体27によって支持されている。
ヒータ支持体27は加熱体20を定着装置11及び複写装置
全体に対し、断熱支持するもので、例えばPPS(ポリフ
エニレンサルフアイド)、PAI(ポリアミドイミド)、P
I(ポリイミド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケト
ン)、液晶ポリマー等の高耐熱性樹脂や、これらの樹脂
とセラミツクス、金属、ガラス等との複合材料などで構
成できる。
ヒータ基板21は一例として厚み1.0mm、幅10mm、長さ2
40mmのアルミナ基板である。抵抗発熱体22は例えば基板
21の下面の略中央部に長手に沿って、例えばAg/Pd(銀
パラジウム)等の電気抵抗材料を厚み約10μm、幅1〜
3mmにスクリーン印刷等により塗工し、その上に表面保
護層として耐熱ガラスを約10μmコートする。検温素子
23は一例として基板21の上面(発熱体22を設けた面とは
反対側の面)の略中央部にスクリーン印刷等により塗工
して具備させたPt膜等の低熱容量の測温抵抗体である。
検温素子としては、他に低熱容量のサーミスタ等基板21
に当接配置する構成にしてもよい。
本例の場合は、線状又は帯状をなす抵抗発熱体22に対
し、その長手方向両端部より通電し、発熱体22を略全長
にわたって発熱させる。通電はAC100Vであり、検温素子
23の検知温度に応じてトライアツクを含む不図示の通電
制御回路により通でする位相角を制御することにより、
通電電力を制御している。
次に定着動作について説明する。
画像形成スタート信号により装置が画像形成動作して
転写部8から定着装置11へ搬送された、未定着の粉体ト
ナー画像Taを上面に担持した転写材シートPはガイド29
に案内されて加熱体20と加圧ローラ28との圧接部Nの定
着フイルム24と加圧ローラ28との間に進入して、未定着
トナー画像面がシートPの搬送速度と同一速度で同方向
に回動状態の定着フイルム24の下面に密着して面ズレや
しわ寄りを生じることなく定着フイルム24と一緒の重な
り状態で加熱体20と加圧ローラ28との相互圧接部N間を
挟圧力を受けつつ通過していく。
加熱体20は画像形成スタート信号により所定のタイミ
ングで通電加熱されるので、トナー画像は圧接部におい
て加熱を受けて軟化・溶融像となる。
定着フイルム24は、支持体27の曲率の大きい(曲率半
径が約2mm)エツジ部Sにおいて、急角度(屈曲角度θ
が略45゜)で走行方向が転向する。従って、定着フイル
ム24と重なった状態で圧接部Nを通過して搬送されたシ
ートPは、エツジ部Sにおいて定着フイルム24から曲率
分離し、排紙トレイ12へ排紙されてゆく。
この分離点は加熱体を離れ断熱材である支持体27のエ
ツジ部であるため、抵抗発熱体22位置よりもトナーは温
度低下している。
但し、この分離点でのトナー温度はトナーのガラス転
移点より大、更には環球式軟化温度よりも大である。
排紙される時までにはトナーは十分冷却固化し、シー
トPに完全に定着した状態(トナー画像Tc)となってい
る。
本実施例で用いたトナーは加熱溶融時の粘度が十分高
いので、定着フイルム24と分離する際のトナー温度がト
ナーの融点以上であっても、トナー同志の固着力が定着
フイルムに対するトナーの粘着力より極めて大きい、従
って定着フイルム24とシートPの離反に際し、定着フイ
ルム24に対するトナーオフセツトは実質的に発生するこ
とはない。
また、本実施例において加熱体20のうち発熱体22及び
基板21の熱容量が小さく、かつこれらが支持体27により
断熱支持されているので、圧接部Nにおける加熱体20の
表面温度は短時間にトナーの融点(又はシートPへの定
着可能温度)に対して十分な高温に昇温するので、加熱
体をあらかじめ昇温させておく(いわゆるスタンバイ温
調)必要がなく、省エネルギーが実現でき、しかも機内
昇温も防止できる。
次に本実施例の定着フイルム24について説明する。
定着フイルム24は耐熱性・離型性・耐久性等のある、
一般に100μm以下、好ましくは40μm以下の単層或は
複合層フイルムを使用できる。
第4図は複合層フイルムの一例の層構成断面模式図で
あり、24aは定着フイルムの基層(ベースフイルム)と
しての耐熱層、24bは該耐熱層24aの外面(トナー画像に
対面する側の面)に積層した離型層である。
耐熱層24aは例えばポリイミド、ポリエーテルエーテ
ルケトン(PEEK)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポ
リエーテルイミド(PEI)、ポリパラバン酸(PPA)など
の高耐熱性樹脂フイルムや、Ni・SUS・Al等の金属な
ど、強度・耐熱性に優れたものが使用できる。この耐熱
層24aはフイラーの混入していないピユアなものを使用
することが好ましい。
離型層24bは例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレ
ン)・PFA・FEP等のフツ素樹脂や、シリコン樹脂などが
好ましい。耐熱層24aに対する離型層24bの積層形成は離
型層フイルムの接着ラミネート、離型層材料の静電塗装
(コーテイング)・蒸着・VCD等の成膜技術による積
層、耐熱層材料と離型層材料の共押し出しによる2層フ
イルム化などで行うことができる。
なお、離型層24bにカーボンブラツク、グラフアイ
ト、導電性ウイスカ等の導電剤を混入する等の方法によ
り、定着フイルム24の表面の抵抗値を下げることが好ま
しい。その場合、定着フイルム24のトナー当接面の帯電
を防止できる。定着フイルム24のトナー当接面が絶縁性
の場合、定着フイルムの前記表面が帯電し、シートP上
のトナー画像を乱したり、トナー画像が定着フイルム24
に転移(いわゆる帯電オフセツト)したりする場合があ
るが、上記の対策によりこれらの問題が回避できる。
次に本実施例の駆動ローラ25について説明する。
第3図は本実施例に用いられている駆動ローラ25の断
面図である。41は駆動ローラ24の芯部分でありFe、SU
S、Al、Cu、Ti等の金属ローラである。フイルム24が駆
動ローラ25、従動ローラ26及び加熱体20間に懸回張設し
てあるのでフイルム24のテンシヨンに充分耐え得る剛性
が必要であるため金属ローラを使用してある。又、フイ
ルム24の駆動ローラ25に対する巻き懸け量を維持するた
めに、ある程度の太さが必要である。
本実施例では、芯金金属ローラ41としてはφ18のFeロ
ールを用いた。
また、金属ローラではフイルムとの摩擦力が小さいた
めに、この金属ローラ表面に表層として導電性の弾性体
表層42が被覆されている。弾性層としてはシリコンゴ
ム、フツソゴム、ウレタンゴム等の耐熱性ゴムにカーボ
ンブラツク、グラフアイト、導電性ウイスカ等の導電材
を混入したものが用いられる。
このように導電材を混入することにより、弾性体表層
の体積抵抗値を1011Ωcm以下とすることが好ましい。10
12Ωcm以上では駆動ローラ25とフイルム24との間で発生
する摩擦帯電によるチヤージアツプで帯電オフセツト、
ゴミ等の付着、リーク等の防止効果は高くなく、1011Ω
cm下とすることで十分な効果が得られた。
尚、本実施例では弾性体表層42の体積抵抗値を108Ωc
mとしている。
加熱体の加熱動作による熱はフイルム24を介して駆動
ローラ25に伝達される。記録材として最大幅のものより
も小サイズのものを使用した場合に加熱体40部分で20゜
〜60℃の温度差を生じ、駆動ローラ25にも温度差が伝達
される。弾性体層42に温度差を生じると弾性体は熱膨張
係数が大なため、温度差により駆動ローラ25の径に差を
生じやすいこと、又、温度により表面の摩擦係数が変化
するため、フイルム24の安定走行に支障をきたす恐れが
ある。筆者からの実験によると、弾性体層の厚みが5mm
以上有るときに走行安定性に問題を起こし、フイルムに
シワ等を発生してしまうことがあった。
従って弾性体層42の厚みは5mm未満が良く、さらに好
ましくは2mm以下が良い。弾性体層42が薄層であれば弾
性体層42自体の熱膨張が少ないこと、又芯金である金属
ローラ41の熱伝導性がゴムである弾性体42の熱伝導性が
格段に良いため、駆動ローラ軸方向の熱伝導により駆動
ローラ25自体の温度分布を厚層の弾性層42を持った場合
に比較して小さくすることが可能であり、フイルムの安
定走行が実現できる。
但し、極端に薄くするとスリツプ防止効果が薄れてく
るため、弾性体表層は30μM以上とすることが好まし
い。
第5図に本発明の第2の実施例の断面図を示す。
32は加熱体としての加熱ローラであり、ヒータ33を内
蔵し、検温素子41によって検出された加熱ローラ表面温
度に応じてヒータ33を適宜発熱させることにより、加熱
ローラ32の表面を所定の温度に維持できる。
34は加熱ローラ32よりもシートPの搬送方向下流側に
配置した小径の分離上ローラである。25は定着フイルム
を回転走行させる駆動ローラであり、26は定着フイルム
に常に適度のテンシヨンを付勢する従動ローラである。
なお、駆動ローラ25と加熱ローラ32は共に、シートPの
搬送速度と同一速度で時計方向に回動駆動される。
定着フイルム34は、互いに平行な該4部材32、34、2
5、26間に懸回張設してある。
36は加熱ローラ32の下側に対向して配設された加圧ロ
ーラ、35は分離上ローラ34の下側に対向して配設した分
離下ローラ、37は加圧ローラ36と分離下ローラ35の間に
懸回張設した、エンドレスベルト状の搬送ベルト(バツ
クアツプベルト)である。加圧ローラ36は表層をシリコ
ンゴム等の弾性体で形成したローラである。この加圧ロ
ーラ36と加熱ローラ32の間に、前記のエンドレスベルト
状定着フイルム24の下行側フイルム部分を挾ませて、不
図示の付勢手段により、例えば総圧4〜7kgの当接圧を
得ている。加熱ローラ32の回転駆動により加圧ローラ36
が従動回転して、搬送ベルト37もシートPを定着フイル
ム34に圧接しつつ、シートPの搬送速度と同一速度で反
時計方向に回動する。
次に、本実施例の定着動作について説明する。
画像形成スタート信号により装置が画像形成動作して
転写部8から定着装置11へ搬送された、未定着のトナー
画像Taを上面に担持して転写材シートPは、加熱ローラ
32が回転駆動され、従って定着フイルム24及び搬送ベル
ト37が回動している状態において、ガイド29に案内され
て加熱ローラ32と加圧ローラ36との圧接部Nの定着フイ
ルム24と搬送ベルト37との間に進入して、未定着トナー
画像面がシートPの搬送速度と同一速度で同方向に回動
状態の定着フイルム24の下面に密着して、面ズレやしわ
寄りを生じることなく定着フイルム24と一緒の重なり状
態で加熱ローラ32と加圧ローラ36との相互圧接部N間を
挾圧力を受けつつ通過してゆく。
相互圧接部Nを通過する過程において、シートP上の
トナー画像Taは加熱を受けて軟化・溶融像Tbとなる。
加熱ローラ32と加圧ローラ36との相互圧接部Nを通過
したシート部分は、分離上ローラ34の位置へ到達するま
での間は、加熱ローラ32と分離上ローラ34の間で展張し
て走行している定着フイルム部分に引き続き密着したま
ま搬送されていく、搬送ベルト37はシートPの裏面を支
えるシートPと定着フイルム24との密着を維持する作用
をはたす。この搬送過程において、軟化・溶融トナー像
Tbの熱が放熱されて、冷却・固化トナー像Tcとなる。こ
の放熱冷却過程におけるトナー放熱は、本例の場合は自
然放熱冷却であるが、放熱フインや送風手段等の配設に
より強制的に放熱冷却してもよい。
そして分離上ローラ34の位置まで搬送されると、定着
フイルム24は曲率の大きい分離上ローラ34の面に沿って
シートP面から離れる方向に走行方向が転向され、定着
フイルム24とシートPとが互いに分離して、シートPは
排紙トレイ12へ排紙されていく。この分離時点までには
トナーは十分に冷却固化して、シートPに対するトナー
の粘着・固着力が十分に大きく、定着フイルム24に対す
るそれは極めて小さい状態となっているので、定着フイ
ルム24とシートPの分離は定着フイルム24に対するトナ
ーオフセツトを実質的に発生することなく、容易に順次
になされる。
本実施例においては加熱体である加熱ローラの温度
を、従来の加熱ローラ定着方式では高温オフセツトを生
ずる温度より高く設定するとが可能となり、定着性が向
上する。また、加熱体の許容温度範囲が高温側に広く、
温度制御の簡略化が可能となる。
また、多色特に3色以上のトナー画像を定着処理する
際に、高温で十分溶融できるため、混色が容易である。
また、いったんトナーを溶融し、定着フイルムに密着し
た状態で冷却固化せしめた後に定着フイルムから剥離す
るので、トナー像の表面性を定着フイルムの表面性にな
らわせることが可能となる。従って、例えば定着フイル
ムの表面を平滑にすれば、トナー像Tcの表面に銀塩写真
のような光沢を与えることが可能となる。
また、定着フイルム24を前記のように薄肉化すること
により、定着フイルムの蓄熱を防止し、トナー像の冷却
工程を効率化している。また、定着フイルムとして樹脂
製の薄肉フイルムを用いた場合、トナー像への密着性が
良くなり、熱伝達効率が向上した。
なお、加熱体32は加熱ローラに限らず、第6図に示す
ように、第1実施例で示した固定加熱体20を用いてもよ
い。その場合、上記の効率に加え、発熱体22と基板21の
熱容量が小さく、しかも断熱されているので、昇温速度
が速く、スタンバイ温調を必要としないという利点があ
る。また、分離上ローラ34のかわりに、さらに大きな曲
率の端面を有する分離ステイ38を配置することにより、
定着フイルム24からシートPをさらに確定に分離可能と
なる。
なお本実施例によれば加熱動作後冷却してから、即
ち、トナー温度がガラス転移点以下となってから分離し
ているので駆動ローラ25部分の昇温は少ないので、実施
例1の駆動ローラ25よりも弾性体層42を厚くすることが
可能であり、弾性体層厚が7mmでも良好な結果が得られ
た。
次に第7図に本発明の第4の実施例の断面図を示す。
本実施例はフイルム24としてはフイルム外表面が絶縁
性の耐熱樹脂が用いられ、公知の潜像形成手段71により
潜像をフイルム24上に形成した後に現像装置72により顕
画像74化した後に、加熱体20と加圧ロール28の形成する
ニツプ内で記録材75に顕画像74を加熱・加圧・転写同時
定着が行われるものである。73は転写定着後にフイルム
24上に残留した顕画材を除去し残留電位を消去するフイ
ルムリフレツシユ部材である。
本実施例では金属ローラ41に導電性弾性体42を被覆し
た2層構成の駆動ローラ25は有効である。本実施例では
フイルム24として第8図に示すような3層構成からなる
ものが用いられる。まず外周面より絶縁性離型層24b、
ベースフイルム24a、導電性層24cの3層であり、表層の
絶縁性離型層はPTFE、PFA、FEP等のフツソ樹脂からなり
この表面に潜像及び顕画像が形成されるベースフイルム
としては、前述の実施例で用いられた耐熱性樹脂が用い
られ、導電性層としてはベースフイルムにカーボンブラ
ツク等を分散したものが用いられる。
駆動ローラ25は充分な摩擦係数、剛性、ゴミ等の付着
防止を保つために金属ローラ41と導電性弾性体42の2層
構成であることが好ましい。さらに、フイルム内面の導
電性層の電荷を容易に逃がすように駆動ロール25の体積
抵抗が102Ωcm下であることが好ましい。
〔発明の効果〕
以下本発明に寄れば、剛性及び大きな摩擦係数の両方
が得られ、シート部材の搬送が安定化し、また、駆動ロ
ーラ表面のチヤージアツプを防止し、ゴミ等の付着をな
くしシートを長期に亙って傷つけることなく、使用でき
る効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の定着装置の断面図、 第2図は本発明の実施例の定着装置を適用した画像形成
装置の断面図、 第3図は駆動ローラの断面図、 第4図はフイルムの断面図、 第5図、第6図は夫々本発明の別の実施例の定着装置の
断面図、 第7図は本発明の他の実施例を適用した画像形成装置の
主要部を示す断面図、 第8図は第7図実施例に用いられるフイルムの断面図で
ある。 24……フイルム 25……駆動ローラ 20……加熱体 26……テンシヨンロール 28……加圧ロール 41……金属芯金ローラ 42……導電性弾性体層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 草加 健作 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 山本 明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−313182(JP,A) 特開 昭63−213880(JP,A) 実開 昭63−92369(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 13/20 G03G 15/20

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像を担持した記録材と共に移動するシー
    ト状部材と、このシート状部材と接しシート状部材を駆
    動する駆動ローラと、を有し、前記シート状部材側から
    の熱により記録材上の画像を加熱する加熱装置におい
    て、 前記駆動ローラは表面に導電性物質を含有した弾性層を
    有することを特徴とする加熱装置。
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