JP2775898B2 - 真空機器用転がり軸受 - Google Patents

真空機器用転がり軸受

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JP2775898B2
JP2775898B2 JP1252052A JP25205289A JP2775898B2 JP 2775898 B2 JP2775898 B2 JP 2775898B2 JP 1252052 A JP1252052 A JP 1252052A JP 25205289 A JP25205289 A JP 25205289A JP 2775898 B2 JP2775898 B2 JP 2775898B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明に係る真空機器用転がり軸受は、半導体製造
装置等に組み込み、真空中に設けられる回転部分を支承
する為に利用する。
(従来の技術) 各種回転部分を支承する為に、転がり軸受が、従来か
ら広く使用されている。この様な転がり軸受は、内周面
に外輪軌道を有する外輪と、外周面に内輪軌道を有する
内輪と、上記外輪軌道と内輪軌道との間に設けられた複
数の転動体と、この複数の転動体を転動自在に保持する
保持器とから構成される。
ところで、半導体製造装置等の真空機器に組み込まれ
て真空中で使用される転がり軸受は、グリース等の液体
による潤滑を行なう事ができない。即ち、真空中では液
体の潤滑剤は蒸発して飛散し、潤滑すべき部位に残留し
ないばかりか周囲環境を汚染するので、液体の潤滑剤を
使用できない。この為従来から、上記転動体の表面、或
は外輪軌道と内輪軌道との表面に、固定潤滑剤の皮膜を
形成する事により、転動体と、外輪、内輪両軌道との間
の潤滑を図ってきた。固定潤滑剤として従来は、銀、
金、鉛等の金属を使用していた。
(発明が解決しようとする課題) ところが、上述の様な固定潤滑剤を使用した従来の真
空機器用転がり軸受の場合、固定潤滑剤の磨耗に伴な
い、若干の塵が発生する事を避けられない。
転がり軸受が組み込まれた真空機器が、半導体製造装
置の様な、異物の進入を極端に嫌う装置であった場合に
は、上述の様な塵の発生は避けなければならない。
この為従来は、半導体製造装置の様な、異物の進入を
極端に嫌う装置に組み込み転がり軸受は、潤滑剤を全く
付着させず、無潤滑の状態で使用していたが、転がり軸
受の寿命が短くなる事が避けられなかった。
更に、表面に潤滑油等を全く付着させていない外輪、
内輪及び転動体を、SUJ2等の一般的な軸受鋼により造っ
た場合には、製造後、真空機器に組み込んで内部を真空
にする以前に、或いは真空機器の保守・管理時に内部の
真空を解除した際に、表面が錆び易い。そして、これら
外輪、内輪及び転動体のうちの何れか一つの部材の表面
でも錆びた場合には、転がり軸受の運転に伴って当該部
材の表面から分離した錆の微粉末が周囲に飛散して、周
囲環境を汚染してしまう。
本発明は真空機器用転がり軸受は、上述の様な不都合
を何れも解消するものである。
(課題を解決する為の手段) 本発明の真空機器用転がり軸受は、従来の真空機器用
転がり軸受と同様に、内周面に外輪軌道を有する外輪
と、外周面に内輪軌道を有する内輪と、上記外輪軌道と
内輪軌道との間に設けられた複数の転動体と、これら複
数の転動体を転動自在に保持する保持器とから成り、真
空機器に設けられる回転部分に組み込んで使用する。
特に、本発明の真空機器用転がり軸受に於いては、上
記外輪及び内輪をステンレス鋼製とし、上記各転動体を
セラミック製とすると共に、上記保持器を、ポリフェニ
レンサルファイド樹脂を主成分とした、自己潤滑性を有
する材料により造っている。
(作 用) 上述の様に構成する本発明の真空機器用転がり軸受に
より、真空機器に設けた回転部分を支承する際の作用
は、従来の転がり軸受の場合と同様である。
特に、本発明の真空機器用転がり軸受の場合には、複
数の転動体を保持した保持器を、ポリフェニレンサルフ
ァイド樹脂を主成分とした、自己潤滑性を有する材料に
より造っており、転動体の転動に伴って、上記自己潤滑
性を有する材料の転移膜が、各転動体の表面に付着する
為、各転動体と、外輪軌道及び内輪軌道との間の潤滑を
図れる。
又、上述の様にして、各転動体の表面に付着する転移
膜を構成する、ポリフェニレンサルファイド樹脂を主成
分とする自己潤滑性を有する材料の微粒子の大きさは、
従来の固体潤滑剤の粒子の大きさに比べて桁違に小さ
く、しかも転動体表面への付着性も強い為、周囲の環境
を汚す事も殆どない。
更に、外輪及び内輪を構成するステンレス鋼、各転動
体を構成するセラミック、保持器を構成するポリフェニ
レンサルファイド樹脂は、何れも腐蝕しない。又、セラ
ミック製の転動体は、一般的な軸受鋼製の転動体に比べ
て硬く、優れた耐摩耗性を有する。この為、転がり軸受
の耐久性を十分に確保できるだけでなく、腐蝕生成物
(錆)が周囲に飛散して周囲の環境を汚す事もない。
(実施例) 第1〜2図は、本発明の第一実施例を示している。第
1図に於いて、1は内周面に外輪軌道2を有する外輪、
3は外周面に内輪軌道4を有する内輪、5は上記外輪軌
道2と内輪軌道4との間に設けられた複数の転動体、6
はこの複数の転動体を転動自在に保持する保持器であ
る。これらの構成各部材のうち、外輪1と内輪3とはSU
S440C等のステンレス鋼により、転動体5はセラミック
により、それぞれ造っている。
全体を円環状に形成した保持器6は、冠型保持器と呼
ばれるもので、第2図に示す様に、それぞれの内側に上
記転動体5を回転自在に保持する為のポケット7,7を形
成している。特に、本発明の真空機器用転がり軸受に於
いては、上記保持器6全体を、ポリフェニレンサルファ
イド樹脂を主成分とした、自己潤滑性を有する材料によ
り造っている。
上述の様に構成する本発明の真空機器用転がり軸受に
より、真空機器に設けた回転部分を支承する際の作用
は、従来の転がり軸受の場合と同様である。即ち、複数
の転動体5の転動に基づき、外輪1を内嵌固定したハウ
ジング等と、内輪3を外嵌固定した軸等との相対的回転
を自在とする。
特に、本発明の真空機器用転がり軸受の場合、複数の
転動体5を保持した保持器6を、ポリフェニレンサルフ
ァイド樹脂を主成分とした、自己潤滑性を有する材料に
より造っている。従って、外輪1と内輪3との相対的回
転に伴う転動体5の転動に伴い、保持器6を構成する、
ポリフェニレンサルファイド樹脂を主成分とした、自己
潤滑性を有する材料の転移膜が、各転動体5の表面に付
着する。この為、各転動体5と、外輪1内周面の外輪軌
道2及び内輪3外周面の内輪軌道4との間の潤滑を図
り、転がり軸受の長寿命化を図れる。
この場合に於いて、各転動体5の表面に付着する、ポ
リフェニレンサルファイド樹脂を主成分とした、自己潤
滑性を有する材料の転移膜を構成する微粒子の大きさ
は、従来の銀、金、鉛等の固定潤滑剤の粒子の大きさに
比べて桁違に小さく、しかも転動体5表面への付着性も
強い為、周囲の環境を汚す事も殆どない。
更に、上記外輪1及び内輪3を構成するステンレス
鋼、各転動体5を構成するセラミック、保持器6を構成
するポリフェニレンサルファイド樹脂は、何れも腐蝕し
ない。又、セラミック製の転動体5は、一般的な軸受鋼
製の転動体に比べて硬く、優れた耐摩耗性を有する。こ
の為、転がり軸受の耐久性を十分に確保できるだけでな
く、腐蝕生成物(錆)が周囲に飛散して周囲の環境を汚
す事もない。
次に、第3〜4図は本発明の第二実施例を示してい
る。本実施例の場合、複数の転動体5を転動自在に保持
する為の保持器6として、所謂もみ抜き保持器を使用し
ている。この保持器6にポケット7、7を形成する作業
は、切削又は射出成形により行なう。本実施例の場合
も、外輪1と内輪3とはSUS440C等のステンレス鋼によ
り、転動体5はセラミックにより、それぞれ造ると共
に、保持器6全体を、ポリフェニレンサルファイド樹脂
を主成分とした、自己潤滑性を有する材料により造って
いる。そして、保持器6から各転動体5への、上記自己
潤滑性を有する材料の移転膜により、各転動体5と、外
輪1内周面の外輪軌道2及び内輪2外周面の内輪軌道4
との間の潤滑を図り、転がり軸受の長寿命化を図る様に
している。
更に、第5〜6図は、本発明の第三〜第四実施例を示
している。これら第三〜第四実施例の場合、複数の転動
体5の表面に、二硫化モリブデンのコーティング膜8を
形成している。この結果、これら第三〜第四実施例の場
合、各転動体5と、外輪1内周面の外輪軌道2及び内輪
2外周面の内輪軌道4との間の潤滑が、保持器6から各
転動体5への、ポリフェニレンサルファイド樹脂を主成
分とした、自己潤滑性を有する材料の転移膜だけでな
く、各転動体5の表面にコーティングされた二硫化モリ
ブデンによっても図られ、上記潤滑がより一層良好にな
る。この様な第三〜第四実施例は、例えば低速回転、軽
荷重の様な、発塵があまり問題とはならない代わりに、
潤滑性が重視される様な用途に有効である。
(発明の効果) 本発明の真空機器用転がり軸受は、以上に述べた通り
構成され作用する為、半導体製造装置等、異物の進入を
極端に嫌う装置内の回転支持部分に設けて、塵の発生を
確実に防止しつつ、軸受の寿命を十分に確保する事がで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1〜2図は本発明の第一実施例を示しており、第1図
は転がり軸受の部分断面図、第2図は保持器の部分斜視
図、第3〜4図は本発明の第二実施例を示しており、第
3図は転がり軸受の部分断面図、第4図は保持器の斜視
図、第5〜6図は本発明の第三〜第四実施例を示す、そ
れぞれ転がり軸受の断面図である。 1:外輪、2:外輪軌道、3:内輪、4:内輪軌道、5:転動体、
6:保持器、7:ポケット、8:コーティング膜。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周面
    に内輪軌道を有する内輪と、上記外輪軌道と内輪軌道と
    の間に設けられた複数の転動体と、これら複数の転動体
    を転動自在に保持する保持器とから成り、真空機器に設
    けられる回転部分に組み込まれて使用される真空機器用
    転がり軸受に於いて、上記外輪及び内輪をステンレス鋼
    製とし、上記各転動体をセラミック製とすると共に、上
    記保持器を、ポリフェニレンサルファイド樹脂を主成分
    とした、自己潤滑性を有する材料により造った事を特徴
    とする真空機器用転がり軸受。
  2. 【請求項2】各転動体の表面に二硫化モリブデンをコー
    ティングした、請求項1に記載の真空機器用転がり軸
    受。
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