JP2773804B2 - モータの整流子 - Google Patents

モータの整流子

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JP2773804B2 JP30681089A JP30681089A JP2773804B2 JP 2773804 B2 JP2773804 B2 JP 2773804B2 JP 30681089 A JP30681089 A JP 30681089A JP 30681089 A JP30681089 A JP 30681089A JP 2773804 B2 JP2773804 B2 JP 2773804B2
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行男 木田
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Matsushita Electric Works Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、モータの整流子に関するものである。
〔従来の技術〕
現在のモータの整流子において、スリット部を形成す
る方法として、切削工法によるもの、あるいはセグメン
トの組み合わせによるスリット形成法がある。切削工法
によるスリット巾は平行かつ任意の巾に仕上げられる
が、原材料から完成品に至るまで8〜10工程の加工を必
要とし、コスト高となる。また、セグメントの組み合わ
せにおいては、スリット部は板金工法でプレスされたセ
グメントの端面部で形状が決まり、第7図に示すよう
に、セグメント31間を形成するスリット部30が平行な溝
とならない(B>C)ためモータ特性上スリット巾を狭
くするには限界がある。(寸法Bを設計の狙いにすると
寸法Cが設計値より約40%小さくなる。) スリット部30が平行にならない理由として、第6図
(I),(II)に示すうに、セグメント材料31′を曲げ
加工を行うと、外径側と内径側は各々曲げ力によって、
中立軸tを境界として矢印で示すように圧縮と引張り力
が作用し、外径側のブランク長さHと内径側のブランク
長さIが、各々H′とI′に変化し、スリット部30を平
行にするためには寸法Jおよび寸法J′のブランク長さ
の不足が生じる(第8図参照)。また、別の理由として
は、セグメント端面32をさらに拡大して観察してみると
板金工法のプレス抜きによる断面構成となり、ダレ部3
3、剪断部34、破断部35の要素が残るため面粗度が粗
く、スリット部30を平行な溝とするには阻害要因となる
(第6図参照)。
〔発明が解決しようとする課題〕
このように、スリット部30が平行な溝でなく、つま
り、寸法Cが寸法Bよりも小さいと、カーボン摩耗粉等
による短絡が起こりやすくなり、モータ寿命が短くなる
という問題点があった。
したがって、この発明の目的は、スリット部が平行
で、かつ面粗度の細かいモータの整流子を提供すること
である。
〔課題を解決するための手段〕
この発明のモータの整流子は、基台に、断面円弧状の
複数のセグメントを、円環状に配置し、このセグメント
端面を所定間隔をおいて相互に対面させてスリット部を
形成したモータの整流子において、前記セグメント端面
を金型ダイの側面部に当接させてセグメントをプレス加
工し、前記対面するセグメント端面を平行にしたことを
特徴とするものである。
〔作用〕
この発明の構成によれば、セグメントプレス加工工程
において、金型ダイの側面部にてセグメントの端面が押
圧されて所定の形状寸法に形成されると共に、成形面の
面粗度は金型ダイの面粗度を転写して任意の面粗度を得
ることができる。
〔実施例〕
第1図はこの発明の一実施例のモータの整流子の斜視
図を示したものである。1は円筒状の基台であり、この
基台1の外周面の3個所には凹部2…が設けられてい
る。3は断面円弧状のセグメントであり、このセグメン
ト3の内側面には凸部9が設けられ、この凸部9と前記
凹部2とが係合することにより、基台1の外周面にセグ
メント3…が位置決めされる。このとき、各々のセグメ
ント3のセグメント端面4は、所定間隔おいて対面し、
スリット部5を形成している。6は位置決めされたセグ
メント3を固定するリング状の拘束部材である。
第2図はセグメント3の加工工程を示したものであ
る。つまり、セグメント材料3′は、第2図(I)に示
すように、プレス成形にて曲げ加工される。このとき、
セグメント材料の端面4′はプレス抜の面状態のままで
曲げられているため、ダレ部、剪断部、破断部を有す
る。つぎに、第2図(II)に示すように、このセグメン
ト材料3′を、円弧状の曲面部10と、中心角を所定値
(成形後のセグメント3…を組み合わせた時に、対面す
るセグメント端面4,4が平行になるような値。)に設定
した側面部11とからなる金型ダイ7に設置して、この金
型ダイ7の曲面部10と同心状の曲面部12を持つパンチ8
にて押圧成形して、セグメント材料3′を所定の形状寸
法に成形すると共に、成形面の面粗度は金型ダイ7、パ
ンチ8の面粗度を転写して任意の面粗度を得ることがで
きる。そして、第3図は成形したセグメント3を組み合
わせた状態であり、スリット部5を形成するセグメント
断面4,4は平行となる。
第4図はセグメント加工工程の別の例を示したもので
ある。つまり、第4図(I)は、スリット部5となるセ
グメント材料3′の端部をブランク抜加工したものであ
る。このブランク抜工程後に、第4図(II)に示すよう
に、側面部11が所定の勾配(成形後のセグメント3を組
み合わせた時に、対面するセグメント端面4,4が平行に
なるような勾配。)をなす台形状の金型ダイ7に、この
セグメント材料3′を設置して、平面状のパンチ8にて
押圧成形し、ブランク長さH,Iをh,iに変化させる。この
とき、金型ダイ7の側面部11の面粗度を転写してセグメ
ント材料3′の端面4′を任意の面粗度にすることがで
きる。つぎに、このセグメント材料3′を第4図(II
I)に示すように、円弧状の曲面部10を有する金型ダイ
7′に設置して、この曲面部10と同心状の曲面部12を有
するパンチ8′にて押圧成形して曲げ加工を行い、セグ
メント3を形成する。このときも金型ダイ7′、パンチ
8′の面粗度がセグメント3に転写される。
第5図は、成形時におけるセグメント端面4の状態を
示したものである。セグメント材料3′の端面4′の内
径側のXで示す部分が押圧されると共に、セグメント材
料3′の端面4′の外径側が押圧によってYで示す部分
まで体積移動する。
なお、第2図のセグメント加工工程で(I)の工程を
省略してもよい。また、第2図(II)および第4図(II
I)において、曲面部10と曲面部12を同心状としたが、
これに限定するものではない。
また、この実施例では、組立構造整流子の場合につい
て示したが、同時成形構造整流子、接着構造整流子等の
モータ整流子に展開できる。
〔発明の効果〕
この発明のモータの整流子によれば、スリット部を平
行とすることができるので、有効溝部容積を従来のモー
タ整流子に比べて多くとることができると共にスリット
巾寸法を狭くすることができる。このため、モータ音が
静かになり、また、モータ刷子の寿命を伸ばすことがで
きるので、モータの長寿命化を図ることができる。
セグメント端面の面粗度を金型ダイにて任意の面粗度
にすることができるので、カーボン摩耗粉等の付着が少
なくなり、モータの長寿命化となる。また、セグメント
間のステップ段差量がセグメントのプレス抜ダレ量に影
響されなくなるため、ステップ段差が少なくなる。この
ため、モータの静音化、長寿命化となる。
さらに、従来の切削工法に比べて安価であるため経済
的である。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例のモータの整流子の斜視
図、第2図はセグメントの加工工程の一例を示す工程説
明図、第3図はセグメントを組み合わせた状態を示す簡
略平面図、第4図はセグメントの加工工程の他の例を示
す工程説明図、第5図はセグメントの成形説明図、第6
図は従来例のセグメントの加工工程説明図、第7図は従
来例のモータの整流子の断面図、第8図は従来例のセグ
メントの状態説明図である。 1……基台、3……セグメント、4……セグメント端
面、5……スリット部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基台に、断面円弧状の複数のセグメント
    を、円環状に配置し、このセグメント端面を所定間隔を
    おいて相互に対面させてスリット部を形成したモータの
    整流子において、 前記セグメント端面を金型ダイの側面部に当接させてセ
    グメントをプレス加工し、前記対面するセグメント端面
    を平行にしたことを特徴とするモータの整流子。
JP30681089A 1989-11-27 1989-11-27 モータの整流子 Expired - Lifetime JP2773804B2 (ja)

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JPH03169243A JPH03169243A (ja) 1991-07-22
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