JP2778527B2 - 計数回路 - Google Patents

計数回路

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JP2778527B2
JP2778527B2 JP7154890A JP15489095A JP2778527B2 JP 2778527 B2 JP2778527 B2 JP 2778527B2 JP 7154890 A JP7154890 A JP 7154890A JP 15489095 A JP15489095 A JP 15489095A JP 2778527 B2 JP2778527 B2 JP 2778527B2
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康則 吉沢
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は計数回路に関し、特に非
同期タイミングでカウント値のラッチおよびクリアが行
われる計数回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の計数回路は図3のようにカウンタ
301およびラッチ302で構成される。
【0003】カウンタ301はラッチパルスLEが
“0”のときカウントアップパルス入力CEの“0”か
ら“1”への変化に同期して、保持している前時刻の積
算値に加数CIを加算して積算値COを更新する。ラッ
チパルスLEが“1”のときはカウントアップパルス入
力CEに関係なく積算値COを0に初期化する。
【0004】ラッチ302は積算値COをラッチパルス
LEの“0”から“1”への変化に同期してラッチ出力
LOに出力する。
【0005】ラッチパルスLEはラッチ302のクロッ
ク端子およびカウンタ301のクリア端子に接続され、
ラッチパルスLEの立ち上がりエッジにより一定時間に
渡って積算された積算値COはラッチ302に保持され
ると同時にカウンタ301の積算値COは初期化され
る。
【0006】このように従来の計数回路は積算値のラッ
チとクリアを繰り返し行うことによりある時間内の積算
値をモニタリングするような使用がなされている。
【0007】また、従来例として図3において、ラッチ
302のラッチタイミングとカウンタ301のカウント
アップタイミングが重ならないようにラッチパルスLE
をカウントアップパルス入力CEの周期に対して十分に
長くし、かつ、ラッチパルスLEをカウントアップパル
ス入力CEの立ち下がりエッジでリタイミングしてラッ
チ302およびカウンタ301に与えるリタイミング回
路を備えたものもある。
【0008】あるいは、カウントアップによるデータ変
化が安定する前に、ラッチが行われることを防ぐために
積算値が変化した場合にはラッチパルスをマスクする回
路を備えた計数回路もある。(たとえば特開昭62−2
13411号公報)
【発明が解決しようとする課題】カウンタのカウントア
ップパルスとラッチパルスとが非同期の場合には多くの
問題点が発生する。
【0009】従来の計数回路では、カウントアップタイ
ミングとラッチタイミングがたまたま一致した場合に
は、積算値の各ビット間の遅延値によりでたらめな積算
値をラッチしてしまう場合がある。
【0010】また、これを避けるためにラッチパルスを
カウンタのカウントアップパルスの反転でリタイミング
し積算値の変化点をラッチに読み込まないようにして
も、カウンタにはカウントアップパルス1周期に渡るク
リア信号が発生してしまうため、この間に入力される加
数はマスクされてしまい現時刻のラッチ出力からも次時
刻のラッチ出力からも漏れてしまうことになる。
【0011】また、ラッチパルスをマスクしてしまう方
法はカウンタのカウントアップパルスとラッチパルスの
同期がとれ一定以上の遅延差がある場合でないと有効で
はないという問題点があった。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の計数回路は、入力加数端子、カウントイネーブ
ル端子及びクリア端子を有し入力加数の積算を行う同期
式のカウンタ101と、ラッチイネーブル端子を有し前
記カウンタの積算値をラッチするラッチ回路102と、
カウントイネーブル信号及びラッチイネーブル信号を入
力しクロックでそれぞれ第1及び第2の微分信号(CE
−A、LE−A)に変換する微分回路と、前記第1及び
第2の微分信号のパルスを比較しタイミングが一致した
場合前記第1の微分信号の当該パルスのみNビット遅延
して第3の微分信号(CE−B)を発生するタイミング
制御回路と、前記第3の微分信号で前記カウントイネー
ブル端子を、前記第2の微分信号(LE−A)で前記カ
ウンタのクリア端子及び前記ラッチ回路のラッチイネー
ブル端子をそれぞれ制御する構成を有する。
【0013】また、本発明の前記タイミング制御回路
は、前記第1の微分信号を前記クロックによりラッチす
るフリップフロップと、前記第1及び第2の微分信号一
致を検出する論理回路と、前記論理回路の出力に基づき
前記第1の微分信号又は前記フリップフロップの出力の
一方を選択するセレクタを有する。
【0014】本発明の計数回路のより具体的手段は、互
いに非同期でパルス幅も異なるイネーブル信号1および
イネーブル信号2の立ち上がりまたは立ち下がりのエッ
ジをそれらパルス幅よりも十分に高速なクロックで微分
し1クロック幅の信号とする微分回路と、前記の微分回
路による前記クロックに同期した2つのイネーブル信号
がともにアクティブの時にはいずれか一方のイネーブル
信号をクロックに同期してNビット遅延させるタイミン
グ制御回路と、前記のタイミング制御回路の出力する一
方のイネーブル信号がアクティブのときクロックの立ち
上がりまたは立ち下がりエッジに同期して入力する加数
の積算を行うカウンタと、前記のカウンタの出力する1
ビットないしは数ビットの積算値を前記のタイミング制
御回路の出力するもう一方のイネーブル信号がアクティ
ブのときクロックに同期してラッチを行うラッチ回路と
を有する。
【0015】
【作用】カウントアップパルスおよびラッチパルスがほ
ぼ同じタイミングで変化した場合について説明する。
【0016】カウントアップパルスおよびラッチパルス
は微分回路において共通の高速クロックにより微分され
1クロック幅の同期信号になる。同期化されたカウント
アップパルスおよびラッチパルスが同じパタンでアクテ
ィブのときは、タイミング制御回路においてカウントア
ップパルスを数クロック遅延させる。
【0017】まず、カウンタの積算値はラッチ回路にラ
ッチされるとともにカウンタは0に初期化される。次
に、数クロック遅延されたカウントアップパルスの入力
によりカウンタは待たせておいた加数の加算を行う。
【0018】なお、クロックはカウントアップパルスお
よびラッチパルスを微分可能で、それらのパルス周波数
よりも十分に高速なものを用いる。たとえば、いずれか
早い方のパルス周波数のN倍の周波数を持つクロックを
用いた場合、タイミング制御回路で遅延させたカウント
アップパルスが次のカウントアップパルスまたはラッチ
パルスと重ならないようにするにはカウントアップパル
スの遅延量は1からN−2ビットの間で選択することに
なる。
【0019】
【実施例】本発明について図面を参照して説明する。
【0020】図1は本発明の一実施例の計数回路であ
り、カウンタ101、ラッチ102、微分回路103、
タイミング制御回路104で構成される。
【0021】カウンタ101は、クリア信号LE−Bが
“0”かつカウントインネーブル信号CE−Bが“1”
のときクロック入力CLKの“0”から“1”への変化
に同期して、保持している積算値に加数入力CIを加算
して新たな積算値COを出力し、クリア信号LE−Bが
“0”かつカウントイネーブル信号CE−Bが“0”の
ときには現在の積算値を保持する。また、クリア信号L
E−Bが“1”のときにはクロック入力の“0”から
“1”への変化に同期して積算値を0に初期化する回路
である。ここで加数入力CIおよび積算値COは数ビッ
ト幅の束信号である。クリア信号LE−Bはラッチ10
2ではラッチイネーブル信号として使用される。
【0022】ラッチ102はイネーブル信号LE−Bが
“1”のときクロックの“0”から“1”への変化に同
期してカウンタ101の出力する積算値COをラッチ
し、ラッチ出力LOとして出力する。イネーブル信号L
E−Bが“0”のときはラッチ出力LOは現在の値が保
持される。
【0023】微分回路103にはクロックCLK、カウ
ントイネーブルCE、ラッチイネーブルLEが入力され
る。カウントイネーブルCEと加数入力CIは同期した
信号である。またカウントイネーブルCE、ラッチイネ
ーブルLEおよびクロックCLKはそれぞれ非同期な信
号である。カウントイネーブルCEおよびラッチイネー
ブルLEはそれらふたつのイネーブル信号の周期やパル
ス幅よりも十分に高速なクロックCLKにより立ち上が
り変化を微分され、クロックCLKの立ち下がりに同期
した1クロック幅の信号に変換される。カウントイネー
ブルCEおよびラッチイネーブルLEの変換後の信号は
それぞれCE−A、LE−Aである。
【0024】タイミング制御回路104はCE−Aおよ
びLE−A信号を入力とし、ふたつの信号がともに
“1”のときはCE−A信号をCLKの立ち下がりに同
期して1ビット遅延させてLE−Bとして出力し、いず
れかが“0”のときは遅延させずに出力する。なおLE
−Aは常に遅延させずLE−Bとして出力される。
【0025】次に、本発明の動作を説明する。
【0026】カウンタ101によりある時間に渡って計
数された積算値は、ラッチイネーブルLEを制御するこ
とにより、クロックCLKに同期してラッチ102によ
り保持される。同時にカウンタ101の積算値は初期値
0にクリアされる。
【0027】カウントイネーブルCEとラッチイネーブ
ルLEの立ち上がりのタイミングが異なって入力した場
合には、微分回路103の微分出力であるCE−A、L
E−Aはずれているため、タイミング制御回路104は
CE−A、LE−Aを遅延させることなくCE−B、L
E−Bとして出力する。このため、カウンタ101の出
力変化とラッチ102のラッチタイミングが一致して誤
ったデータを読み込むことはない。
【0028】カウントイネーブルCEとラッチイネーブ
ルLEの立ち上がりのタイミングがほぼ一致して入力
し、微分回路103の微分出力であるCE−A、LE−
Aが一致して出力された場合、タイミング制御回路10
4はCE−Aを1ビット遅らせたCE−Bを出力する。
すなわち、カウンタ101の積算動作を1ビット遅らせ
ることにより、カウンタ101の出力変化とラッチ10
2のラッチタイミングを重ならないようにしている。ま
た、ラッチと同時にカウンタのクリアも行われるため、
積算を1ビット遅らされた加数入力CIはカウンタクリ
ア後の最初のデータとなる。
【0029】図2は本発明の一実施例のタイミング制御
回路であり、D型フリップフロップ201、ANDゲー
ト202、セレクタ203とで構成される。
【0030】カウントイネーブルIAはフリップフロッ
プ201により、1ビット遅延される。また、ANDゲ
ート202においてカウントイネーブルIAとラッチイ
ネーブルLEがともに“1”のときセレクタ203がフ
リップフロップ201の出力を選択し、いずれかが
“0”のときはカウントイネーブルIAを選択するよう
に制御が行われる。
【0031】また、微分回路103の実施例としては、
例えば、2段のシフトレジスタを用い、入力信号をクロ
ックCLKにより1ビットずつ遅延した信号を発生さ
せ、各段の出力の論理状態の異なっている前縁部を論理
操作して出力することで実現できる。この場合、カウン
トイネーブルCE及びラッチイネーブルLEの各信号に
対し2系統の回路を必要とする。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、非同期な
カウントイネーブル信号とラッチイネーブル信号を高速
なクロックで微分することによりパルス幅の狭い同期信
号とし、微分されたこれらふたつの信号が同時刻にイネ
ーブルとなった場合にはラッチイネーブルを優先し、カ
ウントイネーブルを遅延させる回路構成としたので、カ
ウンタのカウントアップタイミングとカウント値のラッ
チタイミングが非同期の場合でも、カウンタの変化点を
ラッチする心配がなく、また、カウンタのクリア時に入
力された加数を積算し損なうことが無いという効果を有
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のブロック図である。
【図2】図1に示したタイミング制御回路の回路図であ
る。
【図3】従来の計数回路のブロック図である。
【符号の説明】
101 カウンタ 102 ラッチ 103 微分回路 104 タイミング制御回路 201 D型フリップフロップ 202 ANDゲート 203 セレクタ 301 カウンタ 302 ラッチ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力加数端子、カウントイネーブル端子
    及びクリア端子を有し入力加数の積算を行う同期式のカ
    ウンタと、ラッチイネーブル端子を有し前記カウンタの
    積算値をラッチする同期式のラッチ回路と、カウントイ
    ネーブル信号及びラッチイネーブル信号を入力し、クロ
    ックでそれぞれを第1及び第2の微分信号に変換する微
    分回路と、前記第1及び第2の微分信号のパルスを比較
    しタイミングが一致した場合前記第1の微分信号の当該
    パルスのみNビット遅延して第3の微分信号を発生する
    タイミング制御回路と、前記第3の微分信号で前記カウ
    ントイネーブル端子を、前記第2の微分信号で前記カウ
    ンタのクリア端子及び前記ラッチ回路のラッチイネーブ
    ル端子をそれぞれ制御することを特徴とする計数回路。
  2. 【請求項2】 前記タイミング制御回路は前記第1の微
    分信号を前記クロックにより遅延するフリップフロップ
    と、前記第1及び第2の微分信号の一致を検出する論理
    回路と、前記論理回路の出力に基づき前記第1の微分信
    号又は前記フリップフロップの出力の一方を選択するセ
    レクタを有することを特徴とする請求項1記載の計数回
    路。
  3. 【請求項3】 前記微分回路は少なくても2段のシフト
    レジスタと、前記シフトレジスタ初段及び後段の出力を
    入力とする論理回路で構成されたことを特徴とする請求
    項1又は2記載の計数回路。
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