JP2775106B2 - 肝疾患治療剤及びピペラジン誘導体 - Google Patents

肝疾患治療剤及びピペラジン誘導体

Info

Publication number
JP2775106B2
JP2775106B2 JP1015830A JP1583089A JP2775106B2 JP 2775106 B2 JP2775106 B2 JP 2775106B2 JP 1015830 A JP1015830 A JP 1015830A JP 1583089 A JP1583089 A JP 1583089A JP 2775106 B2 JP2775106 B2 JP 2775106B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
added
methyl
group
ethanol
mmol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1015830A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0228172A (ja
Inventor
光夫 真崎
富雄 山川
勝 佐藤
裕光 武田
康 吉野
均 松倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Chemiphar Co Ltd
Original Assignee
Nippon Chemiphar Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Chemiphar Co Ltd filed Critical Nippon Chemiphar Co Ltd
Priority to JP1015830A priority Critical patent/JP2775106B2/ja
Publication of JPH0228172A publication Critical patent/JPH0228172A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2775106B2 publication Critical patent/JP2775106B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heterocyclic Compounds That Contain Two Or More Ring Oxygen Atoms (AREA)
  • Pyrane Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は、肝疾患治療剤及び新規なピペラジン誘導体
に関する。
[発明の背景] 肝臓は、解毒作用、糖質代謝、脂質代謝、タンパク質
代謝、胆汁の生成分泌、血液凝固因子の生成、ホルモン
調節作用、脂肪、グリコーゲン、タンパク質、ビタミン
等の各種生体構成要素の貯蔵など種々の機能を有してい
る。しかし、これらの機能もウイルス、薬物、毒物、ア
ルコール、栄養不良、肝循環系障害、肝管閉塞等の原因
により急性的あるいは慢性的に障害を受け、ウイルス肝
炎、薬物中の毒性肝炎、アルコール性肝炎、うつ血性肝
炎、胆汁うつ帯による肝障害、脂肪肝、黄疸、あるいは
最終的には肝硬変などの病気として現われる。
本発明者らは、上記のような肝疾患のための治療剤に
ついて研究した結果、一般式(I); [式中、Aは、置換基として、ハロゲン、アルキル、
フルオロアルキル、ホルミル、アルコキシカルボニル、
アシル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルオキシ、グリ
コシルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、メルカプト、
アルキルチオ、及びニトロからなる群から選択された少
なくとも一種の置換基を有していてもよい、フェニル
基、p−ベンゾキノニル基、又はクマリニル基を表わ
し、 Bは、単結合、又はアルキル、アリール、アラルキ
ル、ヒドロキシ、及びオキソからなる群から選択された
少なくとも一種の置換基を有していてもよい炭素数1〜
4の直鎖アルキレン基を表わし、 Rは、水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金
属原子、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、及び
アリールからなる群から選択された原子又は基を表わ
し、 nは2または3である] で表わされるピペラジン誘導体、又はその薬理学的に許
容され得る塩が、in vivoでの四塩化炭素急性肝障害モ
デルでGOT(グルタミン−オキザロ酢酸トランスアミナ
ーゼ)、GPT(グルタミン−ピルビン酸トランスアミナ
ーゼ)の優れた逸脱抑制作用を有し、肝障害の軽減若し
くは治療、又は肝障害に対する優れた保護作用を有し、
肝臓疾患の治療、予防剤として有用であることを見出し
た。
また、上記一般式(I)で表わされるピペラジン誘導
体、又はその薬理学的に許容され得る塩は優れた過酸化
脂質生成阻害作用を有し、更に、活性酸素捕捉作用を有
している。
生体における過酸化脂質の増加は、各種臓器の病態と
密接な関係があることが知られており、加齡、放射線お
よび薬物などによっても脂質の過酸化が認められている
ことから、老化や発癌などにも関与していると思われ
る。生体中におけるこれらの過酸化脂質生成を抑制する
物質は、肝疾患治療剤の他に、抗炎症剤、抗リウマチ
剤、消化管疾患治療剤、抗白内障剤、抗動脈硬化剤、抗
脳梗塞剤、自己免疫疾患治療剤としても有用である。
上記一般式(I)で表わされるピペラジン誘導体のう
ち、4−(2−フェニルアルキル)−1−ピペラジンカ
ルボジチオ酸およびそのアルキルエステルは公知の化合
物である(Acta,Pharm.Suecica,7(1),7−22(1970)
参照)が、この文献にはこれらの化合物が肝疾患治療剤
として有用であることに関しては全く記載されていな
い。
また、上記一般式(I)で表わされるピペラジン誘導
体のうち、一般式(II); [式中、A1は、置換基として、ハロゲン、アルキ
ル、フルオロアルキル、ホルミル、アルコキシカルボニ
ル、アシル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルオキシ、
グリコシルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、メルカプ
ト、アルキルチオ、及びニトロからなる群から選択され
た少なくとも一種の置換基を有しているフェニル基、又
は、上記の置換基を有していてもよいp−ベンゾキノニ
ル基、若しくはクマリニル基を表わし、 Bは、単結合、又はアルキル、アリール、アラルキ
ル、ヒドロキシ、及びオキソからなる群から選択された
少なくとも一種の置換基を有していてもよい炭素数1〜
4の直鎖アルキレン基を表わし、 Rは、水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金
属原子、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、及び
アリールからなる群から選択された原子又は基を表わ
し、 nは2または3である] で表わされるピペラジン誘導体は、新規な化合物であ
る。
一般式(II)で表わされるピペラジン誘導体に類似し
た化合物として、 4−(6,7−ジヒドロキシクマリン−8−イル)メチ
ル−1−ピペラジンエタノール(Zh.Obshch.Khim.33
(3),793−7(1963)); 4−{2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−2−オ
キソ}エチル−1−ピペラジンエタノール(Latv.PSR Z
inat.Akad.Vestis,kim.Ser.,(5),593−6(196
8)); 4−{2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−2−オ
キソ}エチル−1−メチルピペラジン(Arzneim.-Forsc
h.,19(10)),1698-1702(1969))等が知られている
が、上記一般式(II)で表わされるピペラジン誘導体に
関しては知られていない。
[発明の構成] 本発明は、前記一般式(I)で表わされるピペラジン
誘導体、又はその薬理学的に許容され得る塩を有効成分
として含有する肝疾患治療剤にある。
また、他の本発明は、前記一般式(II)で表わされる
新規なピペラジン誘導体にある。
[発明の詳細な記述] 上記一般式(I)において、Aは、置換基として、ハ
ロゲン、アルキル、フルオロアルキル、ホルミル、アル
コキシカルボニル、アシル、ヒドロキシ、アルコキシ、
アシルオキシ、グリコシルオキシ、アミノ、アルキルア
ミノ、メルカプト、アルキルチオ、及びニトロからなる
群から選択された少なくとも一種の置換基を有していて
もよい、フェニル基、p−ベンゾキノニル基、又はクマ
リニル基を表わし、 上記置換基の具体例としては、塩素、臭素、フッ素等
のハロゲン;メチル、エチル、プロピル、ブチル等の炭
素数1〜6のアルキル;トリフルオロメチル等の炭素数
1〜6のフルオロアルキル;メトキシカルボニル、エト
キシカルボニル等の炭素数2〜7のアルコキシカルボニ
ル;アセチル、プロピオニル等の炭素数2〜7のアシ
ル;メトキシ、エトキシ、プロポキシ等の炭素数1〜6
のアルコキシ;アセトキシ、プロピオニルオキシ等の炭
素数2〜7のアシルオキシ;グリコフラノシルオキシ、
グリコピラノシルオキシ(例えば、α−D−グルコピラ
ノシルオキシ、α−D−ガラクトピラノシルオキシ、β
−L−アラビノピラノシルオキシ等)、グリコセプタノ
シルオキシ等のグリコシルオキシ;モノメチルアミノ、
モノエチルアミノ等のモノアルキルアミノ、および、ジ
メチルアミノ、ジエチルアミノ等のジアルキルアミノを
含む炭素数1〜6のアルキルアミノ;メチルチオ、エチ
ルチオ、プロピルチオ等の炭素数1〜6のアルキルチオ
が挙げられる。
Aで表わされるフェニル基、p−ベンゾキノニル基等
の基は、上記置換基を1〜5個有していてよく、2個以
上の置換基を有する場合には、それらの置換基は互いに
同一でもよく、また異なっていてもよい。また、このフ
ェニル基の置換基は、Bとの結合位に対してオルト位に
結合していることが好ましい。
また、フェニル基の隣接する二個の炭素原子にヒドロ
キシが結合した場合には、それらの酸素原子がメチレン
基を介して結合し、−O−CH2−O−結合を形成しても
よい。
上記一般式(I)において、Bは、単結合、又は、メ
チル、エチル、プロピル等の炭素数1〜4のアルキル;
例えば、メチル、エチル等のアルキル、メトキシ、エト
キシ等のアルコキシ、フルオロ、クロル、ブロム等のハ
ロゲン等の置換基を有することのあるフェニル等のアリ
ール;芳香族環に上記アリールの置換基と同様の置換基
を有することのあるベンジル等のアラルキル;ヒドロキ
シ;及びオキソからなる群から選択された少なくとも一
種の置換基を有していてもよい炭素数1〜4の直鎖アル
キレン基を表わす。
また、本発明において、一般式(I)におけるBがフ
ェニル、ベンジル、ヒドロキシ、及びオキソからなる群
から選択された少なくとも一種の置換基を有していても
よい炭素数1〜4の直鎖アルキレン基を表わすピペラジ
ン誘導体が好ましい。
上記一般式(I)において、Rは、水素原子;または
ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属原子;カルシウ
ム、マグネシウム等のアルカリ土類金属原子;メチル、
エチル、プロピル、ブチル等の炭素数1〜6のアルキ
ル;シクロペンチル、シクロヘキシル等のシクロアルキ
ル;フェニル、トリル、キシリル等のアリール基;ベン
ジル、ベンズヒドリル等のアラルキル基;からなる群か
ら選択された原子又は基を表わす。Rはアルキルである
ことが好ましい。
一般式(I)において、nは2または3であり、2で
あることが好ましい。
一般式(II)において、A1で表わされるフェニル
基、p−ベンゾキノニル基等の基が有する置換基の具体
例は、前記一般式(I)のAについて記載した置換基と
同様である。また、一般式(II)において、A1で表わ
されるフェニル基その他の基が有する置換基の数及び置
換位置は、一般式(I)について記載したことと同様で
ある。
一般式(II)において、B、R、及びnは一般式
(I)について記載したことと同様である。
本発明において、一般式(II)におけるA1が、置換
基として、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルオキシ、ア
ミノ、アルキルアミノ、アルキルチオ、ハロゲン、アル
キル、及びニトロからなる群から選択された少なくとも
一種の置換基を有するフェニル基を表わすピペラジン誘
導体が好ましい。
また、本発明において、一般式(II)におけるA
1が、置換基として、ヒドロキシ又はアルコキシを一個
以上有し、且つ、ハロゲン、アルキル、フルオロアルキ
ル、ホルミル、アルコキシカルボニル、アシル、アシル
オキシ、グリコシルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、
メルカプト、アルキルチオ、及びニトロからなる群から
選択された少なくとも一種の置換基を有するフェニル基
を表わすピペラジン誘導体が特に好ましい。
また、本発明において、一般式(II)におけるA
1が、置換基として、アルキル又はアルコキシを一個以
上有していてもよいp−ベンゾキノニル基を表わすピペ
ラジン誘導体が好ましい。
また、本発明において、一般式(II)におけるA
1が、置換基として、アルキル又はアルコキシを一個以
上有していてもよいクマリニル基を表わすピペラジン誘
導体が好ましい。
一般式(I)及び(II)において、Rが、水素原子、
アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又はアラ
ルキル基である化合物の場合には、その酸付加塩も本発
明に含まれる。上記酸付加塩としては、塩酸、臭化水素
酸、硫酸、フマール酸、マレイン酸、酒石酸等との無毒
性塩が挙げられる。
前記一般式(I)及び(II)で表わされる化合物は、
例えば、次の方法等により得ることができる。
(ただし、式中、Aは、置換基として、ハロゲン、ア
ルキル、フルオロアルキル、ホルミル、アルコキシカル
ボニル、アシル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルオキ
シ、グリコシルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、メル
カプト、アルキルチオ、及びニトロからなる群から選択
された少なくとも一種の置換基を有していてもよいフェ
ニル基、又はクマリニル基であり、Raは、水素原子、
アルキル、シクロアルキル、アラルキルまたはアリール
であり、nは2または3である。) 上記の一般式(III)、一般式(IV),および、ホル
ムアルデヒドまたはホルムアルデヒド供与体を用いたMa
nnich反応は、通常用いられる条件で行なうことができ
る。
上記の方法で用いられる一般式(IV)で表わされるピ
ペラジン誘導体としては、塩酸塩等の酸付加塩を用いて
もよい。ホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド供与
体としては、ホルマリン水溶液、パラホルムアルデヒド
等を用いることができる。上記の反応は、水、メタノー
ル、エタノール等のアルコール系溶媒、酢酸等の有機
酸、エーテル、ジオキサン等のエーテル系溶媒、DMF、
アセトニトリル等の極性溶媒中、0℃から溶媒の沸点ま
での温度範囲にて行なうことができる。尚、一般式(I
V)で表わされるピペラジン誘導体にホルムアルデヒド
等を反応させて得られる活性体、例えば、 (ただし、式中、Ra、およびnは上記と同義であ
る。)等と、一般式(III)で表わされる化合物を反応
させることによっても、一般式(I)で表わされる化合
物が得られる。
(ただし、式中、Q1は脱離基であり、A1、B、R、
およびnは前記一般式(II)で定義したものと同義であ
る。) 一般式(V)で表わされる化合物と一般式(VI)で表
わされるピペラジン誘導体との反応は、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、トリエチルアミ
ン等の塩基の存在下、エタノール、アセトン、塩化メチ
レン、DMF等の反応に関与しない溶媒中、0℃から溶媒
の沸点までの温度範囲にて行なうことができる。また、
上記反応は、無溶媒で直接50〜250℃の温度範囲にて加
熱することによって行なうことができる。尚、Q1で示
される脱離基としては、塩素、臭素などのハロゲン原
子、またはトシルオキシ基を挙げることができる。
(ただし、式中、Mはアルカリ金属又はアルカリ土類
金属であり、A1、B、およびnは前記と同義であ
る。) 上記反応は、エーテル、クロロホルム、メタノール、
テトラヒドロフラン等の反応に関与しない溶媒中、上記
一般式(VII)で表わされるピペラジン誘導体にアルカ
リ金属又はアルカリ土類金属水酸化物および二硫化炭素
を作用させ、−10℃から溶媒の沸点、好ましくは0〜30
℃の温度範囲にて行なわれる。
尚、上記の反応で、アルカリ金属又はアルカリ土類金
属水酸化物を使用しない場合には、一般式(VIII)で表
わされるピペラジン誘導体において、アルカリ金属又は
アルカリ土類金属が水素で置換された化合物が得られ
る。
(ただし、式中、Q2は脱離基であり、Rbはアルキ
ル、シクロアルキル、アラルキル又はアリールであり、
1、B、M、およびnは前記と同義である。) 上記反応は、メタノール、エタノール、DMF、テトラ
ヒドロフラン、クロロホルム、ベンゼン等の反応に関与
しない溶媒中、−10℃から溶媒の沸点、好ましくは0〜
30℃の温度範囲にて行なわれる。上記Q2で示される脱
離基としては、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原
子、p−トルエンスルホニルオキシ基、メタンスルホニ
ルオキシ基等を挙げることができる。
尚、出発原料として、前記一般式(VIII)で表わされ
るピペラジン誘導体においてアルカリ金属が水素で置換
された化合物を用いる場合には、アルカリ金属の存在
下、上述と同様にして反応を行なうことができる。
(ただし、式中、R1はアルキルであり、iは1〜5
の整数であり、A2は前記Aで表わされる基の内置換基
としてアルコキシまたはアルコキシカルボニルを有する
基を除く基を表わし、B、R、およびnは前記と同義で
ある。) 上記反応は、上記一般式(IX)で表わされるピペラジ
ン誘導体にエーテルの開裂試薬を作用させ、A2で表わ
される基に置換しているアルコキシ基をヒドロキシ基に
する反応である。
上記エーテル開裂試薬としては、三臭化ホウ素、臭化
水素酸、ヨウ化トリメチルシラン、ピリジン塩酸塩など
を用いることができるが、三臭化ホウ素を用いることが
好ましい。
上記反応に三臭化ホウ素を用いる場合には、反応に関
与しない溶媒、好ましくは塩化メチレン、クロロホルム
等のハロゲン化アルキル系溶媒中、−70℃〜30℃、好ま
しくは−50℃〜0℃の温度範囲にて、1時間〜5日間、
好ましくは5時間〜2日間反応させることにより行なわ
れる。
(ただし、式中、R2はアルキルまたはアシルであ
り、Q3は脱離基であり、iは1〜5の整数であり、A3
は、前記A1で表わされる基の内置換基としてヒドロキ
シを有する基を除く基を表わし、B、R、およびnは前
記と同義である。) 上記反応は、上記一般式(X)で表わされるピペラジ
ン誘導体において、A3で表わされる基に置換している
ヒドロキシ基をアルキル化又はアシル化する反応であ
る。
上記反応は、クロロホルム等の反応に関与しない溶媒
中、上記一般式(X)で表わされるピペラジン誘導体に
無水酢酸等のアシル化剤又はジアルキル硫酸等のアルキ
ル化剤を作用させて行なわれる。
(ただし、式中、B1及びB2はそれぞれ、アルキル
基、アリール基、又はアラルキル基で置換されていても
よいがヒドロキシ基およびオキソ基で置換されているこ
とはない炭素数1〜3の直鎖アルキレン基であり、更に
1は単結合であってもよく(但し、B1及びB2の直鎖
アルキレン基の炭素数の合計は4以下である)、R3
ヒドロキシ基または水素原子であり、A、R、およびn
は前記と同義である。) 上記反応は、上記一般式(XI)で表わされるピペラジ
ン誘導体において、>C=O基を還元する反応である。
上記還元反応は、メタノール、エタノール、THF等の
一般式に還元に用いることのできる溶媒中、上記一般式
(XI)で表わされるピペラジン誘導体に水素化ホウ素ナ
トリウム、水素化ホウ素ナトリウム−塩化アルミニウム
等の還元剤を作用させて行なわれる。
(ただし、式中、B3は単結合、又はアルキル基、ア
リール基、アラルキル基、ヒドロキシ基若しくはオキソ
基で置換されていてもよい炭素数1〜3の直鎖アルキレ
ン基であり、A、Ra、およびnは前記と同義であ
る。) 上記反応は、上記一般式(XII)で表わされるカルボ
ン酸をピペラジン誘導体と脱水縮合させる方法である。
上記縮合反応は、ジシクロヘキシルカルボジイミド等
の一般的な縮合剤を用いて行なうことができ、また、カ
ルボン酸をその反応性誘導体に導いてピペラジン誘導体
と縮合させることもできる。
さらに以下に示す方法等により一般式(I)で表わさ
れる化合物を得ることができる。
上記反応において、酸化剤としてはFeCl3の他に、硝
酸、酸化銀、四酢酸鉛、重クロム酸アルカリ塩、及び酸
化鉛等が使用できる。
次に一般式(I)で表わされるピペラジン誘導体の代
表的化合物を第1表及び第2表に示す。
次に、本発明の化合物に関する過酸化脂質生成阻害作
用、並びに、in vivoにおける急性肝障害モデルでのGO
T、GPTの逸脱抑制作用の薬理実験を示す。
実験1。過酸化脂質生成阻害作用 実験方法 ラット分離肝細胞は、宇井らの方法(岡博、宇井理
生;遊離細胞−実験と応用p.91)により調製した。脂質
の過酸化反応には、−85℃で凍結保存した後、用時融解
した死細胞を用いた。
肝細胞懸濁液50μl(蛋白量0.5〜1.0mg)を遠心管に
入れて、被検化合物のDMSO溶液5μlを加え、次いで40
ミリモルADP溶液50μlおよび4ミリモルNADPH溶液50μ
lを加えた後、0.5モルトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)35
0μlを加え、37℃で1時間振盪した。遠心管を氷水中
に移して反応を停止させ、8.1%SDS溶液0.2ml、BHTエタ
ノール溶液(5000ppm)50μl、20%酢酸(pH3.5)1.8m
l、0.8%TBA溶液(pH3.5)1.5mlを加えた。遠心管を95
〜98℃の水浴に移し、1時間加熱し発色させた。冷後、
遠心分離し、530nmにおける吸光度を測定して被検化合
物の脂質過酸化反応に対する阻害度(%)を下記式によ
り求めた。
なお、コントロール群は被検化合物溶液の代わりにDM
SOのみを使用した。
その結果を第3表に示す。第3表における被検化合物
No.は、第1表及び第2表に記載の化合物No.を示す。
実験1から、本発明におけるピペラジン誘導体化合物
がin vitroで酵素的な過酸化脂質生成に対し優れた阻害
作用を有することが明らかになった。
実験2。in vivoのCCl4急性肝障害モデルでのGOT、GPT
の逸脱抑制作用 実験方法 24時間絶食した170〜180gのWistar系雄性ラットにオ
リーブ油に溶解した50%CCl41ml/kgを経口投与し、急性
肝障害を惹起させた。被検化合物はCCl4投与の3時間前
に30mg/kgを経口投与した。対照群には被検化合物のか
わりに1.0%メチルセルロース(MC)を、正常群にはCCl
4のかわりにオリーブ油を経口投与した。CCl4投与24時
間後ラットをエーテル麻酔下に開腹し腹部大静脈から採
血し、採取血液を3000r.p.mで10分間遠心分離した後血
漿を採取した。血漿中のGOT、GPT(karmen法)をオート
アナライザー(日立705)で測定した。被検化合物は1.0
%MC溶液に懸濁して用いた。
急性肝障害モデルにおける被検化合物の効果は、GO
T、GPTの増加抑制率で判定した。
その結果を第4表に示す。第4表において、***は
90%〜100%、**は60%〜90%未満、*は30%〜60%
未満の抑制率を示す。
また、被検化合物No.は、第1表及び第2表に記載の
化合物No.を示す。
なお、GOT、GPTの増加抑制率(%)は下記式により求
めた。
CCl4投与による肝細胞の障害時には酵素の遊出が起こ
り、種々の酵素活性が血清中に出現する。そのため障害
の指標として血清トランスアミナーゼの活性を測定する
のは有効な方法で、血清トランスアミナーゼにはGOT
(グルタミン酸−オキザロ酢酸トランスアミナーゼ)、
GPT(グルタミン酸−ピルビン酸トランスアミナーゼ)
があり、肝障害の指標として測定した。
実験2に示されるように、本発明におけるピペラジン
誘導体は肝障害の指標とされるGOT、GPTの上昇を有意に
抑制した。
以上の薬理実験により、本発明におけるピペラジン誘
導体が優れた過酸化脂質生成阻害作用並びにin vivoの
急性肝障害モデルでのGOT、GPTの逸脱抑制作用を有する
ことが判明した。
また、本発明におけるピペラジン誘導体の毒性につい
ては、例えば、第1表及び第2表に記載の化合物No.4、
5、22、23、32、33、38、75、及び113の化合物は、160
0ng/kgの経口投与で死亡例はなかった。
本発明の肝疾患治療剤は、通常は製剤的担体と共に製
剤組成物の形態とされる。担体としては、使用形態に応
じた薬剤を調製するのに通常使用される増量剤、結合
剤、崩壊剤、滑沢剤等の希釈剤あるいは賦形剤が用いら
れる。また投与形態としては、注射剤、散剤、カプセル
剤、顆粒剤、錠剤などいずれの形態でも可能である。投
与量は、患者の症状の程度によって異なるが、通常は本
発明におけるピペラジン誘導体を1日約10mg〜1gを患者
に投与すればよい。
以上、本発明におけるピペラジン誘導体は優れた過酸
化脂質生成阻害作用並びにin vivoのCCl4急性肝障害モ
デルでのGOT、GPTの逸脱抑制作用を有し、肝疾患治療
剤、抗炎症剤、抗リウマチ剤、消化管疾患治療剤、特に
肝疾患治療剤として有用である。
次に、実施例により本発明を更に詳細に説明する。な
お、各実施例において、化合物名の後に記載した化合物
番号は、前記第1表及び第2表に示した化合物No.であ
る。
[実施例1] i) 3,4,5−トリメトキシベンジルクロリド 3,4,5−トリメトキシベンジルアルコール10gをベンゼ
ン40mlに溶解して、氷冷下塩化チオニル7.6gのベンゼン
溶液10mlを滴下し、滴下終了後、室温で15分攪拌した。
反応液を冷却した炭酸カリウム水溶液中に注ぎ、ベンゼ
ン層を分取した。ベンゼン層を飽和食塩水で洗浄後、無
水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去して標題化
合物の黄色固体11.0gを得た。
ii) 1−(3,4,5−トリメトキシベンジル)ピペラジ
ン ピペラジン・6H2O4.48gおよびエタノール10mlの混合
物を65〜70℃に加温して均一溶液とし、この溶液にピペ
ラジン・2HCl・H2O4.09gおよびエタノール5mlを加え、
同温にて3,4,5−トリメトキシベンジルクロリド5.0gお
よびエタノール15mlを一度に加えた。65〜70℃でさらに
30分攪拌後、氷冷した。析出した不溶物を濾別し、母液
を濃縮後、6N塩酸のエタノール溶液8mlを加えて氷冷下3
0分攪拌した。析出した結晶を濾取し、エタノールで洗
浄後乾燥し、標題化合物の塩酸塩を得た。この塩酸塩を
水15mlに溶解し、1N水酸化ナトリウムでアルカリ性とし
て、塩析下クロロホルムで7回抽出した。クロロホルム
層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去して
標題化合物の微黄色結晶性粉末4.93gを得た。
iii) ナトリウム 4−(3,4,5−トリメトキシベンジ
ル)−1−ピペラジンカルボジチオエート(化合物番号
89) 1−(3,4,5−トリメトキシベンジル)ピペラジン4.9
gのエーテル懸濁液50mlに、氷冷下水酸化ナトリウム1.0
1gの水1.5ml溶液を加え、同温にて二硫化炭素1.81gのエ
ーテル溶液13mlを滴下した。室温で一晩攪拌し、析出し
た結晶を濾取してエーテルで洗浄した。減圧乾燥により
標題化合物の白色粉末6.67gを得た。
m.p. 119〜122℃1 H−NMR(CD3OD)δ: 2.30〜2.60(m,4H) 3.46(s,2H) 3.76(s,3H) 3.84(s,6H) 4.3〜4.6(m,4H) 6.64(s,2H) 3380,1590,1460,1420,1220,1130. [実施例2] i) メチル 4−(3,4,5−トリメトキシベンジル)
−1−ピペラジンカルボジチオエート ナトリウム 4−(3,4,5−トリメトキシベンジル)
ピペラジンカルボジチオエート6.67gのメタノール溶液7
0mgに、氷冷下ヨウ化メチル2.6gのメタノール溶液20ml
を20分かけて滴下し、同温にて3時間攪拌した。減圧
下、溶媒を留去して得られた残渣を水に溶解し、クロロ
ホルムで抽出した。クロロホルム層を飽和食塩水で洗浄
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去
し、得られた粗体をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーで精製して、標題化合物を淡黄色結晶として3.7g得
た。1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.40〜2.60(m,4H) 2.66(s,3H) 3.46(s,2H) 3.84(s,3H) 3.86(s,6H) 3.9〜4.3(m,4H) 6.55(s,2H) MS(m/e) 356(M+),341,309 ii) メチル 4−(3,4,5−トリメトキシベンジル)
−1−ピペラジンカルボジチオエート・塩酸塩(化合物
番号41) m.p. 212.5〜214℃(分解)1 H−NMR(CD3OD)δ: 2.65(s,3H) 3.1〜3.7(m,6H) 3.78(s,3H) 3.90(s,6H) 4.33(s,2H) 4.9〜5.5(m,2H) 6.94(s,2H) 2400,1590,1460,1420,1325,1270,1250,1120,950. [実施例3] メチル 4−(3,4,5−トリヒドロキシベンジル)−1
−ピペラジンカルボジチオエート(化合物番号40) 三臭化ホウ素2.6mlを塩化メチレン100mlに加えて−40
℃に冷却し、メチル 4−(3,4,5−トリメトキシベン
ジル)−1−ピペラジンカルボジチオエート2gの塩化メ
チレン50ml溶液を約30分で滴下した。反応混合物を徐々
に昇温させ、室温で一夜攪拌後、氷冷下で水を少しずつ
加えた。析出した沈殿物を濾取し、水、アセトンの順で
洗浄して、減圧下室温で乾燥した。これを少量のメタノ
ールに溶解し、水を加えて析出した沈殿物を濾取し減圧
乾燥することにより、標題化合物の臭化水素酸塩を淡赤
色粉末として450mg得た。
m.p. 158〜160℃(分解)1 H−NMR(CD3OD)δ: 2.64(s,3H) 3.0〜3.7(m,6H) 4.16(s,2H) 4.8〜5.6(m,2H) 6.53(s,2H) 3125,1625,1545,1450,1420,1340,1255,1025. [実施例4] 4−(3,4,5−トリメトキシベンジル)−1−ピペラジ
ンカルボジチオ酸(化合物番号108) 3,4,5−トリメトキシベンジル−1−ピペラジン・二
塩酸塩1.40g(4.13ミリモル)を10%水酸化ナトリウム
水溶液に溶解後クロロホルムで抽出し、抽出液を硫酸ナ
トリウムで乾燥し、溶媒を留去することにより遊離のア
ミンを白色結晶として933mg得た(収率90.3%)。
これをメタノール3mlに溶解し、二硫化炭素0.25ml
(4.1ミリモル)を滴下した後、室温で1時間攪拌し
た。
不溶物を濾別し、メタノールで洗浄後、淡黄色の粉末
を得、これを減圧下乾燥して標題化合物1260mgを得た
(収率98.7%)。
m.p. 171〜174℃(分解)1 H−NMR(DMSO−d6)δ: 2.9〜4.0(m,8H) 3.64,3.77(eachs,9H) 4.1〜4.6(m,2H) 6.4〜6.8(m,2H) 8.2〜9.6(br,1H) 3400,2980,2960,2920,2895,2820,2645,2575,2500,1585,
1495,1460,1440,1435,1420,1380,1360,1350,1340,1320,
1250,1240,1230,1200,1175,1150,1120,1100,1060,1020,
1005,990,980,960,940,915,835,820. [実施例5] メチル 4−(3,4,5−トリアセトキシベンジル)−1
−ピペラジンカルボジチオエート(化合物番号42) メチル 4−(3,4,5−トリヒドロキシベンジル)−
1−ピペラジンカルボジチオエート395mg(1.0ミリモ
ル)に乾燥ピリジン2mlを加え、この懸濁液に氷冷下、
塩化アセチル0.22ml(3.1ミリモル)を加え攪拌した。
室温で一夜攪拌後、水を加えた後、酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム
にて乾燥した。溶媒留去後、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーにて精製し、エーテルより結晶させ、
標題化合物として白色結晶249mgを得た(収率63.4
%)。
m.p. 141〜143℃1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.27(s,9H) 2.35〜2.65(m,4H) 2.66(s,3H) 3.51(s,2H) 3.8〜4.4(m,4H) 7.10(s,2H) 2930,2905,2800,1775,1495,1470,1420,1360,1215,1205,
1200,1180,1165,1130,1045,1000,890. [実施例6] メチル 4−(5−アセトキシ−2−ヒドロキシベンジ
ル)−1−ピペラジンカルボジチオエート(化合物番号
21) 4−アセトキシフェノール152mg、メチル 1−ピペ
ラジンカルボジチオエート211mg、および、パラホルム
アルデヒド36mgをクロロホルム5mlに加え、4時間還流
した。氷冷後、クロロホルムを加え、水および飽和食塩
水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留
去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精
製し、得られた油状物にエタノールを加えて結晶化さ
せ、濾取することにより、標題化合物として白色結晶22
4mgを得た(収率65.9%)。
m.p. 124℃1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.24(s,3H) 2.66(s,3H) 2.3〜2.8(m,4H) 3.68(s,2H) 4.0〜4.4(m,4H) 6.6〜7.0(m,3H) 2810,1750,1490,1425,1370,1250,1230,1215,1195,1145. [実施例7] メチル 4−(2,3,4−トリヒドロキシベンジル)−1
−ピペラジンカルボジチオエート(化合物番号32) 37%ホルマリン0.15ml(2.0ミリモル)とメタノール4
mlの混合液に、攪拌下、メチル 1−ピペラジンカルボ
ジチオエート353mg(2.0ミリモル)のメタノール溶液2m
lを滴下した。これにピロガロール253mg(2.0ミリモ
ル)を加えた後、遮光下、室温で一夜攪拌した。析出し
た固形物を濾過し、濾液をとり、溶媒を留去した。残渣
にクロロホルムを加え、不溶物を除去した後、溶媒を留
去した。得られた固形物を熱エタノールで洗浄し、標題
化合物として淡茶色粉末210mgを得た(収率11.1%)。1 H−NMR(DMSO−d6)δ: 2.49(s,4H) 2.56(s,3H) 3.51(s,2H) 3.7〜4.3(br,4H) 6.1〜6.4(m,2H) 8.1〜8.9(br,3H) [実施例8] 4−(3,4,5−トリヒドロキシベンジル)−1−ピペラ
ジンカルボジチオ酸(化合物番号109) 窒素雰囲気下、4−(3,4,5−トリメトキシベンジ
ル)−1−ピペラジンカルボジチオ酸1033mg(3.02ミリ
モル)を乾燥塩化メチレンに懸濁し、ドライアイス−ア
セトン浴で−78℃に冷却し、これに三臭化ホウ素3mlの
塩化メチレン溶液50mlを滴下した。徐々に室温に戻し、
室温で5日攪拌した。反応混合物に水を加えたのち、不
溶物を濾過し、水で洗浄後、得られた黄色固体をメタノ
ールに溶解し、不溶物を除去した後、溶媒留去した。得
られた半油状物にエーテルを加え、不溶物を濾別後、乾
燥した。これをセルロースカラムクロマトグラフィー
(アビセルTM、ブタノール:酢酸:水=10:1:1)にて精
製し、溶出液を留去後、エーテルを加え不溶の結晶を濾
過し、標題化合物103mgを得た(収率11.4%)。
m.p. 250℃以上1 H−NMR(DMSO−d6)δ: 2.8〜4.3(m,10H) 6.38(s,2H) 8.0〜9.5(br,4H) 3400,3325,3105,3000,2920,2840,2760,2700,2550,1610,
1530,1450,1430,1395,1380,1330,1300,1235,1190,1160,
1150,1070,1035,1005,940,860. [実施例9] メチル 4−(2,3,4−トリアセトキシベンジル)−1
−ピペラジンカルボジチオエート(化合物番号34) メチル 4−(2,3,4−トリヒドロキシベンジル)−
1−ピペラジンカルボジチオエート50gをクロロホルム5
20mlに懸濁させ、該溶液に氷冷下無水酢酸97.3gを15分
間かけて滴下したのち、さらに1時間攪拌した。反応混
合物を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥した。乾燥剤を濾別したのち、濾液を減圧
下にて濃縮した。残渣の油状物に酢酸エチル250mlを加
えて結晶化させ、1時間攪拌後、結晶を濾取、該結晶を
酢酸エチルで洗浄し標題化合物の白色結晶48.8gを得た
(収率69.7%)。
m.p. 148〜150℃(分解)1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.27(s,9H) 2.3〜2.6(m,4H) 2.65(s,3H) 3.44(s,2H) 3.8〜4.3(br,4H) 7.13(d,1H,J=8.6Hz) 7.28(d,1H,J=8.6Hz) 2900,2800,1760,1450,1420,1360,1260,1210,1170,1050,
1010,910,880,820,770. [実施例10] i) ベンジル 1−ピペラジンカルボジチオエート 1−ピペラジンカルボジチオ酸3.0gに、メタノール9m
lと水酸化ナトリウム0.8gとを水1.2mlに溶解した溶液を
加え、10分間攪拌した。メタノールと水を50℃以下で減
圧留去し、残渣にメタノール9mlを加えた。該溶液に氷
冷下臭化ベンジル3.1gを20分間かけて滴下したのち、室
温でさらに15分間攪拌した。不溶物を濾別し、濾液を減
圧留去したのち、エーテルで抽出した。このエーテル溶
液を水および食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥後、溶媒を減圧留去して標題化合物の淡黄色油状物3.
13gを得た(収率67.0%)。1 H−NMR(CDCl3)δ: 1.72(s,1H) 2.6〜3.1(m,4H) 4.05(br,4H) 4.57(s,2H) 6.9〜7.6(m,5H) 2950,2900,1460,1420,1250,1220,1130,1020,980,750,70
0. ii) ベンジル 4−(2,3,4−トリヒドロキシベンジ
ル)−1−ピペラジンカルボジチオエート(化合物番号
100) 35%ホルマリン0.51gをエタノール7.7mlに溶解した溶
液に、氷冷下ベンジル 1−ピペラジンカルボジチオエ
ート1.5gをエタノール7.5mlに溶解した溶液を加え室温
で10分間攪拌し、さらに該溶液に氷冷下ピロガロール3.
7gをエタノール15.3mlに溶解した溶液を一度に加え、室
温で2.5時間攪拌した。
エタノールを減圧留去し、残渣をジクロロメタンで抽
出した。このジクロロメタン溶液を、水および食塩水で
洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去
して、標題化合物の淡赤色粉末2.17gを得た(収率92.9
%)。
m.p. 125〜126℃(分解)1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.4〜2.8(m,4H) 3.64(s,2H) 4.14(br,4H) 4.52(s,2H) 6.11(br,3H) 7.0〜7.4(m,7H) [実施例11] 4−(2,3,4−トリメトキシベンジル)−1−ピペラジ
ンカルボジチオ酸(化合物番号93) トリメタジジン985mg(3.7ミリモル)をメタノール10
mlに溶解し、室温で攪拌下に二硫化炭素0.23mlを25分で
滴下した。さらに、室温で5時間攪拌した。析出物を濾
過し、メタノールで洗浄し、標題化合物1.11g(収率87.
4%)を得た。
m.p. 148〜150℃(分解)1 H−NMR(DMSO−d6)δ: 2.2〜2.7(m,4H) 2.9〜4.0(m,4H) 3.75(s,3H) 3.78(s,3H) 3.80(s,3H) 4.1〜4.6(m,2H) 6.6〜7.1(m,2H) 8.2〜9.4(br,1H) 2975,2900,2810,2780,2700,1600,1490,1460,1440,1410,
1380,1350,1320,1290,1280,1250,1230,1200,1180,1090,
1040,1000,960,940,920,890,850,800,780,750,690. [実施例12] i) メチル 4−(2,3,4−トリメトキシベンジル)
−1−ピペラジンカルボジチオエート(化合物番号33) 窒素雰囲気下、4−(2,3,4−トリメトキシベンジ
ル)−1−ピペラジンカルボジチオ酸2.0g、粒状水酸化
ナトリウム0.26g、および、メタノール3mlを混合し、室
温で反応溶液が均一になるまで攪拌した。該溶液に、氷
冷下、ヨウ化メチル0.39mlをメタノール2.4mlに溶解し
た溶液に滴下した。滴下終了後、室温で2.5時間攪拌
し、溶媒を減圧留去した。残渣をクロロホルムと水とを
加え、クロロホルム層を分離し、該クロロホルム層を飽
和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶
媒を減圧留去し、標題化合物として白色粉末2.0gを得た
(収率97.9%)。1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.4〜2.7(m,4H) 2.65(s,3H) 3.51(s,2H) 3.86(s,3H) 3.87(s,6H) 3.8〜4.3(m,4H) 6.63(d,1H,J=8.6Hz) 6.97(d,1H,J=8.6Hz) ii) メチル 4−(2,3,4−トリメトキシベンジル)
−1−ピペラジンカルボジチオエート・塩酸塩 メチル 4−(2,3,4−トリメトキシベンジル)−1
−ピペラジンカルボジチオエート1.6gに、氷冷下、1N塩
酸のエタノール溶液9mlを滴下したのち、室温で33時間
攪拌した。析出した結晶を濾取し、エタノールで洗浄
し、標題化合物として白色粉末1.5gを得た(収率87.3
%)。
m.p. 182〜184℃(分解)1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.65(s,3H) 2.6〜3.1(m,2H) 3.2〜3.8(m,2H) 3.87(s,3H) 3.88(s,3H) 3.95(s,3H) 3.9〜4.2(m,2H) 4.22(br,2H) 4.8〜5.4(m,2H) 6.7(d,1H,J=8Hz) 7.42(d,1H,J=8Hz) 2900,2450,1600,1500,1460,1400,1300,1270,1220,1120,
1100,1020,960,820. [実施例13] i) イソプロピル 4−(3,4,5−トリメトキシベン
ジル)−1−ピペラジンカルボジチオエート(化合物番
号96) ナトリウム 4−(3,4,5−トリメトキシベンジル)
−1−ピペラジンカルボジチオエート364mgをエタノー
ル2mlに懸濁し、ヨウ化イソプロピル204mgを加え、得ら
れる均一溶液を室温で1晩攪拌した。エタノールを減圧
留去し、残渣にエーテルおよび水を加え、エーテル層を
分取し、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し
た。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーで精製し、標題化合物として無色油状物27
0mgを得た(収率70.3%)。1 H−NMR(CDCl3)δ: 1.41(d,6H,J=7Hz) 2.3〜2.7(m,4H) 3.45(s,2H) 3.8 and3.85(eachs,9H) 3.9〜4.6(m,5H) 6.54(s,2H) ii) イソプロピル 4−(3,4,5−トリメトキシベン
ジル)−1−ピペラジンカルボジチオエート・塩酸塩 上記化合物250mgをクロロホルム2mlに溶解し、1N塩酸
のメタノール溶液2mlを加えたのち減圧留去し、残渣を
エタノール/ジエチルエーテルで結晶化させ濾取し、冷
却したエタノールおよびジエチルエーテルで洗浄し、標
題化合物として白色結晶230mgを得た(収率84.1%)。
m.p. 210〜212℃1 H−NMR(CDCl3)δ: 1.44(d,6H,J=8Hz) 2.5〜3.1(m,2H) 3.3〜4.4(m,7H) 3.84 and3.92(each s,9H) 5.0〜5.4(m,2H) 6.94(s,2H) 2510,2410,1590,1455,1425,1400,1330,1275,1255,1120,
945. [実施例14] メチル 4−(2−ヒドロキシ−5−メトキシベンジ
ル)−1−ピペラジンカルボジチオエート(化合物番号
20) 37%ホルマリン1.05gをエタノール20mlに加え、さら
に氷冷下、メチル 1−ピペラジンカルボジチオエート
2.29gを加え、室温で30分間攪拌した。4−メトキシフ
ェノール1.24gを加え、1晩加熱還流した。溶媒を減圧
留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで
精製した。得られた油状物にエタノール10mlを加えて結
晶化させ、濾取後、エタノールで洗浄することにより、
標題化合物として白色結晶1.06gを得た(収率34%)。
m.p. 112℃1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.65(s,3H) 2.5〜2.8(m,4H) 3.68(s,2H) 3.73(s,3H) 3.9〜4.4(m,4H) 6.4〜6.9(m,3H) 9.5(br,1H) 1490,1420,1255,1225,1210,1035,995,870,735. [実施例15] メチル 4−(2,5−ジヒドロキシベンジル)−1−ピ
ペラジンカルボジチオエート・塩酸塩(化合物番号16) メチル 4−(5−アセトキシ−2−ヒドロキシベン
ジル)−1−ピペラジンカルボジチオエート(実施例6
で合成した化合物)10.6gをエタノール38mlに懸濁し、
窒素下、室温で濃塩酸53mlを加えた。結晶が溶解したら
濾過で不溶物を除き、不溶物をエタノール4mlで洗浄
後、得られた淡褐色の濾液と洗液を室温で20時間攪拌し
た。得られた懸濁液を80℃で3時間攪拌し、さらに室温
で8時間攪拌した。結晶を濾取しエタノールにて洗浄し
淡褐色結晶性粉末の標題化合物6.34gを得た。
m.p. 200〜202℃(分解)1 H−NMR(CD3OD)δ: 2.65(s,3H) 3.1〜3.5(m,4H) 4.30(s,2H) 4.0〜4.7(m,4H) 6.6〜6.9(m,3H) 3200,3000,2830,2700,2580,1500,1450,1435,1415,1380,
1335,1320,1260,1230,1200,1190,950,835,825. [実施例16] メチル 4−(2−ヒドロキシ−3−メトキシベンジ
ル)−1−ピペラジンカルボジチオエート(化合物番号
18) 35%ホルマリン0.86gをエタノール10mlに溶解し、該
溶液に氷冷下、メチル 1−ピペラジンカルボジチオエ
ート2.35gをエタノール5mlに溶解した溶液を滴下し、室
温で30分間攪拌した。この反応溶液に、氷冷下、2−メ
トキシフェノール1.24gをエタノール5mlに溶解した溶液
を加え、1晩加熱還流した。室温まで冷却後、析出した
結晶を濾取し、エタノール5mlで洗浄し、標題化合物と
して白色粉末1.44gを得た(収率45.9%)。
m.p. 151〜152℃(分解)1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.3〜2.8(m,4H) 2.65(s,3H) 3.75(s,2H) 3.87(s,3H) 4.2(br,4H) 6.4〜6.9(m,3H) 10(br,1H) 3450,2580,1580,1460,1420,1230,1140,1070,990,960,83
0,770,730. [実施例17] メチル 4−(6−プロピルオキシカルボニル−2,3,4
−トリヒドロキシベンジル)−1−ピペラジンカルボジ
チオエート(化合物番号44) 35%ホルマリン水溶液0.86g(10ミリモル)をエタノ
ール10mlに溶解し、氷浴中、メチル 1−ピペラジンカ
ルボジチオエート1.94g(10ミリモル、純度90.7%)を
エタノール4mlに溶解した溶液を加え室温で30分間攪拌
した。この溶液に氷浴中、没食子酸プロピル2.12g(10
ミリモル)をエタノール4mlに溶解した溶液を滴下し、
室温で一晩攪拌した後、4時間加熱還流した。室温まで
冷却後、析出した結晶を濾別しエタノールで洗浄し、標
題化合物を灰白色粉末として1.843g得た(収率31.3
%)。
m.p. 142〜144℃(分解)1 H−NMR(CDCl3)δ: 0.99(t,3H,J=7Hz) 1.5〜1.9(m,2H) 2.4〜2.8(m,4H) 2.66(s,3H) 3.9〜4.4(m,8H) 5.0〜5.6(br,3H) 7.08(s,1H) 3380,2960,1700,1600,1460,1420,1340,1260,1230,1100,
980,780. [実施例18] i) メチル 4−(3,4−ジメトキシ−2−ヒドロキ
シベンジル)−1−ピペラジンカルボジチオエート(化
合物番号35) 35%ホルマリン0.86gをエタノール10mlに溶解し、氷
冷下、該溶液にメチル 1−ピペラジンカルボジチオエ
ート2.35gをエタノール5mlに溶解した溶液を滴下し、室
温で30分間攪拌した。この反応溶液に、氷冷下、2,3−
ジメトキシフェノール1.54gをエタノール5mlに溶解した
溶液を加え、1晩加熱還流した。室温まで冷却後、溶媒
を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで
精製後、エタノール10mlを加えて結晶化し、この結晶を
濾取した。エタノールで洗浄し、標題化合物として、淡
黄色結晶1.76gを得た(収率51.5%)。
m.p. 113℃(分解)1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.4〜2.9(m,4H) 2.66(s,3H) 3.69(s,2H) 3.84(s,3H) 3.88(s,3H) 4.2(br,4H) 6.35(d,1H,J=8Hz) 6.64(d,1H,J=8Hz) ii) メチル 4−(3,4−ジメトキシ−2−ヒドロキ
シベンジル)−1−ピペラジンカルボジチオエート・塩
酸塩 メチル 4−(3,4−ジメトキシ−2−ヒドロキシベ
ンジル)−1−ピペラジンカルボジチオエート0.5gをク
ロロホルム1mlに溶解し、氷冷下、該溶液に1NHClのエー
テル溶液1.46mlを滴下し、室温で攪拌した。析出した結
晶を濾取し、エーテル6mlで洗浄し、標題化合物として
白色粉末0.53gを得た(収率95.9%)。
m.p. 204〜205℃(分解)1 H−NMR(CDCl3/CD3OD)δ: 2.66(s,3H) 2.8〜3.2(m,2H) 3.4〜4.2(m,4H) 3.86(s,3H) 3.88(s,3H) 4.28(s,2H) 4.9〜5.4(m,2H) 6.55(d,1H,J=8.8Hz) 7.25(d,1H,J=8.8Hz) 3420,2920,2350,1620,1510,1480,1420,1280,1220,1100,
1030,950,790. [実施例19] メチル 4−(2−ヒドロキシベンジル)−1−ピペラ
ジンカルボジチオエート(化合物番号4) 35%ホルマリン0.86gをエタノール10mlに溶解し、氷
冷下、該溶液にメチル 1−ピペラジンカルボジチオエ
ート2.35gをエタノール4mlに溶解した溶液を滴下し、室
温で30分間攪拌した。この反応溶液に、氷冷下、フェノ
ール2.82gをエタノール4mlに溶解した溶液を加え、室温
で3時間攪拌したのち、さらに1晩加熱還流した。室温
まで冷却後、溶媒の約半量を減圧留去し、残渣にエーテ
ル5mlを加えて析出した結晶を濾取し、エーテル15mlで
洗浄し、標題化合物の粗結晶1.63gを得た。この粗結晶
をクロロホルムに溶解し、該溶液にクロロホルムの2倍
量のエタノールを加え、析出した結晶を濾取して、標題
化合物として白色結晶0.95gを得た(収率33.4%)。
m.p. 147℃1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.5〜2.8(m,4H) 2.66(s,3H) 3.73(s,2H) 4.2(br,4H) 6.7〜7.3(m,4H) 3400,2820,1580,1420,1270,1250,1220,980,920,750. [実施例20] i) メチル 4−(2,3−ジヒドロキシベンジル)−
1−ピペラジンカルボジチオエート(化合物番号15) カテコール1.10g、メチル 1−ピペラジンカルボジ
チオエート2.11g、パラホルムアルデヒド0.36g、およ
び、クロロホルム10mlを混合し、1晩加熱還流した。室
温まで冷却後、不純物を除去し、クロロホルム層を水洗
し、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥した。溶媒を減圧留去した残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製したのち、エタノールにより
結晶させた。得られた結晶を1.09gをクロロホルム4mlに
溶解しエタノール8mlを加えて析出した結晶を濾取し、
標題化合物として白色結晶0.94gを得た(収率34.6
%)。
ii) メチル 4−(2,3−ジヒドロキシベンジル)−
1−ピペラジンカルボジチオエート・塩酸塩 メチル 4−(2,3−ジヒドロキシベンジル)−1−
ピペラジンカルボジチオエート250mgをアセトン3mlに溶
解し、氷冷下、該溶液に1NHClのエーテル溶液0.84mlを
加え、室温で攪拌した。溶媒を減圧留去し、残渣にアセ
トン2mlを加えて室温で攪拌し、析出した結晶を濾取
し、アセトン4mlで洗浄して、標題化合物として、白色
粉末213mgを得た(収率76.2%)。
m.p. 187〜189℃(分解)1 H−NMR(CD3OD)δ: 2.65(s,3H) 3.1〜3.6(br,6H) 3.8〜5.1(m,2H) 4.40(s,2H) 6.6〜7.0(m,3H) 3460,3260,2580,1600,1480,1400,1280,1240,1210,980,7
30. [実施例21] i) メチル 4−(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキ
シベンジル)−1−ピペラジンカルボジチオエート(化
合物番号43) 35%ホルマリン0.86gをエタノール10mlに溶解し、氷
冷下、該溶液にメチル 1−ピペラジンカルボジチオエ
ート2.35gをエタノール4mlに溶解した溶液を滴下し、室
温で30分間攪拌した。この反応溶液に氷冷下、2,6−ジ
メトキシフェノール1.54gをエタノール4mlに溶解した溶
液を加え、室温で1時間攪拌後、38時間加熱還流した。
室温まで冷却したのち、析出した結晶を濾取し、エタノ
ールで洗浄して標題化合物として白色結晶1.94gを得た
(収率56.7%)。1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.3〜2.7(m,4H) 2.66(s,3H) 3.45(s,2H) 3.87(s,6H) 4.1(s,4H) 5.59(s,1H) 6.55(s,2H) ii) メチル 4−(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキ
シベンジル)−1−ピペラジンカルボジチオエート・塩
酸塩 メチル 4−(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシベ
ンジル)−1−ピペラジンカルボジチオエート500mgを
クロロホルム4mlに溶解し、氷冷下、1NMClのエーテル溶
液1.46mlを滴下した。溶媒を減圧留去し、残渣に酢酸エ
チル8mlを加え、1晩室温で攪拌した。析出した結晶を
濾取し、標題化合物として白色粉末529mgを得た(収率9
5.9%)。
m.p. 187〜188℃(分解)1 H−NMR(CD3OD)δ: 2.65(s,3H) 2.9〜4.1(m,4H) 3.89(s,6H) 4.29(s,2H) 4.1〜4.9(m,2H) 4.9〜5.5(m,2H) 6.87(s,3H) 3400,3100,2520,1610,1510,1460,1420,1330,1270,1240,
1210,1110,940. [実施例22] メチル 4−(5−ホルミル−2−ヒドロキシ−3−メ
トキシベンジル)−1−ピペラジンカルボジチオエート
(化合物番号38) 35%ホルマリン0.86gをエタノール10mlに溶解し、氷
冷下、該溶液にメチル 1−ピペラジンカルボジチオエ
ート1.94gをエタノール4mlに溶解した溶液を滴下し、室
温で30分間攪拌した。この反応溶液に氷冷下、バニリン
1.52gをエタノール4mlに溶解した溶液を加え、室温で40
分間攪拌したのち、さらに10時間加熱還流した。室温ま
で冷却して析出した結晶を濾取し、エタノールで洗浄し
て標題化合物として白色結晶2.58gを得た(収率75.8
%)。
m.p. 144〜145℃(分解)1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.4〜2.8(m,4H) 2.66(s,3H) 3.84(s,2H) 3.95(s,3H) 3.9〜4.4(m,4H) 7.1〜7.4(m,2H) 9.78(s,1H) 3350,2800,1660,1590,1490,1450,1420,1300,1240,1190,
1140,1060,990,920,860,710 [実施例23] i) メチル 4−(6,7−ジヒドロキシクマリン−8
−イル)メチル−1−ピペラジンカルボジチオエート
(化合物番号106) メタノール10mlに、37%ホルマリン0.375mlを加え、
これにメチル 1−ピペラジンカルボジチオエート882m
g(5ミリモル)を加え、次いでエスクレチン891mg(5
ミリモル)とメタノール5mlを加え、室温で2.5時間攪拌
後、さらに18時間攪拌下加熱還流した。反応終了後、冷
却し、析出物を濾過し、メタノール、エタノール、およ
びn−ヘキサンで洗浄し、標題化合物1.36gを得た(収
率74.3%)。1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.67(s,3H) 2.40〜2.90(m,4H) 3.90〜4.40(m,4H) 4.11(s,2H) 6.22(d,1H) 6.92(s,1H) 7.57(d,1H) 8.17(s,2H) ii) メチル 4−(6,7−ジヒドロキシクマリン−8
−イル)メチル−1−ピペラジンカルボジチオエート・
塩酸塩 上記化合物をメタノールとクロロホルムの混液に溶解
し、塩化水素ガス−メタノール溶液を加えて塩酸塩を得
た。
m.p. 217〜220℃(分解)1 H−NMR(CD3OD)δ: 2.64(s,3H) 3.00〜3.60(m,4H) 4.53(s,2H) 4.00〜4.60(m,4H) 6.21(d,1H) 7.09(s,1H) 7.83(d,1H) 3600〜2300,1700,1610,1570,1400,1290,1260,1210. [実施例24] メチル 4−{6−(β−D−グルコピラノシルオキ
シ)−7−ヒドロキシクマリン−8−イル}メチル−1
−ピペラジンカルボジチオエート(化合物番号107) メタノール10mlと、37%ホルマリン0.375mlとの混合
溶液に、メチル 1−ピペラジンカルボジチオエート0.
88g(5ミリモル)を加えた。次にエスクリン1.84g(5
ミリモル)、メタノール5mlを加え、攪拌下に4時間加
熱還流した。反応終了後、冷却し、生じた黄色飴状物と
メタノールをデカンテーションで分けた後、黄色飴状物
にエーテルを加え粉末化した後、溶媒を濾去した。エー
テル、n−ヘキサンで洗浄し、標題化合物を7.7g得た。
m.p. 約170℃(分解)1 H−NMR(DMSO−d6)δ: 2.56(s,3H) 2.40〜2.80(m,4H) 3.00〜4.40(m,12H) 4.40〜5.40(m,6H) 6.24(d,1H) 7.38(s,1H) 7.85(d,1H) [実施例25] メチル 4−(6,7−ジヒドロキシクマリン−8−イ
ル)メチル−1−ピペラジンカルボジチオエート・塩酸
塩 実施例23−i)で得られた化合物0.3gに10%塩酸4.5m
lを加え、80分間100〜110℃で加熱した。溶媒を減圧留
去後、残渣に水を加え、不溶物を濾過することにより、
実施例23−ii)で同じ塩酸塩が得られた。
[実施例26] i) メチル 4−{2−(3,4−ジヒドロキシフェニ
ル)−2−オキソ}エチル−1−ピペラジンカルボジチ
オエート(化合物番号72) メチル 1−ピペラジンカルボジチオエート814mg
(1.044ミリモル)をエタノール2mlに溶解し、この中に
2−クロロ−3′,4′−ジヒドロキシアセトフェノン19
5mg(1.045ミリモル)とエタノール3mlを加えた。ほぼ
溶解したところで、炭酸ナトリウム333mgを加え、室温
で1時間攪拌後、さらに3時間攪拌下に加熱還流した。
エタノールを減圧留去後、水5mlと酢酸0.4gを加え、生
じたガム状物をクロロホルムで抽出した。無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、クロロホルムで減圧留去し、飴状物0.
3gを得た。これにエタノールを加え、結晶化させ、濾取
し、エタノール、n−ヘキサンで順次洗浄し、標題化合
物として淡褐色粉末0.13gを得た(収率42.3%)。
m.p. 184〜186℃(分解)1 H−NMR(DMSO−d6)δ: 2.40〜2.90(m,4H) 2.57(s,3H) 3.80(s,2H) 3.86〜4.50(br,s,4H) 6.79(d,1H,J=6.8Hz) 7.10〜7.50(m,2H) 3400,2900,1660,1600,1500,1470,1420,1380,1340,1280,
1250,1160,1110. ii) メチル 4−{2−(3,4−ジヒドロキシフェニ
ル)−2−オキソ}エチル−1−ピペラジンカルボジチ
オエート・塩酸塩 上記化合物をエタノールに溶解し、塩化水素ガス−メ
タノール溶液を加え、メタノールを減圧留去し、残渣に
エーテルを加えた後、析出物を濾取し、エーテル、n−
ヘキサンで洗浄乾燥し、標題化合物を得た。
m.p. 210℃(分解)1 H−NMR(CD3OD)δ: 2.65(s,3H) 3.10〜3.60(m,4H) 4.20〜4.60(m,4H) 4.76(s,2H) 6.87(d,1H,J=9Hz) 7.20〜7.60(m,2H) 3600〜2300,1660,1590,1510,1400,1330,1280,1180,111
0,1010,960. [実施例27] i) メチル 4−{2−(3,4−ジヒドロキシフェニ
ル)−2−ヒドロキシ}エチル−1−ピペラジンカルボ
ジチオエート(化合物番号73) メチル 4−{2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)
−2−オキソ}エチル−1−ピペラジンカルボジチオエ
ート・塩酸塩1025mg(3.14ミリモル)にエタノール56m
l、THF15mlを加え、攪拌下−10℃で水素化ホウ素ナトリ
ウム1.10gを15分で加えた。−10〜0℃で5時間攪拌
後、さらに−10℃で酢酸1.78gを加え過剰の水素化ホウ
素ナトリウムを分解した。
溶媒を留去し、水を加え、析出したガム状物を酢酸エ
チルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を留去して
白色結晶を得た。
これにエーテルを加えて洗浄し、結晶を濾過した。n
−ヘキサンで洗浄し、標題化合物0.59gを得た(収率57.
2%)。1 H−NMR(CD3OD)δ: 2.20〜2.90(m,6H) 2.61(s,3H) 3.90〜4.30(m,4H) 4.67(t.1H,J=4Hz) 6.50〜6.90(m,3H) 3600〜3000,1590,1500,1410,1270,1220. ii) メチル 4−{2−(3,4−ジヒドロキシフェニ
ル)−2−ヒドロキシ}エチル−1−ピペラジンカルボ
ジチオエート・塩酸塩 上記化合物をメタノールに溶解し、塩化水素ガス−メ
タノール溶液を加え、メタノールを減圧留去し、残渣を
エーテルで洗浄し、標題化合物を得た。1 H−NMR(CD3OD)δ: 2.64(s,3H) 2.70〜3.40(m,6H) 4.10〜4.50(m,4H) 4.60〜5.00(m,1H) 6.60〜6.90(m,3H) 3600〜2300,1600,1510,1450,1400,1270,1220. [実施例28] i) α−ブロモ−2,3,4−トリメトキシアセトフェノ
ン 2,3,4−トリメトキシアセトフェノン25g、エーテル60
0ml、クロロホルム240mlを混合し、該溶液に臭素19.18g
をクロロホルム120mlに溶解した溶液を氷−食塩冷却下
3.3時間かけて滴下した。該溶液を冷水、冷5%−水酸
化ナトリウム水溶液、冷水、食塩水の順で順次洗浄し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を50℃以下で減圧
留去し、標題化合物として黄色油状物33.0gを得た(収
率91.7%)。1 H−NMR(CDCl3)δ: 3.86(s,3H) 3.92(s,3H) 4.05(s,3H) 4.56(s,2H) 6.73(d,1H,J=9Hz) 7.60(d,1H,J=9Hz) 2950,1680,1490,1410,1290,1210,1100,1000,810. ii) メチル 4−{2−(2,3,4−トリメトキシフェ
ニル)−2−オキソ}エチル−1−ピペラジンカルボジ
チオエート(化合物番号71) α−ブロモ−2,3,4−トリメトキシアセトフェノン16
g、メチル 1−ピペラジンカルボジチオエート13.25
g、炭酸ナトリウム17.6g、および、エタノール27.0mlを
混合し、5.5時間加熱還流した。反応溶液を熱いうちに
濾過し、無機物を濾別した。該無機物をクロロホルムで
洗浄し、その洗液を先の濾液と合わせ、溶媒を減圧留去
し、残渣をクロロホルムで抽出して、水、食塩水でそれ
ぞれ洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減
圧留去して26.5gの結晶を得た。この結晶をエタノール5
0mlから再結晶し、標題化合物として淡褐色針状結晶12.
68gを得た(収率59.7%)。
m.p. 96〜98℃1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.5〜2.8(m,4H) 2.66(s,3H) 3.84(s,2H) 3.86(s,3H) 3.91(s,3H) 3.98(s,3H) 4.22(br,4H) 6.72(d,1H,J=9Hz) 7.53(d,1H,J=9Hz) 3400,2900,2800,1670,1590,1460,1390,1290,1220,1140,
1090,1020,1000,980,820. [実施例29] i) メチル 4−{2−(2,3,4−トリメトキシフェ
ニル)エチル}−1−ピペラジンカルボジチオエート
(化合物番号67) 窒素雰囲気下、メチル 4−{2−(2,3,4−トリメ
トキシフェニル)−2−オキソ}エチル−1−ピペラジ
ンカルボジチオエート5g、水素化ホウ素ナトリウム2.4
g、および、無水塩化アルミニウム4.7gを混合し、乾燥
テトラヒドロフラン120mlを加え、6時間攪拌した。冷
却後、氷冷下に水48mlを加え、酢酸エチルで抽出した。
該抽出溶液を水および食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した。溶媒を減圧濃縮し、析出した無機塩を
濾別した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーで精製し、標題化合物1.18gを得た(収率24.5
%)。1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.4〜2.8(m,8H) 2.67(s,3H) 3.84(s,3H) 3.86(s,3H) 3.88(s,3H) 4.07(br,4H) 6.59(s,1H,J=8.4Hz) 6.83(s,1H,J=8.4Hz) 2980〜2825,1730,1600,1490,1460,1410,1270,1215,113
0,1095,1050,1005,990,925,795. ii) メチル 4−{2−(2,3,4−トリメトキシフェ
ニル)エチル}−1−ピペラジンカルボジチオエート・
塩酸塩 上記化合物250mgをジクロロメタン2.0mlに溶解し、氷
冷下、1NHClのエーテル溶液0.67mlを加えた。溶媒を減
圧留去し、残渣にエタノール1.6mlを加え、結晶を濾過
した。得られた結晶をエタノール2mlで洗浄し、標題化
合物として白色粉末159mgを得た(収率58.2%)。
m.p. 202〜203℃1 H−NMR(CD3OD)δ: 2.67(s,3H) 2.6〜3.2(br,2H) 2.9〜3.3(br,4H) 3.3〜4.3(br,4H) 3.84(s,6H) 3.92(s,3H) 4.9〜5.4(br,2H) 6.59(d,1H,J=8.4Hz) 6.92(d,2H,J=8.4Hz) 3450,2930,2530,2360,1600,1490,1470,1420,1270,1240,
1190,1100,1050,960,910,800,620. [実施例30] メチル 4−{2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニ
ル)エチル}−1−ピペラジンカルボジチオエート(化
合物番号68) 三臭化ホウ素1mlを乾燥ジクロロメタン14mlに溶解し
た溶液9.3ml(三臭化ホウ素として665ミリモル)を窒素
雰囲気下−50℃に冷却し、該溶液にメチル 4−{2−
(2,3,4−トリメトキシフェニル)エチル}−1−ピペ
ラジンカルボジチオエート0.73gを乾燥ジクロロメタン2
5mlに溶解した溶液を15分間かけて滴下した。その後室
温まで徐々に昇温させ、1晩攪拌した。反応液に水3ml
を加え、さらに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を該反応
液のpHが8になるまで加えた。次いで、酢酸エチルで抽
出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し
標題化合物として灰白色粉末205mgを得た(収率31.5
%) m.p. 156〜158℃(分解)1 H−NMR(CD3OD)δ: 2.63(s,3H) 2.5〜2.9(m,8H) 4.0〜4.4(m,4H) 6.23(d,1H,J=8.4Hz) 6.33(d,1H,J=8.4Hz) 3400,2900,1630,1460,1420,1260,1220,1100,1040,920,7
60,610. [実施例31] i) 1−(3,4,5−トリメトキシフェニル)ピペラジ
ン 3,4,5−トリメトキシアニリン11.9g、ビス−(2−ク
ロロエチル)アミン塩酸塩11.6g、無水炭酸カリウム9
g、および、ダイグライム48mlを混合し、28時間加熱還
流した。冷却後、反応溶液を水100mlに注ぎ、該溶液
に、pH12になるまで濃水酸化カリウム溶液を加えた。次
いで、酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル層を水で洗浄
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
し、標題化合物として褐色油状物2.37gを得た。1 H−NMR(CDCl3)δ: 1.72(s,1H) 3.06(s,8H) 3.78(s,3H) 3.84(s,6H) 6.12(s,2H) ii) 4−(3,4,5−トリメトキシフェニル)−1−ピ
ペラジンカルボジチオ酸(化合物番号94) 窒素雰囲気下、1−(3,4,5−トリメトキシフェニ
ル)ピペラジン1.9gをメタノール10mlに溶解し、該溶液
に二硫化炭素0.46mlを氷冷下、滴下した。滴下終了後、
室温で2時間攪拌し、析出した結晶を濾取し、標題化合
物として灰褐色粉末1.9gを得た(収率77.7%)。
m.p. 183〜190℃(分解)1 H−NMR(DMSO−d6)δ: 2.9〜3.4(m,7H) 3.57(s,3H) 3.75(s,6H) 4.4(br,2H) 6.21(d,2H,J=3.3Hz) 2930,2820,1580,1510,1450,1420,1240,1210,1120,1000,
930. [実施例32] メチル 4−(3,4,5−トリメトキシフェニル)−1−
ピペラジンカルボジチオエート(化合物番号70) 窒素雰囲気下、4−(3,4,5−トリメトキシフェニ
ル)−1−ピペラジンカルボジチオ酸1.5g(4.6ミリモ
ル)をメタノールで懸濁し、粒状水酸化ナトリウム0.2g
を加え、室温で1時間攪拌した。この溶液を氷−食塩冷
却し、ヨウ化メチル0.29mlをメタノール3.7mlに溶解し
た溶液を滴下した。滴下終了後、室温で1時間攪拌し、
析出した結晶を濾取し、標題化合物として灰褐色粉末0.
8gを得た。(収率50.8%) m.p. 135〜137℃(分解)1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.69(s,3H) 3.1〜3.3(m,4H) 3.79(s,3H) 3.85(s,6H) 4.31(br,4H) 6.16(s,2H) 1580,1510,1460,1420,1270,1220,1110,980,930,820,76
0. [実施例33] メチル 4−(1,4−ベンゾキノニルメチル)−1−ピ
ペラジンカルボジチオエート(化合物番号110) メチル 4−(2,5−ジヒドロキシベンジル)−1−
ピペラジンカルボジチオエート680mgを1N塩酸6.8mlおよ
びメタノール6.8mlに溶解し、氷冷攪拌下、FeCl3・6H2O
1.24g(5.3ミリモル)の水4.3ml溶液を15分間で滴下し
た。さらにメタノール25mlを加えて均一溶液としたの
ち、FeCl3・6H2O2.2gの水10ml溶液を滴下した。10分間
攪拌後、メタノールを減圧留去し、残渣にクロロホルム
50mlを加え、飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpH7に調整
した。不溶物を濾過し、有機層を分取したのち、水およ
び飽和食塩水で洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥したの
ち、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーで精製し、標題化合物として黄色粉末234m
gを得た(収率38.9%)。
m.p. 115〜116℃(分解)1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.3〜2.8(m,4H) 2.66(s,3H) 3.40(d,2H,J=2Hz) 3.9〜4.4(m,4H) 6.6〜6.9(m,3H) 3420,1650,1465,1420,1290,1230,995,910. [実施例34] i) メチル 4−[(2,5−ジヒドロキシ−3,4,6−ト
リメチル)ベンジル]−1−ピペラジンカルボジチオエ
ート(化合物番号46) 35%ホルマリン2.58g(30ミリモル)をエタノール30m
lに溶解し、氷冷下、この溶液にメチル 1−ピペラジ
ンカルボジチオエート5.88g(30ミリモル、純度90%)
をエタノール15mlに溶解した溶液を滴下し、室温で30分
攪拌した。この反応溶液に氷冷下、2,3,5−トリメチル
ヒドロキノン4.57g(30ミリモル)をエタノール30mlに
溶解した溶液を滴下し、室温で30分間攪拌した。約35時
間加熱還流後、溶媒留去し残渣にエーテルを加え生成す
る沈殿を濾取し、標題化合物3.13gを淡褐色粉末として
得た(収率30.6%)。1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.15(s,9H) 2.40〜2.7(m,7H) 3.70(s,2H) 3.9〜4.4(m,4H) ii) メチル 4−[(2,5−ジヒドロキシ−3,4,6−ト
リメチル)ベンジル]−1−ピペラジンカルボジチオエ
ート・塩酸塩 この上記化合物0.5g(6.47ミリモル)をクロロホルム
10mlに溶解し、氷冷下、1N-HClのエーテル溶液1.47mlを
加えたのち、溶媒を減圧留去し、残渣にアセトン6mlを
加えて結晶化させ、濾取し、標題化合物を白色粉末とし
て0.35g得た(収率70.0%)。
m.p. 166〜169℃(分解)1 H−NMR(CD3OD/CDCl3=3:1)δ: 2.20(s,6H) 2.30(s,3H) 2.67(s,3H) 3.1〜3.6(br,4H) 3.6〜4.1(br,2H) 4.46(s,2H) 4.8〜5.3(br,2H) 3300,2900,2600,1700,1605,1455,1400,1250,1210,1190,
1110,1075,1020,930. [実施例35] メチル 4−[3,5,6−トリメチル−1,4−ベンゾキノニ
ルメチル]−1−ピペラジンカルボジチオエート(化合
物番号113) メチル 4−[(2,5−ジヒドロキシ−3,4,6−トリメ
チル)ベンジル]−1−ピペラジンカルボジチオエート
1020mg(3ミリモル)に、1N−塩酸10ml、メタノール16
mlを加え、氷冷下、FeCl3・6H2O1.86g(7.95ミリモル)
の水6.4ml溶液を5分間で滴下した。さらに、FeCl3・6H
2O1.86g(7.95ミリモル)の水6.4ml溶液を加えた。反応
終了後、メタノールを留去し、クロロホルム75mlを加え
た後、炭酸水素ナトリウム溶液を加えて中和した。析出
した赤褐色固体を濾過で除き、有機層を分取した。水お
よび飽和食塩水で洗浄し、芒硝乾燥後、減圧留去し、残
渣にエタノールを加えて結晶化させ濾取した。840mgの
橙色粉末を得た。
m.p. 133〜135℃1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.03(s,6H) 2.13(s,3H) 2.4〜2.6(m,4H) 2.65(s,3H) 3.45(s,2H) 3.9〜4.2(m,4H) 3400,2900,2790,1630,1620(肩),1460,1420,1365,128
0,1255,1220,1135,1020,990,950,915. [実施例36] i) 3,4−ジメトキシベンジルクロリド 窒素雰囲気下、3,4−ジメトキシベンジルアルコール5
g(29.73ミリモル)をジクロロメタン25mlに溶解し、氷
浴中、塩化チオニル2.16ml(29.74ミリモル)を塩化メ
チレン5mlに溶解した溶液を滴下し、室温で1時間攪拌
した。溶媒を室温で減圧留去して、5.624gの標題化合物
を黄色油状物として得た。1 H−NMR(CDCl3)δ: 3.86(s,3H) 3.88(s,3H) 4.57(s,2H) 6.7〜7.0(m,3H) ii) メチル 4−(3,4−ジメトキシベンジル)−1
−ピペラジンカルボジチオエート(化合物番号31) 窒素雰囲気下、3,4−ジメトキシベンジルクロリド5.6
15g(30.08ミリモル)、メチル 1−ピペラジンカルボ
ジチオエート5.57g(30.08ミリモル、純度95%)、無水
炭酸ナトリウム3.19g(30.08ミリモル)、エタノール50
mlを混合し、5.5時間加熱還流した。溶媒を減圧留去
し、残渣にジクロロメタン20mlと水20mlを加え、分液し
た。有機層を1規定塩酸30mlで洗浄した後1規定水酸化
ナトリウム水溶液を加えて有機層を分液し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し残渣にエタノー
ル20mlを加え、析出した結晶を濾取し、エタノールで洗
浄し、1.465gのメチル 4−(3,4−ジメトキシベンジ
ル)−1−ピペラジンカルボジチオエートを得た(収率
14.9%)。
iii) メチル 4−(3,4−ジメトキシベンジル)−1
−ピペラジンカルボジチオエート・塩酸塩 この上記結晶1g(3.06ミリモル)をエタノール2.5ml
に懸濁し、6NHClのエタノール溶液0.51gを氷冷下滴下し
た。溶媒を減圧留去し、エタノール3mlを加え、析出し
た結晶を濾取し、0.866gの標題化合物を白色粉末として
得た(78.1%)。
m.p. 138〜140℃(分解)1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.65(s,3H) 2.6〜3.1(m,2H) 3.2〜3.7(m,2H) 3.89(s,3H) 3.97(s,3H) 3.9〜4.3(m,4H) 4.9〜5.5(m,2H) 6.6〜7.1(m,2H) 7.3〜7.6(m,1H) 2920,2520,2440,1630,1590,1520,1460,1410,1265,1240,
1220,1160,1140,1110,1020,950. [実施例37] メチル 4−(2−ジメチルアミノベンジル)−1−ピ
ペラジンカルボジチオエート(化合物番号13) 2−ジメチルアミノベンジルクロリド・塩酸塩2.06g
(10ミリモル)、メチル ピペラジンカルボジチオエー
ト1.76g(10ミリモル)及び炭酸ナトリウム1.06g(10ミ
リモル)をアセトン20ml中で終夜室温で攪拌した。アセ
トンを減圧留去し残渣に水を加え、エーテルで抽出し
た。エーテル層を水及び飽和食塩水で洗浄し、芒硝乾燥
した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムで精
製し、エーテルで再結晶させることにより1.32g(42.7
%)の標題化合物を白色結晶として得た。
m.p. 90〜91℃1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.4〜2.8(m,4H) 2.64(s,3H) 2.68(s,6H) 3.62(s,2H) 3.8〜4.4(m,4H) 6.8〜7.5(m,4H) 2820,1450,1425,1265,1230,1185,1135,1125,1040,990,9
40,760,720. [実施例38] i) 2,3−ジメトキシベンジルクロリド 2,3−ジメトキシベンジルアルコール3.36g(20ミリモ
ル)を塩化メチレン30mlに溶解し、氷冷下塩化チオニル
1.6ml(22ミリモル)の塩化メチレン5ml溶液を10分で滴
下した。同温で1時間攪拌し、減圧留去することによ
り、3.71g(99.5%)の2,3−ジメトキシベンジルクロリ
ドを褐色油状物として得た。
ii) メチル 4−(2,3−ジメトキシベンジル)−1
−ピペラジンカルボジチオエート(化合物番号22) 2,3−ジメトキシベンジルクロリド1.0g(5.36ミリモ
ル)と、メチル 1−ピペラジンカルボジチオエート94
3mg(5.36ミリモル)及び炭酸ナトリウム568mg(5.36ミ
リモル)をエタノール20ml中に加え、2時間加熱還流し
た。エタノールを減圧留去し、残渣に水を加え、エーテ
ル30mlで抽出した。エーテル層に3N−塩酸5mlを加え、
振り混ぜ、両層に不溶の油状物及び水層を合わせ、1N−
水酸化ナトリウム20mlを加え、エーテルで抽出した。水
及び飽和食塩水で洗浄後芒硝乾燥した。溶媒を減圧留去
し、残渣にエタノールを加え再結晶し、708mg(40.5
%)の標題化合物を淡褐色結晶として得た。
m.p. 110〜111℃1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.4〜2.7(m,4H) 2.64(s,3H) 3.59(s,2H) 3.82 and 3.86(eachs,6H) 3.9〜4.4(m,4H) 6.7〜7.1(m,3H) 1480,1425,1255,1225,1135,1065,1005,995,780. [実施例39] メチル 4−(2,5−ジヒドロキシ−3,4−ジメトキシ−
6−メチルベンジル)−1−ピペラジンカルボジチオエ
ート(化合物番号47) 2,3−ジメトキシ−5−メチル−1,4−ベンゾキノン1.
82g(10ミリモル)をエタノール28mlに溶解し、室温攪
拌下、水素化ホウ素ナトリウム240mg(6.3ミリモル)を
少しづつ加えた。15分攪拌後、3N−塩酸を加え、酸性と
し、水50ml、エーテル100mlを加えて抽出した。エーテ
ル層を水及び飽和食塩水で洗浄し、芒硝乾燥した。溶媒
を減圧留去し、1.72gの2,3−ジメトキシ−5−メチルヒ
ドロノキンを黄色油状物として得た(収率93.5%)。さ
らに、これにメチル 1−ピペラジンカルボジチオエー
ト1.65g(9.3ミリモル)、パラホルムアルデヒド280mg
(9.3ミリモル)を加え、クロロホルム17ml中、6時間
加熱還流した。水を加え、クロロホルムで抽出し、水及
び飽和食塩水で洗浄後、芒硝乾燥した。溶媒を減圧留去
し、エタノール10mlに溶解させ、不溶物を濾別し、エタ
ノールを減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムで精製
し1.1gの淡黄色油状物を得た(収率31.8%)。エタノー
ルより結晶化させ濾取し、790mgの標題化合物を黄色結
晶として得た。
m.p. 135〜136℃1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.11(s,3H) 2.66(s,3H) 2.5〜2.8(m,4H) 3.72(s,2H) 3.9 and 3.95(eachs,6H) 4.0〜4.4(m,4H) 3450,2950,1465,1420,1380,1270,1230,1190,1120,1090,
1055,1050,985,965,920. [実施例40] メチル 4−(5,6−ジメトキシ−3−メチル−1,4−ベ
ンゾキノニルメチル)−1−ピペラジンカルボジチオエ
ート(化合物番号118) メチル 4−(2,5−ジヒドロキシ−3,4−ジメトキシ
−6−メチルベンジル)−1−ピペラジンカルボジチオ
エート700mg(1.88ミリモル)に1N−塩酸7ml、メタノー
ル17mlを加え、氷冷下、FeCl3・6H2O1.76g(7.52ミリモ
ル)の水5ml溶液を15分で滴下した。得られた赤色均一
溶液を30分攪拌し、50℃以下でメタノールを減圧留去し
た。残渣に酢酸エチル50mlを加え、飽和炭酸水素ナトリ
ウム溶液を少しづつ加えpH10とした。析出した茶赤色固
体を濾過で除き、有機層を分取した。水及び飽和食塩水
で洗浄し、芒硝乾燥後、溶媒を減圧留去し、残渣にエタ
ノールを加えて結晶化させ濾取し、540mg(77.6%)の
標題化合物を橙褐色結晶性粉末として得た。
m.p. 115〜116℃1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.11(s,3H) 2.4〜2.8(m,4H) 2.64(s,3H) 3.42(s,2H) 3.8〜4.3(m,4H) 4.00(s,6H) 1670,1640,1615,1410,1260,1230,1195,1150,990. [実施例41] i) メチル−4−[(4,6−ジメトキシ−2−ヒドロ
キシ)ベンジル]−1−ピペラジンカルボジチオエート
(化合物番号37) 35%ホルマリン0.86g(10ミリモル)をエタノール10m
lに溶解し、氷冷下、この溶液にメチル 1−ピペラジ
ンカルボジチオエート2.35g(10ミリモル、純度75%)
をエタノール5mlに溶解した溶液を滴下し、室温で30分
攪拌した。この反応溶液に氷冷下3,5−ジメトキシフェ
ノール1.54g(10ミリモル)をエタノール5mlに溶解した
溶液を滴下し室温で30分攪拌した。懸濁液を、さらに、
30分間加熱還流した後、溶液を放冷し、析出した結晶を
濾取し、エタノール20mlで洗浄し、減圧下に乾燥し標題
化合物の粗体1.345gを得た。さらに、母液を濃縮した
後、残渣に10mlエタノールを加えることにより結晶を析
出させ、洗浄、乾燥して2次晶1.26gを得た(収率76。
1%)。1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.66(s,3H) 2.4〜2.8(m,4H) 3.73(s,3H) 3.76(s,5H) 3.9〜4.4(m,4H) 5.9〜6.1(m,2H) ii) メチル 4−[(4,6−ジメトキシ−2−ヒドロ
キシ)ベンジル]−1−ピペラジンカルボジチオエート
・塩酸塩 この上記化合物0.50g(1.46ミリモル)をクロロホル
ム2mlに溶解し、1NHClのエーテル溶液1.46mlを加えた
後、減圧留去し、残渣にアセトン8mlを加えて結晶化さ
せ、濾取後0.48g(収率86.8%)の標題化合物を白色結
晶として得た。
m.p. 153〜154℃(分解)1 H−NMR(CD3OD)δ: 2.65(s,3H) 3.0〜3.6(m,6H) 3.78(s,3H) 3.87(s,3H) 4.34(s,2H) 4.4〜5.2(m,2H) 6.16(s,2H) 3070,2930,2560,1620,1590,1510,1460,1420,1270,1220,
1200,1150,1120,1100,940,820. [実施例42] i) 2−メトキシベンジルクロリド 窒素雰囲気下、2−メトキシベンジルアルコール2.00
g(14.5ミリモル)をジクロロメタン10mlに溶解し、氷
冷下、塩化チオニル1.06ml(14.6ミリモル)をジクロロ
メタン2mlに溶解した溶液を滴下し、室温で1.5時間攪拌
した。溶媒を室温で減圧留去して、2.32gの標題化合物
を黄色油状物として得た。1 H−NMR(CDCl3)δ: 3.87(s,3H) 4.64(s,2H) 6.7〜7.4(m,4H) ii) メチル 4−(2−メトキシベンジル)−1−ピ
ペラジンカルボジチオエート(化合物番号5) 窒素雰囲気下、2−メトキシベンジルクロリド2.28g
(14.5ミリモル)、メチル 1−ピペラジンカルボジチ
オエート2.69g(14.5ミリモル、純度94.8%)、無水炭
酸ナトリウム1.53g(14.5ミリモル)、エタノール15ml
を混合し、18時間加熱還流した。不溶物を濾別し、溶媒
を減圧留去し、残渣にジクロロメタン15mlと水15mlを加
えて分液した。有機層を1N−塩酸17mlおよび、1N−水酸
化ナトリウム水溶液20mlで洗浄後、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した。溶媒を減圧留去し残渣をカラム精製し、1.
92gのメチル 4−(2−メトキシベンジル)−1−ピ
ペラジンカルボジチオエートを得た(収率44.7%)。
iii) メチル 4−(2−メトキシベンジル)−1−
ピペラジンカルボジチオエート・塩酸塩 この上記結晶0.87g(2.95ミリモル)をエタノール5.5
mlに懸濁し、氷冷下、6N−塩酸/エタノール0.5mlを滴
下し、溶媒を減圧留去し、エーテル3mlを加え、析出し
た結晶を濾取し、エーテル5mlで洗浄し、0.81gの標題化
合物を白色粉末として得た(収率82.0%)。
m.p. 216〜217℃(分解)1 H−NMR(CD3OD)δ: 2.65(s,3H) 3.2〜4.0(m,6H) 3.94(s,3H) 4.42(s,2H) 4.8〜5.4(m,2H) 6.9〜7.6(m,4H) 2920,2510,2450,1605,1495,1460,1410,1250,1210,1110,
1040,1020,950,760. [実施例43] i) 2,5−ジメトキシベンジルクロリド 窒素雰囲気下、2,5−ジメトキシベンジルアルコール
2.00g(11.9ミリモル)をジクロロメタン10mlに溶解
し、氷冷下、塩化チオニル0.87ml(12.0ミリモル)をジ
クロロメタン2mlに溶解した溶液を滴下し、室温で1.5時
間攪拌した。溶媒を室温で減圧留去して、2.22gの標題
化合物を淡黄色油状物として得た。1 H−NMR(CDCl3)δ: 3.76(s,3H) 3.81(s,3H) 4.59(s,2H) 6.7〜7.0(m,3H) ii) メチル 4−(2,5−ジメトキシベンジル)−1
−ピペラジンカルボジチオエート(化合物番号23) 窒素雰囲気下、2,5−ジメトキシベンジルクロリド2.2
0g(11.8ミリモル)、メチル 1−ピペラジンカルボジ
チオエート2.19g(11.8ミリモル)、無水炭酸ナトリウ
ム1.25g(11.8ミリモル)、エタノール15mlを混合し、1
8時間加熱還流した。不溶物を濾別し、溶媒を減圧留去
し、残渣にジクロロメタン15mlと水15mlを加えて分液し
た。有機層を1N−塩酸15mlおよび、1N−水酸化ナトリウ
ム水溶液18mlで洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。溶媒を減圧留去し残渣をカラム精製し、1.23gのメ
チル 4−(2,5−ジメトキシベンジル)−1−ピペラ
ジンカルボジチオエートを得た(収率31.9%)。
iii) メチル 4−(2,5−ジメトキシベンジル)−1
−ピペラジンカルボジチオエート・塩酸塩 この上記結晶0.76g(2.31ミリモル)をエタノール5ml
に懸濁し、氷冷下、6N−塩酸/エタノール0.4mlを滴下
し、溶媒を減圧留去し、エーテル3mlを加え、析出した
結晶を濾取し、エーテル5mlで洗浄し、0.53gの標題化合
物を白色粉末として得た(収率62.8%)。
m.p. 195〜197℃(分解)1 H−NMR(CD3OD)δ: 2.66(s,3H) 3.2〜3.7(m,6H) 3.79(s,3H) 3.89(s,3H) 4.39(s,2H) 4.9〜5.4(m,2H) 7.0〜7.1(m,3H) 2990,2950,2830,2500,2360,1500,1470,1405,1280,1260,
1225,1045,1020,960,805. [実施例44] i) メチル 4−ジフェニルメチル−1−ピペラジン
カルボジチオエート(化合物番号102) 1−ベンズヒドリルピペラジン5.00g(19.8ミリモ
ル)をメタノール25mlに溶解し、これに、水冷下、二硫
化炭素1.51g(19.8ミリモル)をメタノール5mlに溶解し
た溶液を滴下し、このまま30分攪拌した。氷冷下、この
反応溶液に28%−ナトリウムメチラート/メタノール溶
液3.80g(19.8ミリモル)をメタノール5mlに溶解した溶
液を加え、溶液が透明になるまで攪拌した。
ここに、97%−ヨードメタン2.90g(19.8ミリモル)
をメタノール5mlに溶解した溶液を加え、室温で1.5時間
攪拌し、析出した結晶を濾過して、メタノールで洗浄
し、メチル 4−ジフェニルメチル−1−ピペラジンカ
ルボジチオエート5.78gを得た。
ii) メチル 4−ジフェニルメチル−1−ピペラジン
カルボジチオエート・塩酸塩 この上記結晶0.70g(2.04ミリモル)をクロロホルム
1.4mlに溶解し、氷冷下、1NHClのエーテル溶液2.1mlと
クロロホルム2mlを加え、室温で1時間攪拌した。析出
した結晶を濾取し、クロロホルム−エーテル(1:1)で
洗浄し、0.71gの標題化合物を白色粉末として得た(収
率91.7%)。
m.p. 216〜218℃(分解)1 H−NMR(CD3OD)δ: 2.64(s,3H) 3.2〜3.6(m,4H) 3.8〜5.2(m,4H) 5.46(s,1H) 7.3〜7.9(m,10H) 2410,1620,1470,1450,1410,1275,1225,1205,1120,1020,
1000,940,920,750,700. [実施例45] i) メチル 4−(2−メチルチオベンジル)−1−
ピペラジンカルボジチオエート(化合物番号9) 2−メチルチオベンジルクロリド2.1g(12.2ミリモ
ル)、メチル 1−ピペラジンカルボジチオエート2.17
g(12.3ミリモル)及び炭酸ナトリウム1.30g(12.3ミリ
モル)をエタノール20ml中2時間加熱還流した。エタノ
ールを減圧留去し、残渣に水を加えエーテルで抽出し
た。エーテル層を水及び飽和食塩水で洗浄し、芒硝乾燥
した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムで精
製し、1.18g(31%)の標題化合物を黄色油状物として
得た。1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.44(s,3H) 2.4〜2.7(m,4H) 2.64(s,3H) 3.58(s,2H) 3.8〜4.4(m,4H) 6.9〜7.5(m,4H) ii) メチル 4−(2−メチルチオベンジル)−1−
ピペラジンカルボジチオエート・塩酸塩 さらにこのものを塩化メチレン11ml中、6NHClのエタ
ノール溶液2mlを加えた後、減圧留去し、残渣に酢酸エ
チル10mlを加えて結晶化させ、濾取し、910mg(74%)
の標題化合物を白色結晶性粉末として得た。
m.p. 204〜208℃(分解)1 H−NMR(CDCl3+CD3OD=1:4,v/v)δ: 2.55(s,3H) 2.66(s,3H) 3.2〜3.7(m,4H) 3.7〜4.2(m,2H) 4.56(s,2H) 4.8〜5.4(m,2H) 7.2〜7.8(m,4H) 2350,1460,1420,1270,1215,1110,1035,1010,955,765. [実施例46] メチル 4−(2,3,4−トリメトキシフェニルアセチ
ル)−1−ピペラジンカルボジチオエート(化合物番号
75) 2,3,4−トリメトキシフェニル酢酸310mg(1.37ミリモ
ル)及びメチル 1−ピペラジンカルボジチオエート28
9mg(1.64ミリモル)を塩化メチレン6.2mlに溶解し、ジ
シクロヘキシルカルボジイミド395mg(1.92ミリモル)
を加え室温で1時間攪拌した。析出した固体を濾別し、
濾液に塩化メチレン及び1N−塩酸を加えた。有機層を分
取し、飽和食塩水で洗浄し芒硝乾燥した。溶媒を減圧留
去し、残渣をシリカゲルカラムで精製し、得られた油状
物にエタノール/ヘキサンを加え結晶化させ、257mg(4
8.8%)の標題化合物を白色結晶として得た。
m.p. 19〜120℃1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.65(s,3H) 3.66(s,2H) 3.3〜4.3(m,8H) 3.8〜3.9(m,9H) 6.58 and 6.88(eachd,2H,J=9Hz) 1630,1490,1460,1420,1275,1240,1215,1090,1045,1010,
950. [実施例47] i) メチル 4−(2−ニトロベンジル)−1−ピペ
ラジンカルボジチオエート(化合物番号10) 2−ニトロベンジルクロリド3.43g(20ミリモル)、
メチル 1−ピペラジンカルボジチオエート3.52g(20
ミリモル)及び炭酸ナトリウム2.12g(20ミリモル)を
エタノール30mlに加え、室温で4時間、さらに50〜60℃
で終夜攪拌した。エタノールを減圧留去し、残渣に水及
びクロロホルムを加え抽出した。有機層を水及び飽和食
塩水で洗浄し、芒硝乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣
にエーテル40mlを加え結晶化させ濾取後エーテルで洗浄
することにより、4.3g(69.1%)の標題化合物を黄色結
晶として得た。1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.52(t,4H,J=5Hz) 2.64(s,3H) 3.83(s,2H) 3.9〜4.4(m,4H) 7.2〜7.9(m,4H) ii) メチル 4−(2−ニトロベンジル)−1−ピペ
ラジンカルボジチオエート・塩酸塩 さらに上記化合物500mg(1.61ミリモル)を塩化メチ
レン2mlに溶解し、6NHClのエタノール溶液2mlを加え、
溶媒を減圧留去し、残渣に酢酸エチル2mlを加え結晶化
させ、濾取し、497mg(88.8%)の標題化合物を白色結
晶として得た。
m.p. 208〜211℃(分解)1 H−NMR(DMSO−d6)δ: 2.61(s,3H) 3.0〜3.5(m,4H) 3.7〜4.9(m,4H) 4.59(s,3H) 7.5〜8.2(m,4H) 2320,1520,1460,1400,1335,1270,1195,945. [実施例48] メチル 4−(2−アミノベンジル)−1−ピペラジン
カルボジチオエート(化合物番号11) メチル 4−(2−ニトロベンジル)−1−ピペラジ
ンカルボジチオエート622mg(2.0ミリモル)を濃塩酸4m
l及びエタノール4ml中に加え、氷冷攪拌下、SnCl2・2H2
O2.7g(12ミリモル)のエタノール5ml溶液を15分で滴下
した。滴下後さらに室温で2時間攪拌し、エタノールを
減圧留去した。残渣に水10ml、酢酸エチル10mlを加え、
飽和炭酸水素ナトリウム溶液でアルカリ性とした。析出
した不溶物を濾別し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、芒
硝乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣にエーテルを加え
て析出した結晶を濾取することにより、436mg(77.6
%)の標題化合物を白色結晶として得た。
m.p. 110〜113.5℃1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.50(t,4H,J=6Hz) 2.65(s,3H) 3.53(s,2H) 4.10(br,4H) 4.54(br,2H) 6.5〜7.2(m,4H) 3450,3300,2800,1605,1405,1280,1260,1240,1225,1145,
990,925,740. [実施例49] i) メチル 4−(2,5−ジアセトキシ−3,4−ジメト
キシ−6−メチルベンジル)−1−ピペラジンカルボジ
チオエート(化合物番号48) 窒素雰囲気下、メチル 4−(2,5−ジヒドロキシ−
3,4−ジメトキシ−6−メチルベンジル)−1−ピペラ
ジンカルボジチオエート0.50g(1.34ミリモル)をジク
ロロメタン5mlに溶解し、トリエチルアミン0.30g(2.96
ミリモル)を加えた。この溶液に氷冷下、95%−アセチ
ルクロリド0.25g(2.96ミリモル)をジクロロメタン3ml
に溶解した溶液に滴下し、このまま6時間攪拌した。ジ
クロロメタン10mlと少量の飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液を加え、よく攪拌した後、有機層を分取し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、0.63gのメ
チル 4−(2,5−ジアセトキシ−3,4−ジメトキシ−6
−メチルベンジル)−1−ピペラジンカルボジチオエー
トを油状物として得た。
ii) メチル 4−(2,5−ジアセトキシ−3,4−ジメト
キシ−6−メチルベンジル)−1−ピペラジンカルボジ
チオエート・塩酸塩 この上記油状物0.63g(1.38ミリモル)をジクロロメ
タン10mlに溶解し、氷冷下、塩化水素ガスを吹き込ん
だ。溶媒を減圧留去し、エーテル4ml、少量のアセト
ン、ジクロロメタン2mlを加え、析出した結晶を濾取
し、0.54gの標題化合物を白色粉末として得た(収率79.
7%)。
m.p. 194〜195℃(分解)1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.34(s,3H) 2.35(s,3H) 2.43(s,3H) 2.66(s,3H) 2.8〜3.6(m,4H) 3.84(s,3H) 3.8〜5.3(m,4H) 3.88(s,3H) 4.20(s,2H) 3000,2950,2500,2420,1750,1605,1475,1450,1410,1370,
1350,1270,1250,1200,1170,1105,1060,1010,950,940,91
0,880. [実施例50] メチル 4−(2,3,4−トリメトキシベンゾイル)−1
−ピペラジンカルボジチオエート(化合物番号56) 窒素雰囲気下、2,3,4−トリメトキシ安息香酸1.00g
(4.71ミリモル)に、塩化チオニル10ml(138ミリモ
ル)を加え、2時間加熱還流した。溶媒を減圧留去し、
乾燥ベンゼン10mlを加え、減圧留去する操作を2回繰返
した。室温で、メチル 1−ピペラジンカルボジチオエ
ート0.88g(4.74ミリモル、純度95%)をジクロロメタ
ン12mlに溶解した溶液を滴下した。途中、トリエチルア
ミン0.48g(4.74ミリモル)を加えて一晩攪拌した。反
応溶液を1N−塩酸、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、残渣にアセ
トンを加え、析出した結晶を濾取し、母液を濃縮し、少
量のエタノールを加え、析出した結晶を濾取し、先の結
晶と合わせ、0.90gの標題化合物を白色結晶として得た
(収率51.6%)。
m.p. 149〜150℃(分解)1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.67(s,3H) 3.2〜3.6(m,2H) 3.6〜3.9(m,2H) 3.88(s,9H) 3.9〜4.4(m,4H) 6.70(d,1H,J=8.6Hz) 6.98(d,1H,J=8.6Hz) 2930,2830,1620,1595,1495,1475,1450,1425,1365,1280,
1235,1215,1180,1155,1095,1040,1000,925,900,820,81
0,750,700. [実施例51] i) メチル 4−(2−クロロベンジル)−1−ピペ
ラジンカルボジチオエート(化合物番号2) 2−クロロベンジルクロリド1.61g(10ミリモル)、
メチル 1−ピペラジンカルボジチオエート1.76g(10
ミリモル)、及び炭酸ナトリウム1.06g(10ミリモル)
を、エタノール16ml中、4時間加熱還流した。エタノー
ルを減圧留去し、水を加えてエーテル30mlで抽出した。
さらに、3N−塩酸15mlで振り、3層に分離した内、水層
と油状物層を分取し、合わせて、1N−水酸化ナトリウム
でアルカリ性とした。エーテルで抽出し、飽和食塩水で
洗浄後、芒硝乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリ
カゲルカラムで精製し、1.03g(34.3%)のメチル 4
−(2−クロロベンジル)−1−ピペラジンカルボジチ
オエートを淡褐色油状物として得た。1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.5〜2.8(m,4H) 2.66(s,3H) 3.64(s,2H) 3.9〜4.3(m,4H) 7.1〜7.5(m,4H) ii) メチル 4−(2−クロロベンジル)−1−ピペ
ラジンカルボジチオエート・塩酸塩 さらに上記で得られた化合物0.98gを酢酸エチル20ml
に溶解し、6NHClのエタノール溶液1.5mlを加え、攪拌後
析出した結晶を濾取し、酢酸エチルで洗浄し900mgの標
題化合物を淡黄色結晶として得た。
m.p. 235℃(分解)1 H−NMR(CDCl3+CD3OD=6/1)δ: 2.63(s,3H) 2.8〜4.2(m,4H) 4.47(s,2H) 4.9〜5.5(m,2H) 7.2〜8.1(m,4H) 2700〜2100,1465,1410,1265,1245,1215,1195,1110,955,
745. [実施例52] メチル 4−(4−メトキシベンジル)−1−ピペラジ
ンカルボジチオエート(化合物番号7) 窒素雰囲気下、4−メトキシベンジルアルコール2.00
g(14.5ミリモル)をジクロロメタン10mlに溶解し、氷
冷下、塩化チオニル1.05ml(14.5ミリモル)をジクロロ
メタン2mlに溶解した溶液を滴下し、室温で1時間攪拌
した。溶媒を室温で減圧留去して、残渣にメチル 1−
ピペラジンカルボジチオエート2.90g(14.5ミリモル、
純度88.1%)、無水炭酸ナトリウム1.54g(14.5ミリモ
ル)、エタノール25mlを混合し、14.5時間加熱還流し
た。溶媒を減圧留去し、残渣にジクロロメタン10mlと水
10mlを加えて分液し、不溶物を濾別した。有機層を水及
び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。溶媒を減圧留去し残渣をカラム精製し、1.46gのメ
チル 4−(4−メトキシベンジル)−1−ピペラジン
カルボジチオエートを淡黄色油状物として得た(収率3
3.9%)。
ii) メチル 4−(4−メトキシベンジル)−1−ピ
ペラジンカルボジチオエート・塩酸塩 この油状物1.46g(2.92ミリモル)をジクロロメタン
5.8mlに溶解し、氷冷下、1NHClのエーテル溶液4.92mlを
滴下し、室温で攪拌して析出した結晶を濾取し、エーテ
ル5mlで洗浄し、1.43gの標題化合物を白色結晶性粉末と
して得た(収率87.4%)。
m.p. 205〜206℃(分解)1 H−NMR(CD3OD)δ: 2.65(s,3H) 3.0〜4.0(m,6H) 3.83(s,3H) 4.34(s,2H) 4.9〜5.6(m,2H) 7.02(d,2H,J=8.8Hz) 7.49(d,2H,J=8.8Hz) 2900,2830,2650,2520,2450,1610,1580,1510,1460,1405,
1300,1270,1250,1210,1175,1120,1105,1025,945,845,82
0. [実施例53] i) メチル 4−(3−メトキシベンジル)−1−ピ
ペラジンカルボジチオエート(化合物番号6) 窒素雰囲気下、3−メトキシベンジルクロリド1.57g
(10.0ミリモル)、メチル 1−ピペラジンカルボジチ
オエート2.00g(10.0ミリモル、純度88.1%)、無水炭
酸ナトリウム1.06g(10.0ミリモル)、エタノール20ml
を混合し、5時間加熱還流した。溶媒を減圧留去し、残
渣にジクロロメタン15mlと水10mlを加えて分液した。有
機層を水および、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し残渣をカラム精製
し、2.46gのメチル 4−(3−メトキシベンジル)−
1−ピペラジンカルボジチオエートを無色結晶として得
た(収率82.8%)。
ii) メチル 4−(3−メトキシベンジル)−1−ピ
ペラジンカルボジチオエート・塩酸塩 この上記結晶2.31g(7.79ミリモル)を酢酸エチル20m
lに溶解し、氷冷下、6NHClのエタノール溶液2.0mlを滴
下した。析出した結晶を濾取し、酢酸エチル10mlで洗浄
し、1.63gの標題化合物を白色結晶性粉末として得た
(収率62.9%)。
m.p. 183〜184℃(分解)1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.65(s,3H) 2.6〜3.7(m,4H) 3.86(s,3H) 3.9〜4.4(m,4H) 4.9〜5.5(m,2H) 6.8〜7.5(m,4H) 3050,2990,2910,2830,2660,2500,2420,1600,1580,1490,
1460,1410,1370,1340,1295,1260,1250,1200,1190,1170,
1120,1070,1030,1000,950,860,795,775,740,690. [実施例54] i) メチル 4−(2−メチルベンジル)−1−ピペ
ラジンカルボジチオエート(化合物番号3) 2−メチルベンジルクロリド1.405g(10ミリモル)、
メチル 1−ピペラジンカルボジチオエート1.76g(10
ミリモル)及び、炭酸ナトリウム1.06g(10ミリモル)
をエタノール14ml中2.5時間加熱還流した。エタノール
を減圧留去し、残渣に水及びエーテルを加え、エーテル
層を分取した。3N−塩酸15mlを加え水層を分取し、1N−
水酸化ナトリウムで中和後、酢酸エチルで抽出し、水及
び飽和食塩水で洗浄した。芒硝乾燥後、溶媒を減圧留去
し、残渣をシリカゲルカラムで精製し、790mg(28.2
%)のメチル 4−(2−メチルベンジル)−1−ピペ
ラジンカルボジチオエートを白色結晶性粉末として得
た。1 H−NMR(CDCl3)δ: 2.36(s,3H) 2.51(t,4H,J=5Hz) 2.64(s,3H) 3.48(s,2H) 3.8〜4.4(m,4H) 7.0〜7.4(m,4H) ii) メチル 4−(2−メチルベンジル)−1−ピペ
ラジンカルボジチオエート・塩酸塩 さらに上記化合物670mg(2.39ミリモル)を酢酸エチ
ル7mlに溶解し、6NHClのエタノール溶液1mlを加え攪拌
した。析出した結晶を濾取し酢酸エチルで洗浄し、610m
g(80.6%)の標題化合物を無色結晶として得た。
m.p. 214℃(分解)1 H−NMR(CD3OD+CDCl3=3/1)δ: 2.49(s,3H) 2.67(s,3H) 2.8〜4.2(m,6H) 4.38(s,2H) 4.9〜5.4(m,2H) 7.1〜7.8(m,4H) 2700〜2200,1470,1430,1400,1270,1210,1020,955,755. [製剤例1](散剤) 本発明におけるピペラジン誘導体 10部 重質酸化マグネシウム 10部 乳糖 80部 を均一に混合して粉末又は細粒状とし散剤とする。
[製剤例2](散剤) 本発明におけるピペラジン誘導体 10部 合成ケイ酸アルミニウム 10部 リン酸水素カルシウム 5部 乳糖 75部 を均一に混合して粉末又は細粒状とし散剤とする。
[製剤例3](顆粒剤) 本発明におけるピペラジン誘導体 50部 デンプン 10部 乳糖 15部 結晶セルロース 20部 ポリビニルアルコール 5部 水 30部 を均一に混合捏和後、粉砕造粒して乾燥しふるい分けし
て顆粒剤とする。
[製剤例4](糖衣錠) 製剤例3で得られた顆粒剤99部にステアリン酸カルシ
ウム1部を混合し、圧縮成形して直径10mmの錠剤とす
る。
[製剤例5](注射剤) 本発明におけるピペラジン誘導体 0.5部 非イオン界面活性剤 2.5部 生理食塩水 97部 を加温混合後滅菌して注射剤とする。
[製剤例9](カプセル剤) 製剤例1で得られた散剤を市販のカプセル容器に充填
してカプセル剤とする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願昭63−84461 (32)優先日 昭63(1988)4月5日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 松倉 均 埼玉県春日部市樋堀244―3 (56)参考文献 特開 昭57−60350(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 295/00 - 295/22 A61K 31/00 - 31/80 CAS(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I); [式中、Aは、置換基として、ハロゲン、アルキル、フ
    ルオロアルキル、ホルミル、アルコキシカルボニル、ア
    シル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルオキシ、グリコ
    シルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、メルカプト、ア
    ルキルチオ、及びニトロからなる群から選択された少な
    くとも一種の置換基を有していてもよい、フェニル基、
    p−ベンゾキノニル基、又はクマリニル基を表わし、 Bは、単結合、又はアルキル、アリール、アラルキル、
    ヒドロキシ、及びオキソからなる群から選択された少な
    くとも一種の置換基を有していてもよい炭素数1〜4の
    直鎖アルキレン基を表わし、 Rは、水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属
    原子、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、及びア
    リールからなる群から選択された原子又は基を表わし、 nは2または3である] で表わされるピペラジン誘導体、又はその薬理学的に許
    容され得る塩を有効成分として含有する肝疾患治療剤。
  2. 【請求項2】一般式(II); [式中、A1は、置換基として、ハロゲン、アルキル、
    フルオロアルキル、ホルミル、アルコキシカルボニル、
    アシル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルオキシ、グリ
    コシルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、メルカプト、
    アルキルチオ、及びニトロからなる群から選択された少
    なくとも一種の置換基を有しているフェニル基、又は、
    上記の置換基を有していてもよいp−ベンゾキノニル
    基、若しくはクマリニル基を表わし、 Bは、単結合、又はアルキル、アリール、アラルキル、
    ヒドロキシ、及びオキソからなる群から選択された少な
    くとも一種の置換基を有していてもよい炭素数1〜4の
    直鎖アルキレン基を表わし、 Rは、水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属
    原子、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、及びア
    リールからなる群から選択された原子又は基を表わし、 nは2または3である] で表わされるピペラジン誘導体。
JP1015830A 1988-01-26 1989-01-24 肝疾患治療剤及びピペラジン誘導体 Expired - Lifetime JP2775106B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1015830A JP2775106B2 (ja) 1988-01-26 1989-01-24 肝疾患治療剤及びピペラジン誘導体

Applications Claiming Priority (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1362288 1988-01-26
JP63-13622 1988-01-26
JP63-84461 1988-04-05
JP63-84460 1988-04-05
JP8446188 1988-04-05
JP8445988 1988-04-05
JP8446088 1988-04-05
JP63-84459 1988-04-05
JP1015830A JP2775106B2 (ja) 1988-01-26 1989-01-24 肝疾患治療剤及びピペラジン誘導体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0228172A JPH0228172A (ja) 1990-01-30
JP2775106B2 true JP2775106B2 (ja) 1998-07-16

Family

ID=27519529

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1015830A Expired - Lifetime JP2775106B2 (ja) 1988-01-26 1989-01-24 肝疾患治療剤及びピペラジン誘導体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2775106B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5504602B2 (ja) * 2008-10-16 2014-05-28 東ソー株式会社 高純度ピペラジン−n−カルボジチオ酸塩の製造法並びにその用途

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2950720C2 (de) * 1979-12-17 1982-06-24 Siemens AG, 1000 Berlin und 8000 München Dauermagneterregte elektrische Maschine

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0228172A (ja) 1990-01-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2919030B2 (ja) キノン誘導体
US5464781A (en) Amino naphthyridine compounds as anti-rhoumatic agents
JPH0214352B2 (ja)
EP0984934B1 (en) Novel orally active iron (iii) chelators
US4950818A (en) Method for treating ulcer
JPS63290868A (ja) ジケトピペラジン誘導体およびその塩類
EP0326379B1 (en) Therapeutic agent for liver disease and piperazine derivatives
US4766137A (en) 4-(isoxazolyl)-thiazole-2-oxamic acids and derivatives thereof
SU1083909A3 (ru) Способ получени 6-замещенных производных пиранона
JP2775106B2 (ja) 肝疾患治療剤及びピペラジン誘導体
KR100571945B1 (ko) 2-{3-[4-(2-t-부틸-6-트리플루오로메틸피리미딘-4-일)피페라진-1-일]프로필머캅토}피리미딘-4-올-푸마레이트
JPH0710863B2 (ja) エーテル化若しくはエステル化しうるジヒドロキシ基により位置2で置換された4―ohキノリンカルボン酸の新規の誘導体、その製造方法、及び医薬としてのその使用
JPH07103105B2 (ja) インドール誘導体及びその製造方法
SE453293B (sv) 3,3-dialkyl- och 3,3-alkylen-indolinderivat, sett att framstella dessa och farmaceutiska kompositioner innehallande desamma
US5075322A (en) Selenophen derivatives, a preparation process of the same and therapeutical compositions containing them
EP0183173B1 (en) 3,5-dialkyl-4,6-diaryl-tetrahydro-2h-1,3,5-thiadiazine-2-thione derivative, process for its production and antihyperlipidemic agent containing it
JPH0616557A (ja) 脳機能障害改善剤
JPH0676325B2 (ja) オキサジアジン誘導体を有効成分として含有する抗血栓剤
SU1438611A3 (ru) Способ получени производных 1,5-бензоксатиепина или его кислотно-аддитивных солей
JPS6121636B2 (ja)
JPH1129471A (ja) クマリン誘導体を薬効成分として含有する肝疾患治療剤
CS197224B2 (en) Method of producing substituted 3-oxo-2,3-dihydro-1,4-benzoxazine
JPS6210082A (ja) 置換−1,3−ジチオ−ル誘導体
EP0053681A1 (en) B-Nicotinoyloxyethyl nicotinic S-acid ester and its preparation via 2-Mercaptoethyl nicotinate
JPH02196769A (ja) 新規なスルホンアニリド誘導体