JP2773886B2 - 1次皮膜のない方向性電磁鋼板の黒化処理方法 - Google Patents
1次皮膜のない方向性電磁鋼板の黒化処理方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はシールド用鋼板として用いられる各種用途、
例えば、TVブラウン管用シールド材、小型モーター用シ
ールドケース、電源トランス用などに利用されている通
称カラー電磁鋼板と呼ばれる鋼板の処理方法に関する。
例えば、TVブラウン管用シールド材、小型モーター用シ
ールドケース、電源トランス用などに利用されている通
称カラー電磁鋼板と呼ばれる鋼板の処理方法に関する。
(従来の技術) 一般に、磁気シールド鋼板として要求される品質の基
本は、シールド性、即ち透磁率であるが、鋼板は様々な
形の部品に加工されるため、皮膜特性の耐蝕性、皮膜密
着性、加工性、溶接性なども必要である。
本は、シールド性、即ち透磁率であるが、鋼板は様々な
形の部品に加工されるため、皮膜特性の耐蝕性、皮膜密
着性、加工性、溶接性なども必要である。
このうち、特に磁気シールド性が強く要求される場合
は、通常磁束を通し易い方向性電磁鋼板が使用されてい
る。この方向性電磁鋼板とは、二次再結晶を利用して結
晶の容易磁化方向<001>を圧延方向に揃えたもので、
優れた透磁率を有しているが、加工後の皮膜密着性が悪
い。
は、通常磁束を通し易い方向性電磁鋼板が使用されてい
る。この方向性電磁鋼板とは、二次再結晶を利用して結
晶の容易磁化方向<001>を圧延方向に揃えたもので、
優れた透磁率を有しているが、加工後の皮膜密着性が悪
い。
なぜなら、二次再結晶焼鈍に高温長時間の熟熱が必要
なため、箱焼鈍時の鋼板焼付き防止のために塗布したMg
Oと鋼板表層に生成したSiO2が反応して、フォルステラ
イトを形成するが、この1次皮膜が加工部で剥がれるた
めである。
なため、箱焼鈍時の鋼板焼付き防止のために塗布したMg
Oと鋼板表層に生成したSiO2が反応して、フォルステラ
イトを形成するが、この1次皮膜が加工部で剥がれるた
めである。
従って、現状のカラー電磁鋼板は加工密着性を向上さ
せるため、酸洗等により1次皮膜を除去させて金属光沢
の鋼板表面にした後、ペイントなどの塗装や鍍金によ
り、耐蝕性、加工密着性を得ている。
せるため、酸洗等により1次皮膜を除去させて金属光沢
の鋼板表面にした後、ペイントなどの塗装や鍍金によ
り、耐蝕性、加工密着性を得ている。
(発明が解決しようとする課題) ところが、上記の1次皮膜の除去や、ペイント塗装・
乾燥、鍍金は作業コストがかかるという難点があった。
乾燥、鍍金は作業コストがかかるという難点があった。
本発明はこの点に鑑み、1次皮膜のない方向性電磁鋼
板を造り、そして製造側の最終ラインで、黒化処理を施
す技術を提供する。
板を造り、そして製造側の最終ラインで、黒化処理を施
す技術を提供する。
(課題を解決するための手段) 本発明は仕上焼鈍を施した1次皮膜のない方向性電磁
鋼板を、酸化性ガス雰囲気中で300〜750℃まで昇温する
過程で表面にFe3O4が主体の酸化膜をまず成形せしめ、
しかるのちに非酸化性ガス雰囲気中で650℃以上の均熱
処理を実施後、非酸化性ガス雰囲気で冷却することによ
り、最終的にFeOが主体の密着性に優れた黒化膜を形成
することを特徴とする1次皮膜のない方向性電磁鋼板の
黒化処理方法である。
鋼板を、酸化性ガス雰囲気中で300〜750℃まで昇温する
過程で表面にFe3O4が主体の酸化膜をまず成形せしめ、
しかるのちに非酸化性ガス雰囲気中で650℃以上の均熱
処理を実施後、非酸化性ガス雰囲気で冷却することによ
り、最終的にFeOが主体の密着性に優れた黒化膜を形成
することを特徴とする1次皮膜のない方向性電磁鋼板の
黒化処理方法である。
以下、本発明の内容を詳細に説明する。
まず、1次皮膜を形成させない方法について説明す
る。
る。
周知の如く、方向性電磁鋼板の1次皮膜(グラス皮
膜)は、脱炭焼鈍時に形成された表面酸化膜中のSiO
2と、MgOを主成分とする焼鈍分離剤とが高温仕上焼鈍過
程で反応して生成したフォルステライト(2MgO・SiO2)
である。
膜)は、脱炭焼鈍時に形成された表面酸化膜中のSiO
2と、MgOを主成分とする焼鈍分離剤とが高温仕上焼鈍過
程で反応して生成したフォルステライト(2MgO・SiO2)
である。
この1次皮膜は、折り曲げや絞り加工時に、簡単に剥
離してしまう。従って、かかる1時皮膜を形成させない
ためには、例えば、特開昭54−106009号公報に示されて
いる如く、Al2O3粉体を焼鈍分離剤として用いて静電塗
装方式で鋼板表面に付着させる方法、MgO中にアルカリ
金属又はアルカリ土類金属の塩化物を配合した焼鈍分離
剤を用いる方法等を採用するものである。
離してしまう。従って、かかる1時皮膜を形成させない
ためには、例えば、特開昭54−106009号公報に示されて
いる如く、Al2O3粉体を焼鈍分離剤として用いて静電塗
装方式で鋼板表面に付着させる方法、MgO中にアルカリ
金属又はアルカリ土類金属の塩化物を配合した焼鈍分離
剤を用いる方法等を採用するものである。
その他、方向性電磁鋼板の製造プロセスで形成された
1時皮膜を酸洗などの方法により除去することもでき
る。
1時皮膜を酸洗などの方法により除去することもでき
る。
次に、1次皮膜のない方向性電磁鋼板に対する黒化処
理方法について説明する。
理方法について説明する。
この黒化処理は、部品への加工の前に実施するため、
加工時の黒化膜の密着性が特に重要である。なお、1次
皮膜が付いたままの鋼板表面は、酸化しないので黒化処
理ができない。
加工時の黒化膜の密着性が特に重要である。なお、1次
皮膜が付いたままの鋼板表面は、酸化しないので黒化処
理ができない。
1次皮膜のない方向性電磁鋼板を黒化処理する際、鋼
板の酸化の温度は300〜750℃が必要で、時間は5〜300
秒が望ましい。300℃未満では、酸化膜が薄くムラがで
き、耐錆性が落ちる。一方、750℃を超えると密着性が
劣化する。
板の酸化の温度は300〜750℃が必要で、時間は5〜300
秒が望ましい。300℃未満では、酸化膜が薄くムラがで
き、耐錆性が落ちる。一方、750℃を超えると密着性が
劣化する。
なお、時間については5〜300秒が望ましく、5秒未
満になると、酸化に要する時間が短すぎ、均質な膜が得
られない。時間を長くする分には、酸化膜の品質上の問
題は殆どないが、経済的な面から300秒程度が上限であ
る。
満になると、酸化に要する時間が短すぎ、均質な膜が得
られない。時間を長くする分には、酸化膜の品質上の問
題は殆どないが、経済的な面から300秒程度が上限であ
る。
酸化性ガス雰囲気については、とくに限定するもので
ないが、以下の条件が好ましい。酸化性ガス雰囲気と
は、O2:0.2〜21容量%、CO2:2〜25容量%またはH2O:露
点で10〜60℃の1〜3種を利用し、残りをN2またはArな
どの不活性ガスとするか、還元性ガスのH2,COなども可
能である。但し、H2,COを用いる場合はPH2O/PH2が0.25
以上、PCO2/PCOが1.2以上が、それぞれ酸化のために必
要である。
ないが、以下の条件が好ましい。酸化性ガス雰囲気と
は、O2:0.2〜21容量%、CO2:2〜25容量%またはH2O:露
点で10〜60℃の1〜3種を利用し、残りをN2またはArな
どの不活性ガスとするか、還元性ガスのH2,COなども可
能である。但し、H2,COを用いる場合はPH2O/PH2が0.25
以上、PCO2/PCOが1.2以上が、それぞれ酸化のために必
要である。
O2,CO2とH2Oの数量の限界値に関し、全て下限を下回
ると、酸化膜の平均厚みが0.5μm以下と薄すぎて、耐
錆性が劣化すると共に、酸化膜のない部分が発生するた
め問題となってくる。一方、上限を超えると、酸化膜の
地鉄に対する密着性が劣化し、プレス加工時に酸化膜剥
がれが起き易い。
ると、酸化膜の平均厚みが0.5μm以下と薄すぎて、耐
錆性が劣化すると共に、酸化膜のない部分が発生するた
め問題となってくる。一方、上限を超えると、酸化膜の
地鉄に対する密着性が劣化し、プレス加工時に酸化膜剥
がれが起き易い。
なお、O2は21%を超えて制御しようとすると、O2ガス
を炉内に投入する必要があるので、工業的には難がある
ため21%以下が好ましい。工業的には、直火バーナーで
加熱するのが簡便で、O2,H2O,CO2を併用することができ
る。この時に、3種の酸化性ガス分量の少なくとも1種
が、上記容量%範囲に入っていることが望ましい。
を炉内に投入する必要があるので、工業的には難がある
ため21%以下が好ましい。工業的には、直火バーナーで
加熱するのが簡便で、O2,H2O,CO2を併用することができ
る。この時に、3種の酸化性ガス分量の少なくとも1種
が、上記容量%範囲に入っていることが望ましい。
以上の如く鋼板表面は300〜750℃で酸化されFe3O4が
形成されるが、その後、更に高温まで昇温させ、FeOに
変態させる必要があるが、この時は非酸化性雰囲気中で
焼鈍される。なぜなら750℃以上の高温での均熱時に鋼
板が追加酸化されると、酸化膜の密着性が著しく劣化す
るためである。また、Fe3O4をFeOに変態させるには、65
0℃以上の温度が必要である。
形成されるが、その後、更に高温まで昇温させ、FeOに
変態させる必要があるが、この時は非酸化性雰囲気中で
焼鈍される。なぜなら750℃以上の高温での均熱時に鋼
板が追加酸化されると、酸化膜の密着性が著しく劣化す
るためである。また、Fe3O4をFeOに変態させるには、65
0℃以上の温度が必要である。
ここで、非酸化性雰囲気とは、N2またはArなどの不活
性ガスを主成分とし、酸化性ガスのO2が0.2%未満、H2O
が露点換算で10℃以下で、且つCO2が2%未満であるこ
とが望まれる。または、CO,H2などの還元性ガスを含ん
でも良いが、PH2O/PH2が0.25未満、PCO2/PCOが1.2未満
であることが好ましい。理由は、高温での追加酸化を抑
制させるためである。
性ガスを主成分とし、酸化性ガスのO2が0.2%未満、H2O
が露点換算で10℃以下で、且つCO2が2%未満であるこ
とが望まれる。または、CO,H2などの還元性ガスを含ん
でも良いが、PH2O/PH2が0.25未満、PCO2/PCOが1.2未満
であることが好ましい。理由は、高温での追加酸化を抑
制させるためである。
なお、連続焼鈍炉の構造によっては予熱帯と加熱帯、
または加熱帯と均熱帯の間の雰囲気を遮断するために、
ゾーン毎に炉が離れているケースがある。この時に、鋼
板がそれらの炉の分離部分で、短時間ではあるが直接大
気に触れるケースがある。この時の酸化については、75
0℃以下の温度であれば殆ど問題にはならない。
または加熱帯と均熱帯の間の雰囲気を遮断するために、
ゾーン毎に炉が離れているケースがある。この時に、鋼
板がそれらの炉の分離部分で、短時間ではあるが直接大
気に触れるケースがある。この時の酸化については、75
0℃以下の温度であれば殆ど問題にはならない。
冷却の時の雰囲気は、均熱と同じ非酸化性ガスとする
ことによって酸化を防がねばならない。冷却時に生成す
る酸化物は、密着性の悪いFe3O4のためである。なお、
冷却速度も配慮が必要で10℃/sec以上が望ましい。10℃
/secより遅いとFe3O4に再び変態するためである。
ことによって酸化を防がねばならない。冷却時に生成す
る酸化物は、密着性の悪いFe3O4のためである。なお、
冷却速度も配慮が必要で10℃/sec以上が望ましい。10℃
/secより遅いとFe3O4に再び変態するためである。
ところで、雰囲気を上記酸化ガス組成に調整し、鋼板
の温度を300〜750℃まで5〜300秒で昇熱した後に、試
料を急冷してX線回折により酸化膜の構造を調べると90
%以上がFe3O4(残量がFeOとFe2O3)であった。しか
し、これを非酸化性雰囲気中で650℃以上の温度で均熱
すると、Fe3O4の80%以上がFeOに変態することが、同じ
X線回折調査で判明した。このFeOを、非酸化性雰囲気
中で急速冷却すれば、本発明の目的とするFeOを形成す
ることができる。
の温度を300〜750℃まで5〜300秒で昇熱した後に、試
料を急冷してX線回折により酸化膜の構造を調べると90
%以上がFe3O4(残量がFeOとFe2O3)であった。しか
し、これを非酸化性雰囲気中で650℃以上の温度で均熱
すると、Fe3O4の80%以上がFeOに変態することが、同じ
X線回折調査で判明した。このFeOを、非酸化性雰囲気
中で急速冷却すれば、本発明の目的とするFeOを形成す
ることができる。
なお、本発明においてFe3O4が相変態したFeOが加工変
形を受けても剥がれない理由は未だ明確でないが、変態
時の酸素原子放出が空孔生成することに関連しての効果
ではないかと推定している。
形を受けても剥がれない理由は未だ明確でないが、変態
時の酸素原子放出が空孔生成することに関連しての効果
ではないかと推定している。
第1図に、本発明の具体的実施形態の例を模式として
示した。
示した。
パターンAは、350℃まで酸化させ、その後N2中で加
熱冷却する。パターンBは、350〜700℃の昇温過程で酸
化し、それ以外の温度範囲をN2中で行う。パターンC
は、700℃までの昇温過程で酸化させ、その後N2中で加
熱冷却を実施する。
熱冷却する。パターンBは、350〜700℃の昇温過程で酸
化し、それ以外の温度範囲をN2中で行う。パターンC
は、700℃までの昇温過程で酸化させ、その後N2中で加
熱冷却を実施する。
パターンA,B,Cいずれも実施可能であり、加工性、耐
錆性共に良好な酸化膜を有する鋼板が得られる。なお、
酸化性ガスとしては、前述のようにO2が0.2〜21%、CO2
が2〜25%またはH2Oが露点で10〜60℃の1種〜3種を
利用することが可能である。
錆性共に良好な酸化膜を有する鋼板が得られる。なお、
酸化性ガスとしては、前述のようにO2が0.2〜21%、CO2
が2〜25%またはH2Oが露点で10〜60℃の1種〜3種を
利用することが可能である。
なお、この黒化処理は経済性を考慮して、仕上焼鈍後
の形状矯正焼鈍と兼ねて実施しても良いし、この後で行
うことも可能である。
の形状矯正焼鈍と兼ねて実施しても良いし、この後で行
うことも可能である。
(実 施 例) 実施例−1 成分組成が重量%で、C:0.0021%、Si:3.1%、Mn:0.5
8%、S:0.0005%、N:0.0003%、Al:0.001%とし残部を
実質的に鉄とする仕上焼鈍後の方向性電磁鋼板0.3mm厚
の表面1次皮膜を、塩酸酸洗により除去したのち、第1
表の黒化処理を行った。
8%、S:0.0005%、N:0.0003%、Al:0.001%とし残部を
実質的に鉄とする仕上焼鈍後の方向性電磁鋼板0.3mm厚
の表面1次皮膜を、塩酸酸洗により除去したのち、第1
表の黒化処理を行った。
酸化性ガス雰囲気は、O2が3%、水蒸気が露点で40
℃、CO2が9%、COが0.3%で、残りN2の雰囲気ガスと
し、冷却速度は、約50℃/secとした。
℃、CO2が9%、COが0.3%で、残りN2の雰囲気ガスと
し、冷却速度は、約50℃/secとした。
実施No.1は、酸化温度が低すぎて耐錆性が悪い。本発
明の実施No.2,4と6は、耐錆性、密着性共に優れた結果
となった。実施No.3は酸化温度が高すぎて密着性が不
良。実施No.5は、高温での酸化のため酸化膜の密着性が
悪い。実施No.7は、均熱温度が650℃未満のため、Fe3O4
酸化膜しか形成されず密着性が悪い。実施No.8は、塩酸
酸洗前の1次皮膜付き鋼板を曲げた例であるが、曲げ部
の膜が全て剥がれた。
明の実施No.2,4と6は、耐錆性、密着性共に優れた結果
となった。実施No.3は酸化温度が高すぎて密着性が不
良。実施No.5は、高温での酸化のため酸化膜の密着性が
悪い。実施No.7は、均熱温度が650℃未満のため、Fe3O4
酸化膜しか形成されず密着性が悪い。実施No.8は、塩酸
酸洗前の1次皮膜付き鋼板を曲げた例であるが、曲げ部
の膜が全て剥がれた。
なお、実施No.1〜6の酸化膜構造は、すべてFeOで、
実施No.7がFe3O4であった。また、実施No.8は、2MgO・S
iO2である。
実施No.7がFe3O4であった。また、実施No.8は、2MgO・S
iO2である。
実施例−2 成分組成が重量%で、C:0.0018%、Si:3.2%、Mn:0.6
5%、S:0.0238%、N:0.0028%、Al:0.002%とし残部を
実質的に鉄とする脱炭焼鈍後の方向性電磁鋼板0.2mm厚
に、焼鈍分離剤としてAl2O3の粉体を静電塗装させて巻
き取った。
5%、S:0.0238%、N:0.0028%、Al:0.002%とし残部を
実質的に鉄とする脱炭焼鈍後の方向性電磁鋼板0.2mm厚
に、焼鈍分離剤としてAl2O3の粉体を静電塗装させて巻
き取った。
このコイルを、水素気流中で1200℃で10時間の高温焼
鈍を行い、冷却後にコイルを巻戻し、未反応焼鈍分離剤
を水洗すると、長手方向幅方向均一な金属光沢を有する
表面が得られた。
鈍を行い、冷却後にコイルを巻戻し、未反応焼鈍分離剤
を水洗すると、長手方向幅方向均一な金属光沢を有する
表面が得られた。
この鋼板に対して、実施例−1の実施No.6と同じ条件
で黒化処理を行った。
で黒化処理を行った。
得られた方向性電磁鋼板は、長手方向幅方向均一で綺
麗な黒化膜を有し、且つ、耐錆性、密着性の優れたもの
であった。
麗な黒化膜を有し、且つ、耐錆性、密着性の優れたもの
であった。
以上の如く、本発明の構成要件を満たす黒化処理によ
ってのみ、耐錆性と加工密着性を満足する酸化膜を形成
さすことができた。
ってのみ、耐錆性と加工密着性を満足する酸化膜を形成
さすことができた。
(発明の効果) 以上の如く本発明によれば、加工に耐える優れた密着
性を持つ黒化皮膜を有する1次皮膜のない方向性電磁鋼
板が得られる。
性を持つ黒化皮膜を有する1次皮膜のない方向性電磁鋼
板が得られる。
第1図は本発明の実施形態の例を示す。
Claims (1)
- 【請求項1】仕上焼鈍を施した1次皮膜のない方向性電
磁鋼板を、酸化性ガス雰囲気中で300〜750℃まで昇温す
る過程で表面にFe3O4が主体の酸化膜を成形せしめ、し
かるのちに非酸化性ガス雰囲気中で650℃以上の均熱処
理を実施後、非酸化性ガス雰囲気で冷却することによ
り、最終的にFeOが主体の密着性に優れた黒化膜を形成
することを特徴とする1次皮膜のない方向性電磁鋼板の
黒化処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5868289A JP2773886B2 (ja) | 1989-03-10 | 1989-03-10 | 1次皮膜のない方向性電磁鋼板の黒化処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5868289A JP2773886B2 (ja) | 1989-03-10 | 1989-03-10 | 1次皮膜のない方向性電磁鋼板の黒化処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02236267A JPH02236267A (ja) | 1990-09-19 |
JP2773886B2 true JP2773886B2 (ja) | 1998-07-09 |
Family
ID=13091327
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5868289A Expired - Lifetime JP2773886B2 (ja) | 1989-03-10 | 1989-03-10 | 1次皮膜のない方向性電磁鋼板の黒化処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2773886B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5663825B2 (ja) * | 2008-08-11 | 2015-02-04 | Jfeスチール株式会社 | 冷延鋼板の製造方法および冷延鋼板 |
JP7006141B2 (ja) * | 2017-11-01 | 2022-01-24 | 日本製鉄株式会社 | 熱延鋼板の酸洗性向上方法 |
BR112021013581B1 (pt) * | 2019-01-16 | 2024-04-30 | Nippon Steel Corporation | Chapa de aço elétrico de grão orientado sem uma película de forsterita, e, métodos de formação para um revestimento de isolamento e de produção para uma chapa de aço elétrico de grão orientado sem uma película de forsterita |
-
1989
- 1989-03-10 JP JP5868289A patent/JP2773886B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02236267A (ja) | 1990-09-19 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
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