JP2778010B2 - 防水シート用接合テープおよびそれを使用した防水施工法 - Google Patents

防水シート用接合テープおよびそれを使用した防水施工法

Info

Publication number
JP2778010B2
JP2778010B2 JP1320954A JP32095489A JP2778010B2 JP 2778010 B2 JP2778010 B2 JP 2778010B2 JP 1320954 A JP1320954 A JP 1320954A JP 32095489 A JP32095489 A JP 32095489A JP 2778010 B2 JP2778010 B2 JP 2778010B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
waterproof
waterproofing
film
tape
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1320954A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0355348A (ja
Inventor
栄一 田島
祐二 中沢
芳徳 高橋
勝義 真有
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TAJIMA RUUFUINGU KK
Original Assignee
TAJIMA RUUFUINGU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TAJIMA RUUFUINGU KK filed Critical TAJIMA RUUFUINGU KK
Priority to JP1320954A priority Critical patent/JP2778010B2/ja
Publication of JPH0355348A publication Critical patent/JPH0355348A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2778010B2 publication Critical patent/JP2778010B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Building Environments (AREA)
  • Floor Finish (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は陸屋根、ベランダ、廊下、室内床などを対象
とした塗膜防水材と脱気機能を有する防水シートとの複
合防水工法において、該防水シート同志を接合するため
の防水シート用接合テープおよびそれを使用した防水施
工法に関するものである。
(従来の技術) 塗膜防水材と防水シートを併用した防水工法、いわゆ
る複合防水工法には種々の方法があるが、下地全面に防
水シートを貼り、その上面に塗膜防水材を塗布する方法
が一般的である。しかし、防水層の美観が要求されるよ
うになってから、下地に含まれる水分の気化膨張による
ふくれ現象などが問題になり、これを防止するために、
脱気機能を有する防水シートを使用した工法が多くなっ
た。この脱気機能を有する防水シートを使用した工法
(脱気工法)は脱気のための連通した通気路を作るため
に、防水シートの下地側に通気路用の凹部が設けられ
る。このため下地に対して防水シートの凸部のみが部分
的に接着されることになる。施工手順として、必要に応
じてプライマーを塗布した下地に接着剤を用いて下地に
凹部を有する防水シートを互いに突き合わせて貼り、該
突合わせ部分に接合テープを貼り重ねる。次いで、この
上面に塗膜防水材の塗布が行われる。
この工法における該防水シートの接合目地の接合テー
プによる処理は防水シート接合目地部分における塗膜防
水材の補強と同時に塗膜防水材が接合目地から下地へ浸
入して脱気のための通気路を塞がないような浸入防止を
目的としたものである。
この種の接合テープとしては網状シートの下面に粘
着剤を塗布したもの、目のつんだ布の下面に粘着剤を
塗布したもの、不織布と網状シートを組み合わせた基
材の下面に粘着剤を塗布したものが使用されている。
しかしながら、は網状シートの目から塗膜防水材が
浸入し、通気路を塞ぐので、浸入防止のため、施工時に
目止め処理工程、即ち、高粘度の塗膜防水材を網状シー
トの表面に塗布して網目を塞ぐ作業が必要となり、その
ため施工能率が低下してしまうという問題がある。
は塗膜防水材の接合テープを通しての浸入はないが、反
面、塗膜防水材の防水シート表面への浸入がないので、
該塗膜防水材による防水シートと接合テープの接着一体
化が不充分となり、下地の動きや亀裂が発生したとき、
これによって防水層に作用する外力を受け、接合テープ
面にずれが生じ、接合テープの縁部で塗膜防水材が伸ば
され劣化が促進し、塗膜防水材の破断で、しばしば漏水
を起している。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は上記の問題点を改善すべく、目止め処理工程
を必要とせず、さらに前述した外力を受けても防水シー
トの接合部に貼った接合テープ面がずれることのない脱
気機能付き複合防水工法に有用な接合テープおよびそれ
を使用した防水施工法を提供するものである。
(問題を解決するための手段) 本発明の第一は、巾40〜200mmの網状シート、その一
面全体に設けられた第1粘着剤層、さらにその上面かつ
中央部分(網状シートの巾方向に対する中央部分)にの
み設けられた巾10〜50mmのフィルム、前記フィルムの上
面全体に設けられた第2粘着剤層および第1、第2粘着
剤層を覆う剥離紙より構成されていることを特徴とする
防水シート用接合テープに関する。
本発明の第二は、防水を必要とする下地上に、必要に
応じてプライマーを塗布し、ついで接着剤を塗布後、脱
気機能を有する防水シートを互いに突き合せて接着し、
該防水シートの突き合せ部分に特許請求の請求項1記載
の接合テープを剥離紙を除去し接合テープの中心がつぎ
目部分に対応するように接着し、ついで塗膜防水材を塗
布することを特徴とする防水施工法に関する。
本発明の第三は、前記脱気機能を有する防水シート
が、下面に連通した凹溝を有する弾性シート、該弾性シ
ートの上面に合成繊維および/またはガラス繊維からな
る不織布層、さらにガラス繊維および/または合成繊維
からなる網状シートよりなる積層物である請求項2記載
の防水施工法に関する。
本発明の第四は、前記脱気機能を有する防水シート
が、下面に連通した凹溝を有する弾性シート、該弾性シ
ートの上面にガラス繊維および/または合成繊維からな
る網状シート、さらに合成繊維および/またはガラス繊
維からなる不織布層よりなる積層物である請求項2記載
の防水施工法に関する。
本発明の防水シート用接合テープ1を第1図を参照し
て説明すると、巾40〜200mmの網状シート11の下面に第
1の粘着剤12を塗布し、次いで、該粘着剤12面の中心部
に、巾10〜50mmの合成樹脂製等のフィルム13を積層し、
さらに該フィルムの下面に第2の粘着剤14を塗布した接
合テープの粘着剤側に剥離紙15を積層したものである。
ここに使用する網状シートは下地の動きや亀裂の発生
によって生じる接合テープのずれを防止するために、網
状シートのすき間から塗膜防水材を防水シート表面ま
で、とくに防水シートが請求項3に記載した防水シート
の場合には、不織布層まで含浸させ、接合テープ、防水
シートそして塗膜防水材を接着一体化させるものであ
る。この目的を達成させるために、機械的強度、寸法安
定性にすぐれ、そして塗膜防水材が防水シート表面へ容
易に含浸するよう、十分なすき間を持った網状シートが
必要である。このような材質としては汎用の無機或は有
機質繊維からなるものが使用できるが、なかでも、寸法
安定性、経済性からガラス系が好ましい。繊維及び繊維
束の太さ、あるいは繊維の密度、即ち経、緯のインチ当
りの本数などに特に限定はないが、接合部を強力にする
ために、常に強度は防水シートと同等ないし、それより
高く、そして塗膜防水材が防水シート表面へ容易に含浸
できる程度のすき間、0.1〜5.0mm好ましくは0.2〜3mmが
必要である。また、接着をよくするために、接着面積を
大きくするため繊維束を偏平状にしたものが好ましい。
網状シートの巾は強度と施工時の扱い易さによって決め
られるが、40〜200mm好ましくは50〜150mmである。網状
シートの代わりに目のつんだ(すき間のない)織物、不
織布或いは不織布と網状シートを積層して使用すると、
目のつんだ織物は塗膜防水材がまったく含浸せず、不織
布の場合は強度的に問題があり、強度を上げるために厚
くすると塗膜防水材の防水シート表面への含浸が困難に
なり、また、網状シートと不織布を積層したものは、網
状シートにより補強されるので不織布の量は少なくても
よいが、このようになると、不織布を使用する目的がな
くなり意味をなさない。
本発明の第1の粘着剤は防水シートへの仮接着、即ち
塗膜防水材を塗布するまでに風に飛ばされたり、塗膜防
水材の塗布時に動かないようにするためのもので、一般
的に用いられているものすべて利用できる。ここで重要
なのは、粘着剤の網状シートへの塗布状態である。粘着
剤がすき間なく、連続的に塗布されていると、塗膜防水
材の防水シート表面への含浸が妨げられ、塗膜防水材に
よる防水シート、接合テープの接着一体化がなされず、
反面すき間を作るために点或いは線状に塗布すると防水
シート表面への接着面積が小さくなり、仮接着が不十分
になる。このようなことから網状シートのすき間を塞が
ずに、繊維束表面のみに塗布することが好ましい。
網状シートの中心部に積層する合成樹脂製等のフィル
ムは塗膜防水材が防水シートの接合目地から下地へ浸入
し脱気するための通気路を塞がないようにするためのも
の、即ち、浸入防止の役目をするものであればどんな材
料よりなるものでも使用できるが、塗膜防水材の中に含
まれている溶剤におかされないものが好ましい。このよ
うなものとして、熱可塑性合成樹脂系や合成ゴム系が使
用されるが、なかでもフィルムの加工性から合成樹脂系
が好ましい。厚みは、塗膜防水材層が薄いときは美観の
ために防水シートとの段差を小さくする意味から30〜10
00μ好ましくは50〜500μであるが、塗膜防水材層が、
厚いときは、フイルムの厚みがもっと厚くても何等差し
つかえがない。巾は塗膜防水材の防水シートへの未含浸
部分を少なくするために、できるだけ狭い方が好まし
く、10〜50mm好ましくは10〜30mmである。該合成樹脂フ
ィルムは網状シートを通過して、含浸した塗膜防水材と
強固に接着一体化させるために、フィルム面を表面処理
するか、又は接着媒体としての15〜20g程度の薄い不織
布を接着積層させることが好ましい。表面処理について
は、塗間防水材との接着性が向上できれば、いずれの処
理方法でもよいが、例えば、一般に行われるコロナ放電
処理或いはコロナ放電処理とアンカーコート材との併用
などが挙げられる。
該合成樹脂フィルムの下面に塗布する第2の粘着剤は
防水シートに接着させるためのもので、前述した網状シ
ートへ塗布した粘着剤と同様のものが使用される。塗布
の状態は網状シートへの塗布とは逆に、接着力を上げる
ために全面に塗布することが好ましい。
本発明に用いる剥離紙は一般に使用されているものが
すべて利用できる。剥離処理は片面でも両面でもよく、
基材は各種紙、合成樹脂フィルムなどいずれでもよい。
ただ、施工性を考慮すると、透明な合成樹脂フィルムが
好ましい。透明なフィルムは接合テープに積層された状
態でもすけて見えるので、施工するとき接合目地の位置
がわかり貼りやすい。
本発明の接合テープを用いた防水施工法により得られ
た脱気機能付き複合防水層は第2図に示した通りであ
る。
前記複合防水層は、防水を必要とするコンクリート等
の下地25上に、必要に応じてプライマーを塗布し、つい
で接着剤24を塗布後、脱気機能を有する防水シート23を
互いに突き合せて接着し、該防水シート23の突き合せ部
分に本発明の接合テープ22の剥離紙15を除去し接合テー
プの中心が突き合せ部分に対応するように接着し、つい
で塗膜防水材21を塗布することにより得ることができ
る。
また、前記防水シート23は、第3図および第4図に示
す積層構造物を使用することが好ましい。
第3図の防水シートにおいては、弾性シート31の上面
に用いられる不織布層32及び網状シート33は防水シート
23の上面に塗布される塗膜防水材21の塗膜を補強し、併
わせて防水層全体の寸法安定性を得るためのものであ
る。第4図の防水シートにおいては、不織布層32と網状
シート33の位置関係を逆にしたものである。網状シート
33としてガラスネットを用いる場合には、第4図のよう
な積層構造の方が寸法安定性は一層向上する。また、寸
法安定性のためには、塗膜防水材が容易に網状シート33
及び不織布層32内にまで浸透するように、嵩高に形成さ
れていることが好ましい。もっとも網状シートを設ける
ことなく不織布層中に液状の塗膜防水材を浸透させるこ
ともできるが、補強効果の点を考慮すると、その米坪量
をかなり高める必要が生じ、その結果、塗膜防水材の浸
透性に支障が出る場合があり、また塗膜防水材の使用量
も増加し、経済性の面で不利である。
このような背景から本発明の工法では不織布層と網状
シートとを併用することが好ましく、これによって不織
布層を薄くし、塗膜防水材の浸透時間を短くすると共
に、塗膜防水材の所要量を減らすことができる。また網
状シートによって必要な機械的強度を得、更には寸法安
定性の向上をも図ることができる。
不織布層及び網状シートの積層体からなる繊維シート
においては、それぞれの材質が異なっている必然性はな
く、これら材料には、アクリル繊維、ポリエステル繊
維、ポリアミド繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリ
オレフィン系繊維などの汎用有機合成繊維やガラス繊
維、カーボン繊維、金属繊維などの汎用無機繊維を単一
もしくは複数混合した状態で用いることができる。しか
し、必要とする特性と経済性を考慮すると、網状シート
にはガラス繊維の使用が特に好ましく、不織布層にはポ
リエステル繊維、ポリビニルアルコール系繊維などの使
用が特に好ましい。ただし、不織布層で用いられる合成
繊維および/またはガラス繊維は1〜20デニール、好ま
しくは2〜10デニールで1平方メートル当り10〜200g、
好ましくは10〜100g程度が適当である。不織布層の厚さ
は密度のちがいにより一概に決められないが、平均して
0.1〜2mmくらいである。網状シートは100〜5000デニー
ル、好ましくは200〜1000デニールくらいの繊維束を1
〜50本/インチ、好ましくは5〜25本/インチ程度に縦
横に配して編んだシートであるが、この編み方は適宜な
されてよい。また編んでない組布のようなものであって
もよい。
これら不織布層と網状シートとの接合は選択された繊
維の種類に合わせて適合する接着剤を用いるか、不織布
層または網状シートの繊維の中に低融点の繊維を混合
し、加熱融着させる等によって行うこともできる。網状
シートにガラス繊維を用い、かつ不織布層にポリエステ
ル繊維を用いたときの接合の一例としては、溶剤タイプ
のアクリル系樹脂接着剤を用いて接合しうる。更には刺
子縫いなどにより不織布層と網状シートとを一体化させ
てもよい。つまり、不織布層と網状シートとで構成され
る繊維シートは、その上から塗膜防水材を塗布した際、
これらの繊維シート内に塗膜防水材が浸透しにくくなら
なければ、その接合手段は何であってもかまわない。
不織布層等と弾性シートとの積層は、材質に合った接
着剤による接着、或は接着フイルムを押出機を用いて成
型しながら双方に融着、また、あらかじめ接着フイルム
を押出機を用いて成型しながら不織布に融着し、これを
ゴムシート層の成型時に融着させてもよい。とくに、不
織布、網状シート、弾性シートの積層構造は、第3図、
第4図のような態様が考えられるが、不織布や網状シー
トを弾性シートと親和性のある薬剤で処理してから積層
することが好ましい。たとえば、第4図のように網状シ
ートを中間に積層する場合、網状シート及び不織布をポ
リオレフィン系の接着剤で処理し、ゴムシートの成型時
に熱圧着する方法、あるいは予め不織布にポリオレフィ
ン系のフィルムを積層しておき、ゴムシートの成型時に
網状シートと同時に積層するといった方法があるが、強
く接着されていればいかなる方法でもよい。こうした接
着方法はいずれも特別な技術を要するものでなく通常広
く行われている積層技術によって達成できる。
弾性シートは下地の凹凸部の緩衝及び塗膜防止材の膜
厚の不均一で塗膜の薄い部分で起る破断、損傷などを補
い防水層としての機能を長期間にわたって維持させ、さ
らに下地の水分による膨れを防止するための通気層を設
けるためで、その特性として、透水、透湿性が低く、耐
熱性、耐紫外線性、耐オゾン性、耐水性、耐薬品性など
の物理・化学的耐久性に富み、また建物の躯体の動きな
ど機械的劣化要因に充分耐え得るものでなければならな
い。さらに本発明の防水シートは異種材料が組み合わさ
れているので剛性が高くなりがちで、下地へのなじみ性
に問題がでてくる場合があるので、この辺も考慮に入
れ、なじみやすい材料の選択が必要である。そこで、弾
性シートとして使用される材料は、ブチルゴム、再生ブ
チルゴム、ポリイソブチレン、エチレン−プロピレンゴ
ム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、クロロスルフ
ォン化ポリエチレン、ポリクロロプレン、アタクチック
ポリプロピレン(APP)、ポリエチレン、エチレン−酢
ビ共重合体等のポリオレフィン系のものが好ましい。こ
れらは単独或は2種以上を任意に混合して使用してもさ
しつかえない。天然ゴム、ポリイソプレン、ポリブタジ
エン、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエン−アクリ
ロニトリルゴム等は耐オゾン性がよくないので、主原料
としては好ましくないが、若干の添加はさしつかえな
い。また塩化ビニル樹脂、エチレン−塩化ビニル共重合
体、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体の熱可塑性合成樹
脂は剛性が高くなりがちで、巻きぐせがつくと下地への
なじみがわるくなり、施工上に問題をきたすので注意し
なければならない。これらの熱可塑性合成樹脂に可塑剤
を多量に添加し剛性を改善することも可能であるが、可
塑剤の移行により層間の接着に問題をきたすので好まし
くない。
ゴム材料には必要に応じて充填剤、老化防止剤、軟化
剤、補強剤、加工助剤などを均一に分散するよう混練
し、シート状に成型されるゴムシートとしては加硫剤、
加硫促進剤、加硫助剤を添加し熱処理して加硫ゴムシー
トとしてもよく、また、加硫ゴムシート層と非加硫ゴム
シート層の複層にしてもよい。複層の場合には各層の材
質は同一でも、また異なっていても前記した特性を付与
したものであればよい。これらの層の積層はそれらの材
質に応じて適切な接着剤を用いたり、自着、加硫接着な
どいづれでもよく、要は強固に接着していればよい。
弾性シートの厚みは特に限定はないが、長期間にわた
っての防水性、経済性、下地へのなじみ性を考慮すると
1〜5mm、好ましくは1〜3mmである。
該弾性シートの下面には凹溝をつけ、下地へ部分接着
して通気孔26を設け、下地に含まれた水分が太陽熱によ
り温められてできた水蒸気を拡散ないし防水層の外へ出
すことが行われる。凹溝の形には特に限定はなく、連通
した凹みがあればよい。一方、凸部の面積即ち、下地へ
接着する面積は接着剤の接着強度によって、決められる
ゆえ、これらをもとに凸部の面積、そして模様を決めれ
ばよい。なお、下地に対する防水層の接着力は条件によ
って異なるが、少なくとも1000kg/m2以上、好ましくは2
000kg/m2以上必要であることが知られている。
塗膜防止材は通常使用されている材料すなわち、代表
的なものとしては、JIS A 6022に表示されているすべて
の材料が例示できる。また、これら以外の塗膜防止材で
あっても、施工時に液状を呈していて、塗布後比較的短
時間で硬化被膜を形成し、この被膜が防水層として必要
な性能を具備するものであればすべて適用できる。
塗膜防水層の塗布厚はその材料の有する性質により決
められる。しかし、前記のように少なくとも下層にある
繊維質複合シート(不織布層)又は表面の網状シートが
完全に埋め込まれるだけの塗布厚が必要となる。更に、
特には露出防水層であっても施工後ある程度の耐歩行性
が要求されるときがあり、その場合にはそうした要求に
応じた塗布厚が必要となる。
前記JIS A 6022に規定された材料のうちウレタンゴム
1類により軽度の耐歩行性の要求を満たす場合を例にと
ると、この塗膜防止材を約1.5kg/m2の割合で一度全面に
塗布し、硬化後、更にその上面に約2.0kg/m2の割合で全
面に塗布するようにすればよい。塗膜防止材の塗布は、
スプレー、ローラー、刷毛、スクイジー等通常用いられ
ている器具を用いて行うことができる。
〔実施例〕
実施例1 防水シート用接合テープの製造 厚さ0.1mm、巾100mm、ガラス繊維束の太さ600デニー
ル、密度経20本/25mm、緯10本/25mmの網状シートの下面
に厚み0.05mmのアクリル系粘着剤を網状シートの繊維束
表面のみに塗布し、次いで該粘着剤面の中心部に厚さ10
0μ、巾25mmのポリエステル系フィルムの上面に20g/m2
不織布をウレタン系接着剤で接着積層し、ついで下面に
0.05mm厚のアクリル系粘着剤を全面に塗布したテープを
積層した後、粘着剤側に剥離紙として両面剥離処理をほ
どこした厚さ50μのポリエチレン系フィルムを積層し、
防水シート用接合テープを得た。
防水シートの製造 網状シート33(ガラス繊維束300デニール、密度は経2
0本/25mm、緯10本/25mm)にアクリル系溶剤型接着剤を
塗布し、不織布32(ポリエステル繊維3デニール、50g/
m2)を重ねて接着し、積層体をつくる。この積層体の不
織布面に接着フイルムを押出ラミネーにより一体化す
る。
一方、下面にシート1m2当り3500cm2程度の面積に相当
する連通凹溝を有する厚さ2mmのポリオレフィン系シー
ト31をカレンダー法により成形し、成形の最終ロールに
おいて前記ラミネート物と一体化することにより防水シ
ート23を得る。
防水施工法 コンクリート下地25の上に必要に応じてプライマーを
塗布し、ついで接着剤24を塗布後、前記防水シート23の
縁部を互いに突き合わせて貼り、前記防水シートの接合
目地上に前述の防水シート用接合テープの合成樹脂フィ
ルムの中心部がくるよう剥離紙を歯がしながら貼る。次
いで、ポリウレタン系塗膜防水剤(商品名プロタイト)
を塗布し、脱気機能付き複合防水層を得た。
このようにして得られた防水層における接合テープ
は、ずれはなく、接合テープの縁部での塗膜防水剤の破
断は起きなかった。また、施工において、目止め処理工
程が省略できたので施工能率も向上した。
実施例2 防水シートの積層構造を第4図とした以外は、すべて
実施例1を繰り返した。その結果、実施例1に優るとは
劣らない結果が得られた。
(効果) 本発明の接合テープな網状シートを用いているので、
塗膜防水材が防水シート面まで十分に浸入して、防水シ
ート、接合テープ、そして塗膜防水材が完全に接着一体
化し、接合テープのずれは起きず、接合テープの縁部で
の塗膜防水材の破断はなかった。施工においても網状シ
ートの中心部にフィルムを積層したことにより、目止め
処理工程がなくなり、施工能率が向上した。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の接合テープの拡大断面図、第2図は
本発明施工法により形成された防水構造体の断面図、第
3図および第4図は、本発明の実施例1および2で用い
た防水シートの拡大断面図である。 1……接合テープ、11……網状シート 12……第1の粘着剤、13……フィルム 14……第2の粘着剤、15……剥離紙 21……塗膜防水材、22……接合テープ 23……防水シート、24……接着剤 25……コンクリート等の下地、26……通気孔、31……弾
性シート 32……不織布、33……ネット

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】巾40〜200mmの網状シート、その一面全体
    に設けられた第1粘着剤層、さらにその上面かつ中央部
    分にのみ設けられた巾10〜50mmのフィルム、前記フィル
    ムの上面全体に設けられた第2粘着剤層および第1、第
    2粘着剤層を覆う剥離紙より構成されていることを特徴
    とする防水シート用接合テープ。
  2. 【請求項2】防水を必要とする下地上に、必要に応じて
    プライマーを塗布したあと、接着剤を塗布後、脱気機能
    を有する防水シートを互いに突き合せて接着し、該防水
    シートの突き合せ部分に請求項1記載の接合テープを剥
    離紙を除去して接合テープの中心がつぎ目部分に対応す
    るように接着し、ついで塗膜防水材を塗布することを特
    徴とする防水施工法。
  3. 【請求項3】前記脱気機能を有する防水シートが、下面
    に連通した凹溝を有する弾性シート、該弾性シートの上
    面に合成繊維および/またはガラス繊維からなる不織布
    層、さらにガラス繊維および/または合成繊維からなる
    網状シートよりなる積層物である請求項2記載の防水施
    工法。
  4. 【請求項4】前記脱気機能を有する防水シートが、下面
    に連通した凹溝を有する弾性シート、該弾性シートの上
    面にガラス繊維および/または合成繊維からなる網状シ
    ート、さらに合成繊維および/またはガラス繊維からな
    る不織布層よりなる積層物である請求項2記載の防水施
    工法。
JP1320954A 1989-04-05 1989-12-11 防水シート用接合テープおよびそれを使用した防水施工法 Expired - Lifetime JP2778010B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1320954A JP2778010B2 (ja) 1989-04-05 1989-12-11 防水シート用接合テープおよびそれを使用した防水施工法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1-84760 1989-04-05
JP8476089 1989-04-05
JP1320954A JP2778010B2 (ja) 1989-04-05 1989-12-11 防水シート用接合テープおよびそれを使用した防水施工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0355348A JPH0355348A (ja) 1991-03-11
JP2778010B2 true JP2778010B2 (ja) 1998-07-23

Family

ID=26425749

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1320954A Expired - Lifetime JP2778010B2 (ja) 1989-04-05 1989-12-11 防水シート用接合テープおよびそれを使用した防水施工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2778010B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017057668A (ja) * 2015-09-18 2017-03-23 株式会社開発技研 板状防水材を用いた防水施工方法、及びこれに用いる板状防水材
JP2020097856A (ja) * 2018-12-19 2020-06-25 株式会社秀カンパニー ジョイントテープロール及びそれを用いた塗膜防水工法

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4608750B2 (ja) * 1999-08-31 2011-01-12 Dic株式会社 光硬化性樹脂コンパウンドおよびその硬化法
JP2006152605A (ja) * 2004-11-26 2006-06-15 Sanko Techno Co Ltd 光硬化性プリプレグシート及び該シートを使用した断熱防水工法
JP4936115B2 (ja) * 2006-10-13 2012-05-23 日新工業株式会社 屋根の防水改修工法において使用される保護コンクリートの伸縮目地被着用複合シート及びそれを使用する屋根の防水改修工法並びに防水改修された屋根の防水構造
JP5686334B2 (ja) * 2009-06-16 2015-03-18 富士川建材工業株式会社 外壁からの漏水防止工法
JP5764418B2 (ja) * 2011-07-14 2015-08-19 株式会社秀カンパニー 塗膜防水工法、該工法を使用して形成された塗膜防水全層及び該工法に使用される防水下層構造体
SI3161224T1 (sl) * 2014-06-24 2022-01-31 Knauf Gips Kg Ločilni trak za suho gradnjo
CN108049510A (zh) * 2017-12-22 2018-05-18 重庆市十八土鑫诚灌浆防水工程有限公司 一种防水施工方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017057668A (ja) * 2015-09-18 2017-03-23 株式会社開発技研 板状防水材を用いた防水施工方法、及びこれに用いる板状防水材
JP2020097856A (ja) * 2018-12-19 2020-06-25 株式会社秀カンパニー ジョイントテープロール及びそれを用いた塗膜防水工法
JP7228833B2 (ja) 2018-12-19 2023-02-27 株式会社秀カンパニー ジョイントテープロール及びそれを用いた塗膜防水工法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0355348A (ja) 1991-03-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8334223B2 (en) Protective drainage wraps
US20060281379A1 (en) Breathable, water resistant fabric
JP5376503B2 (ja) コンクリートの補修方法
US8808481B2 (en) Method for the production of a web
WO2005097879A3 (en) Fiber reinforced thermoplastic sheets with surface coverings
JP2004027718A (ja) コンクリート構造物の補修・補強・劣化防止用シート及びコンクリート構造物の補修・補強・劣化防止方法
JP2778010B2 (ja) 防水シート用接合テープおよびそれを使用した防水施工法
JP2002254563A (ja) 積層体
JP2002256707A (ja) コンクリート構造物の補修・補強用シート及びコンクリート構造物の補修・補強方法
US20160177480A1 (en) Building Material with Woven Fabric and Methods of Making the Same
JP6715612B2 (ja) ジョイントテープ及びそれを用いた塗膜防水工法
KR20020055567A (ko) 콘크리트구조물의 보수·보강용 시트 및 콘크리트구조물의 보수·보강방법
AU2018268965A1 (en) Sealing web
JP7117731B2 (ja) 防水下地用目地テープおよびそれを用いた防水工法
JP3701387B2 (ja) 防水下地用目地テープおよびそれを使用した防水施工法
WO1996025569A1 (fr) Feuille composite permeable a la vapeur d'eau permettant de proteger le beton de l'eau
US20050260904A1 (en) Laminate having high moisture vapor transmission rate
JP3467134B2 (ja) 建築物の塗膜防水施工用下地被覆材および該下地被覆材を使用した建築物の複合防水施工法
JPH0615771A (ja) 防水シート
KR20150105044A (ko) 방수시트 및 이를 이용한 방수공법
JP2002120313A (ja) 防水補強材及びこれを用いた塗膜防水工法
KR102421339B1 (ko) 타공이 형성된 폴리프로필렌 중공형 패널의 제조방법
EP2148776A1 (en) A watertight composite support for bituminous membranes with limited thickness and weight and a process for the production thereof
US20030082969A1 (en) Breathable barrier extruded laminate
JP3027443B2 (ja) 建築物被覆材

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100508

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100508

Year of fee payment: 12