JP2785088B2 - デザート食品 - Google Patents
デザート食品Info
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- JP2785088B2 JP2785088B2 JP4228373A JP22837392A JP2785088B2 JP 2785088 B2 JP2785088 B2 JP 2785088B2 JP 4228373 A JP4228373 A JP 4228373A JP 22837392 A JP22837392 A JP 22837392A JP 2785088 B2 JP2785088 B2 JP 2785088B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、デザート食品に関する
ものであって、特に、優れた食感と喉越し感を有する、
細線状ゲルとシロップとを含むクズ切り風デザート食品
に関するものである。
ものであって、特に、優れた食感と喉越し感を有する、
細線状ゲルとシロップとを含むクズ切り風デザート食品
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】寒天を原料とするゼリー、トコロテンな
どの食品は、日本人に馴染みの深い季節的な食品であ
り、トコロテンに特有な臭いやトコロテン製造時に使用
する酢の強い刺激臭など現代人の嗜好と合致しない欠点
があったものの、最近ではこれらの欠点を改良し、寒天
を使用した優れたデザート食品が開発されている(特開
昭54‐129165号、特開昭55‐3751号、特開昭55‐3752
号、特開昭64‐2561号、特開平 2‐39871 号及び特開平
2‐145160号)。しかし、嗜好が多様化しかつ高級化し
た今日ではさらに、現代人の要求する食感や喉越し感を
十分に満たす美味しいデザート食品が求められている。
一方、葛粉などの澱粉に砂糖を加えて熱湯で練り、きし
めんのように細長く切った「クズ切り (登録商標) 」
は、一般に馴染みの深い食品であり、そのつるりとして
特有の食感と特有の風味により季節的な食品として、古
くから人々に愛好されているが、クズ切りは、デザート
食品としては形状が太くてコシがあり、澱粉特有の糊っ
ぽさや風味が残っているので、現代人の要求する食感や
喉越し感を十分に満たすものではなく、さらに改良する
余地が残されていた。そこで、本発明者らは、このクズ
切りの食感や喉越し感を改良することにより、現代人の
要求する食感や喉越し感を十分に満たす美味しいデザー
ト食品が得られるのではないかという点に注目し、研究
を行った。
どの食品は、日本人に馴染みの深い季節的な食品であ
り、トコロテンに特有な臭いやトコロテン製造時に使用
する酢の強い刺激臭など現代人の嗜好と合致しない欠点
があったものの、最近ではこれらの欠点を改良し、寒天
を使用した優れたデザート食品が開発されている(特開
昭54‐129165号、特開昭55‐3751号、特開昭55‐3752
号、特開昭64‐2561号、特開平 2‐39871 号及び特開平
2‐145160号)。しかし、嗜好が多様化しかつ高級化し
た今日ではさらに、現代人の要求する食感や喉越し感を
十分に満たす美味しいデザート食品が求められている。
一方、葛粉などの澱粉に砂糖を加えて熱湯で練り、きし
めんのように細長く切った「クズ切り (登録商標) 」
は、一般に馴染みの深い食品であり、そのつるりとして
特有の食感と特有の風味により季節的な食品として、古
くから人々に愛好されているが、クズ切りは、デザート
食品としては形状が太くてコシがあり、澱粉特有の糊っ
ぽさや風味が残っているので、現代人の要求する食感や
喉越し感を十分に満たすものではなく、さらに改良する
余地が残されていた。そこで、本発明者らは、このクズ
切りの食感や喉越し感を改良することにより、現代人の
要求する食感や喉越し感を十分に満たす美味しいデザー
ト食品が得られるのではないかという点に注目し、研究
を行った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れた食感
と喉越し感を有する、細線状ゲルとシロップとを含むデ
ザート食品を提供することを目的とする。特に、細線状
ゲルとシロップとを一体として喫食することができ、優
れた食感と喉越し感を有するクズ切り風デザート食品を
提供することを目的とする。
と喉越し感を有する、細線状ゲルとシロップとを含むデ
ザート食品を提供することを目的とする。特に、細線状
ゲルとシロップとを一体として喫食することができ、優
れた食感と喉越し感を有するクズ切り風デザート食品を
提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らが、前記課題
を解決するために研究を行った結果、特定の切り口を有
する細線状ゲルと特定の粘度を有するシロップを組み合
わせることにより、優れた食感と喉越し感を有する美味
しいクズ切り風デザート食品が得られるという知見を得
た。本発明は、このような知見に基づいてなされたもの
である。したがって、本発明は、細線状ゲルとシロップ
とを含むクズ切り風デザート食品であって、細線状ゲル
の切り口の厚みが2〜4 mm 、幅が3〜7 mm であり、
25℃におけるシロップの粘度が100cp 以下であることを
特徴とするデザート食品を提供するものである。
を解決するために研究を行った結果、特定の切り口を有
する細線状ゲルと特定の粘度を有するシロップを組み合
わせることにより、優れた食感と喉越し感を有する美味
しいクズ切り風デザート食品が得られるという知見を得
た。本発明は、このような知見に基づいてなされたもの
である。したがって、本発明は、細線状ゲルとシロップ
とを含むクズ切り風デザート食品であって、細線状ゲル
の切り口の厚みが2〜4 mm 、幅が3〜7 mm であり、
25℃におけるシロップの粘度が100cp 以下であることを
特徴とするデザート食品を提供するものである。
【0005】本発明の細線状ゲルは、ゲル化剤を水に分
散し、加熱して溶解させ、冷却してゲル化した後、細線
状に成形したものである。本発明で使用するゲル化剤
は、優れた食感と喉越し感を有するゲルを形成するもの
であって、特に透明感のあるゲルを形成するものが好ま
しい。具体的に例を挙げると、カラギーナン、ファーセ
ルラン、ゼラチン、ペクチン、寒天、澱粉、アルギン酸
及びその塩、ローカストビーンガム、キサンタンガム、
ジェランガムなどであって、特にローカストビーンガ
ム、キサンタンガム及びジェランガムが好ましく、これ
らを単独で又は混合して使用する。これらのゲル化剤
を、最終製品である細線状ゲル中の濃度が0.5〜1.4 重
量%、特に0.7 〜1.1 重量%となるように使用して、細
線状ゲルの破断力が15〜70g 、特に35〜65g となるよう
に調製するのが好ましい。破断力が15gを下回ると細線
状ゲルが切れ易くなって食べ難く、またゲルとしての存
在感、食感を認識しにくくなり、一方、70gを上回ると
堅くて食感、喉越し感が悪く、食べ難くなるからであ
る。なお、従来のクズ切り製品の破断力は、ほぼ77〜34
5 gであって、かなり堅い細線状ゲルになっている。
散し、加熱して溶解させ、冷却してゲル化した後、細線
状に成形したものである。本発明で使用するゲル化剤
は、優れた食感と喉越し感を有するゲルを形成するもの
であって、特に透明感のあるゲルを形成するものが好ま
しい。具体的に例を挙げると、カラギーナン、ファーセ
ルラン、ゼラチン、ペクチン、寒天、澱粉、アルギン酸
及びその塩、ローカストビーンガム、キサンタンガム、
ジェランガムなどであって、特にローカストビーンガ
ム、キサンタンガム及びジェランガムが好ましく、これ
らを単独で又は混合して使用する。これらのゲル化剤
を、最終製品である細線状ゲル中の濃度が0.5〜1.4 重
量%、特に0.7 〜1.1 重量%となるように使用して、細
線状ゲルの破断力が15〜70g 、特に35〜65g となるよう
に調製するのが好ましい。破断力が15gを下回ると細線
状ゲルが切れ易くなって食べ難く、またゲルとしての存
在感、食感を認識しにくくなり、一方、70gを上回ると
堅くて食感、喉越し感が悪く、食べ難くなるからであ
る。なお、従来のクズ切り製品の破断力は、ほぼ77〜34
5 gであって、かなり堅い細線状ゲルになっている。
【0006】また、このゲル化剤を用いてゲルを調製す
る際、必要に応じて、糖類、果汁、着色料、香料などを
添加する。添加する糖類としては、砂糖、ぶどう糖、果
糖、液糖、メイプルシロップ、蜂蜜などがあり、細線状
ゲルの糖度が、後述する理由により、10〜20ブリッ
クス、特に12〜16ブリックスとするのが好ましい。
本発明で使用する果汁は、特に制限されないが、ぶど
う、オレンジ、洋梨、白桃、りんご、メロン、パインな
どがあり、その添加量はストレート果汁に換算した時、
細線状ゲルの25重量%以下にするのが好ましい。ま
た、使用する着色料は、食品添加物として許可されたも
のであれば特に制限されないが、例えば、メロンの場合
はクチナシ青色素、ベニバナ黄色素、食用黄色4号、食
用緑色1号、パインの場合はクチナシ黄色素、ベニバナ
黄色素、食用黄色4号、オレンジの場合はアナトー色
素、食用黄色5号、その他、カロチン、クロロフィルな
ども使用することができる。
る際、必要に応じて、糖類、果汁、着色料、香料などを
添加する。添加する糖類としては、砂糖、ぶどう糖、果
糖、液糖、メイプルシロップ、蜂蜜などがあり、細線状
ゲルの糖度が、後述する理由により、10〜20ブリッ
クス、特に12〜16ブリックスとするのが好ましい。
本発明で使用する果汁は、特に制限されないが、ぶど
う、オレンジ、洋梨、白桃、りんご、メロン、パインな
どがあり、その添加量はストレート果汁に換算した時、
細線状ゲルの25重量%以下にするのが好ましい。ま
た、使用する着色料は、食品添加物として許可されたも
のであれば特に制限されないが、例えば、メロンの場合
はクチナシ青色素、ベニバナ黄色素、食用黄色4号、食
用緑色1号、パインの場合はクチナシ黄色素、ベニバナ
黄色素、食用黄色4号、オレンジの場合はアナトー色
素、食用黄色5号、その他、カロチン、クロロフィルな
ども使用することができる。
【0007】本発明の細線状ゲルの切り口は、厚みを2
〜4 mm 、特に2〜3 mm 、幅を3〜7 mm 、特に3〜
5 mm とするのが好ましい。厚みが2mmを下回るとゲル
が切れ易くなって、ゲルとしての存在感が弱くなり、ゲ
ルのなめらかな食感、喉越し感が得られなくなり、一
方、4mmを上回ると細線状ゲルが厚すぎて噛まずに飲み
込むことができず、なめらかな喉越し感が得られなくな
る。同様に、幅が3mmを下回るとゲルが切れ易くなっ
て、ゲルとしての存在感が弱くなり、ゲルのなめらかな
食感、喉越し感が得られなくなり、一方、7mmを上回る
と噛まずに飲み込むことができず、なめらかな喉越し感
が得られなくなる。また、細線状ゲルの長さは特に限定
する必要はないが、60〜200 mm にするのが好ましい。
本発明の細線状ゲルは、一般に次のように製造する。ま
ず、所定量のゲル化剤を糖類と混合後水に分散し、水を
十分に吸収させた後、攪拌しながら徐々に加熱して、80
〜85℃とし、この温度を維持しながらゾルを形成する。
ゾルが均一に形成されたことを確認した後、その温度を
保ったまま、果汁、必要に応じて着色料、香料などを添
加する。ゲル化にカルシウム塩等を必要とするゲル化剤
には、ここでカルシウム塩等を添加する。溶解したゾル
を型に流し込んだ後、冷やしてゲル化させ、トコロテン
押し出し器により所定の大きさに切断するか、又はコン
ベア上で薄層状にゲル化させ、これを切刃によって所定
の切り口となるように細線状ゲルを調製する。
〜4 mm 、特に2〜3 mm 、幅を3〜7 mm 、特に3〜
5 mm とするのが好ましい。厚みが2mmを下回るとゲル
が切れ易くなって、ゲルとしての存在感が弱くなり、ゲ
ルのなめらかな食感、喉越し感が得られなくなり、一
方、4mmを上回ると細線状ゲルが厚すぎて噛まずに飲み
込むことができず、なめらかな喉越し感が得られなくな
る。同様に、幅が3mmを下回るとゲルが切れ易くなっ
て、ゲルとしての存在感が弱くなり、ゲルのなめらかな
食感、喉越し感が得られなくなり、一方、7mmを上回る
と噛まずに飲み込むことができず、なめらかな喉越し感
が得られなくなる。また、細線状ゲルの長さは特に限定
する必要はないが、60〜200 mm にするのが好ましい。
本発明の細線状ゲルは、一般に次のように製造する。ま
ず、所定量のゲル化剤を糖類と混合後水に分散し、水を
十分に吸収させた後、攪拌しながら徐々に加熱して、80
〜85℃とし、この温度を維持しながらゾルを形成する。
ゾルが均一に形成されたことを確認した後、その温度を
保ったまま、果汁、必要に応じて着色料、香料などを添
加する。ゲル化にカルシウム塩等を必要とするゲル化剤
には、ここでカルシウム塩等を添加する。溶解したゾル
を型に流し込んだ後、冷やしてゲル化させ、トコロテン
押し出し器により所定の大きさに切断するか、又はコン
ベア上で薄層状にゲル化させ、これを切刃によって所定
の切り口となるように細線状ゲルを調製する。
【0008】本発明のシロップは、25℃における粘度
が100cp以下、好ましくは30〜70cpのもので
あれば、その他は特に制限なく使用することができる。
なお、シロップの粘度が100cpを上回ると、シロッ
プに粘りが感じられるようになり、味にしつこさがで
て、なめらかな流動感がなくなり、喉越し感が悪くな
る。本発明のシロップとして、例えば、ガムシロップ、
フルーツシロップ、グレナデンシロップ、メープルシロ
ップ、ゴールデンシロップなどに、必要に応じて果汁、
コーヒーなどを適宜加えて、適当な濃度に希釈したもの
を用いることができる。また、本発明のシロップとし
て、ぶどう、オレンジ、洋梨、白桃、りんご、メロン、
パインなどの果汁に、砂糖、果糖、液糖、蜂蜜などの甘
味料を加え、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸など有
機酸を混合し、必要に応じて着色料、香料などを加えて
調製したものも使用することができる。なお、シロップ
の糖度は、後述する理由により、10〜20ブリック
ス、特に12〜16ブリックスにするのが好ましい。本
発明において、清涼感のあるデザート食品を得ようとす
れば、シロップのpHを3〜5とするのが好ましい。p
Hが3を下回ると保存中にゲルが弱くなって細線状ゲル
が切れ易くなり、一方、5を上回ると適度の酸味がなく
なるからである。さらに、シロップの糖度を10〜20
ブリックス、特に12〜16ブリックスとし、同時に細
線状ゲルの糖度を10〜20ブリックス、特に12〜1
6ブリックスとすると、上記の適度の酸味との調和がう
まくとれ、優れた清涼感を有するデザート食品が得られ
る。なお、シロップの糖度と細線状ゲルの糖度は別々に
調整してもよいが、保存中に両者の糖度は平衡状態とな
り、ほぼ等しくなるので、最終的に上記の範囲内となる
ように調整すればよい。
が100cp以下、好ましくは30〜70cpのもので
あれば、その他は特に制限なく使用することができる。
なお、シロップの粘度が100cpを上回ると、シロッ
プに粘りが感じられるようになり、味にしつこさがで
て、なめらかな流動感がなくなり、喉越し感が悪くな
る。本発明のシロップとして、例えば、ガムシロップ、
フルーツシロップ、グレナデンシロップ、メープルシロ
ップ、ゴールデンシロップなどに、必要に応じて果汁、
コーヒーなどを適宜加えて、適当な濃度に希釈したもの
を用いることができる。また、本発明のシロップとし
て、ぶどう、オレンジ、洋梨、白桃、りんご、メロン、
パインなどの果汁に、砂糖、果糖、液糖、蜂蜜などの甘
味料を加え、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸など有
機酸を混合し、必要に応じて着色料、香料などを加えて
調製したものも使用することができる。なお、シロップ
の糖度は、後述する理由により、10〜20ブリック
ス、特に12〜16ブリックスにするのが好ましい。本
発明において、清涼感のあるデザート食品を得ようとす
れば、シロップのpHを3〜5とするのが好ましい。p
Hが3を下回ると保存中にゲルが弱くなって細線状ゲル
が切れ易くなり、一方、5を上回ると適度の酸味がなく
なるからである。さらに、シロップの糖度を10〜20
ブリックス、特に12〜16ブリックスとし、同時に細
線状ゲルの糖度を10〜20ブリックス、特に12〜1
6ブリックスとすると、上記の適度の酸味との調和がう
まくとれ、優れた清涼感を有するデザート食品が得られ
る。なお、シロップの糖度と細線状ゲルの糖度は別々に
調整してもよいが、保存中に両者の糖度は平衡状態とな
り、ほぼ等しくなるので、最終的に上記の範囲内となる
ように調整すればよい。
【0009】本発明においては、細線状ゲルとシロップ
を、重量比で1:0.4 〜1:2.3 、特に1:0.7 〜1:
1.9 の割合で使用するのが好ましい。シロップの量を制
限するのは、細線状ゲル1に対し0.4を下回ると細線状
ゲルのみを食する感じになり、一方、2.3を上回るとシ
ロップの味が強くなり過ぎ、細線状ゲルの味わいがなく
なって、いずれの場合も、シロップと細線状ゲルとを一
緒に食することにより、ゲルのなめらかな食感、喉越し
感を楽しむという本発明本来の効果を発揮できなくなる
からである。本発明においては、細線状ゲルとシロップ
に加えて、さらにぶどう、チェリー、オレンジ、洋梨、
白桃、りんご、メロン、パインなどの果肉を加えること
ができる。果肉についてはパルプ状のもの、さのう状の
ものでもよい。果肉の量は、食品全体の重量に対して5
〜20重量%、特に10〜15重量%が好ましい。なお、果肉
を加える場合、果肉の種類と同じ果汁を含むシロップを
用いるのが一般的である。また、固液混合物の上に、デ
コレーションとして、果肉やホイップクリームなどを飾
ってもよい。
を、重量比で1:0.4 〜1:2.3 、特に1:0.7 〜1:
1.9 の割合で使用するのが好ましい。シロップの量を制
限するのは、細線状ゲル1に対し0.4を下回ると細線状
ゲルのみを食する感じになり、一方、2.3を上回るとシ
ロップの味が強くなり過ぎ、細線状ゲルの味わいがなく
なって、いずれの場合も、シロップと細線状ゲルとを一
緒に食することにより、ゲルのなめらかな食感、喉越し
感を楽しむという本発明本来の効果を発揮できなくなる
からである。本発明においては、細線状ゲルとシロップ
に加えて、さらにぶどう、チェリー、オレンジ、洋梨、
白桃、りんご、メロン、パインなどの果肉を加えること
ができる。果肉についてはパルプ状のもの、さのう状の
ものでもよい。果肉の量は、食品全体の重量に対して5
〜20重量%、特に10〜15重量%が好ましい。なお、果肉
を加える場合、果肉の種類と同じ果汁を含むシロップを
用いるのが一般的である。また、固液混合物の上に、デ
コレーションとして、果肉やホイップクリームなどを飾
ってもよい。
【0010】本発明は、細線状ゲル、又は細線状ゲルと
果肉とをシロップとともに食するものであり、細線状ゲ
ル等とシロップとを混合してカップ状容器等に充填し
て、販売してもよいが、細線状ゲル等をカップ状容器等
に充填し、別途充填包装したシロップをカップ状容器等
に添着してもよい。シロップをカップ状容器に添着した
例を、図2によって説明すると、1は樹脂製、紙製又は
金属製のカップ状容器であり、2はカップ状容器本体で
あり、3は蓋であって、本体2と密着しており、その内
部にシロップ4を収納している。また、図1は、細線状
ゲル、果肉及びシロップを混合してカップ状容器に充填
した例である。なお、本発明で樹脂製のカップ状容器等
を使用する場合、その材質はポリプロピレン、ポリ塩化
ビニリデン、PET(ポリエチレンテレフタレート)、
ポリスチレン等が例示され、必要に応じて、フォーク、
はし、スプーンなどの喫食用の器具を備えるとよい。さ
らに、長期の保存性を得るためには、デザート食品を充
填した後、加熱殺菌処理をすることが好ましく、その条
件は70〜95℃で、20〜60分間とするのがよい。
果肉とをシロップとともに食するものであり、細線状ゲ
ル等とシロップとを混合してカップ状容器等に充填し
て、販売してもよいが、細線状ゲル等をカップ状容器等
に充填し、別途充填包装したシロップをカップ状容器等
に添着してもよい。シロップをカップ状容器に添着した
例を、図2によって説明すると、1は樹脂製、紙製又は
金属製のカップ状容器であり、2はカップ状容器本体で
あり、3は蓋であって、本体2と密着しており、その内
部にシロップ4を収納している。また、図1は、細線状
ゲル、果肉及びシロップを混合してカップ状容器に充填
した例である。なお、本発明で樹脂製のカップ状容器等
を使用する場合、その材質はポリプロピレン、ポリ塩化
ビニリデン、PET(ポリエチレンテレフタレート)、
ポリスチレン等が例示され、必要に応じて、フォーク、
はし、スプーンなどの喫食用の器具を備えるとよい。さ
らに、長期の保存性を得るためには、デザート食品を充
填した後、加熱殺菌処理をすることが好ましく、その条
件は70〜95℃で、20〜60分間とするのがよい。
【0011】
【発明の効果】本発明により、細線状ゲルとシロップと
を一体として喫食することができ、優れた食感と喉越し
感を有するクズ切り風デザート食品を得ることができ
た。次に、実施例により本発明を説明する。
を一体として喫食することができ、優れた食感と喉越し
感を有するクズ切り風デザート食品を得ることができ
た。次に、実施例により本発明を説明する。
【0012】
〔実施例1〕ジェランガム2.2g、ローカストビーンガ
ム5.8g、キサンタンガム2.9g、グラニュー糖150
gおよびクエン酸ナトリウム0.5gに、水738.6gを
加えて混合し、さらに攪拌しながら85℃まで加熱して
溶解させた。次に、乳酸カルシウム2%水溶液100g
を添加して均一に攪拌混合した後、角型容器に流し込ん
でから冷却させ、ゲル化させた。次いで、ゲル化したも
のをところてん突きで突きだし、切り口の厚みが3m
m、幅が5mm、長さ150mmの細線状ゲルを得た。
得られた細線状ゲルの破断力は50g であり、その糖度
は15ブリックスであった。グラニュー糖125g、ク
エン酸3.5g、クエン酸ナトリウム0.7g、乳酸カルシ
ウム2%水溶液100g、チェリーシロップ150g、
チェリー香料3.0gおよび着色料1.5gに、水616.3
gを加えて均一に攪拌混合して、シロップを得た。得ら
れたシロップの粘度は、5cpであり、糖度は、15ブリ
ックスであった。得られた細線状ゲルおよびシロップ
を、それぞれ90gずつと、別に用意したチェリー20
gとを、カップ状容器に充填密封し、85℃で30分間
の湯殺菌を行った。最終的なシロップの粘度は50cpと
なった。なお、シロップの粘度は東京機械株式会社製B
型粘度計・ロータNo.1(30rpm )を用いて測定し
た。また、細線状ゲルの破断力は、不動工業株式会社製
レオメーターと歯形押棒Aタイププランジャーを使用
し、上から押して切断するまでの抵抗の最大値として求
めた。
ム5.8g、キサンタンガム2.9g、グラニュー糖150
gおよびクエン酸ナトリウム0.5gに、水738.6gを
加えて混合し、さらに攪拌しながら85℃まで加熱して
溶解させた。次に、乳酸カルシウム2%水溶液100g
を添加して均一に攪拌混合した後、角型容器に流し込ん
でから冷却させ、ゲル化させた。次いで、ゲル化したも
のをところてん突きで突きだし、切り口の厚みが3m
m、幅が5mm、長さ150mmの細線状ゲルを得た。
得られた細線状ゲルの破断力は50g であり、その糖度
は15ブリックスであった。グラニュー糖125g、ク
エン酸3.5g、クエン酸ナトリウム0.7g、乳酸カルシ
ウム2%水溶液100g、チェリーシロップ150g、
チェリー香料3.0gおよび着色料1.5gに、水616.3
gを加えて均一に攪拌混合して、シロップを得た。得ら
れたシロップの粘度は、5cpであり、糖度は、15ブリ
ックスであった。得られた細線状ゲルおよびシロップ
を、それぞれ90gずつと、別に用意したチェリー20
gとを、カップ状容器に充填密封し、85℃で30分間
の湯殺菌を行った。最終的なシロップの粘度は50cpと
なった。なお、シロップの粘度は東京機械株式会社製B
型粘度計・ロータNo.1(30rpm )を用いて測定し
た。また、細線状ゲルの破断力は、不動工業株式会社製
レオメーターと歯形押棒Aタイププランジャーを使用
し、上から押して切断するまでの抵抗の最大値として求
めた。
【0013】〔比較例1〕細線状ゲルの切り口の厚みを
1.5mmとした他は、実施例1と同じ方法でデザート食品
を得た。 〔比較例2〕グラニュー糖125g、クエン酸3.5g、
キサンタンガム2g、クエン酸ナトリウム0.7g、乳酸
カルシウム2%水溶液100g、チェリーシロップ15
0g、チェリー香料3.0gおよび着色料1.5gに、水6
14.3gを加えて均一に攪拌混合して、シロップを得
た。得られたシロップの粘度は、120 cp であり、糖
度は、15ブリックスであった。細線状ゲルは、実施例
1と同じ方法で調製した。得られた細線状ゲルおよびシ
ロップを、それぞれ90gずつと、別に用意したチェリ
ー20gとを、カップ状容器に充填した。得られた表1
のデザート食品を、評価し、その結果を表2に示した。
1.5mmとした他は、実施例1と同じ方法でデザート食品
を得た。 〔比較例2〕グラニュー糖125g、クエン酸3.5g、
キサンタンガム2g、クエン酸ナトリウム0.7g、乳酸
カルシウム2%水溶液100g、チェリーシロップ15
0g、チェリー香料3.0gおよび着色料1.5gに、水6
14.3gを加えて均一に攪拌混合して、シロップを得
た。得られたシロップの粘度は、120 cp であり、糖
度は、15ブリックスであった。細線状ゲルは、実施例
1と同じ方法で調製した。得られた細線状ゲルおよびシ
ロップを、それぞれ90gずつと、別に用意したチェリ
ー20gとを、カップ状容器に充填した。得られた表1
のデザート食品を、評価し、その結果を表2に示した。
【0014】
【表1】 表 1 ─────────────────────────────────── 細線状ゲル 糖 度 細線状ゲルと シロップ (ブリックス) シロップとの 粘度(cp) 厚み 幅 長さ 割合(重量比) 実施例1 3 5 150 15 1:1 50 比較例1 1.5 5 150 15 1:1 50 比較例2 3 5 150 15 1:1 120 ────────────────────────────────────
【0015】
【表2】 表 2 ──────────────────────────────────── 評 価 ─────────────────────────────────── 実施例1 細線状ゲルとシロップが良くマッチしている。 比較例1 細線状ゲルが薄くて切れ易い。 比較例2 シロップにねばりが感じられ、なめらかな流動感がない。 ───────────────────────────────────
【図1】図1は、細線状ゲル、果肉及びシロップを混合
してカップ状容器に充填した例を図示したものである。
してカップ状容器に充填した例を図示したものである。
【図2】図2は、シロップをカップ状容器に添着した例
を図示したものである。
を図示したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊野 淳子 大阪府東大阪市御厨栄町1丁目5番7号 ハウス食品工業株式会社内 (72)発明者 橘高 千春 大阪府東大阪市御厨栄町1丁目5番7号 ハウス食品工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−277259(JP,A) 特開 平2−312558(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23L 1/06
Claims (3)
- 【請求項1】 細線状ゲルとシロップとを含むデザート
食品であって、細線状ゲルの切り口の厚みが2〜4m
m、幅が3〜7mmであり、25℃におけるシロップの
粘度が100cp以下であって、前記細線状ゲルとシロ
ップの重量比が1:0.7〜1:1.9であることを特
徴とするデザート食品。 - 【請求項2】 細線状ゲルの破断力が15〜70gであ
る請求項1記載のデザート食品。 - 【請求項3】 細線状ゲルの糖度が10〜20ブリック
スであり、シロップの糖度が10〜20ブリックスであ
り、シロップのpHが3〜5である請求項1記載のデザ
ート食品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4228373A JP2785088B2 (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | デザート食品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4228373A JP2785088B2 (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | デザート食品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0670703A JPH0670703A (ja) | 1994-03-15 |
JP2785088B2 true JP2785088B2 (ja) | 1998-08-13 |
Family
ID=16875450
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4228373A Expired - Fee Related JP2785088B2 (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | デザート食品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2785088B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02312558A (ja) * | 1989-05-29 | 1990-12-27 | Snow Brand Milk Prod Co Ltd | 耐熱性デザート風麺状ゼリーの製造法 |
JP2798475B2 (ja) * | 1990-03-23 | 1998-09-17 | サンスター株式会社 | ゼリー入り飲料およびそのゼリーの製造方法 |
-
1992
- 1992-08-27 JP JP4228373A patent/JP2785088B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0670703A (ja) | 1994-03-15 |
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