JP2751529B2 - 加熱装置 - Google Patents

加熱装置

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JP2751529B2
JP2751529B2 JP2039122A JP3912290A JP2751529B2 JP 2751529 B2 JP2751529 B2 JP 2751529B2 JP 2039122 A JP2039122 A JP 2039122A JP 3912290 A JP3912290 A JP 3912290A JP 2751529 B2 JP2751529 B2 JP 2751529B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、耐熱性のフィルムを介して記録材等の被加
熱材に熱エネルギーを付与する方式の加熱装置に関す
る。
この装置は、電子写真複写機・プリンタ・ファックス
等の画像形成装置における画像加熱定着装置、即ち電子
写真・静電記録・磁気記録等の適宜の画像形成プロセス
手段により加熱溶融性の樹脂等より成るトナーを用いて
記録材(エレクトロファックスシート・静電記録シート
・転写材シート・印刷紙など)の面に直接方式もしくは
間接(転写)方式で形成した、目的の画像情報に対応し
た未定着のトナー画像を該画像を担持している記録材面
に永久固着画像として加熱定着処理する画像定着装置と
して活用できる。
また、画像定着装置に限定されず、例えば画像を担持
した記録材を加熱して表面性を改質する装置等、広く像
担持体等の被加熱材を加熱処理する手段・装置として使
用できる。
(従来の技術) 従来、例えば画像の加熱定着等のための記録材の加熱
装置は、所定の温度に維持された加熱ローラと、弾性層
を有して該加熱ローラに圧接する加圧ローラとによっ
て、記録材を挟持搬送しつつ加熱する熱ローラ方式が多
用されている。
またフラッシュ加熱方式、オーブン加熱方式、熱板加
熱方式など種々の方式、構成のものが知られており、実
用されている。
米国特許第3,578,797号明細書に開示のようにベルト
加熱方式も知られている。これは、 トナー像を加熱体ウエブに接触させてその融点へ加熱
して溶解し、 溶解後、そのトナーを冷却して比較的高い粘性とし、 トナーの、加熱体ウエブへ付着する傾向を弱めた状態
で加熱体ウエブから剥す、 という過程を経ることによって、オフセットを生じさせ
ずに定着する方式である。
最近では、固定支持された加熱体(サーマルヒータ、
以下ヒータと記す)と、該ヒータに対向圧接しつつ搬送
される耐熱性フィルム(定着フィルム)と、該フィルム
を介して記録材をヒータに密着させる加圧部材を有し、
ヒータの熱をフィルムを介して記録材へ付与することで
記録材面に形成担持されている未定着画像を記録材面に
加熱定着させる方式・構成の装置(フィルム加熱方式)
が考案されている。
本出願人の先の提案に係る例えば特開昭63−313182号
公報に開示の方式・装置等がこれに属し、薄肉の耐熱性
フィルム(シート)と、該フィルムの移動駆動手段と、
該フィルムを中にしてその一方面側に固定支持して配置
されたヒータと、他方面側に該ヒータに対向した配置さ
れ該ヒータに対して該フィルムを介して画像定着するべ
き記録材の顕画像担持面を密着させる加圧部材を有し、
該フィルムは少なくとも画像定着実行時は該フィルムと
加圧部材との間に搬送導入される画像定着すべき記録材
と順方向に同一速度で走行移動させて該走行移動フィル
ムを挟んでヒータと加圧部材との圧接で形成される定着
部としての定着ニップ部を通過させることにより該記録
材の顕画像担持面を該フィルムを介して該ヒータで加熱
して顕画像(未定着トナー像)に熱エネルギーを付与し
て軟化・溶融せしめ、次いで定着部通過後のフィルムと
記録材を分離点で離間させることを基本とする加熱手段
・装置である。
この様なフィルム加熱方式の装置においては、ヒータ
として低熱容量加熱体を用いることができるため、従来
の接触式加熱方式である熱ローラ方式やベルト加熱方式
の装置に比べて省電力化・ウエイトタイム短縮化(クイ
ックスタート)が可能となる、従来の他の方式装置の種
々の欠点を解決できるなどの利点を有し、効果的なもの
である。
加熱体としてのヒータは、セラミック等の耐熱性・良
熱伝導性の低熱容量の絶縁基板(ベース材)に低熱容量
の通電発熱抵抗体を線状もしくは帯状に塗工する等して
形成具備させた態様の低熱容量のものが利用され、抵抗
体への通電によりヒータは抵抗体及び基板の熱容量が小
さいので表面が所要の定着温度まで急速に温度上昇す
る。
そしてこのヒータに接する耐熱性フィルムも熱容量が
小さく、ヒータ側の熱エネルギーが該フィルムを介して
該フィルムに圧接状態の記録材側に効果的に伝達されて
画像の加熱定着が実行される。
ヒータの温度制御は、ヒータ温度を検温素子で検知さ
せ、その温度検知情報により通電発熱抵抗体への通電を
制御してヒータの温度を所定の定着温度に温調管理する
通電制御構成がとられる。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、このフィルム加熱方式の加熱装置において、
加熱体暴走時(加熱体過昇温時)の安全対策としてサー
モスイッチ・温度ヒューズ等の安全素子を加熱体に当接
させた場合、安全素子に熱を奪われるために加熱体の安
全素子当接部分だけ温度が低くなるという欠点があっ
た。すなわち装置が例えば定着装置の場合は加熱体を定
着可能温度になるように通電制御していても、安全素子
当接部分は定着可能温度に達しないため一部分が定着不
良又はオフセットしてしまうという欠点があった。
本発明はフィルム加熱方式の加熱装置における上記の
問題点を解消することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明は下記の構成を特徴とする加熱装置である。
(1)基板に通電により発熱する発熱体が設けられた加
熱体と、一方の面が前記加熱体と摺動し他方の面が画像
を担持した記録材と接して共に移動するフィルムと、過
昇温時、前記発熱体への通電を遮断する安全素子と、を
有し、前記フィルムを介した前記加熱体からの熱により
記録材上の画像を加熱する加熱装置において、 前記加熱体の前記フィルム摺動面を除いた部分を囲む
断熱材を有し、前記安全素子は前記加熱体に対し前記断
熱材を介して配置されていることを特徴とする加熱装
置。
(2)前記安全素子は前記断熱材から離間して配置され
ていることを特徴とする(1)項記載の加熱装置。
(作 用) 即ち、断熱材が加熱体をフィルム摺動面を除いて囲む
ので加熱体の熱を逃さずに有効に画像加熱に寄与させる
ことができ、また安全素子はこの断熱材を介して配置さ
れているので加熱体が安全素子に熱を奪われて局部的に
温度低下するのを防止することができ、従って定着装置
にあっては部分的な定着不良やオフセットの発生が防止
され、しかも加熱体暴走時には安全素子が働いて加熱体
に対する通電遮断が支障なく実行される。
また安全素子は断熱材から離間して配置することもで
き、この場合は加熱体に対する安全素子の当接圧が作用
しないので、安全素子を加熱体に当接させる配置構成に
した場合のようなバネ等の当接手段の必要がなくなり、
装置構成の簡素化・小型化が可能となると共に、安全素
子の当接圧による加熱体の変形、その変形に起因する耐
熱フィルムの波打ち、シワの発生等のトラブルも回避で
きる。
(実 施 例) <実施例1> (1)画像形成装置例(第2図) まず、本発明に従う加熱装置を未定着画像の定着装置
として用いた画像形成装置の一例を説明する。
本例装置は原稿載置台往復動型・回転ドラム型・転写
式の電子写真複写装置である。
第2図において、100は装置機筐、1は該機筐の上面
板100a上に配設したガラス板等の透明板部材よりなる往
復動型の原稿載置台であり、機筐上面板100a上を図面上
右方a、左方a′に夫々所定の速度で往復移動駆動され
る。
Gは原稿であり、複写すべき画像面側を下向きにして
原稿載置台1の上面に所定の載置基準に従って載置し、
その上に原稿圧着板1aをかぶせて押え込むことによりセ
ットされる。
100bは機筐上面板100a面に原稿載置台1の往復移動方
向とは直角の方向(紙面に垂直の方向)を長手として開
口された原稿照明部としてのスリット開口部である。原
稿載置台1上に載置セットした原稿Gの下向きの画像面
は原稿載置台1の右方aへの往動移動過程で右辺側から
左辺側にかけて順次にスリット開口部100bの位置を通過
していき、その通過過程でランプ7の光Lをスリット開
口部100b、透明な原稿載置台1を通して受けて照明走査
される。その照明走査光の原稿面反射光が短焦点小径結
像素子アレイ2によって感光ドラム3面に結像露光され
る。
感光ドラム3は例えば酸化亜鉛感光層・有機半導体感
光層等の感光層が被覆処理され、中心支軸3aを中心に所
定の周速度で矢示bの時計方向に回転駆動され、その回
転過程で帯電器4により正極性は又は負極性の一様な帯
電処理を受け、その一様帯電面に前記の原稿画像の結像
露光(スリット露光)を受けることにより感光ドラム3
面には結像露光した原稿画像に対応した静電潜像が順次
に形成されていく。
この静電潜像は現像器5により加熱で軟化溶融する樹
脂等より成るトナーにて順次に顕像化され、該顕像たる
トナー画像が転写部としての複写放電器8の配設部位へ
移行していく。
Sは記録材としての転写材シートpを積載収納したカ
セットであり、該カセット内のシートが給送ローラ6の
回転により1枚宛繰出し給送され、次いでレジストロー
ラ9により、ドラム3上のトナー画像形成部の先端が転
写放電器9の部位に到達したとき転写材シートPの先端
も転写放電器8と感光ドラム3との間位置に丁度到達し
て両者一致するようにタイミングどりされて同期給送さ
れる。そしてその給送シートの面に対して転写放電器8
により感光ドラム3側のトナー画像が順次に転写されて
いく。
転写部8でトナー画像転写を受けたシートは不図示の
分離手段で感光ドラム3面から順次に分離されて搬送装
置10によって後述する定着装置11に導かれて担持してい
る未定着トナー画像の加熱定着処理を受け画像形成物
(コピー)として機外の排紙トレイ12上に排出される。
一方、トナー画像転写後の感光ドラム3の面はクリー
ニング装置13により転写残りトナー等の付着汚染物の除
去を受けて繰り返して画像形成に使用される。
(2)定着装置11(第1・2図) 24はエンドレスベルト状の定着フィルムであり、左側
の駆動ローラ25と、右側の従動ローラ26と、駆動ローラ
25と従動ローラ26間の下方に配置した加熱体としての低
熱容量線状加熱体20の互いに並行な該3部材25・26・20
間に懸回張設してある。定着フィルム24については後記
(4)項で詳述する。
従動ローラ26はエンドレスベルト状の定着フィルム24
のテンションローラを兼ねさせており、該定着フィルム
24は駆動ローラ25の時計方向回転駆動に伴ない時計方向
に所定の周速度、即ち画像形成部8側から搬送されてく
る未定着トナー画像Taを上面に担持した転写材シートP
の搬送速度と同じ周速度をもってシワや蛇行、速度遅れ
なく回動駆動される。
28は加圧部材としての、シリコンゴム等の離型性の良
いゴム弾性層を有する加圧ローラであり、前記のエンド
レスベルト状定着フィルム24の下行側フィルム部分を挟
ませて前記加熱体20の下面に対して不図示の付勢手段に
より例えば総圧4〜7kgの当圧接をもって対向圧接させ
てあり、転写材シートPの搬送方向に順方向の反時計方
向に回転する。
加熱体20はフィルム24の面移動方向と交差する方向
(フィルムの幅方向)を長手とする低熱容量線状加熱体
であり、ヒータ基板21、通電発熱抵抗体(発熱体)22、
検温素子23等よりなり、断熱材101を介してSUS等の金属
から成る支持体27に取付け保持させて固定支持させてあ
る。
断熱材101は断熱性・高耐熱性を有する、例えばPPS
(ポリフェニレンサルファイド)・PAI(ポリアミドイ
ミド)・PI(ポリイミド)・PEEK(ポリエーテルエーテ
ルケトン)・液晶ポリマー等の高耐熱性樹脂や、これら
の樹脂とセラミックス・金属・ガラス等との複合材料な
どである。
図から明らかなように断熱材101は加熱体20のフィル
ム摺動面を除いた部分を囲む構成となっている。
断熱材101は加熱体20の熱を逃がさず有効に使うた
め、支持体27は定着フィルム横断方向で加熱体20がたる
みを生じないように支持するためのものである。
ヒータ基板21は耐熱性・絶縁性・低熱容量・高熱伝導
性の部材であり、一例として厚み1mm・巾10mm・長さ240
mmのアルミナ基板である。
発熱体22はヒータ基板21の下面(フィルム24との対面
側)の略中央部に長手に沿って、例えば、Ag/Pd(銀パ
ラジウム)、Ta2N、RuO2等の電気抵抗材料を厚み約10μ
m・巾1〜3mmにスクリーン印刷等により塗工し、その
上に表面保護層21aとして耐熱ガラスやPTFE等の耐熱樹
脂を約10μmコートしたものである。
検温素子23は一例として基板21の上面(発熱体22を設
けた面とは反対側の面)の略中央部にスクリーン印刷等
により塗工して具備させたPt膜等の低熱容量の測温抵抗
体である。検温素子としては、他に低熱容量のサーミス
タなどを基板21に当接配置する構成にしてもよい。
102は断熱材101と支持体27との間に配設した安全素子
である。これについては後記(5)項で詳述する。
本例の加熱体20の場合は、線状又は帯状をなす発熱体
22に対し、その長手方向両端部より通電し、発熱体22を
略全長にわたって発熱させる。通電はAC100Vであり、検
温素子23の検知温度に応じてトライアックを含む不図示
の通電制御回路により通電する位相角を制御することに
より、通電電力を制御している。
定着フィルム24はエンドレスベルト状に限らず、第3
図例のように送り出し軸30にロール巻に巻回した有端の
定着フィルム24を加熱体20と加圧ローラ28との間を経由
させて巻取り軸31に係止させ、送り出し軸30側から巻取
り軸31側へ転写材シートPの搬送速度と同一速度をもっ
て走行させる構成(フィルム巻取りタイプ)であっても
よい。
(3)定着実行動作 画像形成スタート信号により装置が画像形成動作して
転写部8から定着装置11へ搬送された、未定着のトナー
画像Taを上面に担持した転写材シートPはガイド29に案
内されて加熱体20と加圧ローラ28との圧接部Nの定着フ
ィルム24と加圧ローラ28との間に進入して、未定着トナ
ー画像面がシートPの搬送速度と同一速度で同方向に回
動状態の定着フィルム24の下面に密着して面ズレやしわ
寄りを生じることなく定着フィルム24と一緒の重なり状
態で加熱体20と加圧ローラ28との相互圧接部N間を挟圧
力を受けつつ通過していく。
加熱体20は画像形成スタート信号により所定のタイミ
ングで通電加熱されるので、トナー画像Taは圧接部Nに
おいて加熱を受けて軟化・溶融像Tbとなる。
定着フィルム24は、断熱材101の曲率の大きいエッジ
部S(曲率半径が約2mm)において、急角度(屈曲角度
θが略45゜)で走行方向が転向する。従って、定着フィ
ルム24と重なった状態で圧接部Nを通過して搬送された
シートPは、エッジ部Sにおいて定着フィルム24から曲
率分離し、排紙トレイ12へ排紙されてゆく。排紙される
時までにはトナーは十分冷却固化しシートPに完全に定
着した状態(トナー画像Tc)となっている。
本実施例で用いたトナーは加熱溶融時の粘度が十分高
いので、定着フィルム24と分離する際のトナー温度がト
ナーの融点以上であっても、トナー同士の固着力が定着
フィルムに対するトナーの粘着力より極めて大きい、従
って定着フィルム24とシートPの離反に際し、定着フィ
ルム24に対するトナーオフセットは実質的に発生するこ
とはない。
また、本例において加熱体20のうち発熱体22及び基板
21の熱容量が小さく、かつ、これらが支持体27により断
熱支持されているので、圧接部Nにおける加熱体20の表
面温度は短時間にトナーの融点(又はシートPへの定着
可能温度)に対して十分な高温に昇温するので、加熱体
20をあらかじめ昇温させておく(いわゆるスタンバイ温
調)必要がなく、省エネルギーが実現でき、しかも機内
昇温も防止できる。
(4)定着フィルム24について 定着フィルム24は熱容量を小さくしクイックスタート
性を達成するために、総厚100μm以下、好ましくは40
μm以下の耐熱性・離形性・耐久性等のある単層或いは
複合層フィルムを使用できる。第4図は複合層フィルム
の一例の層構成模型図であり、本例は2層構成フィルム
である。24aは定着フィルムの基層(ベースフィルム)
としての耐熱層、24bは該耐熱層24aの外面(トナー画像
に対面する側の面)に積層した離形層である。
耐熱層24aは例えばポリイミド、ポリエーテルエーテ
ルケトン(PEEK)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポ
リエーテルイミド(PEI)、ポリパラバン酸(PPA)、な
どの高耐熱性樹脂フィルムなど、強度・耐熱性に優れた
ものが使用できる。
離形層24bは例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレ
ン)・PFA・FEP等のフッ素樹脂、シリコン樹脂等が好ま
しい 耐熱層24aに対する離形層24bの積層形成は離形層フィ
ルムの接着ラミネート、離形層材料の静電塗装(コーテ
ィング)・蒸着・CVD等の成膜技術による積層、耐熱層
材料と離形層材料の共押し出しによる2層フィルム化な
どで行なうことができる。
耐熱層24aの厚さは、離型層24bの厚さより厚く設定さ
れているため、フィルムの強度を保ちながらフィルムの
総厚を低減でき、加熱体から記録材への伝熱効率が高
い。
なお、離型層24bの表面抵抗は1010Ω以下が好まし
い。カーボンブラック、グラファイト、導電性ウィスカ
等の導電剤を混入する等の方法により表面の抵抗値を下
げてもよい。その場合、定着フィルム24のトナー当接面
の帯電を防止できる。定着フィルム24のトナー当接面が
絶縁性の場合、定着フィルムの前記表面が帯電し、シー
トP上のトナー画像を乱したり、トナー画像が定着フィ
ルム24に移転(いわゆる帯電オフセット)したりする場
合があるが、上記の対策によりこれらの問題が回避でき
る。
(5)安全素子102について 安全素子102は本例においては動作温度160℃の温度ヒ
ューズであり、加熱体20への通電回路(不図示)に直列
に配置してあるので、該安全素子102の温度が160℃に達
すると、加熱体20の発熱体22に対する通電を遮断する構
成になっている。
第5図はヒータユニット(加熱体20・断熱材101・安
全素子102・支持体27)の拡大横断面図である。安全素
子102は定着フィルム横断方向の略中央部において加熱
体20の裏面側(発熱体22を設けた側とは反対面側)にPP
Sから成る厚み1.5mmの断熱材101を介してバネ103の押圧
力によって当接させてある。
実験によると、厚み1.5mmの断熱材101を介して加熱体
20(使用時には、180℃に温調されている)の熱を受け
る安全素子102は、本画像形成装置を3時間以上連続動
作をさせても150℃以上にはならなかった。従って該安
全素子102は通常使用では動作しない。
一方、通電を制御せずに加熱体20を昇温させ続ける
と、加熱体20が約360℃に達したとき安全素子102は動作
温度160℃に達し、加熱体20が転写材P等の発火温度
(約400℃)に達する前に通電を遮断した。
従来、加熱体20に断熱材101を介さずに直接に安全素
子102を当接させた場合、加熱体の安全素子当接部分だ
け加熱体温度が低くなり、定着不良を起こすという問題
があった。また、これを解決するために転写材送行方向
に直角な方向で、転写材送行位置より外、すなわち定着
処理に影響を与えない加熱体部分に安全素子を当接する
等の方法があるが、加熱体の長さ寸法を長くしなければ
ならず、装置が大型化する等の問題があった。
以上説明したように、本例の場合はこれらの問題点を
解決しつつ、加熱体20の過昇温を防止するために、薄い
断熱材101を介して安全素子102を配置したものである。
第6図は本実施例における加熱体20及び安全素子102
の昇温特性グラフである。
本発明は特に低熱容量な加熱体20、例えば、単位長さ
あたりの熱容量が2.2×10-1J/Kmm以下の場合、安全素子
102を当接したときの温度低下が大きいので有効であ
る。
なお最適な断熱材101の厚みは、使用断熱材101の熱伝
導度によって異なるが、加熱体20を断熱するには、ガラ
ス程度の熱伝導率1.5W/mK)以下である必要がある。実
験によるとガラスを用いた場合にも厚み3mm以上の断熱
材101を介して安全素子102を当接させると加熱体過昇温
を防止するのは困難であるので、断熱材101の厚みは3mm
以下が好ましい。
<実施例2> <実施例1>においては断熱材101に安全素子102を当
接したが、この方法の場合はバネ等の弾性体103が必要
であり、装置が大型かつ複雑になってしまう、また、安
全素子102を押し付ける圧が強すぎると加熱体20を変形
させてしまうので、押しつけ圧を精度良く管理する必要
があった。定着フィルム24が波ウチを生じたり、シワに
なるのを防ぐには、加熱体20の変形は絶対に避けなけれ
ばならない。
そこで本実施例では第7図のように厚み0.5mmの断熱
材101に0.3mm離間αさせて安全素子としてのサーミスイ
ッチ102を配置したものである。
このように配置することで、上記問題点を解決しつ
つ、安全素子102を断熱材101に押圧して配設した<実施
例1>の場合と同様の加熱体及び安全素子の温度昇温特
性(第6図)が得られた。
種々の材料から成る断熱体で実験したが、断熱体厚み
は1mm以下、離間距離は1.5mm以下とするのが好ましい。
(発明の効果) 以上のように本発明に依れば、フィルム加熱方式の加
熱装置について、加熱体暴走時の安全対策として安全素
子を加熱体に設ける場合においては、加熱体のフィルム
摺動面を除いた部分を囲む断熱材を有し、安全素子は加
熱体に対し断熱材を介して配置されている構成とするこ
とで、断熱材が加熱体をフィルム摺動面を除いて囲むの
で加熱体の熱を逃さずに有効に画像加熱に寄与させるこ
とができ、また安全素子はこの断熱材を介して配置され
ているので、安全素子の位置する加熱体部分が安全素子
に熱をうばわれて局部的に温度低下することが防止さ
れ、従って定着装置にあっては部分的な定着不良やオフ
セットの発生が防止され、しかも加熱体暴走時には安全
素子が働いて加熱体に対する通電遮断が支障なく実行さ
れる。
また安全素子は断熱材から離間して配置することで加
熱体に対る安全素子の当接圧がないので、安全素子を加
熱体に当接させる配置にした場合のようなバネ等の当接
手段の必要がなくなり、装置構成の簡素化・小型化が可
能となると共に、安全素子の当接圧による加熱体の変
形、その変形に起因する耐熱フィルムの波打ち、シワの
発生等のトラブルも回避できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は画像定着装置として活用した、本発明に従う加
熱装置の一実施例(フィルムエンドレスタイプ)の構成
略図。 第2図はその装置を使用した画像形成装置の一例の構成
略図。 第3図は他の画像定着装置(フィルム巻取りタイプ)の
構成略図。 第4図は定着フィルムの層構成模型図。 第5図はヒータユニットの拡大横断面図。 第6図は加熱体及び安全素子の昇温特性図。 第7図は他の構成のヒータユニットの拡大横断面図。 11は画像定着装置(加熱装置)、20は加熱体(ヒー
タ)、21はヒータ基板、22は発熱体、21aは表面保護層
(耐熱ガラス層)、23は検温素子、101は断熱材、102は
安全素子、103は押圧バネ、27は支持体、24は耐熱性定
着フィルム、25は駆動ローラ、26は従動ローラ、28は加
圧ローラ、Pは被加熱材としての記録材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 草加 健作 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 山本 明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−279276(JP,A) 特開 昭61−253476(JP,A) 実開 昭60−168159(JP,U) 特公 昭51−17215(JP,B2)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板に通電により発熱する発熱体が設けら
    れた加熱体と、一方の面が前記加熱体と摺動し他方の面
    が画像を担持した記録材と接して共に移動するフィルム
    と、過昇温時、前記発熱体への通電を遮断する安全素子
    と、を有し、前記フィルムを介した前記加熱体からの熱
    により記録材上の画像を加熱する加熱装置において、 前記加熱体の前記フィルム摺動面を除いた部分を囲む断
    熱材を有し、前記安全素子は前記加熱体に対し前記断熱
    材を介して配置されていることを特徴とする加熱装置。
  2. 【請求項2】前記安全素子は前記断熱材から離間して配
    置されていることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の加熱装置。
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