JP2715999B2 - 多結晶材料の評価方法 - Google Patents

多結晶材料の評価方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多結晶材料の結晶配向
および結晶粒径を非破壊で検出する多結晶材料の評価方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の結晶性評価方法として、電子顕微
鏡やX線回折を用いる観察法がある。電子顕微鏡として
は、透過型、反射型、走査型のものが用いられるが、透
過型を使用する方法では、高電圧で加速された電子を試
料内部を透過させ、回折電子線を利用して材料内部の構
造を観察する。また、走査型電子顕微鏡を用いる場合に
は、細く絞った電子線を試料上で走査しそのとき得られ
る2次電子を記録することによって試料表面の結晶状態
を評価する。X線回折法は、X線を様々な角度から試料
表面に照射し、その回折線の方向と強度から結晶構造を
解析する方法である。
【0003】近年、ラマン散乱による半導体材料の評価
が行われている。ラマン散乱とは、素励起の励起または
消滅の伴った光の非弾性散乱をいう。例えば、特開平4
−43661号公報に記載された評価方法では、多結晶
材料の表面を第1のビーム径を有するレーザビームで走
査し、ラマン散乱ピークの強度が前記表面で変化する第
1の強度変化を求め、第1のビーム径より小さい第2の
ビーム径を有するレーザビームによる走査を行ってラマ
ン散乱ピークの強度が前記表面で変化する第2の強度変
化を求め、第1の強度変化と第2の強度変化を比較し、
ラマン分光法による測定精度以上の差があったときに、
多結晶材料の結晶粒径が第1のビーム径より小でかつ第
2のビーム径より大であると確定するようにしている。
【0004】さらに、上記公報に記載された方法では、
レーザビームを多結晶材料に対して相対的に回転させて
ラマン散乱ピークを求め、また第2のビーム径による走
査を異なる偏光角度で2回行って、ラマン散乱ピークの
強度より各結晶粒の方位を測定し、粒径と結晶粒の方位
を同時に求めている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の多結晶
材料の評価方法のうち、電子顕微鏡を使うものでは、特
殊な試料作成を必要とするため、検査後に試料を半導体
の製造工程に戻すことはできない。また、透過型電子顕
微鏡を使用する評価法やX線回折による評価法は電子線
やX線が透過した体積の情報を含むため、結晶面方位や
粒径はその平均的情報としてしか得られず、表面・界面
からの精度の高い情報を取り出すことはできない。ま
た、電子顕微鏡法やX線回折法は、高価で大掛かりな装
置が必要となるため、製造現場におけるインラインの評
価方法として採用するすることは困難である。
【0006】ラマン散乱による測定は、結晶表面からの
散乱を観察するものであるため、大気中での測定で表面
に酸化膜が形成されると、注目する結晶表面からの正確
な情報が得られなくなる。また、従来のラマン散乱法で
は、多結晶体の上に絶縁体などの材料層を堆積した場合
には、その下層に存在する多結晶体の界面での情報を得
ることは不可能である。
【0007】本発明はこのような従来例の問題点に鑑み
てなされたものであって、その目的は、大掛かりな装置
を使用することなく、非破壊で結晶表面・界面からの情
報を選択的に取り出し得るようにして、大気中において
もあるいは他の被膜に覆われた状態においてもインライ
ンで多結晶材料の結晶粒径・結晶配向性を測定できるよ
うにしようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明によれば、多結晶材料の試料表面に、ビーム
径を異ならせたレーザビームを、試料面に対し相対的に
回転させて入射させ、ビーム径毎に第2高調波を観測
し、第2高調波強度の回転角依存性を測定することによ
り多結晶材料の結晶方位および結晶粒径を確定すること
を特徴とする多結晶材料の評価方法、が提供される。
【0009】
【作用】本発明においては、多結晶界面で発生する第2
高調波を利用することにより、結晶の配向性・粒径を評
価する。媒質の分極Pは、 P=Χ(1) E+(dΧ(1) /dq)ΔqE+Χ(2) EE+・・・ (1) と表すことができる。ここで、Χ(1) 、Χ(2) はそれぞ
れ1次の線形感受率テンソル、2次の非線形感受率テン
ソルを表している。また、qは基準座標、Eは光電場を
示す。この式で、第1項は線形な反射や屈折を示す項で
ある。第2項はラマン分極を示す項で、媒質の分極率が
基準座標qで表されるような媒質の変位の関数であると
きに、分極にqの振動数の変調が加わる項である。第3
項は、第2高調波等を生成する2次の非線形項で、電場
の2乗に比例した分極である。
【0010】従来のラマン散乱による評価方法が線形な
ラマン分極を利用するものであるのに対し、本発明は、
(1)式の第3項に起因する第2高調波を利用して表面
・界面での結晶配向性・結晶粒径を評価する。第2高調
波は、結晶の反転対称性が崩れる表面・界面から発生す
る。(1)式第3項に基づいて、本発明の評価方法の原
理について説明する。反転とは、座標を反転することで
物理量をみることを意味しており、例えば1次元で考え
ると、−xをxで置き換えることで表すことができる。
電場は物質とは無関係な場であるので、E-x=−Ex
あるが、分極は反転対称性がある場合、P-x=−Px
反転対称性がない場合、P-x≠−Px である。したがっ
て、 P-x=Χxxx (2)-x-x=Χxxx (2)xx −Px =−Χxxx (2)xx である。反転対称性がある場合(P-x=−Px )、Χ
xxx (2)=−Χxxx (2)=0となり、反転対称性が崩れる場
合(P-x≠−Px )、Χxxx (2)≠0となる。
【0011】このように本発明による評価方法が結晶の
反転対称性が崩れる界面において発生する第2高調波を
利用するものであるため、多結晶材料層上に絶縁層等の
他の被膜が形成された後においてもこの被膜を通しての
測定が可能になる。したがって、例えば、多結晶体を大
気に触れさせたためにその表面が自然酸化膜によって覆
われることがあっても、この被膜の存在に無関係に精度
の高い測定が可能になる。
【0012】本発明においては、例えば、レーザ集光レ
ンズの倍率を変えることにより、試料上に異なる径のビ
ームを入射させ、それぞれのビーム径について試料ある
いは偏光面を回転させることによって、第2高調波の回
転角依存性を測定する。そして、回転角に対して第2高
調波に強度変化の現れないときのビーム径と現れたとき
のビーム径を求めることにより、結晶粒径がこれら2つ
のビーム径の間にあると確定する。そして、強度変化の
現れるビーム径で得られる第2高調波の回転角依存性か
ら多結晶材料の結晶方位を求める。すなわち、後述する
ように、得られた第2高調波の強度変化のパターンから
結晶方位を求める。
【0013】多結晶体に粒径に対して十分に大きい径の
ビームが入射しているとき、2次の非線形分極の空間分
布は平均化されてしまうため、第2高調波は回転角依存
性を示さない。ビーム径を変化させることによってその
径が結晶粒径程度になったとき、第2高調波は回転依存
性を示すようになる。
【0014】多結晶材料を測定する光学系では、第2高
調波測定装置において、入射角度、入射または反射光の
偏光方向、試料の結晶軸を変化させることによって照射
位置はそのままで第2高調波の強度を測定することがで
きる。これらのパラメータの組み合わせによって導かれ
る理論式と測定結果とを比較することにより、その個々
の結晶粒の面方位を決定することができる。
【0015】例えば、s偏光(入射光の電界成分が入射
面に垂直な偏光)45°入射/試料回転/s偏光受光で
実験を行った場合、(111)、(110)に配向した
表面・界面から得られる第2高調波光強度ISHのパター
ンは、それぞれ、 ISH=C|sin3δ|2SH=C′|sin3δ+1.5sin4δ|2 で表すことができる。ここで、C、C′はフレネル係数
を含む比例定数、δは試料回転角を表している。ビーム
径が結晶粒の大きさと比べて同程度か同じ大きさになっ
てときに、上記の式で示したパターンが現れ、結晶の配
向性を知ることができる。
【0016】図1は、結晶粒径がビーム径に比較して同
程度あるいはこれより大きいときに得られる第2高調波
光強度の回転角依存性を示す図であり、図2は、結晶粒
径がビーム径に比較して十分に小さいときに得られる第
2高調波光強度の回転角依存性を示す図である。なお、
図を見やすくするために(100)に配向した表面・界
面からの第2高調波光の強度変化パターンについては示
さなかったが、(100)配向の場合にも、適当な光学
系を用いることによって他の配向とは異なる独特のパタ
ーンが現れる。
【0017】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図3は、本発明の一実施例において用いら
れる測定装置の概略構成図である。Nd−YAGレーザ
からなるレーザ光源1のレーザ光(λ=1064nm)
を、偏光子2を通してs偏光化し、フィルタ3によって
不要な波長成分をカットし、レンズ4にてビーム径を調
節した後、試料5に対して45°で入射させる。試料か
ら発生した第2高調波はフィルタ6によって目的の波長
(λ=532nm)のみが選択的に透過され、レンズ7
によって集光される。次に、偏光子8を通してs偏光成
分を光電子増倍管9で受光する。微弱なシグナルをフォ
トンカウンティングシステム10により検出し、そのデ
ータをパソコン11にセーブする。
【0018】具体的な試料として、シリコン基板上に熱
酸化膜を5000Å形成し、その上にポリシリコンを4
50℃で1μm堆積する。その後窒素雰囲気中で850
℃、30分間のアニールを行い、大気中にて自然酸化膜
を形成したものを用いた。この試料に対し、Nd−YA
Gレーザのレーザビームをレンズによって集光してその
試料上での径をφ=1.5μm、14.5μmとして、
それぞれのビーム径で測定を行った。光学系はs偏光4
5°入射/試料回転/s偏光受光であった。レーザビー
ム径をφ=1.5μm、14.5μmとしたときのそれ
ぞれの観測結果は、図1、図2に示すようになった。
【0019】なお、本発明は図3に示される測定装置に
より好適に実施されるがこのような構成の装置に限定さ
れるものではない。例えば、偏光子、フィルタ、レンズ
等の順序を入れ替える等した装置を使用することができ
る。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による多結
晶材料の評価方法は、異なるビーム径のレーザビームを
試料面に相対的に回転させながら照射し、試料面で発生
する第2高調波を利用して、多結晶材料の粒径および結
晶方位を評価するものであるので、以下の効果を享受す
ることができる。
【0021】 高価で大掛かりな装置を使用すること
なく、非破壊での測定が可能であるので、インラインで
の測定・評価が可能になる。 結晶の反転対称性が崩れる界面で発生する第2高調
波を利用する評価方法であるため、多結晶材料に非晶質
の材料が堆積されていてもこれに妨害されることなく精
度の高い評価を行うことができる。 上記と同様の理由により多結晶体の表面に自然酸
化膜が結晶されても測定結果に影響が現れることはない
ので、酸化され易い材料の多結晶体の大気中での評価が
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例でのレーザビーム径が結晶粒径
より小さいときの第2高調波光の回転角依存性を示す
図。
【図2】本発明の実施例でのレーザビーム径が結晶粒径
より十分大きいときの第2高調波光の回転角依存性を示
す図。
【図3】本発明の一実施例において用いられる測定装置
の概略構成図。
【符号の説明】 1 レーザ光源 2、8 偏光子 3、6 フィルタ 4、7 レンズ 5 試料 9 光電子増倍管 10 フォトンカウンティングシステム 11 パーソナルコンピュータ

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多結晶材料の試料表面に、ビーム径を異
    ならせたレーザビームを、試料面に対し相対的に回転さ
    せて入射させ、ビーム径毎に第2高調波を観測し、第2
    高調波強度の回転角依存性を測定することにより多結晶
    材料の結晶方位および結晶粒径を確定することを特徴と
    する多結晶材料の評価方法。
  2. 【請求項2】 試料にs偏光波を45°の角度をもって
    入射させることを特徴とする請求項1記載の多結晶材料
    の評価方法。
  3. 【請求項3】 第2高調波反射波の強度変化が現れる前
    後の2つのレーザビームのビーム径を認識し、多結晶材
    料の結晶粒径がそれら2つのビーム径の間にあると確定
    することを特徴とする請求項1記載の多結晶材料の評価
    方法。
  4. 【請求項4】 第2高調波反射波の回転角に依存した強
    度波形から多結晶材料の結晶配向を確定することを特徴
    とする請求項1記載の多結晶材料の評価方法。
  5. 【請求項5】 多結晶材料層上に無定形の材料層を形成
    し、その無定形の材料層を通してレーザビームを入射さ
    せ多結晶材料の結晶配向および結晶粒径を確定すること
    を特徴とする請求項1記載の多結晶材料の評価方法。
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