JP2779875B2 - 多芯光ファイバ融着接続機における光ファイバ加熱方法 - Google Patents
多芯光ファイバ融着接続機における光ファイバ加熱方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多芯光ファイバの多数の
芯線を放電加熱して一括接続する多芯光ファイバ融着接
続機における光ファイバ加熱方法に関するものであっ
て、陽、陰両放電電極間の放電の不均一に起因する多数
の芯線間の加熱溶融の不均一を防止して、多芯光ファイ
バの多数の芯線の接続損失の増大、多数芯線間の接続損
失の不均一の増大を防止することができるものである。
芯線を放電加熱して一括接続する多芯光ファイバ融着接
続機における光ファイバ加熱方法に関するものであっ
て、陽、陰両放電電極間の放電の不均一に起因する多数
の芯線間の加熱溶融の不均一を防止して、多芯光ファイ
バの多数の芯線の接続損失の増大、多数芯線間の接続損
失の不均一の増大を防止することができるものである。
【0002】
【従来の技術】従来の上記多芯光ファイバ融着接続機に
おける光ファイバ加熱方法の概略を図1、図2、図3を
参照しつつ説明する。同心円上に配置した多数の断面円
形のユニットUを被覆Sで被覆して多芯光ケーブルCを
構成し、横に並べた多数の高密度芯線(ファイバテー
プ、以下同じ)1を被覆S1で被覆して上記ユニットU
を構成している。裸ファイバ(芯線)2を一次被覆3で
被覆したものを多数横に並べて二次被覆4で被覆して高
密度芯線1が構成されている。図1に示す5本芯線2の
場合高密度芯線1の厚さは0、45mm、幅は1、6m
m程度である。この5本の芯線2を他の高密度芯線1の
5本の芯線2に一括接続するためにこれら5本の芯線2
を同時、かつ瞬時に加熱、融着させるのが上記の多芯光
ファイバ融着接続機における光ファイバ加熱方法であ
る。この光ファイバ加熱方法の概略は次のとおりであ
る。各芯線をV溝台5、5の各V溝にはめ込み、対向す
る芯線を突き合わせた状態でクランプ6、6で固定す
る。この状態で芯線2に対して左右に直角に配置した放
電電極7、8間に放電させて芯線の先端を一瞬に加熱、
融着させる。各芯線2に対する加熱が不均一であると芯
線によっては加熱不足、過剰加熱を生じ、これによって
接続損失が大きくなるので、横に並べられた多数の芯線
を均一に加熱することが重要な要件になる。ところで、
放電時の温度分布は電極間の電流分布と略同じであり、
この電流分布は図3に示すとおりであり、電極に近いほ
ど大きく、中央で低い。しかし、両電極間の空間の両電
極の中心線から距離L(この大きさは諸条件によって異
なり、一定ではない)だけ半径方向にずれた領域Aにお
いては電極からの距離に関わりなく略一定である。この
ために多数芯線の中心を両放電電極間の中心線cに合わ
せて両放電電極間と同一平面に配置すると、左右両サイ
ドの芯線と中央の芯線の加熱温度は大きく異なるが、多
数芯線の中心を両放電電極間の中心線cに合わせ、かつ
放電電極7、8の中心線よりも距離Lだけ半径方向に離
間した領域Aに配置することによって芯線2の全てを略
均一に加熱される。この現象を利用すべく、従来は図3
に示す如く、多数の芯線2の中心を両放電電極間の中心
線cに合わせ、放電電極7、8の中心線よりも距離Lだ
け半径方向下方の上記領域Aに芯線2を配置することに
よって、多数の芯線全てについての加熱を可及的に均一
にしている。以上の従来の多芯光ファイバ融着接続機に
おける光ファイバ加熱方法では陽、陰両放電電極の放電
が均一であるときは全ての芯線が略均一に加熱融着され
るが、陽、陰両放電電極の放電が均一でないときは加熱
のばらつきが大きく、このため接続損失が著しく増大
し、またそのばらつきが著しく増大することがある。こ
の両放電電極の放電の不均一、両電極における熱分布の
高さの不均一を生じる原因として両放電電極の微細な形
状の差異等、両電極にもともと内在する要因、両放電電
極近傍の電極以外の物質の影響を受けて電極の放電特性
が変化していること等が上げられるが、個々の多芯光フ
ァイバ融着接続機によって異なるなど、この原因は単純
ではなく簡単には解明できない。これらの原因を解明し
てこれを除去すれば良いのであるが、この方法によって
は両放電電極間の放電の不均一、換言すると熱分布の高
さの不均一の発生という問題を解決し得ないのが現状で
ある。
おける光ファイバ加熱方法の概略を図1、図2、図3を
参照しつつ説明する。同心円上に配置した多数の断面円
形のユニットUを被覆Sで被覆して多芯光ケーブルCを
構成し、横に並べた多数の高密度芯線(ファイバテー
プ、以下同じ)1を被覆S1で被覆して上記ユニットU
を構成している。裸ファイバ(芯線)2を一次被覆3で
被覆したものを多数横に並べて二次被覆4で被覆して高
密度芯線1が構成されている。図1に示す5本芯線2の
場合高密度芯線1の厚さは0、45mm、幅は1、6m
m程度である。この5本の芯線2を他の高密度芯線1の
5本の芯線2に一括接続するためにこれら5本の芯線2
を同時、かつ瞬時に加熱、融着させるのが上記の多芯光
ファイバ融着接続機における光ファイバ加熱方法であ
る。この光ファイバ加熱方法の概略は次のとおりであ
る。各芯線をV溝台5、5の各V溝にはめ込み、対向す
る芯線を突き合わせた状態でクランプ6、6で固定す
る。この状態で芯線2に対して左右に直角に配置した放
電電極7、8間に放電させて芯線の先端を一瞬に加熱、
融着させる。各芯線2に対する加熱が不均一であると芯
線によっては加熱不足、過剰加熱を生じ、これによって
接続損失が大きくなるので、横に並べられた多数の芯線
を均一に加熱することが重要な要件になる。ところで、
放電時の温度分布は電極間の電流分布と略同じであり、
この電流分布は図3に示すとおりであり、電極に近いほ
ど大きく、中央で低い。しかし、両電極間の空間の両電
極の中心線から距離L(この大きさは諸条件によって異
なり、一定ではない)だけ半径方向にずれた領域Aにお
いては電極からの距離に関わりなく略一定である。この
ために多数芯線の中心を両放電電極間の中心線cに合わ
せて両放電電極間と同一平面に配置すると、左右両サイ
ドの芯線と中央の芯線の加熱温度は大きく異なるが、多
数芯線の中心を両放電電極間の中心線cに合わせ、かつ
放電電極7、8の中心線よりも距離Lだけ半径方向に離
間した領域Aに配置することによって芯線2の全てを略
均一に加熱される。この現象を利用すべく、従来は図3
に示す如く、多数の芯線2の中心を両放電電極間の中心
線cに合わせ、放電電極7、8の中心線よりも距離Lだ
け半径方向下方の上記領域Aに芯線2を配置することに
よって、多数の芯線全てについての加熱を可及的に均一
にしている。以上の従来の多芯光ファイバ融着接続機に
おける光ファイバ加熱方法では陽、陰両放電電極の放電
が均一であるときは全ての芯線が略均一に加熱融着され
るが、陽、陰両放電電極の放電が均一でないときは加熱
のばらつきが大きく、このため接続損失が著しく増大
し、またそのばらつきが著しく増大することがある。こ
の両放電電極の放電の不均一、両電極における熱分布の
高さの不均一を生じる原因として両放電電極の微細な形
状の差異等、両電極にもともと内在する要因、両放電電
極近傍の電極以外の物質の影響を受けて電極の放電特性
が変化していること等が上げられるが、個々の多芯光フ
ァイバ融着接続機によって異なるなど、この原因は単純
ではなく簡単には解明できない。これらの原因を解明し
てこれを除去すれば良いのであるが、この方法によって
は両放電電極間の放電の不均一、換言すると熱分布の高
さの不均一の発生という問題を解決し得ないのが現状で
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みなされたもので、両電極の放電の不均一、熱
分布の高さの不均一はそのままにしておいて、そのため
の加熱の不均一を簡単な方法によって補償して加熱の均
一化を図ることをその課題とするものである。
事情に鑑みなされたもので、両電極の放電の不均一、熱
分布の高さの不均一はそのままにしておいて、そのため
の加熱の不均一を簡単な方法によって補償して加熱の均
一化を図ることをその課題とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に講じた本発明の手段は次の通りである。 (イ)陽、陰両放電電極における熱分布の高さの差を計
測すること、 (ロ)上記熱分布の高さの差に比例する距離だけ、多数
芯線全体の中心を熱分布の高い放電電極の方へ移動させ
た位置で上記多芯線全体を固定すること、 (ハ)前記電極側への移動量を予め実験的に求められた
比例係数と、陽、陰両放電電極の熱分布の高さの差とを
基に算定すること。
に講じた本発明の手段は次の通りである。 (イ)陽、陰両放電電極における熱分布の高さの差を計
測すること、 (ロ)上記熱分布の高さの差に比例する距離だけ、多数
芯線全体の中心を熱分布の高い放電電極の方へ移動させ
た位置で上記多芯線全体を固定すること、 (ハ)前記電極側への移動量を予め実験的に求められた
比例係数と、陽、陰両放電電極の熱分布の高さの差とを
基に算定すること。
【0005】
【作 用】例えば、図3の電流分布線図(略熱分布を表
す)において、右方の電極7における熱分布が左方の電
極8における熱分布よりも高いと、電流分布線図におけ
る中心線の位置が右方にずれて(移動して)、このずれ
(移動)の大きさは左右の電極における熱分布の高さの
差に略比例する。したがって、両放電電極の熱分布の高
さの差を計測することによって、上記中心線のずれ(移
動)の大きさを推測することができる。このずれの大き
さ相当分だけ多数芯線全体を右方にずらすことによっ
て、電流分布線図における中心線に多数芯線全体の中心
を一致させることができるので、電流分布線図における
中心線と多数芯線全体との位置関係は左右の放電電極に
おける熱分布が均一な場合と変わらない。したがって、
左右の放電電極における放電、熱分布が不均一であるに
も関わらず、多数の芯線全体を略均一に加熱することが
できる。即ち、図4にその概略を示すように多数芯線全
体を熱分布が高い右方の電極7の方にずらすことによっ
て、多数芯線全体を略均一に加熱することができる。ま
た、両放電電極における熱分布の高さの不均一の程度と
多数芯線全体を熱分布の高い電極側にずらす量との関係
は基準放電電流の大小、両放電電極間の間隔、自然環境
条件(例えば気圧)等によって異なり、個々の多芯光フ
ァイバ融着接続機の特性によって異なるので、個々の多
芯光ファイバ融着接続機について実験的に比例係数を求
め、これと個々の場合の両放電電極の熱分布の高さの差
とを基に算定する。表1、表2に1実験例を示す。この
実験例は4芯の高密度芯線(4芯ファイバテープ)を従
来の多芯光ファイバ融着接続機を用いて接続し、10試
験片についての接続損失を計測し、その計測値の平均値
を示すものである。この実験例においては、陰極側の放
電電極の放電を高くし、陽極側から各芯線に1番、2
番、3番、4番の番号を付してある。
す)において、右方の電極7における熱分布が左方の電
極8における熱分布よりも高いと、電流分布線図におけ
る中心線の位置が右方にずれて(移動して)、このずれ
(移動)の大きさは左右の電極における熱分布の高さの
差に略比例する。したがって、両放電電極の熱分布の高
さの差を計測することによって、上記中心線のずれ(移
動)の大きさを推測することができる。このずれの大き
さ相当分だけ多数芯線全体を右方にずらすことによっ
て、電流分布線図における中心線に多数芯線全体の中心
を一致させることができるので、電流分布線図における
中心線と多数芯線全体との位置関係は左右の放電電極に
おける熱分布が均一な場合と変わらない。したがって、
左右の放電電極における放電、熱分布が不均一であるに
も関わらず、多数の芯線全体を略均一に加熱することが
できる。即ち、図4にその概略を示すように多数芯線全
体を熱分布が高い右方の電極7の方にずらすことによっ
て、多数芯線全体を略均一に加熱することができる。ま
た、両放電電極における熱分布の高さの不均一の程度と
多数芯線全体を熱分布の高い電極側にずらす量との関係
は基準放電電流の大小、両放電電極間の間隔、自然環境
条件(例えば気圧)等によって異なり、個々の多芯光フ
ァイバ融着接続機の特性によって異なるので、個々の多
芯光ファイバ融着接続機について実験的に比例係数を求
め、これと個々の場合の両放電電極の熱分布の高さの差
とを基に算定する。表1、表2に1実験例を示す。この
実験例は4芯の高密度芯線(4芯ファイバテープ)を従
来の多芯光ファイバ融着接続機を用いて接続し、10試
験片についての接続損失を計測し、その計測値の平均値
を示すものである。この実験例においては、陰極側の放
電電極の放電を高くし、陽極側から各芯線に1番、2
番、3番、4番の番号を付してある。
【表 1】
【表 2】 試験片の芯線の径は0.125mm、電極間の基準放電
電流は18mA、陰極における熱分布を陽極における熱
分布の40%uP、電極間間隔2.5mmである。従来
の加熱法(ファイバテープを放電電極間の中央において
加熱する方法)による結果は表1に示す通りであって、
最も陽極に近い1番芯線の平均接続損失が0.123、
最も陰極に近い4番芯線の平均接続損失が0.018で
その差は0.105である。1番芯線については10試
験片のうち最大接続損失は0.17、最小接続損失は
0.09であり、また4番芯線については10試験片の
うち最大接続損失は0.04、最小接続損失は0.00
であった。本発明の加熱法(ファイバテープを陰極側に
寄せて加熱する方法)による結果は表2に示す通りであ
って、最も陽極に近い1番芯線の平均接続損失が0.0
18、最も陰極に近い4番芯線の平均接続損失が0.0
24でその差は0.006である。最小値は3番芯線で
あって、その値は0.012であり、最大値0.024
との差は0.012である。最大値を示す4番芯線につ
いては10試験片のうち最大接続損失は0.04、最小
接続損失は0.01であり、また3番芯線については1
0試験片のうち最大接続損失は0.02、最小接続損失
は0.01であった。従来の加熱法によるものは、最大
の平均接続損失が0.123であるのに対して本発明の
加熱法によるものは0.024で、従来法の約1/5、
最大最小の差は従来の加熱法によるものが0.105で
あるのに対して本発明の加熱法によるものは0.012
で、従来法の約1/9である。以上の結果から、両電極
間の熱分布の不均一による加熱の不均一を十分補償して
各芯線の接続損失の増大を防止し、かつ、各芯線間の接
続損失ばらつきの増大を防止できることが明らかであ
る。
電流は18mA、陰極における熱分布を陽極における熱
分布の40%uP、電極間間隔2.5mmである。従来
の加熱法(ファイバテープを放電電極間の中央において
加熱する方法)による結果は表1に示す通りであって、
最も陽極に近い1番芯線の平均接続損失が0.123、
最も陰極に近い4番芯線の平均接続損失が0.018で
その差は0.105である。1番芯線については10試
験片のうち最大接続損失は0.17、最小接続損失は
0.09であり、また4番芯線については10試験片の
うち最大接続損失は0.04、最小接続損失は0.00
であった。本発明の加熱法(ファイバテープを陰極側に
寄せて加熱する方法)による結果は表2に示す通りであ
って、最も陽極に近い1番芯線の平均接続損失が0.0
18、最も陰極に近い4番芯線の平均接続損失が0.0
24でその差は0.006である。最小値は3番芯線で
あって、その値は0.012であり、最大値0.024
との差は0.012である。最大値を示す4番芯線につ
いては10試験片のうち最大接続損失は0.04、最小
接続損失は0.01であり、また3番芯線については1
0試験片のうち最大接続損失は0.02、最小接続損失
は0.01であった。従来の加熱法によるものは、最大
の平均接続損失が0.123であるのに対して本発明の
加熱法によるものは0.024で、従来法の約1/5、
最大最小の差は従来の加熱法によるものが0.105で
あるのに対して本発明の加熱法によるものは0.012
で、従来法の約1/9である。以上の結果から、両電極
間の熱分布の不均一による加熱の不均一を十分補償して
各芯線の接続損失の増大を防止し、かつ、各芯線間の接
続損失ばらつきの増大を防止できることが明らかであ
る。
【0006】
【効 果】本発明の上記課題は新規である。したがっ
て、この課題を解決して上記従来技術の問題点を解消し
たこと自体が本発明特有の効果である。従来の多芯光フ
ァイバ融着接続機における放電電極とV溝台との電極中
心線方向の相対的位置を調節可能にするだけで本発明を
従来の多芯光ファイバ融着接続機において実施すること
ができ、陽極、陰極の放電の不均一、熱分布の不均一を
放置したままで、この不均一に起因する接続損失の増
大、および各芯線間の接続損失のばらつきの増大を極め
て簡単な手段によって防止することができるという顕著
な効果を生じたものである。すなわち、個々の多芯光フ
ァイバ毎にその中心を両電極の軸線方向に移動させる最
適移動量を実験的に予め求めておいて、実際に接続され
る多芯光ファイバの条件(芯線数など)に応じて、上記
最適移動量を選択するもの(例えば特開平1−1596
05号公報に記載されているもの)は、逐次変化する両
電極の温度分布の変化には対応できないし、仮に頻繁に
上記の実験を行なって最適移動量を求めるとすれば、そ
のための作業負担が大きく、作業能率は非常に悪く、ま
た個々の接続機がこの実験のための設備を備えなければ
ならず、その製造コストは著しく高い。しかし、本願発
明は、多数の光ファイバ芯線の中心を両電極の軸線方向
に移動させて、最適位置に固定するについて、両電極の
温度分布を計測し、この計測値と予め実験的に求めた比
例係数とを用いて、逐次最適移動量を算定するものであ
るから、陽極、陰極の放電の不均一、熱分布の不均一で
あることは避けられない(電極の消耗の程度、気圧等の
自然環境条件、電流の変化などのため)ことを前提とし
て、この両電極の温度分布の変化に逐次対応して最適移
動量を、簡単、迅速に逐次選定することができ、したが
って、製造コストが比較的低い融着接続機で、多数の光
ファイバ芯線の接続を放電の変化に関わらず一層均一に
することができる。
て、この課題を解決して上記従来技術の問題点を解消し
たこと自体が本発明特有の効果である。従来の多芯光フ
ァイバ融着接続機における放電電極とV溝台との電極中
心線方向の相対的位置を調節可能にするだけで本発明を
従来の多芯光ファイバ融着接続機において実施すること
ができ、陽極、陰極の放電の不均一、熱分布の不均一を
放置したままで、この不均一に起因する接続損失の増
大、および各芯線間の接続損失のばらつきの増大を極め
て簡単な手段によって防止することができるという顕著
な効果を生じたものである。すなわち、個々の多芯光フ
ァイバ毎にその中心を両電極の軸線方向に移動させる最
適移動量を実験的に予め求めておいて、実際に接続され
る多芯光ファイバの条件(芯線数など)に応じて、上記
最適移動量を選択するもの(例えば特開平1−1596
05号公報に記載されているもの)は、逐次変化する両
電極の温度分布の変化には対応できないし、仮に頻繁に
上記の実験を行なって最適移動量を求めるとすれば、そ
のための作業負担が大きく、作業能率は非常に悪く、ま
た個々の接続機がこの実験のための設備を備えなければ
ならず、その製造コストは著しく高い。しかし、本願発
明は、多数の光ファイバ芯線の中心を両電極の軸線方向
に移動させて、最適位置に固定するについて、両電極の
温度分布を計測し、この計測値と予め実験的に求めた比
例係数とを用いて、逐次最適移動量を算定するものであ
るから、陽極、陰極の放電の不均一、熱分布の不均一で
あることは避けられない(電極の消耗の程度、気圧等の
自然環境条件、電流の変化などのため)ことを前提とし
て、この両電極の温度分布の変化に逐次対応して最適移
動量を、簡単、迅速に逐次選定することができ、したが
って、製造コストが比較的低い融着接続機で、多数の光
ファイバ芯線の接続を放電の変化に関わらず一層均一に
することができる。
【図1】従来の多芯光ケーブルの構造を示す断面図であ
る。
る。
【図2】従来の多芯光ファイバ融着接続機の要部斜視図
である。
である。
【図3】従来の多芯光ファイバ融着接続機における光フ
ァイバ加熱方法による放電加熱時の電極間電流分布図で
ある。
ァイバ加熱方法による放電加熱時の電極間電流分布図で
ある。
【図4】右方の電極の熱分布が高い場合における本発明
の実施例を示す概略図である。
の実施例を示す概略図である。
1・・・高密度芯線(ファイバテープ) 2・・・裸ファイバ(芯線) 3・・・一次被覆 4・・・二次被覆 5・・・V溝台 6・・・クランプ 7、8・・・放電電極 U・・・ユニット S、S1・・・被覆 C・・・多芯光ケーブル c・・・両放電電極間の中心線
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 6/255 G02B 6/40
Claims (1)
- 【請求項1】対向する陽、陰両放電電極を接続すべき多
数芯線の突き合わせ先端の左右に配置し、上記両放電電
極の中心線より若干半径方向に離間した位置において上
記多数芯線を固定し、多数芯線の突き合わせ先端を放電
加熱して一括接続する多芯光ファイバ融着接続機におけ
る光ファイバ加熱方法において、 陽、陰両放電電極における熱分布の高さの差を計測し、 上記熱分布の高さの差に比例する距離だけ多数芯線全体
の中心を熱分布の高い放電電極の方へ移動させた位置で
上記多数芯線全体を固定し、 前記電極側への移動量を予め実験的に求められた比例係
数と、陽、陰両放電電極の熱分布の高さの差とを基に算
定することを特徴とする多芯光ファイバ融着接続機にお
ける光ファイバ加熱方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4087564A JP2779875B2 (ja) | 1992-03-12 | 1992-03-12 | 多芯光ファイバ融着接続機における光ファイバ加熱方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4087564A JP2779875B2 (ja) | 1992-03-12 | 1992-03-12 | 多芯光ファイバ融着接続機における光ファイバ加熱方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05257028A JPH05257028A (ja) | 1993-10-08 |
JP2779875B2 true JP2779875B2 (ja) | 1998-07-23 |
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ID=13918491
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4087564A Expired - Fee Related JP2779875B2 (ja) | 1992-03-12 | 1992-03-12 | 多芯光ファイバ融着接続機における光ファイバ加熱方法 |
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---|---|
JP (1) | JP2779875B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5924161B2 (ja) * | 2012-07-04 | 2016-05-25 | 住友電気工業株式会社 | 融着接続機および融着接続方法 |
JP6015172B2 (ja) * | 2012-07-04 | 2016-10-26 | 住友電気工業株式会社 | 多心光コネクタの製造方法、及び多心光コネクタ |
JP2020071419A (ja) | 2018-11-01 | 2020-05-07 | 住友電気工業株式会社 | 光ファイバの融着接続方法及び融着接続装置 |
JP2024117232A (ja) * | 2023-02-17 | 2024-08-29 | 株式会社フジクラ | ファイバ集合体 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01118808A (ja) * | 1987-10-31 | 1989-05-11 | Fujikura Ltd | 光ファイバの融着接続装置 |
JPH01159605A (ja) * | 1987-12-16 | 1989-06-22 | Fujikura Ltd | 多心光ファイバ用加熱装置 |
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JPH03113403A (ja) * | 1989-09-27 | 1991-05-14 | Hitachi Cable Ltd | 光ファイバの高強度接続方法 |
JPH03229206A (ja) * | 1990-02-02 | 1991-10-11 | Origin Electric Co Ltd | 光ファイバーの融着接続装置 |
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1992
- 1992-03-12 JP JP4087564A patent/JP2779875B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH05257028A (ja) | 1993-10-08 |
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