JP2781226B2 - シアノアクリレート接着剤組成物 - Google Patents

シアノアクリレート接着剤組成物

Info

Publication number
JP2781226B2
JP2781226B2 JP1265804A JP26580489A JP2781226B2 JP 2781226 B2 JP2781226 B2 JP 2781226B2 JP 1265804 A JP1265804 A JP 1265804A JP 26580489 A JP26580489 A JP 26580489A JP 2781226 B2 JP2781226 B2 JP 2781226B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cyanoacrylate
adhesive
parts
adhesive composition
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1265804A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03126782A (ja
Inventor
雅和 若林
明久 渡辺
岩吉 杉山
Original Assignee
松本製薬工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 松本製薬工業株式会社 filed Critical 松本製薬工業株式会社
Priority to JP1265804A priority Critical patent/JP2781226B2/ja
Publication of JPH03126782A publication Critical patent/JPH03126782A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2781226B2 publication Critical patent/JP2781226B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規なシアノアクリレート接着剤組成物、特
に常態接着強さが大きく、保存中の強度の経時変化が小
さく保存性に優れ、硬化した後はアセトンなどの溶剤で
容易に剥離出来るシアノアクリレート系瞬間接着剤に関
するものである。
〔従来の技術〕 シアノアクリレート系接着剤(以下シアノ系接着剤と
略称する)は被着材表面に吸着された水分や表面自体の
アニオン活性により短時間に重合硬化して強い接着を示
す性質を有し、瞬時接着剤として広く知られている。こ
の接着特性を活かして各種材質接着用途に使用されてい
る。
しかし最近、電子材料、弱電材料の分野では部品加工
工程で接着物に所定の加工をした後溶剤などを使って剥
離回収して、部品の用途に回すと言う仮止め接着の用法
にシアノ系接着剤を使う事が多くなって来ている。
上記シアノ系接着剤は通常室温で分単位の短時間で、
例えば軟鋼の場合、引張剪断強さで220〜260kg/cm2の強
度と各種溶剤にも強い抵抗力を示している。この接着剤
は高温とか、アルカリ性条件、強い衝撃剥離などの特別
な条件下を除いて良好な接着性能を示しており、材料の
破損なしに速かに剥離することは困難であった。
どうしても剥離したい時には、長時間ジメチルホルム
アミド、ニトロメタン、アセトンなどの溶剤や温水に浸
漬するなどの方法が知られている。従って、通常のシア
ノ系接着剤を仮止めの用途に使う事は不可能ではない
が、剥離時間や部品の変質などの支障があり、生産工程
には適用出来なかった。
シアノ系接着剤の特性を維持したまま剥離性を改善す
る試みは種々行われ特許の提案もされている。加工後の
剥離性を改善するために、可塑剤などの液状材料や各種
溶剤に溶解し易いニトロセルローズなどを用いる方法
や、シアノアクリレートの重合物に相当するシアノアセ
テートとホルムアルデビトの付加縮合物を用いる方法な
ど知られている。
これらの方法で得られる組成物は、接着物のアセトン
浸漬による剥離は良いが常態接着強さが十分でないと
か、接着速度が遅い、あるいは保存性に問題があり強度
の経時劣化が強いなどの欠点があり、改良が要望されて
いた。
そこで、本発明者等は接着速度と接着強度は通常の性
能を示して、接着作業ができ、その後の加工作業が支障
無く実施出来、その後、溶剤例えば、アセトンに浸漬し
て短時間内に剥離出来て部品の回収作業を行なうことが
できて上記電子材料、弱電材料等製造時に仮止め接着の
用法に用いるに適当なシアノ系接着剤を提供するべく、
種々研究を行なった。
この結果、従来知られていた組成物が前記のような欠
点を示すのは、変成に使用されている添加材の安定性が
小さいとか夾雑物を含んだりして組成物の保存性を阻害
したり、また添加剤が液状でそのため硬化接着剤の物性
低下を大きくしたりしていることに主原因の一つがある
ことなどが判った。そしてこのような欠点のない添加剤
としてはシアノアクリレートに対して安定性や硬化性を
損なう事がなく良好な相溶性を示すこと及びアセトンな
どの溶剤に速かに溶解し室温で固形の材料である事が必
要であること、かかる添加剤としては官能基としてSi−
OH基だけを持つ室温で固体のシリコン樹脂が特に好まし
い事を見出だして本発明に至った。
〔発明の構成〕
かくて本発明は、シアノアクリレートに室温で固体で
あり、かつ末端OH基を含有するジメチルポリシロキサン
樹脂、フェニルポリシロキサン樹脂、又はその混合物
を、シアノアクリレート100重量部に対し15乃至30重量
部添加して硬化後の溶解性を改良してなるシアノアクリ
レート接着剤組成物を提供するものである。
〔発明の具体的説明〕
本発明について詳しく説明する。
本発明に使用されるOH基含有シリコン樹脂はジメチル
ポリシロキサン系でもフェニルポリシロキサン系でも使
用できる。このシリコン樹脂の分子量はシアノアクリレ
ートに対する溶解性があれば、特に限定する必要はな
く、骨格構造も同様である。またシアノアクリレートの
安定性と相溶性を低下させなければハロゲンやアクリ
ル、メタアクリルなどの置換基があっても差支えはな
い。
実務的には市販の樹脂から容易に選択して使用でき
る。市販樹脂の例としてはKR−216(信越化学工業)、S
H6018(トーレシリコン(株))などを例示出来る。
シアノアクリレートとしては、従来から瞬間接着剤に
使用されて来た各種のシアノアクリレートが広く使用で
きる。更に詳しくは、 (但し、式中Rは炭素数1〜8の直鎖または分岐アルキ
ル基、アリル基、置換基を持つか又は持たないフェニル
基を示す。)で表される化合物の1種または2種以上を
混合して使用出来る。この(1)式の内のアルキル基は
ハロゲンやアルコキシ基で置換されていても同様に使用
できる。
このシアノアクリレートを用いて本発明の組成物を調
製するときには、一般的に実施されている様に、安定
剤、可塑剤、増粘剤、着色剤、硬化速度調整剤、香料な
ど、たとえば亜硫酸ガス、ハイドロキノン、フタル酸ジ
オクチルエステル等の添加剤を必要に応じて選択して加
えて使用できる。
本発明の組成物はシアノアクリレートにSi−OH基をも
つ室温で固体のシリコン樹脂を希望する溶解性に応じて
添加量をきめて調整して得る事が出来る。添加量があま
り少ないと硬化物の溶解性の改良効果が少なく、又多す
ぎると硬化速度や接着強度が低下してくるので、硬化速
度や接着速度、或は保存性の低下を来すことなく、なお
かつ硬化物の溶解性や剥離性能の改良を図るためには固
体状の上記シリコン樹脂を比較的多量用いること、即
ち、シアノアクリレート100部(重量)に対して上記シ
リコン樹脂15乃至30部を用いることが必要である。
〔実施例〕
以下に本発明の実施例を示す。
実施例−1 エチル−2−シアノアクリレート100重量部に亜硫酸
ガス0.002部、ハイドロキノン0.06部、フタル酸ジオク
チルエステル8部を加え溶解させた。これにSi−OH基を
持つ固形シリコン樹脂市販品(KR216 信越化学工業)1
5部を添加し室温で撹拌して溶解させた無色溶液を得
た。得られた組成物の粘度は30cpであった。これは室温
で4ケ月保管後は35cpの粘度を有していた。
接着性能 測定条件 この組成物の接着性能はJISK6861に準じて測定した。
測定結果 硬化速度(セットタイム): 塩化ビニル樹脂10〜15秒、 軟鋼14〜18秒 引張剪断強さ:軟鋼 225kg/m2 貯蔵安定性 :70℃5日変化なく良好 剥離性能 測定条件 スライドガラスに試料を一滴滴下する。これにシアノ
アクリレートの硬化促進剤をオーバーコート塗布して試
料をレンズ状に硬化させる。これを室温で24時間静置養
生する。24時間経過後アセトンに浸漬して硬化物が溶失
するまでの時間を計って溶解性を測定する。
測定結果 本組成物 14〜15分 比較例 95〜100分 比較例では、松本製薬工業(株)より市販されてお
り、OH基含有シリコン樹脂を含まぬ点を除いて実施例1
と同一組成のシアノ系接着剤ビスカ18Mを使用した。
実施例−2 エチル−2−シアノアクリレート100部に亜硫酸ガス
0.002部、ハイドロキノン0.06部、トリメリット酸トリ
オクチルエステル10部、硬化促進剤適量、及びSi−OH基
を持つ固形シリコン樹脂市販品(SH6018 トーレシリコ
ン(株))を30部加えて撹拌して溶解させ無色の溶液を
得た。粘度は38cpであった。
実施例−1と同様にして接着性能と溶解性を測定した
結果は以下のとおりであった。
接着性能 セットタイム:塩化ビニル樹脂14〜18秒、 軟鋼16〜20秒 引張剪断強さ:230kg/cm2 貯蔵安定性 :70℃5日変化無く良好 溶解性能 本組成物 12〜14分 〔発明の効果〕 本発明の接着剤組成物は速硬化性と良好な接着性を示
す接着剤であり接着作業は一般の瞬間接着剤と同様に行
える。本組成物は産業界とくに、電子材料、光学材料、
弱電部品などを仮接着して加工した後、剥離し部品を回
収して部品本来の用途に使う仮止め接着の用途に適して
いる。従来この種の用途に提案されていた組成物は剥離
性、強度、速度、保存性などに問題があり満足出来なか
ったが、本発明はこれらの欠点のない剥離性能と接着性
能のバランスが取れた新しいシアノ系接着剤組成物を提
供するものであり部品加工の分野できわめて有用であ
る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シアノアクリレートに室温で固体であり、
    かつ末端OH基を含有するジメチルポリシロキサン樹脂、
    フェニルポリシロキサン樹脂、又はその混合物を、シア
    ノアクリレート100重量部に対し15乃至30重量部添加し
    て硬化後の溶解性を改良してなるシアノアクリレート接
    着剤組成物。
JP1265804A 1989-10-12 1989-10-12 シアノアクリレート接着剤組成物 Expired - Fee Related JP2781226B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1265804A JP2781226B2 (ja) 1989-10-12 1989-10-12 シアノアクリレート接着剤組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1265804A JP2781226B2 (ja) 1989-10-12 1989-10-12 シアノアクリレート接着剤組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03126782A JPH03126782A (ja) 1991-05-29
JP2781226B2 true JP2781226B2 (ja) 1998-07-30

Family

ID=17422278

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1265804A Expired - Fee Related JP2781226B2 (ja) 1989-10-12 1989-10-12 シアノアクリレート接着剤組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2781226B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2773378B2 (ja) * 1990-04-13 1998-07-09 東亞合成株式会社 接着剤組成物
JPH04146982A (ja) * 1990-10-11 1992-05-20 Taoka Chem Co Ltd 接着剤組成物
US6183593B1 (en) 1999-12-23 2001-02-06 Closure Medical Corporation 1,1-disubstituted ethylene adhesive compositions containing polydimethylsiloxane
US6607631B1 (en) 2000-09-08 2003-08-19 Closure Medical Corporation Adhesive compositions with reduced coefficient of friction

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5770169A (en) * 1980-10-20 1982-04-30 Matsumoto Seiyaku Kogyo Kk Adhesive composition
JPS5770171A (en) * 1980-10-21 1982-04-30 Suriibondo:Kk Adhesive composition

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03126782A (ja) 1991-05-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3532565B2 (ja) 再剥離型低溶融粘度アクリル系感圧接着剤
JPS62235379A (ja) 瞬間接着剤組成物と接着法
JPH07502558A (ja) 再剥離型低溶融粘度アクリル系感圧接着剤
JP2002533554A (ja) シアノアクリレート接着剤のための活性剤
CN113549413A (zh) 一种无苯溶剂型可剥离压敏胶及其制备方法
JP2521472B2 (ja) 再剥離型粘着剤
JPH06192622A (ja) 置換ナフトスルトン添加剤を用いる耐熱性シアノアクリレート接着剤配合組成物
JP2781226B2 (ja) シアノアクリレート接着剤組成物
JPH06271817A (ja) α−シアノアクリレート系接着剤組成物及びその製造方法
JPS6248713B2 (ja)
JPS60168775A (ja) 接着剤及び接着方法
JP2000073015A (ja) シアノアクリレート接着剤組成物
CA1212199A (en) Hot strength cyanoacrylate adhesive composition
JP2000026819A (ja) 嫌気硬化性接着剤組成物を製造する方法
EP0239890A2 (en) Opaque cyanoacrylate adhesives and coatings
CN117487482B (zh) 一种用于低表面能基材的胶黏剂及其制备方法
JPH07179842A (ja) 接着剤、その製造法、及びそれを用いた電子部品の製造法
JPH01249876A (ja) ポリイミド絶縁テープ
JPH0220672B2 (ja)
TWI806962B (zh) 氰基丙烯酸酯組合物
JPH058227B2 (ja)
JPS62232474A (ja) 乳白なシアノアクリレ−ト接着剤及び被覆剤
SU757574A1 (ru) Клей для липких лент
JPS6281468A (ja) α−シアノアクリレ−ト接着剤組成物
JP2608743B2 (ja) 粘着剤薄層展開物の貼着構造

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees