JPH0749452Y2 - 線材ガイドロ−ラ - Google Patents

線材ガイドロ−ラ

Info

Publication number
JPH0749452Y2
JPH0749452Y2 JP1987040340U JP4034087U JPH0749452Y2 JP H0749452 Y2 JPH0749452 Y2 JP H0749452Y2 JP 1987040340 U JP1987040340 U JP 1987040340U JP 4034087 U JP4034087 U JP 4034087U JP H0749452 Y2 JPH0749452 Y2 JP H0749452Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire rod
bearing
rod guide
guide roller
fluororesin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1987040340U
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63146811U (ja
Inventor
弘 上野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koyo Seiko Co Ltd filed Critical Koyo Seiko Co Ltd
Priority to JP1987040340U priority Critical patent/JPH0749452Y2/ja
Publication of JPS63146811U publication Critical patent/JPS63146811U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0749452Y2 publication Critical patent/JPH0749452Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
  • Winding, Rewinding, Material Storage Devices (AREA)
  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は、光ファイバー等の線材を製造する装置等に
使用される線材ガイドローラ、より詳しくは線材ガイド
部と軸受部とからなる線材ガイドローラに関する。
〈従来の技術〉 線材類を案内するガイドローラは、その回転トルクが直
接線材の線径を左右したり、断線を引き起こしたりする
原因となるため、低トルクが要求される。
従来、線材ガイドローラとしては、第5図に示すものが
知られている(特開昭49−44148号公報)。このガイド
ローラは、酸化アルミニウム等の焼結材料からなるガイ
ド部1と、このガイド部1を支持する合成樹脂材料から
なる支持体2と、アルミニウムからなる軸受部3とを備
えている。上記軸受部3は滑り軸受によって構成されて
いるが、玉軸受と交換することもでき、また、これ自体
を玉軸受の外輪にしておくことができるものである。そ
して、ガイド部1に関しては、上記材料を使用すること
により、大きい耐摩耗性と長寿命が得られるように工夫
されている。
しかしながら、上記軸受部3は潤滑剤としてオイル、グ
リース等を使用しなければならないため、それらによる
攪拌抵抗が生じて、回転トルクが大きくなり、初期のト
ルクを長期間維持することができないという、線材ガイ
ドローラにとって致命的な欠点がある。また、オイル、
グリース等の潤滑油を真空内や水中で使用しようとすれ
ば、オイルの飛散等を招き、したがってガイドローラの
使用箇所が限られるという問題もある。
ところで、軸受にのみ関しては、潤滑油を使用しない軸
受も知られている。これは第6図に示すように、内輪
5、外輪6と、鋼球7と、この鋼球7を保持する保持器
8を備え、上記内輪5と外輪6は自己潤滑性を持たない
金属により、また、上記保持器8は自己潤滑性を有する
フッ素樹脂により形成している。そして、回転に伴って
このフッ素樹脂を、順次、鋼球7、内・外輪5,6に転移
させて転移膜を形成し、潤滑作用を行うようにしてい
る。
しかしながら、上記材料の組み合わせからなる軸受で
は、作動初期に、保持器8のフッ素樹脂が鋼球7の表面
に転移するのに時間がかかるため、その間の金属製内・
外輪5,6と鋼球7間の潤滑作用がうまく行われず、その
ため、やはり回転トルクが大きくなるという問題があ
る。
〈考案の目的〉 そこで、この考案の目的は、オイル、グリース等の潤滑
油を使用することなく軸受部の潤滑を行うことによって
線材ガイドローラの低トルク化を実現し、しかも長期
間、安定的に低トルクを維持することである。
〈考案の構成〉 上記目的を達成するため、この考案の線材ガイドローラ
は、環状の線材ガイド部と、該線材ガイド部の内周に配
置された軸受部とを有する線材ガイドローラにおいて、
上記軸受部が、金属で形成した軌道輪と、カーボンで形
成した転動体と、上記転動体を保持するフッ素樹脂で形
成した保持器を有すると共に、上記転動体を上記軌道輪
より高い硬度を有するようにしたことを特徴としてい
る。
〈作用〉 作動初期には、軸受部の転動体を形成するカーボンによ
り、転動体と軌道輪間の潤滑作用が行われる。そして回
転が進むに従って、保持器のフッ素樹脂は転動体との接
触によって削られ、このフッ素樹脂が転動体の表面に転
移して、転移膜が形成される。この転動体に転移したフ
ッ素樹脂はさらに軌道輪のレースに転移して、軌道輪と
転動体との潤滑作用が行われる。こうして回転軸が滑ら
かに回転すると共に、線材ガイド部が滑らかに、すなわ
ち低トルクで回転して線材を案内する。
また、転動体は軌道輪より硬度が大きいので摩耗度が低
く、そのため軸受部の寿命が長くなって、線材ガイドロ
ーラの低トルクは長期にわたって安定的に維持される。
〈実施例〉 以下、この考案を図示の実施例により説明する。ただ
し、各実施例において同様の構成部分には同様の番号を
付して、後の実施例については説明を省略する。
第1図は本考案の第1の実施例に係る線材ガイドローラ
20を示す断面図で、9は回転軸、10は外周面中央部に線
材(図示せず)を案内するガイド溝11を、内周面両端部
に凹部12,12を有し、合成樹脂からなる環状の線材ガイ
ド部、14,14は上記線材ガイド部10の凹部12,12内に配置
された軸受部の一例としての玉軸受である。
上記玉軸受14は、軌道輪としての内輪15および外輪16
と、上記内,外輪15,16のレース(図示せず)上を自転
しながら公転する転動体の一例としての球17と、複数の
上記球17を一定の間隔をあけて保持する保持器18とから
なっている。
上記内輪15および外輪16は自己潤滑性を持たないステン
レス鋼等の金属により形成している。一方、上記球17は
自己潤滑性を有するカーボンにより形成すると共に、上
記保持器18も自己潤滑性を有するフッ素樹脂で形成して
いる。この保持器18のフッ素樹脂は上記球17に転移し、
さらに上記内・外輪15,16に転移する。
本実施例の金属製の内・外輪15,16のビッカース硬度(H
v)は700、上記カーボン製の球17のHvは1700で、いずれ
も十分な強度を有している上、球17の方が内・外輪15,1
6より高い硬度を有しているため、高負荷に対しても耐
えることができる。なお、両者の硬度の関係は、 Hv(球)≧1.5Hv(内外輪) となるようにしている。球のHvの値がこれより小さくな
ると、球の摩耗が進行するからである。これは、球17は
内・外輪15,16よりも、負荷のかかっている時間が長
く、また、曲率が小さいため、接触面圧が高いからであ
る。
上記構成の線材ガイドローラ20の玉軸受14と潤滑油を必
要とする従来の玉軸受の回転試験を行い、無潤滑性能を
調べた。従来の軸受については、トルク重要視のためマ
シン油の滴下を1回に止どめた。
第7図に本実施例の試験結果を示す。
この試験結果より明らかなように、回転トルクに関して
は、従来の一般軸受に比べ1オーダー強低く、試験開始
直後においても20gf・cm位に過ぎず、しかも軸受が回転
になじむ時間もきわめて早く数時間で18gf・cm弱とな
り、以後1500〜2000時間後においても、その値を維持し
続けた。本試験の条件(回転数N=1885rpm、負荷Fr=
1.2Kg)下での1500〜2000時間というのは、N=1500rp
m、Fr=数百g程度で、一日当たり24時間ずつ1箇月に2
0日間稼働すると仮定した場合の実機の約5箇月分に相
当する稼働時間である。このように、本実施例の玉軸受
14は作動初期より低トルク値を得ることができ、しかも
この低トルク値を長期間維持することができた。
また、球の摩耗度に関しては、当然のことながら少しず
つ摩耗は進むものの、その程度は著しく微小であり、15
00〜2000時間後においてさえ5μm未満であった。
このように、本実施例の玉軸受14のトルクおよび摩耗度
に関する結果は非常に良好で、このことから、無潤滑性
能は非常に良好であることが実証された。
一方、従来の玉軸受は、潤滑油の攪拌抵抗をなくして低
トルクを達成しようとすれば球の摩耗が甚だしく、上記
実機稼働条件における2箇月相当で使用不可能となっ
た。
第2図は上記実施例の線材ガイドローラ20を水槽21内で
使用した場合を示している。22は複数の線材ガイドロー
ラ20,20,…上を案内される線材である。線材ガイドロー
ラ20は軸受部14に潤滑油を使用しないために水中にオイ
ル等が流れ出すことがないので、水中での処理を必要と
する線材を案内する場合等に線材を汚したりするおそれ
がない。
ところで、第1図に示す実施例において、ガイド部10を
形成する合成樹脂にカーボンを混入して、ガイド部10に
導電性能を持たせるようにしてもよい。このようにすれ
ば、線材(図示せず)とガイド部10との摩擦により蓄積
しようとする静電気は、導電性のガイド部10から外輪1
6、導電性を有するカーボン製の球17を通って内輪15に
導かれ、軸9を通って外部へ流される。したがって、合
成樹脂製のガイド部10の表面、特にガイド溝11の表面に
静電気が溜まるのを防止することができる。
第3図は本考案の第2の実施例を示すもので、線材ガイ
ド部30をゴム材で形成したものである。ガイド溝31の底
は水平に形成されている。
ゴム材は摩擦抵抗が大きいため、摩擦係数μ値が低い、
つまり摩擦抵抗の小さいたとえばスフ糸等の線材を案内
するのに最適である。
第4図は本考案の第3の実施例を示すもので、線材ガイ
ド部40を焼結材、特に多孔性のセラミックスで形成して
いる。線材ガイド部40と軸受部14は軸方向に同じ幅を有
している。
焼結材は高い硬度を有しているため線材ガイド部40自体
の寿命を長くできる上、多孔性のものを用いることによ
って負荷を小さくすることでき、したがって、回転トル
クを低くすることができる。
上記3つの実施例からもわかるように、線材ガイド部の
形成材料は負荷の小さい軽量のものであれば樹脂、セラ
ミックス等いろいろなものが使用でき、線材の種類に応
じて使い分けることができる。
また、オイル、グリース等の潤滑油を使用しないため、
水中に限らず、真空内等においても使用することができ
る。
なお、本考案にかかる軸受部14は、玉軸受に限らず、こ
ろ軸受も使用できる。
〈考案の効果〉 以上より明らかなように、この考案によれば、線材ガイ
ドローラの軸受部は、金属で形成した軌道輪と、カーボ
ンで形成した転動体と、上記転動体を保持するフッ素樹
脂で形成した保持器とを備えているので、回転初期には
転動体のカーボンにより潤滑作用が行なわれ、一方、回
転が進むに従って保持器のフッ素樹脂が転動体、続いて
軌道輪に転移して潤滑作用がうまく行なわれる。また、
潤滑油を使用しないためその攪拌抵抗が生じない。さら
に、転動体と保持器とは異種材料であるから、両者間の
摩擦係数は余り大きくならない。これらのことより、軸
受部の回転トルクを低くできる。さらに、転動体は軌道
輪より高い硬度を有するようにしたので、球の耐摩耗性
が大幅に向上して軸受部の寿命が延びる。したがって、
線材ガイドローラ全体として低トルク化を達成すること
ができ、しかも長期にわたって安定的に低トルクを維持
することができる。
また、本考案によれば、カーボン製転動体に摩耗・剥離
が生じても、カーボンの摩耗粉は小さいので、フッ素樹
脂製保持器からのフッ素樹脂の転移膜によって摩耗粉を
捕獲することができるため、たとえ摩耗粉が生成されて
も、軸受部の外へ漏出するのを防止することができる。
したがって、周囲の環境汚染を防止することができる。
また、本考案によれば、軸受部の潤滑用にオイル、グリ
ース等の潤滑油を必要としないため、水中や真空内など
でも使用することができ、使用範囲が広がる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の第1の実施例の断面図、第2図は第
1の実施例の使用例を示す図、第3図は本考案の第2の
実施例の断面図、第4図は本考案の第3の実施例の断面
図、第5図は従来の線材ガイドローラの断面図、第6図
は従来の軸受を示す断面図、第7図は本考案および従来
の軸受部の回転試験結果を示す図である。 10,30,40…線材ガイド部、11,31…ガイド溝、14…軸受
部、15…内輪、16…外輪、17…球、18…保持器、20…線
材ガイドローラ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】環状の線材ガイド部と、該線材ガイド部の
    内周に配置された軸受部とを有する線材ガイドローラに
    おいて、 上記軸受部は、金属で形成した軌道輪と、カーボンで形
    成した転動体と、上記転動体を保持するフッ素樹脂で形
    成した保持器を有すると共に、上記転動体を上記軌道輪
    より高い硬度を有するようにしたことを特徴とする線材
    ガイドローラ。
JP1987040340U 1987-03-18 1987-03-18 線材ガイドロ−ラ Expired - Lifetime JPH0749452Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1987040340U JPH0749452Y2 (ja) 1987-03-18 1987-03-18 線材ガイドロ−ラ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1987040340U JPH0749452Y2 (ja) 1987-03-18 1987-03-18 線材ガイドロ−ラ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63146811U JPS63146811U (ja) 1988-09-28
JPH0749452Y2 true JPH0749452Y2 (ja) 1995-11-13

Family

ID=30854347

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1987040340U Expired - Lifetime JPH0749452Y2 (ja) 1987-03-18 1987-03-18 線材ガイドロ−ラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0749452Y2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013028513A (ja) * 2011-07-29 2013-02-07 Sumitomo Electric Ind Ltd ガイドローラ及び光ファイバの製造方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5538564Y2 (ja) * 1975-03-01 1980-09-09
JPS5652132Y2 (ja) * 1976-06-07 1981-12-04
JPS637375Y2 (ja) * 1980-02-26 1988-03-02
JPS6249017A (ja) * 1985-08-28 1987-03-03 Koyo Seiko Co Ltd 転がり軸受
JPS6244038U (ja) * 1985-09-02 1987-03-17

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63146811U (ja) 1988-09-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0749452Y2 (ja) 線材ガイドロ−ラ
JP2579798B2 (ja) ころがり軸受
JP2899735B2 (ja) 転がり軸受
JPH0642536A (ja) 転動ローラ
US4872771A (en) Bearing
JPH04321816A (ja) 歯車軸支持装置
JPH03255224A (ja) 真空用軸受
JP2003176826A (ja) 転がり軸受
JP2709119B2 (ja) 無潤滑転がり軸受
JP2000120707A (ja) 転がり軸受
JPH11108068A (ja) アンギュラ玉軸受
JP3907011B2 (ja) ころ軸受
JP2760626B2 (ja) 等速自在継手
JPH1182522A (ja) 磁気軸受装置のタッチダウン軸受
JP2007127251A (ja) 複列自動調心ころ軸受
JPH0627857Y2 (ja) 転がり軸受
JP2006125604A (ja) スラストころ軸受
JP2931052B2 (ja) 転がり軸受
JPH0729300Y2 (ja) セラミック製転がり軸受
JPH1082424A (ja) 転がり軸受用保持器
JP3823375B2 (ja) 転がり軸受
JPH09229072A (ja) 転がり軸受
JP3077282U (ja) マグネチック・サスペンション・ベアリング
JP3520363B2 (ja) 転がり軸受
JP2587897Y2 (ja) 転がり軸受