JP2784928B2 - エンジンの制御装置 - Google Patents
エンジンの制御装置Info
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- JP2784928B2 JP2784928B2 JP63290070A JP29007088A JP2784928B2 JP 2784928 B2 JP2784928 B2 JP 2784928B2 JP 63290070 A JP63290070 A JP 63290070A JP 29007088 A JP29007088 A JP 29007088A JP 2784928 B2 JP2784928 B2 JP 2784928B2
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- Japan
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- engine
- control
- circuit
- air
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- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、エンジンの制御装置に関し、更に詳細に
は、エンジンに要求される複数種の性能に適合して、該
エンジンを制御することのできるエンジンの制御装置に
関するものである。
は、エンジンに要求される複数種の性能に適合して、該
エンジンを制御することのできるエンジンの制御装置に
関するものである。
(従来の技術) 上記したような、エンジンに要求される複数種の性能
に適合して、該エンジンを制御する技術としては、次の
2つの技術が知られている。
に適合して、該エンジンを制御する技術としては、次の
2つの技術が知られている。
その一方の技術は、エンジンに対する要求を総合的に
調整した1枚の制御マップを予め用意し、運転状態をこ
の制御マップに照らして、エンジン制御量を設定すると
ともに、状況に合わせて、該制御マップの不具合箇所を
制御する技術である。他方の技術は、基本的にエンジン
に要求される複数種の性能に適合した複数の制御マップ
と、各状況に合わせた複数の制御マップとを予め用意し
ておき、エンジンの運転状態等に応じて所定の制御マッ
プを選択し、この選択された制御マップに基づいてエン
ジンの制御量を設定する技術である。この他方のエンジ
ン制御技術としては、例えば、特開昭59−128976号公報
に開示されたものが知られている。
調整した1枚の制御マップを予め用意し、運転状態をこ
の制御マップに照らして、エンジン制御量を設定すると
ともに、状況に合わせて、該制御マップの不具合箇所を
制御する技術である。他方の技術は、基本的にエンジン
に要求される複数種の性能に適合した複数の制御マップ
と、各状況に合わせた複数の制御マップとを予め用意し
ておき、エンジンの運転状態等に応じて所定の制御マッ
プを選択し、この選択された制御マップに基づいてエン
ジンの制御量を設定する技術である。この他方のエンジ
ン制御技術としては、例えば、特開昭59−128976号公報
に開示されたものが知られている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記一方のエンジン制御技術において
は、エンジンに対する全ての要求を、1つの制御マップ
に総合的に盛り込んであるので、後から各要求を分解す
ることは困難であり、状況に応じての新たな要求に合わ
せるためには、制御マップの当初からの調整が必要にな
るという問題がある。
は、エンジンに対する全ての要求を、1つの制御マップ
に総合的に盛り込んであるので、後から各要求を分解す
ることは困難であり、状況に応じての新たな要求に合わ
せるためには、制御マップの当初からの調整が必要にな
るという問題がある。
また、上記他方のエンジン制御技術の場合には、状況
の数だけ制御マップが必要となるため、きめ細かな状況
に対応することが事実上不可能であるという問題があ
る。
の数だけ制御マップが必要となるため、きめ細かな状況
に対応することが事実上不可能であるという問題があ
る。
本発明は、エンジンを、それに要求される複数種の性
能に適合して制御することができるとともに、比較的簡
単な構成で状況に応じたエンジンの制御量の設定を行う
ことのできるエンジンの制御装置を提供することを目的
とするものである。
能に適合して制御することができるとともに、比較的簡
単な構成で状況に応じたエンジンの制御量の設定を行う
ことのできるエンジンの制御装置を提供することを目的
とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、発明者らの、「実際のエンジンの制御量の
設定は、主に、エンジンに対する複数の要求(例えば、
エミッション、トルク、燃費)に応じた制御マップに基
づいて行われるものであるから、制御マップと、各状況
別の要求特性とを独立させて考えればよい」との認識に
基づいてなされたものであり、本発明によるエンジンの
制御装置は、エンジンの運転状態を検出するエンジンの
運転状態検出手段と、 車両の加速及び車速に関する運転状況を検出する車両
の運転状態検出手段と、 該車両の運転状態検出手段による、加速及び車速に関
する運転状態から車両の走行状況を判断する走行状況判
断手段と、エンジンに要求されるエミッション性能、燃
費性能、出力性能に基づいて、夫々の性能度合を高める
ようエンジン制御の制御量を設定する複数のマップと、
上記車両の走行状況に基づいて上記複数のマップのうち
夫々のマップの制御量の重み付けを変更する重み付け変
更手段と、 上記複数のマップに対して、エンジンの運転状態を対
応させて、夫々のマップに対する制御量を設定するとと
もに、該夫々の制御量に対し、上記重み付けの設定をお
こなうことにより、最終制御量を決定する、決定手段と
を備えていることを特徴とするものである。
設定は、主に、エンジンに対する複数の要求(例えば、
エミッション、トルク、燃費)に応じた制御マップに基
づいて行われるものであるから、制御マップと、各状況
別の要求特性とを独立させて考えればよい」との認識に
基づいてなされたものであり、本発明によるエンジンの
制御装置は、エンジンの運転状態を検出するエンジンの
運転状態検出手段と、 車両の加速及び車速に関する運転状況を検出する車両
の運転状態検出手段と、 該車両の運転状態検出手段による、加速及び車速に関
する運転状態から車両の走行状況を判断する走行状況判
断手段と、エンジンに要求されるエミッション性能、燃
費性能、出力性能に基づいて、夫々の性能度合を高める
ようエンジン制御の制御量を設定する複数のマップと、
上記車両の走行状況に基づいて上記複数のマップのうち
夫々のマップの制御量の重み付けを変更する重み付け変
更手段と、 上記複数のマップに対して、エンジンの運転状態を対
応させて、夫々のマップに対する制御量を設定するとと
もに、該夫々の制御量に対し、上記重み付けの設定をお
こなうことにより、最終制御量を決定する、決定手段と
を備えていることを特徴とするものである。
上記において制御量は空燃比とすることが好ましい。
(発明の作用・効果) 上記した複数のエンジン制御量設定手段が、エンジン
に対する各要求(例えば、エミッション、トルク、燃
費)をそれぞれ独立に満足させる複数の制御マップを備
えるものとして作用する。上記運転状態検出手段は、例
えば加速頻度、平均速度等をそれぞれ検出するものとし
て作用する。また、上記補正手段が、上記運転状態検出
手段から検出信号を受けて、各状況別の要求特性を設定
するものとして作用する。
に対する各要求(例えば、エミッション、トルク、燃
費)をそれぞれ独立に満足させる複数の制御マップを備
えるものとして作用する。上記運転状態検出手段は、例
えば加速頻度、平均速度等をそれぞれ検出するものとし
て作用する。また、上記補正手段が、上記運転状態検出
手段から検出信号を受けて、各状況別の要求特性を設定
するものとして作用する。
以上により、各エンジン制御量設定手段によってエン
ジンの要求に応じて設定されたエンジン制御量を、上記
補正手段によって設定された各状況別の要求特性によっ
て補正し、すなわち重み付けを行い、実際の運転状況に
応じた最終的なエンジン制御量を設定する。
ジンの要求に応じて設定されたエンジン制御量を、上記
補正手段によって設定された各状況別の要求特性によっ
て補正し、すなわち重み付けを行い、実際の運転状況に
応じた最終的なエンジン制御量を設定する。
この本発明のエンジンの制御装置によれば、いくら状
況の数が増えようと、制御マップの数は、エンジンに対
する要求に応じた数でよい。例えば、エンジンに対し
て、エミッション性、出力性能(トルク)、燃費性の3
つの要求があるときには、制御マップも3つであればよ
い。従って、シンプルな構造で、エンジンに対する要求
と、種々の状況とに応じた細かなエンジン制御を最適な
状態で行うことができる。
況の数が増えようと、制御マップの数は、エンジンに対
する要求に応じた数でよい。例えば、エンジンに対し
て、エミッション性、出力性能(トルク)、燃費性の3
つの要求があるときには、制御マップも3つであればよ
い。従って、シンプルな構造で、エンジンに対する要求
と、種々の状況とに応じた細かなエンジン制御を最適な
状態で行うことができる。
また、本発明のエンジンの制御装置を用いれば、車両
の実際の走行時のみならず、車両の車体やエンジン特性
に応じたエンジンのチューニングをも容易かつスピーデ
ィーに行うことができる。
の実際の走行時のみならず、車両の車体やエンジン特性
に応じたエンジンのチューニングをも容易かつスピーデ
ィーに行うことができる。
(実施例) 以下、添付図面を参照しつつ、本発明の好ましい実施
例によるエンジンの制御装置について説明する。
例によるエンジンの制御装置について説明する。
エンジンの制御装置の全体構成 第1図は、本発明の実施例によるエンジンの制御装置
のブロック図である。
のブロック図である。
図において、符号1はエンジンの1サイクル当たりの
空気質量TEI(g/cyc)を計測する計測回路であり、この
計測回路1には、エンジンの吸気系における吸入空気量
Q(/min)を検出するエアフローセンサ2、およびエ
ンジン回転数Ne(rpm)が検出するエンジン回転数セン
サ3が接続されている。上記計測回路1は、上記エアフ
ローセンサ2およびエンジン回転数センサ3からの出力
信号を受け、1サイクル当たりの空気質量TEIを、式 TEI=K×Q/Ne に基づき計測演算し、1サイクル当たりの空気質量TEI
を示す信号を、次の燃料噴射量演算回路4に出力する。
空気質量TEI(g/cyc)を計測する計測回路であり、この
計測回路1には、エンジンの吸気系における吸入空気量
Q(/min)を検出するエアフローセンサ2、およびエ
ンジン回転数Ne(rpm)が検出するエンジン回転数セン
サ3が接続されている。上記計測回路1は、上記エアフ
ローセンサ2およびエンジン回転数センサ3からの出力
信号を受け、1サイクル当たりの空気質量TEIを、式 TEI=K×Q/Ne に基づき計測演算し、1サイクル当たりの空気質量TEI
を示す信号を、次の燃料噴射量演算回路4に出力する。
この燃料噴射量演算回路4は、空燃比設定回路5にも
接続されており、この空燃比設定回路5は、その時点で
のエンジンに対する要求および運転状況に応じての適切
な空燃比を設定するものである。燃料噴射量演算回路4
は、上記計測回路1からの出力信号によって示される1
サイクル当たりの空気質量TEIと、空燃比設定回路5に
よって設定された設定空燃比とに基づいて、その時のエ
ンジンに対する要求および運転状況に応じた1サイクル
当たりの燃料噴射量QF(g/cyc)を演算する。
接続されており、この空燃比設定回路5は、その時点で
のエンジンに対する要求および運転状況に応じての適切
な空燃比を設定するものである。燃料噴射量演算回路4
は、上記計測回路1からの出力信号によって示される1
サイクル当たりの空気質量TEIと、空燃比設定回路5に
よって設定された設定空燃比とに基づいて、その時のエ
ンジンに対する要求および運転状況に応じた1サイクル
当たりの燃料噴射量QF(g/cyc)を演算する。
この燃料噴射量演算回路4の出力信号は、パルス幅変
換回路6に入力され、ここで、燃料噴射量をパルス幅に
変換するための係数KPULSを示す係数信号を出力する係
数信号出力回路7からの該係数KPULSを示す係数信号に
基づいてパルス幅に変換され、パルス幅信号として出力
される。この後、このパルス幅信号は、加算回路8にお
いて、無効噴射時間補償回路9からの信号TBATにより、
無効噴射時間分が補償されて、燃料噴射用のインジェク
タを実際に制御するためのインジェクタ制御パルス信号
TPULSとなる。
換回路6に入力され、ここで、燃料噴射量をパルス幅に
変換するための係数KPULSを示す係数信号を出力する係
数信号出力回路7からの該係数KPULSを示す係数信号に
基づいてパルス幅に変換され、パルス幅信号として出力
される。この後、このパルス幅信号は、加算回路8にお
いて、無効噴射時間補償回路9からの信号TBATにより、
無効噴射時間分が補償されて、燃料噴射用のインジェク
タを実際に制御するためのインジェクタ制御パルス信号
TPULSとなる。
これにより、インジェクタ制御パルス信号TPULSによ
り、インジェクタの電磁弁等を作動制御して、インジェ
クタから必要な燃料を噴射させる。
り、インジェクタの電磁弁等を作動制御して、インジェ
クタから必要な燃料を噴射させる。
空燃比設定回路5 次に、本実施例の主要部である空燃比設定回路5の詳
細について説明する。
細について説明する。
この空燃比設定回路5は、理想空燃比(A/F=KAF=1
4.7)を示す信号を出力する理想空燃比信号出力回路1
0、エンジンに要求される性能および運転状況に基づい
て、空燃比を補正するための空燃比補正係数WGCを演算
する空燃比補正係数演算回路11、および理想空燃比信号
出力回路10と空燃比補正係数演算回路11からの出力信号
を受けて、最終的な空燃比を演算する空燃比演算回路12
を備えている。
4.7)を示す信号を出力する理想空燃比信号出力回路1
0、エンジンに要求される性能および運転状況に基づい
て、空燃比を補正するための空燃比補正係数WGCを演算
する空燃比補正係数演算回路11、および理想空燃比信号
出力回路10と空燃比補正係数演算回路11からの出力信号
を受けて、最終的な空燃比を演算する空燃比演算回路12
を備えている。
上記空燃比補正係数演算回路11には、エンジンに対す
る3つの要求、すなわちエミッション性、出力(トルク
性能)および燃費性をそれぞれ満足するエミッションマ
ップ(第2図参照)、トルクマップ(第3図参照)およ
び燃費マップ(第4図参照)をそれぞれ備えた第1燃費
係数設定回路13、第2燃費係数設定回路14、第3燃費係
数設定回路15が接続されている。これらの第1燃費係数
設定回路13、第2燃費係数設定回路14、第3燃費係数設
定回路15は、第5図に示されたようなスロットル開度TV
O(%)とエンジン回転数Ne(rpm)の関係で決定される
エンジン状態をゾーン毎に分割してそれぞれにゾーン符
号Z1、Z2……を付して示したゾーンマップを備えたゾー
ン判定回路16が接続されている。このゾーンマップにお
いては、例えば、ゾーンZ3は、エンジンのアイドル状態
を示している。上記第1燃費係数設定回路13、第2燃費
係数設定回路14、第3燃費係数設定回路15には、更に、
エンジンの冷却水温度を検出するための水温センサ17が
接続されている。
る3つの要求、すなわちエミッション性、出力(トルク
性能)および燃費性をそれぞれ満足するエミッションマ
ップ(第2図参照)、トルクマップ(第3図参照)およ
び燃費マップ(第4図参照)をそれぞれ備えた第1燃費
係数設定回路13、第2燃費係数設定回路14、第3燃費係
数設定回路15が接続されている。これらの第1燃費係数
設定回路13、第2燃費係数設定回路14、第3燃費係数設
定回路15は、第5図に示されたようなスロットル開度TV
O(%)とエンジン回転数Ne(rpm)の関係で決定される
エンジン状態をゾーン毎に分割してそれぞれにゾーン符
号Z1、Z2……を付して示したゾーンマップを備えたゾー
ン判定回路16が接続されている。このゾーンマップにお
いては、例えば、ゾーンZ3は、エンジンのアイドル状態
を示している。上記第1燃費係数設定回路13、第2燃費
係数設定回路14、第3燃費係数設定回路15には、更に、
エンジンの冷却水温度を検出するための水温センサ17が
接続されている。
上記ゾーン判定回路16には、上記ゾーンマップによっ
てエンジン状態のゾーンを決定するためのファクタを検
出するためのスロットル開度センサ18および上記エンジ
ン回転数センサ3が接続されている。
てエンジン状態のゾーンを決定するためのファクタを検
出するためのスロットル開度センサ18および上記エンジ
ン回転数センサ3が接続されている。
上記ゾーン判定回路16は、スロットル開度センサ18と
エンジン回転数センサ3からの出力信号を受け、これら
の出力信号を上記ゾーンマップに照らして、エンジン状
態のゾーンZiを決定する。このように、ゾーンが決定さ
れると、今度は、上記第1燃費係数設定回路13、第2燃
費係数設定回路14、第3燃費係数設定回路15において、
この決定されたゾーンZiと、水温センサ17によって検出
された水温を、それぞれの制御マップに照らして、燃費
係数Map1、Map2、Map3を決定し、それらを示す信号を出
力する。例えば、第2図に示したエミッションマップに
おいて、「ゾーンZ3で、Map1=1.1である」とは、アイ
ドル時には、エミッション性に関しては、空燃比を10%
上げたときが最適であることを示している。
エンジン回転数センサ3からの出力信号を受け、これら
の出力信号を上記ゾーンマップに照らして、エンジン状
態のゾーンZiを決定する。このように、ゾーンが決定さ
れると、今度は、上記第1燃費係数設定回路13、第2燃
費係数設定回路14、第3燃費係数設定回路15において、
この決定されたゾーンZiと、水温センサ17によって検出
された水温を、それぞれの制御マップに照らして、燃費
係数Map1、Map2、Map3を決定し、それらを示す信号を出
力する。例えば、第2図に示したエミッションマップに
おいて、「ゾーンZ3で、Map1=1.1である」とは、アイ
ドル時には、エミッション性に関しては、空燃比を10%
上げたときが最適であることを示している。
上記空燃比補正係数演算回路11には、更に、車両の運
転状態を検出する運転状況検出回路19が接続されてい
る。この運転状況検出回路19は、車両の運転状況を検出
して、この運転状況に応じて、上記第1燃費係数設定回
路13、第2燃費係数設定回路14、第3燃費係数設定回路
15で設定された燃費係数Map1、Map2、Map3のそれぞれに
重み付けを行う重み付け係数N1、N2、N3を演算するもの
である。この運転状況検出回路19は、加速頻度XA、平均
車速XVをファクタとして用いて、車両の運転状況を検出
するものとし、このため、車速センサ20およびスロット
ル開度センサ18が接続されている。この運転状況は、こ
の実施例においては、第6図、第7図に示した加速頻度
および平均車速に関するメンバーシップ関数に基づき、
現在の運転状況が、どのパターンにどのくらい当てはま
るのかを、0.0から1.0までの評価点KA、KBでそれぞれ示
し、それを総合することによって検出される。すなわ
ち、加速頻度XAと平均車速XVの大小によって、全部で4
つの運転状況を想定し、その状況名をルールR1〜R4と名
付ける。これらのルールR1〜R4は、加速頻度と平均車速
との関係から、例えば、渋滞路走行、郊外フリーウェイ
走行、市街地走行、都市高速走行にそれぞれ該当するも
のと考えることができる。そして、現在の状況が、この
ルールR1〜R4にどのくらい近似しているかを評価する関
数として、Wi=KA×KBを用いる。
転状態を検出する運転状況検出回路19が接続されてい
る。この運転状況検出回路19は、車両の運転状況を検出
して、この運転状況に応じて、上記第1燃費係数設定回
路13、第2燃費係数設定回路14、第3燃費係数設定回路
15で設定された燃費係数Map1、Map2、Map3のそれぞれに
重み付けを行う重み付け係数N1、N2、N3を演算するもの
である。この運転状況検出回路19は、加速頻度XA、平均
車速XVをファクタとして用いて、車両の運転状況を検出
するものとし、このため、車速センサ20およびスロット
ル開度センサ18が接続されている。この運転状況は、こ
の実施例においては、第6図、第7図に示した加速頻度
および平均車速に関するメンバーシップ関数に基づき、
現在の運転状況が、どのパターンにどのくらい当てはま
るのかを、0.0から1.0までの評価点KA、KBでそれぞれ示
し、それを総合することによって検出される。すなわ
ち、加速頻度XAと平均車速XVの大小によって、全部で4
つの運転状況を想定し、その状況名をルールR1〜R4と名
付ける。これらのルールR1〜R4は、加速頻度と平均車速
との関係から、例えば、渋滞路走行、郊外フリーウェイ
走行、市街地走行、都市高速走行にそれぞれ該当するも
のと考えることができる。そして、現在の状況が、この
ルールR1〜R4にどのくらい近似しているかを評価する関
数として、Wi=KA×KBを用いる。
ここで、上記の評価点KA、KBについて説明すると、例
えば、第6図で「加速頻度XAがA1であるというパターン
(加速頻度が比較的少ない状況)に対して、現在のXA=
5であれば、評価点KA=1.0であり、XA=10であればKA
=0.0である。また、加速頻度は、例えば、スロットル
開度が10%より小さい値から急激に20%より大きな値と
なったときを、加速1回として、それを5分間計測して
判定する。
えば、第6図で「加速頻度XAがA1であるというパターン
(加速頻度が比較的少ない状況)に対して、現在のXA=
5であれば、評価点KA=1.0であり、XA=10であればKA
=0.0である。また、加速頻度は、例えば、スロットル
開度が10%より小さい値から急激に20%より大きな値と
なったときを、加速1回として、それを5分間計測して
判定する。
上記運転状況検出回路19は、更に、第8図に示されて
いるような、上記ルールR1〜R4の各々について、上記第
1燃費係数設定回路13、第2燃費係数設定回路14、第3
燃費係数設定回路15で設定された燃費係数Map1、Map2、
Map3のそれぞれに対して最適な重み付けを行うための最
適重み付け係数n1i、n2i、n3i等を示すマップを予め記
憶している。このマップに示された各最適値は、実験等
によって予め求めておいたものである。
いるような、上記ルールR1〜R4の各々について、上記第
1燃費係数設定回路13、第2燃費係数設定回路14、第3
燃費係数設定回路15で設定された燃費係数Map1、Map2、
Map3のそれぞれに対して最適な重み付けを行うための最
適重み付け係数n1i、n2i、n3i等を示すマップを予め記
憶している。このマップに示された各最適値は、実験等
によって予め求めておいたものである。
この最適重み付け係数n1i、n2i、n3iと、上記のルー
ルR1〜R4にどのくらい近似しているかを評価する関数Wi
=KA×KBとを用い、次の3つの式から、重み付け係数
N1、N2、N3を演算する。
ルR1〜R4にどのくらい近似しているかを評価する関数Wi
=KA×KBとを用い、次の3つの式から、重み付け係数
N1、N2、N3を演算する。
運転状況検出回路19は、このようにして演算された重
み付け係数N1、N2、N3を示す信号を上記空燃比補正演算
回路11に出力する。空燃比補正係数演算回路11は、この
重み付け係数N1、N2、N3を用いて、上記第1燃費係数設
定回路13、第2燃費係数設定回路14、第3燃費係数設定
回路15で設定された燃費係数Map1、Map2、Map3のそれぞ
れに対して、重み付けを行い、それらを加算して空燃比
補正係数WGCを演算する。すなわち、この空燃比補正係
数WGCの演算は、式 WGC=Map1×N1+Map2×N2+Map3×N3 で行われる。
み付け係数N1、N2、N3を示す信号を上記空燃比補正演算
回路11に出力する。空燃比補正係数演算回路11は、この
重み付け係数N1、N2、N3を用いて、上記第1燃費係数設
定回路13、第2燃費係数設定回路14、第3燃費係数設定
回路15で設定された燃費係数Map1、Map2、Map3のそれぞ
れに対して、重み付けを行い、それらを加算して空燃比
補正係数WGCを演算する。すなわち、この空燃比補正係
数WGCの演算は、式 WGC=Map1×N1+Map2×N2+Map3×N3 で行われる。
上記したように、この空燃比補正係数WGCを理想空燃
比KAFに掛け合わせる。これによって、その時点でのエ
ンジンに対する要求および運転状況に応じた空燃比を設
定することができる。
比KAFに掛け合わせる。これによって、その時点でのエ
ンジンに対する要求および運転状況に応じた空燃比を設
定することができる。
上記実施例においては、メンバーシップ関数を2変数
(加速頻度XA、平均車速XV)、2水準(A1,A2;B1,B2)
としたが、変数や水準の数が変わっても、同様に制御を
行うことができる。また、第6図および第7図のメンバ
ーシップ関数を、運転者のモード入力(エコノミー/パ
ワー)によって切り換えれば、運転者の固体差を加味し
た制御を行うことができる。
(加速頻度XA、平均車速XV)、2水準(A1,A2;B1,B2)
としたが、変数や水準の数が変わっても、同様に制御を
行うことができる。また、第6図および第7図のメンバ
ーシップ関数を、運転者のモード入力(エコノミー/パ
ワー)によって切り換えれば、運転者の固体差を加味し
た制御を行うことができる。
更に、上記実施例においては、電子式燃料噴射量制御
システムについて説明したが、本発明は、その他にも、
「ある独立した複数の要求があり、状況によってトレー
ドオフを取りながら、これらの要求を満足させる最適解
を求めるような対象」例えば点火時期制御、には全て適
用できる。
システムについて説明したが、本発明は、その他にも、
「ある独立した複数の要求があり、状況によってトレー
ドオフを取りながら、これらの要求を満足させる最適解
を求めるような対象」例えば点火時期制御、には全て適
用できる。
第1図は、本発明の実施例によるエンジンの制御装置の
一例を示すブロック図、 第2図、第3図および第4図は、それぞれ第1燃費係数
設定回路、第2燃費係数設定回路、第3燃費係数設定回
路に予め記憶された制御マップを示す図、 第5図は、現在の運転状態を示すゾーンマップを示す
図、 第6図および第7図は、それぞれ運転状況検出回路に予
め記憶された加速頻度、平均車速についてのメンバーシ
ップ関数を示す図、 第8図は、運転状況検出回路に予め記憶された各運転状
況に対する最適重み付け係数の値等を示す図である。 11……空燃比補正係数演算回路 13、14、15……燃費係数設定回路 16……ゾーン判定回路 19……運転状況検出回路
一例を示すブロック図、 第2図、第3図および第4図は、それぞれ第1燃費係数
設定回路、第2燃費係数設定回路、第3燃費係数設定回
路に予め記憶された制御マップを示す図、 第5図は、現在の運転状態を示すゾーンマップを示す
図、 第6図および第7図は、それぞれ運転状況検出回路に予
め記憶された加速頻度、平均車速についてのメンバーシ
ップ関数を示す図、 第8図は、運転状況検出回路に予め記憶された各運転状
況に対する最適重み付け係数の値等を示す図である。 11……空燃比補正係数演算回路 13、14、15……燃費係数設定回路 16……ゾーン判定回路 19……運転状況検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中西 徹 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−136339(JP,A) 特開 平2−18699(JP,A) 特開 平2−104946(JP,A) 特開 平1−113574(JP,A) 特開 昭60−182336(JP,A) 特開 昭58−158345(JP,A) 特開 平2−136552(JP,A) 実開 平1−16471(JP,U) 特許2584765(JP,B2) 特公 平7−108623(JP,B2) 特公 平6−98903(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 41/00 - 41/40 F02D 45/00 F02D 29/00 - 29/06
Claims (2)
- 【請求項1】エンジンの運転状態を検出するエンジンの
運転状態検出手段と、 車両の加速及び車速に関する運転状況を検出する車両の
運転状態検出手段と、 該車両の運転状態検出手段による、加速及び車速に関す
る運転状態から車両の走行状況を判断する走行状況判断
手段と、エンジンに要求されるエミッション性能、燃費
性能、出力性能に基づいて、夫々の性能度合を高めるよ
うエンジン制御の制御量を設定する複数のマップと、上
記車両の走行状況に基づいて上記複数のマップのうち夫
々のマップの制御量の重み付けを変更する重み付け変更
手段と、 上記複数のマップに対して、エンジンの運転状態を対応
させて、夫々のマップに対する制御量を設定するととも
に、該夫々の制御量に対し、上記重み付けの設定をおこ
なうことにより、最終制御量を決定する、決定手段とを
備えていることを特徴とするエンジンの制御装置。 - 【請求項2】前記制御量として空燃比を用いる請求項1
のエンジンの制御装置。
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JP63290070A JP2784928B2 (ja) | 1988-11-18 | 1988-11-18 | エンジンの制御装置 |
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ID=17751401
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JP63290070A Expired - Fee Related JP2784928B2 (ja) | 1988-11-18 | 1988-11-18 | エンジンの制御装置 |
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-
1988
- 1988-11-18 JP JP63290070A patent/JP2784928B2/ja not_active Expired - Fee Related
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