JP2774374B2 - ヘッダー機の線材カッター摺動装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、リベット型クラッド接点を製造するヘッダ
ー機に於いて、送給された接点線材及びベース線材を所
定の長さにカッターダイスとにより切断し、その切断し
た接点材及びベース材をカッターダイス側に送るカッタ
ーの摺動装置に関する。

（従来の技術） 従来の線材カッター摺動装置は、第３図に示す如く成
形ダイス１とその両側方に接点線材のカッターダイス２
とベース線材のカッターダイス３が保持されたダイスホ
ルダー４の前面左右両側に一体に設けられたガイド５、
５′の貫通穴６、６′に、先端面にカッター７、７′を
保持したロッド８、８′を摺動可能に貫通し、ロッド
８、８′の後端をスライドホルダー９、９′に摺動可能
に支持され且つヘッダー機本体の往復カム（図示省略）
の移動により進退するスライダ10、10′の前面に固定し
ている。尚11、11′はスライダ10、10′を摺動可能に支
持しているスライドホルダー９、９′の蟻溝12、12′の
一側面を構成している黄銅製のカミソリである。13、1
3′はカッターダイス２、３の底から供給突出された接
点線材Ｗ、ベース線材Ｗ′を切断時に押さえるレバー
で、カッター７、７′に立設された支持棹14、14′に枢
支され、レバー13、13′の上端と支持棹14、14′との間
にばね15、15′が張設されている。

（発明が解決しようとする課題） ところで、上記の線材カッター摺動装置は、スライダ
10、10′を進退させるのがヘッダー機本体の往復カム10
a、10′ａである為、往復カム16、16′とそれを支持し
ている移動回転軸（図示省略）間で摩耗が生じ、またス
ライドホルダとスライダ10、10′との間でも摩耗が生じ
て、かたつくようになり、スライダ10、10′の摺動がス
ムーズにいかなくなる。その結果、カッター７、７′の
直進精度が悪くなり、接点線材Ｗ、ベース線材Ｗ′の切
断がスムースにいかず、切断面が荒れたり、切断面が傾
いたり、切断面周縁に大きなばりが生じたりして、ヘッ
ダー加工時悪影響を及ぼし、品質良好、寸法精度の高い
リベット型クラッド接点を得ることができなくなるとい
う問題があった。

またスライダ10、10′の摺動がスムースにいかなくな
った場合、黄銅製のカミソリ11、11′を調整している
が、調整の結果、直進精度を再現できず、不安定になる
ことがあった。

さらに摺動部分に定期的に給油しなければならないの
で、保守管理が面倒である。

そこで本発明は、カッターの進退をスムースにできて
直進精度を高くでき、しかも摺動部分に定期的に給油す
る必要が無くて、保守管理の容易なヘッダー機の線材カ
ッター摺動装置を提供しようとするものである。

（課題を解決するための手段） 上記課題を解決するための本発明によるヘッダー線の
線材カッター摺動装置は、リベット頭部予備成形パンチ
と仕上げ成形パンチが並列に保持されたパンチホルダー
が水平移動可能に備えられた上下動可能なスライドラム
と、前記パンチに対向して成形ダイス及びその両側方に
カッターダイスが保持されたダイスホルダーが固定され
た固定ラムとの間で、可動ラムの水平動を案内する固定
ラムの四隅のガイドポストの固定ラム側に、左右一対の
支持台を対向して設け、その各支持台に水平に２本の貫
通穴を穿設し、この貫通穴にヘッダー機本体のカムにて
進退するロッドホルダーに保持された２本のガイドロッ
ドをその外周に嵌着固定したベアリング付リテーナを介
して摺動可能に貫通し、その貫通した２本のガイドロッ
ドの先端にカッターを着脱可能に保持したカッターホル
ダーを固定して成るものである。

（作用） 上述の如く本発明によるヘッダー機の線材カッター摺
動装置は、カッター機本体のカムによりロッドホルダー
が進退せしめられると、そのロッドホルダーに保持され
た２本のガイドロッドがその外周に嵌着固定したベアリ
ング付リテーナを介して支持台の貫通穴を摺動するの
で、摩擦抵抗が少なく、スムースな摺動となって、がた
が生じることが無い。従ってガイドロッドの先端に固定
されたカッターホルダーに保持されているカッターの直
進精度が高く、接点線材、ベース線材の切断がスムース
に精度良く行われ、切断面が荒れたり、切断面が傾いた
り、切断面周縁に大きなばりが生じることが無い。

（実施例） 本発明によるヘッダー機の線材カッター摺動装置の一
実施例を第１図及び第２図ａ、第２図ｂによって説明す
ると、20はリベット頭部予備成形パンチ21と仕上げ成形
パンチ22が並列に保持されたパンチホルダーで、該パン
チホルダー20は上下動可能なスライドラム23に上下移動
可能に備えられている。前記パンチ21、22の対向側に成
形ダイス24及びその両側方にカッターダイス25、25′が
保持されたダイスホルダー26が固定ラム27に固定されて
設けられている。可動ラム23′は四隅に穿設された貫通
孔28′が固定ラム27の四隅に立設されたガイドポスト28
に摺動可能に嵌合されて水平動するようになっている。
可動ラム23′と固定ラム27との間でガイドポスト28の固
定ラム27側に、左右一対の支持台29、29′が対向して設
けられている。この各支持台29、29′には夫々上下に２
本の貫通穴30が穿設され、この貫通穴30にヘッダー機本
体のカム（図示省略）の作動にて進退するロッドホルダ
ー31に保持された２本のガイドロッド32がその外周に嵌
着固定したベアリング33付リテーナ34を介して摺動可能
に貫通されている。各支持台29、29′の貫通穴30に貫通
した各２本のガイドロッド32の先端にはカッター35を着
脱可能に保持したカッターホルダー36が固定されてい
る。

このように構成された実施例のヘッダー機の線材カッ
ター摺動装置は、カッター機本体のカムの作動によりロ
ッドホルダー31が進退せしめられると、そのロッドホル
ダー31に保持された２本のガイドロッド32がその外周に
嵌着固定されたベアリング33付リテーナ34を介して支持
台29、29′の各２本の貫通穴30を摺動するので、摩擦抵
抗が少なく、スムースに摺動し、がたが生じることが無
い。従って、ガイドロッド32の先端に固定されたカッタ
ーホルダー36に保持されているカッター35の直線精度が
高く、カッターダイス25、25′のダイス穴25aより所定
量供給突出せしめられた接点線材Ｗ、ベース線材Ｗ′の
切断がスムースに精度良く行われ、切断面が荒れたり、
切断面が傾いたり、切断面周縁に大きなばりが生じるこ
とがない。かくして、カッター35にて切断されて成形ダ
イス24の位置に送られた接点材、ベース材は、可動ラム
23の下降により先ず予備成形パンチ21により接点材とベ
ース材が圧接されると共にリベット頭部が予備成形さ
れ、次いで可動ラム23の上昇後パンチホルダー20が水平
移動せしめられ、再び可動ラム23の下降により仕上げ成
形パンチ22によりリベット頭部が仕上げ成形されると、
品質良好、寸法精度の高いリベット型クラッド接点が得
られる。

（発明の効果） 以上の説明で判るように本発明のヘッダー機の線材カ
ッター摺動装置は、カッターホルダーの摺動の摩擦抵抗
が少なく、スムースな摺動が行われてがたが生じること
が無いので、カッターの直進精度が高く、接点線材、ベ
ース線材の切断がスムースに精度良く行われ、切断面が
荒れたり、切断面が傾いたり、切断面周縁に大きなばり
が生じることが無い。従って、ヘッダ加工することによ
り、品質良好、寸法精度の高いリベット型クラッド接点
が得られる。

また、摺動部分に定期的に給油する必要が無いので、
保守管理が容易である。

さらにカッターの交換が容易で、精度の再現性に優れ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のヘッダー機の線材カッター摺動装置の
斜視図、第２図ａは側面図、第２図ｂは上面図、第３図
は従来のヘッダー機の線材カッター摺動装置を示す斜視
図である。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】リベット頭部予備成形パンチと仕上げ成形
   パンチが並列に保持されたパンチホルダーが水平移動可
   能に備えられた上下動可能なスライドラムと、前記パン
   チに対向して成形ダイス及びその両側方にカッターダイ
   スが保持されたダイスホルダーが固定された固定ラムと
   の間で、可動ラムの水平動を案内する固定ラムの四隅の
   ガイドポストの固定ラム側に、左右一対の支持台を対向
   して設け、その各支持台に水平に２本の貫通穴を穿設
   し、この貫通穴にヘッダー機本体のカムにて進退するロ
   ッドホルダーに保持された２本のガイドロッドをその外
   周に嵌着固定したベアリング付リテーナを介して摺動可
   能に貫通し、その貫通した２本のガイドロッドの先端に
   カッターを着脱可能に保持したカッターホルダーを固定
   して成るヘッダー機の線材カッター摺動装置。