JP2785848B2 - 結晶基板の内部歪み測定方法 - Google Patents

結晶基板の内部歪み測定方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、X線回折装置を利用して結晶基板の内部歪
みを測定する方法に関する。
〈従来の技術〉 一般に、半導体素子の基板となるSiウェハの単結晶基
板等の製作過程においては、その結晶に内部歪が存在す
ると、熱処理工程等において基板が湾曲するなどして精
度良い製品が得られなくなる。そのため予め結晶基板の
内部歪を測定しておくことが必要となる。
結晶基板の内部歪を測定する手段として、従来よりX
線回折装置を利用する方法がある。これは、結晶に内部
歪が存在すると、格子間隔に乱れを生じるために当該結
晶の回折線のピーク幅が広くなるので、X線回折チャー
ト上から結晶基板のピークの半値幅wを測定し、この半
値幅wの大小により内部歪の大きさを決定するものであ
る。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、従来のこのような測定方法では、内部
歪が僅かに異なるものでは半値幅wの変化が小さく十分
な検出感度が得られない。このため、内部歪の大小を精
度良く評価できないという問題があった。
〈課題を解決するための手段〉 本発明は、結晶基板の内部歪の大小を従来よりも一層
精度良く評価できるようにするものである。
本発明者らは、X線の入射角が比較的小さい範囲にお
いてX線回折のチャートに表れるエスケープピークが結
晶の内部歪の大小を決定するのに有効であることを見い
出した。
本発明は、かかる点に着目し、測定対象試料となる第
1の結晶基板をゴニオメータに装着し、上記第1の結晶
基板の面にX線を照射すると共に、X線検出器のエスケ
ープピークが現れる角度範囲にわたって上記第1の結晶
基板を回転させ、上記第1の結晶基板からの散乱X線の
強度をX線検出器で計測し、X線の回折角に対する散乱
X線の強度のピークプロファイルを求める測定対象計測
と、標準試料である第2の結晶基板をゴニオメータに装
着し、上記第2の結晶基板の面にX線を照射すると共
に、X線検出器のエスケープピークが現れる角度範囲に
わたって上記第2の結晶基板を回転させ、上記第2の結
晶基板からの散乱X線の強度をX線検出器で計測し、X
線の回折角に対する散乱X線の強度のピークプロファイ
ルを求める標準試料計測とを行い、上記両計測により求
められた各ピークプロファイルのピークトップ値の相対
関係にもとづいて上記第1の結晶基板の内部歪を測定す
るようにしたことを特徴としている。
〈作用〉 試料に対するX線の入射角が比較的小さい範囲におい
てはX線回折のチャート上にエスケープピークが現れる
が、このエスケープピークのエネルギEescは、次の式で
表される。
Eesc=Exin+Egas ここに、Exinは、X線検出器に入射するX線のエネル
ギ、EgasはX線検出器の光量子吸収体の吸収端エネルギ
である。
上式において、Egasは一定であるから、エスケープピ
ークのエネルギEescは、もっぱらX線検出器に入射する
X線のエネルギExinに依存する。しかも、ここでの入射
X線は主として散乱X線である。X線の散乱因子には、
自由電子によるものと原子によるものとがある。自由電
子による散乱は周知のトムソン散乱の式で記述すること
ができる。このトムソン散乱の式では、内部歪により変
化する要素が無いため、ここでは考慮する必要がない。
一方、原子による散乱は、原子核によるものと軌道電子
によるものとがあるが、原子核の質量は軌道電子のそれ
に比べてはるかに大きいため、原子による散乱は主とし
て軌道電子によるものと考えてよい。この場合の散乱X
線の強度Iは、次式で表される。
I=Ie・|∫ρ(γ)exp{2πi/λ・γ(S-S0)}dv|
ここに、Ieは1個の電子による散乱X線の強度、ρ
(γ)は電子分布密度、λはX線の波長、γは電子の座
標、Sは入射X線の方向の単位ベクトル、S0は散乱X線
の方向の単位ベクトルである。
この式において、試料の内部歪により変化する要素
は、ρ(γ)のみと考えられる。そして、試料に内部歪
が存在すれば、その応力場にX線により励起された電子
が集中するため、それだけρ(γ)の値が大きくなり、
これに伴って散乱強度Iも大きくなる。このため、エス
ケープピークの強度の大小が内部歪の大きさを測定する
のに有効となる。
〈実施例〉 この実施例においては、Si単結晶基板の内部歪を測定
する方法について説明する。
予め、内部歪を除いたSi単結晶基板を鏡面研磨してこ
れを標準試料s0とする。一方、測定対象となるSi単結晶
の基板を鏡面研磨してこれを測定対象試料s1とする。次
に、この測定対象試料s1をX線回折装置のゴニオメータ
に設けられた試料台に装着する。そして、鏡面研磨した
面にX線を入射する一方、X線検出器(たとえば比例計
数管)のエスケープピークが現れる角度範囲(10deg〜4
0deg)にわたってゴニオメータを回転しつつ測定対象試
料からの散乱X線の強度をX線検出器で計数し、第1図
に示すように、その計数値(強度)Iと回折角2θとの
関係を示すピークプロファイルを求める。この場合、測
定対象試料に内部歪があると、それだけ散乱X線が多く
なるため、エスケープピークの強度I1も大きくなる。
上記と同様に内部歪を除いた標準試料s0についても測
定試料s1と同一の角度範囲にわたってゴニオメータを回
転してエスケープピークを含むピークプロファイルを求
める。
そして、標準試料s0と測定対象試料s1のそれぞれのピ
ークトップI0、I1の値から内部歪を決定する。すなわ
ち、いま標準試料s0と測定対象試料s1の各ピークトップ
の強度I0、I1が得られれば、相対強度Fは、 F=(I1-I0)/I0 となる。この式において、測定対象試料s1のピークト
ップI1の強度が大きいと相対強度Fも大きくなるので、
それだけ内部歪が大きいと判断することができる。
〈発明の効果〉 本発明によれば、試料に対するX線の入射角が比較的
小さい場合にX線回折のチャート上に表れるエスケープ
ピークの強度を測定対象試料と標準試料の夫々について
計測し、各計測のピークトップ値の相対関係にもとづい
て内部歪を測定するようにしたので、従来の比較して、
簡便かつ精度良く結晶の内部歪の大きさを測定すること
ができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明実施例の結晶基板の内部歪の測定方法に
より得られるX線回折チャート、第2図は従来方法によ
り得られるX線回折チャートである。 s0……標準試料、s1……測定対象試料、I0……標準試料
のエスケープピークのX線強度、I1……測定対象試料の
エスケープピークにおけるX線強度。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】測定対象試料となる第1の結晶基板をゴニ
    オメータに装着し、上記第1の結晶基板の面にX線を照
    射すると共に、X線検出器のエスケープピークが現れる
    角度範囲にわたって上記第1の結晶基板を回転させ、上
    記第1の結晶基板からの散乱X線の強度をX線検出器で
    計測し、X線の回折角に対する散乱X線の強度のピーク
    プロファイルを求める測定対象計測と、標準試料である
    第2の結晶基板をゴニオメータに装着し、上記第2の結
    晶基板の面にX線を照射すると共に、X線検出器のエス
    ケープピークが現れる角度範囲にわたって上記第2の結
    晶基板を回転させ、上記第2の結晶基板からの散乱X線
    の強度をX線検出器で計測し、X線の回折角に対する散
    乱X線の強度のピークプロファイルを求める標準試料計
    測とを行い、上記両計測により求められた各ピークプロ
    ファイルのピークトップ値の相対関係にもとづいて上記
    第1の結晶基板の内部歪を測定するようにしたことを特
    徴とする結晶基板の内部歪み測定方法。
JP1181027A 1989-07-12 1989-07-12 結晶基板の内部歪み測定方法 Expired - Lifetime JP2785848B2 (ja)

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KR100456099B1 (ko) * 2002-01-28 2004-11-06 주식회사 세즈메디컬 안전주사기
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